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【保】アイが欲しい − 旧・小説投稿所A
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【保】アイが欲しい

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リザードンの腹の中。
ぐにょりぐにょりと絶え間なく動くそこは、
さながらどこかのアトラクションか何かのように、
大げさで、分かりやすくて、嘘みたいだった。

「あたし……たべられちゃった……」

ピカチュウは胃袋の中で、さかさまになったままだった。
そのままで、エグイ体内の様子をつぶさに観察する。
上も下も関係なかった。うっすらと光る自分の頬が恨めしい。

自分の身体がじんわりと粘液にぬれているのが分かった。
手で触ると、ねっとりと、全ての体毛が身体に張り付いている。
ネバネバするそれを、彼女は顔に近づけてみた。
あいつの、不快なにおいだった。

「きもちわるい」

胃袋の中は狭かった。ピンク色で、どろどろと粘液が絡んでいて。
もっと狭くなっている所に、色の違う液体も見えた。
胃液だろうか。空間をすさまじい匂いが満たしていた。

「……ああ、溶かされちゃうんだ」

思い出したように自分の運命を悟る。
不思議と涙は出なかった。

ふと、目の前に白い何かが垂れてきた。
驚いて顔の前をもみくちゃに触る彼女。
ぬるぬるして分かりづらかったが、ハチマキだった。

「……!!」

涙があふれた。粘液に重くなった布切れ。
白かったそれは、彼女の血と、リザードンの体液で変色していて、
「アイ」と書かれた名前も、うっすらと滲んでしまっていた。

耳の下をぐるりと巻いているそれを外すと、彼女は愛おしそうに撫でた。
ぬるぬると手から取り落としそうになったが、それでも。
粘液に塗れているそれを、抱きしめ、目をつむった。

ゲフウゥゥゥゥ

急に、空間が狭くなった。彼女の身体が胃壁に押しつぶされそうになる。
ぶより、ぶより。空気が抜けた事で粘膜は彼女に密着する。
彼女は全身をぐにょぐにょの胃袋に包まれた。

「ひゃっ……!!」

慌てて押し返しても、空気の抜けた風船を押しているようだった。
手ごたえがないぐらいに柔らかいそれは、何度押しても、彼女にくっついたままだった。
そうして、全身を撫でまわす。

「んんっ…う……!!!」

全身を粘ついた肉に触られて、四肢も、耳も、尻尾も全て取り込まれて。
身じろぎをするたびに熱く、厚い粘膜に身体が擦れる。
足の先から、耳の先から、本能が快楽を告げる。
ぴりぴりと痒いような刺激から、だんだんと耐えられないぐらいに、
激しく、彼女の身体を震わせていく。

顔全体も舐められるように、胃壁に撫でまわされて。
喘いだ口には粘ついた液体が流れ込んで。
徐々に侵食されていく感覚。これが、食べられると言う事。

ハチマキだけはしっかりとつかんだまま、
快感と、諦めで頭が真っ白になっていきそうだった。
ぶよぶよとした袋の中で、もがいて、震えて。

「…あ…ま…」

意識に何かが割り込んできた。

「なあ、おまえ」

身体に声が響く。あいつの声だった。



<2011/07/12 22:08 くじら>消しゴム
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