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神々の戯れ〜水神の苦手なもの〜 − 旧・小説投稿所A
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神々の戯れ〜水神の苦手なもの〜

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日課の剣術の稽古を終えた月夜兎は、自分を祀っている祠の地下にある自室でのんびりとDVDを観賞していた。
最近あるドラマに嵌り、今日もそれを見ていた。

『お前のやったことは全てお見通しだ』

主役の女性が決め台詞を言い放ったところで、突然ブザー音が鳴り響いた。

「ちぇ、せっかくいいところなのに」

月夜兎は横にあるモニターを見る。
そのモニターは祠に仕掛けている小型カメラの映し出されるようになっていて、誰か来たのか分かるようになっていた。
ブザーも似たようなもので、祠の前に誰かがやってくるとセンサーが反応して鳴る仕組みになっていた。

「うわ、何だコリャ?」

モニターを見た月夜兎は驚きの声を上げる。
何故ならモニターに映っていたのは、祠に向かって土下座している人間の姿があったからだ。
それも一人ではなく、三人もいる。

『月夜兎様、月夜兎様。今日はお願いがあって参りました。どうかそのお姿をお見せください』

祠に設置してある集音マイクがそのうちの一人の声を拾う。
よく見てみると、貢物と思われるニンジンの山があるのも見える。
……どうやらこの人間たちは本気で自分に会いたがってるみたいだな。
そう感じた月夜兎は着崩していた白い狩衣モドキをピシッとし、階段を上っていった。



<2011/09/01 22:17 とんこつ>消しゴム
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