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ハロウィンParty − 旧・小説投稿所A

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ハロウィンParty

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カイオーガ「それっ♪」

カイオーガが箱に舌を突っ込み、1人のポケモンを巻きとる。かなり美形のサーナイトだ。


サーナイト「ん…ここは…?」

キョロキョロと辺りを見回し、自分の状況を確認する。そして腰には唾液に濡れた舌が巻きついており、目の前には謎のカイオーガがいる事を知った。














サーナイト「あら……あなたかわいいじゃない♪」

カイオーガ「…ほえ?」

なんとサーナイトはカイオーガに手を伸ばし、傾いたとんがり帽子を直す。どうやら全然状況を理解してないようだ。


カイオーガ「あ…ありがと……」

最も食べづらい獲物の登場に、カイオーガも困った顔をした。抵抗する奴なら容赦なく呑めるのだが…

サーナイト「あと、これ……外しなさい。他人にそんな事するもんじゃないわ。」

カイオーガ「ご…ごめんなさい…」

大人しくぷにょんとした舌をほどき、ぺこりと謝る。その様に、ルギアとゼクロムは口をぽかんと開けていた。

ルギア「し、信じられん…」
ゼクロム「手懐け…てる?」

カイオーガが誰かに従い、謝るなんて地球がひっくり返っても無い……はずなのに…



{カイオーガの心情}

ボク……何やってるんだろ…
お腹減ってるのに……

確かにこのひときれいだけど…でも…まさか…

〜〜〜

サーナイト「あとこの箱…なに?」

カイオーガ「えっ!?…あ、えっと…」

ルギア「{かくかくしかじか}だ。」

カイオーガの心情を読めず、ルギアが淡々と述べる。説明を聞いたサーナイトは、さっきの2人のように口をぽかんと開けていた。

ルギア「カイオーガ。お前が喰わないのなら私が…」

カイオーガ「ま、まって……」

にゅろんと舌を伸ばしたルギアを、カイオーガは止め、微かにサーナイトに囁く。


「逃げて……」

サーナイト「えっ…でも…」

カイオーガ「ボクは君食べないから…ね?」

食欲以外の何かが、カイオーガの目にはあった。


ルギア「調子にのるなよカイオーガ…自分で捕まえておいて自分で逃がすとは…お前そいつに気でもあるのか!?」

カイオーガ「え……な…ないよ…」

小さな囁き声も聞き逃さず、ルギアは怒りの表情を浮かべる。

味方だからこそ、たかが餌に情けを掛けるようにはなってほしくなかった…


カイオーガ「ボクは君に従わないよ?拘束が一番嫌いだもんね。」

ルギア「お前が私に従うとは思ってない!だがあいつを逃がすならギラティナやラティオスの腹に入った奴に残酷すぎるんじゃないのか!?」

2つの意見と視線がぶつかり合い、ルギアは怒りの顔を浮かべる。お互いに戦闘態勢になり、睨みあった。

ゼクロム「や、やめろよ…仲間同士で…」

ルギア「お前は入るな。これは私達の問題だ。」

カイオーガ「怪我したくなかったら入らないでね…」

2人は素早く動き、水流と旋風がぶつかった。


<2011/05/15 14:58 ロンギヌス>消しゴム
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