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闇影 − 旧・小説投稿所A

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闇影
− 闇影(獲物) −
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《獲物》

暗い闇の中、俺は走っていた、背後から迫り来る恐怖から逃げるように、ひたすら走っていた。

『クソッ!! 何で俺がこんな目に…ッ!!』

そう叫んで、さらに速く、俺は走る。

ズシッ…ズゥン…

遥か後ろから聞こえる地響き、俺を追って来ている、周囲の木々までもがガサガサと揺れ動き、木の葉を散らす。

俺の後ろから、明らかに迫りくる、本当は振り向きたくないのに、振り向いてしまう、そこには月光に照らされた黒竜が居た。

巨大な身体を揺らし、目の前の獲物を追いかけるその姿、まるで俺で遊んでいるようにも見える、だが、それは捕まれば終わりの死の鬼ごっこだ。

ガッ…
ザザァッ!!
『痛っ…!!』

やばい…!!
一瞬の出来事だった、世界がスローモーションのようになる、地面に身体を打ちつけ、痛みに仰向けになると…既に目の前に居た、あまりにも呆気ない終わり方。

《グルルル…》

低い竜の唸り声が響き渡る、月光に照らされたその姿は…まさしく黒い悪魔にしか見えない。

『止めてくれ!!…俺はただ迷って…』
《グアッ!!》
『ひっ…』

俺は言い訳をしようとしたが、無理やり封じ込められてしまった、迷い込んだだけなのになぜ俺が襲われないといけない…そう考えていると涙が出てきた、俺の不様な顔を見て、黒竜はさも愉快そうに微笑んだ。

《グルルル…》

俺に顔が近づけられる、フッと吹きかけられた息の生臭さに思わず顔をしかめてしまう。

ジュルッ…ズリュッ…

俺は突然押し倒されてしまった、黒竜が柔らかい舌を俺に伸ばし…味見をするかのように顔や身体を舐め回す、粘つく唾液は衣服を濡らし、べっちょりと染み込んで俺を起き上がれなくしてしまった…

『やっ…ふぶっ…うぷ…』

止めてくれと言おうとしたが、黒竜はそんな事などお構いなしに舌の愛撫を続ける、長い舐め回しの内に、いつの間にか俺の周りには唾液溜まりが出来てしまっていた。

《グルル…グゥ…♪》

一旦口が離される、出ていた舌でペロリと舌なめずりをする…俺が逃げられ無いのを分かっているかのように。


<2012/02/20 03:36 ラギア>消しゴム
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