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日常 − 旧・小説投稿所A

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日常

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カイオ「んねぇー、何で裏通りしか通らないの?ボクもっと広い所がいいのに…」

「いやだから……お前が出てったら大変だって事わかんない?」

カイオ「わかんない♪」


ヒウンシティに着いたは着いたが、僕はじめじめと人気のない道しか通らなかった。
交渉の結果、ラティオスは大人しくボールに入ってくれたが、案の定カイオーガは絶対的拒否の姿勢を変えず、体を1.5m程に縮めることしかしてくれなかった。

カイオーガは不満そうに唸っているが、ルカリオは全く静かにしており、生真面目そうな顔つきで歩いていた。




いったい何しに来たんだ……??





ガシャァン!!…ボンッ!!!


ため息ついたのと同時に近くのゴミ箱が吹き飛び、2人の人間がトレーナーが飛び出す。この裏道にぴったりの悪そうな風貌で、腰にはそれぞれダークボールを1つずつさげていた。

そして顔のクオリティも残酷…


不良A「よう兄ちゃん……いいポケモン連れてんじゃねえか…」

「…どうも」

不良B「ちょっち貸してくんない?図鑑登録したいんだけど…」

顔には「図鑑登録」ではなく、「強制強奪」と描かれていた。


「あー……こいつちょっと気性が…」

不良B「……え…何…文句あんの?」

ずんずんと肩を揺らして近づいてくる…
ごっつりとした手が、うずうずとダークボールをいじくる。


「いやだから……安全性ってもんが…」

不良A「ごちゃごちゃうるせぇ…!!いいのか?この俺を怒らしても…」

2人の手がボールへといき、そのままポケモンを繰り出してきた。

…デスカーンとサーナイト…



あまりのアンバランスに目をパチクリしてしまう。サーナイトって…w



不良B「今笑ったか…?デスカーン、こいつを捕らえろ!!」

一瞬身構えたが、どうやら「こいつ」はカイオーガの事のようで、デスカーンは黒い手をいっぱいに広げ、カイオーガをあっけなく捕まえてしまった。



カイオ「うわーー、マスター助けてぇー♪」

「……………」
ルカ「マ、マスター!!早くカイオーガさんを…!!」



…助けるのがバカバカしいと思えるのは僕だけなんだろうか…


ルカリオは律儀にも波動弾を構え、不良を狙うが、サーナイトが立ちふさがった。


不良A「じゃあな……こいつしばらく預かっとくぜ!」

不良B「可愛がってやるからよ…安心しな!!」


そのまま不良達はポケモンを引き連れ、道の向こうへと走っていった…







ルカ「マ、マスター…どうして放っておくんですか!?」

「そのうちカエッテくるって…気にすることないない。」

ルカリオは困惑した顔つきで、撃てなかった波動弾を見つめる。







〜〜〜

しばらくして…




お腹をおよそ2倍に膨らませたカイオーガが、軽やかにスキップ調で戻ってくる。


カイオ「たっだいまー。」

ルカ「………!!!!!!????」

「お帰り。少し遅かったな?」

カイオ「だってデスカーンが素直に離してくれなかったんだもん。」

ふと横を見ると、ルカリオの目線はカイオーガのもごもごとした腹に釘づけになっていた。



カイオ「あとさー、ふつうにパルキアとか連れてる人いたよ?少ないけど…」

「えっ…そうなの?」


「みんなでやれば怖くない」精神が作動し、僕達は大通りへと足を踏み入れた。












カイオ「うわー!広ーい!!」

純粋に喜びだす。こういうとこだけ見ればこいつも結構可愛いんだけどな…



と様々な考えを浮かべている内に、雨がポタポタと降り出す。

慌てて折り畳み傘を取り出そうとするが、空は雲一つない快晴である事に気づく。まさか……



ボタッ……ボタタッ…

「カイオーガ……涎拭き買ってやろうか?(100均で)」

粘性のある唾液は僕の首筋を通り、服の中に入ってしまった。ゾッと身震いが起きる。


カイオ「おぃひひょおー……」

今度はカイオーガの目線が何かに釘付けになっているようだ。その視線を追うと……









〜〜〜〜
ヒウンアイス
今月で販売終了!とろける甘さ!
-300円-
〜〜〜〜






「……お前100%肉食だよな?」

カイオ「たまにはこういうのも食べたいなぁ…」


<2011/05/15 15:04 ロンギヌス>消しゴム
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