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【保】海神 〈1〉 〜森の中で〜 − 旧・小説投稿所A
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【保】海神 〈1〉 〜森の中で〜

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とある森の中で 一匹のポケモンが 何かを つぶやいていた


ジグザグマ「はぁぁ・・・・・・、やっぱり オレンの実 一個なんかじゃ

      お腹一杯に ならないや・・・・・・」


そう言って 木に寄りかかっているのは ジグザグマというポケモンだ

どうやら 得意の「物拾い」も 今日は 不調のようだ・・・


「おい、そこの ジグザグマ、ちょっといいか?」


そこへ 誰かが ジグザグマに話しかけた


ジグザグマ「はい?・・・・・・・・・!!!!」


ジグザグマが振り向くと そこには、自分の体の 数倍はあるかというほどの ルギアが

自分を 見下ろしていた


ジグザグマ「・・・ひぃぃ・・・あ・・・あああ・・・」

ルギア「おい、オレは今 腹が減っているんだが・・・・・・」

ジグザグマ「・・・ひいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

ルギア「仲間でも何でもいいから 連れてこい。
    
    それが 嫌なら お前自身に オレの 昼食になってもらうが・・・・・・」

ジグザグマ「あ・・・は、はい・・・!!」


ジグザグマは そう言うと 振り返り、猛ダッシュで 走り去っていった


ルギア「・・・まったく、アイツ、オレの姿を見ただけで おびえやがって・・・」



一方、ジグザグマはというと・・・


ジグザグマ「・・・はぁ・・・はぁ・・・まったく、冗談じゃないよ・・・

      あんなヤツに 出くわすなんて・・・・・・」


ジグザグマは 森の中を ただ ひたすらに走っていた・・・

できるだけ 遠くに逃げれば 見つかりはしないと思っていた



数分後・・・


ジグザグマ「・・・えへへ・・・ここまで来れば もう大丈夫かなぁ・・・」


と そのとき、ジグザグマは なにか 柔らかいものにぶつかり、尻もちをついてしまった


ジグザグマ「いてて・・・な、なんだ・・・?」


ジグザグマは 土を掃いながら 前を向いた

そこには ぽってりとした 水色の物が 立ち憚っている・・・

なぜか 上のほうは 見たくない気がする・・・しかし、上のほうから 聞き覚えのある 声がした


「いったい なにをしてるんだぁ?」


ジグザグマの 全身の毛が 逆立った・・・


ジグザグマ「・・・ひぐっ・・・ま・・・まさか・・・・・・」


ジグザグマは ゆっくりと 顔をあげてみた・・・

そこには やはりルギアが 恐ろしい顔をして 立っていた・・・


ルギア「まぁ、こんなこったろうとは 思っていたが・・・オレから逃げるとは いい度胸じゃねぇか・・・」

ジグザグマ「・・・あ・・・あがが・・・・・・」


ジグザグマは 足が震えて 立ってもいられない・・・ルギアのほうを見ているのが 精一杯だ・・・

すると ルギアは 顔を少し戻し、こう言った


ルギア「・・・もう一度 チャンスをやろう・・・だが もし また逃げたら 次はないぞ・・・」

ジグザグマ「・・・ひゃ・・・ひゃい・・・・・・」


本人は「はい」のつもりだが 声が震えて まったく言葉にならない・・・

それでも なんとか立ち上がり、ジグザグマは 仲間を連れてこようと 走っていった・・・




<2011/12/16 22:03 闇銀>消しゴム
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