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「っ！？」

一気に口内に引き込み、舐め回す。

時折零れる恐怖とも言えそうな喘ぎに心躍らせ、さらに舐め立てる。

味は決して美味い訳ではない。

その喘ぎを心で味わうのだ。

さらには牙を突き立て、肉を味わう。

「ぎゃ……」

「おっと、悪いな。少し強く咬みすぎたようだ」

舌に人間独特の甘い風味の血が広がる。

しかし、この人間の味には飽きたな。

「最後に言いたい事は？」

恐怖を煽るように、かつ、悪戯っぽく呟いた。

「たた、た、たす……」

ごくり、と矮小な餌が喉を鳴らした。

「遅いから呑んでしまったな」

腹がやや重くなる。

まだまだ喰いたりないが、今日は仔の面倒を見なくてはならない。

色々、物資の買い出しに向かわなくてはな。

微かに口元を濡らす血をぺろりと舐めとった。

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