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大食い選手権 − 旧・小説投稿所A

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大食い選手権

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大会はラストスパート。トゲキッスの実況と共に、選手達は思い切り掻っこむ。

餌の力ない悲鳴は大群衆の歓声にかき消され、もう捕食者へは届かなかった。




レシ「うまうま…ゲッフ、ふーやっぱり飽きないですねー。まだまだいけるです♪」

ルギ&ギラ「「う…嘘だろ…?」」

暴れるヒヤップをのんびりと口へ運ぶレシラム。彼のお腹は未だにスリムなままで、「ちょっと膨らんできたかな」というレベルだった。

対するルギア達は大違いで、はちきれんばかりの腹を抱え、もごもごとした反抗を押さえ込んでいた。


ルギア「(ど、どういうことだ…?私と同位でこの違い…)」

ギラ「(あーこりゃ負けたな……ゆっくりするか。)」

ギラティナはニヤと自嘲し、眠るか食べるかに悩み始める。



司会「さあ余裕を浮かべるレシラム選手!一方ほぼ同点1位の2人は、今や激戦となっています!」

ルギアは横目にカイオーガとラオシャンロンを見る。流石に胃袋のサイズもレベルも違うのか、2人の点数は180に達しようとしていた。



カイ「負け…あむっ…ない…ゴク…もんね♪」

シャンロン「なかなか骨のある奴じゃねえか……俺と並ぶなんてな。」

段ボールの獲物は瞬く間に巨大舌に巻きとられ、喉の深奥へと消えていく。どうやら尽きるのも時間の問題のようだ。


司会「あールカリオ…餌の補充って……ある?」

ルカ「ある訳ないじゃないですか……レシラムさんの分で全部ですよ。」

司会「だ、だろうね……どうしよう。」


この大会を企画した本人達も、まさかここまでの食いっぷりを見せつけられるとは予想外だったらしく、あわあわと箱の中身を見つめる事しかできなかった。


______________________________________

現在の順位
一位:カイオーガ ラオシャンロン 191
二位:ルギア レシラム 149
三位:ギラティナ 130(試合放棄の可能性あり)

______________________________________

司会「あわわ……と、とにかく急いで捕まえてきて。この大会の大きさは君にも分かってるでしょ?」

ルカ「分かりました…連絡します。」


〜〜

一位と二位の差が開いていくのを、レシラムはドレディアの頭をくわえながら見上げる。

レシ「このままじゃ負けちゃいますね……どうしましょうか?」

レシラムがこの大会に参加した理由。それはトロフィーでも沢山喰えるからでもなく、優勝者にのみ与えられる「権限」だった。


レシ「絶対負けません……あれは僕がもらいますっ!」

ごくりっ…
ドレディア「きゃっ…!!」


両手に餌ポケモン掴み、レシラムは交互にしゃぶっていく。桃色の艶やかな舌に襲われもがくも、体は放り投げられてしまうだけ…


エアームド「何…する貴様……!!こんな……ひゃうっ!」

レシ「ごめんなさい…僕の優勝のため、協力してくださいね?」

ニュル…エゥム…ムニュグ…ンレロレロ…

エアームド「びぶぅ…!!いっ、いったい何はなs……うわあああぁぁaaaa!?」

ごきゅ…♪ぐにょんぐにょん…。




レシラムはふさふさとしたお腹を撫でる。当然ながら内側は柔らかい肉壁で溢れ、1秒毎に誰かがトロけていってるのだろうが…



その見かけ通り優雅な喰らい方に、隣のラオシャンロンは軽く舌打ちした。

シャンロン「…何でわざわざ謝る?たかが「餌」に………バカじゃねえのか。」

鬼畜極まりない食い方が好みのラオシャンロン。何時も獲物は十分にいたぶり、弄び、ねぶり倒してから呑み込む彼にとっては、少し虫唾が走るようだ。


ランクルス「い…あ……は、離して下さいっ!」

勇気を振り絞ったような声に、ラオシャンロンはグンと顔を接近させ、血生臭い荒息を吐きかける。ランクルスはひっとたじろぎ、息を止めようとしていた。


シャンロン「クク……聞いてなかったのか?俺はあんな奴は嫌い…つまり酷い喰らい方ほど好きってこった。俺の箱に来ちまったのがてめぇの運の尽き…」

ランクルス「いやだ……お…お願いします…!!」

シャンロン「じゃあな。もう会えねえなぁ?」

ひょい……ヌチャグチュヌ…ごくん!




そしてとうとう、4人目の脱落者が…


<2011/05/15 15:15 ロンギヌス>消しゴム
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