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交錯する証 − 旧・小説投稿所A

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交錯する証

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「あっ……」

運命が計ったかの様に凛の足下が崩れた。
咄嗟の反応も十分に出来ないまま。凛は落下してしまう。
無論、妖虎はそれに気付く事も出来ない。
呑気に欠伸したまま。

「わぁぁあぁぁ!!!」

落下の際に体勢が反転してしまい、凛も崖下に展開されてしまっている
妖虎の口腔に気付けないでいた。

「んっ……」

欠伸の終わりと凛の落下は同時だった。
捕食の意のない口は音を立てることなく凜を口腔に閉じこめてしまう。
当然ながら、妖虎自信も凜を捕食しようなどと言う気は毛頭無かった。
生きたまま獲物を口内に放り込んだことのない妖虎。
口内という生々しい消化器官の入口に突如として落下した凜。
どちらにしても経験のない事象だった。
どう対処すべきなのか分からないでいた。
凜は見慣れぬ正体不明の空間に計り知れない不安を抱き、必死にそこから逃れようと暴れ始める。
凜の抵抗に生物である妖虎の本能が働いてしまう。
口内に放り込んだ獲物を飲み込もうとする本能が。
純真な心を宿す巫女に、肉の発達が遅く柔らかいままの幼い肉付き。
妖の間でも子供は極上の獲物とされており、捕らえられた子供は上級に献上する事が知られていた。
凜が不安で抵抗する度に舌上でぐちゃぐちゃと唾液に絡められてしまう。
しかし、それも束の間。
習慣化された一連の動作が凜を喉奥へと放り込んでしまう。
そして互いが望まない最悪の運命が……


ごくん……




<2012/05/25 20:26 セイル>消しゴム
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