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【保】神々の戯れ〜神罰〜 − 旧・小説投稿所A

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【保】神々の戯れ〜神罰〜

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ある山奥の寒村から少し離れた森の中にある祠の前で、一匹の兎と一人の人間がいた。
しかしその兎は体の大きさが隣にいる人間と同じくらいあり、おまけに狩衣を簡略化させたような服を身に纏っている。
それもそのはず、その兎はただの兎なんかではなく月夜兎という神様だったのだ。
さらにその隣にいる人間もよくよく見るとおかしかった。
爬虫類のような縦長な瞳、口からちらりと見える鋭い牙のような歯、そして目元などに残る紺色の鱗……。
この人間も実は水神という龍と竜のハーフの神様が化けたものだったのだ。

「お月様がきれいだね。月夜兎がこういう夜が大好きなのがよく分かるよ」

人間、もとい水神がニコニコしながら隣にいる月夜兎に話し掛けた。

「いや、今日はそれどころじゃないんだが……」

一方の月夜兎は呆然とした表情で答える。

「どうしたの?」

「どうしたの、じゃないだろ!水神、お前人間に化けれたのかよ!」

「うん。つい最近お父さんから習ったんだよ。『人間に化けれたほうが便利だぞ。人間たちの本音が聞けたりするし』って」

つい最近なら知らないのも当然か、と月夜兎は納得する。

「そういえば月夜兎は人間に化けれないの?」

今度は逆に水神が聞いた。
何かと反則的な能力を持つ月夜兎のことだからきっと出来るだろうと思いきや

「出来ない」

という意外な答えが返ってきたので水神は面食らう。

「嘘だぁー。例え丸焦げになろうがミンチになろうがバラバラにされようが瞬時に体を元通りに再構築するなんていう反則的な能力を筆頭に、他にもすごい能力を数多く持つ月夜兎が?」

「ああ。様々な方法を試したが駄目だった」

「つまり月夜兎はキャッ○シット○ンの登場人物のような姿でいるしかないんだね」

「俺はラッツ・ホワイト。ラッツって呼んでくれ。……って馬鹿なことを言わせるんじゃない。だいたいこのネタ理解してくれる人がいるのか?」

「多分いないと思う」

そんな感じの馬鹿げた話を楽しむ二匹だったが、その背後には不審な影が潜んでいた。



<2011/12/05 22:59 とんこつ>消しゴム
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