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【保】神々の戯れ〜神罰〜 − 旧・小説投稿所A

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【保】神々の戯れ〜神罰〜

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向かった先は水神の住みかである岩山だった。
水神は岩山の中で過ごすときは本来よりも体の大きさを少し縮めている。
しかし今は完全に元のサイズだ。
どうするんだろうなぁと月夜兎が思った次の瞬間、水神の尻尾による一撃が山頂を吹っ飛ばしてしまった。

「あの〜、水神さん?もしかして、相当キレてます?」

水神が住みかにしている洞窟がすっかり上から丸見えになってしまったのを見て、月夜兎は苦笑いしながら尋ねた。

「さっき言ったでしょ。『竜の逆鱗に触れる』の意味が分かってないとは言わせないよ」

水神はかなり刺のある言い方で月夜兎のことを牽制する。

「まずこれ飲んで」

そう言って差し出されたのは月夜兎ほどある壼。
まあ水神からすれば小さな壼なわけだが。
中を覗き込むと、透明な液体が入っていた。

「まさか毒じゃないだろうね?」

月夜兎は訝しげに聞くが、水神はプイッと顔を背けてしまったので観念してその液体を手ですくって飲んだ。

「ん?なんか体がむずむずするぞ。何だこりゃ?……あっ、治まった」

「人間に化ける薬だよ。はい、鏡」

「何じゃこりゃ!?これが私?」

鏡の中には、透き通るような白い肌をした赤い目の童顔の人間がいた(耳は兎のままであったが)。

「もしかしてこの薬の実験台になることが罰だったのか?」

「まさか。そんなわけないでしょ」

月夜兎のわずかな希望は瞬殺された。

「今回の件で人間の味を覚えちゃったんだよ。その責任、月夜兎がちゃんととってね」

「ま、まさか……。私を強制的に人間に化けさせて堪能するつもりなのか?」

水神はその答えの代わりと言わんばかりに月夜兎を口に入れてしまった。

「どうかご慈悲を……」

「薬の効果が切れるまでたーっぷり堪能してあげるからねぇ」

こうして欲深な人間と腹黒な神様に、きっつーい神罰が下されたのだった。

お し ま い



<2011/12/05 23:01 とんこつ>消しゴム
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