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【保】とある竜医と女王竜の記録 − 旧・小説投稿所A
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【保】とある竜医と女王竜の記録

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その頃、エルフィサリドの自室では。
当の本人が二人からもらったケーキを紅茶と一緒にたしなんでいた。

「ふむ、なかなかおいしいな」

ケーキを全て平らげ、満足そうにしていたエルフィサリドだが。突然、捕食したい衝動に駆られ

「ふふふ」

不気味な笑い方をして部屋を出た。
そんな事を知っているはずもないゴルダは、患者も来る気配がないので昼寝をしていた。

「どうしても嫌な予感がするな」

と呟き、診察室でカルテでも見て気を紛らわそうと部屋を出る。
しかし、出た瞬間にあきらかに目付きがおかしいエルフィサリドが居たので部屋に戻って部屋に鍵を掛ける。

「何だあの目付き、異常ってレベルじゃねえ」

ふと広げていた本のページを見ると

「書いてあるのと同じ目付き、やはりあのケーキにはこいつが入ってたのか」

服用した際の症状の目付きがエルフィサリドの目付きと一致していたので、ゴルダは納得する。

「兄貴、患者だ。すぐ来てくれ」

急にバハムードから意識を通して言われ、ゴルダはどうするか悩んだ。
部屋の扉は先ほどから、エルフィサリドがガチャガチャと無理矢理開けようとして躍起になっていた。

「ん?これは隠し通路か?」

部屋の一角に開けられそうな床があったので、開けてみると下へと続く階段が現れる。
もしかしたら部屋の外へ出れるかも知れないと、ゴルダは階段を下りる。

「ふう、なんとか診察室の近くまで来れた」

地下通路は、無事に診察室の近くまで繋がっていた。
ゴルダはさっさと診察を済ませ、部屋へ戻って部屋の鍵を外す。

「もう一眠りするか」

と言って横になるが、何者かがしつこくツンツンしてくるので

「寝かせろ!」

と怒鳴ると、エルフィサリドが涎を垂らしてゴルダを見下ろしていた。

「まあ、落ちつこうぜ?話をしよう」

涎だらけになりながら、ゴルダは冷静に言う。
しかし、エルフィサリドは完全なる捕食者の目付きで見下ろしたまま何も言わない。

「なんか言おうか?」

涎をぬぐいながらゴルダは言うが、エルフィサリドは相変わらず何も言わない。
そうしている内に、1時間あまりが経過した。

「あれ?私は一体・・・まあいい」

ようやく正気に戻ったのか、エルフィサリドは我に返ったような事を言う。
それを見てゴルダはやれやれと言う顔をする。

「しかしまた腹が減ったな、お前を頂くぞ?答えは聞かんが」

エルフィサリドに持ち上げられたゴルダは、だと思ったと言う顔をする。
エルフィサリドはそんな事も気にせずに、ゴルダを口の中へ入れる。

「やけに今日は優しくするな」

「やかましい」

ズルッ、バクン

「そんな怒る事無いだろ」

完全に口内に閉じ込められ、ゴルダは舌をグニグニと押して遊び始める。
エルフィサリドの舌は柔らかいので、押して遊ぶ事は簡単だった。

「やめんか、私の身にもなれ」

エルフィサリドに困ったように言われ、ゴルダは

「ちぇっ、面白いのによ」

拗ねた子供のように言いつつも押すのを止める。
そしてその直後、エルフィサリドはゴルダを呑み込んだ。



<2011/07/25 22:17 ゴルダ>消しゴム
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