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After days − 旧・小説投稿所A

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After days

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くちゃぁ・・・とその巨口が開かれた。
無数の銀線を引いて、獲物に迫る。
ベットで幸せな寝息を立てている少年。
見るからに美味しそうなそれに喉が、舌が、早く寄越せと喚いている。
ー一度で良いから、食べてみたいー
それだけだった。


 After days


「う、う〜んっ・・・」
「・・っ・・」
少年が眠い目を擦り、目を覚ました。
彼女は慌てて口を閉じ、平然を取り繕う。
「あら、起こしちゃった?」
「・・あ、ラギ姐。」
この村にはとある二人のハンターのお陰で一体のラギアクルスと共存していた。
もちろん、村の人間たちもよく思っており、ラギアクルスの世話をしたり、手伝って貰ったりしている。
この少年・・・クロアもその一人であった。
クロアはこの村に行き着いたあと海岸に家を立てて貰ったのである。親のいない孤児ではあるが。
その事があるからだろうか自然とクロアの世話をラギアクルスが見ることになっていた。クロアから見ればお姉さんのように。
「今日は何をして遊ぶのかな?」
ラギアクルス・・ラギがするりと窓から外の体を家に入れ込んだ。
この家は孤児に対してはあまりにも大きい。
ラギが入れるようにと設計されていた。
「う〜ん・・何しようかな?」
と、ラギがクロアの足に尾を巻き付け。とぐろを巻く。
蒼い牢獄に閉じこめられ、身動きが取れなくなる。
「ラ、ラギ姐っ・・」
「今日は私から遊ぶ番でしょ?忘れちゃったの?」
「お、覚えてるけど・・ちょ、離して?」
「だーめ。今日は絶対に逃がさないの。」
嫌な笑みを浮かべるラギの口が半開きになり、そこから舌がだらしなく垂れていた。」
「ラ、ラギ姐・・今日ちょっと変だよ・・?」
「変じゃないわよ?いつもと一緒。」
「ほ、本当?」
「本当よ。」
笑顔でそう答えるラギ。両前脚がクロアの肩に添えられる
「今日はクロアちゃんを食べまーす。」
「え゛っ・・た、食べるって・・」
べろり。
ラギの大きな舌が頬を舐め上げた。
「止めてっ!離してっ!」
クロアは知っていた。ー食べるー と言うことを。
他の生物を自らの血肉にする事を。
つまり・・遠回しにいえば・・ー殺す事ー
ー自分はラギに殺されるー
一気に体が恐怖に支配され、暴れたくて仕方なかった。
「こらこら、暴れないの。」
「嫌だ!食べないで!死にたくない!」
「?何言ってるの?死なないわ。」
「で、でもっ・・ラギ姐・・今、僕を食べるって・・」
「ええ。食べる。でも、溶かしたりしないから大丈夫だから安心しなさい。」
「う、うん・・」



<2011/05/13 23:08 セイル>消しゴム
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