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【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合32

1 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 11:42:44 ID:4Yqe2wAn
     _      ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
    〃 ` ヽ    ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
    l lf小从} l  / 荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ /  ご・・ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
  ((/} )犬({つ′  あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
   / '"/_jl〉` j    立てないとお仕置きだかんね!
.  ヽ_/ノヘ.)〜′   分かったら返事するのよっ!犬!

【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合31
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1212010317/


過去スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合30
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1208101783/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合29
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205070276/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合28
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203164640/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合27
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1201174846/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合26
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1199213475/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合25
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197993274/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合24
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1195488562/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合23
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1193840986/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合22
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191862054/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合21
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1190655203/

まとめサイト ゼロの保管庫wiki(移転しました)
http://zerokan.digital-ark.com/

過去スレ(20スレ以前)については、上記のまとめサイトを参照なさいっ!

2 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 12:35:07 ID:5HB9Rnn8


3 名前:バレット:2008/07/19(土) 12:52:23 ID:FjGnhtHm
おおう!?気付かなかった!ってか速っ!?
スレ立て多謝多謝。それじゃあ投下させて下さいな。

4 名前:(10)キリングミー・ソフトリー:2008/07/19(土) 12:53:06 ID:FjGnhtHm
気を取り直して。

「ううう、そんなジロジロ見ないでくれ・・・・・・や、やっぱり何度しても恥ずかしいよ・・・・・・」
「あー、いやだってマチルダの身体、何度見てもやっぱ綺麗なんだし」

さわさわすりすり

上から下に徐々に、そっと撫でさすりながらマチルダの性感帯付近に指を滑らせる。
軽くキスを落としてから首筋をぺろり。我慢できずに震えて小さく掠れた声が漏れる。
キャミソールの胸元の両脇を真ん中に寄せると薄い布地が挟まれる形にして、ティファニア程でも無くてもそれでも平均以上に大きい果実がぽよんと上下に揺れる揺れる。
こっちは夏みかんといった所か。感触は240°ばかし段違いだけど。

「はむっ」
「ひゃわっ!?」

かぶりつく。でも今日は優しく責める(『責める』の時点で優しいのかどうかはさておいて)と決めてるので
最初同様、強く吸わずにむしろ口に含んだままチロチロと軽く先端を舌で転がした。

「は、はわ、あう、ふぅああぁ、やあん!」

うわ、やべ、スッゲェ可愛い。

何と言うか、上げる悲鳴の質が1番幼い感じがしたりしなかったり。
まあサイトの恋人達の中でマチルダが最も新しく参加した分シた回数も少ない―自分でしてた分はともかく―のもあるだろうけど。
でもこう、いつもの大人の女性っぽい振る舞いとかとのギャップが堪らん訳で。

こ、堪えるんだ俺の小宇宙!ビッグバンにはまだ早いぞ!

とりあえず、駄々をこねる子供みたいに必死に抱きついてくるマチルダにサイトはとっても萌えたと述べておこう。

「サイトぉ、くすぐっひゃっ、それ、ブルってなるうぅ!」

つつつーっ、とマチルダの結構なくびれを描いている脇腹から腰までをなぞって、そこから後ろに回して軽くお尻をもみもみ。
ティファニアの肌は触ると愉しいくらいに張りと柔らかさがあるが、マチルダの場合は大人の色気を感じさせる吸いつくような指ざわり。とりあえず素晴らしい事には変わりないけどさ。
本当に飽きがこないもんだから、調子に乗ってサイトは太ももの裏から割れ目の底までひたすら撫でさすり続けた。
割れ目の間とか既にぬめつく秘裂と窄まりの間とかに指先が触れる度に彼女の身体が大きく震える反応もまた楽しい。さわさわさわ。


・・・タッチは優しくても、やっぱりこの男の性質がSなのは丸分かりだ。


「一杯弄ってたんだなー?前も後ろもパクついてるの丸分かりになってるぜー?」
「い、言わないれよぉ!」




5 名前:(10)キリングミー・ソフトリー:2008/07/19(土) 12:54:03 ID:FjGnhtHm

「ほら、御開帳」

ベッドに横たわっていたマチルダの両膝を抱えて股を開く。いわゆるM字開脚の体勢である。
そうなれば自然、物欲しげに蠢いてる割れ目もぱっくりサイトには丸見えな訳で。

「ふ、ふにゃあああ〜〜〜〜〜〜!!」

奇声をあげてイヤンイヤンとマチルダはもがく。
でもサイトの腕力には勝てず、しかも恥ずかしい格好で恥ずかしい所を見られてると思うとなぜか胸がキュンっと――――

トロォ・・・・・・

「うわ、溢れ出してきてら」
「いわないれぇ!見ないれよぉ!」
「あ、ああゴメン、悪かった」

涙ながらの懇願に思わずサイト、手を放してしまった。
こう半ばマジ泣きで言われてしまうと流石に苛めっ子モードに入りかけた彼も頭が冷える。というか、元々女の子にお願いされるのに弱い性質だし。

でも、あっさり解放されてむしろ不満だったのは。

「・・・・・・・・・・」

放してもらったマチルダはというと、何故かうつぶせの体勢で腰を上に掲げてサイトに見せつけるような体勢を取っていた。
うん、ポタポタ透明なのが零れ落ちててとってもエロいです。

「・・・・・・・・のかい」

ハッキリ聴き取れないぐらい、シーツに顔を埋めたマチルダの声は小さかった。



「続き・・・・してくれないのかい・・・・・・・・?」



「そんな訳ねーだろー!」
「わひゃー!!」

何だか嬉しそうなマチルダの悲鳴であった、まる




6 名前:(10)キリングミー・ソフトリー:2008/07/19(土) 12:54:54 ID:FjGnhtHm
マチルダの腰をガッシリ掴んで固定すると、愚息の先端を秘裂にあてがう。
パクパクと先端を自分から呑み込もうとするソコに耐えながら、ゆっくりと膣内に押し込んでいった。

「ふっ、んんっ!んはあああぁぁぁ、どんどん、広がってくのがわかるよぉ・・・・・・」

ゆっくりとしかし着実に奥まで埋め尽くされていく感触。
奥まで辿りついて軽く奥にぶつかると、侵略してきたサイトがまたゆっくりと引きだされていって――――

「ふ、ふひゃああああああぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・!!!」

長いストローク。
激しく突き込まれない分、身体を突き抜ける重い衝撃じゃなく全身にじんわり広がる刺激のさざ波に脳髄がとろける。
身体から力が抜けて他動では無く、自動的に自らへたり込んでしまう。
一方サイトの方も、正直何時もよりかなり早めに暴発しかけていた。
ゆっくり出し入れする事でピストンの回数は少なくても、愚息を包んで締めつけて持続的に刺激が与えられてたりする。
先っぽから根元までうねうね吸いついて咥え込むようなマチルダ自身の動きもゆっくりな分、今まで以上にハッキリ感じるのがまた堪らない。


ぷしゅっ しゃああああ・・・

「うにゃっ?・・・ひ、ひやぁ、また漏れひゃぁ・・・」

またスローで突かれて軽くイッたと同時に、尿管も緩んじゃったらしい。どうもイクと同時にお漏らし癖がついてしまったようで。
恥ずかしさの余り、嬌声交じりにしゃくり上げ始める。

「また、サイトの前で、お漏らししちゃったよぉ―――――んひゅっ!?」
「気にしなくてもいいって。だってさ、お漏らしした時のマチルダ、すっげぇエロかったし」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!///////」

お漏らし→涙ながらの恥じらい。S属性には堪らないこのコンボ。

「ほら、俺もそろそろ出すからな!」

ぐにっ

「ふがっ、はああぁぁぁぁ・・・・・・奥にぴったり、直接流し込んでるよぉぉ・・・・・!」

子宮に叩きつけられるのとはまた違う、じんわりと中心から中枢に届く熱い快感に、マチルダは身震いを禁じえなかった。




7 名前:(10)キリングミー・ソフトリー:2008/07/19(土) 12:55:27 ID:FjGnhtHm
「んん〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・」

女の果汁とサイトの欲望のカクテルを太ももの隙間へ溢れさせているマチルダの意識は半割以上遠のいてるっぽいが、とりあえず物っ凄く悦に入った幸せそうな表情だった。
無意識なのか、愛おしげに下腹部を撫でている手がとっても気になったりするがとりあえず置いといて。

「お兄様・・・・・・」
「ん、テファももう大丈夫か?」
「うん。お兄様の、いっぱい、お願いしますね・・・」

顔から耳の先まで真っ赤にしながら、自分から太ももを抱えて入れやすいように指で割れ目を開いて見せるティファニア。
恥じらいながらも潤んだ眼で誘ってくる超乳のエルフっ娘・・・・・・・ある!大いにある!

そんな訳で、遠慮無くサイトはのしかかった。少女に負担をかけないよう体重はしっかり自分で支えながら、ゆっくりと押し込んでいく。
長い、幸せそうな吐息が長々と漏れた。

「んっ、ふあああああああああぁぁぁぁぁぁぁ―――――・・・・・ッ!!」
「うへっ、テファん膣中もすっげぇ良いわ・・・」

マチルダがぎゅいぎゅい締めつけて呑み込んでくるとしたら、ティファニアの方はサイトを包みこむ膣内全体の襞1つ1つが蠢く感じか。
ミミズ千匹、とリアルに想像したらかなりグロイが、もしかするとこんな感じなのかもしれない。
1度出したばかりだからそう簡単には発射しないと思ってたが、この分だとじっくり楽しんでたらまた速攻で限界が来そうだ。
それだと負けた気がして何だか気に入らない。何に負けるのかはさておいて。

でもそれでもじっくり優しく愛するって決めてる以上、サッサとティファニアをイかせるべくいきなり激しくするのもアレだし。

「ふ、ふにゃあああ!?」

はむっ、と。
彼女の1番の性感帯、その尖がった耳先を口に含んで舐め転がした。

甲高く啼く度びにサイトを包みこむ部分がきゅうきゅう小刻みに締めつけてくるのがたまらない。
負けじと耳を甘噛みしつつ、下から持ち上げるようにその大質量をもみもみもみもみ。
優しくじっくりを心がけてるせいでその手つきは愛撫というよりむしろマッサージっぽいが、それでも攻めで敏感になった肢体に快楽を伝えるには十分な刺激。

というか指がめり込む度に揺れる揺れる。バーテンダーのカクテルシェイクもかくやな豪快な揺れっぷりだ。
少しずつ指に力を込めると際限無く指が沈んでいくようで、しかしある程度限度を超えると指から抜け出てボルンと揺れる。ボルンと。
この擬音の違いが普通の巨乳の揺れ方との違いでもある。

・・・・・・とどのつまり、やっぱりティファニアの胸は最強だという事だ。




8 名前:(10)キリングミー・ソフトリー:2008/07/19(土) 12:56:05 ID:FjGnhtHm
「お兄ひゃま、そんな、同時に、いじっちゃぁ、だめなのぉ!」
「んー?何がダメなんだ?ハッキリ言ってくれよ、テファ」

手つきは優しくても言ってる事は黒い。

「やっ、むねも、みみもっ、そんな、一緒に優しく、いじっちゃぁああん!」

ゆっくりねっとり優しく乳を搾るように先端まで掌で揉まれてのけ反る。
すかさずそこでサイトは唇を奪うと同時、遂に2度目の欲望を解き放った。
じっくり舌を吸い上げながら、しかし下の方は密着した状態で荒々しく注ぎ込まれ。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・!!!!はにゃぁ・・・・・・・・・」

顔をこれ以上無く緩ませて、涙と涎と混合液を垂れ流しながら、ティファニアは虚ろに、けれどどうしようもなく幸せそうな笑みを浮かべていた。






「ふあぁ〜〜〜〜〜〜〜〜」
「・・・えらく眠たそうだねえ。テファとマチルダはどうしたんだい?」
「あー、たぶんまだ2人共寝てると思う」
「昨日はずいぶんお楽しみだったじゃないか。また2人まとめて足腰立たなくしたのかい?」
「いやまあある意味その通りなんだけど・・・」
「?」
「イザベラに言われたからさ、今度からなるべく負担かけないように優しくしようと思ってしてみた訳なんだけど・・・」
「・・・・・・なんとなく想像ついたよ」





「あ・・・・・もう、朝なんだぁ・・・・・・」
「眠いよぉ〜・・・身体に力が入らないよぉ・・・・・・・」



寝不足+激しくなかった分の長期耐久戦で、結局いつもと変わらずベッドから動けなくなった2人であった。




9 名前:バレット:2008/07/19(土) 12:58:31 ID:FjGnhtHm
10話終了。
やっぱり書いてなかったせいでエロ上手く描写できてねーやいコンチクショーな気分ですハイ。
そろそろ原作の時間軸にも入るべきなんだろうか。でも当のピンク頭が名前すら出てきてない罠。どうしよう。

10 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 13:27:30 ID:eb25ZO3/
>>9
久しぶりにキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
GJ。やっぱりお姉さんはいいなあ。相対的年上属性があるのかもわからん。

ピンク頭はどうてもいいけれども地球から召喚したアダルトグッズをry


11 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 14:40:50 ID:nmpDIh2T
バレット氏GJ!!( ゚∀゚)o彡゜ボルン!ボルン!


もう、ピンクのちっぱいは設定に破綻をきたすようなら無理に出さなくも…
この世界で幸せに生きてるルイズってのも見たくはありますけどね。
バレット氏自身が納得できる形ならば、此処の住人は出ても出なくても満足できると思います

12 名前:ぎふと:2008/07/19(土) 16:17:32 ID:ThY7xDLS
せんたいさん、バレット氏GJ! いつもニヤニヤさせてもらってます。
てか他のもまとめ読みしてたら、自分のSSのテンション忘れてました。
いやどれも最高だ〜。なんでこんなに表現力が豊かなんだろう。エロ万歳!!

では続き投下します。(いつもかぶって本当にすみません)

13 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(4):2008/07/19(土) 16:18:05 ID:ThY7xDLS

 一連の赤ちゃん誕生ストーリーが無事出産まで行きついたところで、ようやくルイズは口を閉じる気になったようだ。休みなく喋ったせいか、ぜいぜいと息をきらしている。
 おつかれさん、ルイズの体に毛布をかけてやりながら、才人はあらためてルイズの方に向き直り背を正した。暗闇の中ルイズをまっすぐ見据えた。
「ちょっと聞いて欲しいんだけど」
 真面目な声で言う。両手は揃えて膝の上。ちなみにルイズの両足の間にはさまっていた果報者、いや左手はルイズに気づかれないようこっそりと回収済みである。
「なによ」
 ルイズは身構えた。
「あー。まあいくつかあるんだけど」
 正念場だと、才人は腹に力をこめた。
「まず1つめな。お前が怒っていること、それについては全面的に俺が悪いです。弁解の余地もありません。だから煮ようが焼こうがお前の好きにしてください」
 深く頭をさげた。
 見つめているルイズは無言だった。何か言葉を口にすると感情が溢れそうだったので、何も言えなかったのである。
 才人は続けた。
「2つめ。何度も言うけど、俺が好きなのはお前だから。これだけは信じて欲しい」
 ルイズは唇を引き結んだ。
 ばっかじゃないの偉そうに。はいそうですかと言えるほどルイズの傷は浅くはなかった。なので、無視した。
「3つめだけど」
 そこで才人は言いにくそうに天井を仰いだ。言おうか言うまいか考えているふうだ。
 けれどすぐに決心をつけたようで、口を開いた。
「あのさ、今まで俺こういう経験なくてさ。だからお前の気持ちとか考えてやる余裕全然なかったの。なのでこれもすみませんごめんなさい反省してます」
 ふたたび頭を下げた。ルイズは思わず身を乗り出して聞き返してしまった。
「サイトも初めてだったの!?」
「うっせ。……二度も言わねーよ」
 憮然と言った。それからルイズの胸元に指をつきつけると、怒ったような口調で、
「だいたいお前もお前だろ。俺の了解もなくいきなりこっちの世界に呼びつけてよ。えー平民ーうっそーやだーとかきゃいきゃいわいわい騒ぎやがって、挙句に俺の唇の貞操まで奪いやがって、使い魔だバカ犬だミジンコだなんだって
蹴るわ殴るわこきつかいやがるわ、自分だけ被害者づらしてんじゃねーよ。俺の立場も考えろよ。てかマジで大迷惑っつの」
 一気に言い切って、ふんっと才人はそっぽを向いた。
 ルイズはその長い台詞を頭の中でリピートした。なんだか初めて耳にする内容がまぎれこんでいた。しばらく考えてから、すっとんきょうな声をあげた。
「うそ、だってあんたいろんな子とキスしてじゃない!」
 それから指を折る。キュルケにメイドに姫さま、あ、タバサもだわ……。
 また思い出してムカムカした。まったく節操のない犬ってのはこういうのを言うのよね。
「不可抗力のもあんだよ」
 まあ、そうじゃないのもあったけどな……。小声でつけ加える。
「とにかく責任感じとけバカ。あと絶対他のやつには言うなよ」
 ルイズの心臓がとくとく鳴った。自分が才人にとっての特別だと思ったらなんだか胸が熱くなった。最初というのはたった1度しかないのである。他の誰でもなく自分だけの特別である。
 でも素直に信じてしまっていいものだろうか。今までのことを考えると不安になった。才人はこういうことで嘘をつけるほど器用ではない。でも信じて裏切られるのも恐い。
 そうだ。
 ルイズは思いついた。本当かどうか確かめる方法。手を伸ばすと才人の顔をつかんだ。
「なにすんだよ」
 熱かった。卵をのせたら目玉焼きができそうなぐらいに。
 ルイズは面白くなさそうに言った。
「ふんだ。私こそ大迷惑よ。すごい使い魔を呼び出すつもりが、こんな平民が出てきちゃうだもん」
 才人の頬をぎゅうっと引っ張った。渦巻いていた嵐はいつのまにか消えてなくなっていた。


14 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(4):2008/07/19(土) 16:18:47 ID:ThY7xDLS

(よかった。なんとか機嫌直してくれたみたいだな)
 才人はほっと息をついた。人生最高ってぐらいに恥ずかしい思いをしたが、それだけの見返りはあったようだ。それに7万の敵を相手にするよりはるかにマシだ。
(ま、日本だったら、とても言えないけどな)
 苦い笑いが浮かぶ。およそハルケギニアの貴族ってのは、日本とはどうにも感覚がずれているようだ。あのギーシュだってモンモンにキスしか許してもらってないみたいだし、他の水精霊騎士隊の面々も似たり寄ったりだ。
 なので毎晩二人の女の子と同じベッドで寝ている才人などは、文字通りただ並んで寝ているだけでも、……たまにそれで済まないこともあるが、英雄視されたり嫉妬の対象になったりする。
 なんにせよ貴族の世界で“してない”ってのは、女性を大切にするという騎士道精神の証しみたいな感覚を伴うものらしかった。
 で、ルイズである。
 常々子供っぽいとは感じていたけれど、まさか何も知らないとは思わなかった。なるほどシエスタとの違いはそこか。納得もいった。
 それはいい。問題はこれからどうするかだ……。
(やっぱ教えてやらないとマズいよなあ)
 まさか最後の最後にこんな難題が控えているとは思わなかった。
 野郎同士その手の話で盛り上がるのは得意だけれど、女の子相手となると話は別。こっぱずかしいことこの上ない。できれば避けてとおりたい。
 けれど俺がやらなきゃ誰がやる。未経験のまま二十代を迎えるのだけは願い下げだった。ていうかそこまで我慢させられたらに死ぬ。確実に絶対に死ぬ。
 才人は腹をくくった。
「ルイズ、もう1つ話さなきゃならないんだけど」
「なに?」
「その、な? さっき話してた子供の作り方ってやつだけど」
「それがどうかしたの?」
 純真無垢な声が聞き返した。ピュアってのは時に犯罪だ。
「あのな、子供ってのは結婚しなくてもすることしたらできちゃうんだよ。お前のいうところのベッドの上のイロイロってやつで、そのイロイロってのをお前に教えなくちゃいけないかなーなんて……」
 どうにも歯切れが悪い。
 ルイズはとまどっているようだった。いきなり何を言い出すのかってふうだ。
「えっと……もしかして赤ちゃん欲しいの?」
 ちげーよバカ。お約束すぎだろそれ。
「や、やだわ。バカ犬のくせに何血迷ってるかしら! 下品な犬ってこれだからイヤよね。まったくこのバカ犬ときたらふんとにふんとに身の程知らずなんだからっ!」
 身もだえる顔は、暗いのでわからないけど恐らく絶対に真っ赤なはずだ。バカはお前だ。ったくこの脳天気娘が。
 だんだんとイライラがつのってきた。もとから我慢強い方じゃない。ああもう面倒だ。


15 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(4):2008/07/19(土) 16:19:30 ID:ThY7xDLS

 きゃあっ、とルイズが叫んだ。手で顔を覆ってうつむく。
「ななななな」
「何してんのかって言いたいの?」
「そそそそそ」
「見てのとおり服脱いでますが何か?」
「どどどどど」
「どうしてもなんもベッドの上に男女がいりゃ普通脱ぐだろが」
「ででででで」
「でももなんもあるかよ。落ち着けって別に変なコトしようってんじゃないから」
 ルイズは毛布をひっかぶって丸くなってしまった。
 才人も勢いで脱ぐは脱いだものの、どうにも居心地が悪くて困った。ほんと暗くてよかった。
「おーい、ルイズさん。生きてますぅ?」
 毛布の固まりをつつきながら聞く。もぞりと固まりが動いた。
「お前さ、一応確認するけど親とか姉さんとかから聞いてないんだよな? ベッドの上で何するとかって」
「お、お母様から……」
 くぐもった声がした。
「相手の殿方にお任せしなさいって……」
 なんて無責任な親なんだと才人は呆れた。万が一でも未来の旦那が真性のヘンタイだったりしたらどうする気だ。こりゃ魔法学院にも保健体育の授業を作るべきだな。今度オスマン先生に提案しておこう。
「んじゃ任せてもらおーか。ほら出て来い」
「ひゃんっ」
 毛布を引っ剥がすと中からルイズが転がり出てきた。もちろん裸だ。やっぱり明るい方がいいな、と考えを改める。でもそうなると我慢できないだろうから、暗くてよかったかもしれない。
「あ〜う〜う〜」
 ルイズは手で必死に自分の体を隠そうとした。そんなルイズの肩に才人は両手をおいた。
「じゃあルイズ。俺のことは今から先生って呼べ。これからお前に男女の営みのなんたるかを教えるから」
「……なっ」
「その上で、お前がしてもいいかなーって気になれたらその時本番しよーぜ。それまで待つよ」
「……本番?」
「深いことは気にすんな。あと殴ったり蹴ったりはなしだぞ? 不能にしやがったら一生恨むからな」
 ルイズはう〜と唸るように答えた。
 才人はルイズの手を取ると、自分の方へ導こうとした。とにかく実物を見せてしまうのが手っ取り早いと考えたのである。
 けれどルイズは両手を固く握りしめて、動こうとしてくれない。
 未知への怯えがそうさせているのだった。知ってしまえば自分が変わってしまうような、そんな予感に怯えていた。


16 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(4):2008/07/19(土) 16:20:05 ID:ThY7xDLS

「しゃあねーな」
 ため息をつくと、才人はルイズの体に腕を回した。優しくあやすようにそっと抱きしめた。しっとりとした肌の吸いつく感触に頭がくらりとした。ぐっと耐えて、ルイズの唇に軽く一瞬だけ唇を重ねた。
「……んっ」
 ルイズは甘いため息をもらした。
「……うそつき。待つっていったじゃない」
 うつむいたその声は妙に艶っぽくて、才人をどきりとさせた。
(やばいなぁ。俺どうにかなっちまいそう)
 体に溜まる一方の熱を懸命におさえつけた。早いとこ授業を進めた方がよさそうだ。
「どうやって子供を作るかって話だけどさ」
 言いながら、ルイズの手に自分の物を握らせた。すぐ離そうとしたので、できないように上から押さえつけた。
 強張った指でルイズはその感触や形を理解したようだった。ルイズの手の中でそれはさらに固く大きく姿を変えた。
「……これが俺の。わかった?」
「で、でも……」
 こんなに大きいものがあったら、普段から気づくと思う。こんなの知らない。
「お前見てドキドキしてやらしい気分になってるからこんななってんだよ」
 ルイズの指がぴくっと反応した。瞬間才人の背筋に電流が走る。
 才人は急いで言葉を続けた。
「で、さっきお前が嫌がったところにこれが入ると運が悪けりゃ子供ができるってわけ」
「う、うん」
「最初は驚くかもしんないけど……、ってか俺もそうだったけど、これは普通のことなんだよ。俺もお前もそうやって生まれてきたの。だから変態とか言うなよ。俺だってさすがに傷つくってか」
 なんだか信じられない話だった。でも手の中にある物がその証明のようにも思えた。
 そこで才人は頬をぽりぽりと掻いた。
「まあ、男はみんな変態だしな。たまにはそーゆーこともしたくなるかもな」
「へ?」
「そうだなぁ、例えば……」
 才人はにやりと意地悪げな笑みを浮かべた。
「黒猫の格好させて、今日はあなたがご主人様にゃ〜んって言わせたくなっちゃうとか」
「はうっ」
「体中に生クリームたっぷりつけて、それを舐めたくなったりとか」
「あうあう」
「そういう気分になっちゃうかもなあ。まあできるだけ我慢するけど? ルイズはそういうの嫌だろうしなあ」
 ルイズは言葉を失った。だってそれ全部ルイズが今までやってきたことですから。
 つまりルイズ・フランソワーズは変態。これ確定。
「だだって、それこそ普通でしょ?」
 いいや、どうみても変態プレイです。俺どっか間違ってます? ねえ?


17 名前:ぎふと:2008/07/19(土) 16:23:18 ID:ThY7xDLS
今日はここまで。やっとエロくなってきたぜぃ!(当社比(ry)

で、この場でこんなこと書いていいのか悩みますが、
俺は乙でもGJでも嬉しいです。読んでもらえてるんだなぁって励みになります
1WORD添えてあったりするとなお幸せ。

ちょっと前まで読者側だったので、こうして書き手になると想像以上にコメが
書く原動力になるっていうのがわかりました。
もっとコメしとけばよかったと反省しきり……
そんなわけでもっと気軽にじゃんじゃんコメしたらいいんじゃないかと思います。
それで作品がパワーアップしたら、安いもんだと思います。


あと長くなってなんですが1つ確認したいことが。
才人の1話のアレが初めてだったってこと、ルイズに言ったことありましたかね?
原作を漁ったのだけどどうしても見つからなくて、言ったような気がしないでもない。
どなたか覚えてたら教えて頂けたら有難いです。……違ったら直さないとなぁ。


18 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 16:34:36 ID:pKrOjGPM
>>9 >>17
GJ! 二人とも乙です

19 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 16:51:34 ID:vj6rJr6c
ぎふと氏GJ!

学院で保健体育に、聴講生としてアン様がくるんですね? すごくよくわかります。

というか、何週か前のNHK大河ドラマ篤姫を見てたら、
女王クラスの人間って殿様とのそのときがくる直前まで、
48手とかそういうのを習わない気がするんだ。

つまりどういうコトをすれば懐妊するか というものを…

くそっ! 妄想したら息子がタイヘンだっ!!!

20 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 17:00:12 ID:4Yqe2wAn
G乙。お二方最高です。

>>17
>初めて
確信は持てないけど無かった気がするなぁ・・・。ドラマCDならあるんだけど。

21 名前:ぎふと:2008/07/19(土) 17:12:14 ID:ThY7xDLS
あひゃ、ドラマCDか…そっちはノーチェックだった
聞かなかったことにしますはい(滝汗

22 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 17:20:21 ID:4Yqe2wAn
>>21
ドラマCDは色々ぶっ飛んでるので本編とは「別物」と捉えてる人が
多いみたいですよ。自分もそう思います。アナザーゼロ魔って感じで。

気にせずこれからも思うがまま欲望のままに書いてやって下さいw

23 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 20:01:11 ID:i61MOFMg
>バレット氏
>ぎふと氏
GJ!
バレットさんは相変わらず読みやすくてエロい
ぎふとさんも新生とは思えない安定感
いいぞ。もっとやれ。
いややって下さい。

24 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 22:19:14 ID:XLhw9v74
本当にすいませんでした

25 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/19(土) 22:58:53 ID:sLAhiVbo
GJ!
おっきした
続き待ってますw

26 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 01:21:57 ID:A07mvU9A
バレット氏のSS…

なんか妊娠してもコトに励んでそうだな
お腹の膨らんだ4人がサイトに迫る姿が容易に想像出来る

ぎふと氏のSSは…
二人のやりとりが原作っぽくて好きだ

27 名前:ボルボX:2008/07/20(日) 18:58:52 ID:/9/+fU0C
〈下〉を投下します。
でも全体の七、八割まで書いて長すぎると気づいたため、分けてるのですが……
ですからあと一編残してます、すみません。

28 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:00:17 ID:/9/+fU0C

 離宮の典雅な庭はそのむかし、名をはせた建築家に王家が依頼して、造園させたものである。植わった木々の一本一本にいたるまで配置を計算されつくしており、これを専門の庭師が一年を通じて完璧に管理している。
 アンリエッタの泊まる寝室が、夏の夜にしては涼しいのも、庭の地形により風が導かれて吹き抜けてくるためである。

 その涼気ある青みがかった闇を、淡いランプの光がそっと遠ざける室内。
 透ける夜着をまとった優美な少女が、艶っぽく光る唇にビスケット片を押しこまれ、胸部布地を押し上げる豊かな乳房をふるんと震わせてあえいだ。
 アンリエッタはあお向けに組み敷かれ、ばんざいをするように腕は頭上にのばさせられて、枕もとのクッションをつかまされていた。
 「腕を下ろしちゃだめですよ」と才人に命じられているのである。

「思ったとおり似合ってますよ、その格好。綺麗でいやらしく見えるや」

 自分は裸でのしかかりながら、直截的な批評を才人が降らせてくる。
 「夕食」をとらされているアンリエッタは、彼の真下で恥じらいに目を固く閉じ、つつましくもぐもぐ咀嚼していた。
 やがて、少年の「よし」という許可とともに飲み下す。

 宵闇のなか、ベッド枕元のランプのおぼろな輝きが、才人に組み敷かれてベッドに横たわるアンリエッタの姿を浮かび上がらせている。
 白い裸をくるむのはベビードールの夜着であり、可憐な耳朶にはガラス細工のイヤリングが装着されていた。
 ランプの隣には、庭師が手折ってきたレモンの花が、枝ごと筒型の花瓶に挿されてある。
 少女がつけた耳飾りの装飾もまた、ガラス細工のレモンの花――
 ――その白い花をかたどった細工が、ツリガネソウ型のランプの光に同調して、ピンクトパーズのきらめきを放つ。

 彼女がいま身につけているホルターネックのベビードールは、もともと布で覆う面積が少ないうえ、布自体が極薄仕様になっている。
 艶美な体の線がほとんど透視できるデザインになっていて、気品を保ちながらも危ういほど官能的な印象を与えているのである。
 そのレースの入った透ける淡いピンク色の薄布は、うなじと背中の二箇所で結んだリボンに留められ、少女の美麗な胴体を包んでいた。
 覆っているのは主に前面で、肩は完全に露出し、背中にも大きくV字の切れ込みが入って素肌をのぞかせているのだが。

 背後から見れば、まず首の後ろで蝶結びされたリボンの首紐が目につく。栗色の髪をかきあげれば、純白のうなじの艶っぽさをリボンが引き立てているのがよくわかる。
 背面は大胆なV字カットで、腰の上まで裸の背がさらけだされており、途中でこれまた大きな蝶結びのリボンが、左右の布をつないでいる。
 若い素肌のなめらかさと白さが見るものの声を呑ませる。さながらしんしんと降り積もった新雪が音を吸うように。

 けれどこの夜着をまとった上半身は、やはり前から見たときのほうが引き立つ。
 この優雅な、桃色の霞のドレスに似たベビードールの上体では、流麗な線をえがく胸乳が肉感たっぷりに極薄の夜着を盛りあげて、先端の儚く揺れる乳首の形までをあらわにしていた。
 乳輪の淡い桜色さえも隠せない極薄の布は、そこから光のカーテンのようにさらさらと下に落ちて、くびれた胴体をゆるやかに包む。
 若々しく肉の薄い腹部と、そこにおさまったつつましやかな縦長のへそも、当然のようにレースの向こうに見えている。

 下半身は、前後どちらからも淫麗な眺めだった。
 ベビードールのすそは、丈が太ももに届く程度と短く、かろうじて美尻を隠せる程度だった。
 腰骨の上の両横腹まですっと伸びた脚の線。それが形づくる恥丘の三角州は、布の向こうでひっそり生える恥毛の栗色にけぶり、秘めやかなたたずまいを見せている。
 弾みそうなほどみずみずしく実って成熟しつつある桃尻は、レースの入る透け布が張りついた妖美な双つの半球となり、男の視覚に訴えかけて効果的に欲情させる。

 夜のベッドの上で男性の情欲をあおりたてるのに、これ以上ふさわしい服もそうそうなかった。


29 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:01:43 ID:/9/+fU0C

 だがいたたまれなさそうにしているアンリエッタは、この格好そのものにはそれほど恥ずかしさを覚えているわけではない。
 今日、才人が街で買ってきたこのベビードールは、たしかに大人びて扇情的な印象が強いのだが、デザインも素材もそう悪くない。というより素材は貴顕の者が身に着けるような上質のものであり、どこで手に入れたのか不思議にさえなってくる。
 羽衣のように軽く、肌触りもきわめて柔らかく、着心地が非常によい。最上のものを幼少から知っているアンリエッタの審美感覚でさえ、違和感を感じなかったくらいだった。
 また、普段から召使らに身の回りをゆだねている王族ゆえに、肌があらわな衣装や裸身そのものを見られること自体には、どちらかといえば大らかなほうである。
 少なくとも猫コスチュームだの首輪に犬耳だのの格好をさせられるよりは、格段にましだった。

 アンリエッタが消え入りたさを感じるのは、この体勢で「夕食」の世話をされていることである。

「ぁぅ……ふ……」

 上半身に体重をかけないようにしてくれてはいるが、男にのしかかられているのである。深く沈むような感触のベッドの上で、開かされた脚の間に少年が入っている。
 互いの恥部をすりつけるように、下半身が押し当てられてきていた。ベビードールとセットになったショーツを脱がされ、上を向いて硬くそそりたった男根の裏側を、恥丘に押しつけられている。
 ショーツに浮いた大陰唇の縦筋にそって、柔らかな女性器に硬い肉棒がめりこみ、ちょうど亀頭裏筋のあたりがクリトリスを圧迫してくる。

 ほとんど動かれることはないとはいえ、またしても焦らされているようなものである。
 その状態で、上の唇では簡単な食事を少年に与えられている。

 少年が硬い干しイチジクをすこし噛んでやわらかくし、それを口移しに含ませてくる。
 ゆるゆるした性感とおなじみの羞恥に頬を真っ赤に染めながら、アンリエッタは唇を閉じてそれを咀嚼していく。
 ランプを置いた枕元には、水差しや果物が置いてある。
 上にのしかかっている才人が、少女の前髪をかきあげてやりながら言った。

「今度もしっかり噛み噛みしてからごっくんするんだぞ。
 ……よし、もういいです」

 許しを与えられ、のどを鳴らしてすっかりオートミール状になった果物を飲みくだす。
 眉を切なく下げてあえいだところで、開いた唇にこんどは皮をむいたブドウを指でおしこまれた。
 汁気たっぷりの果物の酸味が、こころよく口中にひろがる。

「ぅ……」

 唇から離れた才人の指がするる――と、アンリエッタの下唇から鎖骨下までを縦になぞった。のどを撫でるような動き。
 「んっ」と身を震わせて、うっかり小さなブドウの粒を丸のみしてしまう。

「次はまた果物? それとも飲み物にする?」

「じ……自分で食べられますわ……
 ……せめて、あの、脚を閉じさせてほしいのですけれど……」



30 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:03:28 ID:/9/+fU0C

「ん? もっとしっかりおま○こグリグリしてたほうがいい?」

 才人の腰がM字に開かされた少女の脚のあいだに、ぐぐっと沈んだ。反り返った肉棒の裏側が、密着していたショーツごしに女の秘部を圧迫する。
 とたんにアンリエッタは小さく叫ぶ。腰にぶるるッとわななきが走り、布の下でグチュと音がした。肉棒の裏側で、じんわり濡れたショーツがさらに熱く湿っていく。
 それらの明敏な肉の反応にいっさいかまわず、才人がそのままぐっぐっと下半身を強く押し付けてくる。大陰唇が歪まされ、クリトリスが肉棒にクニュッと押しつぶされる。
 手を下ろすなとの言いつけを忘れて、アンリエッタは両手で少年の胸板をおしあげ、首を振って切迫した声をあげた。

「ひいいッ、ちがっ、そっ、そんなこと言っておりませぬ、腰を引いてっ」

「あ、ごめん」

 わざとらしく謝りながら、才人が腰を少し引いた。「ぁっ、ふ……」と艶めく息をこぼす少女の濡れた唇に、また果物があてがわれる。

「そら、もう一個ブドウ。今度はちゃんと味わって。
 それとつぎ腕を下ろしたら、手を縛っちまうからな」

 つぷ、と唇に押しこまれた。少年のひとさし指が、ブドウを舌まで送り届けるかのように口内に入ってくる。
 肉棒への奉仕を仕込まれてきた口がつい反応し、甘えるようにその指に舌をからめて吸ってしまい、ますます少女は羞恥に上気する。

(食べさせられながらなんて、こんな、はしたないわ……)

 いまでは言われたことはたいてい受け入れられるつもりだったが、さすがにこの状況には抵抗を覚える。
 まるで乳児のように扱われている。いや、飲み下すことまで「おあずけ、よし」を出されることを考えると、愛玩動物に近いかもしれなかった。
 その屈辱的な恥ずかしさが、とろ火で煮立てられるような責めと溶けあっている。

 本当は、今すぐにでも肉体の欲求を「満足」させてほしい。
 挿入されず秘部に押し付けられているだけではなかった。上半身を手で愛撫されている。薄すぎる布を通し、ほぼダイレクトに男の手の感触は伝わってきていた。
 悩ましい量感のある乳房は執拗に玩弄されているし、わき腹や腕、太ももなどのなめらかな肌も、たびたび触れるか触れないかのタッチで円を描くように撫でられる。
 子宮をじっくり性感で温められていく。

 またしても焦らされているとわかっていても、体の芯から待ちわびて、気が変になりそうなのだった。

「ん、んんン……」

 与えられたナッツを噛み砕きながら、汗ばむ乳肉をねっとりと愛撫された。
 布ごと乳首を強めにつままれて、ぷりぷりした肉突起を甘痛くひねられ続けると、華奢な鎖骨あたりまでさあっと肌の紅潮を強め、胸で達しそうになってしまう。
 ほんとうに達する前にじんじんする乳首から指を離され、「よし」を出されてどうにかこうにかこくんと呑みくだす。
 左右の乳房の横に手をそえられてフルフルと震わされながら、かがみこんだ才人にささやかれる。



31 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:04:28 ID:/9/+fU0C

「食べ終わったらいっぱいしてあげますよ。
 こっちだってわざわざ四日も我慢してためてたんですから。嫌だって言っても許してやんないからな。
 ぜんぶ詰め込んであげますよ」

「はふ……」

 このすぐあとに待つ淫らな責めを通告されて、アンリエッタのあえかな息がこぼれる。
 それはおののきだけでなく熱っぽい何かをはらみ、細くたなびいていった。

 その間も男の手で揺らされ、さざなみ立たされるきめ細かい乳肉が、徐々に甘ったるく燃えていく。
 内部で乳腺が細かく震動しているのかと思うほどで、やるせない肉情が胸を満たしていく。
 わずかに盛り上がった乳輪を、肌着の上から指ですりすりとこすられると、とっくに限界まで勃起していると思っていた両乳首がぷくんぷくんとさらに張って、痛いほどにしこった。
 少女は嬌声を必死にかみ殺そうとしたが、その赤い肉の実をクリクリとつまみしごかれると、否応もなく声帯を震わせられた。

「ふああっ、それもどうかやめて、お乳の先を触らないで!」

「あれをするな、これをするなって言うばかりだよな。ま、いいさ」

 乳首をひねられるのは止んだが、また乳房をねちっこく揉みたてられだす。今度は力をややこめられている。
 男の手の力強さを確認させられるような揉まれ方で、才人の指が肌着の布ごと、白いふかふかの胸脂肪に溺れそうなほど深く埋まってくる。
 そのたびに少女の乳肉の中で疼痛がおこり、それが淫らな火をあおって乳首を固くしこらせ、子宮をもうずかせていく。

 餌を与えられるように食事を世話されていきながら、上気したアンリエッタは哀切的にいっそう眉を下げた。

…………………………

 …………自分の手を使うことを許されないまま、「夕食」が進む。
 才人が食堂から取ってきた夕食は、空きっ腹をなだめる程度のほんの少量だったが、食べさせられるアンリエッタにはこの時間がことに長く感じられた。

 才人がさわさわ撫でるくらいの、少女を達させないように注意を払った愛撫を、美肌のあちこちにほどこしてくる。
 そうしながら、すっかり楕円形に愛液の染みをつくったショーツを、肉棒の幹でなおも圧迫してネチュニチュとこすりたてるのだった。

 ベッドに組み敷かれたアンリエッタの体は、熱を増していく。焦れったい性感の高まりにより血の色をうっすら透かした肌に、甘美な汗が流れ始めている。
 すっかり張りつめた乳肌の横を指でくすぐられながら、少女はのどを反らしてあえぎ、ひたすらに念じた。

(はやく終わって、はやく……)

 焦燥感が身をあぶる。終わったらしてもらえる、という思いだけが膨れ上がっていた。もとより、夕方に「抱いてほしい」と言ったのはアンリエッタ自身である。
 食べながらするのははしたない、という一念だけで我慢していたが、それもとうに限界がきていた。自分から腰を動かしてしまわないようにするだけで精一杯である。



32 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:06:59 ID:/9/+fU0C

 これは明らかに、夕方の淫らな遊戯の続きだった。
 あのとき肘かけ椅子の上で口唇愛撫されて一度だけ味わわせてもらった歓楽の極みを、少女の肉体が恋うている。あれのせいで、かえって色情がどろどろに煮詰まっているのかもしれなかった。
 ひたすら耐え続けるアンリエッタは、高々とさしあげた手でクッションを固くつかみながら、ひざを立てた脚のほうでも足指をにぎりこみ、ベッドのシーツを巻き込んでしまっている。
 ぷるぷると紅潮した肌が震えていた。

「これで終わりですよ」

 そう言いながら才人が、水差しをとって自分の口にふくんだ。中身はミントエキスと蜂蜜の入ったレモン水である。
 覆いかぶさって、少女に口移しで与えてくる。
 おとなしく唇を開いて重ね合わせ、アンリエッタは与えられるその飲料を受け入れた。
 たちまち口内に爽やかな刺激が満ちる。が、それだけではなかった。

「んむ――」

 アンリエッタがのどを鳴らしてレモン水を飲み下しても、才人の唇は離れなかった。続いてぬるりと舌をすべりこませてきたのである。
 くぐもったうめきをもらした少女の舌とからみあわせて、陵辱するようにねぶり回し、ミントレモン水の清冽な甘酸っぱさの残る口内をまさぐってくる。
 同時に男の両手が、ばんざいの格好を取った少女のなめらかなわき下に当てられ、愛撫してきた。手のひらでリンパ腺を刺激するようにさすり、じっとりと押し揉んでくる。

「んむっ、んうー! んむン、んんん!」

 煮えた悲鳴が、才人と重ねた口のなかではじける。その声さえ奪うように急に舌を、千切れるかと思うほど吸われた。
 さらに、またも腰を押し付けられる。ぐりぐりと秘部を圧迫される。
 恥部と露出したわきを責められながらの深い口づけの中で、焦らされ続けた性感がせきを切りそうになり、ビクンと背がたわんでアンリエッタの体が反った。

 その瞬間に、さっと才人の腰が引かれ、キスも離れた。
 絶頂の寸前で解放され、アンリエッタの硬直しかけていた体が徐々に弛緩する。甘い汗が雪肌に浮き、薄布を貼りつかせていく。
 突き出して震える舌と舌の先を、唾液の銀の糸がつないでいた。

「はぁ……ぁっ……」

「いまのって、限界突破しかけたんだろ? ちょっと強めにキスしただけでさ。
 そこまで焦らしてたつもりはねえんだけどな。やっぱり今夜は体が燃えてるっぽい?
 あ、ちょ、ちょっと……」

 唇を離して白々しく言った才人が、直後にあわてた声をあげる。
 ひくんとアンリエッタの両脚が上がって、少年の腰に下からからみついたのである。
 すべやかな美脚を少年の体にまわし、きゅっと引き寄せながら無我夢中でアンリエッタが懇願する。


33 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:07:48 ID:/9/+fU0C

「もうしてくださってかまいませぬ、ですからはやくしてえっ、もう限界なのですっ」

 焦らされすぎて余裕を完全になくした声だった。潤みきって揺らめく瞳の奥底で、女の欲求が渦まいている。
 先ほどまでは焦らし責めで情欲をぎりぎりまで高めつつも、食べながらということにわずかに抵抗感を覚えていた。
 けれど今はもう「してもいい」。そう認識したとたん、今しがた寸止めで性感を放り出されたこともあいまって、情欲の熱が沸点を超えたのである。

「お、おい、待ってってば、すぐ挿れて最初の一発目を出すつもりですから……
 うわ、こ、こらぁっ、こすりつけるなっ」

 肌に張りのある若々しい太ももが、腰までまくれあがったベビードールの裾から伸びて、才人の胴体をはさみつけている。
 そして煮込まれてきた少女の腰が、下着ごしとはいえ秘肉を肉棒に密着させたまま、恥知らずにクイクイと動きはじめていた。

 数日感ちゃんと抱いてもらえず焦らされたことで、「ちゃんとしっかり気をやりたい」とアンリエッタはそれしか頭に無くなるほど追い込まれていたのである。
 痴女のように男を美脚で巻きしめ、下から腰を揺する。濡れて透けた下着ごと秘肉を男根にクチュクチュこすりつける行為を、肉体が止められなくなる。
 快美感が股間から流れ込んできて、甘ったるく理性を溶かされてしまうのだった。

 アンリエッタはただ無我夢中なだけだったが、その動きははからずも才人から主導権を奪い、彼を追い詰めることになっていた。
 レースの下着に覆われたプリュプリュした柔らかな肉に、肉棒を根元から裏筋までこすりたてられて、少年は急速に追い込まれていく。
 なんとか制止しようとする少年の声がせっぱつまる。

「姫さまやめろってば、今してやるからっ、こすられたら出ちまうんだってっ!
 こっちだって四日間我慢して、うっ、くぅ……!」

 ぴゅるっと先走りが鈴口からあふれ、精子を充填した陰のうがぐぐっと持ち上がる。

「ああ、くそ、もうっ! だめだ、俺ももう出るっ」

 やけになった声をあげて、才人は腰を自分から強く押し付けた。アンリエッタの「ひぁん」という甘鳴きにかまわず、射精間際の動きで激しく腰を使いだす。

 血管を浮かせたがちがちの肉棒が、下着に浮く大陰唇の縦筋に深くはさみこまされる。愛液でべっちょり透けたレース布地に、ムニュリと歪む土手肉が浮き上がった。
 その熱い湿りを楽しむように、男の肉がずりずりと前後していく。
 こすりたてられて布の下でクリトリスの包皮がずりおろされ、肉豆がニュルンッと剥けて飛び出す。
 あまりの劇感に、今度はアンリエッタが制止の叫びをあげた。

「ひあああああッ、ちょ、ちょっと待って、
 それっ、激しすぎますから――お豆が直接こすれておりますぅっ」


34 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:09:47 ID:/9/+fU0C

「待ってって、さっきはあんなおねだりしたくせに! くううっ、出る……!」

 聞く耳を持ってもらえず、薄布を押しあげて甘く勃起するクリトリスを、硬度を増して脈動しはじめた肉棒でコリコリとひきつぶされていく。
 崖ぎわまで来ていたアンリエッタの性感がたちまちに昂揚し、ジュッと灼熱した。

「もうっ、こんなぁ、ふああっ、あああっ、だめえ、
 んん、んんんんーっ、イっ、んっ、イきます、うあああ――ああああああっ!」

 脚で才人の腰を強く巻きしめ、双の腕でも少年の首をぎゅうっと抱きしめて、極みに達したことを少女は告げた。
 秘部がジンジンと痺れ、ベビードール裏地にこすれる両乳首がひくんひくんと脈動を覚えた。
 ほとんどそれに合わせるように、アンリエッタの恥丘の上で才人の肉棒も大きくはね、ビュクビュクと精液をまき散らして踊った。
 優艶なレースのショーツが、特濃の白濁で汚されていく。

 …………目くらむ一時が去った後、余韻と気だるい熱が、抱き合ったままの二人を包んでいた。
 沈黙が少々気まずかった。アンリエッタは、少年の腰にからみつけていた美脚をそろそろと外す。
 無言のまま自分にのしかかっている才人の首筋に、恥ずかしさであらためて真っ赤になった頬を寄せる。

(わたくしったら何ということを……)

 食べさせられながら求めるのははしたないと思って我慢したのだが、そのせいで情欲がたまりにたまった結果、よっぽど目を覆いたくなる痴態を直後にさらしてしまった。
 脚をからめて腰まですりつけて、自分からせがんだのである。言い訳のしようもない。

 それでも、ほう、と艶やかなため息をもらしてしまう。
 頭が煮えるほど恥ずかしい姿を少年に見せてしまうことには、今では安心感と妖しい疼きをともなった不思議な喜びがあるのだった。
 どれだけ淫らな、どうしようもない女になっても、この人になら見せられる。

 けれど責め手の少年は、その甘い気分に長く浸らせてはくれなかった。

 才人は抱きしめてくる腕を振りほどくように上体を起こしてから、いきなり手をつっこんできた。
 アンリエッタのまくれあがったベビードールのすそに。

「サ、サイト殿、何を」

「パンツ脱がせますよ。腰上げて」

 べっとりと精液で汚れたショーツの両横、腰骨のあたりに手をかけられていた。
 アンリエッタに脚をそろえさせて腰を浮かせると、少年はゆっくりと脱がしはじめた。たちまち濡れそぼつ恥毛をやどらせた恥丘の三角州があらわになる。
 非常にゆっくりと脱がされることで羞恥心を刺激され、ついアンリエッタは両手で恥丘をにぎりこむように隠してしまう。



35 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:10:23 ID:/9/+fU0C

 が、そこで才人の手が止まり、「隠すなよ」と感情の読み取れない声が降ってきた。
 ショーツはまだ艶麗な太ももの半ばまでしか引き下ろされていない。

「……姫さま、お豆を自分でしっかり剥いたままにしといて。おしゃぶりされるときみたいに。
 思いっきりイきたいんでしょう?」

「……っ」

 命令に新たな羞恥がこみあげ、アンリエッタは恥丘を押さえたまま凍りつく。クリトリスと子宮が連動しているように、両方がトクトクとうずく。恐怖と期待のないまざった妖しい感覚。
 しばしためらった後、けっきょく彼女の手はそろそろと動き、従順に恥部の肉豆周りを押さえた。プクンと勃起した丸い肉豆が剥き身を主張する。

 さらに言われるまま尻を締めて腰を浮かせ、恥丘を突き上げるようにしてクリトリスを強調させられたところで、才人の手がそこに触れてきた。
 赤剥けした快楽器官を指でつままれて、脳裏でバチッと電光が閃く。アンリエッタは閉じていた目をさらにかたくつぶった。
 クリトリスを撫ぜる指はなぜかヌルヌルとした感触で、周囲の粘膜ごと肉豆がすぅっと冷えたように感じ――急に感覚がかっと燃えあがった。

「ひいいいいぃ!!?」

 アンリエッタのうわずった悲鳴があがった。
 ヤスリ状の猫の舌で、敏感な粘膜を舐められているような鮮烈な感覚に、目を見開く。
 いつのまに傍らのシーツの下からでも取り出したのか、才人は片手に潤滑用クリームの入った小ビンを持っていた。

「サ、サイト殿、わたくしに何をしたのっ!?」

「いや、ちょっと町で買ってきたえっち用の新しいのを塗ってみたんですけど、どう? スースーします?」

「ばかぁ! これ、刺激物入りではありませんか!」

「そういや店の人が、ミントとか胡椒とかが入ってると言ってたような。
 ほーら、つまんでクニクニっと……まだしてねえってばさ、そんな悲鳴あげるなよ」

「だめっ、いくらなんでもこれはだめ!」

 また恥丘を両手で隠し、涙目で声を高くして拒否する。

 クリトリスは、この前までアヌスを躾けられながらさんざん弄られていたせいもあって、ここ最近きわめて敏感になっているのである。このまま一生戻らなかったらどうしようと悩んでしまうほどに。
 まして夕方に椅子のうえで唇で優しくついばまれ、時間をかけて悦びを極めさせてもらった肉豆は、赤い宝石のようにぷくんと膨らんでしまっている。
 口唇愛撫や軽く触れられる程度ならいいのだが、情け容赦もなく責められると、泣き叫ばずにいられないほどの劇感が燃えあがってしまう。



36 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:11:08 ID:/9/+fU0C

 そこに刺激薬入りのクリームを塗られて、さらに過敏にされたのである。
 確かに体のうずきはどうにかしてほしかったが、限度を超えて責め嬲られるのもごめんだった。

「塗り薬なんていやよ、普通がいいですのに……」

 体を火照らせつつも、本気で怯えた声が出てしまう。
 才人が片頬をゆがませた笑みを見せ、嗜虐的な命令を下してきた。

「されたくないんだったら、自分でそこをいじれよ。
 ……自分でもしないって言うんならそれでもいいんだぜ。さっきはあんなにがっついていたんだもんな、そこまで欲しかったなら今夜はとことんしてあげますよ。
 ここを俺の手で、今からずうっと一晩中クニクニいじっとこうか。何度イったって許さないからな」

 後のことを考えれば、ここで屈してはいけなかったかもしれない。
 それでもこのときの少女には、言われるまま自分でする以外の選択はできなかったのだった。

…………………………
………………
……

 くちゅっ、くちゅっ、くちゅっ、くちゅ……と、小刻みに一定の速度で、潤んだ肉の音がベッドから響く。
 座った才人に背をむけてまたがり、尻を下ろして、アンリエッタは後ろから貫かれていた。
 要するに背面座位である。そして、自分で腰を動かさせられていた。

「……はっ、……あふっ、あん、……ひぃ……っ、ふ……!」

 白い細やかな指は自分の股にもぐりこみ、結合部の上で丁寧にクリトリスを転がしている。
 そうやって自分で愛撫しているとたまらなくなり、アンリエッタの尻は肉棒をくわえこんだままくちゅんくちゅんと上下するだけでなく、ひゅくりひゅくりと円を描く。左右にクリクリとよじり、卑猥に前後にくいくいと振りたてさえしてしまう。
 後ろに腰を押し付けながらくなくなと揺すり、みっちり肉のつまった若々しい白桃を踊らせていく。大きな運動ではないが、牝の本能を引き出された動きだった。

 上気してうすく薔薇色に染まった尻を揺すりたて、快楽にふやけた鳴き声をあげながら着実にのぼりつめていく。
 後ろから抱っこされるような体位で少年に抱かれ、ぷるんとして女らしい美麗な尻をはしたなく動かし、自分で自分を追いつめている状況だった。

 ベッドに脚をなげだしてそんな情熱的な奉仕を受けている才人が、少女の恥ずかしさと性感を増幅させるように、すぐ背後から軽い揶揄の言葉をかけてきた。

「動きがやらしーなぁ」

「……あなたが、あなたが動けとおっしゃったのですっ……
 あふ、わたくしのせいじゃないわ……こんなの、どうしようもありませぬ、ンン……っ」


37 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:11:52 ID:/9/+fU0C

「せいじゃないって、そんな夢中でお尻ゆすゆすさせてるくせにさあ……
 ちょっと手伝ってやるよ」

 そう宣言すると、才人が腰を微妙に突き上げはじめた。子宮口をコンコンと軽くノックされる。 
 それほど強い動きではないが、男のほうからの抽送を受けたとき、すでに兆していた少女の肉体がはっきりと絶頂への秒読みを始めた。

「あうっ、ぁぁっ、う、動かれてはぁ……!」

「アンが自分でちゃんとしないなら、俺のほうからするって言っただろ。
 またおっぱい揉んでやろうか」

 才人が手を上げて、少女のわきのほうから、ベビードールの薄布の中に両手を滑りこませる。豊麗な両乳を手のひらでじかに包み込む。
 布地の下で、上気して薄い桜色になりつつある白い乳房をこねまわし、タプタプと揉みあげてくる。

「だめっ、うぅん、だめ、あああっ……あふっ、お乳……ぃ」

 絶頂に向けて震えだした少女を優しく導くように、才人の手がベビードールの下でもぞもぞと動き、白い豊満な乳肉をふんわりとこねあげる。
 同時に女の肉を馴染ませるような抽送を、下から肉棒がもたらしてきて、少女の情炎を燃え立たせていく。
 ぷりぷりの乳首肉を指の間にはさまれ、くにくに揉みつぶすマッサージをほどこされて、アンリエッタの十分に高まっていた淫熱がふつりと臨界を突破した。

「お乳、おちちきもちいい、ぅぅん、気をやりそう、ふぅっ、イきます……んっ、んんんん、いくぅ……っ」

 静かに官能が灼け、たまらず報告の言葉をつむぐ。
 前にうつむいて背中を丸め、絶頂の中でも乳肉を愛撫される切ない感覚に耐える。
 ベビードールにもぐりこんできた男の手に、ピンク色の乳頭を強くつままれるたび、薄衣の下で肌が紅潮の度を強め、悩ましく透ける体のラインがぴくんぴくんと震えた。

 責めも官能の高まりも一段落ついてから、ようやくアンリエッタが顔を起こすと、才人が背後から声をかけてきた。

「姫さま、今夜はとくに体の反応がいいみたいだけど、それにしたってもう何回イったんだっけ……軽くイくの含めて二ケタ超えてるよな?
 調子に乗ってあんなにお豆、自分でクニクニいじりまわしちゃうからですよ」

 陶然と弛緩した表情を、青い瞳に悔しげな色を浮かべることで引き締めて、アンリエッタは紅潮した恥じらい顔を肩越しに才人に向けた。

「これだってあなたがさせているのに……指を止めるなと……ンン……」

 白大理石の細工物のような繊麗な指の下では、クリームを塗られたクリトリスが悲惨な状態になっている。
 妖美な肉の粒は最大限に膨れあがってジンジンと熱を持ち、虫にでも刺されたかと思うほどひどくうずき続けている。本当のところ、触れと言われていなくても、触らなければ狂いそうになる。
 触れば触ったで、その器官が生みだす脳まで痺れる感覚に惑溺してしまう。結果、才人に挿入されながら、自分の手でそこを愛するのをやめられなかったのだった。



38 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:12:26 ID:/9/+fU0C

 まして挿入された最初のときから、才人はまたも焦らすような責め方をしてきたのである。
 先ほどクリームを塗られたあと、まずショーツを完全にはぎとられてから、両足首を持たれて脚を扇のように開かされた。
 そして膣口に亀頭を噛ませるようにして、浅く浅く犯された。
 ときおり不意打ちでずるっと奥まで入ってこられるほかは、才人の肉棒をほんの少ししか与えてもらえなかった。

 絶頂を簡単に与えてもらえないことにたまりかねて、自分の指の制御を忘れ、とうとう自分で肉豆を転がしながら絶頂をむさぼってしまったのだった。
 最初のうちはこっそり「触れているふり」であまりクリトリスをいじらず、快楽をコントロールしようとしていたのだが、それがその一回の絶頂で無駄になった。
 そのあとも相変わらず男から薄い官能しか与えてもらえないことが、「もうちょっとだけ、もう少しだけ今のを」という欲求のささやきを延々と続かせた。

 自我をうしなわず楽しむに都合のいい快楽のレベルと、肉体が貪欲に欲するレベルの間に、大きなへだたりがあったのだった。
 要は、欲情しきった肉体の自制がきかなくなり、挿入されたまま夢中で手淫にふけり、浅ましく絶頂をむさぼったのである。

 そしてわかりにくかったが、才人の挿入の深度はゆっくり、少しずつ深くなっていた。
 アンリエッタは途中でそれに気づいたが、そのころにはもうどうしようもなかった。
 体位が変わって肉棒の上に座らされ、今度はクリトリスをいじるだけでなく腰を振らされることになっても、頭が酔ったようになって快楽運動を中止することができなかった。

 今となっては思惑に乗せられたまま、艶っぽい表情と甘い声で少年をなじるしかできない。

「わたくしに、どこまで恥をかかせようとなさるの……」

「どこまでも何も、そっちが勝手に乱れるんだろ。俺は優しく抱いてるだけですよ、こういうふうに」

 そう言うと、才人は小刻みに腰を突き上げるのを続行してきた。
 たちまち、少女は嬌声以外のほとんどの言葉を封じられてしまう。

「あ、あ、……あっ、ふぁあああぁ」

 子宮口をトントンと小突かれ、最奥の膣肉を張りだしたカリで掻かれていく。
 胎内からほだされ、肉体も心も“女”のすべてが悦びにざわめく。艶にくずれていく様を、少年に残さず見せてしまう。
 たちまち性感をもとの絶頂に近い高みまで押し上げられる。だがそこで少年の動きが止まった。

 気がつくと、少女の腰は中断された快楽を追いかけて、ゆるやかにくねり出していた。
 間際まで追い込まれれば、牝の反応を高められた体がほとんど勝手に動くのである。
 何度も繰り返された流れに、アンリエッタは恥じらって鳴く。

「また、またこれなのですか……こんなことをいつまで続けるのっ……」

「じゃあやっぱり、もっと激しくされるほうがいい?」



39 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:13:36 ID:/9/+fU0C

 アンリエッタの繊美な胴を抱きしめていた才人の両手が、わざとらしく下腹の前まで下がってくる。
 あわてて結合部の上側でひくつくクリトリスを手で隠し、震える言葉をつむぐ。

「あ、あまり強くされるのも嫌です、丁度いいくらいにしていただければ……」

「と言ったって、そっちの『丁度いいくらい』は範囲が狭いんだよなあ。
 優しい刺激だったら『焦らさないで』ってせっつくし、ちょっと強めにしたら『激しくしないで』だろ?
 何度も簡単にイける体で、なにが不満なんだか。だいたい、いつも思ってたけど一人だけイキすぎなんだよな、姫さまは。
 ちょっと不公平じゃねえ?」

 そう返してきた才人が、思いついたとばかりに目を輝かせた。

「そうだ、今からは同じ数だけイかせあおうぜ。それでこそ対等ってもんだろ。
 どっちかが余計にイったままで終わったなら、そのぶん相手に借りがあるってことにしましょう」

 狼狽の汗が少女の背筋を伝わる。
 同じ数だけ。そんなことができるわけがない。
 いつも才人が一回射精するまでに、少女の体は何度も絶頂に押し上げられるのが常なのである。

「でも……むりですわ、わたくし、そんなのは……」

「そりゃ最初は無理かもな、こらえ性のない体だもんな。
 でも無理でもなんでもやってもらいますから。きっとそのうち成長して、俺に借りを返せるようになりますよ。
 それまでは『借金』がたまってるみたいなもんかな」

 一方的に通告すると、才人はアンリエッタの腹にまわした腕に力をこめ、後ろに少女の体を引き戻してきた。
 中腰でお尻を後ろに突き出すようにして結合していた体勢から、才人の肉棒の上にまっすぐに座らされた。
 体重がまともに下にかかり、蜜壺に根元まで肉棒が沈み、亀頭がぐりっと子宮を押し上げる。

「〜〜っっ……」

 アンリエッタの瞳が潤み濁り、肉のくさびを深々と受け入れさせられた腰がわなないた。

「こっち向いてくださいよ、キスしてあげますから」

 ちゅっと頬に軽いキスをされ、少女はつい愛戯の誘惑に負けて肩越しに振り向く。
 言葉通りに、才人が唇を重ねてくる。
 肉に耽溺させられて朦朧とした瞳が、じわりと甘える色を帯びた。口づけのなかで、その瞳はまた悦びに拡散していく。



40 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:14:08 ID:/9/+fU0C

「ちゅむ……ぢゅ……俺の言ったこと、わかったよな?
 公平に同じ回数イクのなんて簡単ですよ、俺が出すのに合わせていればいいんです。できますね?」

「あむ、ん、わかったかなどとぉ、言われても……
 はぷっ、あん、ちゅ、ぁむン……」

 唾液を飲まされ、舌を吸われる深いキス。
 その合間合間にささやかれ、抱きしめられた腰を返事をせまるように揺すぶられて、蜜壺に絶え間なく刺激を送りこまれる。
 脳裏がさらにぼんやりして、思索をめぐらせることもできなくなっていく。

 これでは駄目と感じて顔をそむけても、才人の口での愛撫は横顔とうなじに続いていく。痕が残らない程度のキスを、点々と。
 細いうなじをぺろりと舐め上げられて、生え際の産毛がぞわっと逆立った気がした。白皙の肌に血の色を透かし、素直に鳴いてしまう。
 「これちょっと脱がせときますよ」と声をかけられた。
 そのことを少し遅れておぼろに知覚したとき、すでに彼の口は、うなじで結ばれているリボン紐をくわえ、引っ張ってしゅるりとほどいてきていた。

 うなじの紐がほどけるとすぐ、アンリエッタの胸部を覆うベビードールの布がはらりと胸下まで落ちた。
 双の乳房が、ふるんと夜気の中にあらわになる。艶美な白い肉丘を露出させられた少女のあえぎが、切なげに揺らめいた。

 こういうことをしながら男の手で脱がされるのは、すでに愛戯の一環だった。自分で脱ぐときはさほど意識しないことだというのに。
 体にまとう布を少しずつはぎとられていくことが、心まで裸にされるようで、アンリエッタに妖しい気分を呼び起こさせるのだった。
 背中のリボン紐はほどかず残したまま、才人が耳をくすぐるように声と息を吹き込んでくる。

「俺は二人で一緒にイけるほうがいいですよ。
 それなのに、姫さまは一人だけさっさと気持ちよくなるほうがいいんですね?
 ちょっとの我慢もしてくれないわけだ」

「そんな、そういうわけでは……
 ……ぁふっ……おなかの奥……奥ばかりぃ……ふぅっ……トントンってしないで……」

 背後からささやかれつつ、丁寧に小刻みに、一定のリズムで蜜壺を突き上げられる。
 才人があらためて胸の前に回してきた手で、両の乳をタプンと支えるように持った。悩ましい重みのある双の乳に男の指が沈みこみ、肉の歪みを淫猥にうつろわせた。
 温かくなめらかな肉房を、しこりきった先端に向けて搾るように優しく揉みたてられる。

「ぁん、いや、お乳、またなのぉ……ン……
 あ、……それはいやぁ……お乳の先をさわらないで……、……ひぃ……」

 眉を下げ紅潮した切なげな顔で、アンリエッタは耐えかねるように拳を口に当て、指の関節を噛む。
 少年のひざの上で優しい責めに甘いあえぎをもらし、細めた瞳を艶っぽくうるめかせ、哀訴の声をもらす。



41 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:14:50 ID:/9/+fU0C

「姫さま、そんなに一緒にイクのは嫌?」

「嫌だなんてぇ……うぁん、ですから、そういうことでは……ああ、
 ひんん、ひいっ」

「ちょっとだけ我慢して、タイミング合わせるくらいの努力もしてくれねえのかなぁ」

 ぷくっと膨らんだ乳頭をこりこりと指で潰され、いっしょに肉棒を小刻みに抽送されていると、頭の中に肉色の霧が流れこんで、脳髄を溶かしていくのである。
 両乳首をつまみしごかれながら耳たぶを甘く噛まれると、少女の腰が悩ましげにわなないて、トロトロと愛液がさらに結合部からしたたった。
 切ない官能の熾火にあぶられて、ついにぽろっと言ってしまう。

「ど、努力くらいなら、いたしますけれど……」

「よし、約束ですよ。俺が出すまでに勝手にイったら駄目ですからね」

 言質をとったとばかりに才人が背後でそう念を押し、優しくだが本格的に動き始めた。
 アンリエッタの「努力する」という曖昧な返答は、あっという間に「約束」と都合よく歪められたのだが、愛撫に悶える少女にそれを深く考えることはできなかった。

…………………………

 ……無理があることは、わかっていた。
 まだ時間はそれほど経っていない。それなのに、アンリエッタの全身は燃えそうだった。
 懇願まじりのあえぎさえも、沸騰しそうに熱い。

「はやくして、サイト殿、はやく出してください……!
 わたくし、もうすぐだめになりますから、はやくぅっ……!」

 いまは蜜壺以外の部位への刺激はほとんどない。組み合わせた責めをされれば、簡単に絶頂を迎えてしまいそうなのである。
 呪わしく充血したクリトリスは、早いうちに触れなくなった。少年に両の胸をいじられるのも、懇願の末にやめてもらった。
 片腕をつかまれて上げさせられ、わきを舐められたときは、予想外のことに危うく一瞬で達しそうになった。即座にその愛撫は、耳たぶを甘噛みする責めともども少年に禁止したが。
 本来は好きなキスさえも拒んで、どうにか絶頂をこらえている。

 そこまでしてもなお、「もう駄目」なのだった。
 背後から密着されて抱きしめられて、子宮を優しく小突かれ、肉体の芯から火照って甘い汗にびっしょり濡れている。胎内に与えられるリズムによって、快美感に背筋がざわめく。
 男の腕の中で、半分剥かれたベビードールと灯火に映える玉の肌が、淫惨なほど耽美的な雰囲気をかもしだしている。

(あなたが終わるまで、わたくしは耐えなければならないのに……
 それなのに、なんでいつまでもゆっくり動くの!)



42 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:16:31 ID:/9/+fU0C

 いまでは子宮近くに精液を出されれば、体がひとりでに呼応して、嫌でも絶頂を合わせられてしまう。
 だから才人が射精さえすれば必ず「一緒に気をやる」ことができるというのに、少年は今日に限ってやたら長引かせているのだった。悠々とうそぶきさえしてくる。

「まだイったら駄目ですよ、我慢して。次は一緒にイこうって言ったばかりじゃないですか」

「がんばっております……くっ……あふっ、ですから今のうちにと、んんうっ……
 ひあ!?」

 語尾がはねあがったのは、いきなり少年の舌がヌルリと耳の穴に入ってきたからである。
 一瞬体がおののき凍り、それから惑乱の声をあげて、逃げるように首をかたむけた。それを追いかけて、なおも才人の舌が可憐な耳を玩弄してくる。
 執拗にヌルヌルと耳を犯されて脳が煮えかけ、焦って叫ぶ。

「禁止します、それも禁止します! ひんん、
 いっ、いっしょにとおっしゃったのはあなたですわ、嬲って面白がらないでっ、
 んんんんっ、……んっ!? やっ、だめ、ん、とまってっ、ん、んーっ……!」

 アンリエッタは自分の手の甲を強く咬んだ。
 目をかたくつぶって白いのどをくんっとそらし、きりきりと噛みしめて手に歯型を付けながら、気力を総動員して波をやりすごそうとする。

「イきそうになってます? 我慢してる顔ってなんだかいいなあ」

 耳から舌を抜いた少年の憎たらしい批評の声さえ、気にする余裕は無かった。
 背をそらしたため突き出される形になった乳房が、しこった先端のピンクをふるふる揺らす。結合部から大量の愛液があふれ、蜜壺に刺さっている肉棒をつたって、陰のうの表面までをべっとり濡らす。

 ……寄せては返す高まりの波は、さいわいにしてあと少しのところで堤防を乗り越えることはなかった。
 だというのに、かろうじて息をついた瞬間、ずんっと下から突き上げられた。

「ひやあああっ!?」

 それまでと違ってやや強めの動きに、子宮がはねた気がした。アンリエッタの瞳が見開かれる。
 そこへ加えて、ゆるやかだった下からの抽送がグチュグチュと速まった。

「なっ、なぁッ、何をなさるのっ、やめて、やっと我慢できたところなのにぃっ!」

 数瞬前まではもどかしく思っていたはずだが、今ここで強めにされるのは最悪のタイミングだった。
 押しとどめたはずの性感が、取り返しのつかないところまで踏みこんでいく。



43 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:18:18 ID:/9/+fU0C

「だって、早く出してほしいんだろ?
 俺もそろそろ出そうになってきてるので、このまま出しちゃおうかなって。
 あとすこしですからもうちょっと頑張って」

 腕の中でくねるアンリエッタの半裸の体を、逃がすまいとするかのようにしっかり抱きしめて、才人が突き上げてくる。
 彼は悶える少女の耳元に、再度口を寄せてくる。

「さっきは『はやくはやく』なんて連呼してましたね。そんなに出してほしいか?
 まあ、中で出されるの好きですからね、奥で射精されるときは必ずイクし。
 犬みたいに後ろからして精液出してやると、イキながら自分からお尻上げて、少しでも多く子宮に入るようにしてたっぷり味わってるもんな」

 少年の粘っこいささやき声を構成する、温かい息と低い音程と嬲る言葉。それらがアンリエッタの鼓膜と脳を愛撫する。

「約束したとおり、もうすぐ中にいっぱいびゅーびゅーってごちそうしてやろうな、アンの大好きなのをさ。
 ドクドク流れこんで、ねっとり濃くて熱くて……」

「よして、うううっ、言わなくてよろしいのですっ!!」

「『言うな』ってより『想像させるな』、なんだよな?
 さっきまたビクンっておま○こ締まったぞ。奥のほうで子宮がはやく精液飲みたいってヒクヒクして、ドロッとしたよだれこぼしてる。
 こってりした濃いのを、子宮口にびちゃびちゃぶっかけられたいってさ」

「ちが、や、いやあ、あああああっ、だめ、だめ、いや、とめられなくなりますっ」

 確かに想像させられてしまっていた。
 口でうけとめたときの精液の味、胎内でしぶくときの熱、雄そのものを凝縮した淫臭、最初のうちのこってりした濃度、肌にこびりついて白くねばつく感触。
 絶頂の半歩前で必死にふみとどまっているというのに、才人にそのイメージを思い浮かべさせられたのだ。

「すぐだからな……子宮がトプンと揺れるくらいに、いっぱい白いのを満たしてやるから。
 いままでどんなふうに注がれてイッてきたのか覚えてるよな、姫さまのここ」

 ベビードールの上から才人の手のひらに、すべらかな下腹を円をかくように撫ぜられたとき、アンリエッタの頭のどこかがジジッと音をたてて焦げついた。
 子宮を下腹ごしに押さえられて、淫らな記憶があふれだす。
 正常位で口づけされながら与えられたとき。騎乗位で両乳を揉みたてられながら、自分で腰を動かして恵んでもらったとき。
 側位でグシュグシュとかき回され、いつもと違う角度に身もだえながら注がれたとき。四つんばいの後背位で犯されつつアヌスにも指を入れられ、泣きながら流し込まれたとき。
 それらの記憶のひとつひとつが呼び覚まされるたび、しばらく精を受けていない発情した子宮がしこり、ビクビクと絶頂へのわななきを倍加させていく。

「……おい? 俺もあとちょっとなんですよ。
 一緒にイくって約束したのに、何やってんだよ? この期におよんで先にイったりしたらお仕置きしますからね」



44 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:20:08 ID:/9/+fU0C

「ごめんなさい、ごめんなさい、がまんできませぬ、もうほんとうにだめなのです、だめなのぉっ」

 愛欲の高まりからくる汗が流れて、きめ細かい雪肌が艶やかに灯火に輝く。
 汗に濡れた乳首と、クリームを塗られて燃えそうなクリトリスが、限界まで勃起してトクトク脈打ちっぱなしになる。
 蜜壺が痙攣しつつ入り口から段階的に締まりはじめて、食い締めた肉棒の形をはっきり意識してしまい、腰がわなないて背筋をなにかが駆け上り、ぐぐっと体が弓なりに反って急速に脳裏が濁り……

「イく、っ、んんんんんン……っ!」

 絶頂に達した女の肉のなかで、肉棒が最大限のもてなしを受けはじめた。
 亀頭周囲の落ち窪んだ部分、張り出したカリの段差まで膣壁の肉ひだが入りこみ、にゅるりとからみつく。
 女の柔肉が男根を放さないとばかりに密着抱擁し、にゅぐにゅぐと引きしごいて精液を搾りだそうとする。

 このとき才人は少女を背後から抱きながら、ひそかに頬の内側の肉をきつく噛みしめて「ぐぅ……」とうめいていた。
 じつのところ彼は、相当な努力をついやして何度も射精をこらえていたのである。口の内部を噛みすぎて少し出血までしている。一度出していなければ保つはずもなかった。
 彼の腕のなかで、我慢した末の絶頂に長く甘い叫びをもらし続けているアンリエッタは、それに気づかなかったが。

 ややあってアンリエッタの艶声も切れ、総身の痙攣も下火になるころ、才人が彼女にわざと不機嫌な声をかけた。

「ったく、ちょっとくらい我慢できねーのかよ」

「ぅあ……ひ……そんな……いえ、ごめ、ごめんなさい……もうしわけ、ありませぬ……
 でも……こんらのは、むりですわ……」

 呆然としつつもアンリエッタは涙を浮かべた瞳をまたたかせ、謝罪と言い訳をした。
 底意地の悪そうな表情で、才人が「いいや」と首をふる。
 射精を我慢していたことなどおくびにも出していない彼は、抱いていた腕を解いて冷たく少女に命令した。

「ベッドから下りて床に這ってください」

「え……?」

「聞こえませんでしたか? お仕置きしますから」

 アンリエッタの茫洋としていた瞳の焦点が、それを聞いてきゅっと結ばれた。
 彼女は抗議しようとして口を開け、それから閉じて沈黙する。

 何度も才人に「まだイくな」と叱咤され、鳴きながら我慢しつづけたのに、けっきょく直前に達してしまったのである。
 納得いかない部分は多々あるが、負い目はいちおう負い目である。
 それに忘れかけていたが「離宮滞在の間は言うことを聞く」という約束もあった。



45 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:20:56 ID:/9/+fU0C

 やむをえず彼女は優美な猫のように四つんばいで動き、柔らかいじゅうたんの床に下り、ベッドと平行にそのかたわらで這う。
 才人が背後に下りてくる気配がした。

(床へ下ろされて、後ろから抱かれる……)

 その事実の認識に、アンリエッタの耳たぶが真っ赤になる。
 恥辱と屈辱が心にべっとりへばりつき、四つんばいの美少女の肢体が新たに紅潮していく。
 結合部に落ちかかっていたベビードールの裾をあらためてまくりあげられた。
 白く柔艶な牝尻を、包皮を剥かれる肉豆のごとくにゅるんと才人の視界に飛びださせてしまう。すぐさまぴとっと亀頭が、秘部に触れてきた。

「ぁ…………」

 少女のぴくっとした反応をよそに肉棒が進む。
 ふっくらした大陰唇を亀頭で分け、その先の小陰唇をカリでめくりかえし、膣口の粘膜の輪にぬぷりとめりこみ、後はずぷずぷと膣道に進入していく。

「ぁ……ぁ……」

「姫さま、こっちの足を上げてベッドに乗せて」

 しかも、少年がアンリエッタの片脚に手をかけ、大きく上げさせてきた。
 アンリエッタは両手と片脚のひざをじゅうたんにつき、横のベッドにもう片脚を乗せる格好になる。
 犬が放尿するときのような体勢に、目まいがしそうな恥ずかしさを覚える。

 ――「一緒にイこう」などと言ってきた最初から、才人はこういう展開に持ちこむつもりだったのだと、アンリエッタにも予想はつく。
 けれど貫かれた少女の口から出るのは、もう怒りの声ではなく、とろみのついた懇願だった。

「おねがい……あまり激しくしないでくださいまし……」

「あれ、変だな。夕方には『抱いて』と聞こえたし、ここでごはん食べたすぐ後には『もう限界だから』とか言われて腰をすりつけられたけどよ?
 あんなにいやらしくおねだりしといて、『激しくするな』とか今さらの気がしねえ?」

「あ、あれだけ焦らしておいて……いえ、なんでもありませぬ、
 ただあなたは、ときにわたくしの限度を無視しますからそれが怖くて……
 先ほども言いましたけれど、できることならほどよく加減していただければ……ひわあああっ!?」

 アンリエッタの声がいきなりせっぱ詰まったものになった。
 少年の指に、クリトリスをキュッとつままれたのである。
 才人が犬這いの少女のうるみきった女性器を貫きながら、結合部の前に手を伸ばしていた。クリクリ肉豆をいじられて悲鳴がますます上ずっていく。



46 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:21:45 ID:/9/+fU0C

「ぁひいいいッ、だめ、待ってっ、待ってえ、それはいちばん駄目でしょうっ、
 それにわたくしが触ればあなたは触らないって言ったのに!」

「そりゃちょっと前までの話ですんで」

「そんなっ、いやあ、離してっ、卑怯です、嘘つきは嫌いだわ、
 ――それっ、それいやぁ! か、皮を剥かないでえっ」

 戻ってしまっていた包皮をあらためて根元までずり下ろされる。
 刺激薬入りのクリームを塗られ、自分でいじらされていた肉豆は、羽でなでられただけでも腰がはねるほど過敏になっていた。
 その性感神経の密集した粘膜器官を、今度は加減できる自分の指ではなく、男の指につままれたのである。
 骨盤に痺れが走り、脊椎にそって優美な背にわななきが駆け抜けた。

「『ほどよく加減しろ』ねえ? これがお仕置きだってわかってますか?
 俺、姫さまに置いてけぼりにされて、さっきイキそこねたんですからね」

「謝りましたわ、謝ったでしょう、ひうぅぅっ、だからつままないで、ひぐうっ……!
 やめぇ、やめなさ、あんんんッ! つ、つまんだまま動きださないでええぇっ」

「動かないで、じゃないだろ。
 アンはいま、ち○ぽしごきのための道具なんだから、俺が満足するまで終わるわけねえじゃん。
 お肉の穴しっかり締めてち○ぽ搾れよ」

「おどうぐ……ひっ、ひどいっ、ひぃん、ああうッ、
 そんなぁ、そんなものになりたくありませぬっ」

「いいや、お道具ですよ。
 いっしょにイくまで我慢することもできない、簡単にお潮ふいて自分だけさっさとイっちまうような駄目な早漏の子には、それしか能がないもんよ。
 そうだろ? 言えよほら、言いやすくなるよう、このままずっと牝ちんちんコリコリしててやろうな」

「ひいいいいいっ!! それはだめ、おまめコリコリするのはだめえ!」

 必死に閉じようとする体の快楽水栓をむりやり全開にされ、アンリエッタの脳裏に奔流のように強烈な刺激がなだれこむ。

「んー……姫さまのお豆こんなに膨れちゃって、えっちな汁でやらしくツヤツヤにぬめって、感触がヌルヌルプリプリしてる……
 ほらほら、恥ずかしく勃起した牝ちんちんが気持ちいいかよ?」

 刺激クリームと愛液でぬめった肉豆を、指にヌルヌルとつまみしごかれつつ、蜜壺を奥まで繰り返しえぐられて、官能が煮えたぎっていく。
 充血した肉の粒が受け取るあまりの劇悦に、女体が激しくくねった。



47 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:22:47 ID:/9/+fU0C

「止めて、止めてぇっ、んんんっ…………ひぐ、止めてくださいまし、言う、言いますからっ!
 『わたくしのぉ、おまん、おま○こぉ、あなたのお道具っ、おどうぐですうっ!』」

 髪を振り乱して狂乱の態で、さきほど少年が言った言葉を反復していく。屈辱は、拷問じみた責めによる肉悦で消し飛んでいた。
 いちばん怖れていたように、容赦なく嬲られはじめていた。アンリエッタのもっとも弱い、されればされるほど性感がはねあがっていく二つの部位、膣奥と肉の芽を同時に責められているのである。
 性感を甘やかして育てられてから、一転して無残に嬲られるのはここ最近の責めの流れだったが……それにしてもいつもより一段と強烈だった。

「『あなたのおちんちん搾りますっ、おま○こ締めていっぱい搾りまふっ、わたくしぃ、これしか能がありませんっ!』
 いっ、言いましたわ、気をやらせないれぇっ……――いやぁ! なんで激しくするのですかぁっ」

 舌をもつれさせながら、自分をおとしめる恥辱の言葉を吐いた。
 それなのに、変則的な後背位での交合が、やむどころかますます苛烈になっていく。

「ひいいっ、恨むぅ、うらむわ、うらみますからぁっ!」

「これはお仕置きかねて、簡単にイっちゃうのを克服するための特訓ですから。
 矯正するのを手伝ってやるから、反省しつつがんばって直せよ」

「むりっ、いやあああッ、がんばっておりまひゅ、あうっ、がんばっておりますう、ひぅううんっ、
 でもむりなの、我慢れきませぬっ、どれだけがんばっても無理なのぉっ!!」

 今からが本番とばかりの過激な床での責めに、ベッドで長々と下ごしらえされた肉体がたやすく音をあげていた。
 頭の裏で白い火花が連続して弾け、優美な身をよじるたび汗とともにまともな思考が飛び散っていく。
 甘く泣き狂うアンリエッタの頭が、唐突にガクンとのけぞった。

「むりです、むりですっ、いくぅっ、ふぁんん、イクイクっ、
 ――ううあああああっ、イクううううっ!!」

 絶頂の叫びのなかで蜜壺がきゅーっと締まって、男のものを柔らかく搾りあげていく。
 動かずとも油断すれば一瞬で達しかねない絞り上げに、才人はまたも必死に口内を噛んで射精をこらえ、それから気をまぎらわせるように問いかけた。

「今夜もそろそろ素直になるころかな。
 なんだかんだ言うけど、こうやって無理やりイかされるのが好きなんだろ?」

 問いかけられながら、うなじに続き背中でも、ベビードールのリボン紐をほどかれていた。完全にあらわになった流麗な背が反り、ぷるんと重みある乳房が宙におどる。

「あああっ、ひくっ、ひっ、ひいっ……しゅきれは、すきではありませんっ……、――んんんんーっ!!?」



48 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:23:16 ID:/9/+fU0C

「でもこの体は、好きって言ってるみたいだぞ。
 皮むいた牝ちんちんつまんでクニクニシコシコしといてやると、キュッキュって締めてくる」

「あうっ、イク、イクぅ、すきじゃないのぉ、イクうぅぅっ」

「またイった? どんどん『借金』ばっか増えていきますね。そのままだと、一生かかっても返せないんじゃねえの?
 んっ、すごく締めますね、お豆いじってると……俺ももう二回目が我慢できないからさ、すぐ今度こそたっぷり中に出してあげますよ」

 アンリエッタの答えを待たず、才人が腰をいっそう振りたてはじめた。
 淫叫をほとばしらせる少女の膣肉を利用して、あとはこのまま射精に至ろうとする激しい動きだった。
 少女の肉体が、真っ白な奔流にのみこまれて狂乱する。

「うあああぁぁっ、感じすぎるうっ、いや、こんなのはいやああっ、
 もどらないのっ、イクのがおわらないいっ!」

 絶頂させられた後も蜜壺をグシュグシュと肉棒でかきまわされ、過敏な肉の尖りをくにくにとしごかれ続ける美尻が、ビクビクはね踊っている。
 荒れ狂う性感の海で、女体を完全に波に乗せられてしまっていた。
 絶頂癖のついた肉が、落ち着きどころを与えてもらえず痙攣と収縮をくりかえす。

「ほんと連続してされるの大好きな体ですね。じゃ、あとはこのまま俺がイくまで突き上げさせてもら――
 ……あれ? 姫さま、これ……」

 才人が目を丸くする。クリトリスをつまんだ少年の手が、結合部から飛ぶ液体で温かく濡れていた。
 快楽の極みにある少女が、悶えながら潮液を漏らしたのである。犬の放尿じみた形で、潮がジュッジュッと断続的にほとばしり、飛び散っていく。
 苛烈な性感をぶちこまれる肉体が官能に狂ったか、あるいは精一杯の防衛反応を起こしているのかだった。

 最初こそ驚いたもののすぐに状況を理解した才人が、責めの手を休めず、嗜虐の笑みを頬に刻んだ。

「……あはは、またこんなにお潮ためちゃってたんだな?
 しょうがねえなあ、全部ピュッピュッ出してすっきりしちまえ。にしても、いまじゃ完全に早漏イキの体だよな。
 牝ちんちん指でクニクニしながら、おま○こやお尻をち○ぽでグチュグチュしてやると、すぐにイってこんなやらしーお潮射精まで見せてくれるんだから」

「やめへぇ! ひとでなしぃぃっ、指をもう使わないでえっ、
 イクっ、いやです、恥ずかひいのぉっ、いくうっ、おもらしさせないで、ひいい、離してぇぇっ」



49 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:23:39 ID:/9/+fU0C

 発作を起こしたような絶頂に、淫らな白い獣となって身をくねらせる。
 犬のように四つんばいで片足を上げさせられた破廉恥な格好で犯され、股間の剥かれたクリトリスには刺激薬入りクリームを塗られてしごかれている。
 この激悦は耐えられるようなものではなかった。官能の程度ではなく種類の問題なのである。
 しかも、才人の抽送はますます速まっていく。
 男の最後の瞬間に向けての性運動で、子宮を突き上げられ、呼吸さえできないほどに官能が錯乱していく。

「そろそろ、ん、出るっ……!」

 才人のうめきとともに、肉棒が精液をうち出した。
 子宮口のふくらみに密着した鈴口が開き、奔騰するような勢いで精液がドピュッ、ドピュッと放出され、その熱が少女の子宮にこってりとかかっていく。
 濃く重い官能の衝撃に、アンリエッタの感覚世界が強烈に弾けた。のどを反らして狂おしく淫叫する。

「あぁああっ! いくう、いくうううっ、あああああああああっ!
 ――いやあああああっ! くふッ、お豆もイくっ、もう止めてぇ、ああああぁあああっ……!」

 クリトリスをくりゅくりゅとひねられながら、ドクドクと女の源に精液を注がれていく。才人の今夜の放出は二回目だが、二番搾りでも濃度はじゅうぶんに高かった。
 その濃い精液を数日振りに飲まされる子宮が、ビクビクはねて興奮している。熱い粘液が最奥でしぶくたび、なぜか少女は舌の付け根にその味を感じた。

「ああッ……はあっ、あああ……あーっ、うああぁぁ……っ」

 強烈すぎる快楽に腰がくだけているのに、固定するように肉豆をつまみあげられて、崩れ落ちることもできない。
 精液を噴きだす肉棒でねちっこく奥を小突かれて、半裸の体を揺らし、脱ぎかけのベビードールをまといつかせた腰を妖艶にうねらせていく。
 片足を上げて貫かれた股間から、量の減ってきた潮をピュッ、ピュッと、男の射精のリズムに合わせて飛ばしてしまう。ベッドの脚元の床が濡れていった。



50 名前:退廃と哀歓の休暇〈下〉・後編1:2008/07/20(日) 19:25:11 ID:/9/+fU0C

「しみる、ひぐっ、奥にぃ……しみてきまふ……ぅあ……あ……
 ……またイッ……イって、おりますぅ…………ぁぁぁぁ……」

 じゅうたんに爪をたてて、凄艶に髪をほつれさせて舌をこぼし、いやがおうにも堪能させられた絶頂を噛みしめる。
 才人が後ろから潮にまみれた手を伸ばし、半開きの唇に指をねじこんできた。
 半ば放心したままその指をねぶらされながら、自分が壊れた微笑を浮かべていないか、アンリエッタは少し怖くなる。

 最後は半ば犯されるという表現に近い、強引な抱かれ方だった。自分は女を剥きだしにされ、少年に組みしかれて嬲られる。
 いつもこういう抱かれ方のときはどこまで抵抗すればいいのか悩み、けっきょく約束事のように折れて、いつのまにか溺れている。
 ――与えられる前は恐怖をおぼえ、最中は本気で逃れたいと思うほどの凶暴な快楽だけれど。無理やりに満たされて終わった直後、頭と体が残響に震えるとき、自分がどれだけ病み付きになっているのかよくわかる。

「……ぁ……」

 突っ張って体重を支えていた肘がかくんと折れて、くたくたと突っ伏すように床に上体が崩れ落ちる。
 闇に沈むようにアンリエッタの視界が暗転していく。
 今夜は意識はぶつりといっぺんに切れるのではなく、官能の甘美な沈潜にともなってゆっくりと消えていった。

 もっとも彼女が思っていたのと違い、夜はまだ途切れていないのだったが。


                      後編2に続きます。


51 名前:ボルボX:2008/07/20(日) 19:25:53 ID:/9/+fU0C
『〈下〉』『後編』『1』ってなんだよと、我ながら呆れるしか。
〈中〉を書いた後で、〈後〉は〈上〉と同じくらいの量になりそうと書いたけど……
大幅に量が増えてしまいましたので、結局、こんな構成に。
ともかく、ラブエロ編の退廃と哀歓〜も次でようやく最後です。

52 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 19:27:14 ID:dgCj1aVm
なんというエロ・・・
GJと言わざるを得ない

53 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 19:36:26 ID:x646asA3
ふぅ・・・(額の汗を拭いながら

54 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 19:41:29 ID:0rE0h5XH
なんて濃厚なんだ。GJ

55 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:08:13 ID:mMaABH/Z
ヤバい。ボルボの兄貴は宇能鴻一郎よりヤバい。
GJと言わざるを得ない。もちろんGoodJobなんかじゃない。GodJobだ。

56 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:13:11 ID:sTbkuOca
これはエロい
後編2でも終わらなかったら完結編1でよろw

57 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:15:38 ID:ijKGzm9A
>>51
お疲れ様です。
相変わらず濃ゆくてGJ!です。



でも、>29で姫様パンツ一度脱いでる…(´・ω・`)

58 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:20:41 ID:fK5CKR55
>>1
: : .―-∧-: 、 : : |\: : : ヽ : : : : : : /\ : : -ヽ:─:| : : : :
: :{.: : :/ \: \: :|  \: : : : : : : :.:/ /ヽ: : : }.: :│: : : :
{ハ: : |   \:_:`ト、  \}: : : : ://_  \∧:/:| : : : :
: :.个┝┯┯┯┯━\/∨ : :、/ ┯┯┯┯━∨: : : : :
: : ヘ   弋_辷'_ノ    ∠: :_/  弋_辷'_ノ  / : : : : :
: : : :'、                      ,′: : : : :
: : : : :'. /:/:/:/          /:/:/:/ : : : : : : :
: : : : : '.                    u  ! : : : : : ;
: : : : : :i                      | : : : : :,′
: : : : : :|、        〜〜‐-          ィ|: : : : : !

59 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:33:59 ID:N2v1/r9I
GJ!それにしてもなんという濃厚な絡み具合
納豆とオクラとトロロ芋と生卵をかき混ぜたような
…次回も激しく期待してます!

60 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:47:28 ID:/9/+fU0C
>>57
ミスったw

61 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 21:09:37 ID:0rE0h5XH
すみません。転載時にあぼーんワードに引っ掛けてしまい、作品の一部を消してしまいました。
既に修正していただいたみたいですが、本当に申し訳ありません。

62 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 21:44:47 ID:aCYIhGiA
>>51
ボルボ氏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
相変わらず凄い文章量ですね しかもまだ続きがあるなんて
GJ! これからも頑張ってください
>少女の肉体が恋うている
コレは誤字じゃないんですか? たぶん乞うているかと

63 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 21:57:11 ID:x646asA3
少女の肉体が恋うている

これはこれで良い・・・

64 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 22:16:58 ID:mMaABH/Z
>62
恋うている

でおk
なぜならアンリエッタ女王陛下の肉体の状態を的確に表現しているから

65 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 14:51:07 ID:7LzmA/52
>>51
             , -───- 、
        ,..‐'´         `ヽ、
       /::              ヽ
      /:::::::::  ,,:‐'''"゙´     `゙''‐、 i
.      l ::::::::::.                  l
     |..::::::::::::... ,. -─- 、  , -─- 、|
    ,r'⌒ヽ====i r' @ } l⌒i (@ ヽ }^i       r'´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ! ::`ヽ :::::::::::ヽ,〜 '~_ノ __ヽ ~し、ソ、ノ     | あんた、なんちゅうもんを…
     ヽ::::(:::::::::::::::;ィ  ̄,J    `ヽ ̄j )ヽ     ,ノ
     {. :::::::::::::::r'´ ,u'~    、__,丿・! (、 l    '⌒i
  _,.. ‐'`iー'!:::::j  ( 。  ノ ,ゝj~`U ヽ ~:J |     | 
‐''´:!::::::::l::|:::::l:::::) ん' ゚ / (,'´ __   ,)( 、l      ヽ、_________
:::::::::|:::::: l: l:::::ノ´j  、(  ´ (~ ,><〈  ソ~。‐.、
:::::: |   ! l ~ 。        、´ ,  ` ノ' |。   `‐
    |   l ヽ       __   ̄_,. イ/   !
    :l   ヽ.ヽ       ,.、 , ̄ -‐'//   |
    l    ヽ ヽ.   // / 〉   ://     |
     !    ヽ ヽ// ./ /   ://      !


しかしボルボ氏は新スレと共に現れるなw 次回作は次スレか?w

66 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 16:12:07 ID:t6MXPTed
たぶん、このスレの速度がおかしいんだと思う

67 名前:ぎふと:2008/07/21(月) 21:27:39 ID:91DmSToL
だいぶ先が見えてきて、感慨深い今日このごろ。
もしこの場所がなかったら、こんなに頑張れなかったと思います。

では続き投下します。てやっ!

68 名前:ぎふと:2008/07/21(月) 21:29:05 ID:91DmSToL

 トリステインの長い夜がふけていく……。
 双月が輝くその下に、濃い闇に包まれた場所がある。
 魔法学院の寮塔の一室。ルイズ・フランソワーズがその使い魔と暮らす部屋である。
「あの……あのね、サイト……」
 目をそらしながら、おずおずとルイズが尋ねた。
「その……もういい?」
 ごめん、才人は慌てて手をひっこめた。
 またやってしまった。ルイズに必要以上に恥ずかしい思いをさせてしまった。
 浮かれ気味だった自分を反省する。
 大仕事をやりとげた安心感から、またしても気遣うのをおろそかにしてしまったのだ。
(ダメだな俺。もっと気をつけてやらないと。ルイズは女の子だもんな)
 そんな才人の前で、ルイズは素早く身を引くと、くるりと後ろを向いてしまった。
 その後ろ姿はどこか儚く頼りなげにもみえる。
(やっぱりショックだったんだろうな、少しそっとしといてやるか)
 そう才人は考えた。

+ + +

69 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(5):2008/07/21(月) 21:29:45 ID:91DmSToL
 そのルイズは、……確かにショックで打ち震えていた。
 ただし才人が想像しているような意味ではない。
 その心の声を聞いたら逆に才人の方がショックのあまり寝込んでしまったことだろう。
 ルイズは拳をわななかせて、心の声で叫んでいた。
(ななな、なんなの今のは! あの気持ち悪い物体は何っ!?)
 動いてたわ、ぴくぴくって……。
 しかもでこぼこしてて、生暖かくて、ねっとりした妙な手触りで。
 まるでどこぞの不気味なモンスターじゃない。
 信じられない、あんなものがサイトの体の一部だなんて。
 ありえない、ぜったいに認めない、認めるもんですか!
 最初こそ茫然自失なルイズだったが、才人の冗談まじりの軽口を聞くうちに、だんだんと理性が戻ってきたのである。
 そしてそのテンションの針は、一気に180度反対側に振り切れた。
(他にもなんか言ってたわ。入れるとかなんとか……)
 入れる? どこに? どうやって?
 というかあんな物を私の体に入れるとかいうわけ? 冗談じゃないわ!
 そこまで考えてから、ふと思い出した。
 才人が夢中になって自分を押し倒していた時のことを。
(そういえば、こいつってば、私に蹴られたときずいぶん不満そうな声してたわね)
 いま思えば、どこか傷ついているようでもあった。
 押し倒されたことは幾度かあれど、そのたびに抵抗をみせてきたけれど、あんな反応を返されたのは初めてだった。
 おかげでルイズは、柄にもなくうろたえてしまったのだ。
(そんなにあれを入れたかったのかしら?)
 ルイズは思った。でもどうして? 赤ちゃんを欲しがっているとは思えない。冷静になればわかる。
 だとすれば、その行為はきっと、才人にとってとんでもなく気持ちいいことなのだろう。
 おそらくキスよりも胸を触るよりも他のどんなことよりも、その行為は才人にとって一番なのに違いない。
 そこでルイズはにやっと笑みを浮かべた。
(そう……そうなのね。つまり胸よりそっちのが上ってことよね?)
 才人が望むことならできるだけ叶えてあげたい、そんな麗しい気持ちもあるにはあったが、ルイズにとってさらに重要なのは、それが胸より格上だということだった。
 邪悪な蛇のようにいつまでも才人を縛り続ける『胸』という呪われた存在……。
 それに打ち勝つ魔法の呪文をみつけたような気がした。
 恐れとプライドとを天秤にかけた結果、答えはすぐにでた。
 ごくりと唾を飲む。
(簡単なことだわ。一言でいいのよ、ルイズ・フランソワーズ)
 許すとただ一言だけ。その呪文を囁きさえすれば、才人のすべてが手に入るのだ。
 それは甘美な誘惑だった。
 ゆるゆると口を開きかけたその瞬間、映像が浮かんだ。
 才人が自分に対した、恥ずかしい振る舞いが思い出された。
 かあっと顔が熱くなった。
 ダメよダメ! あんなことやっぱり無理よ許せない!
 頭をふったが、映像は消えてくれない。
 恥ずかしさのあまり思い余って、ルイズは、
「バカバカバカバカ、バカ犬〜」
 叫びながら、ポカポカと才人の胸を殴りつけた。

+ + +

70 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(5):2008/07/21(月) 21:30:20 ID:91DmSToL

 唐突なルイズの行動に、なんだいきなり? と才人は呆気にとられた。
「嫌いきらい大キラいっ! エロ犬なんてやっぱり嫌いなんだから〜!」
 ルイズはなおも殴り続ける。
 嫌い、いきなりそう言われたので才人は一瞬ひるんだ。
 しかしすぐに気づいた。それほど痛くない。本気で殴られてるわけじゃない。
 思わず笑みが浮かぶ。
 なんだ、こいつ照れてるだけじゃん。
 その姿はまるで、思い通りにならずに暴れている駄々っ子そのままだ。
 見ているうちになんだか可愛いな〜と思ってしまった。そう思ったらたまらなくなった。
「ル〜イズぅ〜〜〜」
 ぎゅうっと抱きしめた。柔らかで甘い香りのするブロンドの髪をなでなでして、頬をすりつける。
 ああ、お前ってば、なんて可愛いんだ。
 そうしてるとほんとただの子供みたいじゃないか。
 ……子供? 才人はその単語に首を傾げた。あれ、俺ってそういう趣味だったのかな? それって、ロリコンとか妹属性とかいうやつ?
 そういえば、タバサにも変な気持ちになりかけたもんな。
 ルイズのいうとおり変態なのかな、俺……。
 うーん、と悩んだものの、もとが楽天家の才人は深く考えることをすぐやめた。
 いいやそれでも。ルイズ可愛いし。
「ルイズルイズル〜イズ〜〜〜」
 すりすりすり。
「ちょ、ちょっとサイト」
 我に返ったルイズは、殴る手をとめて、両手で才人を押しのけようとした。
「私まだ……」
「しないしない。大丈夫。心配すんなって。約束したもんな。うん」
 歌うような調子で言いながら、才人は抱きしめる手を強めていく。
 ルイズの抵抗にも関わらず、少しずつ体の距離が近づいていった。もう少しで素肌が触れそうだってぐらいに近づいた。そして……。
 ぴょこんと立ち上がっていた物がルイズを掠めた。
(や……やだ……)
 ルイズは顔を赤らめた。
 どうやらその物体は、ルイズの下腹の辺りを仮の住みかと決めたようだ。
 ルイズはもじもじと体をくねらせた。
(もう……、なんとかならないかしら、これ)
 気づくと才人のルイズを見つめる眼差しが変わっていた。
 妙な熱っぽさを含んだ声で囁きかけてきた。
「……ルイズ、あのさ。キスしてもいい?」
 まずい、ルイズは思った。この声にルイズはどうにも弱いのだった。
 この展開でなんど理性を手放してしまったことか。
 これまで何ごともなく済んだのは、単に運がよかったからだ。
 それに何も知らなかったから。もし才人が本当は何を望んでいるかを知っていたら、許してもいいなんてバカなこと考えたりはしなかったのに……。
「だ、だめよ。待つって言ったじゃない」
「入れないよ。ちゃんと我慢する。キスだけだから」
 わずかに荒くなった息とともに、せかすように才人が言う。
 ためらう気持ちは3秒と持たなかった。
 キス、だけだからね?
 それ以外はぜったいぜったいゆるさないんだから……。
 ルイズは自分から顔を上げて、目をつむった。

+ + +

71 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(5):2008/07/21(月) 21:30:45 ID:91DmSToL

 少しのあいだ、二人の唇が作りだす濡れた音が部屋に響いた。
 しばらくして才人が口を開いた。
「……なあ、ルイズ。灯りつけられないかな?」
 あいかわらず部屋はまっ暗なままだ。いつもは明るい月の光が差し込む窓も今夜に限っては暗幕のような黒々とした布に覆われてしまっている。
 好きな女の子の裸はもちろん魅力的だ。耐え難い誘惑だ。
 けれどその月明かりの下で、ルイズの姿がさらに神秘的に美しく映ることも才人はよく知っていた。その姿を目にするだけで、どういうわけか才人の胸はいつもきゅっとしめつけられたようになるのだった。
「それは、嫌……」
 ルイズはちらりと自分の体を見下ろした。
 いつもの平原が目に入る。ぎゅっと唇を噛んだ。これだけは見られるわけにはいかない。
 才人がなんと言おうとも、それだけはできなかった。
 今だって胸のことを考えただけで、体が強張ってしまうぐらいだ。
 そうか、と才人はあっさり引き下がると、今度はルイズの耳に舌を絡めはじめた。
「……大好き」
 囁きながら、やんわりと耳たぶを噛む。
 あ、それ気持ちいい……。体が熱い。とけてしまいそうだ。
 ルイズは胸のことを忘れて、その気持ちよさに意識をゆだねた。
 才人の体に腕を回してしがみついた。
 ぬるま湯につかっているように、ぼんやりと頭の奥にもやがかかっていく。
 ふう、という切なげなため息がどこか遠くに聞こえた。誰のものだろう。それとも私のかしら……。
 唇が首筋をとおって、ふたたびルイズのそれへと戻ってきた。甘いため息ごと飲み込むように、深く口づけられる。
 びくっとルイズの体が震えた。何か異質なものが足の合間に差し込まれたからだ。
 それが何かをルイズは瞬時に察した。
「……だめ、だめよ」
「ごめん」
 謝りながらもやめる気配がない。それどころか、
「入れないからさ……しばらくこうさせて。お願いルイズ」
 こんなことを言う。なによ、バカ犬。調子にのって。
 腕を振り上げようとしたが、才人はふたたび唇を塞いできた。熱い舌がそれに続く。
 たちまちルイズの体からは力が抜けてしまった。
 いちいち拒むほどのことではない、そう思わされてしまった。
 太ももの間でうごめくそれを、必死にルイズは考えないようにした。
 体が妙に熱い。
 どこか奥の方から甘い痺れが生まれて、じわりと全身を包み込んでいく。
 それとともにどういうわけか、才人に対して深い愛おしさを感じてしまった。もう好きで好きでたまらなくなった。
 そして……、それを才人に伝えたくなった。
 どうしよう。この感じ、覚えがある。
 そうだ、まちがって媚薬を飲んでしまった時の。
 自分が自分でなくなるような感じ。
 才人のことが大好きで仕方なくて。
 少しでも離れるとどうしようもなく切なくて。悲しい気持ちになって……。
「ね、サイト……あのね」
 ルイズの口から声がこぼれた。
 もう言ってしまおう……。告げてしまおう。そう思った。
 とても幸せな気持ちだった。

+ + +

72 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(5):2008/07/21(月) 21:31:19 ID:91DmSToL

 ためらいながら才人は手を伸ばした。
 ルイズの胸の辺りだ。……緊張のあまり息が苦しくなる。
 肝心な場所をわずかに避けるようにして、触れるか触れないかぐらいにそっと手をのせた。
 少しでも嫌がる様子を見せたらすぐにやめよう。そう思っていた。
 そんな素振りはなかった。
 繰り返される口づけに酔ったように、ルイズはただ甘いため息をもらしている。
 勇気を出してもう少しだけ、手のひらに力をこめた。
 その時。ルイズが口を開いた。
「ね、サイト……あのね」
 とろかされそうに甘い声だった。
 ふと記憶が蘇る……。
 ずっと前、ルイズが媚薬を飲んでしまったことがあった。あれは本当にひどい騒ぎだった。でも……。
(あの時のルイズは可愛かったよな。子供みたいに素直で泣き虫で……)
 何度も自分のことを好きと言ってくれた。
 少しのあいだも離れてくれなくて、ずっと自分にしがみついていたっけ。
 今のルイズの声はあの時にちょっと似ている。そんな気がする。
「あのね、私ね……」
 才人の胸がとくんと鳴った。予感に震えた。ルイズは何を言おうとしているのだろう?
「私……サイトのこと……」
 勇気付けるように、才人はルイズの頬に口づけた。そしてぎょっとした。
「ルイズ、お前……」
 声が震えた。ルイズは自分で気づいているのだろうか?
「……お前、泣いてんの?」



73 名前:ぎふと:2008/07/21(月) 21:35:50 ID:91DmSToL
今日はここまで。

>>68
これタイトル付け忘れました。申し訳ない…

じわじわとエロ展開。え?ぜんぜんエロさが足りない?
努力はしてるんですよ?ホントですよ?
濃厚なエロじゃなくて、原作がこれぐらいエロければいいなってぐらいで。

では続く。

74 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:26:25 ID:Ybr82bOO
>>73
畜生!!!
寸止めかよ!!!!!!!


どんだけ読者を焦らせば気が済むんですか!!!!!



もう全裸で正座して続き待ってる。
待ってるから早く書いて早く早く

75 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:40:59 ID:pOPrbm2p
>>73
乙 また寸止めですかそうですか

76 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:52:50 ID:2ak6EJap
最高です・・・。二人のキャラが凄く自然でマジで情景が目に浮かびます。
またじっくりねっとり書いてやって下さい。のんびりまっちょります。

77 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:01:25 ID:54090ant
ぎふとさん、GJです!!
もう、この話大好き。
ルイズは想いが溢れ出て涙が出たのかな。
原作でもこんなんあったらいいな。

78 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 08:02:26 ID:BYWOQRj5
読者いじめに定評があるぎふと氏。ルイズかわいいよルイズ


79 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 08:40:46 ID:Fgo5LJEI
ちょっまっGJ!!!
もう股間が爆発しそうなんだが…ずっと全裸で待ってる

80 名前:ぎふと:2008/07/22(火) 18:09:46 ID:YmLu9u50
いつも寸止めですみません。…前回はさすがに申し訳ないと思った。
なので急ぎ続きを投下。
今回は副題『ラスボス退治』。頑張ったよママン……。

81 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(6):2008/07/22(火) 18:10:43 ID:YmLu9u50

 頭がぼうっとする。体がふわふわする。なんだろう、この感じ。
 サイトが何か言ってる。え、なにを言ってるの?
 泣いてる? 私が?
 そんなわけないじゃない。
 涙なんて出るはずない。だってこんなに幸せなんだもの。
 いまの私ね、すっごく幸せなの。
 だってサイトがそばにいてくれるから。
 サイトが好きって言ってくれるから。
 私はサイトの特別なの。たった一人だけの特別。
 だから他の子は見ないでね? 私だけ見ていてね?
 よそみなんてしないで。どこにも行かないで。離れていかないで。
 ね、サイト。もし……。
 もし私が好きって言ったら……。
 どこにも行かないでくれる? ずっとそばにいてくれる?

+ + +

82 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(6):2008/07/22(火) 18:11:04 ID:YmLu9u50
「……ルイズ?」
 ルイズの尋常ならぬ様子に、ようやく才人は気がついた。
 その頬に触れると、ぐっしょりと涙で濡れている。
 ぼんやり見開かれたルイズの鳶色の瞳からは、次から次へと、とめどなく新しい涙が盛り上がり、それは頬を伝って重力のままに流れ落ちていた。まるで体中の水分をすべて涙に変えてしまおうという勢いだった。
「なんだよ、お前どうしちゃったんだよ」
 才人はルイズの肩に手をおいてゆさぶった。ところがルイズはなんの抵抗もなく揺さぶられるままだ。
 その手に、濡れて張りついた髪の感触をみとめて、心臓が止まりそうになった。
 ……いつから? いつからルイズはこんなふうに?
 考えるまでもない。心当たりは一つしかない。
 ルイズの口がふたたび開く。
「私……私……」
「どうした?」
 少しでも優しく届くようにと、そう祈りながら尋ねる。
「私ね……サイトのことが……」
 続く声はなかった。
 ルイズはなにか恐ろしい物を振り払うように首をふった。ただ涙だけが止まることなくあふれ続ける。
「いいから……、もうそれ以上言うな」
 泣き続けるルイズの頭を抱きしめた。
 涙がひんやりと才人の胸を濡らす。それが自分を責めているように思える。
(当たり前だよな。それだけのことをしたんだから……)
 初めて体を許した相手が、好きな男が、行為の真っ最中に別の女の子のことを考えていた。これ以上の酷い仕打ちがあるだろうか。容易には消えない傷になったはずだ。
 胸に触れた時、その記憶が一気に蘇ってきたのだろう。
I(……でも、だったらどうしろって言うんだよ?)
 まだ謝り足りないっていうのか? たくさん謝ればどうなるってもんじゃない。一度受けた傷は消えない。
 信じてもらうほかない。俺が好きなのはルイズ、お前だけだって。
 ルイズだけだ、何度もまっすぐにそう告げている。他の誰でもない。他の誰にもそんな言葉は口にしたことはない。なのになぜ信じてくれない。
 ……なぜ? どうして?
「サイト、サイト……」
 ルイズがうわ言のように繰り返している。
「聞いて、私ね……」
 ぜんまい仕掛けの人形のように、同じ言葉を繰り返す。何度も、何度も……。
 もはやどう声をかけていいのかわからなかった。
 こんなルイズ、とても見ていられない。
 俺の知ってるルイズはこんなんじゃない。
 魔法を使えなくとも、毅然としてゴーレムに立ち向かっていったルイズ。
 殺されるのを承知で、堂々とトリステインからの使者だと名乗ったルイズ。
 どんな時でも敢然と立ち向かうのがお前じゃなかったのかよ? だって……、貴族なんだろ、お前?

+ + +

83 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(6):2008/07/22(火) 18:11:28 ID:YmLu9u50
 才人はゆらりとベッドから立ち上がった。そしてルイズを見下ろし……、言い放った。
「おい、ぺったんこ! ぺったんこのご主人様! ったくいつまでも泣いてんじゃねーよ。めそめそうるせーんだよ。少しはなあ、俺の気持ちも考えろっつの。俺だって泣きたい気分なんだよ!」
 びくっとルイズは顔を上げた。涙でぐしょぐしょになった顔だ。
 心の内にあるなにかが止めようとするのを振り切って、さらに才人は続けた。
「だいたいお前、貴族なんだろ? ならもっと胸張れっての! 胸張って立ち向かえっての! それがお前だろが。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、俺の好きになったルイズだろうが!」
 ルイズの体が震えを帯びた。それは段々と激しくなった。その手がシーツをきつく握りしめた。
「……な、ななな……」
 甘さの欠片もない、しっかりと意思を帯びた声がルイズの口から漏れた。
「なな、なにがぺったんこよ。どどどうせ、張るほどないわよ。ばばばバカにしないでよね」
 それは実に見慣れたルイズの姿と声だった。とたん安堵の気持ちが才人の胸に湧きおこる。
 ルイズは手でぐいっと自分の顔をぬぐった。
「泣きたいのは私だわよ。あんたと一緒にしないで。あんたなんか、あんたなんて、いっつもフラフラしていっつも他の子のむむ、む……」
 それ以上言うことができずに、ルイズは悔しげに顔をゆがめた。荒れ狂う感情に押しつぶされそうだった。今すぐ目の前の使い魔を絞め殺してやりたいと思うぐらいに。
 その瞬間、才人は理解した。自分とルイズの間に立ちはだかるラスボスの存在を。
 その名は『胸』。
 魅了の魔法を操るモンスターだ。正直に言えばその魔法に抗いたくはなかった。でも自分はガンダールヴだ。いや、勇者イーヴァルディだ!
 男ならたとえ心を殺してでも立ち向かわねばならぬ時がある。
 才人は意を決して窓へと手を伸ばした。それを覆う厚いカーテンを一気に開け放った。
 赤と白。ハルケギニアの二つの月の光が美しいハーモニーとなって部屋を明るく照らし出した。

+ + +

84 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(6):2008/07/22(火) 18:11:49 ID:YmLu9u50
 差し込んできた月光を避けるように、ルイズは身を小さくして後じさった。
 才人はそんなルイズのもとにまっすぐ近寄ると、その両手首をつかんで力任せに押し倒した。小さく叫びをあげて、ルイズの体がベッドに沈んだ。
「な、なによ、バカ! なにすんのよ!」
「うっせえよ。俺はね、怒ってんの」
「なんで、なんで私が怒られなくちゃならないのよっ! 怒るのは私よ! 私の方なんだから!」
 叫びながらルイズは才人の股間めがけて蹴りをいれようとした。けれどそんなのはとっくに予想済みだ。才人はルイズの足の間に体を割り込ませ、その体にのしかかった。
 両足を大きく開かれて、ルイズの足はむなしく空を切った。それからもしばらく足をばたつかせていたが、左右に広げられたその足では才人の腿を打ち叩くのが精一杯だった。
 才人はまっすぐにルイズの目を見つめた。目の前のたっぷりと涙を湛えたその瞳は、想像していたとおりに真っ赤っ赤だった。
 声に怒りを含ませて、才人は言った。
「おい、ルイズ」
「な、なによ……」
「覚えとけ。お前がいくら逃げたって、俺は諦めねーからな。どこまでも追いかけてやる。ああ、地の果てまでも追っかけてやるよ。つかまえて服はぎとってお天道様の下にその胸さらして拝んでやる。
触って揉んで吸ってやらしいことしまくってやるよ。泣こうがわめこーがかまうもんか。好きな子のおっぱいってのはなあ……、それだけ特別なんだよ! スペシャルなんだよ! 他のと一緒にすんな! 知っとけバカ!」
 ひくっ、とルイズの喉から声が漏れた。
「う、嘘言わないでよ……。信じないんだから」
「じゃあ、証拠みせてやるよ」
 そう言って才人はルイズの胸に顔を落とすとし、その突起をそっと口に含んだ。舌を絡めるようにして優しく吸い上げる。
 しばらくの間ルイズは体をよじって抵抗していたが、少しずつその力は弱まっていった。入れ替わるように、その口から吐息が漏れはじめる。
 上目づかいにその表情を盗みみた。その目は涙ですっかり赤く腫れてしまっていたけれど、赤く染まった頬とあいまって激しく可愛く……そして色っぽくみえた。一気に下半身に血が集まる心地がした。
 腰を動かして自分の物をルイズに押しつけた。そこはしっとりと柔らかく温かく才人を迎えてくれた。感動のあまり涙で視界が霞みそうになった。
 すると腹の底から熱い固まりがこみあげて、苦しくてどうしようもなくなった。大きく息を吸って……、吐いた。そうしたら少しだけ楽になった。
「ルイズ、あのさ」
 つかんでいた手首を離しても、もうルイズは逃げなかった。ぐんにゃりと体をベッドに預けて、時々ため息をついては、それに耐えるように唇を噛む。
「その顔……その感じてる顔」
 穏やかな声で、ルイズに教えてやる。
 なんで好きな子の胸が特別かってことを。
「それが究極のマジックアイテムなの。好きな子のそういう顔が男を狂わせるんだって……。ほんとお前ってなんも知らねーんだな……」

+ + +

85 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(6):2008/07/22(火) 18:12:12 ID:YmLu9u50
 今度こそ本当に幸せな気持ちで、ルイズは目をつむった。
 ずっと探し続けていた才人の気持ち、それを少しだけ見つけられた気がした。
 そして自分の中の気持ちも……。
 それを伝えるのは簡単なことだ。でも、まだ心の中にしまっておこう。
 いずれ才人は帰る方法を見つけるだろうから。その時にこそ告げればいい。
 それまでは、チャームの魔法をかけ続けよう。
 自分しか目に入らなくなるように、その魔法をかけ続けよう……。

+ + +

「でも本当なんだなあ」
 ルイズの胸をもてあそびながら、才人は呟いた。
「ちっちゃい方が感じやすいって……。やっぱあれかな。観賞用とする用とは別ってことか」
「……鑑賞用?」
 はっと才人の手が止まる。その口から乾いた笑いが漏れた。
「はは、だってほら。胸ってのは2種類あるんだよ。好きな子のとそれ以外と。な?」
「そう……つまり私のは鑑賞には値しないって、そう言いたいのね……」
「ま、まさか。あ、ほら。男を知ると胸でっかくなるっていうじゃん。俺が毎晩じっくり揉んでやるって。あれだよおっぱい体操。あれやってやるからさ。心配することないって、うん」
 ルイズの瞳がぐっと才人をにらみつける。その瞬間、究極のマジックアイテムはたちまち幻と消えた。
(ああ、俺ってばなんて正直なんだろう……)
 やっぱ勇者ってのは、正直者って相場が決まってるんだよな。そんなことを思いながら、嘘のつけない自分の口を呪わずにはいられない才人であった。

86 名前:ぎふと:2008/07/22(火) 18:15:17 ID:YmLu9u50
あげてしまった…しかも1行目の空白行足りないや。

なんにせよ一番書きたかったDQN台詞がやっと出てきて満足。
これが書きたくて、毎日ゼロ魔のことしか考えられなかった自分乙。
8割がた文章はできているとはいえ、電車の中で校正するのは恥ずかしかった。

そしてアホな才人が好きだ。愛しすぐる。物書き心をくすぐられる。
アホじゃないと7万の敵にはつっこめないと思う。
ワルキューレとも立ち向かえないと思う。なによりルイズと…(ry

ちょっと無理しすぎたので、次は投下が遅れかもです。
…ここまで頑張らなくてもいいのにねぇ。
今日は気持ちよく寝られそう。というか今から寝ます。ご飯いらない…


87 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 19:05:57 ID:uHe/GAIB
連日投下、お疲れ様っす!今回も良かったです!

88 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 20:30:55 ID:CYD4gbpC
>>86
前スレでコテハン関連で発言させてもらった者です。ぎふと氏のSSは楽しく読ませてもらってます。
今回もGJです。台詞、内心の独白、地の文の組み合わせのバランスがよく、文章自体も読みやすい。

ただ、もう一言だけいいでしょうか。ほんとにそこまで頑張って間隔つめようとしなくていいですよ。
あなたは一〜二日くらいの間隔で早く多く書いてくれるし、
それは「はやく続きが読める」という意味で読み手にはありがたいのですが、
今回のように「寸止め→一日後にUP」となると、
今日の分までたまってから投下したほうがよかったのでは?と思います。

せっかく書いてくれてるのにこのような言い方ですみません。
>>80で言われているとおり、「読み手が楽しみにしてくれるなら早くUPしないと」という善意であることはわかっています。
しかし他の作者方もそれなりにいるスレですから、
あまり細切れで毎日のように投下するのは避けたほうがいいでしょう。

89 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 20:53:48 ID:Jp0SNYuk
>>86
GJ! お疲れ様です 無理なさらずこれからも頑張ってください

90 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 21:09:20 ID:YmLu9u50
>>88
ぎふとです。前スレではお世話になりました。
おっしゃる通りといいますか、最近は自分でも暴走気味と感じていたので
大変にありがたい苦言でした。頭が冷えました。
自分のコメにも赤面するばかりです…ご心配かけてしまったようで。

落ち着いて書いた方がいい作品にもなりますし、
どちらにせよ少しペースを落とす予定でしたので、
もう少し肩の力を抜いてのんびりいきたいと思います。
建設的なご意見にも感謝です。やや褒められすぎな気もしますが。

最後に。スレの雰囲気を荒らすような形なって申し訳ありませんでした。
そして……これからもどうぞよろしくお願いいたします(深々)

91 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 21:18:01 ID:CYD4gbpC
>>90
いえ、荒らすなどととんでもない。こちらこそずけずけと失礼しました。
面白いSSを毎回ありがとうございます。次も楽しみにしています。

92 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 21:35:06 ID:vQlCWm2V
>>90
どのようなペースで投稿されようとご自由ですよ。毎日1レスずつとかだと確かに
不自然かもしれませんがw、ぎふとさんの投稿はちゃんと一塊として充分読める
ペースになっています。一個人の希望としては、これまで通りぎふとさんの
お好きなペースで投稿して欲しいです。

93 名前:92:2008/07/22(火) 21:43:14 ID:vQlCWm2V
あ、お気を煩わせたくないので私へのレスを頂けなくても結構ですよ。
ぎふとさんの思うペースで楽しんで書いてくださればと、ただそれだけです。
何度もすみません。次の投稿、楽しみにしています。

94 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 22:17:58 ID:YmLu9u50
>>90
ぎふとです。気になったので追伸自己レス。
(文章が硬すぎたかな…とも思い。)
実のところ、書く速度は自分でも制限オーバーしていたのです。
こういう場は初めてだったので、本当に楽しくてお祭り状態で。

苦言も応援も寸止めだって言われるのも全部嬉しく受け止めてます。
反応があることがとにかく嬉しい。できれば率直に言葉をかけて欲しい。
その上で自己責任で、かつマイペースでやっていけたらと思ってます。
ではこれがホントに最後で!

95 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/22(火) 23:34:19 ID:fx+qN3qM
さあ荒らしがキマシタヨ。
オリ設定でえろぬきでガシガシ荒らしますよ。
ていうかアニメでのベアトリスの扱いの酷さに全俺が泣いたせいでこんなものが。

…つうか原作でも忘れられてないか。すごくおいしい設定のキャラなのにさあ。

>>ぎふと氏
余計な能書きをたれる前に妄想を文章にする作業に戻るんだ(何
ていうか率直にいうとだぬ。
直行で行為にいかないYOUの姿勢、大好物なので続けてくだちい(ぁ

96 名前:ともだち ◆mQKcT9WQPM :2008/07/22(火) 23:35:04 ID:fx+qN3qM
「ちょっと、相談があるんですけど…」

そう言って、洗濯を終えたシエスタに突然話しかけてきたのはティファニア。
何かちょっと思いつめた顔をしている。
…まさか。
最悪のケースを想像し、少し青くなるシエスタ。

『生理が、きてないんです…』

私ですら危ない日は自重してるのに!だから世間知らずの娘って嫌なのよもー!
とか余計な妄想に頭を膨らませていたが、続くティファニアの言葉がそれを否定した。

「あ、あの、タニアの事なんだけど」
「え?タニアさん?」

意表を突かれてシエスタは間抜けにそう返してしまう。
タニアとは、ティファニアがウエストウッドで面倒を見ていた子供たちの、一番上の娘。
ウエストウッドに取り残される事になった孤児たちを女王が引き取った際に、年上で既に働ける年齢だったタニアは学院に奉公を申し出て、そして、トリステイン魔法学院のメイドの一員として働いている。
結構なしっかり者で、料理から掃除から何をやらせても人並み以上にこなすので、先輩メイド達の覚えも目出度い。
実際シエスタも、働き者の新人が入った、との噂を聞き、彼女の名前を知ったのである。

「あ、あの、最近タニア、男の子と付き合い始めたみたいで、その、あの」

ははーん。なるほど。
シエスタは理解した。
ティファニアは、元保護者として、タニアの事を気にかけている。
そして、そのタニアに男が出来た、となれば。
それが気になるのも致し方ない。
シエスタは、そんなタニアの元保護者に、聞いた噂のすべてを話す。

「そうですねえ。彼女、なんだかすごくモテてるみたいですよ」
「え?」
「特に、年の近い貴族の男の子に人気みたい。もう既に何人か、『自分のメイドにならないか』って言われてるらしいですよ」
「そ、そうなの?」
「でも、彼女全部断ったんですって。貴族のメイドの方が学院のメイドよりも実入りがいいでしょうし、上手くすれば側室になることもできるのにね」
「そうなんだ…」

ティファニアはそれを聞いて、安心したような、困惑したような顔になる。
タニアの意図が理解できないからだった。
タニアはかなりの現実主義者で、ロマンスなんかよりもお金が大事、なところがある。
そのタニアがそれをしないという事は。

「ひょっとすると、意中の子がいるのかもしれませんね」

そうなのか。そうだったのか。
だとすると、自分にできる事は…。
その意中の相手を品定めして、タニアに相応しいかどうか…。

「あ、忠告しておきますけど、相手を品定めしようとか思わないほうがいいですよ?」
「え?え?」
「分かってるでしょ。人を好きになるのに理由なんか関係ないって。好きだから好き。それでいいじゃないですか」

最後にティファニアを諭し、それじゃ仕事がありますから、とシエスタは立ち去ってしまう。
ティファニアはぽかん、とその場に立ち往生。
確かにシエスタのいう事にも一理ある。

「でも、やっぱり気になるから一言言っておこうかしら…」

しかし結局その一理は届いていないようだった。

97 名前:ともだち ◆mQKcT9WQPM :2008/07/22(火) 23:35:56 ID:fx+qN3qM
そしてタニアの部屋。

「…で何の用なわけ?テファお姉ちゃん」

不機嫌そうなタニアが、ティファニアを出迎えた。
まあ巣立った娘からしてみれば、いつまでも母親が様子を見に来るのはいい気がしないだろう。

「あ、あのね?そのね?ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」

もじもじしながらそう言うティファニアに。

「はいはい男の子だったら仲良くしてるの数人いるけどまだ特定の子はいないから安心して。
 ちなみに『メイドにならないか』とか言ってきたのはハナから撥ねたから。
 友達から、とか言ってきた子だけ限定だからお姉ちゃんの考えてるような事はないから一切」

タニアは矢継ぎ早にそう言って。

「で、聞きたいことって何?」
「あ、あう…。
 も、もういいです…」

先手を打たれたティファニアはしょぼん、となって帰ってしまったのだった。


…まあ実際のハナシ、男作ろうかとも思ったことはあったけど。

中庭をからっぽの洗濯物籠を持って歩きながら、タニアは思った。

…面倒見なきゃいけない子ができちゃったから、そういうわけにもいかなくなっちゃったのよねえ。

彼女が向かっているのは女子寮。今から一年生の部屋を回り、汚れたシーツを回収してくるのが今日のタニアの昼の仕事。
すると、前方の女子寮の入り口から、長い金髪のツインテールが駆けてきた。

98 名前:ともだち ◆mQKcT9WQPM :2008/07/22(火) 23:36:14 ID:fx+qN3qM
「捜しましたわよタニアさん!」
「今仕事で忙しいんだけどベアちゃん」

彼女の名前はベアトリス・イヴォンヌ・フォン・クルデンホルフ。
彼女は決して認めようとしないが、タニアとは友達のように仲がいい。
周囲からはもうすでに『親友』とまでにカテゴライズされるほど仲がいいように見えるのだが、ベアトリスだけは決して認めないのだった。

「だからその呼び名はやめなさいとあれほど!」

ベアトリスはその馴れ馴れしい呼び名が好きではなかった。
実はほんのちょっとだけ、その呼び方をされると背筋がくすぐったくなるのが嫌だっただけなのだが。

「え〜。いいじゃん親友なんだしさあ」
「え、し、し、しし親友って!そ、そんなのにした覚えはなくてよ!
 て、ていうか平民のくせに公女たる私と友になれるなどと」
「冷たいヤツだな。じゃあ嫌いになっちゃうぞ」

思わず放った言葉に、タニアの口調が冷たくなる。
勿論演技なのだが、それを見抜けるほどベアトリスに人生経験はない。
思わず軽く泣きそうになってしまい、半分取り乱しながら言い訳する。

「え。あ、あう。
 えー、あー、その。オホン。ま、まあ百歩譲って友達はよしとしましょう。でもベアちゃんはおやめなさい」
「いいじゃんベアちゃんはベアちゃんだし。何?違うのがいいわけ?」
「ちゃんと普通にお呼びなさいな!」

ベアトリスの指摘に、タニアは顎に手をあて。

「ふんじゃあこういうのはどうだ。
 『ヴィヴィおねえさまぁ』」

ぼふん!と音を立てそうな勢いで甘い声でそう呼ばれたベアトリスは真っ赤になる。

「あああああああああなたああなた何考えてるのっ!わわわわわ私そういう趣味はなくってよよよよ」
「…声震えてるぞベアちゃん。ひょっとしてちょっと感じちゃった?」
「たたたたたタニアさーーーーーーんっ!」
「あははー。ベアちゃんが怒った〜」

思わず両腕を振り上げてタニアに殴りかかろうとするベアトリス。
洗濯籠を抱えたまま、そんな親友から逃げ回るタニア。
そして、逃げ回りながら考える。

そうよね。まだ男とか早いよね。
…この、どうしようもない高慢ちきなトモダチに、彼氏が出来て。
その彼氏の品定めを済まして、それよりいいのを引っ掛けるまで。

男はいらないかな、そう思うタニアだった。〜fin

99 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/22(火) 23:37:58 ID:fx+qN3qM
以上だ!
自分で作ったキャラに本編キャラを絡ませるという愚行をやっちまいましたorz
しかし後悔はしてい…して…かなりしてますorz

モウシナイカラカンベンシテ。

んじゃ猛省しつつ寝ますノシ

100 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 23:39:16 ID:3Pd5vNRf
ぎふと氏もせんたい氏もGJです!!


101 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 00:39:15 ID:vkKmEJvD
>>99
GJ! これからもよろしくお願いします

102 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 13:54:29 ID:oBX/fT3R
>>99
ちょ、ベアちゃんに惚れた!GJ!
ノボル神もこういうサブストーリー書いてくれないもんかな

103 名前:marumaru:2008/07/23(水) 15:29:16 ID:r49mLpbz
GJ!マジ 、感動した!!すべての書き手さんたちに拍手っす!!

104 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 17:13:25 ID:kgxblVs+
>>99
GJ!タニアはいいキャラだな〜
いつかタニア×サイトとか見てみたい

105 名前:marumaru:2008/07/24(木) 16:25:41 ID:7kZeGNQP
うぉあ〜、萌ゆるっす!!なんですか〜、ここの書き手さんたちは!!!
・・・っていうか、女なのにこのサイトで萌える僕って変態ですかね(汗)
でも、ここの作品はみな逸品ばかりですよぉ〜!             
応援してます。

106 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 17:37:27 ID:reXZFXuy
僕も女だけど
ボルボさんになら調教されてもいい


107 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 17:54:09 ID:aA6ySr9X
ボルボさんが女王様の格好で
鞭を振るっている姿を想像した

108 名前:marumaru:2008/07/24(木) 18:30:28 ID:7kZeGNQP
分かります!僕もどっちかっていうとMなので調教物とか割と好きです
冷たくされるともう最高ですよ〜!!

109 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 18:43:54 ID:reXZFXuy
ここの書き手さん方の文章は凄く読みやすくエロ楽しいから大好きです

特にボルボさんの文章を読んだ後、思わずアン様の絵を部活中とかにノートに描くのが最近楽しくて仕方ない

サイトにほぐされたゆるゆるおっぱいのアンさまかわいいです

110 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:19:51 ID:4t/lSzdz
なんだか、いつだかの中学生を思い出すな。

111 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:21:00 ID:BD+xMumY
あまりうるさいことは言いたくないので、ゆる〜く

この文章を読んでいる人間は、全員成年に達しているのを忘れるなよ?

たとえ、そーいやもう夏休みなんだなー

とか思っても、みんな大人なんだから、それ相応に語ろうな?

たとえば、>>109とかじゃないけどな。

忘れるなよ。

あと、感想とSS以外は程々にって人も居る。

気にしない俺みたいなのもいるが、モニターの向こうには色々居るのに気を付けような


おっちゃんとの約束だぞ。

112 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:25:34 ID:W10H1dg2
良いから無駄に行間空けるな。

113 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:34:34 ID:reXZFXuy
あ…なんかすいません

3スレほどお借りして、なんでルイズが可愛いか語ります

114 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:40:21 ID:icSYgkhW
借りすぎだろ

115 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:43:57 ID:vTw9y0uG
3スレも!?ΣΣ(゚Д゚;)
あ、でも俺ルイズのどこがいいか全くわからんからちょっと聞いてみたいかも

116 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:02:06 ID:BhNwUtQ/
そんなにかよwwラノベより多く語れるんじゃねwww

117 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:17:43 ID:reXZFXuy
じゃあ1レスだけお借りして…

『ルイズの魅力について』
胸がちいさいです
とにかく胸がちいさいです。でもタバサにロリ位置は取られてるんで中途半端ちいさいです
顔がかわいいです
でも挿絵だとサイトの方が可愛いので中途半端かわいいです
性格が「サイトぉ…何で他の女を見るの?私だけを愛して」と我が儘です
でもアン様は国を天秤にかけて裏切れる程好きになった男の死を舌の根が乾かぬうちに「サイト殿(はぁと)」できる姫がいるので中途半端我が儘です

トータルして言うとルイズは

唯一誇れた虚無も胸革命他に取られ、使い魔にはデカイ大砲で見せ場を奪われ、自分で愛した人を本来の世界に返したのに何考えてんだか悲劇のヒロインぶって記憶を消すとかどんだけ馬鹿なのこの女……


えっとルイズは凄く可愛い模範的ヒロインの鏡です

118 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:29:23 ID:icSYgkhW
ネタでやってんのかガチでやってんのか分からないが面白いとでも思ってんの?
あんた個人のSSでも何でもない感想を垂れ流すようなスレじゃないんだ。ブログにでも書いてろ。
夏休みだからって何やってもいいって訳じゃないんだよ。18歳未満は帰れ。


スルーしきれなかった俺も荒らしだよね。大人しくROMってます。

119 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:32:44 ID:X6vJvyDz
うわぁ…八月中に一回はこの流れ来るだろうとは思ってたが、早えーよ

120 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:37:53 ID:pvKV69Lm
雑談少しして空気変えようさぁそうすればSSでまた元に戻る

ボソ(句読点入れてる奴は大抵(ryね?全部が全部じゃないけどさ



121 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:38:33 ID:AvxNLKeU
夏真っ盛りですね

122 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:44:19 ID:Qzk5BcEq
みなさん「ああ、アブラゼミが鳴く季節か」くらいで流すべきですよ

123 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 20:51:44 ID:reXZFXuy
まぁ夏休みだしね
ところで今度またゲームが出るけどみんなは買う?
平凡な質問でスマヌ

124 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:05:41 ID:zfWAVyr/
もち買う

125 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:43:47 ID:6ltirCtZ
>>123
まぁ夏休みだしね
ってお前が言うな、誰のせいだと思ってんだ

126 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:47:18 ID:QEQrW7yt
俺はあくまでノボルのゼロが好きなので買わない。すまんな

127 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:48:59 ID:IqF5CjNb
>>123
>>123
>>123


128 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:52:01 ID:dtUemjh3
この流れはあれか、>>123は今現在ウザがられてるのが自分だと気がついていないわけか。

129 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:03:36 ID:reXZFXuy
???
流れを戻そうと当たり障りのない会話をしてるのに
また話題を変な方に戻すのっておかしくない?
どっちが荒らしだよってまた俺が言ったら原因はお前だってまた堂々巡りになるじゃん
そんなに嫌ならスルーしなよ
出来ないなら少し時間が経って俺がいなくなるの待てよ


130 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:07:44 ID:3g0tlqLI
お前ら落ち着けよ
おちんちんびろ〜ん


131 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:07:51 ID:V+Blv3fC
>>128
こいつこと、ID:reXZFXuyはスレの空気が悪くなったのは自身のせいだと
多分気付いてないぜ まあアレだな 誰かが半年ROMってろと言わん限り
気付かんもんなのかねぇ?

132 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:09:42 ID:BEC37QR2
ま〜た痛い子が出てきたな、これだから夏休み期間とやらは困る

133 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:12:55 ID:V+Blv3fC
>そんなに嫌ならスルーしなよ
なにこの犯罪者の居直り理論 羞恥心に欠けるバカはこれだから困る
普通、空気を悪くした奴が書き込みを遠慮するもんじゃないのか?
まあ、スルー出来ない俺もガキだが

134 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:13:38 ID:75yi3J4q
↓変態紳士の語らいあるいはSS投下

135 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:16:35 ID:icSYgkhW
ROMると言った手前しゃしゃり出るのはどうかと思ったんだがアレってコピペとかじゃないんだよね?
コピペにマジレスしたから ID:reXZFXuyがいきなり夏だしとか言ったんかと思った。

最初>>123見たときガチで( ゚д゚)ポカーンってなったんだ。
最近保管庫でしか読んでなかったから最近はSSの後に ID:reXZFXuyみたいな文章書き込むのが普通の流れなのか?
もしかして俺が間違ってたのか?誰か教えてくれ…

136 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:19:50 ID:QEQrW7yt
ID:reXZFXuy
とにかく、もうお前は半年くらいしゃべるなww

137 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:22:36 ID:49T0bzud
>>110
まんまアレだな
同一人物だったりしてw

138 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:23:40 ID:V+Blv3fC
>最近保管庫でしか読んでなかったから最近はSSの後に ID:reXZFXuyみたいな文章書き込むのが普通の流れなのか?
それはない いつもここでSSを読んで感想を着けてる俺も見たことがない
多分、ガチで2ch初心者なんじゃないの? つーか最近は言わないのかね
半年はROMってろと  それと最後に住民の皆様 スルーしきれず空気を悪くしてすいません

139 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:23:47 ID:QEQrW7yt
>>134
よし判った。
一般的なファンタジー世界だと、エルフは「自然であること」を重んじるので無駄毛処理とかはしないと思うんだ。
お前ら、サーシャとテファはどうしてると思う?

140 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:25:32 ID:Qzk5BcEq
>>139
生えないんだよきっと

141 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:38:27 ID:3g0tlqLI
>>139
多分ムダ毛も金髪だから生えっぱなしでも問題ない

142 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:42:50 ID:ApfdXsGM
>>139
>一般的なファンタジー世界だと
はえてません。ソース:エロゲ

143 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:43:33 ID:3g0tlqLI
>>142
最近のエロゲって生えてるか否か選択できないか?

144 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:45:16 ID:icSYgkhW
>>142
最近(というわけでもないが)のエロゲでは毛がある奴もあってだな…
ツルツルでも生えててもどっちのシチュでも萌えがあるから決めかねるなぁ。

145 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:46:26 ID:ApfdXsGM
というか>>139だとビダーシャルさんが仙人みたいな姿に

146 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:51:38 ID:V+Blv3fC
>>145
エルフは普通は髭は生えてない場合が多い

147 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/07/24(木) 22:57:14 ID:upHnUHhd
自然である事を重んじるエルフ社会、それは無駄毛処理にも適用されていた。

「サ、サイトさん。お願いします」

顔を赤らめたテファが脚を開いた、そこには大事な部分を守る布など付けてはいず。
才人の目の前にはテファの桃源郷が広がっていた。

「あ、あぁ。行くぜ」

グッと息を呑んで、サイトは泡をたっぷりとつけた刷毛に手を伸ばした。
自然であることを重んじるエルフ社会においての無駄毛処理は必要不可欠である。
なんせ、生まれてくるときは生えていない状態で産まれてくるからだ。
よってある程度育つと生えてくるとこの毛を処理しなければならないのだが………。
ハルキゲニアには我々の世界のような100円かみそりのような形状のものはない、
あるのはナイフ状のかみそりのみ、となると脚、腕は剃れるが背面、陰部といった部分は
他の人の手を借りなければとうていできない。いや、陰部はギリギリ一人でできるがなんせ色々と
敏感なところである。そもそもやりづらい部位でもあるしやはり他の人にやってもらうのが通常で
あった。

「あっ…」

刷毛が陰部をくすぐるとテファは艶かしい声をあげる。

「いくよ」
「は、はい…」

才人もおそるおそる、テファの肌を傷つけないように丁寧に剃っていく。
泡が陰毛とともに落ちるとテファの桃源郷はつるつるになっていった。
一通り剃り終えると、才人はまたも刷毛に手を伸ばし塗りつける。念には念を入れ
しっかり剃毛するのだ。一方のテファはすでに羞恥に顔を染めきっていた。
当たり前だろう、愛する人に大事なところの毛を剃られているのだから。

「は、はぁっ。んっ!さ、サイトさん。そこはっ」
「ん?どうしたのかな?」

急にテファの体がピクンと跳ね、才人は悪戯っぽい笑みをうかべた。
クリトリスを念入りに刷毛でもって刺激しているのだ。

「そ、そこ。関係ないぃっ…」
「んーじゃあ。ここは関係ないって事教えてくれないかな」
「えっ、そ、それは」
「ほれほれほれ」
「あぁ…うぅ。そ、そこはぁ…あっクリ…トんっリスだからぁ…やめ…ぁぁぁっ」

最後までテファが言いかけたところで才人は刷毛に捻りを加えて少し強く押し込んだ。
とっさの攻撃にテファは甘い声をあげ軽くイッテしまった。

「あーあー、テファのところからいやらしいのがいっぱいでてきっちゃた。これじゃあ剃れないなぁ」
「うぅ、サイトさんの意地悪…」

そういうと才人はテファを抱えてそのままベッドに押し倒した。



うん、無駄毛処理って聞いて変な電波受信したんだ

148 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 22:59:54 ID:3g0tlqLI
紳士的にムダ毛についての意見を交換してたらSSが貼られていた
何を言ってるのかわかんねぇと思うが以下略

>>147
勃起した

149 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:00:11 ID:T12HHAMF
テファたんの毛がぼーぼーのあそこをなめまわしたい
故に沢山生えてる
以上証明終了

150 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:00:55 ID:V+Blv3fC
>>147
スルーできずスレの空気を悪くした俺が言うのもなんですがGJ!

151 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:01:57 ID:icSYgkhW
>>147
激しくGJです。
俺の脳内で描かれていた妄想が今ここにひとつの物語として光臨なされた。

152 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:02:17 ID:ApfdXsGM
>>147
内容読む前に筆の速さにワロタ

>いや、陰部はギリギリ一人でできるが(ry)やはり他の人にやってもらうのが通常であった。
なにその素敵文化www

153 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:19:22 ID:O5tA7G1L
んー、むしろあれですよ
エルフはパートナーが出来るとお互いのヘアを剃ったりするんですよ!

154 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:21:23 ID:ApfdXsGM
つまり処女は……

155 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:27:34 ID:V+Blv3fC
>>154
母親に剃って貰うんじゃないの? もしくは姉妹とか

156 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:30:33 ID:75yi3J4q
ここまで変態が湧くとは思ってなかった。しかし反省はしていない。

157 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:32:22 ID:Qzk5BcEq
変態の巣で湧くもなにもございませんわ>>156公。

158 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:34:18 ID:3g0tlqLI
>>156
そろそろ自分を解き放ってもいいぞ

159 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:35:26 ID:icSYgkhW
女友達と一緒にキャッキャウフフしながら剃毛プレイか…
なんで人間に生まれたんだろうな

160 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:35:38 ID:Sfu5aHOx
何か伸びてると思ったらwwww

161 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:39:21 ID:lCmxOHHX
そういやエルフ関連は本編でもまだ全然描かれてないからどんな生活やってるのか
わからんのだよな。ハーフエルフに対するエルフ側の認識なんかも不明。
判明しているのは、砂漠を緑化できる高度な技術力を持ち選挙による民主制をとっている事くらい。

162 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 23:44:57 ID:9zj1TB9E
エルフがエコ野郎というのはロードスからの先入観で原典のトールキンでは
高度な文明と治金技術を持ってた訳だからな。
森エルフとかも単に森に住んでるエルフってだけでテリトリーを荒らす奴に
容赦しないだけだし。

163 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 00:06:16 ID:VQwKzGxC
シルマリル読んで、エルフも互いに差別したりしてることに
「なんだ、人間と基本は同じだな」って思ったわ。
ゼロ魔のエルフが仲間内で争ったりするのかわからんけど、テファは受け入れられるのかな。

受け入れられなくともトリステインで保護してもらえるけど。

164 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 00:23:30 ID:cQFyKOEn
でも大体異種族ハーフって嫌われてるよね。
結局どちらの種族にも受け入れられない…みたいな展開多い気がする

165 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 00:30:28 ID:vMq5wKS8
テファって火種の塊なんだよな。
アルビオン王家唯一の生き残りでハーフエルフで虚無の担い手。
これで面倒ごとに巻き込まれない筈が無い。

166 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 00:31:36 ID:AeWrglmV
ハーフの差別とかは近代まで割とあったわけですし
つか今でもあるか

そしてロミジュリなわけですねわかります

167 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 00:37:58 ID:eGxt3b44
異世界人×ハーフとかどんだけ複雑なんだよ

168 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:04:38 ID:pPPccLWM
サイトに好意を寄せている女の子が全員寝取られる話って
注意をちゃんと書いて断ったあとならこちらに投下しても平気ですか?

169 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:08:51 ID:B32eZGuT
夏だから荒れそうな気もするな

170 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:10:38 ID:Mq6bqTp+
おっなんだか楽しそうな流れですね

171 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:13:15 ID:VQwKzGxC
どうしても投下したいなら止めることはできないな。

個人的に歓迎はできないが、寝取られ属性ある人なら
出来次第では喜ぶんじゃね?

172 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:13:38 ID:eGxt3b44
注意書きをしっかり書いてあって後書きがさっぱりしてて過度に馴れ合おうとしなければまず大丈夫。

173 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:14:14 ID:Mq6bqTp+
(投下失敗したorz)

それははるか6千年前――。

「ちょっと、蛮人! どこ触ってんのよ!」

どこかエキゾチックな香りを漂わせた妙齢の女性が叫んだ。
きりりとした顔立ちの中で、垂れ気味の瞳と変わった形の耳が
異質な雰囲気を放っている。
サーシャだった。

「ごめんごめん。でもしっかり処理しておかないと、
次はいつできるかわからないからね。ほら最近はいろいろ煩いから……」

おどおどした声で言いながら、
ブリミルはなおも泡をたてた刷毛をサーシャの陰部にこすりつける。
その刷毛はブリミルの手になる特別製であった。
毛の硬さは2段階になっており、やや硬めの毛がびっしりと植えつけられ
その間の所々から、柔らかな長い毛が飛び出している。
いったい何をしているかといえば、エルフ女性の身だしなみ、
無駄毛処理の真っ最中なのであった。

「どうだい、サーシャ。今度の刷毛の具合は?」
「んっ……、んんんっ」

サーシャは吐息の大きさでその答えを返した。
ふむ、今回のはなかなか出来がいいようだ。
当然泡だつローションもブリミル特性である。
ミントの香りを伴うそれは、サーシャの陰部に染み込んで
その感度をいっそう高めさせるのだ。
ブリミルはサーシャの大陰部を指で大きく開くと、
さらに丁寧に泡を塗りつけはじめた。
快感でサーシャの陰毛が毛羽立ったように立ち上がる。

「あっ、あぁぁぁ! ダメっ、イっちゃうッ!」
「我慢してよ、サーシャ。まだちっとも剃れてないんだからね?」

艶かしくもぷっくり紅く色づいた突起をくりくりとこねながら、
ブリミルは呪文を詠唱した。

+++

部屋の整理をしていたテファはある品を見つけた。
それは1本の刷毛だった。2段階に植えられた毛が独特の形状である。

「どうしよう。すっかり忘れてた……。お母様に頂いた形見の刷毛」

よーし、次にサイトにしてもらう時にはこれを使ってもらおうかなっ? 
そう決めたテファであった。


さすがに4つ目の『始祖の秘宝』が刷毛ってのはないかw
アトピックさんに敬意を表しつつ。BYぎ○○

174 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:14:55 ID:Mq6bqTp+
うは、投下前でしたか。すみませんorz

175 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:25:16 ID:pPPccLWM
>>174
すみませんどうぞ投下をお続け下さい



やはり今の時期だとかなり危険そうですね
涼しくなるまで寝取られ作品は封印して新しい作品を書いてみます
スレ汚し失礼しました
意見をくれた方ありがとうございます

176 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:28:11 ID:Mq6bqTp+
>>175
何度もすみません。上ので投下終了です
焦ってリロードもなしに投下とか言い訳がきかない状況に…
蒼白になったまま寝てきます
本当にすみませんでした

177 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:37:37 ID:B32eZGuT
どうもテファがサイトをさん付けで
呼ぶのに違和感感じるのは自分だけだろうか
原作は呼び捨てだったよね

178 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 01:46:29 ID:07qvn8Hm
無駄毛処理になぜか媚薬ローション使って
クリトリスまでこねてるブリミルはまさに漢w

179 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 02:07:11 ID:H7BYv4YG
ルイズ「はぁ・・・・」
タバサ「・・・・チッ」

180 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 02:13:02 ID:j+1Wfswc
>>177
原作だとさん付けでサイトを呼ぶのはシェスタだけなんだよなぁ
後大抵呼び捨て
>>179
二人とも毛がないからサイトにかまってもらえないのが悲しいわけかww

181 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 02:17:44 ID:OxlbRHVY
>>179
大丈夫!!
タバサたんもあと3年位したら・・・




ここの住人は嫌がるかもしれんが

182 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 02:24:02 ID:cQFyKOEn
俺的にルイズは両の指で数えられるくらいの申し訳程度ってイメージ。
タバサはツルツル。

183 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 03:05:53 ID:07qvn8Hm
>>180
大抵ってほどでもないような。
呼び捨てにしてるのはルイズのほか、サブヒロインではテファだけじゃね?
アン様は「サイト殿」、タバサは不明。

184 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 03:22:53 ID:rpNMc2/W
アンは「サイトさん」じゃなかった?
シエス子もそう。

タバサは「サイト」でそ



185 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 03:32:00 ID:Li4lfcQQ
アンさまが「サイトさん」って呼ぶのはアニメ版。
原作では「サイト殿」。この辺の呼び方の違いもアニメ版アンさまが
シエスタと見分けがつかないと言われている理由のひとつw

186 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 09:06:27 ID:VQwKzGxC
アニメ版のアン様は、性格とかで微妙に重要な部分を変えられちゃった改悪白アンだからな。

かわいい駄目女アン様の真価は原作にある。

187 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 09:32:05 ID:8gTaNvMw
腹黒→白。
なのに改悪といわれるアン様涙目?

188 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 10:46:17 ID:07qvn8Hm
別に原作も腹黒ではないんだが、精神の危なっかしさが段違いだからな。
つい目が離せないハラハラドキドキ感がない、アニメのは。

189 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 11:35:43 ID:F3IMrxHr
原作の姫様をアニメに出しちゃうと1クールで収まんなくなるから仕方ないべさ

190 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 14:43:07 ID:MjDoISfe
1クールってなんですか?

191 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 14:45:32 ID:8m8Za/1t
検索しろカスが

192 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 15:15:12 ID:FyghtpWt
夏でイライラしているのは解る。
だが変態紳士ならスルーするんだ。

193 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 17:08:42 ID:hSWU8F9z
coolだから涼しさの単位だろ

194 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 17:30:15 ID:ihlvndCS
この場合はむしろ「KOOL」かと。
……例の奴に感染しててもおかしくない面子ばかりだし。

195 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 19:26:17 ID:MjDoISfe
すげぇ、まともに答えてくれたやつが一人もいない。全然紳士的じゃないなぁ
これじゃ変態紳士っていうよりただの変態ですね

196 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 19:32:17 ID:eGxt3b44
君の事を思って敢えて教えないんだよ。
アクションを起こさないというダンディズム。これだね。

197 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 19:45:14 ID:EU8ccCBW
1クールでレスが1個返ってくーるという意味だよ。

198 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 19:47:52 ID:46nVFQCf
みんな意地悪だな。
素直クールの指数に決まってるだろ。

ゼロ魔のおにゃのこたちはみんな1クール未満だけどな。
ツンデレ度は申し分ないのが一人いるのに。

199 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 19:49:34 ID:N8Yb6upa
学生の頃女の先輩がKOOL吸ってて、1本貰ったけど凄かったww

200 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 20:19:41 ID:cQFyKOEn
ぐぎゃってたのか。そいつは凄そうだ。
つーかこのスレにたどり着けるんなら意味ぐらいすぐ調べられるだろw

201 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 21:01:39 ID:j+1Wfswc
>>200
2chは基本自分で調べろがデフォだしなぁ
スレに関係のない質問は特に

202 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 22:54:05 ID:IkNohwqu
クール=ダースなw
テストにでるぞ

203 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/26(土) 00:22:01 ID:qmnC+bTt
はいどうも。
『猫と七夕』タバサ編、途中までだけど行きます。

相変わらずgdgdなので読む方は気力重点してからどうぞ。
ttp://jp.youtube.com/watch?v=Z_MwC-LaD0I

204 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/26(土) 00:22:46 ID:qmnC+bTt
猫の身体も、意外と悪くない。

ひょいひょいと民家の屋根を渡りながら、人の化けた白い猫はそう思った。
いつもより体が軽い。まるで、『フライ』で飛んでいる時のよう。
これなら。
きっと、一番最初に彼のところへ辿り着ける。
猫となったタバサは、まるで白いつむじ風のように、屋根の谷間を走る。
どこだろう?『彼』はこの王都のどこいるのだろう?
魔法学院から来たのなら、西の城壁から入ってくるのが近道だ。
できるなら王宮に着くまでに、彼と合流したい。出遅れた間抜けな三人に追いつかれないためにも。
タバサは西へ西へと向かいながら、通りを見下ろしつつ才人の姿を捜す。
そして。
馬を引きながら王宮へと向かう、才人を見つけた。

…勝った。

タバサは勝利を確信し、才人の元へ向かった。


「…しっかし、姫さまもいきなりだよなあ。ルイズと一緒に呼び出してくれりゃいいのにさ」

馬を引きつつ独り言を呟きながら、才人は王都の舗装された石畳を王宮へと歩く。
西門から王宮までは直線ではなく、いくつかの通りが横切り、何件かの建物によって曲がりくねっていた。しかし道幅は狭くなく、大きな馬車が何台も行き交っている。
そんな道を、才人は急ぐわけでもなく歩いていく。刻限の夕方までしばらくあるし、今のペースなら間違いなく遅めのお茶の時間くらいには王宮へ着くだろう。
そしてその予想通り。
昼を少し回ったところで、才人は王宮の西門へと辿り着く。
門衛に王家の封蝋の入った書状を見せ、シュヴァリエの証を見せる。
門衛は詰め所に戻り、来訪予定者のリストを確認する。

『シュヴァリエ・サイト…来訪時、シュヴァリエ・アニエスに連絡』

そう書かれていた通りに、門衛は連絡係にアニエスを呼んでくるように告げ、そして才人にここで待て、と告げる。
才人は特に急ぐ用事もないので、門の前で待つことにした。
ふぁぁ、と退屈そうに欠伸をし、そして何の気なしに馬を見る。

「あれ?」

いつの間にか、馬の鞍の上に白い毛玉が乗っていた。
そこに居たのは毛足の短い、真っ白な仔猫。
才人が普段腰を下ろす、革の鞍の上で丸くなり、長い尻尾をゆらゆらと揺らめかせている。

「…いつの間に。気付かなかったぞ」

言った才人の視線に気付いたのか、それまで前足に頭を載せて目を瞑っていた仔猫が目を開け、才人を見る。
あ、逃げる。
今までの体験から、こういう時野良猫はどうするか、と考えた才人の出した結論がそれ。
しかし現実では、仔猫は才人と視線を絡ませると、なん、と鳴いて、尻尾を揺らめかせたまま才人と視線を合わせ続ける。

「何だお前、ずいぶん人なれしてんだな」

言いながら才人は、恐る恐る仔猫に向かって手を伸ばす。
仔猫は、な、と短く鳴いて、伸びてきた大きな手を、ざらりとした舌でぺろん、と舐めた。

「はは。すげえ人懐っこいなあ。ひょっとして飼われてるのかお前」

そして、才人が両手を伸ばし、仔猫を抱こうとした瞬間。

205 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/26(土) 00:23:26 ID:qmnC+bTt
「待たせたな」

背後から声を掛けられた。
才人が振り向くと、開いた門の前に、アニエスがいた。
才人は慌てて手を引っ込め、書状をアニエスに差し出す。

「これ。姫さまからの呼び出しなんだけど…」

アニエスは書状を受け取ってふむ、と唸る。
そして呆れたように言った。

「サイト。呼び出しの日付が明日になってるぞ」
「へ?」

それはおかしい。学院で見たときは、確かに『本日の夕刻までに』となっていた。
才人はアニエスから書状を受け取ると、その中身を確認する。
確かにそこには、『明日の昼までに王宮に来られたし』と書かれていた。

「アルェ?俺が見た時は確かに『夕刻までに』って…」
「だから見間違いだろう。…全く、世話の焼ける」

言いながらアニエスは自分の懐を探る。そして財布を探り当てると、その中から金貨を一枚、取り出した。
その金貨を、才人に手渡して。

「お前の事だから、宿代も持ってきてないだろう?コレを貸してやるから、適当な所で明日まで泊まれ。
 予報士の話だと、今日は夕方から大雨らしいからな。学院に戻る途中で風邪でもひかれては事だ」
「すいません、アニエスさん」
「礼はいい。それにコレは貸しだからな。来月の貴族年金からきっちり返してもらうぞ」

言ってアニエスは才人に背を向ける。
そしてぱたぱたと別離の手を振りながら、付け加えた。

「その馬の上の姫君にも、風邪をひかすんじゃないぞ」
「へ?」

言われて才人は思い出す。
馬の鞍の上を見ると、また馬上の仔猫と目が合った。
仔猫は丸まったまま顔だけ上げて、なん、と一声鳴いた。

206 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/26(土) 00:24:03 ID:qmnC+bTt
才人が取った宿は、王宮そばの、そこそこいい宿。
店の従業員に案内された、掃除の行き届いたキレイな厩舎に馬を預け、才人は宿へ向かう。
そして、才人が馬から離れようとすると。
鞍の上の白猫がなー、と不満そうに鳴いて、背を向けた才人の肩にひらり、と飛び乗った。

「うわ?」

思わず慌てる才人。
猫がいきなり肩に乗ってくるなど、今までの彼の人生でも未体験の出来事だった。
仔猫は器用に前足をマントにひっかけ、まるで猫の装飾のように才人の肩にへばりつく。

「…なんだお前。お前も一緒に行きたいのか?」

言葉が通じているとは思っていなかったが、才人は仔猫に向かってそう言う。
だが仔猫はその言葉に応えるように、なーん、と鳴き、才人の上でぐるぐるぐると喉を鳴らす。

「…しゃあねえなあ」

才人は嬉しそうなその猫の顔を見て、何も言えなくなってしまう。
そしてそのまま宿に向かう。
もうすでにその頃には大粒の雨が降り始めており、厩舎からの渡り廊下を使わなくてはならなかった。
ざあざあと降り注ぐ雨の音を聞きながら、才人は宿帳を書くべく宿屋のカウンターへ向かう。
宿屋のカウンターは渡り廊下を渡ってすぐ、食堂を兼ねるホールの脇にあった。
そこには初老の中年男が受付として居座っており、才人の姿を認めると、宿帳と羽ペンを用意し始めた。
才人はカウンターへ向かい、そして、そのロマンスグレイの受付に尋ねた。

「あのさ、ここってペット大丈夫?」

才人は言って肩にへばりついた仔猫を指差す。
受付は最初、才人が何を言っているのかわからない、という顔をしていたが。

「何をおっしゃいます。お客様の持ち物でしょう?お客様がどうなさろうとご自由ですよ」

少し質問の意図とはずれていたが、どうやらペットを連れていても大丈夫なようだ。
まるでその言葉が分かったかのように、仔猫はなん、と鳴いた。

「はは。懐かれちゃってさ。離れてくれないもんで」

照れくさそうに頬を掻きながら才人は宿帳に名前を書き入れる。
受付はそれを確認すると、才人に部屋の鍵を手渡して、言った。

「可愛らしい姫君じゃないですか。では、よい夜を」

受付の言葉に、才人ではなく猫が、なーん、と嬉しそうに鳴いた。

207 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/26(土) 00:25:39 ID:qmnC+bTt
はい以上。続きは明日以降。
んじゃねゆ。ノシ

208 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 00:30:01 ID:C7uL6p3t
おお猫タバサや
せんたいさんGJでございます〜

209 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 00:47:49 ID:Hn+S72PR
このスレはもうアホ竜とか猫とかモグラだけで回してもいい気がしてきたw
ともあれ、せんたいさん乙です。

210 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 00:57:47 ID:I1LgoB2G
>>207
GJ! いつもながら乙です

211 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 01:16:16 ID:u7fQmZtH
アニエスの行動がルイズ編と変わってるw

212 名前:ぎふと:2008/07/26(土) 14:35:30 ID:3ukyh93e
いろいろとお騒がせして申し訳ない限りです。

さてこの話もようやく次回で最後の予定。
あいかわらずの寸止め(?)ですけども。
では続きをどうぞ。
いろいろとお騒がせして申し訳ない限りです。

さてこの話もようやく次回で最後の予定。
あいかわらずの寸止め(?)ですけども。
では続きをどうぞ。

213 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(7):2008/07/26(土) 14:36:37 ID:3ukyh93e

 ――剣と魔法の国、ハルケギニア。
 このファンタジー世界ではきっと、月の光すら魔力を放っているにちがいない。そう才人は思った。
 それほどまでに目の前の少女が……ルイズが美しく見えたからだ。
 美と清純と繊細を集めたごときその姿は、まさに春の妖精。
 羽の代わりにまとっているのは、きらきらと透けるように輝く長い金の髪。淡く桃色がかって見えるのは、月明かりのせいなどではなく、そのかもし出す微妙な色合いはもはや宇宙の神秘というべきほどだ。
 そして華奢な肩や白い首筋には、才人のつけた紅い花びらのような跡が踊っていた。
 ところが……、その妖精さんときたらすっかりご機嫌ななめであった。つんつんぷりぷり頬をふくらませてそっぽを向いていた。
「なあ、そう怒るなよ」
 才人は必死になだめたが、
「ふーんだ。どうせ私のは一生このままだもん。見る価値ないんだもん。勝手に他の子の胸見とけばいいじゃない」
 と手に負えない。じろりと横目でにらむ視線が、もし見たらその時はわかってるでしょうね、と暗に脅しをかけている。
「いやいや、諦めるのはまだ早いぞ? いくらなんでも一生ってこたない。可能性はある。貴族ならどーんと当たって砕けるんだ」
 頑張れルイズ。負けるなルイズ。と才人は妙な節をつけて応援した。お世辞にも本心とは思えない台詞である。
 才人だってそりゃルイズの胸がおっきくなったら嬉しいなーとは思うが、いきなりムクムク育ったりはしないだろうし、その辺はわりと諦めムードなのである。もうそれでいいかと思ってしまっている。
(けど、ルイズにゃそんなことを言っても始まらねーんだろうなあ)
 己の責任などすっかり棚上げして、うんうんと考え深げに腕組みする才人である。
 しばらく才人をにらみつけていたルイズだったが、何を思ったか、「じゃあして」と唇をとがらせた。
「え、なにを?」
 聞き返すと、なにやら赤い顔でもごもご言う。
「……いそう……」
「何だって?」
「……い……体操……」
「んー?」
「だ、だからっ、おっぱい体操!」
 悲鳴のような高い声で叫ぶと、ルイズは両手で顔をおおってしまった。ごめん、実は聞こえてた。こういう時の男ってのはほんと仕方のない生き物なんです。
 ではリクエストにお応えしまして、と才人はふたたびルイズの胸に手を伸ばした。ためらう必要はもうない。手のひらにすっぽりと収まってしまうほどの小さな膨らみに触れると、待っていたかのようにルイズは甘い息をこぼしはじめた。
 そのしっとりした感触を味わいながらさらに力を込めていくと、今度は首に腕を絡ませてしがみついてきた。そして耳にかぷりと噛みついた。ちょっとたんま、それ困るから。ずいぶんと積極的なルイズだった。
 うずく衝動を抑えつけながら、ルイズの胸の中央に咲いた蕾をきゅっとつまみあげた。するとルイズがぴくんと跳ねた。刺激が強すぎると言いたいげに、うーうーと唸りながら首を振る。
(本当に感じやすいんだなあ)
 感心しながら、別の手でわき腹のあたりをつうっと指でなぞってやると、またもや切なげな息をこぼして体を震わせる。
(というか……これはそれ以上じゃないか?)
 なにしろどこに触れても敏感に反応を返してくるのだ。いったいぜんたいこんなふうでは、他の場所に触れた時はどうなってしまうんだろう。例えば……。思いついて、ごくりとつばを飲んだ。
 するとルイズが耳に囁いてきた。
「ね、サイト。……キス、して?」
 おねだりする声は超絶的に可愛いルイズだ。断るなんて神様だってできやしない。
 了解、ご主人様。いざ香りたつ苺実のごとき唇を奪わんと、しがみつくルイズの体を離して身をかがめたその時。それは起こった。
(……くっ!……しまった)
 ルイズの広げた足の間に、自分の体の一部が触れたのである。
 いや触れたというのは心情的には正確ではない。美しくファンタジー的表現で言い換えるならば、才人の所持する魔法の杖の先端が、ルイズの秘めたる聖櫃の入り口をノックしたのである。その瞬間、才人は冷や汗とともに硬直した。
(ま……待て。これはいくらなんでも早すぎだって……)
 いくら感じやすいルイズと言えども、胸を触ったぐらいではいどうぞってのはさすがにない。それに約束したのだ。入れないとはっきり何度も誓ってしまった。
(よ、よし、今のは気づかなかったことにしよう……)
 けれど体が思い通りに動いてくれない。長いこと焦らされた男の欲望が早く早くと急かしてくる。……哀しい男の性であった。

+ + +

214 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(7):2008/07/26(土) 14:37:10 ID:3ukyh93e

 リビドーとアガペーの狭間で才人は戦った。
 自分がルイズにしてしまったことを必死に思い起こす。
 そうだ、そもそもが脳内マニュアルなんてものがよくなかったんだ。おかげで肝心のルイズの気持ちを置いてきぼりにしてしまった。なんという馬鹿者。なんという思い上がり。
 愛すべき日本文化を十把一絡げに否定するつもりはないが、これに関してだけならハルケギニアの騎士連中の方がよほど格好よく清々しいじゃないか。
 いやいや自分だってシュヴァリエだ。ましてや手本を見せるべき副隊長、やってやれないことはない。
 とかなんとか無理やりにこじつけて、ぎりぎりと理性の全てを総動員した。……しかし伏兵は他にいた。
「……ね、まだ?」
 強烈な左フックのごとき一声に才人はあえなく沈んだ。
 ヴァリエール目、フランソワーズ科、学名ルイズ・ハルケギニッアハルケギニア。特別天然記念物の一声だ。
「ごめん、俺、だめ、ごめん、ルイズ、もうだめ」
 理性をかなぐり捨てて飛びかかった。
 前にも同じシーンがあった気がするが、さすがに今の自分ほどせっぱつまってはいなかっただろう。断言できる。
 勢い込んでルイズの両足に手をかけてさらに大きくこじ開けると、そのつけ根に腰をねじ込むように押しつけた。
 くちゅりと小さな水音が響いたが抵抗は想像以上に大きかった。慣らされていない上に、華奢なルイズの体はこういうことを容易に受けいれるようにはできていなかった。
 それでもぐいぐいと力を込めていると、いやぁッ、と鋭い悲鳴があがった。強烈な痛みに耐えかねたルイズが才人の体をはねのけたのだ。呆然と取り残される才人の内で欲望はたちまち影を潜めた。
 ぐすぐすと瞳に涙をためて、ルイズが上目づかいで見上げてくる。
「くすん。ひどい。くすん。ひどいサイト……」
「ご、ごめん。つい、我慢できなくて……」
 あまりの申し訳なさに続く言葉が見つからない。ただ身をすくめて小さくなるだけだ。
 すると、ルイズは涙を潤ませた瞳でこんなことを言った。
「……ね、お願いだから。優しくしてね?」
 頬を染めながら、聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声で。
 待て落ち着け俺。まずは冷静に確認するんだ。“優しくしてて”の聞き間違いかもしれないから。
 馬鹿正直に聞いてみた。
「あのぅ、いいの? 本当にしてもいいの?」
「ばかっ、そんなこと聞かないでよ!」
 ルイズは顔を赤らめてむこうを向いてしまった。
 才人の中の体内演算装置が冷静に計算を始め、イコールOKと弾きだした。
「ルイズ……」
 才人はルイズの目を見つめた。
「サイト……」
 ルイズも才人の目を見つめた。
 その時、窓の外から、ばさばさっと翼が羽ばたく音が聞こえた。
 流れる空気がひやりと冷たくなる。
 動けないままでしばらくを過ごした。
 続いて、ほぅほぅと鳴き声がした。フクロウだった。
「カ、カーテン、閉めようか……」
「そ、そうね……」
 どちらからともなく言うと、才人は窓へと立ち上がった。

+ + +

215 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(7):2008/07/26(土) 14:37:40 ID:3ukyh93e

 カーテンを閉じようとベッドを降りた才人だったが、名残惜しい心地がして、もう一度だけルイズの方に振り向いた。
 そこには……。
 とんでもない光景が展開されていた。
 ベッドの上にけだるげに体を投げ出しているルイズは、足をこちら側に向けて横たわっていた。
 大きく広がったピンクの髪、軽く投げ出した華奢な両腕……。
 両足は……、才人がそうした時のままに、左右に軽く開かれていた。
 その足の合間から、つやめく白磁の下腹がなだらかに起伏を描き、さらには胸が、慎ましやかではあるが中央を淡い桜貝色に染めた胸が、続いているのが見えた。
 ルイズは、照れくさそうにそっぽを向いている。
 なんだか一枚の美しい絵画を見ているようだ。
 けれど圧倒的に違うのは……、才人の目を釘付けにしてやまないある場所だ。
 すべてが隠されることなく、あますことなくさらけ出されていた。
 思わず鼻血が出そうになった。……が、ぐっと堪えた。
 いざ死ぬ間際になったとしたら、間違いなくこの光景が頭に浮かぶだろう。そんな気がした。
「どうしたの?」
 ルイズが聞いた。本の挿絵がいきなり動き出したような錯覚を覚えて、才人は一瞬ぼうっとしてしまった。
「ごめん。その……、ちょっとルイズにみとれてた」
 白状したら無性に照れくさくなった。聞いたルイズも一緒に照れてしまったらしい。もぞもぞと体を隠すように横を向いてしまった。
 ハルケギニアの月には、やっぱり魔力があるのかもしれないな。
 思いつつ、才人はカーテンに手をかけた。
 そして部屋はふたたび暗闇に包まれた。

+ + +

216 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(7):2008/07/26(土) 14:38:09 ID:3ukyh93e

「……あの、ありがと」
 暗闇の中、抱きしめる才人の腕の中で、ぽつりとルイズは呟いた。急に何を言い出すのかと思っていたら、いきなり胸からすりよってきた。
「な、なんだよ」
 動悸がワントーン跳ね上がる。ツンと立ちあがった場所に肌をくすぐられて、つい抱きしめる腕に力がこもった。
 ルイズは甘えるような声で言った。
「だって才人、いつも貴族なんかってバカにしてたじゃない。……それをあんなふうに言ってくれるなんて思わなかった」
 ルイズの爪が才人の胸を軽くひっかいた。
「私ね、ずっと姫さまをお助けするのが貴族である私の使命だと思ってた。でもそれは間違いだった。貴族が貴族で在る理由はそんなところにはなかった。マントをお返しした時にそれがわかったの。
そして……サイトにはそんなこととっくにわかっていたのよね」
「え、あ……いや」
 才人はどもった。そんなこと言われても、貴族だの名誉だのやっぱりよくわからない。以前ジュリオにも貴族らしい考え方だと言われたことはあるが、その時だって単に自分の考えの赴くままに行動しただけだ。
「んー。やっぱ、俺にはそーゆーのわかんねーよ」
 でも。そういえば、貴族って前ほど嫌な言葉じゃなくなったな、とぼんやりと思った。
 なぜだろう? いままで戦いだの戦争だの危険な目に巻き込まれてきたのは、その貴族の名誉とかいうやつのせいなのに。今はこの世界も悪くないなーなんて感じてしまっている。
 ルイズの胸に指を滑らせながら、才人は聞いた。
「なあ、ルイズ。お前さ。まだ俺が帰る方法、探してくれるつもりなの?」
「当たり前じゃない。あんただって見つけたいでしょ、帰る方法?」
「まあなぁ」
 それはそうなんだけど。……でも。それが見つかった時、自分はいったいどうするんだろう?
 それはルイズと離れるということだ。
 ルイズにとってもそれは同じだ。
 もしその時が来て、もしもここに残るという選択肢を選ぶことになったとしたら……。
 その時は。あらためてルイズに伝えるに違いない。ルイズがどれほど大きな存在かってこと。
「あ……、そういうことか」
「え?」
「いや、なんでも。俺ってほんとにぶいんだなと思って」
「なによいまさら」
 ルイズが好きと言ってくれない理由がわかったような気がした。
 ルイズってやつは本当に真面目で融通のきかないやつなんだ。そしてそういうルイズだから特別なんだと思った。
「ね、サイト」
 ルイズがうっとりと才人を見つめる。らしくない表情にどきりとした。
「私ね……、サイトは誰よりも立派で勇敢で、そして素敵な貴族だと思うわ」
「そ……そうか?」
「そうよ。きっと姫さまもお喜びになるわね。だってシュバリエは姫さまをお守りする騎士だもの」
 才人は言葉を失った。なんだか微妙な雲行きだった。なにしろアンリエッタ女王絡みでは、頭の上がらない過去がそれなりにあるのだ。
 そして気がついた。ルイズが悪戯っぽい目でこちらを見ていた。どうやらからかわれたらしい。
 心臓の鼓動がさらに速さを増した。ほんと自信をつけた女の子ってのは手に負えない。それで魅力が倍加するのだから余計始末に終えない。
 ルイズはチャームの呪文にさらに磨きをかけたようだった。

+ + + 

217 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(7):2008/07/26(土) 14:38:32 ID:3ukyh93e

「なあ、ルイズ。やっぱり灯りつけない?」
 ルイズの耳に舌を這わせながら、才人が言う。
「……だってルイズの感じてる顔、見てたいし」
「なっ……!」
 ルイズは言葉を失った。なんて大胆なことをいう使い魔だろう。それとも男の子っていうのは、自信をもつとそうなってしまうものなのだろうか?
 冗談じゃないわ! そう思うのに、動悸が高鳴ってしまうのはなぜだろう。何もかも叶えてあげたくなってしまうこの気持ちはなんだろう。
 ああどうしよう、才人の言うとおりにしてあげようか。などと考えた矢先、
「あー、やっぱり灯りはいらないから」
 才人が何か言いかけたので、ルイズは冷たい汗をかいた。なんだか嫌な予感がした。
「ルイズがどんなふうに感じてるかって、言葉で教えてもらうことにしようかな」
 上機嫌な声で言う。うん、それいいな。俺たちもっともっと理解しあった方がいいと思うしな。そんなことを言っている。
 ああ、神様……。ルイズは祈った。
 どうか私をお許し下さい。私が何を口走っても、耳をふさいでお聞きにならないで下さい。そして最後につけ加えた。どうか才人にチャームの魔法が届きますように、と。


218 名前:ぎふと:2008/07/26(土) 14:39:18 ID:3ukyh93e
以上ここまでです。
そして一言だけ。
猫タバサかわえぇ……。

219 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 15:19:32 ID:C7uL6p3t
ぎふと氏もGJですよ!!
毎回じらされてたまりません

220 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 15:38:05 ID:TRJJRf6W
重要なので2回言ったんですか?w

221 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 16:43:44 ID:v8yWeIKA
ぎふとさんキタ────(゚∀゚)────!!
ほんと面白い…

222 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 19:21:29 ID:I95iC6XQ
ぎふとさん、GJ!
次で最後か…楽しみに待ってる
でも1話って書いてるから、2話3話と続くんだよね?


223 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 21:04:24 ID:I1LgoB2G
>>217
乙でした

224 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 22:07:04 ID:ZatO6CFP
http://www.vipper.org/vip882521.jpg

225 名前:marumaru:2008/07/26(土) 22:54:53 ID:fs9VuH+7
Gj!
ぎふとさん、乙です!!
続きを指をくわえて待ってます!!(うわっ、我ながらキモ!!)

226 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 00:26:16 ID:85I7rBqD
>>224
これって絵が3枚揃うとなにかもらえるの?

227 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 01:31:47 ID:V/2GOikw
ルイズかタバサにパイズリしてもらえる権利
アン様にあの杖で殴ってもらえる権利
忌まわしい数学の記憶をすべてテファに消してもらえる権利

以上です。

228 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 01:57:00 ID:1N8WPpf9
一番上だけでいいや。
一番下されると俺の人生終わるし

229 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:53:37 ID:NJiL64z8
さて。私も終わらない中篇を投下するじょ。
続きは後日。


230 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:54:12 ID:NJiL64z8
部屋は二階の隅、二面に窓のある結構立派な部屋だった。
大きなクローゼットと天蓋のついたベッドもある。さすがそこそこの金額を払っただけあり、いい部屋だった。

「…腹減ったな」

そういえば、昼はまだだった事を思い出し、部屋にデルフリンガーを置いてマントを脱いだ才人は、少しはやめの夕食を採ることにする。
下の食堂でなんか食ってこよう、そう思った才人だったが。

なーん。

ベッドに敷かれたふかふかのシーツの上で、白い仔猫が鳴いた。

「そういやお前も居たんだっけか」

とはいえ、人の食事をするところに動物を連れて行く、というのは、現代日本人の才人にとって、してはいけないことのように思えた。
トリステイン魔法学院では使い魔と一緒に食事を採るものもいる。それも、この仔猫など比べ物にならないほど毛むくじゃらの生き物と。
しかし、才人はそれでも猫を連れて行こうとは思わなかった。
これだけ人懐っこい仔猫だ。もし他の客に食べ物なんてもらった日には、その客に着いて行ってしまうに違いない。そう考えていた。
正直な話、才人はこの愛らしい仔猫を独り占めしたかったのである。

「…よし。んじゃ食堂でお前の分も食いもんもらってきてやるからな。
 大人しく待ってろよ」

才人がベッドの上の姫君にそう言うと。

なぁん。

わかった、といわんばかりに仔猫は愛らしく首を縦に振ってそう鳴くと、ぷわ、と大きな欠伸をして、くるりと丸まってしまった。
才人の言っている事を理解しているようなその行動に、才人の中でさらにこの猫に対する愛着が沸いて来る。

「くぁー、かわええなあ。素直で従順で賢くて。まるで猫じゃないみたいだな。
 じゃあ待ってろよ、とびっきりのごちそう、持って来てやるからな!」

そして、才人は意気揚々と食堂へと降りていく。

231 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:55:00 ID:NJiL64z8
才人が選んだのは、豆のスープと鶏肉のソテーのセット。
それに、猫用にもらってきた山羊のミルクの瓶。
食事を盆に載せ、ミルクの瓶と水の入った籠を手に提げ、才人は部屋に戻る。

「お待たせー」

ニコニコ笑顔で才人が戻ってくると。
仔猫はベッドから降りて、扉の前でちょこん、と座って待っていた。
まるで、主人の帰りを待っているかのように。
そして、目を細めてまるで笑っているような顔で鳴いた。

なぁぁん。

そのあまりの愛らしさに才人は思わず料理の載った盆を取り落としそうになる。

「くは、お、おま、それ反則だって…!ど、どこでそんなけしからん技を覚えてくるんだ。
 最近の仔猫はけしからんな。ああ全くけしからん」

そんな事を言いながら、総崩れしたふにゃふにゃの笑顔で備え付けの円卓に盆と籠を置く。
置きながら、才人の頭の中に不意にイメージが沸く。
扉の前で、じっと待っている青い髪の少女。才人にだけは従順な、雪風の騎士の事。
どうしてだろう、と思ったが、あまり深く考えない事にする。
料理の並んだ円卓の上に、ガンダールヴを骨抜きにした真っ白な魔獣が飛び上がる。
才人は怒る事もせず、パンの乗っていた木製の大きな皿を空けると、そこへ山羊のミルクを注ぐ。

「はい、お前の分。搾りたてだってさ」

猫の前に皿を差し出し、笑顔でそう言う。
仔猫はそれに応えるようになぁん、と鳴いて、ぴちゃぴちゃとミルクを舐めだした。

「くっっっっあぁぁぁぁぁぁー!かっわえええなああもうっっ!」

思わず食事を採る事を忘れ、身もだえしてしまう。
しかし、ぐうと鳴った腹の虫が、才人に空腹を思い出させる。

「…俺もメシにすっかぁ」

才人は席について、食事を採り始めた。

232 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:56:43 ID:NJiL64z8
そして、それから間もなく。
仔猫はミルクを舐め終わり、てちてちと才人の食事の前まで寄ってくる。
そして、才人が上手そうに頬張る鶏肉のソテーに目をつけたのか、切り取られて口に運ばれていく様を、ぢーっ、と眺める。

「…な、なんだよ」

ぢーっ。

「…お、お前食べたろ?お腹いっぱいじゃないの?」

ぢーっ。

「だ、だめだって。こんな味付けの濃いの。だめだってば」

ぢぃぃぃぃぃーっ。

「く、くう。助けてママン。管理局の白い悪魔が僕を食べに来るよ」

ぢぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ…。

「あーもう、分かったよコンチクショー!」

才人はついに音をあげた。
ソテーを肉の繊維に沿って細かく裂くと、一度口に含んでソースを拭い取る。
そして、仔猫の前に置いた。

「ほれ、それなら食べられるだろ」

調理から時間もたっているので、温度は人肌ほど。猫でも食べられる温度だ。
しかし。
何を思っているのか、仔猫はその肉の切れ端を前に、それを見つめるだけだ。

「どした?お前が欲しそうに見てたから分けてやったんだぞ」

才人がせっつくと、仔猫はなん、と鳴いて、右の前足でその肉の切れ端をつい、と才人に向かって押し出した。

「?いらないのか?」

才人の言葉に、仔猫はんなん、と鳴いて再びぢーっ、と切れ端を見る。
そして、その後。
フォークを持つ才人の手を、ぢぃぃっ、と眺めた。
まさか。

233 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:57:15 ID:NJiL64z8
「ひょっとして。食べさせて欲しいのか?」

なぁん♪

才人の言葉に、仔猫はまた嬉しそうに目を細め、甘くそう鳴いた。
才人のハートに目に見えない何か凄い太い楔のようなものが音を立てて突き刺さる。

「か、かは、くはっ、お前、ほんとにどこでそんなの覚えてくるんだよ…」

言って才人は仔猫に誘われるまま、指でその肉の切れ端をつまんで持ち上げる。

「ほらよ」

鼻先に突きつけられたそれに、仔猫はなぁん、と嬉しそうに鳴いて、そして。
そこで、才人の心臓が止まりそうになる。
仔猫はなんと、その小さな両の前足で才人の指を掴むと。
まるで人間のように背筋を伸ばし、頭を上げて才人が垂らす肉の切れ端をかしかしと食べ始めた。

「───────────っ!」

言葉すら出ない。
あまりの愛らしさに、才人はどうにかなってしまいそうだった。
な、なんだこの猫、いったいどこの回しもんだ!
コロサレル!俺萌えコロサレル!
『ぬっこぬこにされる』とはまさにこの事かァーーーーーーーーっ!
両手を才人の指に沿え、くちくちと音を立てて肉の切れ端を食べる仔猫の愛らしさは異常だった。
仔猫がその一切れを食べ終わると。
即座に才人はナイフで鶏肉を、今度は少し大きめに切り、ソースをぬぐうと。

「ほ、ほれ、もう一個やるよ」

なぁん♪

嬉しそうにそう鳴いて、仔猫はもう一度、今度は少し長めの時間をかけて、才人の指先から鶏肉を食べたのだった。

食事が終わると、才人は仔猫を床に置き、自分はベッドに腰掛け、仔猫の様子をじーっと見守る。
仔猫は気ままに床の上で転がり毛づくろいをし、時折自分の尻尾にじゃれつく。
その動作動作にいちいち溜息をつき、才人はかなりキモい崩れた笑顔で仔猫を見守っていた。
もう完全に骨抜きにされていた。

「かわぇぇなぁ…」

もう何度言ったかもわからない、同じ台詞を宙に向かって吐き出す。
仔猫はそんな才人を一切関知していないかのように、気ままに床の上で転げまわる。

234 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:57:38 ID:NJiL64z8
しばらくそんな時が続いただろうか。
急に、仔猫がそわそわし始めた。
絨毯の敷かれた床を見て、そして窓の方を見て、土砂降りの雨を確認する。
そしてそわそわと、その場を回り始める。
才人はすぐに異変を感じ、そして気付いた。

「ひょっとしておしっこか!」

この仔猫はこの部屋でオシッコをしていい場所が分からずに、右往左往しているようだ。
よほどしっかりしつけられているらしい。才人はこの仔猫には飼い主がきっといるに違いない、と確信した。
だから余計に、もっと長い間、この仔猫と一緒に居たかった。
そう思いながら、才人はあわててオシッコの受け皿になりそうなものを捜す。
そして、目を付けたのは。
先ほど猫にミルクをやった、木の皿。
これなら、出したものをあとで洗って、返せばいい。部屋を汚されるよりはずっといい。
才人はその木の皿を部屋の隅に持っていくと、仔猫を抱えてその上に座らせた。

「ここなら、しても大丈夫だぞ」

仔猫はしかし、その上でもじもじするだけだ。

「大丈夫だって。ここなら誰も怒らないから。な?」

仔猫はなん…と恥ずかしがる様に鳴く。
なんだかその放尿を恥ずかしがる姿に、責めて漏らさせた時の青い髪の少女がダブる。

「見てるの恥ずかしいなら、俺あっち向いてるから。この皿の上でしな。な?」

言って才人は背を向ける。
背を向けた才人の後ろで、仔猫は焦燥感でいっぱいの下腹部に耐え切れず、お座りの姿勢で、皿の上に放尿する。
てててててーっ、と外の大粒の雨だれが立てる音とは違う、可愛らしい水音が響く。

「しっかし、おしっこ恥ずかしがるなんて、まるでシャルロットみたいだなあ」

言いながら才人が振り向くと。
木の皿の上をまたいで膝を立て、その膝に両手を乗せ、飛沫の飛び散る真っ白な股間だけをむき出しにして。
いつもの魔法学院の制服に、真っ白な猫耳と、真っ白な尻尾の生えたタバサが、恍惚とした表情で、放尿をしていた。

「え…?しゃ、シャルロットさん…?
 な、なにしてはるんですか…?」

思わず突っ込んだ才人の言葉に。
放尿の終わった愉悦にほぇ、と呆けていたタバサは。
自分の姿を確認して。

「──────────────────────────っっっっ!!!」

真っ赤になって、才人を突き飛ばした。

235 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/27(日) 03:59:29 ID:NJiL64z8
はい以上。
あ、事前に言っておくが、以降「へんたいさん」「ロリコン」「スカトロ」という単語を見かけたら、お兄さんへそを曲げて続きをえろぬきにしてしまうかもしれません。
それじゃねゆ。ノシ

236 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 04:25:57 ID:EzsRj9/I
い、いちばんやりGJ?

へ、……せんたいさん、GJだよ。もうね 萌え殺されるわこれはwwwww
こんなぬこいたら、確実にネット卒業しちゃうわ…

へそなんかまげさせるかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!

237 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 04:46:43 ID:tm82zca6
いやぁ、へんたいさんのロリコンはスカトロだなぁ

238 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 04:51:07 ID:iWFYGn/m
むしろエロ抜きで、イチャイチャものを希望。

239 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 04:53:08 ID:kKsSDfEE
へん……せんたいさんGJでしたー
>>237
文章として体をなしてないぞw


240 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 05:24:42 ID:OTD0M5SR
しかし言いたい事は伝わるなw
GJっした!

241 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 07:30:13 ID:RmVFijBS
GJ!!!
猫好きな俺歓喜www
エロもいいけど、もっと猫タバサとの絡みがみてぇw

242 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 12:25:53 ID:YlABp4NE
GJ! うほっ名作の予感! あーんに萌えた!

243 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 12:28:41 ID:n475jMTk
>>235
タバサにさらなるカルマがww これからさきサイトの前でおしっこなり
オナニーを見せたりするのがデフォになるわけですね わかりますww
GJ!

244 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 14:01:09 ID:bMgY/Z+t
こんな猫なら飼いたいな

245 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 14:24:22 ID:ZijAi6Bq
ぬっこぬこ、じゃなくて、スッカスカなんだがw

246 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 14:56:30 ID:jJQ8UCfI
へんたいさんGJです!!

247 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 16:07:12 ID:26uSFe20
あ、甘え上手なタバサだとっ!?
まったく、へんたいさんのロリコンはスカトロだよ!!




でも、魔法が解けて少し残念に思った俺は、少しへんたいさんの領域に近づいたかなって思いました

248 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 18:41:37 ID:diala0Zr
うむ、へんさいさんのポリゴンはメカトロだな。
タバサ猫かわええ。

249 名前:205:2008/07/27(日) 22:50:31 ID:7SUUIuxJ
この土日の大半をゲームで潰したダメ人間ですこんばんは。
こういう週末って振り返ると死にたくなるよね!

それはそうと、

犬竜騒動 竜の子供 http://zerokan.digital-ark.com/wiki/index.php?31-661

続きを投下します。

250 名前:犬竜騒動:2008/07/27(日) 22:51:10 ID:7SUUIuxJ
 ルイズ誘拐は、魔法学院の催し事の一つである双月の舞踏会の夜に決行される。と言っ
ても、誘拐を決行するのはガリア王の側近であるミョズニトニルンの役目である。タバサ
の役目は、誘拐に際して邪魔立てするであろうルイズの級友や、彼女の使い魔を排除する
ことであった。
 極端に言ってしまえば、才人を殺すことが、次のタバサの任務なのだ。
 誘拐決行当日までの数日間、シルフィードは森の小屋に篭り、自分がどうするべきなの
かを延々と考え続けた。
 才人と戦う、あるいは彼を殺すことなどしたくもないし、出来るはずもない。だが、タ
バサを止めることもやはり出来ない。心を壊された母親を人質に取られている以上、彼女
が「命令に従わない」という選択肢を選べる余地はないのだ。自分が「サイトと戦わない
で」と頼むことは、「お母様の命を諦めて」と頼むことに等しい。タバサが祖国からどれ
ほど辛い役目を負わされているか、間近で見てきたシルフィードに、そんなことが出来よ
うはずも無かった。
 そうして、日々はただ悪戯に過ぎ去っていく。シルフィードは結局何もできなかった。
才人に警告することも、タバサを止めることもなく、ただ「ひょっとしたらなにかがどう
にかなって結局うまくいくのではないか」という、根拠もなにもないか細い希望にすがる
だけだった。
 そして、舞踏会の夜がやってきた。

 遠くの方から、優雅な音楽が聞こえてくる。華やかな舞踏会の席からそっと抜け出し
たタバサは、使い魔シルフィードと共にヴェストリの広場の隅に佇んでいた。
 情報が漏れていないのだから当り前の話だが、ルイズの誘拐計画には何の妨害も入らな
かった。おそらく、今この学院の敷地内のどこかで、ジョゼフの側近であるミョズニトニ
ルンがルイズをさらうべく行動しているはずである。
 シルフィードは不安に胸を押しつぶされそうになりながら、遠くに見える舞踏会の明か
りと主の横顔とを交互に見つめていた。闇の中に佇むタバサの顔はいつもどおりの無表情
であり、そこには迷いや逡巡など欠片も浮かんでいない。
(お姉さま、やっぱりサイトと戦うおつもりなのかしら)
 シルフィードはこのときに至ってもなお、主が何か他にいい案を考えて、才人と戦うの
を止めてくれるのではないかと密かに期待していた。
 しかし、タバサの小さな唇が妙案を語りだすことはなかった。
「向こうは首尾よく進んでいるみたい」
 夜空の闇に飛び立った巨大な黒い影を見上げながら、タバサが静かに呟いた。
「わたしも行動を開始しなくてはいけない」
 シルフィードはそれを聞いて身を硬くするのと同時に、違和感を覚えた。
「お姉さま、今、『わたしも』って」
 わたしたちも、ではないのか、と口にしようとしたとき、タバサはゆっくりと己の使い
魔に向きなおった。
「言い間違いじゃない。あなたは、来なくてもいい」
 シルフィードは息を飲んだ。口を開けて反論しようとしたが、何を言っていいのか分か
らない。もどかしさに呻く彼女の頬に、タバサの小さな手が伸びてきた。
「あなたが彼と仲良しなのはよく知ってる」
 主の手が、シルフィードの頬をそっと撫でた。いつもの無表情だったが、手つきからは
確かな労わりと優しさが感じられる。
「だから、今回はわたしに従わなくてもいい。あなたの意思で行動して。そうするのが正
しいと、自分がそうしたいと思うことをするの」
「お姉さま」
「わたしは彼を殺す」
 静かな断言。
「ジョゼフを殺し、母様を救うその日まで、何があっても立ち止まるつもりはないから。
それがわたしの意思」

251 名前:犬竜騒動:2008/07/27(日) 22:51:36 ID:7SUUIuxJ
 どこか自分に言い聞かせるような口調でそう言ったあと、タバサは踵を返して歩き出し
た。おそらくサイトがいるのであろう方向に向かってゆっくりと歩いて行くその背中から
は、振り向く気配が微塵にも感じられない。止めることも追うこともできず、シルフィー
ドはその場でせわしなく身じろぎした。
(ああ、どうしよう、どうしたら……!)
 何かないかと必死に周囲に目を走らせるが、何もない。そもそも、こんな状況でどんな
物が自分の役に立ってくれるというのか。
 それでも、シルフィードは何かを探さずにはいられなかった。自分の進むべき道を決め
てくれる、何かを。
(お姉さまを裏切らずに、それでいてサイトと闘わなくても済む道……)
 この数日間何度も何度も頭の中で繰り返してきた言葉を、もう一度繰り返す。だが、い
い案は何も浮かばない。ただ悪戯に時間だけが過ぎてゆく。
(ダメ! こんなの、どっちも選べるはずがないわ)
 大好きなタバサと大好きな才人。どちらかを選ぶということは、どちらかを切り捨てる
ということだ。そんな残酷な二択を突き付けられたのは、生まれて初めてだった。胸が押
しつぶされそうなほどの凄まじい重圧を感じて、シルフィードは心の中で悲鳴を上げた。
(ああ、いっそのこと、お姉さまが『わたしに味方してサイトを殺す手助けをしなさ
い』って命令してくれたら迷わずに済んだのに!)
 苦しみの果てに一瞬頭を過ぎったその思考は、シルフィードの胸にどうしようもない嫌
悪感を湧き上がらせた。何かどろどろしたものが、体の内側にたまっていくような気がす
る。じっとしていられなくなり、彼女は大きく翼を広げて夜空に舞いあがった。吹きすさ
ぶ風の中で地上を見下ろすと、煌びやかな舞踏会場から遠く離れた場所に、白刃と氷刃の
閃きが見えた。
(ああ、もう始まっている……!)
 シルフィードは迷い、躊躇った。今ならまだ間に合う。今から二人の間に割って入れば
止められるかもしれない。だが、そうしたところで戦う理由がなくなるわけではないのだ
から、結局は無意味なことだ。
(どうしたら、どうしたら)
 その言葉だけがぐるぐると頭を巡る。また、先ほどと同じように、何かないかと周囲を
見回す。すると、夜の闇にまぎれて旋回している巨大な影が見えた。ガリア王ジョゼフの
配下、ミョズニトニルンの操る巨大なガーゴイルだ。
(あいつが一番悪い奴なのに)
 そうと分かっているのに、タバサの母親を人質に取られている以上、手を出すことはで
きない。シルフィードは低く唸りながら、再び視線を眼下の戦いに転じる。
 白刃と氷刃とのつばぜり合いは、いまだに続いていた。タバサも才人も共に歴戦の勇士
であり、相当な実力者だ。おそらく、互いに決定打となる一撃が放てずにいるのだろう。
 それでも、全力を尽くして戦っている以上は、いつか決着がつく。必ず、どちらかが死
ぬ。両方を救う方法など、もはやどこにも残されていない。
 本当は、頭の隅でそのことを理解していた。それでも、シルフィードはなお、どちらの
道も選べずにいる。このまま何もせずただ成行きに任せるというのが、最悪の選択肢であ
ることが分かっているにも関わらず、だ。そうなるぐらいならいっそ何も考えずに飛び出
して行って、ともかくこの場だけでも収めた方がいいのかもしれないが、そう考えてもな
お、動けない。
(選べない)
 シルフィードはか細い鳴き声を漏らした。
(選べないよぅ)
 涙で視界が滲み、束の間、地上の戦いが見えなくなる。こんな風に、何もかもなかった
ことにしてしまう方法はないものか。
(誰か、助けて……父様、母様……お姉さま、サイト……)
 親しい人たちの姿が次々と思い浮かぶ。しかし、今、シルフィードの助けとなれる者は
誰一人としていなかった。
 そのとき、滲んだ視界の中で、一際大きな光が閃いた。かと思うと、今度は何も見えな
くなる。白刃と氷刃の閃きが、地上から消え失せていた。

252 名前:犬竜騒動:2008/07/27(日) 22:52:03 ID:7SUUIuxJ
(終わったの?)
 終わってしまった。
(どっちが)
 シルフィードは小さく息を飲んだ。今、地上に降りれば、そこには勝者が立ちすくみ、
敗者が血を流して横たわっているはずだ。
(でも、わたしがなんともなってないってことは、きっとお姉さまは無事だってことだし
……じゃあサイトが? ううん、お姉さまは負けたけど、まだ瀕死の状態で生きているだ
けっていう可能性も)
 様々な予想が浮かんでは消える。そのどれが正しいのか、確かめるのは簡単だ。地上に
降りて、この目で勝負の結果を見ればいい。いや、単に、心の中で主に呼びかけるだけで
もいいのだ。そうすれば、どちらが死んだのか、はっきりする。
 しかし、やはりシルフィードには出来なかった。ただ翼をはためかせて、その場に滞空
する。降りるどころか、この場所から動くことすらできそうにない。
(もう、何もかも終わってしまったのに)
 シルフィードは心の中で己の弱さを罵ったが、現実を直視したくないという感情はどう
やっても消えてくれなかった。
 ――シルフィード
 不意に、頭の中に声が響いた。シルフィードは驚き、咄嗟に周囲を見回す。そうしてか
ら、それが主と使い魔の間でなされる精神感応であることに気がついた。そんなことも忘
れてしまうほど、心の余裕がなくなっていたらしい。
(お姉さまの声が聞こえるってことは、サイトが……)
 その事実にシルフィードが凍りついたとき、再び頭の中に声が響いた。
 ――どうしたの。早く降りてきて。
 タバサの声には、珍しく若干の焦りが含まれていた。戦闘の直後で気が昂ぶっているの
だろうか。
 主に呼ばれてもなお、シルフィードは躊躇した。才人の亡骸をこの目で見るのが嫌だった。
 ――早く。早くしないと、二人とも囲まれてしまう。
 三度目の声が響き渡ったとき、シルフィードは違和感を覚えた。
 ――二人、って。
 ――わたしとサイト。二人とも、生きてる。
 タバサが簡潔に伝えてきたそのメッセージは、シルフィードの心に歓喜の情を湧き起こ
した。爆発的に広がったその感情が、全身に溜まっていた恐怖や自己嫌悪を全て吹き飛ば
し、翼を動かす原動力となる。
 ――すぐに行くのね、お姉さま!
 シルフィードは矢のように体を伸ばし、地上に向かってまっしぐらに飛び込んで行った。

 地上に降り立ったシルフィードを、タバサと才人が出迎えた。二人とも、ちゃんと二本
の足で立っている。そのことがとても嬉しかった。
「乗って」
 シルフィードに跨りながら、タバサが才人に向かって手を差し出した。彼は無言で頷き、
脇腹を押さえながら少女の手を取る。肩越しに振り返って垣間見た彼の表情はとても厳し
く、瞳には燃え盛る炎のような怒りが宿っていた。その怒りが自分に向けられているかの
ように錯覚してしまい、シルフィードは小さく身を縮めそうになる。
(ううん、今はそんなことしてる場合じゃない)
 精神感応により、タバサから大方の事情は聞いていた。予定を変更して、ミョズニトニ
ルンを叩き潰す。そうなった経緯はよく分からなかったが、とにかくあの憎い敵を倒せば
いいということが分かれば、それで十分だった。
 上空を旋回している巨大なガーゴイルが、すぐさま小型ガーゴイルを無数に送り出して
きた。シルフィードはその群れをかいくぐり、ときに炎を吐きだし腕を振って、小さな邪
魔者を次々に叩き落とした。大事な人を殺されそうになった怒りのためか、それともどち
らを助けることも出来なかったことへの羞恥心のためか。とにかく、今まで感じたこ
ともないほどの気の昂りの命ずるまま、シルフィードは無我夢中で飛び回った。

253 名前:犬竜騒動:2008/07/27(日) 22:52:42 ID:7SUUIuxJ
 そうして気がついてみると、戦いはいつの間にか終わっていた。上空に、ガーゴイルで
はなく巨大な船が見える。
 ――キュルケとミスタ・コルベールが乗ってる。助けにきてくれたみたい。
 タバサが短く説明してくれたが、シルフィードにとって、それはどうでもいいことだった。
(サイトは―ー)
 背中に、先ほどよりも一人分ほど増えた重みを感じた。ちらりと肩越しに振り返ってみ
ると、才人とルイズが寄り添って自分の背に座っているのが見えた。
(良かった)
 ほっと息をつきながら、シルフィードはゆっくりと地上に降り立つ。そして、タバサた
ち三人が自分の背から降りたとき、異変に気がついた。
「サイト、サイト!」
 誰かの泣き声が聞こえた。驚き、声の方に目を向けると、地上に横たわった才人のそば
で、ルイズが泣きじゃくっているのが見えた。
(どうしたの)
 おそるおそる近づいて見ると、横たわった才人の脇腹から、大量の血が溢れ出していた。
一瞬、何も考えられなくなった。
「わたしの魔法による傷」
 隣に立ったタバサが、小さく呟く。横顔はいつも通りの無表情だった。
 ――サイト、大丈夫なの?
「すぐに水魔法の使い手が来るだろうから、死にはしない。大丈夫」
 タバサは淡々とした声でそう答え、再びシルフィードの背に跨った。
「飛んで」
 ――どこへ?
「ガリアへ。わたしはジョゼフを裏切った。母様を取り戻さなくてはいけない」
 確かにその通りかもしれない、と思いながらも、シルフィードはなかなか飛び立てな
かった。タバサは大丈夫だと言ってくれたが、才人のことが気になって仕方がなかった。
「大丈夫だから」
 淡々とした声の中に確かな労わりを滲ませながら、タバサが言った。
「それに、ここにいたとしても、わたしたちにできることは何もない」
 これもやはり、正しかった。
(サイト……)
 もしも自分があのとき二人の間に割り込んでいたら、才人はあんな怪我をせずに済んだ
かもしれない。シルフィードの胸がずきずきと痛んだ。
(サイト、ごめんね、サイト)
 心の中で何度も謝りながら、シルフィードは罪悪感を抱えたまま飛び立った。翼がやけ
に重かった。

254 名前:犬竜騒動:2008/07/27(日) 22:53:08 ID:7SUUIuxJ
 ガリアへと向かう道中で、シルフィードはタバサにこういう風になった理由を説明して
もらった。
 タバサに殺意の篭った氷の刃を飛ばされてもなお、才人はギリギリまで彼女と戦うこと
を躊躇ったという。彼が最後に決意を固めて飛びかかってきたとき、タバサは死を覚悟し
たそうだ。避けられない、と。
「でも、次の瞬間、倒れていたのは彼だった」
「どうして」
「振るった剣を、彼が自分の意思でわざと外したから」
 タバサは、溜息を吐くように言った。
「その瞬間、わたしを殺さなければ、逆に自分がやられるだけだと、わかっていたはずな
のに」
 息も絶え絶えの才人に、タバサが「どうしてわざと外したの」と言うと、彼はこう答え
たらしい。
 ――やっぱり、友達は殺せねえよなあ。
「きゅい、じゃあ、サイトは自分の命よりも、お姉さまの命を優先したの」
「そう」
 タバサは何かを考えるような間を置いて、言った。
「わたしと彼が置かれた状況は酷似していた。お互い、大切な人を人質に取られていて、
その人を助けたかった。わたしはそのためには他の人間を犠牲にしても構わないと考えて
いたけど、彼は違った。自分が死んだらルイズを助ける人間がいなくなると知りつつ、そ
れでもわたしという」
 タバサは一瞬、次の言葉を口にするのを躊躇ったようだった。
「わたしという友人を犠牲にしてもいいとは、考えなかった。その姿を見て、わたしも気
づかされたの。本当は、わたしも彼のように行動したかったのだと。どれだけ成功する可
能性が低くて無茶な選択肢だろうと、母様も友達も、みんな助ける道を選びたかった。単
にその道が困難だから、より簡単な方、楽な方を選んでいただけなんだって」
 その声はいつもと変わらず淡々としていたが、彼女がこれだけ長々と喋るのは非常に珍
しいので、シルフィードはそれだけ主が感銘を受けているのだと悟った。
「だから、わたしは今までとは違う選択肢を選ぶ。もう、ジョゼフの言いなりにはならな
い。でも、母様のことも助けてみせる。絶対に」
 その声音は、今までシルフィードが聞いてきた、タバサのどんな声とも違っていた。今
までと同じ、いやひょっとしたらそれ以上に強い意志を感じさせながら、それでいて冷た
さのない、澄んだ声音だ。
 タバサが選んだのは、間違いなく茨の道である。言うだけなら簡単だが、実際に成し遂
げるのはほとんど不可能、夢物語だ。シルフィードがそう思うぐらいだから、本人だって
ちゃんと分かっているはずである。だからこそ、タバサは今までその選択肢を選ばなかっ
たのだから。
(でも、お姉さまは自分の意思でその道を選んだんだわ)
 シルフィードはちらりと、自分の背に跨っているタバサに目をやった。遠くガリアの空
を見据えるその顔は、気高さを感じるほどに凛々しかった。
 その主の姿と、二人が戦っているとき何も出来なかった、いや、何もしなかった自分の
姿とを比べて、シルフィードはたまらなく恥ずかしくなった。
 今更ながら、やはりあのとき二人の間に割って入るべきだったのではないか、とか、
もっと本気で主を止めてみるべきだったのではないか、あるいは才人に相談すべきだった
のではないか、という思いが浮かんでくる。
 本当は、頭の片隅にそういう案はあったのかもしれなかった。ただ、怖くて選べなかっ
ただけだと、タバサの言葉を聞いていて気づかされた。
(わたしと二人の違いはなんなんだろう。二人みたいに、一番正しいと思う道を自分で選
ぶためには、どうしたらいいんだろう。どうしてわたしは、ただ怖がってばかりなんだろう)
 ガリアの空へ向って飛びながら、竜の子供はずっとそのことばかり考え続けていた。

255 名前:205:2008/07/27(日) 22:55:43 ID:7SUUIuxJ
以上。次回へ続きます。

256 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 23:01:02 ID:EzsRj9/I
real time good job
うはー 読み応えありますなー…
思わず原作を手にとって読み返そうとしてしまいました。

視点が変わっての話、ありがとうございました。

257 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 23:04:32 ID:n475jMTk
>>255
おお新作GJ!
>この土日の大半をゲームで潰したダメ人間ですこんばんは。
>こういう週末って振り返ると死にたくなるよね!
動画投稿サイトとネットアニメとサイト巡りしかしてない俺みたいな
駄目人間もいるから気にしなくても良いのでは?

258 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 23:11:07 ID:RyYD/QFb
きゅいきゅいキテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!



このまま原作準拠でいくのかなぁ
だとしたらかなりの超大作になりそうだww

259 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 23:21:27 ID:YlABp4NE
GJ! シルフィにすっかり感情移入したですよ
よし次回を想像しながら寝てくる

260 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 23:27:35 ID:1N8WPpf9
没になった双月12話
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4091674
こっちのほうが原作に近い?
アニメ二期の最終話に不満を持った方はどうぞ

261 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 00:09:11 ID:r27C6RLp
205氏、今回もじっくり読ませていただきました。
205氏の作品を読めて幸せです・゚・(つД`)・゚・

262 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 04:13:03 ID:Tg63L+6M
>>255
前回までのあらすじが「シルフィードはアホ」だとは思えないほど、
周到な原作のアレンジがいいテンポで展開されてますね。

263 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 11:28:09 ID:YH358kGr
「竜の子供」であるきゅいきゅいがサイトとセクースして大人になる話なのか
きゅいきゅいとサイトがセクースして「竜の子供」を孕む話なのか

それが重要だ

264 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 16:53:40 ID:5i01S5mn
まず卵生か胎生かから考察するべきでは

265 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 16:55:35 ID:pcNy2LGk
ファンタジー世界によくある事――どう考えても近親種と思えない種族間でも交配が可能。
竜と人間の混血なんてよくある事。具体的にはドラゴンハーフ。

266 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 18:07:24 ID:bV1zqwxg
ハルケギニアに竜人誕生?
しかしこの話この後どうなるんだろう
タバサがサイトを好きになるかどうかでかなり展開変わってきそうだが

267 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 19:20:30 ID:egmXzIWf
しかし、考えても見て欲しい。
仮にきゅいきゅいを孕ませるとなるとファイヤーエンブレムで言うとチキを孕ませると同意。
つまり才人は元々からしてロリ属性に縁がある男だったんだ!

268 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 19:29:38 ID:wME+PcSn
>267 な、な(ry

269 名前:ぎふと:2008/07/28(月) 20:18:19 ID:yV2s2O0o
大河ドラマの後で肩身が狭いですが…、お邪魔しまする
おかげさまで最終回です。
しのごの言わずにさくりと投下。

というか最近の皆さんのSS凄まじすぎますね。

270 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(8):2008/07/28(月) 20:18:50 ID:yV2s2O0o

「ルーイズー。ここはー?」
 もう何度発されたわからないその問いに、ルイズは身をよじって瞳に涙を浮かべた。
 その唇は半開きのまま甘い息をつむぎだし続けており、また時おり過ぎた快感のせいでしがみつく才人の背にきゅっと爪をたてたりなどしている。
「どーお? 感じるー?」
 そう言いながら、今度はルイズの片足を大きく持ち上げると、ほっそりとしたふくらはぎをちううと強く吸った。そのまま膝の裏まで舌で丁寧に舐めとる。
「んんっ、んんん」
 細いルイズの体が、折れそうなぐらいに弓なりに反ってぶるぶると震えた。もはや先の質問の答えは明らかだった。が、それでも才人の口は止まらない。どこか機械的な、ややもすると退屈なめんどくさげな調子で、
「ルーイズー。どう気持ちいいー?」
 と尋ねる。
「し、しらない……」
「えー知らないってことはないだろ。なんだよ嫌なのかよー?」
「い、いやじゃ……ない、けど……」
「じゃあさ、惚れ薬飲んだときとどっちがいい? ほらシエスタと気持ち良さそうにしてたじゃん」
 月明かりの下で、二人の女の子が生クリーム片手に絡み合っている姿が思い出された。あれはかなりいい絵だった。
「ふぁっ……わかんない……」
 ルイズは息を喘がせながら、ふるふると首をふった。
「そーかそーかよ。シエスタの方がいいって言うんだな。俺よりそっちがいーんだな。よしちょっとシエスタのとこ行って、ルイズの扱い方を習ってこよう」
 才人は不服そうな顔をこしらえてそう言うと、よいしょと身を起こした。今すぐ会いに行ってくると言わんばかりに。そのご本人は今トリスタニアの町にいる。
 だめっとルイズは、間髪いれずものすごい勢いでしがみついてきた。
(この単純さは可愛さとして評価できるな。うん)
 心で呟きながら、才人はあくびをかみ殺した。そして集中集中、と自分を諌めた。
 ようやく前戯という重要単語を思い出した才人は、自分なりの解釈でそれを実行していたのである。
 それにしても処女ってのはこうも面倒なものか。ため息が出る。まったく馬鹿みたいにめんどくせえ。いやいや同じ処女でもシエスタならきっと……、一瞬危ない橋を渡りかけた。それはこっちに置いといてっと。
(そろそろいいかな? いいよな?)
 密着した素肌ごしにルイズの火照りが伝わってくる。どうやらルイズも出来上がってきたようだし。
 それでは頂きます、と心の中で居住まいをただした。
(あー神様だか始祖さまだか知らないけど、もう邪魔はごめんですから。どうか頼みますよ)
 ルイズにならってお祈りも捧げてみた。
 ったくいくら盛りのついた犬だってここまでお預け食わされちゃやる気も失せるってもんだ。ようするに、これが自分的には最後のチャンスだ。

+ + +

271 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(8):2008/07/28(月) 20:19:20 ID:yV2s2O0o

 ルイズの背中越しにそろそろと手を滑らせていくと、マシュマロのような手触りの柔らかな膨らみに遭遇した。まだルイズが自分のパーカーを羽織って眠っていた時分に無意識に使用していた武器である。
 ああそんなこともあったなあ、と感慨深げに撫でさすっていると、唐突に世間一般で痴漢と呼び習わされている行為の真理が降りてきた。
 イメージされるのはもちろん電車の中だ。目の前で澄まして立っている可愛い女の子のお尻を、人ごみに押された勢いで偶然を装って……。
 い、いかん。俺もいつかやってしまうかもしれない。
 セーラー服姿のルイズ(もちろん履いてない)と……お外で痴漢ごっこ……。
 ごふっと吐血しそうになったのを堪えて、震える指をその白い膨らみを割るように背後から差し入れた。ルイズの口から熱いため息が漏れる。
 その場所は……熱くとろけきっていた。ルイズが言葉ではくれなかった答えが蜜のように指に絡んでくる。触覚を最大限に高めて、初めて触れる場所を一つずつ確かめていった。するとある場所でルイズの体がひときわ大きく跳ねた。
「だ、だ、だめっ。そこだめっ!」
 熱く柔らかな部分を指で押し広げた場所で小さな実が息づいていた。指の腹が掠めただけでそれはひくひくと震えて才人の指を逃れようとする。さらに調子づいて指で可愛がっていると肩をがぶりとやられた。
 甘噛みというには少し激しすぎた。いてて、なんでこう暴力的かな。才人は顔をしかめてぼやいた。
「どーしてお前ってば、そう加減てものをしらねーのよ」
「だって」
「だってもなにも。気持ちよさそーじゃん」
「ち、ち、ちがうんだもん。だめなんだもん……、強すぎるんだもん」
 泣き出しそうな声で訴える。
 なにそれ。強すぎるってどういうこと?
「……もっと、そっとしてくれなくちゃ……だめなんだから。死んじゃうんだから」
 待てルイズ・フランソワーズ。どんな顔してそんな台詞を言ってる。
 俺の方こそ死んじゃいそうです。
 じわりと熱が呼び覚まされた。げんなりうな垂れていた物が起き出した。それは雨後の竹の子のように一気にすくっと育ちきった。よしいい感じの勢いだ。
 半端なく気合の入っていた才人は、それでも焦らず騒がずに飴細工職人のように注意深く指を操った。聖なる櫃の内部を押し広げ徐々に慣らしていく。そこは誰も触れたことのない、おそらくルイズ自身も知らない場所だ。
 言うなれば穢れなき純白のキャンバス。自分の形を刻みつけていく聖なる空間。つまり自分は創造主だ。いわば神。
 徐々に熱は高まってきた。自分の物を手に取る。OK。いける。
「……あの、いい?」
 声をかけた。いちいち確認を取らないと先に進めないのは、もう才人の性分だ。加えて童貞だから仕方がないんだ。そこは諦めて欲しい。
 でもってルイズは返事をしなかった。
 こんな時、女の子は黙っているものだよな? 普通だよな?
 しかし嫌な予感というのは妙に当たるものだ。
「ルイズ?」
 もう一度声をかけてみたが、やはり返事はない。胸の上に手をおくと穏やかな鼓動がかえってきた。
(………………寝てる?)
 ふつふつと、才人の中に行き場のない怒りが沸いてきた。
 それは急速に膨れ上がると、宇宙を揺るがすビッグバンの如く爆発した。
 なんだよなんだよどーゆーことよ! そりゃないでしょ! これ以上まだ俺をいじめるわけ!?
 才人は思いつく限りの、ありとあらゆる神と仏と自然の摂理と運命とに唾と悪態を吐きかけた。
 なによ、俺の手際のせい? 
 YES。……すいませんね童貞なんだよでも最初は誰だって同じだろ!
 ルイズを深く傷つけた?
 YES。……でもちゃんと謝ったじゃねーかよ。身悶えするぐらいヒーロー気取ったよ!
 ルイズまだお子様だから?
 YES。……でも本人だってすっかりその気だっただろが! ここまで誘っておいて子供もなんもねーよ!
 だからなんだ! させろよ! やらせろよ! それが生物学的に正常なんだよ! 我慢しまくりで溜まってんだよ! ちくしょお、やーーーらーーーせーーーろおぉぉぉぉぉ!
 才人は限界にきていた。とにかく疲れきっていた。いいかげん熱く叫ぶ気力さえなくなっていた。
 ぱたり……、うっ伏して動かなくなった。
 ルイズを押しつぶすわけにはいかないので、ぎりぎりそれぐらいの心遣いは持ち合わせていたので、ごろんと横に転がった。
 真っ暗な天井をぼんやりと見つめる。
(もういいや俺。一生童貞さんでいいよ……)
 涙さえもう浮かばなかった。

+ + +

272 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(8):2008/07/28(月) 20:20:04 ID:yV2s2O0o

 ルイズは目を覚ました。普段とはどこか違う感覚を覚えたからだ。
 それは足の合間から感じられた。
 手を伸ばしてみると誰かの手がすでにその場所にあった。言うまでもなく自分の使い魔の手である。なによエロ犬、調子にのって。
 その時ぴくりとその指が動いて、ルイズの体にふたたび違和感が……甘い快感が疼いた。
「ちょ、ちょっとやめてよ。何してんのよ。このバカ犬……」
 小声で言いながら手を引っ張ると、それはすとんとベッドに落ちた。隣にいる当の本人は気持ち良さそうな顔でくうくうと寝息を立てている。
 そこではたと気がついた。部屋が暗い。シエスタがいない。そして自分は何も身に着けていない真っ裸である。
 ああそうだった、さっきまで自分は才人と……。そこまで思い出して、きゃああああ、とのたうちまわった。枕をとりあげてぼふぼふと才人を叩く。
 あんなことしてこんなことして絶対許せないんだから! ああああもう思い出すのもいやっだめっそんなのばかばかばか!
 しばらくそうして悶えた後、ようやく冷静を取り戻した。
 隣で眠っているちょっぴり間抜けた、でも愛しくてたまらない使い魔の鼻を、ぎゅっとつまむ。
(……この調子じゃもう起きないわよね)
 ため息をついた。
 毎晩一緒に寝ているからわかる。なにげに才人は眠りが深いのである。
 それも仕方のないことだった。水精霊騎士隊の副隊長となってからというもの、毎日のように激しい訓練に励んでいるのだから。しかも何やらこっそりと一人だけでやっている気配もある。
 ちゃらんぽらんに見えて、これで案外生真面目なところもあるのだ……、自分の使い魔は。
 確かに才人はガンダールヴだけれど。主人を守る、この一点においてここまで純粋に使命を果たしてくれる使い魔が他にいるだろうか。自慢の使い魔だった。ルイズにとっては代えがたい世界一の使い魔だ。
(他の女の子にしっぽふらなきゃ、もっと最高なんだけど)
 不満げにその胸をつつく。指先に裸の肌の感触がしてどきりとした。
 そういえば今日は珍しく二人きりだ。でも明日になればあのメイドがひょっこり戻ってくるかもしれない。どうせ邪魔しに来るに決まってる。
 そうしたらまた才人をはさんで川の字である。当分はこんな状況は訪れないだろう。
 ドキドキ胸を高鳴らせながら、手を伸ばした。才人の体をぺたぺたと触った。胸とか腕とか……、思いのほか筋肉がついている。さすが日々の訓練だけのことはある。さらに腹筋の具合を確かめていると……、じわりと体が熱くなった。
(や……やだ)
 顔を赤らめて周囲を見回したが、見ている者などいるはずもない。というか部屋は真っ暗だ。
 そろりと手を下へと降ろしていくと、それが手に触れた。才人が俺の物と称したもの。けれど少し感触が違った。僅かだけれど、やわらかくふにゃりとしている。
(不思議。寝てるとこんなふうなのね)
 ルイズは好奇心のままに才人の物を探り始めた。強引につかまされた時は、握るだけで精一杯で指を動かすなんて真似はできなかったけれど、こうしてじっくり確かめてみると本当に変な形をしている。
 撫でていると、少しずつ固くなってきた。……ちょっと面白い。
 才人がうーんと身じろぎをした。軽く腰を動かしてくる。きゃっとルイズは手を離した。なななんて恥ずかしい犬なのかしら。鼓動が苦しくて、顔も体も茹で上がりそうに熱い。
 でも……、きっとここが才人にとって気持ちいい場所なのだろう、と考える。思い返せばずっと自分は与えてもらってばかりだった。それなのに才人が欲しがる言葉一つ返すことができなかった。
(ごめんね、サイト……)
 心の中で呟いた。あげたい気持ちはあるけれど、恥ずかしさだけはどうしようもないのだ。
 今夜の出来事を思い出しながら、才人がしてくれたように、自分で一つずつ確かめた。唇。耳。首すじ。胸……。
 ぎゅっと目をつむって、今まで触れたことのない場所にも触れた。才人がしてくれた時のような強い感覚はない。でもじんわりと溶けるような気持ちよさだ。
 少しずつ快感の波に押し流されながら、ルイズは心の中で使い魔の名を呼んだ。吐息が漏れるのを止められなくなった。
「ん、んっ……はぁっ……」
 夢中になっていて気づかなかった。

+ + +

273 名前:せかんど・バージン1話.『愛は暗闇の中で』(8):2008/07/28(月) 20:20:48 ID:yV2s2O0o

 ルイズが目を覚ました時、才人はしっかり起きていた。仕方ないので自分で慰めてしまおう、そう寂しく考えていたのだ。そしたら、ルイズが起きてきた。
 寝たふりをしていたのは、出来心とでもいおうか。要はこれ以上ルイズの相手をするのが面倒臭かっただけなのだが、これが楽しいことになってきた。……つまりルイズの行為はすべて才人につつぬけだった。
 観察しているうちに段々とにやにやが止まらなくなって、とうとう我慢できなくなってルイズの手を上から押さえた。その指が触れているのは、ルイズのもっとも感じやすい場所だ。才人は小声で尋ねた。
「なにしてんの?」
 ルイズの頭が一瞬にして真っ白になった。出せる言葉などあるはずもない。
「ねえ、自分でしちゃってたんだ?」
「ちがっ……」
「どこがだよ。やっぱルイズってやらしーよな。前からそんな感じしてたんだけどさ」
 何もかもがいたたまれなくなって、後ろを向こうとしたそんなルイズを才人は素早く両腕で拘束する。
 ホントわかりやすいってのは、こういう時たまらない。
「どうせ俺のこと考えながらしてたんだよね? お前の妄想癖ってすごいもんな。ほらいつだっけか、窓から飛び降りようとしたことあったじゃん」
 ルイズはじたばたともがき始めた。ばれてた。才人の預かり知らぬ所で恐ろしい妄想を繰り広げているルイズである。前科を数え始めたら両手に余るかもしれない。
「ちがうもん、ちがうもん、ちがうもん!」
「あーやっぱお前いいな。やらしい最高、可愛い、大好き」
 暴れるルイズの手が少しだけ止まった。後半の言葉は少し耳に心地よかった。そこだけもっと言ってくれたらいいのに、と思った。
 だるい体に鞭打ちながら、なんとか才人はルイズの上に乗っかった。力の抜けきった声で言った。
「なあ、もうしちゃわない?」
 ルイズ可愛い。見た目だけじゃなく一応は可愛いところもある。時々忘れそうになるけど。まあ可愛い。
 ルイズ大好き。見てたらドキドキするってぐらいのもんで、言わないと時々忘れそうになるけど。まあ好き。
 女の子を好きになるなんてのは、せいぜいその程度のもんだ。それで命賭けちゃうんだから男ってのは馬鹿だよなあ、ほんと。
「いろいろ考えるのめんどくせーよ。お前が好き。抱きたい。以上」
 なんともになんともな言葉だ。ロマンスの欠片もありはしない。
 けれどこれが才人なのだった。それ以上でもそれ以下でもなく。ルイズは諦めたようにため息をついた。
「……それほんと?」
「んなの、決まってんだろ。男だもん。やりたいに決まってんじゃん」
 言いながらルイズの場所を指で探る。黄色いくまの持つ蜂蜜つぼのように温かく潤っている。
「ばか、違うわよ。その……」
「なんだよ」
 さっさと両足を抱えあげて、自分の物を近づける。
「……可愛いって、ほんと?」
「うん可愛い。やらしかったらもっと可愛い」
「……じゃあ」
 ルイズはぷいっと横を向いた。
 ……ゆるしてあげるわ。怒ったように呟いた。
 正直言えば、もう少し雰囲気ってものを考えてくれてもいいと思う。
 別にドラマチックな展開なんて期待しない。それでもこの先、何度も思い返す時の台詞がこれでは、あんまりというものだ。
 でも……、現実って案外こんなものよね。思いながら、ルイズは目をつむって力を抜いた。


〜1話・FIN〜


274 名前:ぎふと:2008/07/28(月) 20:21:27 ID:yV2s2O0o
以上で1話完結です。

まずは、読んで下さった方に深く感謝いたします。
そして、いろいろお騒がせしたことをお詫びします。
いろんな意味でもっと落ち着け自分という感じでした。
……書いた物にもそれが反映されてしまうのですね。

今回自分にとって多々学ぶものがありました。
技術であったり、物書きとしての姿勢であったり。
なによりSSを書くことの楽しさを知りました。
この場をお借りできたことを大変にありがたく思っています(深々

さて今後ですが・・・
続編(=2話)のために、しばらく地下に潜るつもりです。
気分転換がてら別のSSを投げにくるかもしれないので
その時はどうか生暖かーく迎えてやってくださいまし。

ではこの辺で。またお会いしましょうー

#B・バージンって漫画知ってる人いないかな?…マイナーだしな…

275 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 20:26:58 ID:82cvpo8W
イチャラブだ
超イチャラブだ
イチャラブだ(字余り)

俺本当にもだえ死ぬんじゃないかと思った。素晴らしかったです

276 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 20:34:40 ID:08K/7+87
最高

277 名前:marumaru:2008/07/28(月) 21:01:30 ID:iOkwt0Y4
うわぁぁぁぁぁ!!
ぎふとさん、最高ー!!
ぜひ、2話も気長にでいいから頑張って続けてください!!
もう、萌え死にッスよ・・・・、特にルイズファンとしては!!!

278 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:02:20 ID:Tg63L+6M
>>264
シルフィードが産んだ卵に、サイトが精子をぶっかければいいのですよ。

279 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:03:11 ID:+TmpDlDH
ログ見るとジャストな時期から湧いてるな。
それはそうとぎふと氏GJ!

280 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:32:49 ID:4woYMk1/
サイトもここまでがっつくのかね?
これまでサービス精神溢れるサイトしか見てこなかったせいか
処女が面倒って言葉に違和感を覚えちまった

何はともあれ、ぎふとさんGJ!


281 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 21:50:58 ID:QplbUFkb
つーかいつからシルフィはこのスレでこんな人気者になったんだ?
最近、メインヒロイン級の扱いだなw

282 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:08:30 ID:M15/kO1a
>>274
最初のうちは読者を惹きつけるような説得力のある文面だったが、
後半に来てなんだか急ぎ足になっている。
じわじわと攻め込んでくのもいいけど、最後にガタが来てるのでは次回に期待を持てなくなってしまう。


283 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:17:57 ID:kT9Igom6
そだね。
ノボルと違って締め切りなんか無いんだから、のんびり納得のいく物書けばいいと思うよ。

284 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:45:25 ID:5i01S5mn
後書きレスで語る量も、ちょっと減らしたほうがいいかも。
「自分語りウゼエ」と感じる人もいるから。
神経質な意見かもしれんが、そういうのは避けるに越したことはないと思う。

285 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:53:26 ID:3NY72Sl8
後書きを注意するとか何様wwwwwwwwwww

286 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:56:34 ID:POF4Qv9F
もういいから以下変態紳士の語らい

287 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:58:03 ID:vIZ2SOit
ちんぽ!

288 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/28(月) 23:59:49 ID:3NY72Sl8
変態紳士と変態は違うぞ
もっとこう、おっぱいのベストな角度等を話し合うべきだ
有意義に

289 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:05:59 ID:ucAnfuLF
透視の魔法あったら裸婦デッサンも書き放題だろうに
何故貴族男子は平民には使わないんだ!学院にメイドいっぱいいるだろう

290 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:08:09 ID:EgVlQO2A
>>274
完結ごくろうさまでした GJ!

291 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:13:05 ID:5M4MQCKe
才人   「>>289
マリコルヌ「馬鹿だなあ、透視で服だけ透けるように加減するのは難しいんだぜ?
      大抵は人自体が透けて風景しか見えないし、下手すりゃ服どころか肌まで透かして中身が見える。
      好きな子の臓物なんか見た日には目も当てられないよ。百年の恋も一気に冷めるね。
      それまで煩悩まみれだった男が、『どれだけ外見が違っても中身はみんな一緒だ』と
      変な悟りに目覚めて坊さんになっちまったって事例もあるぐらいだしね。そうそううまい話はないんだよ」
才人   「まるで試したことがあるかのような口ぶりですな師匠」
マリコルヌ「ふっ……この学院の女生徒の中身なら大抵見てきたさ! 割と胃が荒れてる子とか多いんだよね……」

292 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:18:24 ID:zSLdTo9o
毎日肉食ってワイン飲んでるから…

293 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:31:53 ID:m6s/Bnf8
>>292
知らないのかい、赤ワインは適度に飲めば肝臓を綺麗にするんだぜ。
そして突き抜けた変態ならば

「すばらしい・・・ラ・ヴァリエール嬢のこの可憐な心臓! 美しいツヤを持った肝臓! フォォォッ!」

てな具合に。

294 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:54:13 ID:eH99OVbs
>>274
ぎふとさんのサイトとルイズはほんといきいきしてるな・・・。
これからも楽しみにしてます。

295 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 00:56:53 ID:LT8NCpRp
ぎふとさん、GJ!
前半と後半でサイトの性格が変わっている気がしたかな。
でもすごく面白かったので、続きを楽しみにまってます。

296 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 04:17:51 ID:CMDKkS18
>>291-293
糞ワロタwww
このスレは職人以外の住人も変態紳士揃いだから困るw

297 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 10:51:26 ID:oKTFu29N
>>293
「どうした?」
「…シエスタ嬢の心臓に毛が生えてた」

298 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 10:59:57 ID:qOayKTgJ
マリコルヌの執念(エロ補正)を舐めてはいけない。
彼ならばきっと、服だけが透けて見える透視魔法を開発してくれるに違いない。

299 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 11:31:40 ID:mEw4eRzi
透視の対象を非生物に限定するとかやってくれるはずだな。
俺が風使いだったら必ずやる。

300 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 12:09:03 ID:BujGFDyS
何せ6000年の歴史だからな
挑んだ猛者は一人や二人じゃないはず
それに城壁内の兵力配置の偵察など軍事的にも利用可能だ
……禁呪指定を受けてたりしてw

301 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 12:20:12 ID:rEJX/e1+
お前ら変態

302 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 13:28:46 ID:n7eNyuvc
ありがとう。

303 名前:ぎふと:2008/07/29(火) 15:26:04 ID:WokPQgrV
>>274
『愛は暗闇の中で』(8)を
保管庫のファイルを改定稿と入れ替えました。お知らせまで。

304 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 16:53:05 ID:m6s/Bnf8
その種の報告は保管庫の雑談掲示板などで。

305 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 20:10:54 ID:8zIcYREH
冗談抜きでエロは技術進歩は一体だから。
エロ魔法に長けたメイジがいてもおかしくない。
エロ用途のマジックアイテムとかもな。




306 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 20:19:28 ID:ZL2T+LuO
ま、とりあえず
避妊マジックアイテム売ってるヤツは間違いなくいるだろうなw

案外、モンモンの家とかそれでメシ食ってんじゃね?w

307 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 21:07:43 ID:VoWSF8gU
水系統なら堕胎の魔法も研究されてるかもしれん。

308 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 22:13:50 ID:F6elQR5q
>>303
乙です

309 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/29(火) 22:44:34 ID:/krSNZRL
二つ名が「水子供養」の水系統メイジがいそうだなw

310 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 00:52:32 ID:It2R9TBl
>303>304
こっちでしてくれてもOK

311 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:53:56 ID:6fZUy+uc
おまいらのせいでへそが完全にまがりました。

というわけで、『猫と七夕〜猫のタバサ』の続きは、

『実はボク男の子だったの!禁断のショタっ子ルート!愛と禁断のやらないか』

に派生することになりました!
以降、乞うご期待!

312 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 00:54:47 ID:OKvmmMH4
えええぇぇぇぇ
なんてことだ…

313 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:54:57 ID:6fZUy+uc
「あ、あのー?」
「………ばか」
「しゃ、シャルロットさん?」
「………しらない」

才人が何度呼びかけても、部屋の隅っこを向いたまま、タバサは小声でぼそぼそと文句を言うだけだ。
隅っこの、ランプの明かりの届かないところで、タバサはまるで猫のように丸くなっていた。
白い三角の耳が、青い髪にへにゃんとへばりついてる。白い尻尾は床に垂らされている。
下着を履いていないスカートを捲くってしまわないためだ。小さな白い下着は、右の足首に丸まって絡んでいる。魔法が解けた際、ご丁寧にも人間の姿でも放尿を継続できるように、こうなったのだろう。
中途半端な魔法の解け方といい、この指輪の設計者にはよほどのこだわりがあるようだった。
恥ずかしくて消えてしまいたかった。
よりにもよって、才人の目の前で、放尿しているところを見られた。
今まで何度か、才人の目の前で放尿『させられた』ことはあった。
しかし今回は違う。猫になっていたとはいえ、自らの意思で、才人の見ている前で、放尿してしまった。
さらにそれだけではない。

「なぁ、ごめんってばシャルロット」

名前を呼ばれ、謝られる。
その瞬間、腰が勝手にもぞり、と動き、むき出しの充血した秘唇がぞり、と絨毯に擦れる。

「っ!………ばかぁ…」

意味のある声をなんとか絞り出し、才人に対する非難の形に落ち着ける。
タバサの身体は名を呼ばれるだけで蠢き、ぴっちりと閉じられた秘唇は内側から紅くめくれ上がり、情欲を溢れさせていた。
外には漏れていないが、タバサのスカートの中ではちゅぷちゅぷと愛液を絨毯と秘唇で攪拌する音が響いていた。
そう、タバサは欲情していた。
猫の姿で、才人の前で放尿を始めた瞬間から。
最初は、猫の姿でなら、別段どうということはない、と思っていた。
しかし。
放尿を始めた瞬間、タバサの中を妖しい快楽が蹂躙しはじめたのだ。
サイトが、目の前にいる。おしっこの音を、聞かれてる。
そう考えるだけで、ぞくりぞくりとタバサの背筋を黒い痺れが蛇のように這い回り、思考を溶かした。
そのどす黒い淫楽は、放尿の終わる頃、そう、才人がタバサの本名を呼んだ頃には、最高潮に達していた。
最後の数滴には、人間の彼女が吐き出した愛液も混じっていた。
そして、才人が振り向いた時。
タバサが呆けていたのは、放尿の愉悦にだけではない。
サイトに恥ずかしい格好、見られちゃうんだ…。たまった私のおしっこを、サイトにジロジロ見られちゃうんだ…。
その想像が、タバサのうなじの辺りからどくりどくりと熱い奔流となって、下半身に流れ込んでいっていた。
想像の中の彼女は、恥辱をすら快楽と感じる、淫ら極まりない牝猫だった。
しかしそれは想像の中だけでの話。
実際に、放尿の姿を、しかも人間の姿で見られたとなると。
その恥辱は、王女である、貴族である、騎士であるタバサの精神を激しく苛んだ。
ところが、である。
猫の時に感じていた負の快楽が、牝の器官にこびりつき、彼女を変えていた。
精神を激しく苛む恥辱が、まるで触手のようにタバサの理性を絡めとり、陵辱していた。
完全に発情した肉体を持て余し、タバサは必死に部屋の隅の闇へ逃げ込む。
発情の対象から、少しでも離れるために。

「なあ、シャルロット…」

ぴと。

しかし、絶望は最愛の人の温もりとなって、タバサを襲った。
部屋の隅で啼きながら震えるタバサの肩を、才人が優しく掴んだ。

314 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:55:40 ID:6fZUy+uc
「…ひ…!」

だめ、触っちゃだめ…!

「ごめん、ホントごめん。そんなに嫌がるなんて思わなくてさ」

言って才人はタバサの脇から手を通して抱き上げ、くるん、と自分の方を向かせる。

ぞくぞくぞく!

神経の集中する場所を優しく擦り上げられ、タバサは声も出せずに軽く猫背になる。
すとん、と正面を向かされて床に立たされた時、肺から押し出された声が甘く漏れた。

「…っあ、ぅん…」

頬が上気し、ほわんと瞳が蕩ける。何かにすがっていないと自分が消えてしまいそうだったので、右の人差し指の関節をきゅっと噛む。
しかし猫背で俯いているため、才人からはそんなタバサの甘い表情は伺えない。
タバサが泣き止んだと思ったのか、少し才人は調子に乗る。

「でも、シャルロットも悪いっちゃ悪いんだぜ。なんで猫なんかになってたんだよ」

ごるごるごるごるごる…。

タバサは才人の言葉に応えない。いや、応えられない。
白い喉が低く音をたてる。発情期の牝猫独特の、甘えるような声が、唇の隙間から漏れる。

「にぅぅぅぅぅぅぅ…」
「…今更、猫の鳴き真似か?」

言って、才人は俯くタバサの顔を見ようと、その細い顎をつまんで上を向かせた。

「なぁぁんっ…♪」

雄の求愛行動と勘違いしたタバサの中の牝が、口許を甘く綻ばせ、視線を合わせた愛しい牡を捉える。
三角の耳が欲情にぷるぷると震え、長く細い尻尾がスカートのまくれるのも構わず、蛇のようにうねうねと揺れていた。
才人がタバサの異変に気付いた時には遅かった。
タバサは一瞬で才人の首に腕を絡めると、牡の唇を奪った。
あまりに勢い良く抱きついたため、才人は思わずよろけ、床に尻餅をついてしまう。
タバサは才人の上に乗っかって、腕を才人の首に絡ませたまま、ちゅ、ちゅ、ちゅ、と何度も何度も、牡の唇を啄ばむ。

「ちょ、な、なんだよいきなり!」

慌てて才人はタバサの肩を掴んで引き剥がす。
別に嫌と言うわけではなかったのだが、タバサの行動に何か本能的な恐怖を感じた才人は、牝の求愛を拒んでしまう。
タバサは一瞬、不満げな顔をしたが。
かろうじて残っていたタバサの理性が、才人の恐怖を感じ取り、彼女に冷静さを一瞬だけ取り戻させる。
タバサは朱に染まった頬で、才人と視線を合わさないように、俯きながら謝った。

「…ごめんなさい」
「…い、いや別に謝んなくても。急だからびっくりしただけで」

ぽりぽりと頬を掻き、言い訳のようにそう言う才人。
その言葉を聞いて、タバサは顔を上げる。
潤んで泣きそうになっている瞳と、朱に染まった頬が目に入る。
ごくり、と才人の喉がなる。それは牡の本能。発情した牝を目の前にしてしまった、牡の悲しい性だった。

315 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:56:16 ID:6fZUy+uc
「…えっと、あのさ」

才人は何か言おうと思うのだが、言葉にならない。何を言っていいのか分からない。

「ガマン、できなくって…ごめんなさい」

言いながら、じりじりと距離を詰めるタバサ。もうすでにその甘い吐息が、才人の鼻先にかかっている。
キスしそうな距離まで唇を寄せ、そして、泣きそうな顔で続けた。

「でも…サイトが、いいなら…」
「お、俺が、いいなら何?」
「あまえて、いい…?」

言って、小首を傾げる。白い三角の耳がへなん、と潰れる。
才人はタバサの甘い声に、思わず。

「あ、ああ」

肯定の台詞を返してしまった。
その瞬間。
再び、タバサは才人に抱きつく。
きゅっと腕を首に回し、身体を密着させる。甘い吐息を耳に吐き掛け、

「サイト、サイトぉ…」

甘い甘い声で愛しい人の名を呼ぶ。
その声に、才人はタバサの頬に手を当てて、唇を奪う。
今度は啄ばむだけでは済まされなかった。お互いに舌を出し合い、ちゅぷちゅぷと溢れた唾液を舐めあう。

「ん、ふ、ふぁ…」

タバサの鼻から甘い吐息が漏れる。体がくねり、服の上から薄い胸板を才人の体に擦り付ける。布に擦られる小さな乳首がぴりぴりと、タバサの神経を痺れさせる。
腰が勝手に蠢き、硬い牡の身体にむき出しの秘唇を擦り付ける。あふれ出した潤滑油がにゅるにゅると滑り、充血した陰唇への接触を和らげる。
タバサは全身で、才人から快感を貪っていた。
しかし、これでは足りない。
タバサの奥で熱を持った牝の器官が、どろりと濃厚な涎を垂らし、牡を咥えこめと吼えていた。
だが、感極まった才人は、抱きついてキスをしてくる小さなタバサを抱きしめ返している。これでは、肝心の部分に肝心なモノが届かない。
タバサは口付けてくる才人を嫌がるように、顔を振る。

「どした?」

才人は腕の中で抵抗を始めたタバサに疑問を投げかける。せっかく興の乗って来た男女の睦みを、何故中断するのかと。
温かい腕の中でタバサは視線を逸らし、一瞬考え、言葉を纏めると、応えた。

「この状態じゃ、んっ…」

腰を動かし、ズボンを押し上げている才人に、スカートを捲り上げて牝の唇を押し当てる。
そして、潤みきった瞳で才人を見上げて、続けた。

「サイトのおちんちん…入れられないから……放して…?」

頭に載った白い猫耳と、幼い容姿からは想像もできない甘く淫らな台詞に、才人は抗えない。

「しょ、しょうがねえなあ」

316 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:56:55 ID:6fZUy+uc
才人は柔らかいタバサの身体を渋々手放す。
タバサは才人の上から一旦退くと、四つん這いでベッドに寄って行く。
天蓋の着いたベッドに登ると、ころん、と仰向けに寝転ぶ。
そして、両手を膝の裏に入れて、股を開く。
とろとろと涎を零す女陰を、白く長い尻尾で隠す。そこからゆらゆらと尻尾を揺らし、ちらりちらりと充血した牝を晒す。
牡を容赦なく誘う発情した牝に、才人の喉がごくり、と鳴る。
もう完全にケダモノの目になった才人に、ベッドの上からタバサが止めを刺す。

「…はい、どうぞ…」

白い猫耳をぺたん、と青い髪につけ、潤んだ瞳でそう言った。
才人はズボンを下ろしながらベッドに上がり、そのままタバサの膝の裏に腕を通して、覆いかぶさる。
タバサは尻尾を横に退け、迫ってくる肉棒に秘唇を遠慮なく晒す。
お互いの火照った性器の温度が、脈動が、僅かな隙間を経て伝わってくる。
早く入れろと。早く咥えこめと。互いの主人を急かす。

「じゃ、いれるよ、シャルロット」
「うん…」

宣言とほぼ同時に、待ちきれなくなった獣がタバサを貫く。

ずぷぷ…。

愛液に滑ったそこは、ぴっちりと閉じられているにも拘らず、牡をあっさりと飲み込んでいく。
膣内の襞を才人が削るたび、タバサの体がぴくん、ぴくんと揺れる。
そして。
タバサの一番奥を、才人がこつん、と叩いた瞬間。

「…っんふ!…っっつ!…」

きゅうううううううっ!

タバサのぴっちり締まった膣道が才人を締め上げた。
タバサは自分の膝の裏を握り締め、飛んでいきそうな意識を繋ぎとめた。

「あ、奥に当たっただけで逝っちゃった?」

一合だけで果てたくはなかったのだが、そうもいかなかった。
獣性で昂ぶったタバサの身体は、与えられる快感に酷く素直になっていた。

「あ、ふ、うん…」

素直に肯定を返すと。
才人はいやらしくにやり、と笑った。

「じゃあ、激しくしたらどうなっちゃうのかなあ?」

そう言って、一気に腰を激しく突き動かし始めた。
ぱちゅぱちゅと音を立て、腰肉がぶつかり、愛液と先走りが攪拌される。

「あっ、んっ、にゃぁんっ」

突き上げられるたびにタバサの視界に虹が走り、腰が震える。喉が踊る。
牝猫の鳴き声が、防音の行き届いた部屋に響く。
愛液の滑りと目の前の牝の痴態に、才人の腰がさらに加速していく。
水音が激しさを増し、タバサの喉も激しく踊る。

317 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:57:44 ID:6fZUy+uc
「やっ、はげしっ、にゃぁっ、もっ、やぁっ…!、」

いつの間にか膝裏から手が外れ、シーツをぎゅっと握り締めていた。
膝裏に腕を入れられているせいでV字に開いた足の指が、きゅっ、と丸まった。
体が勝手にびくん!とよじられ、そして。
才人を締め付ける膣道も、っぎゅりっ、と凶悪な螺旋を描く。

「…っつ、い………っくぅっ!…」
「シャルロットっ…!」

才人はタバサの名を呼んで腰を突き出す。
そして、タバサの一番奥で。
びゅるびゅると音を立て、子種を待ち受ける牝猫の子宮に、熱い白濁が流し込まれていった。
その温度に、タバサの意識が暗転していく。

「ふ、あ…さいと、だいすき…」

一番言いたい言葉を、吐き出しながら。

318 名前:猫と七夕〜猫のタバサ ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 00:57:59 ID:6fZUy+uc
そしてしばらくすると。
才人の腕枕の上で、タバサは目を醒ます。

「お、起きたか」

牡の仕事を果たした後ですっきりした顔の才人が、夢の世界から帰ってきたタバサを出迎えた。
さっきの行為で服が汚れたので、二人とも全裸だった。
タバサは先ほどの才人の言葉を思い出す。
そして、ふにゃん、と呆けた笑顔を才人に向けた。

「なぁん♪」

猫のように鳴いて、才人の胸板に遠慮なく頬を摺り寄せる。

「お、おい?」

いつもと違う、甘えたタバサの態度に、才人は驚いた声を上げる。
そんな才人に、タバサは言った。

「甘えていいって、言った」
「へ?」
「サイト、さっき甘えていいって言ったから」

そして、不安そうな顔で、猫耳の乗った幼い顔で、才人をぢいぃっ、と見つめた。
その表情に、先ほど鳥をねだった白い仔猫がだぶった。
才人の胸がきゅうん、と何かイケナイもので締め付けられる。

「だから今日はいっぱい甘える」
「しょ、しょうがねえなあ」

言って才人は、じゃれつくタバサを抱きしめようとした。
しかし。
タバサはするり、と才人の腕を避けると、ベッドの反対側へ移動する。
そして、才人に桜色に染まった形のいいお尻を向け。
白い尻尾をゆらゆら揺らしながら、股間から愛液をたらたらと零しながら。
目に見えない何か凄い太い楔のようなものを、言の葉にのせて放った。

「まだ足りないから、して欲しい…」

くは、と息を吐く才人に、さらに追い討ちをかける。
にしゃあ、とイヤらしい笑顔を才人に向けて、タバサは猫なで声で牡を誘った。

「だから、早く入れてにゃん♪」
「ああもうわかったよコンチクショー!」

完全に捉えられた牡は、ケダモノを完全に開放して、牝に覆いかぶさっていったのだった。

結局、雨が止むまでタバサの甘えん坊は納まらず。
才人は、猫の抜けたタバサの看病の元、トリスタニアで二泊ほどすることになったのである。〜fin

319 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/07/30(水) 01:00:59 ID:6fZUy+uc
とかいって嘘でしたアッー!
そっち方面を期待されていた方にはすいませんが俺BL書けないんで!(ぁ

だがしかしウッスィーのしかできなかったのである意味曲がってはいるかもしれません。
そういうわけで、もう眠いので寝ますが。

以降、「へんたいさん」という書き込みが合った場合、次にお兄さんの書くひめさまには○○○が生えます。
ではではノシ

320 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:03:29 ID:6dDLslgp
hせんたいさん乙!
タバサへの愛が伝わってくるw

321 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:04:03 ID:OKvmmMH4
つか、本気にしてドキドキしながら読んでた
いつも通り安心して読めた
甘々でよかったです

322 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:04:41 ID:d7/tPWgW
乙です。
ひめさまにわかめが生えるのですね。これでおとなのなかまいりです。

323 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:06:18 ID:aZ2M6R4y
HENTAIさん乙です。エロいのぅ・・・。

324 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:28:51 ID:fNS1P3ro
あ、あ、あ、あ…甘え上手なタバサだと!!!???
へんたいさんの作品は相変わらず破壊力が凄まじいな



次のアン様編がが楽しみだだだなぁぁぁぁgfhkjio;,,*...!!

325 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:33:47 ID:RACt2kU+
やっぱへんたいさんのブツは最高だ。
へんたいさん毎回乙です。

326 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 01:43:50 ID:mYMIqwsQ
>>303
乙です
>>319
GJ!新しいカルマを得てしまったタバサの未来が果てしなく不安ww
どんどん駄目な性癖が身についてるなぁww

327 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 06:51:36 ID:7bEoKJRY
>>322
ワカメ吹いたwwwwwwwwwwwwwww

328 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 07:25:38 ID:QkKyizP/
やっぱりへんたいさんは変態ですね

329 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 12:02:12 ID:gxp8goUE
>>274
GJ!
続編も楽しみに待ってます

330 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 13:17:41 ID:ORpHihNw
せんたいさんまとめ
紳士「せんたいなんてコテハンなんかつけて、実はへんたいって呼ばれたいんだろうこの淫乱め!」
せんたい「そっ、そんなことあるはずないじゃない!今後「へんたいさん」「ロリコン」「スカトロ」なんて言ったらSS書いてあげないんだからね!」
し「そんなこと言ったってへんたいさんはロリコンでスカトロだしなぁ」
せ「///っそ、そんな事言う人にはお仕置きなんだから!タバサ編はショタルートにしてあげるわ!」
し「そんな事言ったって体は正直じゃないか」
(せんたいさん無意識にお漏らしタバサを妄想する)
せ「っこ今回は、っと、と、特別なんだからね!!」
SS投下   ←今ここ

こうですか分かりません><

331 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 13:22:49 ID:6dDLslgp
SS投下→3行目に戻る

332 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 14:19:25 ID:QkKyizP/
>>330
せんたいさんはニコ厨でロリコンで変態でツンデレなんです(ヮ<。

333 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 18:18:58 ID:wz4hZvKu
・・・・

はぁ・・・

334 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 18:34:57 ID:BuD7b/7W
どうした!?
MSIMEで三点リーダでも出なくなったか!?
ATOKE買え

335 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 18:57:12 ID:MG4+UDJ3
全角アルファベット使う人って大抵の場合ウザキャラだよね。
やっぱり空気嫁ない所が文面ににじみ出てくるんだろうな。

336 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 19:02:12 ID:aZ2M6R4y
「・・・」ってそんなに変なのか?
「る」のキーを三回押すだけだぞ。「…」なんて
「さんてん」で変換しなくてはいけないんだぞ。

337 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 19:10:47 ID:6dDLslgp
俺は普段から「る」→変換→Enterで入力してるぜ。

338 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 19:13:39 ID:lfYoGe1m
俺はめめめで変換するからそんなに気にはならないな。

339 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 19:18:14 ID:6dDLslgp
るじゃなくめか。間違えた。

340 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 19:27:04 ID:aZ2M6R4y
あ、「る」じゃなくて「め」だったね

341 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 19:32:30 ID:lfYoGe1m
るるるでも出るし問題ないと思うな。
こう書くとファミ通思い出す。

342 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 21:22:30 ID:vV1QlPwl
>>336
日本語のルールみたいなもんで、・・・じゃなくて……を使わなくてはならないらしい。
こだわりない人は別にどっちでもいいって言うんだろうけど、
その辺こだわる人は「・・・使ってるSSなんて内容見なくても面白くないって分かる」
みたいな感じで実際読み飛ばしてしまうとかなんとか。
新人賞みたいなものでも・・・使っちゃったりすると下読みの段階で除かれて一次選考も通らないとか。

まあ普通にレスする分にはいいけど、SS書いたりするときとかは、
無駄に客減らさないように……使っとけってこったな。

343 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 22:09:48 ID:aZ2M6R4y
>>342
なるほど。勉強になりました

344 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 22:12:18 ID:lfYoGe1m
まぁ「…」があるわけだしちょっと面倒かもしれないけどこういう小さいことを守れば
変な突っ込みも入らず頭ごなしに否定されることも減るんだからこっち使うようにしたらいいんじゃないかな。

345 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 22:14:55 ID:pszLwXvN
まあ、正直どうでもいい縛りだけどな。
視点のぶれや言葉の誤用などは実害があるが、
三点リーダか全角の点々かなんて内容に関係ない。

346 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 00:41:12 ID:ihPvOV7Z
チクトンネ街の女王の人帰ってこないかなーまとめで読んでツボった。
アンアンかわいいよアンアン
次回で最終話のはずなんだが一年近く更新が無くて残念なんだぜ。

347 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 00:48:26 ID:6x/hnNUm
>346
そこまで言われたら帰ってこざるを得ない
頑張って続き書くよ


つなぎの部分が書けずに頓挫してるんだけどまあ、そのへんは力技で

348 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 06:27:46 ID:6OUbi/04
>>346
GJと言わざるを得ない
実は俺も待ってた一人だ

349 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 11:35:37 ID:c4g0yJYL
>>336
「…」は「さんてん」で変換しなくても「てん」で変換すればでるからそんなに面倒じゃないよ

350 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 11:47:05 ID:yvG6S49Z
三点リーダって「…」じゃないのか? 変換してもこれしか出ないんだが



351 名前:350:2008/07/31(木) 11:48:26 ID:yvG6S49Z
フォントの違いで下付に見えてただけだった、吊ってくるorz

352 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 18:18:08 ID:fZJQQoga
なんかSSはこないがSS及び文章を書く作法が細かく出ているな
参考になるから個人的にはありがたいが 
>>347
力技でも何でも良いから完結させてください おながいします


353 名前:名無しさん@ピンキー:2008/07/31(木) 18:29:12 ID:g7WpIJJ7
文法とかは「ライトノベルを書いてみよう!」的サイトに行けば一通りは学べるぞ

354 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 07:03:01 ID:KZ7H7dc3
まあ改行はこまめに、文章は端的に、ってのは今の物書きの基本だし。
何十年か昔の文学の時代と違って、隙間無く字でびっしりの作品は
そもそも読んでさえもらえないのが現代だからな

355 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 15:10:06 ID:CtJJ2FQz
そうして読まれなかったものの中にいい作品があったりしてな

356 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 20:03:33 ID:3DcEWMBq
現代風の作法は良しとしても、要は内容次第だもの。

357 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 22:25:32 ID:13NAtzB+
ラノベってのはそもそも、文語的言い回しよりも口語的言い回しに
重きを置いてるからこそラノベなんだしな。だから比較的軽い口調や単語なんかが飛び交ってる。
読んでて疲れない程度に楽しませるのがラノベなんだから、あんまり頭を使わせるような
内容にした時点で少しラノベの定義から外れてるんじゃないかって気もする


358 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:08:04 ID:ZKALadHA
どこまでが「頭を使う内容」かなんて人それぞれだと思うが。
分類すればラノベであろう「皇国の守護者」でさえ挫折する奴がいたしw
口語的言い回しに重きを置いてるのがラノベといったって、
エンターテイメント系の小説でそのへんでは厳密な区別は存在しないよ。
池波正太郎などは通俗的で口語重視方面だし。軽いし。
個人的には軽かろうが重かろうが、面白ければいいと思ってる。頭使ったっていいじゃない。

359 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:28:51 ID:J1NKboNA
どっかでラノベの定義を書いてあるところなかったっけ?
俺はこんだけでてる中でこれは完全にラノベだ!って定義するのは難しいと思ってる。

360 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:34:49 ID:ZKALadHA
ぐぐったけど、さまざまなサイトを見てもライトノベルの定義は決まってないみたい。ただ某サイトによれば、大まかな傾向はあるんだと。↓

>「ターゲットは中高生である」
>ライトノベルはこれを基準に作られていることが多いです。
>誤解のないように言っておくと、これは実際に買う人が中高生であるかは関係がありません。コンセプトが中高生向け、ということです。中高生向けに作られているのと、実際に中高生に売るのとは、話が別だと思います。
>んで、そのコンセプトを実現するために。

>主人公が中高生。
>学校が舞台。
>エンターテイメント。
>安い。
>わかりやすい文章。
>挿絵が最大限に利用される。
>漫画的。
>オタク的。

>といった点が重視されます。まとめて言えば「軽い」でしょうか。
>もちろん「上記を全て満たしていないとライトノベルではない」というわけでもありません。

だそうだ。

361 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:36:04 ID:KXo8RCvD
いい加減別のスレでやれよ……

362 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:38:45 ID:AVQ4RoiI
結構興味深く見ている俺がいる
該当スレに誘導してくれたら嬉しい

363 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:42:45 ID:KXo8RCvD
★文芸なんでも質問箱 1
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/bun/1202924468/
どんな質問でも誰かがマジレスするスレ
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/bun/1211190868/
etc...

文法はここ読め
http://www.raitonoveru.jp/

364 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:47:11 ID:rgLeRKRP
ここはラノベの定義云々じゃなくてゼロ魔のSSを楽しむスレだろ
スレ違いの話題は他所行け

365 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/01(金) 23:55:59 ID:yo79f+KJ
文法とか正直どうでもいいよプロが金取って書いてるわけでも無し
評論家気取りの奴が講釈たれて書き手が居なくなったスレがこの板にも有った
改行に気をつける程度で十分

366 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 00:19:27 ID:mUTyfWB6
>>365
みんなが楽しめるSSが読めればそれでよいと? 
まあそうだわな 

367 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 01:16:12 ID:baqpz4me
なんか前スレくらいまでいい雰囲気だったのに急に悪い空気なってきたな・・・
スレを潰すようなことだけはしないでくれよ・・・

368 名前:347:2008/08/02(土) 01:28:58 ID:aA48qN0Z
オレが頑張ればイイだけのハナシだ!







・・・ごめんあと一週間くらいかかる

369 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 01:50:34 ID:mUTyfWB6
>>367
夏真っ盛りだしなぁ 一月くらいすれば元に戻るさ
>>368
おお、マジで書いてくれてんのか 無理せず頑張ってください

370 名前:なかどめ ◆R4vwtQAsyY :2008/08/02(土) 02:33:18 ID:6kAlD6nS
今SS書いてるんですが、
エロ無しで長いうえに、サイトが物語の内容を知っているというものは
ここに上げても大丈夫ですかね
一応、俺が召喚されたぜ!みたいな悲惨なものではないと自負しています。

371 名前:なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/02(土) 02:35:08 ID:6kAlD6nS
最寄り駅トリップにしたら、Google検索で同じトリップがいたので変更。
OKなら出来次第UPします。

372 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 02:45:33 ID:alc7xJWu
Uprecus

373 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 02:53:16 ID:aA48qN0Z
>370
GO!

374 名前:なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/02(土) 02:58:01 ID:6kAlD6nS
書き終わってからね。
とりあえずワードで10000字越えた。

375 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 12:58:26 ID:9zGuln6r
夏か…

376 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 13:03:10 ID:H2r9VAd1
>>368
チクトンネのドMエロアン様キター

ハァハァ

377 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 13:13:42 ID:e8tE8mmy
91 72 85
http://www.upld.net/mizugi/img/img20080802030248.jpg

378 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 15:22:21 ID:RGpSsvrY
Mアン様はよいものです。Mだとなぜかエロさが増しますね。

379 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 19:45:19 ID:mUTyfWB6
>>371
>エロ無しで長いうえに、サイトが物語の内容を知っているというものは
>ここに上げても大丈夫ですかね
ここであげると荒れそうだから止めた方が良いんじゃないかい?
未来の事象を知っているサイトなんて普通に俺最強物でしかないと思うが
そういう設定改変ものならここではなく
投稿サイトのArcadia ttp://mai-net.ath.cx/
もしくはNight Talker ttp://yellow.ribbon.to/~nighttalker/
あたりに投稿した方がいいと思うが

380 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 19:51:27 ID:Zq87QP4A
>>371
君のためを思って警告します。止めときなさい。きっと後悔します。ここは変態紳士の居場所ですよ。エロ無しなんて…。

381 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 20:13:07 ID:e7/oq72a
>>380
エロなしは別に問題ないっしょ。ほぼエロなしオンリーでそこそこ受けてる人もいるし。
まあエロなしかつ設定改変物がここじゃあんまり受けないかもってのは確かにあるが。

382 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 20:16:21 ID:4s4fLktR
エロ無しでも普通に受け入れられてるよ、これまでは(表面的には)。
せんたいさんや他の人もエロ無しで面白い作品を読ませてくれている。
事前に聞くと色んな人がいるから色んな意見が返ってくる。漢は黙ってまず投下だ。

383 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 20:22:19 ID:bKAmTBmL
エロありでもいい作品を書く人がエロ無しを投稿することはあるけど、
最初からエロ無しで長編をここで投稿しようというのはさすがに空気読めてないと思う。

384 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 20:44:06 ID:dKRRCKkf
ん?そうなの??

久しぶりに来たんだがエロ無しでも面白ろければなんでもアリってのがこのスレの特徴でもあった気がするが…
投下したければすればいいし

まったり行こうぜ〜

385 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 21:05:08 ID:4s4fLktR
そうそう。問題も起きてないうちにあれこれ突っ込みすぎた話して
職人さんを縛るような流れは止めよう。まったりいこう。

386 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 21:12:11 ID:z3fKi4qD
俺はえろいだけの話より205氏の平賀さんちにいらっしゃいとかアホ竜の話のほうがよっぽど好きだけどな

387 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 21:32:17 ID:UjAnuGVA
なぜ、誰も保管庫に直接投稿できる事を教えてやらない?

388 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:08:31 ID:D1LUB5dR
流石にな…
その長さだと内容うんぬんよりも一人でスレを大量消費するのは嫌がられる傾向。
そして内容に改変が多いなら、賛否あるだろうし


389 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:19:49 ID:e7/oq72a
まあまあ。とりあえずは投下されてからでいいじゃないの。

ってか、10000字=20KBだから、今ならまださほど長くはなってないな。
とりあえず連載第一回目として、切りのいいところまで投下して反応見た方がいいかもねー。

390 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:22:28 ID:mUTyfWB6
>>388
エロのあるなしはともかく設定改変は
よほど文章力がないと火種でしかないと個人的に思う
まあ、>>385のいうとうり今から気にしても仕方ないというのもまた事実

391 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:37:12 ID:UjAnuGVA
参考までに言うと、書き込みしている変態はあくまで全体の一部でしかないので
気にせずに投下することをオススメします

392 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:54:57 ID:ezadDXbL
真面目に心配してる声もあると思うんだぜ?
頑張って書いた文章がスルーされたり叩かれたりしたら辛いもんな…

投下に異論はないが
まず書き上げて百回読み直し、校正かけてから聞きに来いってこった

393 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:59:09 ID:UjAnuGVA
変態を全体を掛けたギャグだったんだが

394 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 23:08:42 ID:ezadDXbL
それは済まんことをした
しかしSSがないと寂しいのぅ〜

395 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 23:11:33 ID:mUTyfWB6
>>393
真面目に投下を期待してるのかと思ってたよ
>>392と同じく


396 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 23:15:38 ID:UjAnuGVA
いや、ぎふと氏もボルボ氏も痴女氏もそうだったんだし、全裸で正座してるよ
今日は靴下もネクタイも無しだ

397 名前:なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:36:50 ID:DlbCnYDk
とりあえず投下してみます。SSを書くのは初めてなので、お手柔らかに……

六十年目のゼロ
1.
 木賃アパートの隙間から高い日差しが差し込む。
 紺碧の空にクマゼミの求婚の声がこだまし、扇風機は畳の上に熱風だけを循環させていた。
 聳え立つ高層マンションと、荒川を渡った庭付き一戸建ての間に、
 ぽっかりと空いた風呂も無い終わりの空間。
 まさか自分が、こんな貧民窟に身を埋めることになるなどと、
 若い時分には考えもしなかったが、既に還暦を過ぎた体に、
 これから途方も無い、人生の成功者との差を詰めにかかることなど、できる筈もなかった。
 もう何ヶ月も日光の下に晒していない敷布団の上で、ドラッグストアで購入した後発の風邪薬を流し込む。
 もう三年も前から痛み始めた鳩尾は、今日も脂肪の下に切先を突き立てている。
 身を臥し、脇の卓袱台に詰まれた栄養錠剤を一日二回流し込む。
 世の真っ当な人間たちは、もう少しまともな食事を、一人ではなく食しているようだが、
 生活保護だけが頼りの身となっては、科学的に合成のなされていない食品など、
 それだけで一月の給付金を、ゆうに使い切ってしまうのだ。

398 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:39:38 ID:DlbCnYDk
 今思えば、大学を出た、その時の選択が誤りだったのだろう。
 かつての友人たちは、当時一部上場と呼ばれた大企業に次々と就職し、
 そして、子を産み、今では遠く霞む東京湾岸や、北関東州の住人となっているのだ。
 翻って自分はどうだ。一世を風靡したインターネットや、それに乗じたアニメーションやキャラクター小説に浸りきり、
 あまつさえ、そんな表現者たるという願望を実現できると信じて憚らなかった若き日。
 文筆業とは名ばかりの、カストリ雑誌の片隅に、人間の欲望に忠実な小文を書き連ね、
 そして、いつかその仕事もなくなった。気づいたときにはもう遅い、
 こうして四畳半の一角に収まるまで、いくらでも代替のきく、部品ですらない役割ばかりを転々としてきたのだ。
 親は世を去り、子供もない。生物としてさえ、真っ当な役割を果たすことができなかったではないか!


399 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:40:42 ID:DlbCnYDk
 鬱々とした思索ばかりが、亜熱帯の都市の隅に流れ、消えてゆく。
 そんなとき、何か身体を、心を動かそうとして手に取るのは、
 まだ体の動かせた頃に、自室から動きもせずに、ありもしない願望、
 この世界からの逸脱を夢想して、読みふけっていた小説だった。
 緑色の背表紙は、既に印刷が白く抜け、頁は飴色に染色されている。
 三十冊ばかりを休み休み読みきり、しばし、かつて絶え間なく繰り広げた、
 剣と魔法と女の子の大冒険に思いをめぐらせる。
 しかし、すべてを枕元に積んだとき、また、取り返しの付かない、
 戻ってくることのない時間が、天井板の木目から、滴り落ちてくるのだ。

 今日は、やけに腹の虫が暴れまわっているようだ。
 剣山が突き立てられるように、体の中の空洞が悲鳴を上げる。
 一瞬咳き込んだかと思い、口を拭うと、掌に赤いものが見える。
 そろそろ、この部屋を引き払う時が来たのかもしれない。
 未練などというものは、限りなく夕暮れが近づいてからでは、持ちようもなかった。
 せめて、あと五十年。それにしたって、結局は同じ結果に終わるかもしれないなあ。
 だんだんと焦点が合わなくなる視界の中で、無意味に終わってしまった人生を思う。
 かつては、死ぬことを恐れてばかりいたものだ。死ぬことの永遠と、永遠の終わり。
 だが、一人になった人間にとって、永遠も一瞬も、等しく無価値なものだ。
 潔く、この辺りで身を引いてやろうではないか。
 再び咳き込む。口の周りに塩の味を感じていると、次第に視界が、
 白く眩い光に、包み込まれていった。これが、死ぬってことか。

400 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:41:32 ID:DlbCnYDk
 しかし、すぐにやって来る筈だった、永遠の無意識は、永遠とも思える時間が経とうともやって来ない。
 その代わりに視界に戻ってきたのは、高さだけが目立つ、埃にまみれた石の天井だった。
 体の下には未だ、布団の感触がじんわりと保たれている。
 きしむ右腕を枕元に差し伸べると、先ほど積み上げた文庫本の山が、崩れかけているのが分かった。
 そして、体の横に誰かが立ち尽くしている気配がある。
 わずかに顔を横に向けると、その人影は、ゆっくりと近寄り、私の顔を覗き込んだ。
 彼女の、年月に磨り減らされた桃色の紙が、私の頬にかかる。
 いや、それだけではない。突付くように顔に滴り落ちてくるのは、彼女の涙か?
 既に霞んだ眼で、彼女を皺の一つまで観察すると、私に向けたものだろうか、涙の雫が絶え間なく、私に降り注ぐのだ。
「どうして……、遅すぎるわ……」
 かつて見たことのある桃色ブロンドの髪に、骨と皮ばかりになった手を弱弱しくかける。
「ああ……、遅すぎたんだ」
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ……」
 小さくつぶやき、彼女はゆっくりと顔を近づけると、まるで少女のようなあどけなさで、
 私に口付けた。私の血が彩った、彼女の紅い唇を最後に、私の記憶は途絶えた。

401 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:42:33 ID:DlbCnYDk
 次に目を覚ますと、天蓋の付いたベッドに横たえられ、
 汗の染み付いたシャツと下着は、シルクであろうか、
 きめの細かい、古ぼけたデザインの寝巻きに着替えさせられていた。
 どこか若返ったように、体が軽い。いつからか巣くっていた虫も、
 どこかえ飛び立っていたように、気だるさが消えている。
 手を付くことなくベッドから身を起こし、部屋を見渡すと、窓際の小さな安楽椅子に、老女が身を委ねていた。
 立ち上がり、裸足のまま彼女の方へ踏み出す。やはり、体が軽い。
「ご夫人……」
 すやすやと寝息をたてていた彼女は、我に返ったように目を開けると、
 皺のよった頬で、満面の笑みを浮かべた。ただ、その目元に、
 どこか寂しげなものが浮かんでいたのはなぜだろう。
「よかった……、生きていてくれて……。
 まさか、ちい姉さまのためにつくった秘薬が、今頃役立つなんてね。始祖に感謝します――」
 全身に感じた違和感。秘薬といったが、まさか、この人が?
「……あなたが?」
「ええ、あなたの体にあった、腫れ物を取り除くことができたみたいね。本当に、よかった」
 窓の外の庭園を見つつ、彼女は小さく声を上げて笑う。
「だって、やっと召還できた使い魔さんと、すぐにお別れしたくなかったのですから」
「ご夫人……、あなたは……」
「あ、ええ、そうね……。申し遅れました。
 私、名をルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌ。
 このフォンティーヌ領の、……最後の当主になります」
 小さな体で、うやうやしく一礼するルイズ。
「そうそう、私は、夫人ではありませんよ。だって、結婚なんて、一度もしたことがないのですから……」
「そうですか……。私は」
 そこで、何度も読み返した小説の、そう……、自分と同じ名前であった少年のことを思い起こす。
「いえ、俺は、平賀才人。会いたかったです。ルイズ様」

402 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:43:56 ID:DlbCnYDk
 かつて繰り返した、魔法と竜と、そして女の子の世界という空想。
 目の前の人物が、夢にまで見た女性、その人を名乗っていることは間違いなかった。
 死の間際に見る幻覚、それにしてはやけに、時間が長過ぎる。
 いや、仮にそうであれ、感触として周りにある光景は、現実のそれと、まったく同様なのだ。
 だが、いかんせん、遅すぎた。体は萎え、頭には白いものばかりが目立つ。
 遠く双つの月を見上げる食卓にあって、
 彼女もまた、私と同じ諦観の境地に辿り着いているように見えたのはなぜだろう。
「そう……、遅すぎた、のね」
 口を開いたのは彼女、ルイズだった。
 私の知る彼女であるならば、貴族であることは間違いがない。
 しかし、食器こそ金箔に縁取られた透き通る白であれ、ボウルに盛られたサラダと、
 それぞれ一切れの鶏肉、控えめに盛られたライスは、
 高貴な者の食するものとはかけ離れた、限りなく質素なものだった。
「私も、必要もなしに、あなたを縛ってしまうようなことをしてしまったわ。
 この年に至って、五十年前の願いが、心にまた染み渡ったような気がして」
 食卓を浅く見下ろし、彼女は言う。
「使い魔さん、あなたが、どんな場所から来た人かは知らないけれど、
 この一人だけ残った老婆の、やっと思い出せた我侭に、付き合っていただけないかしら」
 卓上に添えた左手に目をやると、そこにははっきりと、見たことのない文字で、何らかの符号が刻まれていた。
「ということは、やはり……」
「ええ。あなたは、私の使い魔。この無能な貴族が、初めての魔法で呼び寄せた、
 それが、あなたよ。それにしても、まさか、人間が現れてしまうなんて、ね」
 年老いた黒髪のメイドが、空いた皿を持ち去る。
 使い魔になってほしい、いや、左手を見る限り、既にされてしまったのか、
 彼女の申し出に、私の答えうる選択は、一つだけだった。
 既に人の生の失敗を明確に覚えていた自分にとって、この老女もまた、自らと似通った人間に見えたのだ。
「ミス・ヴァリエール、こんな老いぼれで構わなければ、使い魔として添い遂げましょう」
 そう切り出した私を、ルイズは驚きをもって見つめる。
「ミス・ヴァリエール……ですか。そう呼ばれたのは、何十年ぶりかしらねえ。
 そう、ヒラガ・サイト殿、この私のお願いを、聞いてくれますか」
「ええ。それと、私のことは、サイトと呼んでください。あの本のように。
 ルイズ様、私はあなたに、いつかのあなたを綴った、遠い国で描かれた、御伽噺を持ってきました」

403 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:44:51 ID:DlbCnYDk
 それから毎日、枕元に積まれていた緑色の文庫本を、彼女に読んで聞かせる毎日が続いた。
 初めは単なる作り話と、微笑みを交えつつ興じていたルイズであったが、
 一冊目が終わり、二冊目を語り終え、だんだんと裏表紙を上に詰まれた巻が増えるにつれ、
 彼女は若き日の、自らとは関係のない場所で移ろっていった歴史を、合間合間に、私に語るようになっていった。
 例えば、ついに二回目の一年生を終えることができず、通っていた寄宿制の学校を放校になったこと。
 嫁ぐ筈だった貴公子が、国を裏切り、自分も捨てられたこと。
 戦乱の末、国を滅ぼされた家族は貴族の位を剥奪され、
 唯一魔法の使えない自分だけが、この狭い領地に押し込められたこと。
 聞けば、先王の死以来、この地はイザベラ一世が治める統一王国、その中のフォンティーヌ領であるということだ。
「それで、最後に打ち込んだ秘薬の研究も、結局、ちい姉さまを救うことはできなかったわ。
 ただ、そのおかげでサイト、あなたの命を助けられた。きっとちい姉さまが、どこかで見守ってくれていたおかげね」
 儚げに笑うルイズ。
 最後まで小説を読みきったとき、私がそうであったように、
 ルイズもまた、実現することのなかった空想の世界に、時折身を委ねているように見えた。
 共に剣と杖を振るい、世界を救う。
 共有する世界を得た私たちは、庭園の芝生の上で、彼女が小さな爆発を起こし、
 剣を片手に握った私が、それを避けるという、子供じみた遊びに興じていたのだった。

404 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:46:41 ID:DlbCnYDk
2.
 客人が来るとルイズから知らされたのは、私がハルケギニアに召還されてから、
 一月ほどが経過した頃だった。聞けば、時折彼女が書きしたためていた、手紙の相手であるらしい。
 領地も近くにあるとのことで、今日の午後には馬車が到着するとのことだ。
 狭い屋敷に二頭立ての馬車が横付けされると、赤いサラマンダーを従え、
 宝石の散りばめられた、これまた赤いドレスに身を包んだ、色の黒い貴婦人が降り立つ。
 屋敷の全ての住人――とは言っても、私とルイズ、それに、シエスタと呼ばれた老メイドだけであるが――
 が車寄せに並び、出迎える。
 ルイズは質素なドレスのまま貴婦人に近付き、抱擁を交わす。
「よくいらっしゃいました、ツェルプストー。こうやって会うのは、もう、何年ぶりかしらねぇ」
「物腰が柔らかくなったものね、ゼロのルイズ。こんな狭い領地に閉じ込められて、魂まで抜かれてしまったのではないの? 
 ……ほら、昔みたいに、私を馬車ごと爆発させてみなさいな」
 しかしルイズは、旧友との抱擁を解こうとしない。
「それからもう、そのツェルプストーっていうのは止めにしましょう。
 手紙に何度書いたことか……。ゲルマニアに住む私はもう、ただのキュルケなんだから」
 そういえば、ルイズがこのハルケギニアについて語ったとき、
 唯一統一王国に屈しなかった帝政ゲルマニアは、やがて革命により、
 貴族と平民の区別のない、共和制国家に生まれ変わったと言っていた筈だ。
 キュルケはルイズの両肩を持って、まっすぐに立たせると、次に脇に立つ私を一瞥した。
「それにしても、ゼロのままだったあなたが、まさかこの年になって、
 使い魔を召還できるだなんて、思ってもみなかったわ。おめでとう、ルイズ」
 ツェルプストー夫人、いや、キュルケ夫人と呼ぶことにしよう――は、
 表情をとっても口調をとっても、友人を心から祝っているように見える。
 ところがルイズは、何を思ったか、ひととせの老いも感じさせず言い放った。
「そ、そうね、有難くその言葉、受け取っておくわ。
 それにしても、まさか自らヴァリエールの血を引く者に祝いの言葉を述べるなんて、
 ツェルプストーも堕ちたものね。いえ、もう堕ちてしまったのだったわね。失礼をいたしましたわ」
 小さな体で、よくも毒舌を吐けるものだ。
 元の世界では女性にとんと縁のなかった私だが、この後に待ち構えているであろう、
 女同士の血で血を洗う陰湿な戦いに、思わず全身の毛がよだつ。
 ところが、目を逸らしても彼女たちの間に争う言葉はいっこうに届かない。
 変わりに聞こえてきたのは、ルイズとキュルケ夫人の、少女のように清楚な笑い声だった。
「あなたも変わらないわねえ、ルイズ」
「キュルケだって、あなたはいつまでもあの頃のままよ」
「あら、私を名前なんかで呼んでいいの? 私は仇敵、ツェルプストーの血を引く人間よ」
「私はラ・フォンティーヌの人間よ。もう何十年も前に滅びたラ・ヴァリエールも、
 平民になったフォン・ツェルプストーも関係ないわ」
「あらあら、ご親切に。貴族のラ・フォンティーヌ様のご寛大なお言葉、まことに感謝いたしますわ」

405 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:48:23 ID:DlbCnYDk
 そんな二人を見て、言葉には出さずとも笑顔を浮かべていたのは、老メイドのシエスタだった。
「この二人は、こんな感じなんですか?」
「ええ。ルイズ様、ミス・フォンティーヌと、ミセス・ツェルプストーは、
 魔法学院の同級生なのです。なんでも、学院をやめられた後も、ミセス・ツェルプストーだけは、
 友人の契りを温め続けていただけたとか……」
「そうですか、何十年も……」
 私の生涯を思い返すにつけ、一人でも生涯の友人を持つことのできたルイズを、
 架空の憧れの存在や、単なる主人というだけでなく、はじめて、幸せな人間だと思えた。

 友人の来客に、古ぼけたいつもの食卓も、命が吹き込まれたかのようだ。
 壁に飾られた人形たちが、まるでアルヴィーのように踊っているように見えた。
台所では、普段から小さな屋敷の全体を切り盛りしているシエスタを、
 主人であるルイズも自ら手伝い、友人のために腕を振るう。
 とは言っても、召喚されて以来、彼女が台所に立つ姿は幾度となく見ている。
 それどころか、私自ら、料理の腕を披露したことがあるくらいだ。
 本物の貧乏人は、カップラーメンさえ買えやしない。
 そんなわけで、土を錬金してできた大きな土鍋には、
 私とシエスタの発案による、鍋焼きうどんが姿を現していたのだった。
「それにしても、驚きました。サイトさんがヨシェナヴェを知っているかと思ったら、
 その中に麦のヌードルを入れると言い出すなんて。
 こんな料理、私も長く生きてきたと思ったら、知らないことがあるものなのですね」
 とはシエスタの弁。
「もしかすると、サイトさんは、私の故郷に来られたことがあったのでは?」
「いや、それが、ないんだ」
 そこで、シエスタを尻目に、ルイズに耳打ちする。
「なあルイズ、ヨシェナヴェ、って、どこかで聞いたことないか?」
「え、ええと。あ、もしかして」
「そうだ。もしあの通りだとすると、シエスタの故郷には……」
 私とルイズは二人、秘密を共有しえた者同士、ほくそ笑むのだった。

406 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:49:27 ID:DlbCnYDk
 その夜の食卓、私とシエスタを交え歓談する中、ルイズの言葉にキュルケ夫人の手が止まった。
「ルイズ、あなた、どうしてあの子のことを?」
「どうしてって、昔の同級生よ。知っていて当然じゃない」
「違うわ。だってあなた、今確かに、シャルロットって言ったわよね?」
 そう、確かにルイズは言い放った。曰く、
 「あなたがあのシャルロット様と知り合いだったなんて知らなかったわ」。
 魔法学院時代にシャルロットとほとんど交流を持たず、
 私の持ち込んだ書物で初めてその存在を認識したのだから、
 彼女の本当の名前を口にしてしまっても仕方がない。しかし、まさかルイズの口から、
 かつての友人の隠した名前が出てくるなど、キュルケ夫人にとってどうして予想しえただろうか。
「そう……。そうね。確かにタバサ、いえ、シャルロットと呼んだほうがいいかしら、
 今のイザベラ一世の従姉は、私のかけがえのない友人だったわ。
 ……そうね、あれから四十年か。もしかしたら、今このテーブルを、一緒に囲んでいたかもしれないのにね」
 まるで過去の人間を、そう、この世にはもう存在しない人を思い返すかのような彼女の口ぶりに、
 私は尋ねずにはいられなかった。
「ちょっと待ってくれ。友人だった、って、彼女にいったい、なにがあったんだ?」
「まってください、サイトさん、そのことは……」
 普段ルイズが食事をしているときは、脇に立ったままのシエスタが、慌てた様子で私を止めにかかる。
「そうよサイト、そのことは、この国じゃ口にしてはいけないの」
 ルイズも、今までになく何かを恐れるように、私に本気の口調を投げかけた。

407 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:50:53 ID:DlbCnYDk
 しかしキュルケ夫人は、
「いいのよルイズ。サイトさんは、あなたの使い魔なのでしょう。
 まさかこのフォンティーヌ領に、間諜を飛ばす理由なんて、今更無いでしょうし。
 あ、違うわよ。サイトさんがあなたの使い魔だって、信じてるんだから、ね。
 ほら、さっきルーンも見せてもらったでしょう?」
 年をわきまえずふくれっ面をするルイズに、キュルケ夫人はたじたじである。
「まあいいわ。そうね、タバサ、シャルロット様は、七万のエルフの大群に一人で立ち向かった、
 ガリアと統一王国の英雄ってことになっているけど、そんなものは嘘よ。タバサは、殺されたの。イザベラ一世に」
「それは、本当なのか、ルイズ」
 ルイズは答えない。もちろん私が持ち込んだ本の内容からして、
 何もしなければタバサ、シャルロットがそうなったことは想像に難くない。
 しかし、エルフに立ち向かった英雄とは……。
「最後に別れるとき、あの子は教えてくれたわ。それまで自分がやってきたことを全部。
 それで、もう会えないだろうって。あの子は先王ジョゼフの命令で、
 軍隊を撤退させるために、エルフに突っ込まされたのよ。
 もちろん一人でなんて、後世の創作よ。でも、エルフ相手に、
 一人のメイジになにができるっていうの? 最初から、体よく処分するために、格好の舞台を用意されたのよ」
 もちろん、私はタバサと面識はないし、なんら関係のない人物と言ってしまうことは簡単だ。
 だが、彼女が幸せになれたかもしれないことを知っている人間として、
 なによりルイズの使い魔、いや、ここは友人と言ってしまってもいいだろう。
 友の友として、彼女のために涙を流すことをせずにはいられなかったのだ。
「ねえサイト、あなた、泣いてるの?」
「え、いや、泣いてないさ」
「……嘘が下手ね、私の使い魔は……。
 でも、もしかしたらキュルケの言うとおり、ここにいたのかもしれない――のよね」
 そしてルイズも、そうなったかもしれない世界を、共通の人物が登場する御伽噺として、知っている。
 面識の無い人物を、知り過ぎてしまったがゆえに、ルイズは未知の友の死を、深く悼まなければならなかったのだろう。
「ねえキュルケ」
「なに、ルイズ」
「シャルロット様、いえ、タバサの、お墓参りに行かない?」

408 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:52:04 ID:DlbCnYDk
3.
 ルイズの突然の申し出を、キュルケは快諾してくれた。
 子供や孫はしばらく帰ってこないし、夫は鉄鋼会社の経営で忙しいだろう、とのことである。
「それから、シエスタ、あなたもぜひ同行しなさい」
「ですがルイズ様、屋敷に誰か残らない訳には……」
「大丈夫よ。領地の管理は領民の議会が勝手にやってくれるだろうし、
 今更私みたいな一代限りの家に、使いが来ることなんてないわ。
 それに、ね。途中、あなたの故郷に用事があるの。
 そのまま、私たちがガリアから帰ってくるのを、村で待っていてもいいわ」
 しかしシエスタは首を縦に振らない。
「これは、なんっていうか……。主人とメイドとしてではなくて、友達としてのお願いなの。
 私たち、もう一緒に暮らして四十年になるでしょう? 
 たまには、一緒に旅行に出かけることがあってもいいじゃない。女三人、ね。あ、サイトもいたのよね。忘れていたわ」
 迷っていたようではあったが、結局、革のトランクに荷物を詰め込んだシエスタも馬車に乗り込み、
 老人ばかりの、フルムーンパスが適用できそうな旅が始まった。
 目的地はガリア、いや、今はこの統一王国の首都たる、リュティスである。
 ただしその前に、シエスタの故郷であるタルブに寄り道するのだが。

409 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:53:37 ID:DlbCnYDk
 道中の小さな町で、一日目の宿を取る。
 ルイズはキュルケ夫人と同室、私とシエスタはそれぞれ、シングルルームを宛がわれた。
 それにしても驚いたのは、建物は石造りの古いものであるとはいえ、
 部屋に裸電球による照明が取り付けられていることである。
 ラ・フォンティーヌの領地を出、街道を平地へと下っていくと、途中から道端には、木の電柱まで立ち並び始める。
「それにしても、まさか電気があるなんてな」
 ホテルのロビーにシエスタを見つけ、その感想を述べると、小さく笑われてしまった。
「ルイズ様に、召喚されたんですものね。サイトさんの故郷には、電気はなかったんですか?」
「いや、あったさ。でも、こんな場所に、電気があるなんて、ちょっと驚いてな。
 それにしたって、どうしてルイズの屋敷には、電気が通ってないんだ?」
「それは、あんな山の中の田舎ですから。でも今度、領地の中の村にも、電線が届くんです。
 それに、お屋敷の上流は、発電用ダムを作るのに、うってつけの場所らしいですよ。
 サイトさん、ああ見えて、ルイズ様は領地の発展を第一に考えられているんです」
 発電所に、電気か。キュルケ夫人の旦那は鉄鋼会社の社長だって言っていたようだし、
 もしかすると、ゲルマニアを中心に、過去に産業革命が起こっているのかもしれない。
「ふーん。そういえばシエスタ、シエスタは、どうしてルイズの屋敷なんかで働いているんだい?」
「え、どうして、といわれましても……。そうね、ルイズ様だけだったんです。私を拾っていただけたのは」
「拾う?どうして。シエスタも、若い頃は綺麗だったろうに」
 年齢を忘れたかのように、シエスタは頬を紅く染める。
「でも私、傷物にされてしまったんです。こんなこと、昔は口にも出したくありませんでしたけど。
 若い頃、平民の女性ばかりを手にかける、モット伯という貴族の方の慰み者にされて…。
 でも、その貴族様も、トリステインが滅びるのと一緒に領地を没収されて…。
 メイドなんて、平民とはいえ出自から何から、調べられますから、
 モット伯の所にいたということが知られただけで、奉公先なんて、見つかるはずなんてありませんでした。
 でもルイズ様は、そんな私を、何も言わずに雇ってくれた。
 いえ、いつからか、雇われるというより、お話し相手のようになっていましたけれど。
 でも、そんなルイズ様との四十年が、私の思い出のほとんどです。ルイズ様といられたことが、私の一番の幸せですわ」
「そうか、シエスタも、いい友人を持てたんだなあ」
「友人なんて、そんな。ルイズ様はあくまで、私のご主人様ですわ」
 シエスタは小さく笑う。しかし、その後に付け加えた。
「ただ、ルイズ様とキュルケ様の言うように、リュティスの王族が、悪い人たちであると、
 私にはどうしても、思えないんです。昔、私が助かったのが、
 ガリアがトリステインを滅ぼしてくれたおかげだということもありますが……。
 今こうやって、電気の下にいられるのも、イザベラ様がゲルマニアの技術を、
 積極的に取り入れられたおかげなんです。聞けばイザベラ様は、魔法がお得意ではないようで……」
 あの書物に描写されたイザベラしか知らない私は、善政を敷く女王など想像することもできない。
 しかし、このホテルに出された郷土料理は、中世のレベルをはるかに越えた現代的なもので、
 食器にはベークライトと思わしき材質まで使われている。さらに電気が通っているばかりか、
 部屋の一つ一つには、三十ページほどの新聞まで配られているのだ。
 豊かな異世界に、それを裏付ける女王がいることは、実感としては、否定のできない事実であった。

410 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:54:50 ID:DlbCnYDk
 さらに二日の道のりを経て、ようやくタルブの村に到着した私とルイズがシエスタに切り出した願いに、
 彼女は心底驚いている様子であった。
「どうしてルイズ様とサイトさんがそのことを……。あれは、アカデミーにも知られていなかったはずなのに」
 無理もない。私はもちろん、ルイズにしても、本来ならば知りえる術のない方法で、
 その存在を知ったのだから。だが村の人々は、シエスタが申し出ると、迷うところ無く快諾してくれた。
 それは、ルイズがもはや珍しくなった貴族の位を持つ者であることもさることながら、
 身一つでこの年齢まで一人の女性に勤め上げたシエスタが、彼女の縁戚者や住民に、尊敬を集めていたことも大きい。

 おそらく創建から百年を越え、木目が黒く浮き出た神社のような建築に通されると、
 予想通りの物体が、文字通り羽を休めていた。
「ゼロ戦、だ……」
 とはいっても、軍事的知識のない私にとって、緑色の古い飛行機は、全てがゼロ戦である。
 ところが、コックピットを覗き込もうと、機体に取り付けられた手すりに触れると、
 この機体が、零戦52型だということ、更にその扱い方までが、頭蓋に液体を注入されるかのように、
 一体となって知識として流れ込んできたのだ。
「神の左手、ガンダールヴ、か……」
 もはや無用の長物である能力に、思わず溜息が漏れる。
 ただ、もしも叶うならば、この緑色の飛行機械とともに、この世界を駆けてみたいものだと思う。

411 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:56:01 ID:DlbCnYDk
 旦那が金属に関わる仕事をしている位だから、
 この場違いな工芸品に使用された材質にも興味があるのだろう、
 機体の各所を、年甲斐も無くしげしげと観察しているキュルケ夫人を置いて、
 私とルイズは、この零戦を持ち込んだと言われている人物の墓所へと、案内された。
「海軍少尉、佐々木武雄、異界に眠る。」
「読めるんですか、サイトさん」
「俺の世界の字だ。ただ、俺が生まれる四十年も前の人物だけどな」
 両手を合わせ、先人に祈る。もう大きく変わってしまっていた、
 21世紀の日本を、どう報告すればいいだろうかと悩みながら。

 小さな馬車を繋げた格好の列車は、トリスタニアの中央駅を出て、
 一日と半分ほどで、首都リュティスまでの千リーグ強を走破した。
 ルイズに暇を与えられたシエスタはタルブに残り、ルイズとキュルケ夫人は、女同士の会話を弾ます。
「あの四角い建物はなんだ?」
 車窓に時々流れる、凹凸の少ない、まっさらな白い直方体を指差し、尋ねる。
「え、ああ、あれは学校よ。二十年くらい前からかしら、平民にも学校が開かれたのは。
 あの形の建物なら、鉄と溶いた土を使って、少ない材料で建物が作れるでしょう? 
 最近は、あんな直線ばかりの建物が流行みたいよ」
 鉄とコンクリートで作られた建築物。それは、元いた世界では、
 1920年代頃にならなければ出現しなかった形だ。電気に汽車。
 中世ほどの文化レベルかと思われたハルケギニアは、明確に、変わろうとしている。
 貴族であるルイズは、もはや死にゆくだけの、古い存在に過ぎないのだろうか。
 そして、その使い魔である、本来ならば既にこの世に存在していなかった筈の私も。

412 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 00:56:57 ID:DlbCnYDk
とりあえず「六十年目のゼロ」の1〜3までです。
続きは執筆中ですので、またそのうち。
よろしくお願いします。

413 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 01:06:26 ID:UfwsDCe0
>>412
乙です。面白い展開ですね。こういう登場キャラたちの老後の話とか好きです。
自分の好きだったキャラの今を想像したりとかよくするので。
めぞん一刻の響子さんは今や40代か、とかw

414 名前:元379:2008/08/03(日) 01:12:01 ID:kFc2RUJL
>>412
いやあ普通に面白いです てっきり俺TUEEEE物かと思っていた
自分自身が恥ずかしいです GJ!

415 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 01:36:34 ID:lVFBO9kU
>>412
GJ!!

こういう、坦々としつつも哀愁漂う物語は大好物です。
続きにも期待して待ってます。

416 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 01:48:43 ID:P33b0hSI
あれ?誘い受けuzeee!!!!とか
夏厨乙とかバカにしようと思ってたのに、結構面白いじゃないかコノやろう

417 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 02:12:16 ID:DlbCnYDk
4.
 始祖の伝説を描いた、荘厳な装飾で飾られた駅
 ――元いた世界では、新古典主義建築と呼ばれていただろうか――
 を出て驚いたのは、その向かいの広場に立つ、高さ二十メイルはあろうかという、
 片手に大杖を構えた戦乙女の彫像であった。
「……あの子、こんな風になっちゃってねえ。何度リュティスに来ても、慣れないわ」
「っていうことは、この像のモデルは?」
 キュルケ夫人が呟く。
「ええ。エルフに立ち向かった英雄。タバサ、いえ、シャルロットを称える記念碑よ。
 あの子が恨んでも恨み足りなかった王族も、まあ、よくやったものだわ。
 使い魔のあなたは知らないかもしれないけれど、統一王国中の教科書に、
 あの子の名前が載らないことはないって話。
 尊敬されていることは確かでしょうけど、もし本人が見たら、どう思うでしょうね」

 ところが輪をかけて驚かされたのは、駅馬車を捕まえて向かった、タバサの墓所だった。
「さっきからずっと、塀ばっかり並んでるけど、これは?」
「お客さん、リュティスに来るのは初めてで?」
 御者が問う。
「ええ」
「そうかい。これが、あんたがお参りしようとしている、シャルロット様の廟でさあ」
「これが?」
「はい。ちょうど、裏手から回り込む形になりまさあ。何しろ、我らガリアの民にとって、
 女王陛下の従姉君、シャルロット様は、並ぶ者のない、救国の英雄ですからなあ。
 シャルロット様に並ぶお方なんて、始祖ブリミル以外には誰もおわすまい」
 御者による観光案内はなおも続くが、その間、ルイズとキュルケ夫人は口を開くことなく、
 ただ廟から視線を背け、町並みに焦点の定まらない視線を向けていた。

 リュティス郊外の小高い丘に、その姿をたたえるシャルロット廟。
 彼女の二つ名を表すかのように、純白の壁面と、王家の青がまぶしい瓦に飾られた建造物は、
 一度でも在りし頃の彼女にまみえようという人々を、静かに見下ろしている。
 さながら博物館のように、彼女の使った杖やマント、
 愛読したという書物が並べられたガラスケースを抜けると、
 教会にも似た高い天井の部屋があらわれた。
 人々は、その祭壇の上に安置された棺に向かって、始祖にそうするのと同じように祈りをささげている。
 見れば、ルイズとキュルケ夫人も同様である。私も、この世界の流儀は知らないながらも、
 両手を合わせ、彼女の安息を願った。

418 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 02:13:11 ID:DlbCnYDk
 お参りを終え、観光客でごった返す、廟の前の広場に戻る。
 出店に売っていた、タバサの使い魔にあやかったというシルフィード焼きを、
 ルイズやキュルケ夫人と並んで食べる姿は、まるで年に似合わない修学旅行のようである。
 一段落着いて、投宿しようかと流しの馬車を捕まえにかかる。
 だが、キュルケ夫人の口から飛び出たのは、思いもかけない一言だった。
「それじゃあ、タバサのお墓に向かいましょうか」
「どういうこと?お墓参りなら、今終わったばかりじゃない」
 ルイズも不可解な顔をしている。
「分からないの?」
 キュルケ夫人は声を細める。
「王が良く思わない人間を、本当にこんな廟に安置すると思って?」

 キュルケ夫人が御者に指定した行き先は、
 ちょうどリュティスの市街地を挟んだ反対側の郊外に位置する、広大な共同墓地であった。
 三十分は歩いただろうか、その更に片隅に、彼女の本当の亡骸は、
 誰に見守られるではなく、身を横たえられていたのである。
 こころなしか、木漏れ日の一つ一つが、タバサの流す涙にさえ思えた。
 膝ほどの高さの白い墓碑ひとつ、そこには、彼女の本当の名前さえ刻まれてはいない。
 ただ一行、Tabasaと。それだけだ。
「私だって、あの子の本当の名前を刻んであげたかったわ」
 墓石と同じ視線で、キュルケ夫人がタバサの身に手をかける。
「だけど、ガリアの王族に見つからないように、あの子の亡骸を連れ去るので精一杯。
 ……許してね、タバサ、いえ、シャルロット」
 キュルケ夫人の両頬に、涙の筋が流れた。

419 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 02:22:35 ID:DlbCnYDk
なんか文章の質が落ちちゃったなあ……
推敲してないもんなあ……

っていうか、保管庫じゃ誰の作品が面白いかよくわからなったけど、
スレを眺めてたら205氏の作品がすごいよくできてそうじゃないか!
これじゃ続きが書けなくなっちゃうぜ!

420 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:23:53 ID:+BQ90JRd
>>419
言い訳をするな。
最後までちゃんと投下しろ。
みんな待っている

421 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:27:06 ID:XyiviQzH
おいおいおいおいおいおいおい
ここまで投下しといてそりゃ無いだろwww

422 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:31:53 ID:lsr9Zitw
老後か。考えてもみなかった。
せいぜい子供くらいのもんだったぜ!

まあそんなわけで『猫と七夕』姫さま編いきます。
…八月に入って七夕ねえ…。

423 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:33:03 ID:lsr9Zitw
恋敵二人を先に送り出したのは、全て計略のため。
王都の街中に向かうのは、彼女の計略からすれば失策である。
彼女の計略は、才人に呼び出しの書簡を送った所から始まっている。
才人に出したその書簡には『本日の夕刻までに王宮まで来られたし』と、認めた。
しかしその文面には水魔法で細工がしてあり、数刻経てば『明日の昼までに』と文面が変わる仕組みだ。
王宮にやってきた才人は、まず門前払いを喰らうだろう。
そうなるよう、事前に門衛にも指示を出しておいたし、才人の来訪を受ける役目のアニエスにも多少忙しくなるよう仕向けてある。
そうなると。
今日の王宮に用のなくなった才人は、明日の昼までの宿を求め、王都を彷徨うに違いない。
そこで、自分に、いや変装した自分に化けたスキルニルを使う。
彼女を使って、才人を王都のはずれにある、今は使われなくなった庵に才人を誘い込む。
そこは『変装した自分』の夢である小さな宿屋の縮図ができている。いらなくなった机や椅子を掻き集め、王宮のキッチンから調理用具を少々ちょろまかし、自身の手で作り上げたのだ。
そこで、自分の作った手料理を振舞って。
そして呼ばれた名前で、自分は元に戻り。
そしてそして。

私は晴れてサイト様に一番愛される女に!やんやん!
つでに手料理と一緒に、『私もた・べ・て♪』なんて!やんやんやん!

そんな妄想を抱きながら、アンリエッタ女王の化けた灰色の猫は、才人を待ち受けるべく、王宮の屋根を伝い降り、曇天の王都へ飛び出していった。


424 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:33:30 ID:o70/M3c/
>>422
仙台七夕

425 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:34:11 ID:lsr9Zitw
才人は、王宮の閉まった門の前で途方に暮れていた。
書簡のとおりに夕刻までに王宮に着いたら、その内容は間違いで、約束は明日の昼まで、という話だったのだ。

「…どうすっかねえ」

いきなりの呼び出しだったので、現金の持ち合わせなどない。
このまま学院に戻ってもよかったのだが、どうにも空模様が怪しい。
暗雲垂れ込めるの文字通り、空には真っ黒な雲がかかっており、時折稲光すら垣間見える。
本格的な夕立の予感に、才人は考え込む。
一番真っ当な手段は、ここで泊まっちゃうことなんだろうけど…。
小銭しかない自分の財布の中身では、よほどの安宿にしか泊まれない。
それこそ、大部屋にまとめて詰め込まれて雑魚寝するような。
別に雑魚寝が嫌なわけではなかったが、明日にも女王に会おうというのに、臭う身体で謁見などはしたくなかった。
騎士の見栄とかそんなものではなく、一般社会のエチケットとして。
そんなこんなで才人が悩みながら王都の道を歩いていると。

「さーいーとー、さんっ」

不意に建物の陰から呼びかけられた。
建物の陰から才人に向かって呼びかける、短いポニーテールの黒髪に、白いシャツを着て、トリステインでは珍しい、黒いズボンを履いた女性。

「え、アン?」

彼女こそは才人と一部の人物のみが知る、女王アンリエッタの変装した街娘。『アン』である。
しかし。
女王は今、王宮で政務に就いているはずである。
ということは。

「…またスキルニル使ったなぁ…」

お得意の魔法人形『スキルニル』による替え玉で、諸侯貴族やマザリーニ、果てはアニエスまで欺いているのだ。
仮にも王宮で、女王に対し『ディテクト・マジック』をかけるような無礼を働く者はいない。それを逆手にとっているのである。
呆れたようにそう呟き、才人はこのどうしようもないダメ女王を叱るべく、アンに近寄っていく。
アンはにこにこと笑顔を絶やさず、才人を待ち受ける。
そして、才人は開口一発。

「…なにやってんすかあーた」
「今日は諸侯からの陳情のみですので。事前に内容も把握できておりますゆえ、スキルニルに任せてきました」

にっこり笑って、女王の顔で言う『アン』。
それを聞いて頭痛を堪えるように眉根を指でこねる才人。
そんな才人に、アンは続ける。

「そんなことより、今日はサイトさんに見ていただきたいものがあって」
「いやちょいまち公務を『そんなこと』呼ばわりですかい」

まるで女王の吐く台詞ではない。

「あら。どちらも大切な事でしょう?あなたも、この国も、私にとってはかけがえのないものですわ。
 取れるものならそのどちらも取る。王とはそういうものです」

そう言って一瞬だけ『王』の威厳を持った顔を見せたが。

「まあ、それはそれ、これはこれ、です。
 サイトさん、こっちですよこっち」

一瞬で元のただの娘の笑顔になって、才人の手を引いて歩き出す。
ほんの一瞬だけ見せた王の威厳には気付かず、娘の顔のアンに呆れながら、才人は手を引かれるまま、着いていった。

426 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:35:19 ID:lsr9Zitw
才人が連れられていったのは、町外れの小さな庵。
丈の長い草の生い茂る小さな空き地にぽつんと建った、到底立派とはいえない、木でできた一階建ての小さな庵。
才人は手近な木に馬を繋ぐと、先に入ったアンに続き、庵に入る。

なぁん。

軽く軋む扉を開けると、才人の足元に、猫がいた。
灰色の短い毛足の、とても毛艶のいい猫。
スレンダーな身体でお座りをしながら、長い尻尾をゆらゆらと揺らしている。

「あれ?なんだこの猫」

才人は目の前の猫を覗き込むように座り込む。
すると、その猫はごるごると喉を鳴らしながら、才人の足元にじゃれついた。

「随分ひとなつっこいなお前」

言って頭を撫でると、猫はその手に頭を擦り寄せてくる。

「可愛いなあお前。
 …ってちょっとまてよ?」

才人は猫を撫でるのを止め、周囲を見渡す。
庵の中は、まるで古い食堂のようだった。
踏み固められ、水の撒かれたむき出しの土間の中央に、古ぼけた四角いテーブルが二つ。
その周囲に、頑丈そうな木の丸椅子がそれぞれ四脚ずつ。
奥を見ると簡易な木製のシンクと石で出来た釜。
アンの『見せたいもの』とはこれだったのだろう。
そして、片方のテーブルの上に、もう一つ。
ホカホカと湯気を立てる、料理の群れ。
中央に置かれた鉄ナベには、湯気を立てるシチュー。その目の前の皿には、薄くスライスした肉を重ね、その間に野菜を挟んだ料理。
そして、添え物の温野菜やサラダやデザートが並ぶ。
きっとアンの手作り料理だ、と才人は思ったが。
その肝心のアンの姿がどこにもない。
周囲を見渡すが、見えるのは足元の猫だけ。
その猫を見下ろすと、目が合った。

なん。

猫は才人と目が合うと嬉しそうに鳴き、足元に頭を摺り寄せてくる。

「…ここのご主人、料理置いてどっかいっちゃったみたいだぜ」

才人は人懐っこいその猫を抱き上げ、料理の置かれたテーブルに着く。

「トイレかな」

当然、いきつくのはその考え。
才人は手持ち無沙汰に、猫の頭を撫で回す。

ごるるるるるるるる…。

才人の腕の中で、猫は幸せそうに喉を鳴らす。
しばらくそうして猫の機嫌を取っていたが。

「遅いな」

才人が席に着いて結構時間が経ったが、一向にアンが戻ってくる気配はない。

427 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:35:59 ID:lsr9Zitw
「まったく、あのワガママ女王はぁ」

つい、そんな愚痴がこぼれる。
才人の言葉に、腕の中の猫がなん、と鳴いた。
才人は猫の反応に、言葉を返す。

「ああ、ここに来た子の事な。あの子実は女王様なんだぜ」

相手が猫ということもあってか、才人はあっさりと秘密をばらす。
そして続けた。

「でもな、国政ほっぽって男と…まぁ、俺となんだけど、デートするようなダメ女王でさ。
 ほんと、この国大丈夫なのかって心配になるよ」

言いながら猫を目の前に抱き上げる。
猫は不機嫌そうになぶ、とくぐもった声で啼く。

「…何?お前違うとか言いたいわけ?」

なんとなくそう言われているような気がして、才人はそう答えた。
猫はそのとおり、といわんばかりになん、と澄んだ声で応えた。

「…そうは言うけどな。
 いくら相手の事が好きだからって、八方手を尽くしてまでデートとかって、女王としてどうよ?って思うわけで。
 少しは自覚持って欲しいよな。…まあ、断らなかったり、叱らなかったりする俺もダメなんだけどさ」

言って自虐的に笑う。
しかし、と思い直して才人は続けた。

「でもさあ、俺だって嫌なわけじゃないんだよ?ただ、ちゃんとやる事はやってほしいわけで。
 …あ、でも代理は立ててるから別にいいのか?でも、そう言う問題なのか?」

ついつい自問自答の形になってしまう。
愚痴を零す相手が猫では仕方のないことだ。
猫はそんな才人を促すように、なぁん、と鳴いて見せた。
そしてその声に、何故か歯止めの聞かなくなる才人。今まで溜まっていた鬱憤を、この猫に晴らすような喋りっぷりだった。

「バレなきゃいい、ってことかもしれないけどさ。
 でもさあ、そういうの、人として、っていうか王族としてどうかと思うわけ。間違ってない?
 自分の国でしょうよ。ちゃんと自分で面倒みなきゃダメでしょうに。ホントダメダメ女王だよ。
 調教どころか、再教育が必要だね。もうダメダメのダメダメ。ハルケギニア始まって依頼の色ボケダメ女王だよな。
 俺が言うのもなんだけど、いい加減恋愛感情に溺れすぎなんだよなあ、アンリエッタ女王さまはさ」

ぼふん。

才人の視界は奇妙な煙と光に包まれた。
その煙と光は一瞬で姿を消す。
その目くらましで一瞬視界を奪われた才人の太股の上に、何か温かい、重いものが乗る。
そして蘇った視界には。
才人の太股の上で。
満面の笑顔で。
眉を釣りあがらせて。
腕を組みながら。
怒っているのか笑っているのか良く分からない表情で。
王冠の乗っていない頭に灰色の三角の猫耳を生やした。
いつもの真っ白なドレスの、何故か膨らんだスカートのお尻の部分に空いた大きめの穴から尻尾を生やした。
アンリエッタ女王がいた。

428 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:37:37 ID:lsr9Zitw
「あ、あれ?ひ、ひめさま?なして??」
「ええ。ちょっと猫になる魔法で猫に化けていたのです。ええ。
 …で?一体どこの誰がダメ女王なのかしら?教えていただけますかシュヴァリエ?」

アンリエッタとて一応王の端くれである。
情事の際には従順で淫乱な牝奴隷になるとはいえ、女王モードの時は話は別。
発情していないアンリエッタは、あくまでトリステイン女王なのだからして。
才人はその迫力にゴクリと唾を飲み、固まる。

「あ、あれれ?ひめさま怒ってはる…?」

才人は不幸にも、満面の笑顔に隠された、ドス黒い怒りを、犬の本能で感じ取ってしまった。

「いいいいええええええ。怒ってなんかいませんことよ」

いや違う。オコッテル。絶対怒ってる。

「図星を突かれて、ちょっとトサカにきてるだけですわ」

だからそれ怒ってるって言うんだって!

「まあせっかくの忠告ですし聞き入れておくこととしましょう、シュヴァリエ。
 でもね、一言だけ言わせて頂戴」

これ以上ないくらい満面の笑みで、才人の上で、才人を見下ろしながら、天上の声は囁いた。

「サイトさまのアホぅ」

あまりにも穏やかなその言葉と同時に、才人の顔面に女王の拳がめり込んだ。

429 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 02:40:52 ID:lsr9Zitw
はい今日はここまで。続きは明日以降ね。
猫で甘えるのはさんざんやったからパターン変えてみました。相変わらずヒネクレ者ですまそ。

あ、あと面白いソフトを手に入れたのでタニアをデザインしてみた↓
ttp://www1.axfc.net/uploader/Img/l/7370833732/Img_17395.png
左が私服、右がメイド服。
髪が長すぎるって?ちょうどいい長さの髪がなかったんじゃよorz
絵心のない自分にはステキングなソフトさね。
実は最初にタ○サを作ったのはナイショだぜ!しかも結構出来がよくてウッハリなんだぜ!

んじゃねゆ。ノシ

430 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 02:44:13 ID:DlbCnYDk
続きです。書いたところから。

431 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/03(日) 02:46:24 ID:DlbCnYDk
「おねえさまのお墓にお参りするなんて、おばあさんたち、誰なのね?」
 草を踏む音に、傍らにもう一つ、人影が増えていることに気づいた。
「おばあさんとはよく言うものね? あなただって、いつかはおばあさんなのよ。
 そりゃあ孫だっているけれど……、せめておばさんって言ってほしかったわね」
 キュルケ夫人が抗議の声を上げる先には、青く長い髪の、無邪気そうな少女が立っていた。
「あなたは?」
 ルイズが問う。
「おねえさま、いえ、シャルロット様の、墓守なのね! きゅい!」
 胸を張って宣言する少女。しかし……。
「あなた、この墓が誰のものか知っているだなんて、何者? まさか、王家の手の者じゃ」
 杖を向けようとするキュルケ夫人を、ルイズが押し留める。
「まずいわ。もし本当に王族の手先だったら……」
 しかし少女は手出しをするでもなく、自身の言動に自ら慌てている様子である。
「あわわ……、まずいのね〜!このお墓がおねえさまのものだってことは、秘密だったのに」
「キュルケさん、杖を収めて。見る限りじゃ、この子は悪い人じゃあなさそうだ」
 私の呼びかけに、すごすごと杖を収めるキュルケ夫人。
「それで、あなたは、どうしてこのお墓について知っているっていうの?」
「それは……、わたしがおねえさまのお友達だったからなのね!」
「友達? だってあなた、どう見ても、生きていたころのタバサを知っている年にはみえないじゃない」
 ルイズとキュルケ夫人が顔を見合わせる。
「それは……。こ、このお墓の前に長くいると、怪しまれるのね! 場所をかえるのね、きゅい!」
 彼女の言うことにも一理あると、案内されるがままに、共同墓地の裏口へと足を向ける。
「ちょっと、友達の風竜にアシになってもらうのね。ちょっと、ここで待っていてほしいのね!」
「風竜?」
 今度は私も含め、三人が顔を見合わせていると、女の子は、墓地の塀に沿って、どこかへと消えてしまった。
 すると入れ替わりに、青い鱗の風竜が、どこからともなく飛んでくるではないか。
 風竜は、ちょうど私たちの目の前に降り立つと、背中に乗れとでもいうように、首で指図する。
 どこかで知ったような……?怪訝な顔で乗り込もうとする私とルイズ。
 だが一人、キュルケ夫人の取った行動だけが異なっていた。
「もしかして、シルフィード?」
 我を忘れて風竜に駆け寄るキュルケ夫人。
 その両目には、タバサの墓の前で流したのとも違う、まるで旧友との再会を喜ぶかのような涙がたたえられていた。
「わかる? シルフィード? 
 私よ、キュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストーよ。
 あなたの背中にも、乗せてもらったことあるでしょう? 覚えてるかしら」
「ちょっとキュルケ、風竜の顔の前に出るなんて、危ないわよ!」
「大丈夫よ、ルイズ。この子は、タバサの使い魔。あなたも、姿くらいは見たことあるでしょう?」
 一瞬動きの止まったルイズも、はっと何かを思い出したかのように、シルフィードへと近付く。
「そう……。この子が……。主が死んでも、忘れずに近くにいる使い魔がいるなんて」
 そう、それはメイジにとって、涙なしには語れない姿。
 しかし、当の使い魔である私は、ルイズに対して、何ができるのであろうか。
 自身の無力さをひしひしと感じつつ、はしゃぐ二人を横目に、シルフィードの背中の上の人となった。

===
とりあえず1レスだけです。

432 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:46:42 ID:XyiviQzH
>>429
GJです!でも画像消えてますね・・・

433 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:50:25 ID:+BQ90JRd
たまには攻めのアン様も良いものです
へんたいさんだから、きっと途中で逆転しちゃうんだろうけどなぁw

>>430
投下する前にリロードする癖をつけようね

434 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:50:47 ID:dEgjNZAs
>432 とりあえず即レスで
焦るな。 斧の ttp://www1.axfc.net/uploader/Img/so/17395
からか、For Image (画像専用) の Img_17395.png を探すんだ。

435 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:51:54 ID:gbcqAKcV
>>432
斧の画像は直リンできなかったはず。
なのでアドレス削ってからもう一度いけばおkですよ。

436 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:52:33 ID:gbcqAKcV
リロードしないとこうなる。
お二人とも楽しみにしてますよ。

437 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 02:54:54 ID:+BQ90JRd
>>434
うはぁ・・・
へんたいさんがやっぱりへんたいさんだという事を再確認した。



家宝にしようと思う

438 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/03(日) 03:00:12 ID:lsr9Zitw
すまぬ、斧の画像は個別に見れんの忘れてたぉ

ttp://www.imgup.org/iup659725.png

これなら大丈夫のはず…しかしスレチの予感

439 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 03:01:30 ID:dEgjNZAs
なかどめ氏
こういうお話は好き。原作至上ではないのでおいしくいただけてます。
ただ、SSの推敲もそうだけど、レスも基本推敲した方が、いいかも。
「すごいよくできてそう〜」は、受け取り方によるけども失礼にあたらないかい?
(「読んでないけどざっと見うまそうな文章だ!!」って公言してるように、初めは感じ取れてしまったよ)
続きが気になるけど、とりあえず書きためて、寝て、起きて読み直しして、ってやるだけでもずいぶんと違うよ。
楽しみにまっとるとよ。


へ、せんたい氏
タニアがっ タニアがっ 脳内のイメージとっ…orz
どんなソフトなのか詳細希望。
(別スレで自作SSしているヒロインをイメージ化したいとか、理由はそんなところ)
あと、勝手にURLを誘導して申し訳ない。

440 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 03:02:08 ID:dEgjNZAs
ふぉ リロードしろ自分orz

441 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 03:07:19 ID:szQW7cmi
とりあえず、なかどめさんとやら、
ある程度まとめてから投下したほうがよいと思うんだ

442 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 09:18:21 ID:uMqiNVk/
せんたいさんGJ!っす
展開が妙に俺好みだ。アンビッチはロイヤルでないとな
タニアもエロくてよいわ〜

なかどめ氏も乙。慌てずまったりやるぞなもし

443 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 09:21:22 ID:7dGii8f5
>>なかどめ氏
こういう場所でSSを書くときは、

1.ある程度区切りのいいところまで書いてからまとめて投下する
2.一日に何度も投下するのは避ける
3.他人のSSの後に投下する場合は、そのSSにいくつか反応がついたあとにする。
4.コテつけたまま雑談に参加しない

この辺のルールを守った方が後々問題にならないと思う。
要するにスレの私物化みたいに見えることはしない方がいいってことね。
SSの中身はいい出来なのに作者の行動がKYで反感買いました、じゃいろいろ損だろうから。
とりあえず、次回も期待しとります。

444 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 11:32:15 ID:rTdET1Au
せんたいさんGJ!タニアいいね〜タニアのエロありSSが見たくなってきたよ

>>443
そういう基本のルールみたいなのがあるのであれば、よく知らない人もいるだろうし新人さんのためにもまとめて次スレからは>>1に貼ってはどうかな
ルールが書いてないのに守れなくて叩かれてるのは見てて不憫だ。悪気はないだろうしね


445 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 11:40:07 ID:Ft/K4cSG
>>444
スレローカルじゃねぇし

>なかどめ氏
オヌヌメ
SS書きの控え室 83号室
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1215996184/


446 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 11:52:11 ID:dC7Mncz0
>>444
スレのルールじゃなくてSS書きの最低限のルール、というかマナー、みたいなもんだしね。
本来なら投下する前から分かっているべきことなのよ。
SSスレ読んでる奴なら、投下に関するルールぐらいは自然と理解するのが普通のはずだし。

とはいえ、ここでSS投下デビューって人も多いし、テンプレに
「このスレで初めてSSを投下したいと思っている方へ」みたいな文章は入れておくべきかもしれんな。

447 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 12:13:52 ID:DwGUBCit
半年ROMれってことだな

448 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 12:16:23 ID:Ft/K4cSG
だが、ファンタジーさんやラブコメさんが半年待たずに光臨なさることもある

449 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 14:18:43 ID:kFc2RUJL
>>429 >>431
二人ともGJ! 

450 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 21:09:56 ID:r7L5M4jJ
ネタを思いついてSS書きたいと思いたったなら、そのときに書くのが一番で、
さらに書いたらUPしたくなるのは自然の流れだし。
ここにはじめて来たんなら本来はしばらくROMって学習してからのほうがいいけど、
必ずしもそうでなくてもいいと思う。マナーはすぐ学べるだろうし、イキのいいSSはなんだかんだいっても嬉しいしね。

ただ新人さん、>>419みたいなレスはいろいろと火種になりかねないので、
コテハンつけた状態ではレス文面は慎重になったほうがいいよ。>>443に加え、

一、誘い受けっぽく書かない
二、他作者の評価を不用意に口にしない(「どれが面白いのかわからないけど」みたいなのも危険)

重要なのはSSの中身だけど、そのほかの部分でもこのくらいの配慮はしたほうがいい。

451 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/03(日) 21:39:28 ID:+uXpXkAu
つーかエロアンもいいんだが
ボルボ氏のワインの乱の続きこねーかなぁ・・・

黄金溶液も政治・経済・陰謀などをリアリティのある描写力で描いてたし
今読んでもやっぱクオリティたけーw

452 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/04(月) 00:11:32 ID:XUAAUk7E
いろいろとご迷惑をかけ、申し訳ございませんでした。
自重します。
初めて投下するということは理由になりませんが、
書き手に初めてなったことで、少々浮かれていたようです。

とりあえず、>>431の続きからになります。
このまとまりの次で、おそらく最後になります。

453 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/04(月) 00:12:25 ID:XUAAUk7E
 鬱蒼とした森の中に静かに降り立つと、シルフィードはきゅいきゅいと鳴きながら、
 再びどこかへと飛び去る。どこへ行くこともできず立ち尽くしていると、森の奥から、先ほどの女の子が飛び出してきた。
「あなた、いったいどこへ行っていたの?」
「わ、わたしは別の風竜さんに乗せてきてもらったのね。
 こっちにわたしの家があるのね。ついてくるのね」
 彼女に従うままに進むと、なるほど、農作業小屋のような、小さな建造物が佇んでいる。
「しかし……、まるっきり廃墟じゃないか」
 それだけではない、辺り一帯には生臭い匂いが漂う。
 それが小屋の脇に積まれた生肉によるものだと気づくのに、時間はかからなかった。

 小屋の中へと通されるが、中には簡素なテーブルと椅子があるだけで、生活臭はまったく感じられない。
「あなた、本当にここで暮らしてるの?」
 ルイズも訝しげな様子である。
「そうなのね!シル……イルククゥは、シルフィードさんといっしょに、
 町から町に、物を運ぶ仕事をしてるのね。だから、ここに帰ってくるのはたまーにだけなのね!」
「へえ、あなた、イルククゥっていうのね。でも、本当? 
 風竜を使った運送屋さんなんて、聞いたことないわ」
「本当なのね!信じてほしいのね、キュルケさん」
「……わたし、あなたに名乗ったかしら」
「ところで、あなたの青い髪、まるで王族よ。もしかして、本当にタバサの親戚なの?」
 不可解そうなキュルケ夫人をよそに、ルイズが会話を遮る。
「そ、そんなところなのね。おねえさまはおねえさまなのね」
「ふーん」

 タバサの友人を招いて、ただそれだけではいけないと、
 イルククゥは簡素な竈に向かって、料理を始めてしまった。
「なあルイズ」
「なに、サイト?」
「どう思う?」
「どうって、たぶんこの子が、そうでしょうね。
 だけど……、秘密にしているのだから、それを尊重してあげてもいいんじゃないかしら」

454 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/04(月) 00:14:55 ID:XUAAUk7E
 しかし、イルククゥが食卓に並べた料理は、
 肉の丸焼きにハシバミ草のサラダを添えただけの、到底人間の食事とは言えないものなのだった。
「……、イルククゥ、あなた、普段こんなものばかり食べているの? 
 今時、平民だってこんなに酷いものは食べないわよ」
 一人事情を飲み込めていないキュルケ夫人ではあるが、私とルイズもまた、手を付けられずにいる。
「ところで」
 そんな様子を見かねたのか、イルククゥが突然、口を開く。
「おねえさまのお友達を見込んで、お話があるのね」


「何を言ってるの? そんなこと、いくら私が貴族だからといって、できるはずがないでしょう?」
「そこをなんとか、シルフィ一生に一度のお願いなのね! 
 このままじゃ、おねえさまが可哀想なのね」
「だけど、あなたのやろうとしていることは、
 下手をしなくても、悪くて死刑、よくても国外追放よ。
 ねえキュルケ、あなたもなんとか言いなさいよ」
 しかしキュルケ夫人は、自らの友人の現状に対して思うところがあるのか、
 イルククゥの言うことを否定しようとしない。
「サイトも、いくらあなたが異世界人でも、これがどれだけ無茶なことかは分かるでしょう?」

 イルククゥが提案したのは、こうだ。
 タバサが誰にも顧みられず、無名の墓地に葬られているのは許せない。
 だから、その従妹たるイザベラ一世に直談判して、せめてシャルロットとして、
 本物の墓に葬ってもらうことはできないか。そして、彼女の身に起こったこと、
 正しい歴史を知らしめられないか。そのために、王城に忍び込む手伝いをしてほしい、と。
「無理に決まってるでしょう? あなたが無念なのはわかるけれど……」
 ルイズの反応も当然だ。今なお王家の居城として機能しているヴェルサルテイル宮殿は、
 一部が観光地として開放されてはいるものの、その最深部は国家の中枢として固く閉ざされている。
 そこに白昼堂々忍び込もうなど……。

455 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/04(月) 00:15:24 ID:XUAAUk7E
「わかりました。協力するわ」
 ところが、何を思ったか杖を掲げたのは、キュルケ老婦人である。
「あなたの言うことは正しいわ。タバサも、いい友達、いえ、妹かしら――を持ったものね」
「何を考えているの、キュルケ? 若い頃にもらった性病のせいで、今更頭がおかしくなったとは言わせないわよ」
 するとキュルケ夫人はルイズをキッと目で捉え、
「あなた、貴族でしょう? 世の不条理を、道理に沿って正す役目、貴族が先頭に立って行うべきではなくて?」
「それは、そうかもしれないけれど」
「使い魔を召喚して、ついにゼロじゃなくなったって喜んだけど、
 あなたの心は、本当のゼロになってしまったのね。友人、いえ、ツェルプストーの人間として、失望したわ」
「サイト、なんとか言ってよ」
 正直な心情からすれば、イルククゥの計画は、無謀どころか、
 打算さえどこにもない、無策なものに違いない。しかし……。
 自らが恨んだ王家の英雄として、望まない信奉を集めているどころか、
 その信奉さえかりそめの書き割りで飾られているときては、道理はイルククゥ、
 いや、シルフィの方にあるとしか、思えなかったのだ。
「なあルイズ」
「なによ、わかってくれるの?」
「ルイズは、いや、俺たちは、あの本のように、英雄になることはできなかった。
 だけど、自らに課せられた命令に殉じて英雄になったタバサも、誰も見ていない場所で、
 誰にも知られずに正しいことをした人間も、等しく英雄なんじゃないか? 
 このトシだ。どうせ間も無く土に帰る命、慎ましやかに咲かせようじゃないか」
「本気で言ってるの?」
「ああ、本気も本気さ。見る限り、もうメイジなんて時代遅れの代物かもしれない。
 だけど、だからこそ、最後に一花、虚無の力で人助けと洒落込もうぜ」
 一瞬の沈黙の後、ルイズはやれやれと首を振る。
「あきれたものね。サイト、あなたも、時代を間違えた英雄よ。
 わかったわ、貴族の誇り、みせてあげましょうじゃないの。
 その代わり、何かあったら私を守るのよ。神の左手、ガンダールヴ」
「おうよ!」
 虚無だのガンダールヴだの、
 本当に俺たち二人が狂ったのではないかといぶかしむキュルケ夫人だが、
 ルイズが協力を決めると、微笑みながらルイズの手を取った。
「キュルケさんにルイズさん、それと……」
「サイトでいいよ」
「サイトさんも、ありがとうなのね! これでおねえさまも浮かばれるのね!」
 イルククゥは喜び勇んで、作戦の開始を告げた。

456 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/04(月) 00:16:34 ID:XUAAUk7E
「それじゃあ、作戦通りにいくのね。
 わたしはシルフィードさんを呼んでくるから、ちょっと待っていてほしいのね」
 シルフィが再び、森の奥に消える。
「それにしても、まさかルイズ、あなたが伝説の虚無の使い手だなんてねえ」
「信じたくなければ、信じなくてもいいのよ?」
「信じるわ。今更私に嘘をつく意味なんて、どこにもないでしょう?」
「……それもそうね。できれば、もっと若い頃に、魔法が使えるようになればよかったけれど」
 話しこんでいる二人を横目に、シルフィードが降り立つ。
 ところが出鼻をくじいたのはキュルケ夫人であった。
「ところで、イルククゥはどこへ行ったの? 
 まさか、私たちだけに押し付けて、なんて筈はないでしょうけど」
 そういえば、私とルイズは、そのことは半ば織り込み済みとして考えていただけに、
 どう誤魔化すかをすっかり忘れていた。シルフィードも明らかに狼狽している様子で、慌てて空へ舞う。
「あらら、行っちゃったわね」
 やがてイルククゥが森の中から駆け出てくるも、
 キュルケ夫人は二度驚くほかない。私とルイズは思わず頭を抱える。
「あ、あなた、服はどうしたのよ! 服は!」
「まずったのね〜!」
 そんな芝居をもう一度繰り返し、ようやく森の中から出てきたイルククゥに、
 流石に感付いたのだろう、キュルケ夫人が詰め寄った。
「あなた、もしかして、いえ、確実に、シルフィードでしょう」
「な、なにを言っているのね! わたしはれっきとした人間なのね! 
 ルイズさん、サイトさん、そうなのね!?」
 しかし私たち二人は、目を逸らし、沈黙することしかできない。
「シルフィード、頭の上に、飛び立つときに引っかかった葉っぱが引っかかっているわよ」
 思わず青い髪に手をやるシルフィード。
 もはや、弁解の余地はなかった。
「さっき、自分のことをシルフィって言っていたときから、
 怪しいとは思っていたけど、本当にとはね……。ルイズ、サイト、あなたたちも気づいていたの?」
 まさか最初から知っていたなんて、言えるはずもない。
 召喚されし書物は、私とルイズ、二人だけの秘密なのだから。
 結局キュルケ夫人がシルフィードに全てを洗いざらい吐かせ、作戦を練り直した後で、出発とあいまった。

457 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/04(月) 00:16:55 ID:XUAAUk7E
ここまでです。

458 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 00:23:40 ID:ctSVhUgf
なかどめ氏来てたー
お疲れ様。久しぶりの冒険譚でワクワクだね!
続きを楽しみにしてます

459 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 00:45:41 ID:TiwfUhrJ
>>457
今回もGJ! この話だとテファってどうなっているんだろ?

460 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 04:25:38 ID:KISzEDZ8
せんたいさんへネタ提供

ttp://www.hokkoku.co.jp/news/HT20080803401.htm

461 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 19:37:13 ID:idokL1OP
雑談掲示板見て気づいた
タニアって八重歯っ子だったんだな

462 名前:微熱と炎蛇:2008/08/05(火) 16:09:29 ID:B76SiCkP
「ん…はぶっ、んん、じゅるっ、んっ!!」

褐色の肌を持った豊満な体つきの女性が、頭頂部が禿かかった男性の陰部に顔を近づけ何やらもぞもぞ
と動いている。彼らこそ教師と生徒の間ながら恋人同士であり大人のお付き合いもしているコルベール
とキュルケであるのは説明しなくてもわかるだろう。
現在、キュルケは前技としてコルベールの大蛇とも呼ばれる巨大なモノを相手に奉仕中であった。
まるで肉を頬張るように口を大きく開け必死になってコルベールのモノに舌を絡みつかせる。
対するコルベールは気持ちのよさそうにキュルケの頭に手を置き、彼女の奉仕を楽しんでいた。
そんな中、コルベールが射精を向かえた。ごぴゅっと勢い噴出したそれはキュルケの口内を汚し、キュルケ
もそれを飲み干そうとするも、あまりに多量のためいつも飲みきれずに口の口角から精液が漏れ出す。

「ごほっ、ごほっ」
「ふぅ、キュルケ…よかったよ」

手元に用意してあったちり紙で口角に残った精液を拭い取る。付き合ってこういう関係になって以来、
キュルケは口でする時は十中八九咽るのだが、なるべく口内で精を受け止める事にしていた。以前、
顔に出された時はあまりの量に髪の毛にべたついて大変な目にあった為だ。行為の後、風呂に入れば良い
のだが口でする時は大抵前技であり、髪を精液でべたつかせて本番を迎えるのは一日中行為に没頭してい
たい気分の時でなければ嫌であるためだ。

「それじゃ、キュルケ」
「う、ん。はい…」

フェラチオも終わり、次は本番である。コルベールは即座にキュルケに促すとキュルケもそれに続いて仰向け
になり、股を開く。丁寧に手入れされ、しっとりと濡れた陰毛とその奥の裂は愛液をたたえており、既に臨戦
体勢は整っていた。コルベールがキュルケの開かれた股の間に入り、己のその巨大な蛇を持ち照準を定める。
そして、腰を前に突き出しキュルケの中へとゆっくりと入っていった。その姿はまるで自分の巣穴に帰る大蛇
そのものであった。一方、キュルケはずぶずぶと恋人の蛇が自分の中に入ってくるのを少し苦しそうに受け入
れていた。

463 名前:微熱と炎蛇:2008/08/05(火) 16:09:55 ID:B76SiCkP
(やっぱり、こんなのは慣れるもんじゃない)

キュルケは頭の中で一人ごちた、ルイズ等の話を聞けば彼女達の恋人達も相当大きいと聞く。しかし、今目の前
にいる彼より大きい男なんて存在するのだろうか?いや、いないだろうとキュルケは思った。このようなサイズ
を持つ男がそこらに存在したら…、おそらくは体格の小さいルイズやタバサあたりなんかは壊れてしまうのでは
ないかと思う。大体からして割りと(女性にしては)体格の大きなキュルケでさえきついのである。
きっと若い頃は相当な女泣かせだった事は想像に固くなかった。

一方でコルベールは、というと

(ふむ、小慣れてきましたね)

キュルケの様子を冷静に分析していた。初めて彼女を貫いた時は処女だった(ここいらは本当に『微熱』ですませて
いたらしかった)為か成るべく、行為に恐怖心を抱かせないように労わりながら彼女を抱き。二回目は全力を尽くし
彼女に性行為の快楽を叩き込み、三回目以降からは自分の持てる技術を小出ししながら彼女を抱いて来た。(合間合間
に全力を尽くしてさらに刷り込ませるのも忘れていない)。こうする事で少なくとも肉体面においては虜にできる。
というのがコルベールの人生哲学であり、現にキュルケはコルベールに夢中であった。コルベール自身についてはその
容姿からか喪男の代表格にあげられる事が多いが、これでも若い頃は『娼婦泣かせのジャン』とも呼ばれた事もあり。
股間の大蛇もそうだが、実際のテクニックもトライアングルクラス、まさに鬼に肉棒とはこの事であった。
キュルケと付き合い始めた当初、キュルケはさも男の事ならなんでもござれ風な風を撒き散らしていたが、コルベール
にしてみればそこらではにかむ小娘同然であり、肉の力で陥とす事は容易であった。
今日はどんな『技』で彼女を翻弄しようか、しばし考えていると。不意に背中に電流が走った。

(いつもと動きが違う!?)

コルベールの蛇を包むキュルケの肉の動きが今日はいつもと違う事に気づいた。コルベールはそっとキュルケの方に目を
やると、そこには挑発的な目つきのキュルケがそこにいた。

(今日は、いつもとは違うわよ。ダーリン!!)

いつもは、コルベールの『技』に翻弄され続けてきたキュルケであったがとうとうその牙を向いたのだ。
元々、キュルケの気質から考えてやられっぱなしというのは彼女の性分ではない。ましてや、相手は最初はあなどっていた
コルベールである。今までは彼の好き放題に犯られっぱなしだったが、今日こそはとついに反撃にうってでてきたのだ。

(今日こそは…先にイカせてみせるわよ)

キュルケの瞳に炎が灯る、少しうろたえ始めたのはコルベールだ。

(何、この程度は…)「おぉ」

キュルケの攻撃を無力化せんと試しに腰を動かすコルベールであったが、これは逆効果であった。
まるで膣壁の襞が絡まり、周りの筋肉も絶妙な力加減で収縮し。それがコルベールの動きにも合わせて来たのだ。
今の今まで相手にしてきた女達は自分のこの『蛇』と『技』でそのまま流されて来た為このような反撃に出た女はキュルケが
初めてであった。

464 名前:微熱と炎蛇:2008/08/05(火) 16:10:33 ID:B76SiCkP
(ふっ、面白い…!!)

久々に女を征服する楽しみにコルベールは体を奮わせた。

「まだまだ、これから、よ…」

キュルケはそういうと、腹に力を込めイメージに集中する。自分の膣の襞一つ一つを成るべく細かく想像、膣に埋没している
コルベールの蛇に絡みつかせる。そして、筋肉が収縮するイメージを働かせる。まるでフェラチオをしている時の自分の口の
様に…。コルベールのモノは大きい分、壁に当たる表面積も大きい。最強の武器は最大の弱点にもな利得るのだ。

(だが、しかし…)
「ぅん!?」

コルベールはきゅうきゅうといやらしく絞めつけて来るキュルケの中を掻き回した。その巧みな動きにキュルケは高い声をあげる。

(それは相手も同じ事…)

そう、コルベールを苦しめるキュルケの武器はそのままキュルケの弱点でもあるのだ。キュルケの膣に当たる表面積が広ければ広い
ほど…キュルケのポイントを突く事になるからだ。ここにきて、両者の戦況はイーブン。わからなくなってきた。
自身達の最大の武器で自身達の最大の弱点を突きあっているのだ、こうなると戦況を左右するのは精神の領域である。
しかして、今回は一味違うキュルケ。感じつつも果敢に攻めの手を休める事はなかった。しかし、ここに来てコルベールが攻めの手
を休めた。腰を引いたのだ、その大蛇がキュルケの膣から這い出て抜くか抜けるかギリギリのところでストップする。

(これは…、しばし休憩しようというの?させなくってよ)

その休戦は受け入れられない、キュルケは引き抜かれかけている大蛇を追い腰を使った。
しかし、そのキュルケの動きは間違いであったと言わざる得ない。
コルベールのこの動き、実は休戦などではなく今まさにキュルケに止めをさす為の前準備であった。
コルベールは自身の蛇をギリギリまで引き抜くと即座にイメージする。太もも部の脚の骨から腰部の骨までの間接を増強…!!
さながら背骨の様に、いや、それよりも細かく。そうして作られたイメージから連想されるのはバリスタ…!!
きゅうきゅうと引き絞られ力を溜めている矢、そしてそれはキュルケの膣…いや、その奥を的に狙いを定め、放たれる!!

この時の様子をキュルケの使い魔、フレイム(火竜山脈出身、オス)はこう語る。

「ええ、ご主人と旦那の交尾ですか?あれは…そう、もう人間の交尾なんてもんじゃなかったですね。ヤルかヤラれるか、そんな
 殺伐とした蛇のような交尾ですわ。にしてもこれに関しては旦那の方が一枚上手でしたね。ええ、お互い最後の一撃を見舞おうか
 って時にね、こうパァンって音がしたんですわ。そう、まるで空気が 破 裂 し た か の よ う な 」

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

コルベールの一撃にキュルケは声なき声をあげる、凄まじい程の快楽の波が頭を走り意識を刈り取って行った。
対するコルベールは苦悶の表情を浮かべつつもなんとか耐え切った様であった。

(危なかった…、口で抜いてくれなければ、私もあるいは)

額に玉の様な汗を浮かべながら、目の前で気絶している恋人をコルベールは愛おしそうに見つめた。

465 名前:微熱と炎蛇:2008/08/05(火) 16:10:54 ID:B76SiCkP
「…ぁっ、あれ?あ、私、そう。気絶していたのね」
「あぁ、だが驚いたよ。君がここまでやってくれるなんて」

意識を取り戻したキュルケにコルベールは優しい言葉をかけた。それは、初めて自分に対抗してきた女性に対しての賞賛の言葉であった。

「でも、私は…」
「でも、君のような女性は初めてだ。これは私からご褒美をあげなくてはいけないね」
「そんな、ジャ、ンっ!!」

ずん、とコルベールは腰を突き上げた。そう、キュルケが意識を回復するまで繋がったままであったのだ。

「えっ?やっ、そんな。今日は…」
「君の健闘に答えなければね、たっぷりと愛してあげるから。たくさんイキなさい、キュルケ」
「やっ、はぁぁぁぁんっ!!」

翌日
「あ、コルベール先生。おはようございます」
「やぁ、おはよう才人君」
「あれ?なんかすっきりしたいい顔つきになってません?」
「そうかね、いや今日は実に清清しく起きれてね、はっはっは」

「ぁっ、腰が動かない…。これは、また2日は立たないとまともに動けないわね…。ジャン!!今に見てなさい、きっと先に貴方を…」

キュルケの挑戦はまだまだ続く。

466 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/08/05(火) 16:12:22 ID:B76SiCkP
きっと若い頃の先生は凄かったに違いない。

467 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 16:38:51 ID:/FkaUtrt
…。

468 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 16:40:51 ID:V8LxEov/
キュルケvsコッパゲとはめずらしい組み合わせですな
勃起した

469 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 17:40:05 ID:jCxA5pzU
どうもコルベール先生を見ているとGS美神の唐巣先生を思い出すよな

470 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 18:21:57 ID:GQe84FtT
コルベールの大蛇表現に吹いたが、行為のところやフレイムの証言がバキみたいでもっと吹いたw

471 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 18:43:33 ID:8UUU+zuo
>>466
おお新作GJ! 
コルベールは職業軍人上がりだから女を買ったことはあるだろうなぁ
つーかコッパゲまだまだ余裕ありまくりww
>>470じゃないけど格闘技かよ>前技
一般的なエロ表現だとたしか>前戯

472 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 18:51:37 ID:+kGpI88a
これはGJ! 炎蛇の二つ名は伊達じゃないな。これで42歳とか!
アニメのコルベール先生もやけに格好よかった。生きてて欲しいもんだ

473 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 19:20:44 ID:QdtPD3a0
>>466
>きっと若い頃の先生は凄かったに違いない。

若かりし頃の先生が身を置いたのは男ばかりの軍隊で(ry


メンヌヴィル「は…はいりました…」
コルベール「ああ…つぎはファイアーボールだ」
メンヌヴィル「それじゃ出します…」

コルベール「ところで俺の炎蛇を見てくれ。 こいつをどう思う?」
メンヌヴィル「すごく… 大きいです…」




474 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 19:33:24 ID:/FkaUtrt
>>473
アッー

475 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 20:03:05 ID:yb76hAgf
キュルケたんハァハァ

476 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 20:55:46 ID:QdtPD3a0
>>474
「アッー」…だと? 君は何か勘違いしているかもしれんな。
我らがコッパゲ先生と副長殿は魔法の技量を互いに高めあうことで、
持て余した情熱をハッテ……ゲフンゲフン、発散させているだけだヨ?

477 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/08/05(火) 21:07:45 ID:BCyK+r2Y
無駄のない筋肉と筋肉がぶつかり合う、弾け飛ぶ汗と汗。
パンツ一丁で対峙するのはコルベールとメンヌヴィルだ。
その部隊の特殊性から魔法の腕だけでなく単純な肉体の力も要求される為、
こういう日々の訓練はかかせないのだ。
パァンとコルベールの手のひらがメンヌヴィルの肉体を叩く、対するメンヌヴィルも
負けてはいない、マウントをとるとそこから尻のほうに手をかけパンツを掴み思いっきり
引っ張りあげる。
「ア゛ッーーーーーーー!!」

ごめん、感想見に覗きにきたら何か思いついちゃって。
それじゃ、ウザイ言われる前に退きますね。

478 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:38:08 ID:BYCzBlJ+
保管庫見てて気付いたんだけど、保管庫の更新だけで見てる人もいるみたいだね。
猫アン様まだ終わってないってのにさ。

そんなわけで猫アン様最終章、いきまあーす!

479 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:39:09 ID:BYCzBlJ+
粗末なテーブルに並んだ料理を挟んで、女王とその騎士は対峙していた。
そう、まさに『対峙』である。
その食卓に満ちた空気は、死合のそれだった。
脂汗の浮く額を時折ぬぐいながら、騎士は木の食器を繰って、目の前の料理を食べる。
『せっかくですから、味わって召し上がってくださいな』との王命を戴いては、騎士に抗う術はない。
一方、対面の女王は、満面の笑顔で食事をする騎士を見つめる。
眉も口も慈愛に満ちた笑顔を形作っていたが、その瞳だけは一切笑っていない。
それゆえに、騎士が受ける重圧は想像を絶するものがあった。
女王の内に眠る牝猫の獣性が、騎士の牡を圧倒しているのかもしれない。
もちろん、料理の味などわかるはずもない。

「どうです?シュヴァリエ?ダメ女王手ずから作った料理の味は?」

そこへ、休みなく降ってくる皮肉の棘の生えた催促の台詞。
ボディブロウのように、アンリエッタの言葉が才人のハートに鈍く響く。
独り言に近いものであったとはいえ、才人は目の前でアンリエッタを罵ったのだ。
当然、女王は酷くおかんむりであった。

「え?あ、はい、大変おいしゅうございます」

味のしない、野菜を挟んだ薄い焼肉を飲み込んで、才人は応える。
女王は瞳以外笑顔のまま、今度は目を細めて言った。

「…それは、隣のソースに浸けて頂くのですよ。湯に潜らせただけのお肉とお野菜がおいしいなんて、変わっておりますのね、シュヴァリエ」

アンリエッタの指摘のとおり、その料理の皿の隣にある銅製の小さな壷には、甘い香りの黄土色のソースが満たされている。
才人の背筋がぞくりと震える。
女王の瞳は、まさに獲物を目の前にした猫のそれだった。
才人はさしずめ壁際に追い詰められた窮鼠、といったところか。
しかし、窮鼠猫を噛むとのたとえもある。
まだ、手はあるはずだ。まだ何か──────。

「え、ええと。素材の味が生かされていておいしいって意味で」
「それって料理人の腕は関係ないってことですわよね」

にっこり。

こ、こえええええええええええ。
あまりにも穏やかなその言葉と怒りの篭った視線に、才人はいよいよ自分が嬲られているのだと悟る。
窮鼠どころか、もうすでに猫の口に咥えられているのである。

「ねえサイト様」
「は、はひ」

今まで『シュヴァリエ』と呼ばれていたのが急に名前になったことで、才人の恐怖が加速する。
思わず両手を膝の上に置き、背筋をぴんと伸ばしてしまう。
女王は優雅な仕草でテーブルを回り込み、硬直する才人の顎を、少し爪のとがった指でつまむ。
そして顔を上げさせ、自身の瞳を覗き込ませる。

「私に、女の悦びを刻み込んだのは、どこのどなたかしら?」
「え、あ、俺?」

目を点にして応える才人に、アンリエッタははしたなくテーブルに腰を載せ、その長い灰色の尻尾をゆらゆらと揺らす。

480 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:40:28 ID:BYCzBlJ+
「そうですわね。最初は私から求めたとはいえ、悦びを覚えるまで私の女を嬲ったのはサイト様です」
「ちょ、ちょいまち、あのあと姫さま自分でいろいろしてきたじゃんか」

才人の反論に、女王はキスしそうなくらい顔を近づけ、さらに反論する。灰色の三角の耳が、ぴんぴん、と楽しそうに揺れる。

「…あなたに刻まれた最初の夜は、ずっと私を苛んだのです。昼な夜な、あの焼け爛れた棒で引き裂かれるような感覚を、私は反芻していたのですよ」
「まってそれって俺とは関係ないじゃんか」
「じゃあ戻して」

才人の頬を挟み込み、真剣な眼差しで才人の瞳を覗き込む。

「…え?」
「私の無垢を戻して。夜な夜な疼く、この身体を戻して。恥じらいも節度もあった、あの頃に戻して頂戴」

潤みきった目で、才人をそう非難する女王。それと同時に、牝猫の喉がころころと鳴り始めている。

「いや、その、無理ですってばそれ」
「なら、私のこと、もうダメ女王なんて呼ばないで。
 あなたがこうしたのよ。私がダメなわけじゃないの。分かってる?」

じっと才人の瞳を見つめ、そう命令する女王。そのスカートの布の隙間から出ている尻尾からゆらゆらと揺れている。

「わ、わかりました、わかりましたから」
「嘘」

猫の瞳で、女王は才人の嘘を見抜いた。
そして、才人の唇に熱い吐息を吹きかけながら、囁いた。

「嘘だわ。きっとサイト様は私の事、心の奥でダメな女だと思ってるのよ」
「そんなダメだなんて思ってませんて、もう」
「本当に?」
「ほんとですって」
「ほんとうにぃ?」
「ほ・ん・と・うですって!」

あまりにもしつこい牝猫女王の追及に、半ば自棄気味にそう吼える才人。
アンリエッタは直前で放たれたその大音声にびっくりした顔になったが、すぐに元に戻ると。

「じゃあ、こんな事しても、ダメだなんて思わないんですね」

言うや否や、ドレスの胸元を勢い良くぐばぁ!と開くと、色も柔らかさもサイズも女王な胸を放り出した。

481 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:41:10 ID:BYCzBlJ+
「え」

目の前で揺れる女王な肉鞠に一瞬で固まる才人の隙を見逃さず、アンリエッタは才人の股間のテントに手を掛け、ジッパーをずり下ろす。

「えいっ」

そしてそこからまろび出たテントの支柱を、染み一つない真っ白でまん丸な女王の胸で挟み込む。

「ちょ、なにして」
「こんなことしても、ダメ女王じゃないんですよね」

言いながら、ぐにぐにと両手で胸を挟み込み、間に挟まれた才人の肉棒を女王の圧力で押しつぶす。

「い、いやまって、なんでいきなりこんなっ」
「…私、サイト様が好きなの。この国と同じくらい、大好きなの」

肉棒を胸の谷間に挟んだまま、猫耳の女王は、真剣な顔で才人を見上げる。
今更何を、と才人は思ったが。
女王は続けた。

「サイト様とキスするのが好きなの。サイト様にぎゅうってされるのが好きなの。
 …サイト様とえっちするのが、だいすきなの」

そして、胸の谷間でとろとろと半透明の液体を零す才人を、完全に発情した視線で見つめた。
ほう、と熱い溜息が先端にかかると、才人の喉からうっ、と声が漏れる。
そんな才人を見上げ、牝猫女王は淫らな声で己が騎士に尋ねる。

「こんな淫乱な女でも、ダメじゃないんですか…?」
「い、いやその…」

返答に窮する才人。
姫さま相当追い詰められてたんだな、と無駄に反省などしてみる。
だがしかし本当のところは、アンリエッタがこうなってしまった原因は、『アイシャの指輪』によって猫が混じった事により、抑えていたものが噴出してしまったからである。
むにむにと自分を刺激し続けるアンリエッタに、才人は辛うじて思いついた事を、投げかける。

「両立できるなら…ダメじゃないですよ」
「え…?」
「俺も、トリステインも。両方。
 両方とも、面倒見切れるなら、あなたは立派な女王様ですよ」

アンリエッタはその言葉に、ふにゃん、と嬉しそうに笑う。

「はい、そうできるように尽力致します…。サイト様」
「言葉だけじゃダメですよ。ちゃんと実行しなきゃ」
「はい。勿論ですわ。だから…」

言ってアンリエッタは、才人の肉棒を胸の谷間から開放し、ざらざらの舌でその先端を舐めあげた。

「ちょ、まってうわっ!?」

その強すぎる刺激に、才人の堰はあっさりと崩れ去り、白濁がどぴゅどぴゅと容赦なくアンリエッタの顔に降り注ぐ。

「は、ふわ、いっぱい…」

飛び散る白濁を主に顔面に受けながら、幸せそうな笑顔で女王は淫靡に微笑む。
その頭で、灰色の猫耳がくたん、と倒れる。
そして嬉しそうに、ぴちゃぴちゃと飛び散った才人の精液を舐め上げる。

482 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:42:02 ID:BYCzBlJ+
「い、いきなり舐めないでくれよ…出ちゃったじゃん」
「うふふ。勿体無いですね。確かに」

そう言う意味で言ったのではないのだが。
牝猫女王は才人の言葉に嬉しそうに微笑み、そして精液に塗れたまま、その柔らかい胸を晒したまま、才人の身体を這いずって昇っていく。
近寄ってくる牡と牝の混じった匂いのする女王に、才人の腰が思わず引ける。しかし狭い丸椅子の上では逃げ場はない。
アンリエッタは才人の胸板に完全に密着すると、その鼻先で、雄の匂いにまみれながら、言った。

「今度は…きちんと、やや子の部屋に」

そして腰を持ち上げ、才人の先端を己が肉の割れ目に押し当てて、ねだる。

「やや子の部屋に…サイト様のあっつぅい子種を…」

ぶちゅり。と滑った音を立て、アンリエッタの桃色の秘唇はあっさりと才人を飲み込み、ぐにゅりぐにゅりと襞を蠢かせて牡を奥へと導いていく。

「子種を…やや子の部屋を、子種で…いっぱい汚してくださいまし…」

その言葉に、才人はぎゅっとアンリエッタを抱きしめる。
抱きしめられてアンリエッタの子宮がぞる、と蠢き、ぱっくりと肉の顎を開いて才人の先端を咥えこむ。
完全に密着する性器と性器。
しかし、このままでは。

「サイト様…こ、このままでは動けません…は、放して…」
「だめ。今日は姫さまを放さない」

才人は反論し、さらにきつくアンリエッタを抱きしめる。
あまりの愛しさに、才人はアンリエッタを離したくなかった。
それに、猫になったせいか、アンリエッタの身体はいつもよりずっと柔らかく、こうして抱いているだけでとんでもなく心地よい。
才人は腰を回すように動かし、続けた。

「前、宿で、したみたいにさ。中、動かして、みせてよっ」

回転刺激だけでも十分感じていたアンリエッタだったが、才人の言葉にその時の事を思い出す。
膣肉で才人をくわえ込み、腰肉を動かして、子宮口で才人を犯したあの日の事。

「わ、分かりました…んっ…こ、こうですね…」

才人の腰の回転に合わせ、アンリエッタも同じように腰を回して。
膣道に感じる牡の温度を、手でしごくかのようにイメージしながら、膣肉を蠢かせる。
ぐにぐにと凶悪な螺旋を描き、アンリエッタの膣はまるでコルクの栓のようにがっちりと咥え込まれた才人を刺激する。

「そ、そう、いいよ、きもちいいよ姫さま…っ」
「や、いや、姫さま、なんて、言わないでっ、おね、おねがいっ、なまえでっ、名前で呼んでぇっ、名前でっ、呼んでくださいましぃっ!」

上半身をぐにぐにと才人に押し当て、下半身でぎゅりぎゅりと才人を拷問具のように締め上げ、アンリエッタは艶やかに啼く。
耳がぴんと天上を向き、尻尾がうねうねと淫らにくねる。
才人はそんなアンリエッタの尻肉を掴み、尻の谷間を大きく開きながら、応えた。

「アンリエッタ、アンリエッタ、アンリエッタっ!」

熱に浮かされたように女王の名を呼ぶ才人。
限界が近いのか、その腰の回転が速くなる。

「サイトさまぁ、サイトさまぁ、サイトさまぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ぶるぶると震え、愛する騎士の名を連呼しながら、最後の力を振り絞ってアンリエッタは腰の回転と膣肉の動きで最大の螺旋を描く。
ぎゅりりりり、と膣道が絞られ、牡に快楽を与えるためだけに存在する肉襞が、肉の牙となって才人の肉棒に食い込む。
最奥では子宮口が捲れ上がり、まるで唇のように才人の亀頭に口付けをする。
その瞬間。

483 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:43:00 ID:BYCzBlJ+
どぷどぷどぷどぷどぷ…。

アンリエッタが望んだとおり、彼女の子宮は才人の吐き出した牡の欲望で、徹底的に陵辱された。

「は、ふわ、いっぱいぃ…」

ほわん、と蕩けた目で、女王はくったりと騎士の肉椅子の上にしなだれかかった。


「うふ。なんだか玉座に掛けているよう」

アンリエッタは才人の上でご満悦だった。
ドレスは才人の精液に汚されてしまったので、脱いで部屋の隅へ。
今は、裸の上に『アン』の着ていた上着だけを羽織っていた。
もちろん丈はそこまで長くないので、真っ白な上着の裾からは、同じように白い、尻尾の生えた下半身が丸見えだった。
そんな格好で、アンリエッタは椅子に掛けさせた才人の上にいた。
玉座と化した才人は、膝の上でそんな格好をしている女王に、再び牡を滾らせていた。
さすがにガマンきかなくなりそうなので、才人は言った。

「あ、あのさ、どいてくんないかなあ」
「嫌です」

あっさり否定された。

「こんなに元気にしておいて、どいてくれもないものですわ」

言いながら、自分の脚と脚の間でぴんと立つ、牡をちょん、とつつく。

「わ」
「それに…せかっく作った手料理なんですもの。サイトさまに、食べさせてあげます」

言ってアンリエッタは。
先ほどの、薄い肉に野菜を挟んだ料理を指につまんでソースに浸け、そして振り向いて。

「はい、あ〜ん」

言って肉を口許に持っていき、咥えて。
才人の口許に持っていく。

「はひ、ろうろ」

才人はそれを半ば自棄気味に口で受け取る。
もぐもぐと咀嚼したのを確認すると、アンリエッタは言った。

「お食事とったら…またしましょ」

言って、元気になっている才人をきゅ、と握る。

「わ、わかりましたよ…全く、姫さまにはかないません」
「うふふ。当然ですわ。これでもこの国の王ですよ」

才人はその言葉に思わず、心の中で

『ダメだこの女王…早くなんとかしないと』

と思ってしまう。

484 名前:猫と七夕〜猫のアンリエッタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:43:44 ID:BYCzBlJ+
「…あ、今『ダメ女王』って思った」
「え。い!思ってません!思ってませんよ!」
「うーそ。言い訳してもわかるんだから」
「な、なんで分かるの!姫さまなんか魔法使った!?」
「いーえ。でも、自分の騎士の考えていることくらい分からなくては、王失格ですもの」

そして、このどうしようもない淫乱ダメ女王は淫靡に、典雅に、あくまで優しく、微笑んだ。

「それと、名前で呼べといいましたわよね?
 全く、王の命令を聞かないなんてどうしようもないダメ騎士ね。ダメ犬騎士だわ」
「ちょ、それって論点のすりか」

しかし反論しようとする才人の口は、アンリエッタの人差し指で封じられた。

「うふ。もう二度と人の事ダメって思えないように…」

そう言って、才人の肉棒を再び飲み込み、膣肉でぎゅり、と締め上げる。
喘ぎ声を上げる才人に、アンリエッタは続けた。

「同じくらい、ダメにしてあげる。この、ダメ犬モグラ騎士♪」

そして今度は、遠慮なく上下にも腰を使い始めた。

結局才人が開放されるのは、アンリエッタから完全に『猫』の抜けた、次の日の昼のころであったという。〜FIN

485 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/05(火) 21:47:32 ID:BYCzBlJ+
今回はアン様の通称『ロイヤルビッチ』を目指してみましたがいかがでしょうか。
でもたぶん素面だとしてくんないと思うのでこれ幸いと猫モードで。
まあみんな幸せならそれでいいよね!

あ、それと前きかれたソフトだけど、「3Dカスタム○○」というソフトです(○○には漢字二字)
いや雑談には書いたんだけど読んでるかどうかわかんないから一応。

さーて、それじゃあタニアの普段着バージョンと長スカートメイド服作ってくるか。
んじゃまたノシ

486 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 22:51:50 ID:+kGpI88a
きた〜!高貴な女性大好きな俺がきましたよ
もちろんGJ!!です! Mアン様も好きなんだけどね
てかアン様ならなんでも好きっていうかね。せんたいさん乙っした!

487 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 22:52:43 ID:Q/GiNuMT
アン様、アン様

488 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 23:11:25 ID:7pPReWSV
さすがへんたいさんGJJJJJJ

アンリエッタはやっぱりMが良いけどこういうのもいいな
ルイズもシエもアンも大好物な俺の為に次はシエをぜひ・・

489 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/05(火) 23:21:27 ID:w4XricYX
GJ!!
ハァハァ

つーか前にローション風呂シチュを希望した俺だが
ヘルスでロー風呂やったけど、
アレはフロがユニットバスだと底が滑って思うように動けないな

やっぱソプーみたいにマットがないとだめだなw

490 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 00:11:48 ID:lbJy47OB
3Dカスタム幼女おつー
でも最後まで攻めてるのにMっ気が抜けないのは何故なんだぜ?



アトピク氏のコッパーゲ先生はカッコいいから好きです

491 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 00:24:03 ID:FhCwh2QZ
3Dカスタム処女ですよね( ^ω^)
へんたいさんの文章エロいなぁ
読んでて自分の意思とは無関係に勃起するから困る

492 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 00:24:35 ID:eTnOWADw
>>485
>恥じらいも節度もあった、あの頃に戻して頂戴
他国の王子に結婚を約束した恋文をおくったり駆け落ち未遂をかました女に
恥じらいと節度なんざないだろ常考
やっぱりアン様はサイトが仕込まなくても駄目女王ww GJ!

493 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 00:48:44 ID:Ks6tIHH2
>>492
きっと、あのころは「結婚しても3ヶ月は」とか思ってたんだよw
いまでは結婚もしてないのに親友の想い人と愛欲に耽る始末。

とりあえず、王女の第一の務め-結婚に関する教育担当を死罪にするべきだ。
あと、王の第一の務め-子作りに関してマザリーニの教育が不十分な件。

494 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:12:47 ID:Bng565xV
原作でもビタイチでないけど母親のマリアンヌもわたあめな人なんだろうなぁ

495 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:33:43 ID:eTnOWADw
>>493
>いまでは結婚もしてないのに親友の想い人と愛欲に耽る始末。
さらに駄目になってないか? 弱小国とはいえ独身では唯一の王族なのに
>あと、王の第一の務め-子作りに関してマザリーニの教育が不十分な件。
多分、政略結婚で嫁ぐか婿取りでもするんじゃないかと考えていたんでね?
それとも先王が早死にしなければもう一人くらい子供(男子)
を作ると考えていたのかもな? まあ、それでも十分非難に値するなww
>>494
曲がりなりにも婿をとる前は女王をやっていて、なおかつ王妃として
政治の現場を見てるはずだから経験不足の娘にやらせるよりもはるかにマシ
なはずなんだが先王の喪に服するといって引き篭もってしまったからなぁ
先王のことを愛しており女としては幸せだったからの選択だろうが
無責任の誹りは免れんよなぁ

496 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:43:48 ID:oLM76nko
なんだか紳士じゃないのが混じってるようだな

497 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 01:50:12 ID:eTnOWADw
>>496
些かならず脱線してしまったようだ すまんorz

498 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 02:18:23 ID:C2ly/1yt
>>497
そもそもいろいろ間違ってる
結婚を約束した手紙など送ってないし、
原作じゃ駆け落ちではなくて眠らされて王宮から拉致だぞ。

499 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:38:36 ID:8eU4QKjD
しばらく書き込みがないようなので、大丈夫だと判断して投下します。
今回の投下で完結となります。

500 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 02:39:24 ID:eTnOWADw
>>498
アレ? 原作の2巻と6巻読んだのかなり前だから結構記憶がいい加減
なのかも


501 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:40:00 ID:8eU4QKjD
5.
 ヴェルサルテイル宮殿もまた、庭園や建築、美術を目当てとした観光客でごった返している。
 観覧チケットを手に、グラン・トロワの内部へ侵入するのは容易いことだった。
 ただし、開放された一部の区画以外は、メイス状に加工された杖を構えた衛兵に、固くガードされている。
「いい、いくわよ、ルイズ」
「がんばれよ。失敗して爆発でもしたら、目もあてられないぞ」
「ええ。でも、あの本に載っていた通りの呪文で、本当に姿を隠せるのかしら」
 王族の居住区に最も近い、遥拝場のようになった一角。キュルケ夫人の言葉を合図に、ルイズが小さく詠唱を始める。
 一瞬、風の流れが変わったように感じたが、辺りの様子に変化はない。
「駄目、か」
 爆発を起こし連行されるという最悪の事態こそ避けられたものの、
 ルイズの虚無が発動しない限り、作戦の遂行は不可能である。だが、
「ちょっと、シルフィード、どうしたの!?」
 キュルケ夫人の言葉にシルフィードを見る。
 すると、なんと彼女の体が、半分を残して消失してしまっているではないか。
「だ、大丈夫か、怪我は?」
「どうしたのね? シルフィはなんともないのね?」
「ちょっと待って、これって……」
 ルイズがシルフィのいる方へ手を伸ばすと、腕の途中までが同様に消失した。
「これが……、イリュージョン……。やった……、やったわ、私、生まれてはじめて……」
「声が大きいぞ、それに、初めてじゃないさ。なにせ、俺がここにいるんだからな」
「そうね……。とにかく行きましょう! さ、みんな、早く」
 ルイズを先頭に、俺たちは、誰もいない高天井の廊下の幻影へと飛び込んだ。

「でもシルフィ、城の中は案内できるって言っていたけど、どうして分かるんだ? 
 どうもグラン・トロワの中心からどんどん離れているみたいだし」
「おねえさまが生きていたころ、何度も来たことがあるのね。
 それに、従妹は昔から、プチ・トロワに住んでいるから、こっちで合っているのね」
 その言葉を信じ、何度も階段を上り下りする。
 要所要所でルイズの虚無を使い、身を隠すことは万全に。
 六十年もゼロであった彼女の体だ。廊下一本や二本で足りなくなる精神力ではない。

502 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:41:51 ID:8eU4QKjD
 そして、何回曲がったか忘れた頃、シルフィードが立ち止まった。
「ここ……、懐かしい……」
 長い廊下の先に、油の輝く重い扉が沈黙している。
「何度もここを通ったのね。そのときは、従者だって、おねえさまは説明していたけど……、
 これで、イルククゥ、いいえ、シルフィードとしてあのデコっぱちと話ができるのね」
 シルフィードは、一歩一歩を踏みしめるように、女王の居室へと向かっていった。
 無言のまま、扉を開け放つ。
 シルフィードを先頭に、脇をルイズとキュルケ夫人が固める。
 武器を持たない私はその後ろだ。反応のない室内に戸惑いつつも、室内へと押し入ると、
 主はベッドの天蓋の中、上半身だけを起こし、こちらを見つめていた。
 青い髪はもはや艶を失い、細身の体からも水分が消えている。
「統一王国女王イザベラ! その命、頂戴するのね!」

 シルフィードの言葉に絶句したのは、私だけではない。
 ルイズとキュルケ夫人もまた、一瞬動きが止まるが、次の瞬間、シルフィードの言動を咎める。
「ちょっとあなた、まさか、そのつもりで……」
 二人が合図するより早く、私はシルフィードを羽交い絞めにしようとするも、
 彼女はするりと通り抜け、窓へと向かって全力で走り寄った。そして、ガラスへと体当たりし、窓枠もろとも飛び降りる。
 次の瞬間、窓に顔を覗かせていたのは、風竜へと変化したシルフィードであった。
「おねえさまの仇、とらせてもらうのね!」
 竜の姿のままイザベラに怒りをぶつけるシルフィードに、イザベラも過去を思い出したようで、
 小さな冷笑とともに、女王の威厳をもって話し出した。
「そうかい……、伯父上に付く者が、まだいたとはね……。驚いたよ、ガーゴイルの使い魔」
「また言ったのね! おねえさまはガーゴイルなんかじゃないのね!」
「ああそうさ! あの子はガーゴイルなんかじゃなかった。
 でも、そのことに気づいたときは、もう遅かったんだ……。あたしも、父上と同じだったのさ」
「何を言っているのね? 命乞いをしても無駄なのね」
「……シャルロットの使い魔、あんたとも、友達になれたかもしれないのにねぇ。
 さあ、殺しな。この国に王制はもう必要ない。それに、血に汚れすぎたよ」
 刹那、シルフィードのブレスがイザベラを襲う……、
 かと思った瞬間、ルイズがシルフィードの鼻先で爆発を生み出した。
「な、なにをするのね! シルフィのやることを、止めないでほしいのね!」
「あなたの行為はおかしいわ。相手は自分を殺せとまで言っているのよ。
 女王である以前に、あなたは人間を殺せるの?」
「そうよ。タバサのたった一人残った従妹、あなたは殺して、あの子に顔向けできると思っているの?」
 キュルケ夫人も加勢する。
「止めるな。いいのさ。どこの貴族か知らないが、あたしのしてきたことは、
 この子に殺されてもまだ、償いきれないくらい残っているのさ。
 ならせめて、あたしを一番恨んできた人間に、殺されてやろうじゃないか」
「どうして、償うだなんて言えるのね? 従妹娘の悪行、シルフィはこの目にしっかり焼き付けたのね」
「そりゃあ……、結局、シャルロット、あの子しかいなかったのさ。
 姫になって女王になって、誰があたしの心を分かってくれた? 結局一人なんだ。
 誰も、いない……。どうして、どうしてあたしはあの子を! 殺してしまったんだ!」
 リュティスの女王の頬に涙が流れる。

503 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:44:11 ID:8eU4QKjD
「シルフィード、やめましょう。あなたに、彼女が殺せるの?」
「キュルケさん……」
 シルフィードは窓に前脚を掛けると、光とともに人間へと変化した。
 枕に顔を埋めるイザベラに、シルフィードが近付く。
「なんだい? 殺すなら、早く殺しなよ」
「おねえさまと一緒なのね……」
 シルフィードの口から出た言葉に、私たち三人が口をつぐむ。
「おねえさまも一人だったけど、イザベラも一人なのね」
「そうさ、あたしゃ一人さ。死ぬまで一人さ」
「……でも、おねえさまには、シルフィがいたのね。
 だから……、イザベラにもシルフィがいればいいのね!」
 するとシルフィードはベッドに上り、イザベラの顔を胸に抱きしめた。
「な、なにをするんだい?」
「これで、イザベラは一人じゃないのね。
 おねえさまも、従妹が一人じゃないって分かったら、きっと喜ぶのね!」
 呆気に取られる私たちを尻目に、イザベラは、声を高く上げて、シルフィードの胸を濡らした。


504 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:44:32 ID:8eU4QKjD
「シャルロットの墓? そんな、とっくの昔から、あの墳墓に埋葬しているに決まってるじゃないか」
「どういうことなのね!?」
「統一王国の諜報能力を甘く見てもらっちゃ困るよ。
 共同墓地にシャルロットが埋葬されていたってことは、すぐに調べが付いたのさ。
 だから、あの子にふさわしい墓に、引越しさせてもらったよ。もちろん、儀式は内輪で済ませてもらったけどね」
 シルフィードの立案した計画は、その本来の目的もさることながら、
 でっち上げた理由にまで意味がなかったことになる。
「そ、そんな、シルフィはずっと、偽のお墓にお参りしていたってことなのねー!」
「それじゃあ、タバサが本当はどうして死んだかってことは……」
 キュルケ夫人の問いに、
「ああ。実はあたしは、もうすぐ息子に王位を譲って、隠居しようと思ってるんだ。
 権力も手放すつもりさ。そうしたら、すぐにでも、あたしが何をしたか、書き散らされるだろうね。
 今でも歴史学者たちは、口を開きたくてうずうずしているんだ。
 そうしたら王位もどうなることか分からないが、まあ、今の国民なら、
 あたしたちがいなくても、うまくやっていけるだろう」
「……イザベラ様、それは、本心からのお言葉で?」
「ん、ミセス・フォンティーヌだったかい」
「ミスですわ」
「うん、もう、貴族だの平民だのって時代は、古いものになりつつあるってことさ。
 あたしは魔法が苦手だから、よくわかるよ。なにせ、機械やマジックアイテムを使うほうが、
 単に魔法を使うよりもいい暮らしができるくらいだからね。
 ……ミスって言ったね。あんたも一代限りで終わりの貴族なんだろう? 
 あんた自身、そのことはよく分かっているはずさ」
「そうなのか? ルイズ」
 シエスタの言っていた、領民が電気を使って豊かに暮らしているということが頭を過ぎる。
「……ええ。私が死んだら、領地は領民たちが治めるようになるでしょうね。
 私も、それでいいって思っているわ」
「そういうことさ。まあせめて、このヴェルサルテイル宮殿は、
 観光地としてでも残してもらいたいと思っているけどね」
 イザベラの高笑いがこだまする。

「ところで、キュルケとやら」
「なんでしょう? 女王陛下」
「……イザベラでいいよ。あんた、シャルロットの友人だったんだろう?」
「そうですわ」
「その……、なんだ。あたしの、友達になってやくれないだろうか」
「友達ならシルフィがいるのね!」
「うるさい! 多いに越したことはないだろうが! それで、どうだい? 
 もしあんたが、シャルロットのことについて恨んでいるなら、それでも構わないさ。ただ……」
「このデコ娘は寂しいのね!」
「お前はうるさいんだよ!」
 横に立つキュルケ夫人を見ると、目の焦点をイザベラに合わせ、沈黙している。
 いや。かすかに肩が震えているではないか。キュルケ夫人の顔が高潮し、そして、彼女もまた、大声で笑い出した。
「何を言い出すかと思ったら! いいわ! なにせタバサの従妹の願いだもの! 
 っていうことは、最初っから、あなたは親友みたいなものだわ!」
 キュルケ夫人は一歩前に出ると、イザベラを抱きしめた。
「や、やめろ、恥ずかしい」

505 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:46:39 ID:8eU4QKjD
6.
 イザベラ一世の退位と、それに伴うシャルル二世の即位が公布されたのは、
 それから二ヵ月後のことだった。
 それをフォンティーヌの領地で聞く私とルイズのもとに、リュティスから手紙が届く。
 そこには、イザベラとシルフィード、それに、再びリュティスを訪ねたキュルケ夫人の姿が、
 マジックアイテム――いわゆる写真だ――に記録されていた。
 屋敷の中は既にもぬけの殻と化している。
 その代わりに、やがて到着した馬車から調度品一式が運び込まれ、室内は会議室や議会へと姿を変えた。
「いいんだな、ルイズ? この屋敷を領民に任せて?」
「いいの、決めたことだわ。それに、もう彼らは領民ではないわ。フォンティーヌ市民よ」
 ルイズが貴族の位を返上すると言い出したのは、リュティスから帰ってきてすぐのことだった。
 はじめは気の迷いくらいに受け取っていたが、
 どうやら、貴族や、メイジと平民の違いなどというものがナンセンスであると、
 心から認識してのことであるようだ。
 そのままとんとん拍子に事を運び、今日、この屋敷を引き払う日が来ている。
「シエスタ、ごめんね。また帰ってきたら、タルブの村に寄るわ」
「いえ、いいんです。ルイズ様の決めたことですから。ルイズ様……」
「私は平民よ、ルイズでいいわ」
「はい。ルイズ、あなたと過ごしたこの四十年、本当に楽しかったです……」
 シエスタの顔を涙がつたう。ルイズは、シエスタに歩み寄ると、軽く口付けを交わした。
「それでは私も行きます。ルイズ、絶対に、タルブに来てね! 絶対よ!」
 私たちより一足先に、シエスタは乗合馬車で領地を去っていった。

「さて、私たちも行きましょうか」
「ああ」
 フォンティーヌ領の館から町を繋ぐ街道には、燃料を満タンにした零戦が留め置かれている。
 この燃料は、キュルケ夫人の旦那、ミスタ・コルベールに頼み、錬金してもらったものである。
 燃料タンクを増量したうえ、それまで領地で得た財産を注ぎ込んで購入した風石を満載し、
 数千リーグほどであれば、行って帰ってこられる、常識外れの代物だ。
 私とルイズは零戦に乗り込み、ゴーグルをかける。
 ガンダールヴの力で流れ込む知識に沿って操作すると、まずプロペラが回り、
 そして、ゆっくりと街道の上を加速し始めた。
 沿道では、領民たちが手や旗を振っている。浮かび上がり上昇していくコックピットの中、
 名領主ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・フォンティーヌへの歓声を聞きながら、
 私たちはフォンティーヌを去っていった。


506 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:47:02 ID:8eU4QKjD
「さて、進路も東へとったし、あとは飛んでいくだけだ。
 なあルイズ、もう一度聞いておく。本当によかったのか? 引き返すなら今のうちだぞ」
「いいの。なんていうか……、サイト、私たちができなかった冒険を、してみたいじゃない。
 せっかくのガンダールヴと虚無よ。使わなければ損ってものよ!」
「そうかい。なら、俺もルイズについていくさ」
 既に機は統一王国を抜け、眼下にはゲルマニアの工業地帯が広がっている。
「なあルイズ」
「なに?」
「あと、何年生きれる?」
「サイトは?」
「短くて十年。長くて三十年ってとこかな」
「ふーん。私は……、わからないけど、
 オールド・オスマンはこの前、四百歳の誕生日を迎えたっていうわね」
「あのジジイ、まだ生きてるのか!? でもそれじゃあ、どう頑張っても俺のほうが」
「大丈夫よ。使い魔は寿命も長くなるっていうわ。
 それにサイト、私より早く死んだら、それこそ許さないんだから!」
 戯れにルイズが、小さな爆発を起こす。
「ちょっと、操縦中は勘弁してくれよ。
 でも俺、召喚されてから体の調子がよくなった気もするしなあ。
 よし、俺、ルイズより一日でも長く生きるよ。使い魔として」
「……使い魔としてじゃなくてもいいわ」
「ん? なんか言ったか?」
「……なんにも」
「ま、いっか。まだまだ先は長いんだ。それじゃあ行こうぜ、ルイズ!」
「ええ!」
「目指すは東方!」
 ゲルマニア上空、一閃の飛行機雲が、空に白く伸びた。



507 名前:六十年目のゼロ@なかどめ ◆nBvK5quMps :2008/08/06(水) 02:48:21 ID:8eU4QKjD
おわりです。
還暦を迎えるまでゼロのままだったルイズというコンセプトで書き始めたのはいいものの、
老齢というキャラクター付けを上手くできなかった気がします……。
はじめての書き込みということで、いろいろとご迷惑おかけしました。
また書き込むことがありましたら、よろしくお願いします。

508 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 02:50:53 ID:weXXgn7b
イザベラええ娘や…


お疲れ様でした。楽しく読ませてもらいました

509 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 02:51:26 ID:eTnOWADw
>>507
GJでした それと空気を読めず割り込んで申し訳ありませんでした

510 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 13:34:01 ID:rHAu4nl0
>>507
GJ
珍しい設定で面白かった
そしてコッパゲ元気すぎるwww


511 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 14:21:42 ID:VJyEXciz
>>507
投下乙でした。

少し物寂しいしめやかな老いらくの恋……と思って見ていたら、二人とも第二の人生を謳歌する気マンマンで吹いたw
オールド・オスマンに倣うならあと340年は2人でイチャイチャとバカップルする予定なんですね。分かります。
最後にさり気なくハッピーエンドを匂わせてくれて、いい意味で裏切られて楽しめました。

512 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 14:44:23 ID:v0QjWgI2
コッパゲとキュルケは結構好きなんだがここではあまり出てこないんだよなー
やはりおっさんでハゲっていうのが悪いんだろうか

513 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 14:53:25 ID:ZkW/v1rd
ttp://www.mmv.co.jp/special/game/ps2/zero3/chara2.html

ttp://www.mmv.co.jp/special/game/ps2/zero3/images/chara_91.jpg
ttp://www.mmv.co.jp/special/game/ps2/zero3/images/chara_92.jpg
ttp://www.mmv.co.jp/special/game/ps2/zero3/images/chara_93.jpg
ttp://www.mmv.co.jp/special/game/ps2/zero3/images/chara_94.jpg

夢の獣姦ルート

514 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 18:12:38 ID:uZHulZmq
美味く言葉に出来ないが…
俺は本気できゅいきゅいが大好きだ!イルククゥエンドはマジに渇望していた!
真面目に購入を検討してみるかな…。

515 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 18:57:18 ID:RJXB2Jhw
>>513
獣姦ルートとか言うからwktkして開いたら、全部人間態じゃねーかYO!
期待して損した! 謝罪と賠償を請求する!
どこにでもいる何の変哲もない名無しの意見だけどね!

516 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 21:31:18 ID:2BQ7T4/g
>>515
ヌィーマリーゴ氏なにやってんすか

さて、シルフィがゲームに出るというので思わず作ってしまったよ
反省はしていない

ttp://toku.xdisc.net/cgi/up2/nbb/xs6472.png

517 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 21:37:24 ID:Ks6tIHH2
>全部人間態じゃねーかYO!
竜態と才人じゃ、いくらなんでもサイズが違いすぎるだろw

518 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 21:49:08 ID:xbJM3Zru
>>517
逆に考えるんだ。サイトが股間だけでなく身体も巨大化すると考えるんだ

519 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:14:11 ID:x5g0CEZW
ここらで息抜きに…
『ゼロの使い魔』 ユーモアショート


 二つの月が煌々と照らす庭。二人きりのサイトとモンモランシー
 「何なの?急に呼び出して相談事だなんて、珍しいじゃない。」
 まさか変な事する気じゃないでしょうね。そんな言葉が喉まで出掛かった
モンモランシーを前に、サイトはちょっと決まり悪そうに口を開いた。

 「いや実はさ、モンモンて薬とか作るの得意じゃん?
それで、ちょっと訊いてみようと思ってさ。
……あのさ、女の子の胸を大きくする薬とかって、作ることはできないかな。」

 「まあ、何かと思ったらそんなこと。」
 モンモランシーは一瞬驚いたような顔をしたが、すぐに軽く目を閉じて、
やれおあいにくさまという体で首を横に振った。
 「それはいくらあたしでもちょっと難しいわね。
第一そんな薬があるなら、とっくに自分で使ってるわよ。」

 成る程ごもっとも。ルイズ程ではないにしても、決して豊満とは言いがたい
彼女の胸にちらっと目を遣るサイト。
 「そうか、やっぱ流石に無理か。そりゃそうだよな…。」

 「あ、でも」とモンモランシーは思い出したように話を続ける。

(長くなったので分割) 

520 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:15:06 ID:x5g0CEZW
 「ずっと前の話だけど、シエスタのひいお爺様の持ち物の中に、
キュウリュウチュウとかいう男性用の秘薬が有って、ある学者が
それを応用してそういう薬を作ろうとした、っていう話は聞いたことがあるわね。」
 「へえ。やっぱり世の中似たようなことを考える人はいるんだな。
それで、その薬はうまくいったの?」
 「それがね…年頃の女の子に試してみたら、確かに胸の辺りが二倍くらいの
大きさにはなったらしいんだけど……でも結局、失敗だったみたい。」

 「二倍くらいになったのに失敗?どういうこと?」
 ルイズのあの胸だって、二倍になったら十分成功じゃないか。
と思わず想像を膨らませながら聞き返すサイト。
 「それは、その……」
 モンモランシーは急に口ごもってしまった。
 
 サイトはしばらく首をひねっていたが、ふとある考えが頭に浮かんだ。
 「分かった。胸だけじゃなくて、身体全体が二倍になったとかいう事じゃない?」
サイトの思考時間とは対称的に、モンモランシーは即答だ。
 「いいえ、そんな非現実的なことじゃないわよ。」
そうか。良い線いってると思ったんだけどな。サイトはまたちょっと考えた。
 「それじゃ、片方の胸だけ二倍になっちまったとか?」
 「いいえ、両方とも大きくはなったわ。」
ううむ、これも違うか。

 「じゃ何だ?分からないな。教えてくれよ。」
 「仕方ないわね……」
モンモランシーはやれやれという風に口を開いた。

 「乳輪だけが二倍に広がったのよ。」

521 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:18:15 ID:O1B0HbLR
>>515
きゅいきゅいが幼龍化すれば問題なくね?
そして学園どころか世界中に「サイトはロリコン」説が流れる・・・と

522 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:25:56 ID:C2ly/1yt
竜と人間が竜態×人体で交尾する方法を真剣に論じている君タチに
かけられる言葉はもうありません

よく考えろ。竜態シルフィに突っ込むとなると普通に獣姦だ。
知能をもったワニとつながろうとするのと同レベルだ。

523 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:31:06 ID:YxyOf1SC
>>522
???
それがいいんじゃないか
熟慮した末の決断です

524 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:38:06 ID:C2ly/1yt
なるほど、俺が未熟だったようだ。

525 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 22:42:00 ID:6qqdzy29
>>513
きゅいきゅい人間体がやたら美人なのは、
実は竜形態がほかの竜から見ると人間から見たその姿ぐらいセクシー
だということだったりして

オス竜A『ウホッ、いいメス韻竜』
オス竜B『もうタマゴもうめそうだな、交尾のし甲斐がありそうだぜグヘヘ』

シルフィ「きゅいー、なんだかあっちのオスたちがこっちみてるのー、
      シルフィにようかしら?」
タバサ 「…シルフィ、ちょっと部屋へ戻っていて。
      すぐに私も行く。」
シルフィ「えー?でもお姉さま…」
サイト 「あとで遊んでやっから、な?
      部屋にゴハンもあるぜ」
シルフィ「きゅい!ごはんごはんー!」

オス竜A『チッ、巣にもどっちめえやがった』
オス竜B『…ん?さっきまでいた人間がいな…』

タバサ&サイト 「………」

オス竜A『げえっ!』
オス竜B『い、いつのまに!?』

タバサ 「……少し」
サイト 「頭冷やそうか?」


  「「崩・魔・雷・刃(ブロー・ガ・ルーン)ッ!!!」」
  『『アッーーーーーーーーーーーーー!!!』』

シルフィ「?お外がさわがしいの、何かあったのかしら…?
      まあ今はごはんなの♪」

526 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 23:28:17 ID:/VnhhSgc
サモンにも何か似た名前の竜がいたな・・・と思ったらシルヴァーナだった

527 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/06(水) 23:35:23 ID:fNtb4Rns
なんでリューナイトw

528 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 00:31:55 ID:4SrUduxU
せっかくのこの板なんだから、サイトが文字通り竜になる方向で

529 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 00:32:31 ID:MjmCLZcv
股間のマグナム(ry

530 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 00:36:07 ID:Pj5dE9Y9
>>525
>実は竜形態がほかの竜から見ると人間から見たその姿ぐらいセクシー

シルフィは美竜は公式設定だぞ?
原作で不特定多数の雄竜に襲われてるシーン有ったし

531 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 00:38:17 ID:mJU2jIaR
>>529
馬鹿いうな!文字通りの竜の体になるに決まってんだろ

532 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 00:47:02 ID:tYpJLNpW
ついにサイトは炎陀を越えるかww

533 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 04:28:56 ID:eb8WLUbR
最近、シルフィ信者が大躍進だな

534 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 07:52:11 ID:MeE7SrEb
「515=ヌィーマリーゴ氏」の見破り、吹いたwwww

535 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 12:55:39 ID:uXgqOZv2
>頭冷やそうか?
なの(ryこと白い魔(ryのことですね。わかります。真サイト的な意味で。
サイトサイト可愛いよ可愛いよ・・・アレ?
なの(ry様なの(ry様可愛いよ可愛いよ。と書こうとした筈なのに・・・アレ?

536 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 15:50:14 ID:hzyxU7sx
ウン年後

?「おかーさまー。アン女王さまって、「アンアン」て泣くからアン女王さまなのー?」
?「え? 違うわよ。大体女王様は泣いたりしませんよ」
?「えー。ゆうべおトイレ行った帰りに、お父様のお部屋で、お父様にいじめられてアンアン泣いてたよー」
?「……娘、ちょっと一緒にダメ犬……お父さんのところいこっか」

537 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 17:06:15 ID:QYCB1eGz
本当にローヤルビッチネタに事欠かないなぁアン様は。
…シリアスなプロットで書くときにすんごい悩むんだけどな。

538 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 18:23:12 ID:stKxoljT
え? アン様ほどシリアスネタに向いてるキャラもいないだろ?
まあエロネタにも向くが。

539 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 19:40:54 ID:gmGsPEyA
>>538
つまり潰しのきくキャラであるといいたいわけですね
まあ、独身で美人で女王様であの性格ならギャグだろうとシリアスだろうと
エロだろうと何でもござれというわけですな
実際保管庫でもなにげにSS多いしな 職人様も動かしやすいんだろうな

540 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 20:01:49 ID:stKxoljT
性格さえも205氏が第27スレで語ったように、「つかみがたい」ところがあるけどな。
じっさい細かいところで個人個人の思い浮かべてるアンリエッタの印象はかなり食い違ってる気がする。
どれが正しいっていうわけじゃなくて(事実誤認とかはともかく)、
要はそれだけさまざまな反応を呼び起こせる、複雑なキャラなんだろうね。

541 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 20:21:32 ID:gmGsPEyA
↑そういう意味では作中人物中最も女らしい人物なんだろうな
良くも悪くも

542 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 22:09:14 ID:nI+j+vYv
ヘボい書き手の立場から言わせてもらうと、
アン様のシリアス物ってのはゼロ魔二次創作の中でも屈指の高難度だと思う。
本人の性格が複雑なのもさることながら、「女王」っていう立場がさらに書きにくさを上げている。
「お忍びでサイト殿に会いに来ちゃいました。政務? シラネ」とかやってもまあ許されるコメディと違って、
シリアス物の場合はまず「女王としてのアン様」をきちんと描かなければならないから。
で、そうなると当然「王様ってのは普段どんな仕事をなさっているのですか」ってのを
きちんと把握しておかなければならんし、政治劇ってのが実際どんなもんなのかをある程度想像出来なきゃならん。

要するに、書くための知識とセンスが他のキャラと段違いなんだ、アン様って。
もちろんただ書くだけなら難しくないだろうが、ある程度リアリティを持たせて書くのは非常に難しいと思う。
逆に、上手く書ければボルボ氏のように非常に格好よく面白いお話が書けるわけですが。

「それなら退位したとか逃げ出したとかで、設定を女王以外に変えればいいじゃん」って考えもあるかもしれんが、
個人的に「女王という立場故の苦悩や葛藤」ってのはアン様を描く上では非常に重要な要素だと思うので、
それを抜かして書くのはある種の負けというか逃げのような気がしている。
もちろん、そういう設定でも面白いものはいっぱいあるんだろうけど。

543 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 22:54:02 ID:aOFKpcXi
ほかの女キャラは一言で表現できてしまうから、

ルイズ:零乳
キュルケ:巨乳
タバサ:ロリ
シエスタ:メイド
ティファニア:爆乳
モンモランシー:水
シルフィード:ボケ竜

と暴言を吐いてみる。

544 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 23:02:51 ID:maTOmdUB
>「女王という立場故の苦悩や葛藤」ってのはアン様を描く上では非常に重要
だよね。

ワルド前やアルビオン撃破後は彼女なりに立場を全うしようとしてる。
いや、ワルド前は覚悟の不足で悲恋に酔った少女だったし、教皇との交渉は
経験不足で完敗したけどさ。
ウェールズのときは、心労が溜まって逃避したくなったところを突かれた
と言えなくもない。

その隙間を親友の想い人に埋めてもらおうとするところが「いけない魅力」
なんだろう。

>>543
ww

545 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 23:22:38 ID:Q87ydTPA
>>542
ボルボ氏はホントスゲーよな
クオリティたけーよ

546 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 23:31:00 ID:JzRKDj5V
>>543
もんもんはマッドアルケミストだろ

547 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/07(木) 23:32:13 ID:QYCB1eGz
ボルボ氏の場合立ち居振る舞いの描写が巧いなぁと思う。
アン様の生まれの高貴さ、見たいなのが表現できてるなぁとか感じるね。

548 名前:sage:2008/08/08(金) 01:17:59 ID:XZFn3K6z
アニエスは苦労人
がんばれアニエス・・・できればアニ×サイトで

549 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 01:19:26 ID:L9NEEoFB
サイトは総受け


550 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 07:45:41 ID:FsdTqEPY
アッー

551 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 10:12:24 ID:89bFX5C4
アニエスはルイズよりもツンデレだって思ってるのは、自分だけではないはず。

552 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 11:06:51 ID:5atuW3iM
アニエスさんはクーデレですから

553 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 11:33:55 ID:NxMY5ffq
コッパゲに対してはツンデレ?

554 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 15:51:46 ID:ZkP/Amuv
アニエスはツンツン

555 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 17:45:57 ID:QNaRgIqj
アニエスはパッツンだろ常考

ときにへんたいさんは陵辱モノって書かないのかな?いっぺん読んでみたい

556 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 19:53:23 ID:DX0I3tVN
>>543
タバサ:小
だろjk

557 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 21:00:55 ID:cXTYe7Lp
>>556
スカトロはヤメレ

558 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 22:52:09 ID:VwXJiOA8
そのへんは人それぞれでせう

陵辱モノになると浣腸やアナルはわりと付き物だし。

559 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:10:09 ID:ejuDfXlM
>>558
いや、>557は「小」について言ったんだと思うにょう

560 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:11:04 ID:ePBCp04g
まぁアン様と比べるとルイズは割と気楽に書けるかもな。
学生だし、複雑な政治劇に絡むのももう少し先の話しだし。

魔法学院を卒業して、本格的に女王側近としての生活が始まれば
ソッチ方面にも嫌と言うほど関わることになりそうだが。



561 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:31:48 ID:ejuDfXlM
「四つん這いになれば領民を救ってくれるというのですね」

562 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:34:25 ID:958N76Ek
サイトをルイズ以外の人と交際させようとすると、気楽に書くことが出来ない。
サイトとキュルケのカップル(浮気なし)を考えたが、どうしてもムリだった。
あの二人を仲良くさせるのはいいんだが、ルイズの扱いで暗礁に乗り上げる。
最悪、暗黒面に堕ちたルイズ対サイト&キュルケになってしまうんだ。
円満にサイトとキュルケをくっつける方法は無いものか。


563 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:40:41 ID:PsBQMfbE
ルイズを出さないとか。キュルケが召還したことにするとか。
ルイズとサイトの間に恋愛感情がまだ沸いていない一巻初期の頃に
時期設定するとか。

564 名前:ぎふと:2008/08/08(金) 23:40:47 ID:0XAWi9z6
こんばんは。気楽なの書きにきましたー
てわけで、水精霊騎士隊&サイトルイズ(極微エロ)
長くなったので分けます。申し訳ない。

565 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:42:00 ID:0XAWi9z6

 月がほのかに辺りを照らし始める頃……。
 夕食を済ませた水精霊騎士隊の面々は、先を争うようにたまり場へとなだれこんだ。いわく“訓練の垢を落とす”ためである。
 彼らは時間さえあれば、火の塔の近くに建てられたこの木造小屋に入りびたり、時に真剣に語り合い、時にバカ騒ぎに興じては、日々団結力を高めているのであった。
「いやあ、ここに来ると本当に落ち着くな」
 ギーシュがワイン片手にうーんと伸びをした。
「まったくここは天国だよ。オアシスというべきだね」
 したり顔でレイナールがグラスを回す。
「ぎゃあぎゃあコうるさい女どももいないしね」
 マリコルヌがさらりと真実をついた。
 ぐるり見渡せば、確かにむさ苦しい男所帯である。なんとも侘しいものだ。
 でも……、なんでかこれが落ち着くんだよなあ。才人は心で頷いた。男同士の友情ってのはなかなかどうして悪くない。なにより平穏である。

 そうやって目を閉じて、心地よい酔いに身を任せていると、
「ギーシュ隊長、提案があります!」誰かが叫んだ。
「酒も進んできたようですし、そろそろ例のゲームといきませんか」
 賛成の声がやんやと上がった。ギーシュは頷くと、もったいつけて立ち上がり、
「よろしい。では、このゲームの存在を我々に知らしめてくれたサイト副隊長の偉業を称えつつ、これより“王様ゲーム”を行うこととする!」
 華やかに宣言した。
 “王様ゲーム”とはもちろん、日本でよく知られるパーティゲームのそれである。
 くじ引きで“王様”に選ばれた人間が、数字で指定した相手に好きな命令を下せるという単純なゲームだ。これが結構盛り上がる。特にアルコールが入るとしばしば恐ろしい事態に発展するのである。
「皆も承知と思うが、このゲームで王より下される命令は絶対かつ神聖なものだ。逆らうことは認められない。さあ同士たちよ、杖を掲げ誓約せよ! 王の命は絶対であるぅ!」
 王の命は絶対であるぅ! 全員が唱和した。
 背中のデルフリンガーの柄を握りながら、才人も声を合わせた。
 ぶっちゃけ言えば、こういうノリは苦手だ。いい年してどうよとか思う。
 それでも付き合ってしまうのは、彼らが楽しい連中だからだ。
 それだけではない。いざとなれば才人を助けるために、後先かえりみず飛び出してきてくれたりもする、つくづく馬鹿で単純で熱い奴らなのだ。ほんとこいつらと出会えてよかったなあとしみじみ思う。


566 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:42:54 ID:0XAWi9z6

 そんな隊員らの見守る前で、ギーシュはいそいそとゲームの準備を始めた。
 まず部屋の隅の物入れから小さな麻袋を取り出すと、中身をテーブルの上にぶちまけた。じゃららと音をたてて十数個のコイン大の石が転がり出る。そこから必要な数の石を選び出すと再び袋の中に入れた。
 次に袋は隣に座るレイナールの手へと渡った。彼はそこから石を一つ取り出し、こっそり手の中に隠し持つと、隣の生徒に袋をリレーした。そうやって袋は順々に送られていき、各自が1つずつ石を確保したところで決まり文句が叫ばれた。王様だーれだ。
「俺だーっ!」
 運よく五芒星が刻まれた石を、引き当てた少年が、嬉しげに拳を振り上げた。
 ……さっそく最初の詔が発令された。
「それでは3番! 汝が使い魔になりきってみせよ!」
 指名されたのはギーシュだった。
 任せておけと自信満々に立ち上がると、つぶらな瞳をうるうるさせながら、地面をひっかく仕草でフガフガ鳴いてみせた。盛大な拍手が沸いた。
 次なる命令は『1番が9番にプロポーズをする』だった。少年二名による濃厚な愛の劇場がはじまった。台詞が飛び交うごとに爆笑の渦が巻き起こった。場はさらなる熱気と興奮に包まれた。

 次に王様に選ばれたレイナールは、
「4番、好きな女の子の名前を告白する」
 と顔色一つ変えずに言ってのけた。冷静に見えてかなりキてるらしい。
 不幸を被ったのはギムリだった。
 しばらく唸っていたが、周囲の期待に満ちた視線に耐え切れなくなったのか、ぼそり、ある名前を吐いた。それは誰もが知っている、艶やかな美貌と抜群のプロポーションを兼ね備えた、かなり高めの女の子の名前だった。
「おいおいギムリー。まだ諦めてなかったのかよ。見込みないからやめるってこないだ言ってたのは、ありゃ嘘か?」
「よせやい。ギムリはこう見えて一途なんだぜ。墓に入るまで思い続けるさ」
「フリッグの舞踏会に誘ってたコはどうしたんだよ。そっちもフラれたのか?」
 皆わいのわいのと囃したてた。ギムリは脂汗を流して固まっている。
 どうやら色恋ネタが最も熱いのは、どこの世界でも同じようだった。
 そして才人はといえば、腕組みして椅子の背に寄りかかりながら、ヌルい笑みを浮かべてみんなの様子を眺めていた。
 その態度が偉そうなのは、副隊長の威厳ではない。『べつにネ。俺はこの手の話題はどうでもいいんだけどネ』という公認の相手がいるゆえの一種余裕のポーズである。まったく偉くなったものである。


567 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:43:40 ID:0XAWi9z6

「おーい、そろそろ次いこーぜ」
 頃合いを見計らって才人はうながした。
「そうだな。よし、みんな石出せー」
 集められた石が再び配られた。ふたたびゲームが始まった
 王様だーれだの直後、興奮した絶叫が部屋を揺るがした。
「しゃぁあああああっ! きたきたきたぜ〜〜〜〜いよいよ俺の時代がーッ! ふぅははははははは!」
 体を震わせながら立ち上がったのは、風上のマリコルヌだ。鬼畜な笑みを浮かべて全員を見渡す。かねてより酒乱を疑われているマリコルヌがこのような怪しい言動をとり始めた時は、きわめてヤバい。危険信号である。部屋は緊張に包まれた。
「さぁ誰だ誰だボクの奴隷ちゃんは誰なのかなァ〜? 命令を下してやるから、耳かっぽじってありがた〜く聞くんだぜ。貴様のご主人サマの要求はこうだァァァ!」
 ふんと鼻腔を広げて、息を吸い込んだ。
「誰でもイイから女のコの麗しき御毛を一本、俺っちサマの元に持ってこい! ただし髪の毛は認めんッ許さんぞ。それ以外のお毛々だ!」
 ぐでんぐでんのマリコルヌは、ワインの瓶を振り回した。
 やっちまったよ、ぽっちゃり……、そんな言葉が視線で交わされる。
 しかし誓約は誓約である。貴族である以上は実行しなくてはならない。誰しもとばっちりは御免であった。当たりませんようにと心で祈った。
「そして遂行者はァァお前だーッ。5番!」
 死刑執行が言い渡された。大多数の表情がほっと緩む中で、約一名の顔に緊張が走った。才人であった。
「へ? ……俺?」
 手からぽろりと石が転がり落ちた。マリコルヌの笑みがさらに広がった。
「やあ君か、シュヴァリエのサイト君。そうだな、君ならこの難しいミッションをやり遂げてくれそうだ。なにしろ7万の敵を止めた男だもんなァ。ハっハっハっ!」
「あの……、何をしろって?」
「おいおいおい聞いてなかったのかよ。じゃあもう一度だけ丁寧に教えてやるよ。いいかね。今すぐー、ミス・ヴァリエール嬢の部屋に行ってー、彼女のー、髪の毛でないお毛々をー、一本ここに持ってこいーってこった。おーけぃ?」
 才人の肩に手をまわし、一語ずつ念を押すように、マリコルヌは繰り返した。


568 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:44:10 ID:0XAWi9z6

 才人の顔が急速に赤らんで、しかるのち蒼白に変わった。
 赤くなったのは、指摘されたブツを具体的に想像したからであり、青くなったのはそれを皆の前に公開せねばならないという事実に思い至ったからだ。
 髪の毛でないとすれば何か。思いつくのはただ一つ。まだ才人自身もじっくりと拝見させてもらったことのないデルタ地帯……、そのなだらかな丘陵にそよぐ若草の如きそれである。さらさらとした触り心地は細い絹糸のよう。その手触りを思い出して才人の喉がごくりと鳴った。
 やがて才人は我に返った。それからマリコルヌの暴走ぶりに呆れた。いくらなんでもそりゃねえよ。さすがに聞ける命令と聞けない命令とがある。
 ここは一発抗議してやろう、と口を開きかけた才人だったが、ギーシュの方が一瞬早かった。
「まあまあ落ち着きたまえよ、マリコルヌ君。いくらなんでもそれは行き過ぎじゃないのかね? 我らメンバー員ならともかく、外のご婦人方にまで迷惑をかけるというのは、近衛騎士としてとても褒められた振る舞いとはいえないよ」
 さすが隊長、頼もしい限りである。そこに別の声が割って入った。
「けどさ、ぽっちゃりの要求は“髪の毛以外の毛”だぜ? まつげとか眉毛とかでもいいんじゃないかな」
「なるほど、お前頭いいなァ」
 お前が言うなよマリコルヌ。
 けど一理ある、それならどうにかなるかもしれないな、と才人は考えた。せっかくの盛り上がりに水を差したくはないし、理由を話して頼みこめばルイズだって聞いてくれるかも。この辺で手打ちにしようと思いかけた。
 しかしギーシュは納得できないらしく、
「はァ……、だから君たちは浅はかだというのだよ。想像してもみるがいい。愛する人のきら星のごとく輝ける瞳を。それを縁取る柔らかなまつげを。虹の弧を描く麗しき眉、それらがかもし出す美のハーモニを。その一本すらまさに王杖にも匹敵する宝じゃないか」
 そんな熱い語りを聞きながら、才人はルイズの顔を思い浮かべた。
 人形のように整った顔だち。抜けるように白い肌。よく動く大きな鳶色の瞳と、それを飾る長いまつげに生意気そうな眉……。どのパーツを取っても不要なものなどなさそうだ。まったくギーシュの言うとおりだと才人は頷いた。
 才人だけではなかった。マリコルヌも含めた全員が、皆それぞれに夢見ごこちに頷いていた。
「というわけでマリコルヌ君。その要求は隊長として承認しかねる。何か他の命令に変更したまえよ」
 ギーシュが告げると、マリコルヌはやけになって、
「それじゃあ、もう髪の毛でいいよ! それならなんとかなるだろ」
「……まあ、それなら」
「サイトがそう言うなら、もちろん僕に異存はないさ」
 ギーシュが締めくくると、ようやく部屋の空気が和らいだ。皆一様にほっと息をついた。
 興奮の治まらないマリコルヌだけが一人不満を嘆いている。
 変な成り行きになっちゃったな。才人はため息をついた。とにかくルイズの髪を取ってこなくてはならない。
 さくっと行って戻ってくるか。酔った頭を振りながら、才人は立ち上がった。
「頑張れよ、サイト!」
「生きて戻ってこいよー!」
「ルイズによろしくなー!」
 仲間たちの声援を背中に受けながら、才人はたまり場を後にした。

+ + +

569 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:45:39 ID:0XAWi9z6

 月明かりが石壁に影を落とす中、才人は女子寮に向かって急いだ。
 アウストリの広場を通るとき、立ち止まって寮塔を見あげた。ルイズの部屋は三階にある。明かりがついていた。
 何をしているんだろう、と思った。
 真面目なあいつのことだから、授業の復習でもしているんだろうか。というかそれしか思いつかない。友達が遊びに来るなんてことは滅多にないし、あとはせいぜい本を読むぐらいか。
 そもそも魔法学院って所は娯楽が足りなすぎるよな、と才人は思った。日本とは大違いだ。カラオケもゲーセンもファミレスもなければ、こざっぱりしたルイズの部屋にはゲームも漫画もインターネットも、テレビすらない。何が楽しくて生きてんだって感じである。
 だもんで近頃の才人は、騎士隊の仲間と過ごす事が多い。酒を飲むぐらいしか楽しみがないからである。
 以前みたくルイズの部屋で、デルフとお喋りに興じたり、ごろごろまったりするのも良かったが、近頃はどうにも居づらい理由があった。

 ふと3日前の出来事が思い出された。
 夜、少し早めに帰った時のことである。才人は部屋の隅に座り込んでデルフリンガーの手入れをしていた。
 息を吹きかけて布でこする。「あは〜ん、だめオレ感じちゃう」アホか。「静かにしろよ。ルイズ読書してるんだから」とたしなめていると、そのルイズがちょこちょこと寄ってきた。
「なんだよ」
 するとルイズは、才人の膝の上に身をすべりこませて本を読み出した。
「こらいきなりはやめろって。危ないから……」
 気ままなご主人様の行動に、才人は少し呆れた。仕方ないので手入れは諦めてデルフを脇におく。参ったなという顔をしたが、しかし嬉しさは隠し切れない。つい口元がにやついた。
 最近のルイズは口は相変わらずだけど、態度は少し素直になった。本人気づいてないようだけど、これがけっこうわかりやすい。なんかいいよなぁ恋人って感じで。思ったら妙に照れた。
 笑うようにカタカタとデルフが音を立てたので、うるせえと乱暴に鞘に納める。
 膝の上に座るルイズの髪から、ふわりといい香りがした。その体に手を回しながら肩越しに本を覗き込んだ。なにやら難しそうな歴史の本だ。それを熱心に読んでいる。ルイズの髪を持ち上げてうなじをに口をつけた。うるさそうにルイズの手が振り払う。耳をかじる。振り払う。
「やめてよ。読めないじゃない」
 またもや本の世界に没頭し始めた。才人はなんだか自分がただの椅子になった気がした。座り心地のいい柔らかな人間椅子。木製よりは居心地が良さそうだ。……ってずいぶんじゃないかそれ。
 ルイズのシャツの裾から手を差し入れた。「こら」パチリと叩かれる。足に手を這わせた。パチリ。なんだよもう。
「なあ、しよ?」
「無理。シエスタが戻ってくるし」
「まだ平気だって。鍵かければいいじゃん」
「夜はやだって言ってるじゃない」
 そういうことの後にはお風呂に入りたい、というのがルイズの言い分だ。変な時間に風呂に向かえばシエスタだって怪訝に思うだろう。さすがに二人の関係は気づかれていそうだけれど、露骨に開き直るほどの度胸は才人にだってない。
 才人は寂しげにるるる……と口笛を吹きうるさいとまた殴られた。


570 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:46:31 ID:0XAWi9z6

 2日前の朝にはこんなことがあった。
 眩しい朝の陽光に目を覚ますとすでにシエスタの姿はなかった。朝の水汲みに行ったらしい。以前の才人の仕事である。
 隣を見るとルイズはまだ深い眠りの中にいた。毛布を跳ね飛ばしネグリジェをしどけなくはだけていた。長い使い魔生活でそんなのは見慣れている才人は落ち着いて……いやここは礼儀として視線を逸らしつつ格好を直してやる。
 ついでに血迷ってその額に唇を近づけ……、我に返った。やべえ俺恥ずかしすぎる。辺りを見回す。誰もいない。すぐさま事実は記憶から消去された。
 さてシエスタのいないうちに着替えなくてはならなかった。さすがに着たきり雀とはいかないので、シャツや下着などは地球と似たものをあつらえてもらっている。先に上だけ脱ぎ捨て、着替えを取るべくベッドの上を這っていると、むくりと起き上がる気配がした。ルイズだ。
 う〜んと伸びをして「サイトおはよ」と寝ぼけ眼をこする。「ああお早う」と振り向いて慌てた。ルイズがいきなり脱ぎ始めたからだ。すわいきなり変な性癖に目覚めたかと思っていたら「下着」ときた。
「はい?」
「そこのー、クローゼットのー、一番下の引き出しに入ってる」
「んなの自分で取れよ」
「あによ使い魔のくせに。逆らったらごはんヌキだからね」
 懐かしいノリだなと思いつつクローゼットから下着を出し、ほらと手渡すと、
「着せて」
 違うだろ。着せるのは服であって下着は自分で……って、おおおお前! 上から下まですっぽんぽんなんですがぁぁぁ! ぐぎぎと首を横に向けて目をつむり、この状態でどうやって着せようかと沸いた頭で考えていたら扉が開いた。
 あんぐりと口を開けてこっちを見ているシエスタと視線が合った。

 さらに昨日の夜にはこんなことがあった。
 才人はいつものように、ルイズとシエスタに挟まれてベッドに入った。右腕にルイズ、左腕にシエスタ。両側からしがみつかれているので、まっすぐ天井を見上げて眠る格好になる。
 すぐにすやすやと寝息が聞こえてきた。二人の少女は揃って寝つきが良い。才人は横を向いてルイズの顔を見つめた。天使の寝顔だ。口を半開きにして少し涎が垂れていた。
 なんとか腕を動かしてルイズの口元をぬぐってやる。するとルイズは「むにゃ」と呟きながらいやいやをするように顔を動かした。そして勢いよく才人の指に噛みついた。痛みで声をあげそうになったが慌てて飲み込む。
 しばらく才人の指をかじっていたルイズだったが、そのうちちゅうちゅうと吸い始めた。赤ん坊がミルクを飲むように無邪気に吸っている。可愛いなと思いながら見ていると、今度は舌で指をぺろぺろと舐めはじめた。背筋に電流が流れた。鼓動が早くなる。
 そんな才人の心境など知る由もなく、ルイズは幸せそうな顔で才人の指を吸ったり舐めたりしている。いったいどんな夢見ているんだよ。呟きながら才人は身をよじった。ああこのままのしかかってしまいたい。けどシエスタいるし。ルイズ寝てるし。
 ふと思いついてルイズの口にもう一本指を入れてみた。人差し指に加えて中指を突っ込んだ。「ふご」息をつまらせてルイズは唸ったが、嫌がる様子もなく指を味わっている。おやまあ。じゃあこれならどうだ、ともう一本指を増やした。
「うぐ」ルイズは苦しそうに顔をゆがめた。口いっぱいに頬張った物を吐き出せずに、ルイズは苦しそうに頭を振った。不意に才人の中に嗜虐的な感情が芽生えた。きっちり三本揃えた指をルイズの口から引き抜いてまた突っ込んだ。さっきより少し奥まで押し入れた。
 はあぁとルイズの呼吸が荒くなり唇から透明な糸がこぼれた。……やばい。これはかなりやばい。体が熱くなる。結局才人は、翌朝の訓練を寝不足のまま迎え、したたかに傷をこしらえることになった。


571 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:46:33 ID:bK+PISWp
ルイズ:零胸
キュルケ:巨胸
タバサ:小胸
シエスタ:メイド胸
ティファニア:弩胸
モンモランシー:薬胸
シルフィード:龍胸
アニエス:闘胸

572 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:47:45 ID:0XAWi9z6

 いろいろと思い出し疲れて、才人はげんなりした。
 これじゃまるでケダモノじゃないか。万年発情期のモグラじゃないか。
 このままではまともな生活が送れない。
 ルイズと一緒にいるのは嫌じゃない。むしろ嬉しい。
 だけど……、一線を踏み越えてしまってからというもの、どうにも落ち着かない。
 ああなんで俺もっと普通にしてらんないんだろ。
 なんで前みたく自然に接してやれないのかな。
 あ〜〜〜〜、やっぱやめときゃよかったかな。
 わけがわかんなくなって、才人は頭をかきむしった。

 さてルイズの部屋についた才人だったが、いざ扉を前にしてためらった。
 ルイズになんと切り出したものかと悩んでしまったのである。たまに早く帰ってきたと思えば髪の毛一本とりにきただけ、となればルイズでなくとも怒るだろうし。うーん、どうしたものだろう。
 すると奇妙な物音が聞こえてきた。大掃除でもしているようなバタンバタンという音。
 シエスタかな? と思ったが、いや彼女ならまだ夕食の後片付けを手伝っているはずと思いなおした。
 働き者のシエスタは才人付きのメイドなのに、学園の仕事もいろいろと手伝っているのだ。それに掃除なんかの雑用は昼間のうちに済ませてしまうから、いるのはルイズ一人のはずだった。
 あ、もしかして。
 嫌なことを思いついた。怒り狂ったルイズが、部屋に当り散らしてるんじゃないだろうか。いやまさかね。……やっぱ戻ろうかな、と思ったところで、部屋の騒音はぴたりとおさまった。多少の好奇心も手伝って、才人は中に入ることに決めた。

+ + +

573 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:48:29 ID:0XAWi9z6

 部屋に入った才人の視界に最初に飛び込んできたのは、なまめかしい二本の足だった。ほっそりと綺麗なラインを描くそれは、天井に向かって伸びていた。
(なんだ?)
 と目線を下にずらすと、眩しい太ももが目に入った。弾力のある肌はくもりない乳白色だ。さらに視線を下げると、ぷるんと柔らかそうな白いお尻に出会った。淡桃色のレースの下着が申し訳程度に張りついている。はてここはどこの天国なんだ。
 気を落ち着けて眺めると、なんのことはない。ルイズが床の上で体操しているのだった。寝転がって両足を上に伸ばすポーズでお尻をこちらに向けている。まくれあがったピンクの薄いネグリジェが背中の下で丸まっていた。おかげで下半身は丸出しだ。
「お、お前、なにしてんだよ」
 目のやり場に困って横を向くと、悲鳴と同時にどたばったんと大音響がした。ちらりと見るとルイズが床の上に転がっていた。
「ちょちょちょっとぉ〜〜〜。入る時はノックぐらいしなさいよね! 女の子の部屋に入るのに失礼じゃないの」
 起き上がりながら、ルイズはうらめしそうに文句を言った。
「悪い悪い。なにダイエット?」
「そんなんじゃないわよ。ちょっと運動してただけ。ただの気分転換よ」
「ふーん」
 才人はじろじろとルイズを見た。
「いいけどさ、あんまやりすぎるなよ」
「ど、どうして?」
「だってそれ以上強くなったら、俺いつか殺され……あぎっ!」
 ルイズは遠慮なく才人の足を踏みつけた。まったく一言多い使い魔だった。
 それからルイズは思い直したように表情を和らげた。
「ま、いいわ。今日は早く帰ってきてくれたし許してあげる。今日はもうどこにも行かないんでしょ? 久しぶりにゆっくりお話できるのよね」
 ルイズは期待に満ちた眼差しを投げた。何か用事があるらしい。
「あ、いや」才人は目を泳がせた。「そのさ、またすぐ戻らなきゃいけないんだ。罰ゲームっていうのかな。お前の髪を一本持ってこいって話になっちゃって。いやほんと変なこと考える奴らだよな。揃いも揃って馬鹿ばっかりっていうか、うん」
 ぺらぺら喋りながら物入れの引き出しを漁った。ルイズ愛用の櫛を探す。さっさと目的を果たしてズラかろうと思った。
「へえ、そうなの……」
「うん、そうなの。まったく馬鹿だよなあ、ハハハ」
 櫛は新品のようにぴかぴかだった。
 床を見下ろした。まるで磨きたてだ。塵ひとつ見あたらない。
 ベッドに近寄った。枕はふかふかで太陽と花の良い香りを放っていた。
 思わずシエスタを恨みたくなった。
「……あのぅ、ご主人さま? 使い魔ひとつお願いがあるんですが」
「なあに?」
「あのそのぅ、お前の髪って綺麗だよなーそれ一本ゆずってもらえたら俺嬉しいなーっていうかなんというかね」
 しどろもどろになっていると、意外な答えが返ってきた。
「いいわよ」
「ほんとに?」
「うん」
「ほんとにほんと?」
 驚いた。ルイズもずいぶん丸くなったもんだ大人になったせいかなーなんて思っていたら、
「でもその前に、私も才人にお願いがあるの。1つ質問するから、答えてもらえる?」
 真顔で問い返された。
 も、もちろん、と才人は脂汗を浮かしながら答えた。
 この流れはあれだろうか。
 『生きてるのを後悔するのと、死にたいと思うのと、どっちがいい?』
 みたいな?
 どっちを選んでも地獄にかわりはない。質問形式をとった脅迫ってやつ。
 まこの場合仕方ないか。タイミングが悪かったと思おう。才人は覚悟を決めた。


574 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/08(金) 23:49:16 ID:0XAWi9z6

 しかしながらルイズの行動は、才人の予想とはまったく違っていた。
 ルイズはネグリジェの裾をつまみ、するすると持ち上げると、頬を染めて横を向いたまま、尋ねた。
「あの、あのね。これね。こここのまえ街に行った時に、かか買ったの。どう似合う?」
「へ?」
 ぽかんとする才人の目の前に、華奢な足と、そして1枚きりの薄い布地がさらされた。
 それはさっき部屋に入った時に目にしたもの、のはずだが正面から見るとまったく趣が違っていた。
 淡いピンクの布地はごく小さな三角形で、ギリギリ隠すべき領域だけをささやかに覆っていた。しかも網目のような粗いレース地なものだから、隠している場所さえも目を凝らせば透けて見えてしまいそうだ。
 そこから伸びた細い紐がどうにかその布地をルイズの体に張り付かせていた。
(こここれは……いわゆる……セクシー下着ってやつ!?)
 思わず才人は鼻を押さえた。気が遠くなりかけた。ま待てお前は貴族の御令嬢だろう。深窓のお嬢様だろう。ならば基本は清楚で上品な白(レース付)じゃないのか。こんなのけしからんぞ。お父さんは許しませんよ。
 そこではたと気づいた。もしかして……、ルイズは俺を喜ばせるために恥ずかしさに耐えてこんなものを!? 準備したのか俺のために!? あの誇り高い女王ルイズが! ああ、才人は感動に打ち震えた。俺って……愛されてる……。
 身動きすることもままならず、才人は食い入るようにルイズの下半身に魅入った。
 水精霊騎士隊も“王様ゲーム”も頭からすっかり消えうせていた。

「どどど、どうなのよ。なんとか言いなさいよ!」
 決死の覚悟で聞いたというのに、いつまでも才人が黙っているので、ルイズは不安と悔しさで唇を噛みしめた。昔キュルケのアドバイスでベビードールを着用に及んだ時の屈辱をよもや忘れてはいなかった。
 たまには大人の色気を見せつけてあげようと、せっかく、着て、あげた、のに、この使い魔ときたら大爆笑したのだ! しかも大勢の前でカーテンとまで言った! プライドは切り刻まれてすりおろされて粉々だ。楽々自分の人生の許せない出来事ベスト50に入る出来事だ。
 あれは確かに失敗だったと自分でも思う。どだい上で勝負したのが悪かったのだ。自分の魅力は足。腰から爪先までのこの美しいライン。踊り子衣装で発見した自分の最大の武器! そう最初からこっちで戦うべきだった。
 そう思って最高の下着を用意したつもりだったのに……今度も才人は何も言ってくれない。やっぱり自分には色気がないんだわ。がっかりしてルイズは手を下ろした。ネグリジェがすとんと元の位置におさまる。
 こんなだから才人は部屋にも居つかず出歩いてばかりいるんだと悲しくなった。ルイズは横を向いていたので、才人の煮えきった視線にまったく気づいていなかった。
「……もういい。ありがと」
 しょんぼりと言うと、そうだ髪の毛がいるんだっけと思い、髪に指を絡ませた。ひと束まとめてぐいぐい引っ張って、うーと唸った。痛い。頭も胸も痛い。ばか。


575 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:49:53 ID:e959Bka6
ぶっちゃけルイズって地雷女だよな
体も心もガキだよ

576 名前:ぎふと:2008/08/08(金) 23:52:04 ID:0XAWi9z6
以上ここまで。
(寸止め上等っ!……ゴメンナサイゴメンナサイ)
1レス結構入ることを学習しました。ではまた

577 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:03:20 ID:ejuDfXlM
>>576
GJ!!
相変わらず初々しいですな



小説の評価に「構成力」や「文章力」などと並んで「童貞力」というのがあった方がいいと思う今日この頃

578 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:09:00 ID:vzQc8KQJ
>>576
最高や・・・。続き楽しみにしてます

579 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:09:17 ID:9DFF5fjB
GJしつつ、1レスには60行まで入りますよと一応書いておこう。
まあ文章が長いと60行以内でも「長すぎます」って言われるし、
別にぎちぎちに詰める必要もないんだけどね。

580 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:33:40 ID:35TZaCwv
>>561
領民を夫で悪徳領主から救うために裸で馬に跨って領内を一周した夫人
の話をなぜか思い出した
>>562
>最悪、暗黒面に堕ちたルイズ対サイト&キュルケになってしまうんだ。
個人的にはそういうダークな話も読んでみたいな
>>576
読んでてこっ恥ずかしくなってきました GJ!
>「ちょちょちょっとぉ〜〜〜。入る時はノックぐらいしなさいよね! 
>女の子の部屋に入るのに失礼じゃないの」
原作でも最初の頃はサイトの目の前で着替えをしたあげく
使い魔なんざ犬と同じだから裸見られても平気とか言ってたくせになぁ

581 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:39:28 ID:VEk9HJe7
>>580
あーなんかそういう夫人いたな
その時、自分の裸を領民が見ないように
領内の家中に外に出ないようにお触れを出したらしいな

582 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:51:16 ID:NntzNTEx
「ふ、はっ」
「なんの!!」

ギィン、ガンと金属がぶつかり合う音が聞こえる、アニエスと才人がお互いの力をつくして打ち合っているのだ。
事の発端は才人がアンリエッタにセクハラをした事に…というわけでなく、ただ純粋に一騎士として試合を行って
いるのだ。

(すっかり、腕をあげおって…)

徐々押されつつあるアニエスは心の中で一人ごちる、当初は才人などはガンダールブの力がなければただのひよっこ
であったが、今では度重なる戦いを潜り抜けガンダールブ無しでもやり合える程になるまで成長した。また、体付き
もひょろかったのが今では均整の取れた無駄のない体付きとなり最早、最初期の才人とは比べるまでもなかった。

「あっ!」

ガシンっと大きな音が鳴り、アニエスの剣は空に放り出された。

「勝負あったみたいだな、アニエス」
「ふっ、腕をあげたなサイト。すっかりやられてしまったよ」
「まぁ、俺も成長したってとこかな」
「そんなところだな。ふぅ、それにしても私からすんなりと一本とるとはな。これは弟子の成長を祝わなければ
 ならんな」
「すんなり、とはいかねぇよ。やっぱり強いよ、アニエスは」

才人のその言葉にアニエスはほっ、とため息をこぼした。

(5本中、全て取られたんだ。すんなり、だよ)

決して自分が弱くなったわけではない、これでも部下との試合では負け無しのアニエスではあるが。
才人相手ではそれも逆転するようになってしまった。やはりこれは才人が強くなったという証拠なのだろう。

「今日は晩飯をご馳走してやる、夜になったら広場にこい」
「おう、やった」
「ただし、一人でな」

アニエスは才人に釘をさすと、その場を後にした。そして、去り際のその顔は少し嬉しそうであった。

そして、その晩

「中々、っていうか豪華なとこだな」
「貴族様ご用達ってところだからな、まぁ遠慮はするな」

アニエスに連れられて来た所はそこそこ豪華な宿であった。アニエスの身分では少し手が出しずらいようなところだが、
戦争に勝ってから二人で祝杯をあげるなんて事はしてなかったので。おそらくはその意味あいもあってここを選んだのだろう。
予約してあった個室に入り、しばし談笑していると料理が次々に運び込まれてくる。さすがに高いだけあってかその質は中々
のものであり、酒もすすんだ。

「ふぁー喰った喰った。こりゃあ、けっこーしたんじゃないのか?」
「まぁ、だが私はそんなに金を使うような生活をしてないのでな。少々余り気味なんだ」

腹いっぱいだ、と腹をぽんぽんしている才人の様子を見て。アニエスは微笑んだ。

「それより、大丈夫か?割かし飲んでいたみたいだが」
「んーまぁ大丈夫…」
「少し足元がふらついているぞ、そこにベッドがある。少し休んでいけ」

というとアニエスは才人の肩を抱いてベッドの方へと促した。

583 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:52:07 ID:NntzNTEx
「ん…重い。すっかりたくましくなったな」
「あぁ、そりゃあな」

ほんの少し前はひょろかったんだけどな…、とアニエスは思った。すると途端に胸がドキドキと脈を打ち始めた。

「ほんとに、たくましく…」
「アニエス?」

ベッドに横になった才人がアニエスの方を向くと、そこには服を脱ぎ始めたアニエスの姿があった。
シュルッ、シュルッと布ずれの音が部屋に響く。

「わわ、アニエス。お前っ」
「わざわざ個室まで予約してベッドまで連れてきたんだ、男のお前なら後はわかるだろ?」

上半身を裸にしたアニエスがベッドに乗り才人の上に乗ると、ぎしっとベッドが軋む音が聞こえた。

「いやいや、でもさ」
「成長した弟子へプレゼントさ…」

と、そういうとアニエスは才人に口付けた。最初は浅く唇を押し当て、徐々に唇を開いて舌を入れていく。
呆然とする才人の口に侵入する事はたやすく、才人の舌はいとも簡単にアニエスに絡めとられてしまった。
柔らかいアニエスの唇を味わう間もなく今度は肉付きの良いぼてっとした舌が入ってきた事で才人の頭は真っ白に
なってしまい、アニエスのなすがままにさせてしまった。
ん…ちゅっ、ちゅぷっと舌と唾液が絡み合う音が部屋に響いた。そしてアニエスが顔を離すとつーっと銀の糸が橋
を作り、プツンと切れた。

「ほう、やはりお前も男だな。ここはもう、こんなになっている」

アニエスが才人の股を弄ると布越しであるが、すでに屹立しているのがよくわかった。

「ア、アニエス。何を」
「まぁ、良い事だよ」

とアニエスは才人のズボンを脱がしにかかった。

「ほら、無駄な抵抗はやめろ。…ルイズの事か?気にするな、今夜だけだ…」

才人はささやかな抵抗をしてみるも、酒の酔いといつもと違うアニエスの雰囲気と先ほどのキスのおかげで体が
思うように動かずあっさりと剥かれてしまった。

「む、中々大きいな…。ん、ちょっと臭うな」

とアニエスは屹立している才人の剥き出しのモノを見て、つぶやくとそのままパックリと咥えこんでしまった。

「!!」

584 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:52:35 ID:NntzNTEx
ある程度予想していたとはいえ、あのアニエスが自分のモノを咥える破壊力は並々ならぬものがあった。
アニエスはそのまま才人のモノを咥えこむと、まずはゆっくりと味わうかのように舌で亀頭を舐めまわした。
才人の背筋に電流が走る、アニエスの舌の動きもそうだが口による力加減も巧みであり思わずそのまま出してしまい
そうになってしまった。

(ア、アニエスの奴。なんでこんなに上手いんだ?)

フェラチオ事態は何も初体験というわけではない、というかルイズを筆頭に数人の女性達と関係を持っているこの男
にとって初フェラというのはありえない事だ。無論、その関係を持っている女性達は元からのフェラチオ技術を持っ
ている訳もなく、才人が直々に仕込んだのではあるがいずれもアニエス程の技術に至っている者はいなかった。
亀頭全体を味わったアニエスは次は竿だといわんばかりに一度口からモノを抜いて、竿の方に舌を伸ばした。
ぺちゃっと唾液で滴った舌が竿に触れるとそのままつーっと下に動かしすと今度は上に動かす、まるで飴を味わう様な
その動きはなんともいやらしかった。

「ん…、ふぅ。多少は臭ったが手入れはしているようだな。感心したぞ」
「うぁ、ア、アニエスぅ…」
「ふふ、口でしてもらうのは初めてではないだろうが…これはどうだ?」

というと、今度は体を前に出し形も大きさもちょうど良い胸でその肉棒を挟み込んだ。

「うぁっ」
「こうすると、男は嬉しいんだろ?」

と、妖絶な笑みを浮かべて胸を上下に揺すった。

(これはすでに通過済みとはいえ…、これは…)

考えてみれば、ティファニア・シエスタ・アンリエッタと巨乳美女を取り揃えている才人である。そんな環境でパイズリ
を行わない男がいるのか?いや、いまい。むしろ、ルイズやタバサに対しても要求しているのだが…。
才人の見立てではアニエスの乳評価は80(100はティファニア)、評価として上記の三人よりも低いがそれでも高評価
である。むしろ大きさ、形、柔らかさのバランスでいえば一、二を争うのでないだろうか?
それに加え、普段は厳しいアニエスが嬉々として男の肉棒を胸に挟んでいるのだ破壊力でいえば過ぎる程のものであった。
それでもまだ、アニエスの攻撃は止まらない。そう、ここまでくればヤル事は一つ。アニエスは口を肉棒に近づけると…
そのまま咥えた。

(あ、あ…)

先は巧みに動くアニエスの舌と口で、竿はむにゅむにゅと柔らかいアニエスの胸で刺激され。才人の限界は近づいていった。
そして、アニエスがちゅっと強く吸い付いた時。

どぴゅう

「あっ」
「んん!!ふぁっ熱いぃ…」

突然出てしまった為、その全てを受け止めきる事ができずそれらの精液はアニエスの顔と髪を汚していく。

585 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:53:11 ID:NntzNTEx
「ごく…、は、あぁ。まったくあれだけの女を囲っておきながらこれほどの量をよくも出せるものだな」
「は、はは、はははは」

アニエスの言葉に才人は乾いた笑いしかだせない、これもシエスタ達が作るスタミナ料理とそういう環境に適応していった
才人の下事情のおかげである。

「さて、まずは一段落したところだが…」

とアニエスは少し腰をあげるとするすると身に着けていた下着を脱ぎ

「私のここはもうこんなになってしまった。すぐにでも別にいいだろう?」

とすっかり愛液で濡れてしまった秘裂をぱっくりと指で押し開き、才人に見せ付けた。とろり、と愛液が一滴アニエスの指に
こぼれた。

「私から、する気はないからな。次はサイトの番だ」

と今度はアニエスがベッドの横になった。胸元を手で、下は脚でガードしてじらすその仕草に才人はもう抑えられなくなって
しまった。

「アニエス、本当にいいんだな…」
「ダメであるならここまではしない…」
「あぁ、じゃあ。いくぜ」

服を脱ぎ、裸になった才人がアニエスの上に圧し掛かろうとする。脚を開かせそこに体を入れる、開いた脚を手でもって抑え
ると、蜜を湛えた花が開き蜜が溢れ出した。そして、今度はその花に蓋をするかのように太く、硬い肉棒がずるずると挿入さ
れていく。

(く、締め付け具合がすげぇっ)

あくまでも、アニエスの膣の感触を楽しむ為にゆっくりと入れていくが入れたとたんに絡み付いてくるソレの感触に才人は思わ
ずそのまま力任せに突き進みたい衝動に駆られた。そんな衝動をなんとか押さえ込みつつ、才人はなんとかアニエスの最奥へと
到達した。

「ん…、全部はいったのか?」
「あ、あぁ。すげぇ、気持ち良いぜ」
「そうか、それならいいん、あふっ」

と、少し堪え切れずに才人が動き出すとアニエスは可愛い声をあげた。

「ふっ、気を抜くとまたすぐにでもイキそうだ」
「あ、あんん!き、今日は大丈夫な日だからふぁ、中に出してもいいぞ…」
「な、それって」
「お前の…好きにしろ」

と言い終えるとアニエスは開いていた脚を才人の腰に絡み付けた。好きにしても良いと言ってはいるが、すでに選択肢は一つ
しか選べなかった。さらに、腕も背中に回し積極的に才人を受け入れた。

586 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:53:41 ID:NntzNTEx
「あ、あん、んんんっ、奥に、当たってぇ…」

目の前で喘いでいるこの女性は本当に普段は凛として厳しいあのアニエスなのだろうか、実はこれは夢なのではないかと思った
が、がっちりとしてはいても女性特有の柔らかさを保ちほんのり熱を帯びた肌と合わせている感覚は本物であり現実なのだと、
実感させられる。

「ん、どうした…。我慢、しなくてもいいんだぞ…」
「ア、アニエス、アニエス!!」

ついにはアニエスも腰を使い始め、才人を追い詰め始めた。そんなアニエスに才人の理性はすっかりほだされ、才人もアニエス
を求め始めた。

「あっ、きゅうに、動きが激しく…、あぁっ、中が掻き混ぜられるっ…」

完全にアニエスに体重を預け、本格的な攻撃を開始した。奥、子宮を狙いつつもしっかりと腰を使ってアニエスの膣を蹂躙する。
そんな、才人の動きにアニエスは徐々に翻弄されていく。

「あ、はげし………、サイト、サイトォ」
「ふっ、ふっ、ふっ、ふっ」
「なぁ、好きぃ、サイトぉ、大好きぃ…」

ついには目尻に涙を浮かべながらサイトの名前を呼び始める、彼の背に回している手や脚に力が入りより才人の体に密着する。
そんなアニエスの様子に才人は愛おしく思い、自分から口付けをする。お互いの舌が絡み合わせ、唾液がお互いの口元からこぼ
れる。

「アニエス、俺もうっ…」
「出して、そのまま中に…」
「ああ、出るっ」

びゅくっと股間部に力が入ると精液が勢い噴出した。それはアニエスの中を汚し、満たした。

587 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:54:12 ID:NntzNTEx
「あ、あぁ、熱いっ…、一杯、出てる…」

中に出される感触にアニエスは恍惚の声をあげた。

「ア、アニエス…?」
「…あぁ、なんだ、その、今夜だけだからな。忘れてくれ」

お互いが絶頂を向かえ、一休みをしつつその余韻に浸っていると才人が口を開いた。
『好き』、アニエスは才人に抱かれながらこう呟いてしまったが。才人はそれを聞いてしまい気になってしまったのだ。

「何、気がつけば後ろを歩いていたお前がいつのまにか私の前を歩き始めてな。正直悔しかったんだよ。
 いくら、男と女の差があるとはいえ私は騎士だからな」
「アニエス…」
「でもな、お前と私を比べるうちに気づかされたよ。知らず知らずの内にお前に惹かれていたんだな、と。
 それに気づいてしまったら、私も女だったのだな。この男に抱かれたいと思うようになってしまってな、
 こんな暴挙にまで出てしまった。」
「………」
「でも、お前には既にヴァリエール嬢や姫様がいる。今更、私などが出る幕はないだろうな。だからせめて今夜だけ、と、な」

今まで秘めていた思いをアニエスは吐露し始めた。しかし、その表情はどこか吹っ切れていて悲しそうに見えていた。

「でもな、サイト。こうして体を開いたのは誰にもした事はない、お前が…」
「もういい、もういいよアニエス」

次第に、涙を浮かべ始めたアニエスを才人は優しく抱きしめた。その抱きしめた背中はどこか壊れそうで、騎士のアニエス
ではなく一人の女としてのアニエスがそこにいた。

「ん…」
「はむ、ん…」

そして、再びキスを交し合う。今度は唇を重ね合わせるだけのキスであるが二人は何度も何度も交し合った。

「なぁ、アニエス。お前もこいよ」
「何を言っている、そんな今更」
「そんなの関係ねぇよ、それにそんな事を聞かせられたら無視できねぇもん」
「ふぁぁっ」

一度、結合を解いた体を求め才人は再びアニエスを貫いた。

「あいつらだって話せばわかってくれる。今までだってそうしてきたんだ」
「あん、サイト?」

と、才人はアニエスの体を引き上げ対面座位の体勢をとった。

「こうすれば、近いだろ?」
「馬鹿もの…あ、はぁっ」

子宮をごりごりと刺激され、アニエスは嬌声をあげた。

「あ、サイト、サイト…」
「また、中に出すけど。いいよな」
「ああ…、一杯だして、サイトの、好きなだけ…」
「ああ、赤ちゃんが出来るまで。中に出してやるからな、今も…そしてこれからも…!!」
「は、はぁぁぁぁんっ!!」

アニエスは中に出される感触に喜びを感じつつも、もう才人のそばからは離れられなくなってしまったのだな。
と思った。

588 名前:アニエスはデレルと徹底的にデレてくれると思うんだ:2008/08/09(土) 00:54:37 ID:NntzNTEx
数年後
「きゃっきゃっ、だぁ」
「んー?おっぱいか?はいはい、ほーら」

サイトの妾の一人として騎士隊を寿退社(?)したアニエスは女の子を出産した。少しきつかった表情も今では
温和な顔付きになり、今や一人の母としてのアニエスがそこにいた。

「はぁ、アニエスはいいわね。私も早く産みたいわ」
「ルイズもそろそろだろ?焦る事はないさ」

昔と身長がさほど変わらず、どこか犯罪の匂いが漂っている妊婦姿のルイズが授乳しているアニエスに話しかけた。
ルイズは本妻ではあるが、子供の方は中々設ける事ができず結局子供が授かる事が出来たのは3番目であった。
(一番目はエレオノール、二番目にアニエス)

「ほーら、あと何ヶ月したらあなたもお姉ちゃんですよー」
「あ、今動いたわ」

トリステインの女性騎士の地位を確立したアニエスは晩年子宝に恵まれ、子供達と同じ妾や愛する旦那と共に幸せ
に暮らし、その生涯を終えたという。

589 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/08/09(土) 00:58:09 ID:NntzNTEx
デレアニエスを書こうと思って書いたけど上手くデレてるかな?

それにしてもベアトリスが中々良いキャラだったなぁ。
テファと一緒だけどもいづれはテファとの絡みで出してみようかな…。

590 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 00:58:41 ID:35TZaCwv
>>588
アトピック氏(だよな?)GJ!
なんかほのぼのエロといった感じですかね

591 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 01:00:43 ID:35TZaCwv
>>590
もう少し待ってリロードすれば良かったのに何やってんだか

592 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 01:03:13 ID:R5SPfp9v
>>589
エレ姉さまなにやってんすかww



593 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 01:12:45 ID:P5icRnXD
>>589
GJ!
アニエスも書き方次第で大分変わるなあw

594 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 01:19:35 ID:TwZAYPMM
なんかサイトが別人みたいだった

595 名前:sage:2008/08/09(土) 01:25:58 ID:qaU+AcC7
ブラボーーーーー
久々のアニ×サイトを読めてきゅんきゅんしました。
スパシーバです

596 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 02:38:17 ID:LbQuEzJd
>>594
確かに
俺も思った
設定とか作品自体は好き

597 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 04:09:09 ID:qNvY5SRa
数年後のサイトって脳内補完したから特に違和感は無かった
GJ!でした

598 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 06:15:16 ID:2Pxxz2xS
アニエスとコッパゲのが見たいのう

599 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 12:47:29 ID:Q/Gn9Jvf
>>576
GJ!!
続き楽しみに待ってます

600 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 23:01:14 ID:J52Rd5zc
>>588
ちょwwww長姉wwww

601 名前:marumaru:2008/08/09(土) 23:17:25 ID:92kUme0y
ぎふとさんの新作キター!!!
待ってたんッスよー!!
もう、マジGJですよ

602 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/10(日) 01:01:36 ID:oZMvoDD7
はい皆様こんばんわ。
鋭意ゼロキャラを3Dカスタム某で作っているせんたいさんです。

学院キャラは結構それっぽくできるんだけど、マントとか杖のMODが欲しいお…。
せっかくタバサがいいかんじにできたんだから…

と、前口上はともかく。『猫と七夕』シエスタ編投下します。
でも途中で終わってるのよね。なんでだろ〜

603 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/10(日) 01:02:11 ID:oZMvoDD7
シエスタは道に迷っていた。
慌てて窓から飛び出たのはいいが、シエスタは王宮の構造を良く知らなかったのである。
執務室のすぐ下は渡り廊下の屋根で、そこから飛び降りるには猫の身体でも少々勇気がいる。

…ち、違う所から降りられるわよね…?

とりあえず渡り廊下の屋根から飛び降りて中庭に着地するという案は保留にして、三毛猫のシエスタは渡り廊下の屋根を伝い、隣の棟の、庇の上に飛び移る。
軽くなった身体のお陰で、人の歩く幅ほどの間のあるその庇の上に、シエスタは容易く飛び乗る。
庇は等間隔に並んでいて、少し進んだ先に、大きな木が生えていた。
その木の枝の根元は馬の脚ほどに太く、飛び乗るにはちょうどよさそうだ。
シエスタはその木の所まで駆けていき、そして適当な場所に狙いをつけ、勢い良く飛び乗る。

ばき。

え。

しかし目測を誤ったのか、シエスタの乗った枝は途中からぽっきりと折れてしまう。

「ふに!?」

空中で慌ててバランスを取る猫のシエスタ。
四本の脚を地面に向け、軽く上半身を前方へ。
空気の抵抗で斜めに傾いたシエスタは、前足から地面に落ちていく。
そして全身のバネを使い、衝撃を吸収する。
たす、と殆ど音も立てず、シエスタは中庭の芝生に着地した。
その横に、折れた枝ががさがさ、と落ちてくる。

「何者だ!」

それを聞きつけたらしい一人の衛視が、王宮の窓から顔を出す。

「なーーーーっ!?」

思わず驚き、声を上げて逃げ出すシエスタ。

「…なんだ猫か」

衛視は三毛猫と折れた枝を確認し、窓の内側に顔を引っ込める。
その引っ込んだ衛視の目の前を、アニエスがすたすたと歩いていく。

「…いい加減ちゃんと文字くらい読めるようにならんものかな。
 もう一介の騎士なんだから、全く」

だらしない弟を持った姉のような口調で、ぶつぶつ独り言を言いながら。

604 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/10(日) 01:02:43 ID:oZMvoDD7
大回りをしたせいで、シエスタが王宮の外に出られたのは、昼を回ってかなり経った時刻のこと。
遅めのお茶の時間になってようやく、シエスタは西門から王宮の外へ出られた。

…サイトさん、どこかしら…?

彼が王宮にいないのは確認済みだ。
門衛の兵士が、字を読み違えて明日の予定を今日と勘違いした間抜けな黒髪のシュヴァリエの噂話をしていたからだ。
シエスタはトリスタニアで才人の行きそうな場所を考えてみる。
おそらく彼は今夜、王都で一泊するだろう。
空は曇天で今にも降り出しそうだったし、一度学院に戻るよりは王都で宿を取って明日もう一度王宮に出向いた方がいいはずだ。
そうなると、彼の今夜の宿が問題。
きっと彼は、今小銭くらいしか持ち合わせがないはず。
そうなると、彼が向かうのは、タダ、もしくはタダ同然で泊まれる場所、ということになる。
シエスタはすぐにピンときた。
王都の繁華街、チクトンネ街にある、自分の親戚の経営する酒場。
以前、ルイズと才人が女王の密名により平民として働いていた場所。

『魅惑の妖精亭』。

そこにいけば、きっとサイトさんに会える。

そう確信した三毛猫のシエスタは、チクトンネ街への道を走り始めた。
そのシエスタを追う様に、雨粒が石畳を叩き始める。

そして、雨が本格的になり始めた頃。
シエスタは濡れ鼠になる前に、『魅惑の妖精亭』に着くことが出来た。
まずは、酒場の脇にある厩舎を確認。
才人の乗ってきていた馬がいないか、確認するためだ。
いた。
シュヴァリエの紋章の入った鞍を外され、飼い葉を食む、才人の愛馬が厩舎の隅にいた。
シエスタは才人がもう酒場の中に入っていると確信した。
そのまま屋根で雨を避けながら、押し戸の下を潜り抜け、開店前の前準備を始めている『魅惑の妖精亭』に入り込む。

「…間抜けだねえ、相変わらず」
「相変わらずは余計だっつーの。それよりさ、屋根裏貸してくんない?」
「…いいけど、交換条件つきだよ?」

聞きなれた、従姉妹と主人の声。
開店準備中の酒場の隅で、ジェシカと才人が仲よさそうに話しをしている。
どうやら、才人の宿の無心に、ジェシカが何か条件を突きつけようとしているらしい。
シエスタはその傍に寄っていく。

605 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/10(日) 01:03:16 ID:oZMvoDD7
「…なんだよ。俺明日用事があるからあんまムチャはできないぞ」
「うん分かってるよ。だからさ。ディナータイムが終わるまで、皿洗いしてくんないかな」
「待て待て!一番忙しい時間に働けってか!」
「…何言ってんの。一番忙しい時間だから人手が欲しいんでしょうに」

どうやら、繁忙期の皿洗いがその交換条件のようだ。
シエスタはそんなやり取りを聞きながら、才人の少し後ろに控える。

「分かった、分かりました。手伝えばいいんだろ」
「さっすがサイト君いい男っ!惚れ惚れするねぃっ!」

気安くばしんばしんとシュヴァリエの肩を叩きながら、酒場娘は労働力を手に入れたことに満面の笑顔になる。
そして、気安く肩を組むと、これから始まる労働にうなだれる才人に、語りかける。

「あ、そういや今日は一緒じゃないんだね」
「へ?あ、ルイズ?」
「…もだけどさ。シエスタ。連れて来てないの?」

その声と同時に。

ぽふん。

才人のすぐ右斜め後ろで、そんな軽い音とともに、薄青い煙が沸きあがる。
二人がその音に反応して後ろを向くと。
そこには、シエスタがいた。
ただし、いつものメイド服に、頭に三毛の猫耳、いつの間にか大きくスリットの入ったスカートのお尻から、三毛の尻尾の生えた。
シエスタが、きょとん、と驚いた顔で立っていた。
それ以上に、ジェシカとサイトは目を点にしていたが。

「…シエスタ…?なんでここに?
 っていうかその格好は…?」

驚く従姉妹に、シエスタは状況を飲み込むと。
叫んだ。

「ジェシカが呼んだら意味ないじゃないのーっ!」

いよいよ二人は目を点にする。
いきなり猫耳で現れて、いきなりそんなことを言われても。
何のことやらさっぱりであった。

606 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/10(日) 01:04:17 ID:oZMvoDD7
以上。続きは明日以降。
んじゃねゆ。ノシ

607 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 01:11:56 ID:uEOIWkSj
一番槍ぐっじょぶ!

ジェシカwww

608 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 01:12:50 ID:perwJFoE
>>606
新作GJ! つーかシエスタカワイソス
折角サイトの一番(まあせいぜい他の女性達に対する一時的なアドバンテージ
を得る程度)になるいい機会が従姉妹せいでぶち壊しww

609 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 01:32:55 ID:8kyhTnM9
GJ!!
へんたいさんがロリコンの癖にアニエスが大好きなことが良く判った。

にしてもシエス子は原作といい扱いが不憫だなぁ(´;ω;`)

610 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 01:51:34 ID:XiRD6m6Z
シエシエがっかり可愛いよシエシエ

611 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 03:03:07 ID:GZ2OPHfa
4作目に入って、作者もいい加減厭きてきてるということもあるのか、
猫シエスタとサイトのふれあいイベントががっつり切り落とされててクソワロタ

612 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 09:08:43 ID:JXc9I5Np
いや、マテ!
これは3Pフラグという、へんたいさんの罠だ!!

613 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 13:24:10 ID:rUZhFpKY
>>611
パターン化したくなかったんじゃないかな
同じようなシーン繰り返しだと下手なえろげみたいじゃないか

614 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 14:00:36 ID:HZ0uWsH7
>>612
わ、罠だって!?
そりゃいかん、急いで準備しないと。

615 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 16:25:02 ID:3kKTOGMX
いや、待て待て

そう思わせることが罠かもしれん…

ここは次の投下まで裸正座で様子を見ようではないか

616 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 17:56:37 ID:bqaNd3b9
んじゃその間に
『アメリカンジョーク風ゼロの使い魔』


 白昼の学院の庭。二人は相変わらずにぎやかである。
 「だからそうじゃないって言ってるでしょ。
あんたねえ、一体何遍言ったら分かるのよ。」 
 「ったく、なんでこういっつもやかましいかなあ。
相変わらずチビで能力ゼロのくせに。」
 「ごご御主人様に何て口の利き方!このバカ犬〜〜っ!」

 そこにたまたま居合わせたコルベールが二人をたしなめた。
 「こらこら、君たちの口論はいつも聞くに堪えない。
喧嘩するほど仲が良いとは言うが、せめてもっと穏当な表現を使いたまえ。」
 
 「んな事言われても…。じゃ先生、どう言えば良いんですか?」
 
 「そうだな。今後は政治的に正しい表現を使ったらどうかね。
『垂直方向に試練を受けている』とか、『能力が自然数にすら達しない』
とか、『頭脳に努力を要する犬』とか、そういった表現だよ。」

 なるほどと納得した二人。
 「分かりました。これから気を付けます。
ありがとうございます、頭髪が残酷な状態になっている先生。」

617 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 18:59:07 ID:perwJFoE
>>616
遠まわしに禿げ頭を表現するとそうなるわなww
あなたのSSを読んで昔読んだ「政治的に正しい御伽噺」
という本を思い出した

618 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 19:01:46 ID:IVqjpiry
その後のコルベール
「黙れ!ゼロのルイズ、ついでにそこのバカ犬も!!」

619 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 19:26:06 ID:1I7g6hKb
さて、せんたいさんが投下する前に自分が見た変な夢でも一つ。

「風雲!トリスタニア城」という、賞金100万エキューを賭けたイベントが行われる。

ルイズは国境の壁で才人に踏み台にされ、タバサは悪魔の館で悪魔に追い掛け回され涙目。
竜神池は、名前の割りにきゅいきゅいが何もせずに池にドボン。
ベッドでベットリでは、キュルケとコルベールが抜群のコンビネーションを見せる。
すもうでポンは、相手に脅かされただけでマリコルヌがあっさり負ける。
ジブラルタル海峡に挑戦中のテファは胸ばかり狙われ、これは玉RANではギーシュが岩に轢かれ死亡。
最終戦がアンリエッタとアニエスによるカート戦。

とりあえずこんな展開だった。

620 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 19:41:59 ID:ZtznwztM
うん、カオスだね。

621 名前:ハルケギニア横断ウルトラクイズ(横断はしないよ):2008/08/11(月) 15:09:46 ID:UGhcQUxY
学院対抗クイズ大会−それはハルケギニア中の魔法学院が一堂に会しどこの学院が一番かを競うという
4年に一度の祭典だ。魔法学院なのになんでクイズ大会か、それは数年前まではいっぱしの魔法大会だ
ったが開催する度に死者がでたり蘇生したり死者がでたり蘇生したり王大成死亡確認!!されたりして
色々と問題があったため平和的にクイズ大会になったのだ。

我らがトリステイン魔法学院は今までこの大会にていい所まで行くも優勝はできなかったのだが、今年
は優秀な生徒が揃い優勝が期待されていた。案の定、各種目において好成績を収めて他の学院を大きく
引き離して見事優勝した。今回はそのハイライトをご覧いただこう。

「押すなよ!!絶 対 に 押 す な よ ! !」

そう叫ぶのは我らがマリコルヌ、現在行われているのは熱湯に漬かりあがるまで時間を稼いで稼いだ時間
で数多くの問題をこなすという『熱湯クイズ』。期待されていたキュルケが早々にあがってしまい一回目
の挑戦ではあえなく最下位に終わってしまったため、最後となる二回目の挑戦で数多くの時間を稼ぎ逆転
をしておきたいトリステインチーム、二回目の挑戦においての入浴者マリコルヌに最後の期待がかけられ
ていた。ビキニパンツに着替え熱湯風呂でを前に身構えるマリコルヌ、そしてその後ろで構えるレイナール
とギムリ。二人の手つきは今まさにマリコルヌを突き落とさんとする手つきであった。そして、入浴開始
のホイッスルが吹き鳴らされる。しかし、マリコルヌ動けず。キュルケが漬かった後ならばこの男は喜ん
で漬かりに行くはずなのだが、いかんせん熱湯から沸き立つ湯気に当てられ物怖じしているようであった。
が、皆の期待を裏切るわけにもいかずとうとうマリコルヌは決心をして飛び込もうとした直後である。

ドン!

非常にも後ろに控えていた友に押されマリコルヌは熱湯に叩き落されてしまった。

622 名前:ハルケギニア横断ウルトラクイズ(横断はしないよ):2008/08/11(月) 15:10:13 ID:UGhcQUxY
「熱っ!!熱っ!!」

とうぜんの事ながらのた打ち回るマリコルヌ、ばしゃばしゃと熱湯が周りに降りかかる。それに被害を被った
のは後ろに控えるレイナール達。熱湯を浴びて悶え体のバランスを失う。当然、レイナールとギムリはバラン
スを崩し熱湯へどぼん、脱出しかけていたマリコルヌは二人が入ってきた事で浴槽の底に沈む。その姿はまさ
に阿鼻叫喚の地獄絵図、コルベールは心配しキュルケは呆れ才人は爆笑した。
そうこうするうちレイナールとギムリが這い出る、マリコルヌもぐったりしながらも這い出てきたが、そのまま
仰向けで寝転んでしまう。

「大丈夫か!マリコルヌ!!」
「今、助けるぞ!!」

レイナールがマリコルヌの体を押さえ、ギムリが腹を押す。するとピュッピュッとマリコルヌの口から水鉄砲の
ごとく吹き上がった。

「死ぬかと思った…訴えてやる〜」

全ての水を吐き出しゆっくり起き上がったマリコルヌはそう叫んだ。
結局ここで稼いだ時間が元でこの種目は勝利を収める事ができた、三人で熱湯に飛び込むのは卑怯だとの声も
あがったが、熱湯に漬かった者を何人かで押さえつけていたチームもあったため別に反則ではないという評価
が下された。

その後も『間違ったら空中ダイブ!逆バンジークイズ!!』においても間違ったマリコルヌが服だけ残して空に
飛んでいくなどの奇跡を起こして芸術点を勝ち取る、『落ちたらアウト!!早押しトリモチクイズ』においては
タバサが眼鏡と共に落ち脱出の際眼鏡のレンズが外れて枠だけになる、テファが落ちるも着ていた服が引っ張ら
れてサービスショットを見せるなどの高ポイントを獲得していった。
そういう様な事もあり、稀に見る盛り上がりの中トリステインチームの優勝という事で今大会は終了したのである。
なお優勝チームには唐草模様のマントが学生分送られた。

623 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/08/11(月) 15:12:26 ID:Y38MFnLS
なんか風雲城と聞いて思いついてしまった。
人間クイズも書いてみたけどちょっと気持ち悪くなったのでそこはカットした。
ライトのはずだったんだけどな…。

とりあえずSASUKE的なものであればテファとかシエスタとかアン様が胸を
ブルンブルン弾ませてくれると思いますよ。

624 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 17:24:07 ID:g78rvIUj
GJ
なんか、マリコルヌがダチョウ倶楽部の上島みたいで吹いたw

625 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 19:00:02 ID:TLncAVWI
>>623
GJ! つーか他人の妄想でSSを書けるのは普通にすごい

626 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 19:12:19 ID:6nvqokeh
あらゆる原作自体が作家の壮絶な妄想といえなくもないがな

627 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 19:33:59 ID:ZFMT9Z0P
二次創作なんて自慰呼ばわりされるぐらいだからな。
そうして飛び散った精液の中にも、飲みたい精液と飲みたくない精液、
浴びたい精液と浴びたくない精液があるわけで。

要するにこのスレの職人にだったらぶっかけられてもいいってことだな!

628 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 20:09:22 ID:1JYcLalI
↑さすがに限界越えてキモイぞ

629 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 20:19:19 ID:TLncAVWI
>>627
ここの職人さんを褒めてるのは理解できるが表現がアレすぎるぞ

630 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 20:25:43 ID:W3AEF80n
ようやく規制が解けた

頑張ってルイズ物書いてくるノシ

631 名前:marumaru:2008/08/11(月) 21:35:35 ID:7ktH0wYM
W3AEF80nさん、頑張ってくださいね
楽しみに待ってます!


632 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/11(月) 23:59:50 ID:CWqB9aMo
半年(ry

633 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/12(火) 00:51:47 ID:AM/EBsTq
すまん。まず謝っておく。

息抜きのつもりで書いてたらいつのまにか猫シエスタほっぽってこんなものができちまった。

ダメな俺を許してくれ紳士諸君。

634 名前:ともだち -Side B- ◆mQKcT9WQPM :2008/08/12(火) 00:53:29 ID:AM/EBsTq
「まったく、あの娘は何を考えているのかしら!」

憤りながら、金髪のツインテールが中庭をのしのしと歩く。
少し前なら、取り巻きの生徒や空中装甲騎士団が、彼女の周りを固めていただろう。
だが、今はその影もない。
片方は彼女からおこぼれを期待できなくなったため。もう片方は、彼女が必要ないと言ったからだ。
彼女が変わったのは、学院にやってきたハーフエルフのせい。
異端審問にかけたハーフエルフに、彼女は逆に諭された。
優しい言葉に彼女はそのハーフエルフに心酔した。
父以外の人物を心から尊敬したのもこれが初めての事だった。
そして。
もう一つ、彼女、ベアトリス・イヴォンヌ・フォン・クルデンホルフ嬢が変わった事。

「ほんとに、いっつもふざけて!タニアさんったら!」

平民の、それも自分と大して変わらない女の子と、対等に話す様になった事。
最初は、ティファニアのおまけのいけ好かない平民、という扱いだった。
しかし、事あるごとに自分に突っかかり、そしてからかい、面倒を見てくれるタニアに、いつの間にか。
ベアトリスは友情を感じるようになってしまったのである。
何の打算も抜きで、しかも下手をすれば不敬で逮捕されてもおかしくないのに、タニアはベアトリスに近寄ってきた。
それは、タニアから見てもベアトリスはお子様で、ウエストウッドの子供たちの面倒を見ていたタニアは、彼女を放っては置けなかっただけなのであるが。
しかし、本当の理由を話さず、自分と心地よい距離を保ちながら付き合ってくれる彼女を、ベアトリスはともだち、と想っていた。
そして、ベアトリスが怒っているのは、タニアがいつも彼女を『ベアちゃん』と呼ぶ…からではない。
ベアトリスが、ある噂を聞きつけたからだ。

『一年の男子にやたらモテている、平民のメイドがいる』

ベアトリスはすぐにピンときた。
タニアのことだ。
面倒見が良く、さらに仕事の手際もよく、傍目には美少女のタニアを、貴族のボンボン共が見初めるのも無理はない。
さらにタニアは誰に対しても態度をほとんど変えず、貴族でも同年代のだらしない子には容赦しない。
この間など、タイの曲がったまま走り回っていた一年の男子を。
『おいこら。そこの男子』と呼びとめ、平民のくせに無礼だぞ、といきがって詰め寄るその男子に。
『タイが曲がっていてよ。こんなんで男下げてちゃ勿体無いゾ』なんていいながら、曲がったタイを直してあげたのである。
その男子は、しばらくの間夢見心地でタニアを目で追い、ぽけーっとしていた。
…正直うらやましい。
じゃなくて!
ベアトリスはそんなタニアの噂を聞くや、いても立ってもいられなくなり、彼女に詰め寄ったのである。

『まーたベアちゃんはお堅いなあ。そんなんだから彼氏できないんだゾ』

とか言いながらはぐらかされ、鼻の頭を指先でこつん、とされた。
怒ったように男子とのことを追求したベアトリスだったが、ひょうひょうとはぐらかされ、今に至る。

635 名前:ともだち -Side B- ◆mQKcT9WQPM :2008/08/12(火) 00:54:03 ID:AM/EBsTq
「ほんとに。気をつけないと、平民なんてすぐ貴族の慰み者にされちゃうんだから…!」

その権力を用いて誰も来ない辺境の塔に監禁し。
さまざまな薬や器具を用いて陵辱と調教を施した挙句。
自分の肉奴隷兼メイドとして、一生飼いならすとか。

…タニアさんが肉奴隷…。

たり。

その想像にベアトリスの整った鼻から赤い血が垂れる。

「はっ!?私ったら一体!?か、神よ、始祖ブリミルよ!わ、私はとんでもないことを考えてしまいましたっ!」

その場ですぐさま膝を立て、壁に向かって懺悔を始めるベアトリス。
ごめんなさいタニアさんごめんなさい、ともだちのアナタを肉奴隷なんて私最低ですわ!
なんて何回も何回も始祖ブリミルではなくタニアに心の中で謝りながら。
そんなベアトリスの耳に、風に乗って、近くの窓から話し声が届いた。

『…でだ。あのけしからんメイドについてなんだが』

…けしからんメイド…?
その話声はどこかで聞いた覚えがある。
少し思い出してみる。

『私の妾にならないか?平民では到底味わえない贅沢をさせてやるぞ』
『失せやがってくださいこの疎チン野郎』

彼はタニアに妾にならないかと持ちかけ、にっこり笑顔でどぎついお断りの台詞を頂いていた。
製鉄業で財を成した成金貴族、ボッティチェリ子爵の次男坊、ルドルフ・ボッティチェリ。
その気障で高圧的な物言いとそれなりにいい見目で、『ギーシュMk2』と呼ばれる男子生徒であった。
まさか!
あの成金貴族、私のタニアさんに復讐するために、拉致監禁の上処女のまま調教しまくって自分から『私の初めてご主人様にもらって欲しいのぉ』とか言わせるつも
そこまで考えて、またたり、と鼻血が垂れる。
ごめんなさいごめんなさいタニアさんごめんなさい、とまた心の中で謝って、ベアトリスは窓辺に拠り、その話に耳を傾ける。
部屋の中には、複数の男子生徒がいるようだ。
このどれもが、きっとタニアさんに恨みを…!
ベアトリスは、いよいよその話に耳を傾ける…。

「まずだ。最初に行ったのはリオーネ。君だったね?」
「そうだよ。ボクは『ボク専用のメイドになってくれ』って勇気を出して言ったんだ。そしたら…」
「そしたら?ど、どうしたっていうんだい?」
「そしたら…そしたら彼女、ボクをまるで便所虫を見るような目で見つめて…」
「おおう」「そ、それは…」「平民娘とは思えない…」
「『尻尾まいてお帰りください♪チンカス童貞貴族♪』ってドスの効いた声で、言ってきたんだ…」

聞き耳を立てていたベアトリスは思わずガッツポーズ。
さすが私のタニアさん!貴族相手に全く引かないその態度!そこに惹かれる憧れるゥ!

「な、なんと」「ひどい、じつにひどい」「なんて汚い罵りの言葉だ」
「ふん、キミなどまだ甘いね」
「な、なんだよ、ルドルフはもっと凄いのを言われたって言うのかい?」
「え」「マジか?」「すげえ、ボッティチェリに向かって」
「私など、『妾にしてやる』と言った瞬間にだな」
「ちょ、おま」「まてなんでお前いきなり妾かよ!」「抜け駆け禁止じゃなかったのか!」
「全身くまなく軽蔑の視線で嘗め回された挙句にだな」
「え」「ま、マジっすか?」「す、すげえ、マジすげえ」
「『お帰りになってくださいませ。包茎疎チン野郎』ときたもんだ!」
「「「「おぉぉ〜う…」」」」

636 名前:ともだち -Side B- ◆mQKcT9WQPM :2008/08/12(火) 00:55:01 ID:AM/EBsTq
そこまで聞いてベアトリスは異変に気付いた。
おかしい。この男どもの声。
そう。
男子生徒の声には、怒りが一切含まれていなかったのだ。
それどころか。
罵声の報告を聞いた男達の声には。
なんと。
あからさまな、羨望の溜息が混じっていたのである。

「いいなあ、ルドルフ羨ましいなああ」
「俺もあの鈴を転がすような声で、思いつく限りの酷い言葉で罵られてええええええええええ」
「ぼ、ボクはあの侮蔑の視線が、あのたまらない冷たい視線が忘れられなくて、ああ!」
「いいよなあ、タニア…いやタニア様だ」

ぞくり。
その恍惚とした声に、聞き耳を立てていたベアトリスの背筋に、悪寒が走った。

「よし、紳士諸君。もう一度我らの誓いを確認するぞ」
「「「応!」」」
「ひとつ!」
「我らが女王に掛けられた侮蔑の言葉は、きちんと余さず団員に告げること!」
「ひとつ!」
「行為を以って応ぜられた時には、最高の名誉と心得よ!」
「ひとつ!」
「行為を受けた者は、その詳細を感想も含めた上で文面に残し、団員へと手渡す!」
「ひとつ!」
「抜け駆けは禁止!タニア様をお傍に置けるのは選ばれし勇者のみと心得よ!」
「最後に、我々は何だ!」
「我々は!」「我々こそは!」

「「「『タニア様に踏まれたい団』であるっ!」」」

…病気だ。この男達は病んでいる。
しかしベアトリスは恐怖のあまり、その場を動けないで居た。
そして。
悲劇はさらに加速する。

「…ふふ。甘いな君たちは」
「あ、あなたは!」
「で、伝説の変態紳士…!」
「罵られるために生まれ、そしてそれを無上の快感とすることのできる、生まれながらの天才…!」

「「「マリコルヌ・ド・グランドプレ先輩!」」」

「甘いなぁキミタチは。特に侮蔑される対象を特定しているところが甘い」
「…で、でも、タニア様以外で僕たちを踏んでくれそうな女性って学院には…」
「いるじゃないか。ほら、そこに…」

そして。
窓は開け放たれる。

「あ、あなたは!」
「クルデンホルフ姫殿下!」
「ま、まさか今の、聞かれてた…?」

盗み聞きをしていたベアトリスに突き刺さる、五つの視線。
ぞわり、と生理的な嫌悪がベアトリスの背筋を直撃する。

637 名前:ともだち -Side B- ◆mQKcT9WQPM :2008/08/12(火) 00:55:42 ID:AM/EBsTq
その目の前に。
音すら立てず、ふわり、とマリコルヌが着地する。

「ひ…!」

真っ青な顔で後ずさるベアトリス。
しかし。
その丸い肉の塊は、一瞬で間合いを詰めてきた。
そこから臭う、たまらない男の汗の臭い。夏場の熱さに、この肉だるまは全力で発汗していたのである。

「さあ、準備は出来た」
「い、いや…!」
「罵ってくれぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
「いやぁぁぁぁぁっ、キモイ臭いキモイ暑苦しいっ!寄らないでこの肉ダルマあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

ごしゅ!

ベアトリスが無意識で放った膝蹴りは。
見事にマリコルヌの股間を直撃していた。

「あひゅ……らいふ…いず…わんだほう…!」

その衝撃を伴った快楽にぐりん、と目を回し、マリコルヌは事切れる。

「先輩!?」
「マリコルヌ大兄っ!?」

次々に窓から飛び降り、マリコルヌを開放し始める一年男子。
しかし。

「ぼ、僕はいい…!さあ、紳士諸君、そこの姫君に想う様罵ってもらいたまえ…!」

はっとして四人が振り向くと。
そこには、全力で走り去る金色のツインテールがはるか遠くに居た。
そして四人は新たなる誓いを立てる。
その日、『タニア様とクルデンホルフ姫殿下に蹴って貰いたい団』が新たに結成されたのだった。

ベアトリスは、走りながら想った。
この狂った世界で、タニアさんとお姉さまを守れるのは私だけ。
腐って汚れて穢れた男どもなんかに、私のおともだちとお姉さまを渡したりなんかしない。
そんなことを考えながら、半分なきながら、混乱しながら、ベアトリスは中庭を駆けて行った。

*追記*
タニアを心配するあまり、それからしばらくの間、ベアトリスはタニアを徹底的に尾行した。
その際、尾行するベアトリスを発見したタニアに浴びせられた『最近のベアちゃんキモーい』と言う言葉に、何故か胸をキュンとさせてしまうベアトリスだった。〜fin

638 名前:せんたいさんnot/rori:2008/08/12(火) 00:56:28 ID:AM/EBsTq
言い訳はしねえ。俺オワットルorz
猫シエスタ書いて癒されてくるぉ…ノシ

639 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/12(火) 00:57:44 ID:AM/EBsTq
しまったまたやっちゃったZE

欝だ詩嚢orz

640 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:02:46 ID:4Y4hz7DT
ほんとにシエスタのシの字も無くてワラタ
でもGJw

641 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:02:58 ID:n+eqvxYf
…なんかもうね、なんて言っていいのかわかんないよ
筆舌に尽し難いとはこの事なんだろうね




へんたいさんはやっぱりへんたいさんですたwwwwwwwwwwwwwwwww



642 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:04:19 ID:Fld5oj1E
起きててよかったGJJJJJJJJJ!! 変態紳士万歳!
でもってドンマイへんたいさん
いやアニメのベアちゃんは本当に可愛かった脳内補完されました

643 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:10:00 ID:VBMbFumj
乙でし、乙でし。
>>633
反省文として妄想inベアちゃん脳裏を仔細に。
あ、猫シエスタも忘れずにね♪

あと
>マリコルヌを開放し始める一年男子。
奴にはまだ閉ざされた部分があるというのか・・・っ!

644 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:14:18 ID:n+eqvxYf
漢ってのは誰でも心の中にマリコルヌを飼っているんだよ

645 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:20:13 ID:9xbUVpRH
>>639
魔法学院は社会不適応者の巣窟じゃねーか
こいつ等全員一生外からだしたら駄目だろ
GJ!

646 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 01:34:41 ID:9xbUVpRH
>>645
× 外から ○ 外に
夏の暑さで呆けたのか俺はorz

647 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 02:09:07 ID:MV3MfcyI
>>643
マリコルヌは彼の使い魔クヴァーシルのウェイクアップという掛け声とともに理性という名の鎖を解き放ち、
封じられた変態性欲の爆発による必殺技「ダークネスマゾブレイク」を放つことが出来るのだ!

という電波が降ってきた

648 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 05:16:31 ID:KThhWSwA
>>638-639
ずいぶんとずうずうしいトリップ使ってたんだな(笑

not/rori改めrealマリコルヌ乙。

649 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 08:03:38 ID:5obwKKD/
not/roriだと!?

650 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 08:36:33 ID:gF8X2Wln
そしてyes/pedoへ…

651 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 10:16:34 ID:cBKc7EF5
最強だマリコルヌ。
いろんな意味で最強だ。


652 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 10:19:04 ID:cBKc7EF5
not only rori but also hentai

653 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 17:39:57 ID:ywUNVfKA
流れが止まったので
『アメリカンジョーク風ゼロの使い魔』

 コルベールの部屋を訪れたサイト。
 「コルベール先生、魔法で俺をもっとしっかりした存在に
変えて下さい!」

 「ふむ…。難しい注文だな。また何だって急にそんなことを
言い出すんだね、サイト君。理由を話したまえ。」

 「実は俺、このままじゃいけないって気付いたんです。
もっとルイズのそばに寄り添って、そして時には体を張って護衛したり、
ルイズの機嫌が悪い時でも優しく受け止められる包容力を身に付けて、
そうしてルイズに必要とされる存在になりたいと思うんだ。
先生、お願いします!」

 コルベールは感慨深く頷きながら言った。
 「なるほど、君の彼女を思う心は良く分かった。そういうことなら、
うまくいくかどうかは分からないが、試しにやってみよう。」
コルベールは呪文とともに杖を力強く振り下ろした。

 次の瞬間、サイトは生理用ナプキンに変身した。

654 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 17:42:38 ID:vw0jzeRq
ルイズはまだきてnうわ、何をすくぁwせdrftgyふじこlp;@

655 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 18:10:38 ID:wkbngYsm
いや、流石に16だし来てるだろう

656 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 18:28:26 ID:9xbUVpRH
ハルケギニアの一年は確か384日だから16歳でも実質地球換算だと
17歳とそう変わらないから多分きてないほうがおかしい
つーかナプキンなんてトリスティンで売ってるのかよ?

657 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:01:57 ID:FjJMjIwV
アニエス始め、女性が従軍する社会ということを考えると、
ナプキンではなくても手早く処理できる何かを開発済み。

658 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:36:01 ID:CPmrfc+x
その辺どうなんでしょうか、解説のマリコルヌさん

659 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 20:37:24 ID:ItN/38+x
使用済みのを1000個ほど持ってるってさ。

660 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 21:34:00 ID:wkbngYsm
そこまで行くと単純に気持ち悪いな。

661 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 21:47:53 ID:ItN/38+x
>>660
そういうことマリコルヌに言うなよ! 悦ぶからさ……

662 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:11:20 ID:mg+IkfDo
ナプキンなんてノーマルの俺にはどう使えばいいのかもわからないです!
マリコルヌ先輩!どうかご伝授を!

663 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 22:40:40 ID:euYz/RLc
かぐんだよ
かぐの
ほかにもあるけどさすがにそれをいうのははばかられる

664 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:02:37 ID:3v6/qBKv
両手なべに入れてだなぁ、ぐつぐつと…




これ以上は危険すぎて言えない

665 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:07:21 ID:PcdbqyjX
このスレにマリコルヌは何人いるんだw

666 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:17:12 ID:4Y4hz7DT
だがこのスレにクラスメイトの為に隣国へ潜入する勇気のある人間が
いるのかというと、激しく疑問。

ただの変態ポッチャリじゃないぜ、マリコルヌは。

667 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/12(火) 23:18:55 ID:M5p55Z7v
だってリアル隣国へ行くとき必要なのは勇気じゃなくて、あきらめだし

668 名前:ぎふと:2008/08/13(水) 03:32:38 ID:CknTbown
空いてるみたいなので、続き落とします。

669 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/13(水) 03:33:30 ID:CknTbown

 そんな風にルイズが落ち込みながら自分の髪と格闘していると……、体がいきなり宙に浮いた。何ごとかと思えば、才人が自分を担いでベッドに運ぼうとしているではないか。
「ちょっと! やだ離してってば! サイト!?」
 ルイズは手足をばたつかせて叫んだ。
 だが毎日の訓練の成果をナメてもらっちゃ困る、本気を出せばルイズなど片手でひねられる才人である、力任せにルイズをベッドに運んだ。
「ちょっともう、やめてよ!」
 ところが聞いちゃいない。うちのご主人様ってばまったく照れ屋さんなんだからーほんと素直じゃないんだからーまあそこが可愛いんだけどねー、とワケのわからない独り言を呟きながら、一気に押し倒しに入ろうとする。
 片手で肩を押さえつけ、もう片手をネグリジェの中へもぐりこませ、首筋に顔を寄せたところで、
「なに! して! るの! よッ!」
 とうとう堪忍袋の尾を切らしたルイズのぐーの拳が、才人のわき腹に炸裂した。ぐはぁと断末魔の叫びを上げて才人はくず折れた。
「ってぇ……。いきなりなんだよ! お前から誘ってきたんじゃねえかよ!」
 才人は抗議した。納得がいかなかったからである。そっちから誘っておいてなんだよってな具合である。
「誰が誘ったのよ! いやらしいコトばっかり考えて、血迷ってんじゃないわよ!」
 ルイズも負けじと抗議した。珍しく早く帰ってきたと思えばまたすぐ出かけるって言うし、そのくせいきなり襲い掛かってくるし、ほんと何考えてんだかわかんないって具合である。
 しかも、恥ずかしい思いであんな格好までしたのに、「似合う」とか「可愛い」とか「着てくれて嬉しい」とか何の一言もなかったことにも腹が立った
 頭に血を上らせた才人は、大声で怒鳴りつけた
「あんな格好見せられたら、誰だって誘ってるって思うに決まってるだろ! それともなんだよあれか? ご褒美ってやつ? 忠誠に報いて見せてあげてもいいわって? ナメんじゃねえよフザけんな! そんなもん恵んでもらわなくて結構ですから!」
 ルイズも怒鳴り返した。
「何がご褒美よ! ご褒美もらえるようなことなんて何もしてないじゃない! あっちフラフラこっちフラフラ、部屋にも戻ってこないくせに、ろくにご主人様の相手もしないくせに、あんたなんて使い魔失格なんだから!
クビよクビどっか行っちゃいなさいよ! 二度と戻ってくるんじゃないわ! いーっだ!」
 真正面からにらみ合ったまま、二人は視線に火花を散らせた。
 そのまま続く言葉を見つけられず、しばし沈黙の時間が流れた。



670 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/13(水) 03:34:13 ID:CknTbown

 それからようやく……、ルイズが口を開いた。
「いいから、もう行きなさいよ」
 ひどく素っ気ない声でこう言うと、ぐーの形に握りしめた手を才人の目の前に突きつけて指を開いた。
「友達を待たせてるんでしょ。これ持ってさっさと行けば?」
「え?」
 そこでようやく才人は、“王様ゲーム”のことを思い出した。
 今の今まで、綺麗さっぱりと忘れてしまっていたのである。
 言われるがままそれを……、ルイズの髪の毛を指でつまんで取り上げてみると、それはどこまでも長くふわりと宙に舞った。才人はそれを大事にズボンのポケットに収めた。
 それから一度立ち上がりかけた才人だったが、思いなおしたように、再びベッドの上に腰を下ろした。
「なによ、行かないの?」
「いいよべつに。どうせ飲んで騒いでるだけだし。ちょっとぐらい待たせたって、あいつらも怒ったりしねーよ」
 ふてくされたように呟く。
「ふうん。勝手にすれば」
 やはり素っ気無いルイズの声を聞きながら、なんだかな、と才人は思った。
 ゲームの話、かなりいいかげんにしたはずなのにルイズはちゃんと覚えていた。なんか敵わねえな、と思ってしまった。
 そう思ったら、怒りもどこかへ吹き飛んでしまった。



671 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/13(水) 03:35:06 ID:CknTbown

 一つどうにもわからなかったので、才人はルイズに尋ねてみた。
「で、さっきのはなに。なんであんなマネしたんだよ」
「さっきのって?」
「だからさ、すっげえパンツ見せて、似合うって聞いたの、あれなんのつもり?」
 ルイズの顔がみるまに染まった。
「いいの。あれはもういいから。忘れなさい!」
「よくねえって。あのな、ああいうコトしたらどうなるか、少しはわかれっつうの」
 ため息がでた。まったくこのご主人さまときたら、自分の我慢と努力を少しはわかってくれてるんだろうか。才人は切ない気分にとらわれた。
「どうなるかって、どうなるっていうのよ」
 ルイズは食い下がってきた。
「どうなるって、その……」
 ちらりとルイズを見た。
 身構えるようにこっちを見ている。なんだか毛を逆立てた猫みたいだ。
 試しに肩に手をかけて、軽く押してみた。
 また抵抗されるんだろうと思ったら、すんなりルイズは押し倒された。
 上からのしかかる格好のまま、真正面からルイズの顔をのぞきこむと、ルイズもじいっとこっちを見返してくる。むうっと怒ったような顔つきだ。
 困った。どうしたものかと思い、とりあえずルイズの脇に手をつっこんだ。思いっきり、こちょこちょとくすぐった。
 ひゃうっと声をあげて、ルイズは身をよじった。
「や、ちょっと、なに、すんのよ」
「いいから白状しろコラ。なんであんなコトしたんだよ」
「ひあ、やん、だめ、そこ、だめ」
「言えってほら」
「ない、なんでも、ないん、だから」
「わかったあれだろ。一人でいたらえっちな気分になって、それで俺を誘惑しようって思ったんだろ」
「ちが! ちがうってば! ひゃう」
「それであんなやらしいパンツ買ってきたんだな。そーかそーか」
「ちが、の、もう、やだぁ」
「じゃあなに?」
 手を止めた。ルイズは真っ赤な顔で、息も絶え絶えに体を震わせている。
「だ、だって……」
 しばらく間があった。
 それからルイズは悔しそうに目を細めて、渋々という感じで口を開いた。
「……帰ってこないんだもん」
「はあ?」
「だって、だって、いつも外ばっかり行っちゃって、一緒にいてくれないんだもん。部屋にもいてくれないんだもん。いてもつまらなそうだし、話してくれないし、ぜんぜん相手してくれないんだもん。きっと私のことなんて飽きちゃったんだもん」
 一気に吐き出してから、ぶすっとした顔で横を向いた。
「なんだよ。それで……あれか?」
 はぁ〜〜っと才人は息を吐いた。どうしてこいつはこうも極端に走るんだろう。
「つまり、一緒にいて欲しかったわけ?」
 こくりと頷く。
「なんでそう言わないんだよ」
「だってあんた使い魔だもん。24時間ずっと主人のそばにいなくちゃダメなんだもん。そう決まってるんだもん」
 ルイズはふくれっつらのままで言った。
 なるほど、確かに『使い魔』ってのはそうなのかもしれない。主人が望むならそうするものなのかもしれない。
 けどそれは少し困るな、と才人は思った。
 例えば、ルイズと二人きりで1日を過ごしたとする。いや1日といわず2日でも3日でも、とにかく二人っきりで、どうやって過ごすかなあと試しに想像してみる。
 想像の中のルイズは……、ネグリジェなんか着ていない。もちろん制服も着ていない。そんな状態で何をしてるかっていうと、まあイロイロである。とても口にはできないイロイロである。
 そんなのは想像だけに留めておくべきだ。でないと人間堕落してしまう。
 次に、学園にいる間中、ルイズの後ろをくっついて回ることを考えてみる。ルイズと一緒に昼食をとったり授業のお供をしたり。昔の自分の姿だ。
 ルイズが何かするたびに言うたびに、はらはらする。落ち着かない。そんな自分を皆が好奇の視線で見てくる。昔とは少し意味の違う視線だ。
 ああ、やっぱり無理だ。不可能だ。
 いくらご主人様の望みといえども、使い魔にも『人権』ならぬ『使い魔権』ぐらい認めてくれていいんじゃないだろうか。


672 名前:王様GAMEと三角形:2008/08/13(水) 03:36:01 ID:CknTbown

「まあなんだ。これからはできるだけ早く帰るようにするから。ちゃんと相手してやるから。な?」
 ぐりぐり頭を撫でながらなだめるように言うと、ルイズは面白くなさそうに鼻を鳴らしてそっぽを向いた。
「ふんっだ。もういいでしょ。早く行っちゃいなさいよ。みんな待ってるわよ」
 拗ねたように言う。
 そして、くいくいっと才人のパーカーを引っ張った。
 何度もくり返し引っ張る。それからこっちを向くと唇を尖らせて目をつむった。
 きた。才人の心臓がどきんと跳ねた。おねだりきた。
 身をかがめて、軽く唇を重ねる。大事に至らないように。ごく軽く。
 ところが……、手が勝手に動いた。そんなつもりは全くないのに、いけない右手が才人の意思を無視して、ルイズが着ているネグリジェの裾に伸びて……、するりと大きくまくりあげた。
 わ、ばか。何してんだ俺。
「な、何してんのよ!」
 当たり前のようにルイズに怒られた。
「あーだから、その、見せてっていうか、見たいっていうか、さっきのもっかい見せてくれない?」
 口までが反旗を翻した。もう勝手にしろ。なるようになれ。才人は諦めの境地に入った。
「なな、なによ。見たいとか、バカじゃないの」
「だ、だって。俺に見せるために買ったんだろ?」
「ちがうわよ。き、きっとお店の人が間違って入れちゃったのね。ほんと困るわ。後でよく叱っておかないと」
 着ておいて、何をいまさらである。
「だいたい、あんな下品なの貴族の私が身につけられるわけないじゃない。ほんとどうかしてる。似合う方がおかしいのよったく」
「別に……、似合うかどうかなんてあれだけじゃわかんねえよ。もっとその……、よく見ないと」
 ルイズの顔が赤くなった。才人もつられて赤くなった。
「へ、変なことしたら承知しないから」
「見るだけだって。なに期待してんだよバカ」
 なによバカ。同じような台詞を返してルイズは頬を染めてうつむいた。   

+ + +


673 名前:ぎふと:2008/08/13(水) 03:37:03 ID:CknTbown
ここまで。
もちょい続きます

674 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 05:17:25 ID:O09hh+Rc
あーちくしょういい寸止めだなもう

675 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 08:27:38 ID:/1TV+YfG
勃起した

676 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 08:32:15 ID:8ePPcNb0
いつまで俺を全裸で待たせるんですかぁあぁああぁあぁ

677 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 11:07:31 ID:+lltma0i
キュンと切なくなった




股間が

678 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 12:06:20 ID:AYnjrvW1
これは23巻あたりに掲載予定ですか?
と聞きたくなるな。続き楽しみにしてます。

679 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 15:19:05 ID:X5dQjtvt
205氏まだかな〜

680 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 18:28:20 ID:RNlL9qcY
Soft-Mさんずっと待ってます

681 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 18:41:38 ID:oBPlyEbK
人が登校したすぐ後にGJも無しで他職人への催促するなよ。
マナー悪いな

682 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 18:46:19 ID:mzdUaTPn
お前は黙ってろ

683 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 20:48:39 ID:X5dQjtvt
>>681
登校→投稿
すぐ後>約10時間も後をすぐ後とはいわないと思います
GJも無しで>GJは強要するもんじゃないと思うよ。それにあなたのレスにもぎふと氏へのGJがないように見えるのですが…

684 名前:681:2008/08/13(水) 21:08:02 ID:EQYZ6JDF
>>683
そうだな。少し過敏になっていたようだ。失礼


685 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/13(水) 21:24:11 ID:SEmxTtbB
では場しのぎに
『ユーモアゼロの使い魔』

晩餐会を終えたルイズが、サイトの留守番する自室に戻ってきた。
合法的に飲酒できる数少ない機会だそうだが、相当飲んだようで、
顔は真っ赤、千鳥足で、呂律も覚束ない。

 「ほえ〜。ワイン飲み過ぎちゃった〜。普段飲まないせいだわ。
今日は疲れたからすぐ寝るわね〜。」
 どうやら今夜は何事もなさそうだ。酔っているのをいい事に
手を出したりしたら、後がどうなるか分かったもんじゃないもんな。

 サイトがそんな事を考えていると、ルイズがいきなり、
 「あ、でもその前に、おしっこ〜。」
 そう言ってスカートをめくり、おもむろに下着を下ろして
その場にしゃがみ込んでしまった。酔った勢いとは恐ろしいもので、
どうやら冗談とも思われない。

 サイトは慌てて、
 「お、おい!ここはトイレじゃねえぞ!って言うか、
男の真前でそんなあられもない恰好するなよ、頼むから!」

 「そうかしら〜?」ととぼけた返事をするルイズ。
「それじゃ、男の真上ならいいでしょ?あんた手伝いなさいよ〜。」
 
 「よしきた!!」
 言うが早いか、サイトは仰向けに倒れ、大きく口を開いて、
しゃがんでいるルイズの股下に顔をもぐり込ませた。

686 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 09:57:58 ID:3fpcnooy
終わりかよw
良いからつずきを書くんだ

687 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 10:24:50 ID:bDBhmXm7
つずき……?

688 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 10:37:36 ID:EC7Jo/sL
サイトが勢い余ってだな、ルイズの恥骨にゴンと頭を…

689 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 10:55:48 ID:aTnmCqrL
そして恥骨にサイトの顔が移りこむ。

690 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 12:56:27 ID:UbSHd3x4
なにそのど根性人面疽

691 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/14(木) 22:58:04 ID:rSzOKjGs
さてさて、猫と七夕シエスタ編の続きなんだが。
終わってないのはナニユエでしょうね。お盆のせい?やたらグリグリ動くフルドリライズグレンラガンのせい?
それともプレイ中の『どきどき魔女神判2』のせいなのカァーっ!?

…すんません近日中には終わらせるから許して…。

692 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/14(木) 22:58:48 ID:rSzOKjGs
猫耳のシエスタを見て半ば呆然となったジェシカだったが。
シエスタの発した台詞で現実に戻り、すぐに思考を回転させる。
そして、酒場の女給頭としてのジェシカは、すぐに答えを導き出した。

「シエスタ。今晩あんたウチで女給なさい」
「え?いきなり何?」

ジェシカから見てもシエスタはそんじょそこらの街娘なんぞ比較対象にならないほどいい女だ。
しかも、トリステイン魔法学院でメイドをしはじめてからは、そのレベルはさらに上がっている。
さらに、才人にメイドとして仕えはじめてからは、その魅力はうなぎのぼりだ。
『女』として目覚めた彼女の魅力は、同じ女であるジェシカが一番よく分かっている。
そのシエスタが、事もあろうに猫耳と尻尾を生やしている。
これに、『魅惑の妖精亭』ご自慢のビスチェもどきの女給服を着せたなら。
その価格──────────プライスレス。

「主人のサイト君が皿洗い。だからメイドのあんたはホールで女給。あゆおけ?」

とんとん拍子に進む話に、シエスタ自身が待ったをかける。

「ちょ、ちょっと待ってよ!事情とか聞かないでいきなりそんな」
「事情なんかどうでもいい。可愛い女の子が猫耳生やして目の前にいるんだ。
 雇わない道理がどこにあるっ!」

シエスタの反論にしかし、ジェシカは全く耳を貸さない。
血走った目でシエスタに詰め寄り、力説する。
今、逃すわけには行かない。こんな、巨大な金のなる木を…!

「あ、あの〜。サイトさん〜?」

半分涙目で、隣に控える才人に助けを求めるシエスタ。
しかし。
主人の好色を半ば忘れていたことを、その直後シエスタは実感する羽目になる。

「い、いいんじゃないかなあ」

助けを求める視線から目を逸らし、明後日の方に向かってそうのたまうシエスタのご主人様。
援軍の望めないシエスタは、もう諦めの境地だった。
はぁ、と溜息をついて、ジェシカに言う。

「分かった、手伝うわ。でも今夜だけだからね?」

ジェシカはその言葉を聞いてにんまりと笑う。
今宵の客の財布は、シエスタのお陰でずいぶん紐が緩くなる事だろう。
ジェシカはそうと決まれば、と早速シエスタを衣装部屋へと拉致していった。

693 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/14(木) 22:59:53 ID:rSzOKjGs
ジェシカは己の先見の明とコーディネイトの才能に戦慄さえ覚えた。

「か、完璧だわ…!」

着替えさせている最中に、シエスタが女王様がどうの、猫の指輪がどうの言っていたがそんな些細な事はどうでもいい。
ジェシカは震える指で、最後の紐を綺麗な蝶の形に結ぶ。
少しきつめに締められたトップスで、シエスタの脱いだら凄い胸がぎゅっと締められる様は、とても扇情的だった。
しかし、そんなものは問題ではない。
この程度の破壊力なら、ジェシカでも、むしろ他の女給でも達成可能だ。
その頭に載った三毛の猫耳。それと、ぎりぎりのローライズのお尻から生えた、三毛の尻尾。
あまりにも非現実的なコントラストが、シエスタの魅力を数倍にしていた。

来た!猫耳キタ!これで勝つる!

心の中で喝采し、ガッツポーズを取るジェシカ。
そして、専用のビスチェに着替えさせられたシエスタといえば。

「ちょ、ちょっとジェシカ!何この格好!」

姿見で自分の姿を確認して真っ赤になっていた。
無理もないだろう。シエスタは、いつもの『魅惑の妖精亭』のビスチェを着せられると思っていたのだ。
しかし、今回猫耳のシエスタのためにジェシカがコーディネイトした特別なクリーム色のビスチェはその所々が違っていた。
まず、少しきつめに締められた上着。
普通のそれは女の子が着易いように、胸の下で紐を締めるようになっている。また、背中が大きく開いて、肩甲骨やうなじといった、『背中の色気』を振り撒くようになっている。
しかしシエスタに用意されたそれは違っていた。
胸の下半分だけを綺麗に覆う小さめの布地。あと僅か下に布地がずれれば、桜色の頂が露になるだろう。
だがその先端は少しサイズを抑える事と、ジェシカによってきつめに締められていることで、背中の紐が緩められない限り、その危うい均衡を崩す事はない。
そう、この特別製のビスチェは背中で紐を締める。女の子が自分で上着を着脱しにくくなっている服なのだ。
つまり、着せてもらい、脱がせてもらう服なのである。
そして何よりも。
見せるために履く、と言われる女性の柔肌に例えられる絹製の真っ白な下穿き。
普通のそれは、形こそ様々あれど、ふくよかな女性の尻の頬を余すことなく覆い、給仕の動きで食い込んだりしにくいようになっている。
しかしジェシカの用意したそれは、大幅に違っていた。
下の毛がぎりぎり隠れるほどの、低い低い位置に布の張られたローライズ。
確かに尻の肉はその柔らかい絹からはこぼれていなかったが、まるで皿の上に乗った桃のように、小さな三角形から、シエスタの尻の頬が溢れていた。
その尻の谷間の根元からは三毛の尻尾が生えている。もちろんこの尻尾に下穿きが干渉しないためのこの形、とジェシカは説明した。
だがその本当の目的は明らかに別の所にあった。
それは上着から伸びるスカートが証明していた。
そのスカートはふわりと前に丸く広がっていたが、後ろはその布地がほとんどない。足元に落ちた物を拾おうとすれば、その扇情的な尻尾と三角の布が露になるだろう。
つまり。
シエスタの着替えたその特別製のビスチェは、三毛の猫耳と相まって、ただでさえ男の煩悩を刺激する『魅惑の妖精亭』のビスチェをはるかに越える破壊力を有していた。
ただし、その破壊力は着用者の羞恥心をも著しく刺激したが。

「こ、こんな恥ずかしい格好!サイトさんの前以外できるわけっ…!」

…サイト君の前ならできるんかい。普段どういうことやってんだお前ら。
ジェシカは心の中だけで突っ込んだが、すぐに前もって準備しておいた、『シエスタを釣るための餌』を彼女の目の前にぶら下げる。

「仕事終わったら、サイト君と『VIPルーム』使っていいからさ」
「え」

694 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/14(木) 23:00:39 ID:rSzOKjGs
話だけは聞いたことがある。
『魅惑の妖精亭』の地下にある、音を一切漏らさない秘密の部屋。
一般の顧客には開放されないその場所は。
一晩泊まるだけで最下位の騎士が一月分かかって稼ぐ貴族年金が軽く吹き飛ぶという。
地下水脈と温泉を同時に引き、潤沢に使える湯と水。
魔法ですぐに乾いた状態に戻る、ふわふわのキングサイズのベッド。
そして何よりも、部屋に備え付けられた、ハルケギニア各地から取り寄せたという秘薬や性具たち。
男女の秘め事に使うのなら、月のないラグドリアン湖かそこが最上、と夜の事情に詳しい者なら言うだろう。
当然、シエスタも関係者としてその部屋の事は知っていた。

「え?本当?いいの?」
「しばらく不景気でさ。たまには使って埃を取らないとだしね。でもパパにはナイショだからね?」

ノってきたシエスタに、『譲歩しているのはこっち』といわんばかりにそう言い、ウインクをするジェシカ。

「よ、よし、それじゃあ頑張っちゃおうかなあ。今夜だけだし」
「そうそう今夜だけ。今夜だけだから♪」

その今夜のうちにがっつり稼いでもらうわよおおおおおおおおおおお!
ジェシカは心の中だけでそう叫んだ。


時に、何故『魅惑の妖精亭』経営者スカロンは、女給たちにチップを稼げ、とけしかけるのか。
もちろん、そのチップが酒と食事以外の『魅惑の妖精亭』の収入になるからに他ならない。
そのチップは、主に貨幣で支払われる。
もちろんどんな貨幣でもいいのだが、男の見栄からか、銀貨より小さな単位でチップが支払われる事はない。
さて。
ビスチェを着込んだ女給たちは、どこにその支払われるチップを仕舞うのか?

「いやぁ、今日もリノちゃんは可愛いねえ」
「やだもう旦那様ってばぁ♪妻も娘もいるくせに♪いけないオ・ト・コ」

言いながら女給は胸元を晒す。そこにあるのは、深く黒い深淵を覗かせる、眩く輝く白い谷間。
そこへ、酔客は銀貨を放り込む。
この放り込まれる銀貨の量に応じて、女給はその酔客の席に居座るのだ。
そして、女給は厨房に入るたび、自分の名前の書かれた布袋に胸元に入れられた貨幣を移すのだ。
才人は厨房で皿洗いをしながら、その様子をずっと見ていた。
もちろん、女の子たちが貨幣を取り出すたびに、ぽろんと零れる白い果実に目を奪われての事だったが。
そして、ジェシカが無理を言って働かせているシエスタはといえば。

「はい、お待たせいたしました、旦那様」
「な、ななななんだねキミは!け、けしからん、けしからんぞ!」

シエスタがそのハゲ頭の酔客のテーブルにエールを運び、目の前でかがんで見せると、必要ギリギリの布地からけしからん胸が零れそうになる。
ぴこぴこ揺れる三毛の猫耳、ゆらゆら揺れる猫の尻尾が、非現実の波となって酒の夢を見ている酔客に襲い掛かる。

「あら。けしからんと言われては猫は立ち去るしかありませんね」
「ま、待て、待ちたまえ!そ、そうだマタタビをやろう!」

去りかけたシエスタに慌てて酔客が取り出したのは、なんと金貨。
どうやらこのハゲ親父、着ている服からしても、相当がめつく儲けている商人のようだ。
シエスタはその手を包み込んで金貨だけを受け取り、にっこり微笑むと。

「あら嬉しい。でも、他のお客様もお呼びですから…。私はこれで♪」

そう言って立ち去る。
これはジェシカに指示されたコツで、、特定の席には着かないようにしているのである。
席から席へと渡り歩き、軽い会話と色気でチップを吐き出させ、そして去る。
ジェシカ直伝、『花畑を舞う蝶の如し』である。

695 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/14(木) 23:01:40 ID:rSzOKjGs
しかし。
シエスタが背中を向けた瞬間。

「名残惜しいが仕方ない…。では、お土産にこれをやろう♪」

そう言って、その酔客は立ち去るシエスタのお尻に手を伸ばす。

「ひゃぁ!」

そして、半分見えている尻の谷間に、銀貨を追加で挟み込む。
その際、ぺろん、とシエスタの尻を撫でるのも忘れない。
しかし。

「いてっ!」

その酔客が手を引っ込める。
その手の甲には、赤い線が引かれていた。
猫となったシエスタが、反射的に爪で手の甲を引っかいたのである。
思わず怒鳴ろうとする酔客だったが、その間にジェシカが割り込んだ。
酔客の機嫌をとろうとするように満面の笑顔で、胸元を強調しながら。

「あらぁドミニコの旦那様?ウチの妖精さんたちにおさわりは厳禁ですよ?」

店のNo1の笑顔に、思わず相好を崩すハゲ親父。
ジェシカに言われた事に対し、すまない、と素直に謝り、そして注意されたことに悦びながら、拗ねるジェシカにも金貨を渡す。
ジェシカは器用にウインクして、シエスタに立ち去るようにアイコンタクトを取る。
そんなジェシカを後ろ目に見ながら、シエスタはその場を立ち去った。

そして、その一晩で、シエスタは何度かお触りをされながらも、隊を率いる騎士の貴族年金一月分ほどのチップを稼ぎ、ジェシカの期待に応えたのである。

696 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/14(木) 23:02:05 ID:rSzOKjGs
いじょ。今日はココまで。んじゃねゆノシ

697 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/14(木) 23:08:57 ID:Msa+G6mJ
どうやら俺のの褒め言葉の語彙は尽きてしまったようだが、へんたいさんの語彙は尽きないらしい…
なんでビスチェの描写がこんなに詳細なんだよwwwGJ!

698 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 01:05:04 ID:tQ1a11K2
へんたいさんの エ ロ ガ ッ パ w w w



最高だ!うちに来て妹とファックしていいぞ!妹いないけど。

699 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 02:08:01 ID:kjzcGCh7
ウチは姉を差し出すことにする!
俺はもう三十路で7つも年上の姉だけど(未婚w)

700 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 02:26:23 ID:eKMnTA+y
>699 うちの姉はエレオノール以上にDVだが?

701 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 02:28:13 ID:fTkgdYhM
>>700
DeVu?

702 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 03:25:45 ID:yS5Ml/43
へんたいさんが若干ブロンティストであることが判明したw

703 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 09:35:24 ID:QwsJ6nrw
へ…せんたいさん猫シエスタを俺に下さいお願いします。
GJJJJJJJJJ


704 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/15(金) 20:05:20 ID:liFpMZix
>>673 >>696
GJ! お盆で親父の実家に墓参りに言って帰ってきたら掌編も含めて
3つも投稿されてた

705 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 22:08:55 ID:elTEwhPx
コミケ組の作家さん達はまだお戻りにならないのか

706 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 23:19:15 ID:v3QRZdjI
え、コミケ出てるSS作者がいたの?

707 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 23:23:10 ID:elTEwhPx
客としてはいるんじゃまいか?本出してるかは知らん

708 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 00:28:36 ID:6owhWQ4Q
本出したいよなぁ。
ネットにうpしたSSとかを改定して本にしたら誰かかってくれるかな

709 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 00:39:49 ID:bLXJRhuS
そのテのビジネスは荒れるぞw
自分で書いた奴をまとめて売ってる人はいるよね

710 名前:エターナルフォースブリザード:2008/08/17(日) 01:10:41 ID:/FFEBpFi
「しかし、本当ラノベっつーかファンタジーの世界だよなぁここって」

ワインを飲みつつ少し酔った才人が呟いた。

「ファンタジー?ああ、そういえばあんたの世界じゃ私達みたいなところそう呼ぶんだったけね」
「でもあの飛行機でしたっけ?ああいうのがあるというのもお話の様な世界ですよね」
「すごく興味がある」

上から順にルイズ、シエスタ、タバサの順である。今日は4人で固まって食事をしていたのだ。

「そういえば、あんたの世界のそのお話ではどういった魔法があるのよ」
「ん?こっちみたいなもんばっかさ。まぁ、中にはちょっと違った者もあるけど」
「例えばどんな物があるんです?」
「え?そうだなエターナルフォースブリザード!!(笑)とか」
「エターナル…」
「フォース…」
「ブリザード…」

その単語を聞いた瞬間三人娘の動きが止まった。ルイズが握っていたナイフは手から零れ落ち、シエスタ
が今飲もうとしてワイングラスを傾けたが、それはシエスタの口ではなくグラスごと床に落ち、割れるグラス
ごとぶちまけられ、タバサの握ったフォークはそのまますとんと落ち床に刺さった。

(うわー、やっぱりあれな名だけにこっちでも絶大な威力を発揮してんな)

「ほ、他にはどんな…」

唇をわなわな震わせ少し強張りながらルイズは言葉を投げた。

「後は…ル・ラーダ・フォルオルとか」

いやぁっとタバサは耳を押さえて、シエスタはそんなタバサをぐいっと引き寄せた。ルイズはそのまま
動かず神妙な顔をしているも顔色がどこか悪くなっている。

「まぁ、これはマホカンタで跳ね返せるんだけどもってお前ら一体どうしたんだ?」
「さ、才人。これ、他の誰にも話してないわよね」
「あ、あぁ」
「そ、そう。それならいいのよ…。いい、これからその魔法の名前二度と口に出しちゃだめよ」
「え?なんで」
「いいから!」

訳がわからない才人をよそに三人はがたがた震えている。一体この邪鬼眼が魔法のどこが恐ろしいのだろうか?

「(もしかして)邪鬼眼…」

才人はボソ…と呟いた。するとどうだろうタバサは眼に涙を溜めながらヒっと声を出し、ルイズは耳を両手で
閉じてシエスタの胸に飛び込む。シエスタは「大丈夫ですよ、大丈夫ですよ」と青い顔をしつつ怯える二人を
宥めている。

(何なんだ、一体…)

三人で固まってがたがた震えている様子を『あ、なんだか可愛いなこいつら』なんて倅をむくむく大きくしながら
才人は赤ワインを傾けた。

711 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/08/17(日) 01:13:33 ID:/FFEBpFi
衝動にかられて書いた反省はしている。

でも実際ああいった世界での中二病的なワードってどう受け取られるんだろう。

712 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 01:47:58 ID:pfTtZRnX
>>711
乙でした 
>でも実際ああいった世界での中二病的なワードってどう受け取られるんだろう。
こちらと同じく馬鹿じゃねーのと大人は鼻で笑うだけかと思います


713 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 01:55:21 ID:5rVffPr0
アトピック氏GJ!っした

禁呪的な物を想像して怯えるんじゃ
もちろん発言する人のランクにもよると思うが


714 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 10:53:40 ID:trPiR7ZY
王侯の称号そのものが中二病ワードな気がしないでもないけどな。
「ブルゴーニュおよびリエージュの領主、ロレーヌおよびピカルディの制覇者、
 イングランド王の婿、アラゴン家の同盟者、世に名高き〈突進公〉、勇猛なる騎士の心臓の持ち主、
 誉れ高きヴァロワ家の末裔、ブルゴーニュ公シャルルとはわがことなり」
ってごちゃごちゃ付け加えたりするし。

715 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 12:01:51 ID:0qlP4QN+
王侯ときいてアン様にあてはめてみた。

トリステインの領主、タルブ会戦およびアルビオン遠征の勝利者、
平民に心優しき者、勝利をもたらした麗しき〈聖女〉、〈清貧女王〉、
誉れ高きトリステイン王国トリステイン家のアンリエッタ一世陛下。

マザリーニによってこのくらいは宣伝されてそうだけど
たしかに感性が中二っぽいw

称号はともかく、「必殺技系」の大げさな名称なら「爆炎」とかだろうけど、
あれを本来のハルケギニア語に直したら(フランス語っぽいと予想)
かなりRPGの呪文みたくなるんじゃね?

716 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 14:31:14 ID:2lMU1vhF
「グランドプレ伯爵公子、クルデンホルフ空中装甲騎士団および女風呂の大戦の制覇者、
 空気嫁の婿、バッチグー家の同盟者、世に名高き(変態紳士)、勇猛なるノミの心臓の持ち主、
 誉れ高きヤマグッティー家の末裔、グランドプレ公子マリコルヌとはわがことなり」

717 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 14:44:48 ID:0qlP4QN+
おい、〈風上〉の称号を忘れてるぞw

718 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 17:23:29 ID:xV878NVm
サイトも功績を並べ立てると結構な怪物だけどな

719 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 17:54:10 ID:imXpfNXB
>>710
wwwwwwwwwwwwwwwwww


とりあえずダークマターを生やしといた

720 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 18:05:59 ID:3RzAlUBk
>>710
>タバサは眼に涙を溜めながらヒっと声を出し
とりあえずここでぐっと来たとだけ言っておく

721 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:11:08 ID:+tW9TcpV
ハァ メイトもねぇ ゲマズもねぇ 地元じゃ大したイベントもねぇ
金もねぇ ヒマもねぇ コミケにいける わけもネェ

おら〜こんな村〜イヤだぁ〜

というわけでコミケ組でもないのに遅筆なお兄さんが通りますよっと

722 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:11:59 ID:+tW9TcpV
才人を一足先にVIPルームに案内した、とジェシカが言うので、軽く食事を済ませたシエスタはジェシカに誘われ、厨房の奥へ進む。
シエスタはもちろんあのビスチェのまま。さんざんおっさんどもを誘惑したあのけしからん格好で、今度は才人を骨抜きにしようと言うのである。
厨房の一番奥、オーブンのある壁の少し手前の床板を、ジェシカは手にした金属製の小さな鉤を引っ掛け、持ち上げる。
そこには、地下に続く、御影石でできた、綺麗に磨かれた緩やかな階段があった。
話には聞いていたが、シエスタがVIPルームへ続くこの階段を見るのは初めてだった。
その事を呟くと、耳ざとくそれを聞いたジェシカが応えた。

「まあねえ。貴族か、よっぽど儲かってる商人さんくらいしか、使った事ないんだよ」

ジェシカもあまりこの扉を開く事はない。
実は、ジェシカ自身がこのVIPルームへの扉を開くのは、彼女が『魅惑の妖精亭』で働き始めてから三度しかない。
最初の一回は父に教えられて。二回目は、先輩の女給が、大貴族に誘われて入っていった。
そして三度目は自分。どうしても、とある国の王族に請われ、一夜の春をこの部屋で売ったのである。
その夜の代金は、『魅惑の妖精亭』全フロアを新築同様に改装できるほどの値段だったという。
…まあ、その王子様エラく可愛かったし、私も気持ちよかったし。
などと扉を開けながら考えつつ、シエスタにこの部屋を使う際の注意を促す。

「薬はどんだけ使ってもいいけど、ほどほどにね。効果や注意事項はその薬の下に敷いてある羊皮紙に書いてあるから。
 棚の奥の方、取り難い場所にあるやつほど基本的にヤバい薬ね。分量間違っちゃうと人としてアレなことになっちゃうようなのもあるから気をつけて。
 お湯も水も使い放題。部屋の中の水場とバスタブに溜めて使ってね。
 あとベッドだけど、魔法でいくら汚しても元通りになるから、基本的にナニする時はその上でね。
 床は石畳になってるから床の上じゃちょっとアレだと思うけど。もし床を汚したら、掃除しといて。
 あと食事が欲しい時はドアの脇のベルを鳴らしてね。一応分かってるとは思うけど食事は別料金ね」

うん、うん、と注意事項の一つ一つにに頷くシエスタ。
そのたびに三毛の猫耳がぴょこぴょこ揺れる。
正直、ジェシカから見ても猫耳のシエスタは可愛かった。
その場で押し倒して無理やり百合したくなるくらい。
ていうかおっさんどもがお触りしたくなるキモチもわかるなあ。
などと思いつつ、おっさん根性丸出しでシエスタの半分丸出しのお尻をぺろん、と撫でる。

「ひゃっ!?ちょ、ジェシカ?」

驚いて身体を縮こまらせるシエスタだったが、それ以上にジェシカが驚いたような顔をして、その事実にツッコミを入れたのだった。

723 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:12:50 ID:+tW9TcpV
部屋に入ると。
才人が部屋に備え付けの円卓の椅子にかけていた。
待たされた事に腹を立てているのか、少し不満げな顔だ。

「すいませんサイトさん、遅くなって」

そんな才人を気遣って、シエスタは彼の対面の椅子を彼の隣へ持って行き、そしてそこへ座る。
才人は笑顔を向けるシエスタに、なんとか笑顔になると、言った。

「お疲れ様、シエスタ」

しかしその笑顔はなんだかぎこちない。
無理もないだろう。今、才人の中では原因不明のムカムカが渦巻いていた。
だいたい理由は分かっていたが、しかし。
シエスタのご主人様として、そんな言葉は口にはできないのである。
そして、猫の鼻を得て匂いに敏感になったシエスタは、そんな主人の微妙な心情を嗅ぎ取った。

「あの…サイトさん?何を怒ってらっしゃるんですか?」
「…へ?」

才人の目が点になる。
そして少し焦る。自分の心の内側を見透かされたようで。

「え?な、なんでそう思うの?」
「い、いえ…。なんとなく、そんな気がして」

シエスタも上手く説明できないのか、不思議そうな顔をする。
匂いで才人の感情が分かったのだが、それを上手く説明できない。
だが、シエスタは考える。
才人のその感情の出所を。どうして、こんな風にムカムカしているのかを。
そして思い当たる。
ひょっとして。

「あ、あの、サイトさん…つかぬことを伺いますが」
「何?シエスタ?」
「ひょっとして…妬いてました?」

シエスタの指摘を聞いて、『い』の口の形で、才人が固まる。
見事に図星だった。
酔客にシエスタがお触りされるたび、というより、営業スマイルを客に向けるたび、胸元に貨幣を放り込まれるたびに。
才人は確かに嫉妬を感じていた。
しかし、男の意地から、そんなことを言うわけにもいかず。
むしろ仕事中だったので致し方なく、才人は黙々と皿洗いを続けていた。

「え、いやだなあシエスタ、俺がそんな妬いたりとか…ねえ?あはははは」

慌てて笑って誤魔化す才人。
しかし反射的にその体表に僅かながら溢れる、軽い汗。
そこから臭う牡の信号が、シエスタに才人の感情を伝えた。
図星を突かれて焦っている。

724 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:14:35 ID:+tW9TcpV
シエスタの心臓がくきゅん、と切なく鳴る。
嬉しい。すごく…嬉しい。
シエスタは自分の椅子を才人の椅子に寄せ、才人の肩に頭を預ける。
その接触した部分から、ぴくん、と震える才人の動揺が伝わる。
シエスタは潤んだ瞳で、下から才人を見上げる。
その光景を才人は拒む事ができない。
深淵を思わせる黒髪から生えた、嬉しそうにぴん、ぴん、と時折跳ねる三角形の三毛の猫耳。
歓喜に潤み、じっと自分を見上げる情熱的な黒い瞳はまるで、潮に濡れた黒真珠。
軽く興奮し、桃色に染まった、弾力に満ちた染み一つない頬。
桜色に潤んで、小さく呼吸を繰り返す唇は、まるで桜の花びらのよう。
白い肌が流れる悦びの血潮に内側から朱に染まり、ランプの妖しい橙色の明かりも相まって、健康的な鎖骨の陰影を際立たせている。
そして。
きつく締められたビスチェに拘束された、弾けそうな白い双丘。牡の欲望を限りなく刺激するその光景は、題するならまさに『夢の丘』。牡の夢と希望を詰め込んだ、生命に溢れる場所。
シエスタの吐く息が熱く潤み、牝の匂いをさせている。まるで彼女自身が極上の香炉になったよう。
その吐き出される桃色に染まった吐息が、意味を持った言葉を紡いだ。

「…嬉しいです」
「え」
「隠さなくていいです。サイトさんが妬いてくれて…すごく嬉しいです」

そう言ったシエスタの目尻から、つぅっ、と涙が一粒の真珠となって頬を滑り落ちる。
嬉しさに涙腺だけでなく、身体中の腺が緩んでいるのが分かった。
何も言えず固まる才人に、シエスタは続ける。

「でも、心配しなくていいですよ」
「い」

シエスタはそのまま、才人の右肘を抱え込む。
そして、涙も拭かず、極上の笑顔で才人を見上げる。
才人の胸の奥で、心の臓がずくん、と鳴った。
シエスタは笑顔のまま、才人の腕に体重を乗せる。
ビスチェに閉じ込められた極上の柔らかさが、才人の全神経を集められた腕をぐにゃり、と挟み込む。

「わたしが何されてもいいのは、サイトさんだけです。
 神様でも王様でも、私をどうこうはできません。
 この世界でシエスタを好きに出来るのは、サイトさんだけなんですよ」

シエスタのその言葉に、才人の中で燻っていた嫉妬の炎が消えていく。
その代わりに満たされていく、不思議なキモチ。
満たされていくのは、牡の征服欲。
神にすら膝を折らない女を手にしたという、充足感。
才人は居ても立っても堪らず、シエスタをきつく抱きしめる。

「シエスタ…」

しかし、抱きしめて名前を呼ぶだけで精一杯だった。
このまま彼女を滅茶苦茶にしたいという欲望と、誰よりも大切にしたい、という想いが、才人の中でせめぎあっていたのである。
シエスタはそんな才人の顎にひとさし指を当て、言った。

「あの、ですね。
 明日に障るといけませんから…。お薬、使っておきましょ?」

これから行う行為で、才人が疲れるといけないから。そう思って、シエスタは言った。
そんな心遣いも嬉しく、才人はもう一度シエスタをきつく抱きしめた。

725 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:15:07 ID:+tW9TcpV
才人は一足先に全裸になってベッドに入る。
その隙に、シエスタはベッドの脇に備え付けてある棚から、小さな薬瓶を二つ、持ってきた。
シエスタはビスチェを着たまま、二本の瓶を持ってベッドに上がる。
そして、愛しい主人の前で、薬の説明を始めた。

「えっと。こっちの青いのが、『深淵の誘い』だそうです。体力と精力を増強するお薬らしいです。
 で、こっちの赤いのは『流れる赤炎』。長時間、行為を持続させられるお薬なんですって」

シエスタはとりあえず手前側にある、才人の体力を削らなさそうな薬を選んできた。
他にもイロイロとあったのだが、そのほとんどが『アッチの世界にいっちゃったまま戻れなくなる薬』とか、『中に入れるだけでぶっ飛ぶ薬』とかそんなのばかりだった。
才人はシエスタの説明を聞いて、青いほうがよさそうだ、と判断する。

「じゃあ、青いのにするよ」
「はい、どうぞ」

才人の言うままに、シエスタは青い瓶を才人に手渡す。
才人はその瓶の蓋を開けると、一気に飲み干した。
シエスタは飲み終わった瓶を受け取ると、赤い瓶ともども、ベッド脇の小卓の上に置く。
薬を飲み終わった才人ははて、と思った。

「シエスタはいいの?飲まなくて」
「私はいいんです。だって…」

そこまで言って、ほ、と頬を染めて言葉を濁す。
なんだ一体、と思った才人は先を促した。

「だって、何?」
「お薬なんか抜きで、サイトさんを、感じたいから…」

上目遣いにそんな事を言ってのけた。
才人の心のヤバい場所に、何かまずいものが、とんでもない大音響を立てて、深々と突き刺さる。

「だ、だめ、シエスタさんそれだめ」
「え?なんかまずかったですか?」
「可愛すぎ。反則過ぎ。ええいもう、このダメイドめっ!イタズラしてやるっ!」

薬が効いてきたのか、才人は内側から溢れくる欲望と衝動のままに、猫耳のシエスタを押し倒した。

726 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:15:45 ID:+tW9TcpV
「やんっ、サイトさんてば乱暴♪」

されるがままにシエスタはベッドの上に身体を広げる。
覆いかぶさってきた才人がまずしたことは。
きつく締められたビスチェを下に無理やりずらし、シエスタの美乳を露にする事。
強引に下げられたクリーム色の布の下から、締められて紅い線の入った、白い双つの肉鞠がぽろん、とまろび出る。

「可愛そうに…こんなになるまで」

心にもない台詞を言いながら、才人はまるで母猫が仔猫を労わるように、舌でその紅い痕を嘗め回す。

「あっ…あっあっ…」

シエスタの喉が、その刺激に艶かしく踊る。
しかし、暴走する才人の欲望はこんなものでは済まない。
一通りシエスタの胸を嘗め回すと、今度はシエスタの下半身を抱き寄せ、大きく開かれたお尻の部分に手を伸ばす。
その欲望の赴くままに、ビスチェのスカートに申し訳程度に隠されたシエスタの尻に、手を触れる。
そして、才人の掌が触れた瞬間。

「…シエスタさん、またですか」
「えへへ。だってサイトさんこういうの好きでしょ?」

シエスタははいていなかった。

「この部屋に入る前から脱いでたんですけど。サイトさん気付かないんだもん」

シエスタの言うとおり、才人は猫耳シエスタの上半身にばかり目が行き、肝心の尻尾の生えたお尻は気にしていなかったのだ。

「おっぱい好きにも程があるゾ…この変態♪」

シエスタはにっこり笑って、まだ胸の谷間に顔を埋めてシエスタの素尻を愉しむ才人のおでこを、ひとさし指でこつん、とつつく。

「…しょうがないだろ。そんなエロい格好してくるシエスタが悪い」

言って才人はまたシエスタの谷間に顔を埋める。
その間も手は休まず、シエスタのむき出しの臀部を、ざわりざわりと撫で回し続ける。

「んっ…!そ、そのさわりかたっ…!ふっ…!え、えっちぃですよ、サイトさぁん…!」
「ひもひーれひょ」

胸の肉を嬲りながら応えているため、才人の回答はまともな声になっていない。
シエスタの柔肉に阻まれて、その声がくぐもっていた。

「キモチイイですっ…!やぁ、あっ…!あっあっあっ…!」

胸と臀部を同時にマッサージされ、シエスタの体が解れていく。
下の唇からとろとろと愛液が零れ始める。
それは柔らかい恥丘をとろりとろりと流れ、シエスタの奥尻を伝い、才人の手を間接的に汚す。
尻しか撫で回していないのに、くちゅくちゅと水音を立て始めた自分の手に、才人は胸虐をいったん止め、シエスタに言う。

727 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:16:37 ID:+tW9TcpV
「お尻、垂れて来てるよ。感じてるねシエスタ」
「は、はいぃ…で、できるなら、もう、入れて欲しいんですけどぉ…」

もう既に完全に火のついた子宮を、さらに熱い精液で鎮めて欲しい。
シエスタの身体は、既に準備を完了していた。
そして、才人も。
薬の影響か、才人の肉棒は限界まで屹立し、いつもの数倍の先走りでもって、肉褐色に濡れていた。
溢れる愛液と先走りが混じれば、とんでもない滑りを生み出すだろうことは容易に想像できた。
それに、今の才人はできるだけシエスタの言うとおりにしてやろう、と思っていた。
全てを捧げてくれるといってくれたこのメイドに、自分も何か奉仕してあげたい。そう思った。
才人はシエスタを仰向きにさせ、膝裏に手を当てて脚をM字に開かせる。
当然、そこからはベトベトに濡れた女陰はスカートの陰になって見えない。
シエスタは当然の疑問を口にする。

「あ、あの。サイトさん、これじゃ見えないんじゃあ…?」
「せっかくそんなエロい衣装に猫耳生やしてるんだ、できるだけ脱がさない方が趣があるでしょ」

まさにへんたいの理屈であった。
シエスタはくす、と笑って、また才人おでこをひとさし指でこつん、とつついた。

「こぉの、変態騎士」
「その変態にぞっこんなのはどこのエロメイドかなあ?」

お互いに罵りあって笑い合う。
そして。

「もう、御託はいいから…きてください…♪」
「ごめん。待たせた」

両手を広げたシエスタの股間を、熱く煮えたぎった才人の牡が音を立てて貫く。
普段からはありえない、ぐちゃりぐちゃりというまるで水飴をこね回すような音が、部屋の中に響く。
本来なら潤滑油の役目を果たすはずの愛液と先走りが、想定外の粘度でお互いの性器を繋ぎとめる。
その粘り気のある感覚に、才人は、一合ごとに、シエスタの身体が子宮ごと自分の肉棒に喰らいついてきているような錯覚に陥った。
シエスタは、身体が引きずられるようなその感覚に、才人の肉棒で、子宮を抉り出されるのではないかという錯覚に陥った。

「う、ぐあ、重っ、な、なんだこれっ」

しかし才人の腰は止まらない。零れる快楽を残さず貪るように腰が蠢き、愛液ごとシエスタを削っていく。

「ふぁ、ふぐ、えぐ、えぐって…ふあぁぁぁっ!」

ずるりずるりと下がっていく子宮が、まるで才人の肉棒に抉り出されるようで、シエスタは恐怖まじりの快楽に、思わず才人の腰に脚を回す。
そのせいでピストンのたびに、シエスタを覆うビスチェと、頭に生えた三毛の猫耳が淫らに揺れ、才人の視界を淫らに侵す。

「にゃぁっ、にゃぁんっ、ふにゃぁんっ」

シエスタの瞳は完全に獣欲に蕩け、声は完全に牝猫のそれになっていた。

「くぁ、し、シエスタ、も、だめだぁっ」

子宮に密着した牡がどくり、どくりと脈打ち、その体積を一気に増す。
膨らみながら精液を子宮に送り出すため、脈打つ。
そして最初の堰が、壊れる。

728 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:17:32 ID:+tW9TcpV
どぐん!

「ひ、にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

先走りなどよりも数倍粘っこい白い精液は、容赦なくシエスタの子宮に流れ込んでいく。
シエスタの牝が吼え、子宮口をぱくりと開き、流れ込む熱い白濁を飲み込んでいく。
そして、牡の体温が牝猫の最奥を焼いていく。

「ふに、ふにぃぃぃぃぃぃぃ!」

ぎゅ、と脚と腕で才人を抱きしめ、全身で絶頂を表すシエスタ。
ビクンビクンとシエスタの膣が震え、最初の絶頂を伝えた。
しかし。

「う、が、な、なんでだっ!」

才人の焦った声。
そして感じる、陰唇の拡張感。
才人の肉棒が、また膨らんでいる。射精の前触れだ。

「ご、ごめんシエスタっ!」

謝罪の言葉と同時に。
ごぷりごぷりと、再度、シエスタの子宮を焼いた精液が、さらに注がれる。

「ふにゃ、ぁあぁっ!?」

先ほどに倍する量に、シエスタの小さな子宮は満たされ、腰の動きと共にごぶ、と重い水音を胎内で立てる。
だが。

「う、わ、なんだこれ、と、止まらない…っ!」

まるで放尿のように、才人は精液をシエスタの中に垂れ流し続ける。
おそらく薬の影響だろう。

「や、らめ、も、はいんな、あぁぁぁぁぁぁっ!」

流れ込む大量の精液に、シエスタの子宮が肉の弾力で膨らみ、下腹部がぽこりと膨れる。
しかしそれでも才人の射精は納まらず、ぶぴ、ぶぴ、と肉の隙間を通って外に溢れ出す。
このままだと、シエスタの中が壊れる。
そう思った才人は。

「ごめん、シエスタっ!」

栓の壊れたバルブのように精液を放出する自らをシエスタから引き抜き。
そして、放心して身体をベッドに預ける三毛の猫耳のシエスタに、容赦なく放水する。
白い白濁が、三毛の耳を、黒い髪を、白い肌を、クリーム色のビスチェを、容赦なく汚していく。

「あ、ふぁ、出てるぅ、かかってるぅ、サイトさんのいっぱいぃ…」

愛しい人の熱い白濁の雨を浴びながら、シエスタは異常な幸福感に身を委ねていた。

729 名前:猫と七夕〜猫のシエスタ ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:18:36 ID:+tW9TcpV
「…で、どう使ったらこうなるわけ」

次の日。
才人の出した白濁で縮んでしまったビスチェを眺め、ジェシカは部屋から出てきた、VIPルーム備え付けの寝巻きのシエスタに、呆れたように言った。
シエスタの猫耳は『猫』が抜けたせいで元の人間の耳に戻っていた。

「…ちょ、ちょっとお薬間違えちゃって。
 …その、サイトさん、射精とまんなくなっちゃって…」

結局あの後、一時間ほど才人の射精と性欲は納まらず、ベッドの上は精液のプールと化した。
しかしそこは魔法のベッド、すぐにもとの乾いたベッドになったのだが。
無事で済まなかったのはビスチェである。
才人の精液で汚され、上等な絹でできたビスチェは、ガッビガビのゴッワゴワになってしまい、もう二度と袖を通す事ができない汚れた布の塊になってしまった。

「あーあ。だから言ったのにさ。薬には気をつけなって」

肩をすくめて言ったジェシカは、懐から紙切れと木炭を取り出すと、さらさらとその紙切れに字を書いた。

「ほいこれ」
「え…ナニコレ!」

シエスタは驚いた。
そこには、才人の貴族年金半月分程度の金額が、書き込まれていたのだ。

「…決まってるでしょ。そのビスチェの代金。
 いくらすると思ってんのよ」
「え、だって、これってジェシカが」
「…誰がこの服も込みだって言ったのよ」

確かに言ってない。
言ってないが。

「ま、待ってよ、こんなお金払えないわよ私!」
「…じゃあアンタのご主人に払ってもらえばいいじゃん」

シエスタはその言葉に、ちらり、とVIPルームの扉を見る。
その向こうでは、文字通り精根尽き果てた才人が、泥のように眠っている。
その才人に、シエスタは心中で謝りながら。

「…じゃあ、サイトさんにつけておいて…」
「まっいっどあり〜♪」

ジェシカはそう言ったシエスタの手からその紙切れを奪うと、さらさらとさらに書き足した。

『スペシャルなビスチェ、シュヴァリエ・サイトより代金支払い』


そして、一ヵ月後。半分に目減りした貴族年金を前に、才人は思い知らされるのである。
いい女を独占するのは、とかく金がかかるものなのだと。〜fin

730 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2008/08/17(日) 22:22:23 ID:+tW9TcpV
日本語ってスバラシイ。そう感じた日曜日。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm4308389

そう思うでしょ…あなたも!

そういうわけで、ようやく終わりました。
七夕から一ヶ月もかかるとかどんだけだよ。遅いよ。つうかまとめて書けよ。

…ホント言うとね、ルイズしか考えてなかったのよ最初は。誰だ全部書けとかぬかした無責任は。
まあいいです、その結果がこのgdgdさね!後悔しても遅いさね!

…そんなわけで寝ます。泥のように。ノシ

731 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 22:40:25 ID:YiMaHvu7
それでも全員分を書いた貴方にはGreatと言わざるを得ない

732 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 22:40:59 ID:IBJtaNN8
GJ乙!! …次はベア編かテファ編ですかね?(←鬼
いやほんとお疲れ様でした
先週のアニメイドのエロさを思い出しつつがっつり頂きました

しかしVIPルームって……妖精亭=ラブホなイメージが出来上がってしまったよ

733 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 22:45:53 ID:DhG4Iv2B
ごめんよへんたいさん、最初に言い出したのはたぶん俺だww
今回のは何故かサイトに萌えた





おれも、へんたいさんへ一歩近づけたか?

734 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 23:07:03 ID:pfTtZRnX
>>730
せんたいさんGJ! 
>ハァ メイトもねぇ ゲマズもねぇ 地元じゃ大したイベントもねぇ
メイトはあってもたいしたイベントもなくゲマズもない上にアニメ3期を
テレビで見れない俺みたいな奴もいるから頑張ってください

735 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 23:09:45 ID:i3uxZU6+
バレットさんの作品見ていたが、危険日安全日お構い無く中だししてるんだから、そろそろ月のものが来なくなるんじゃあないかと思っているのは、俺だけなのか?

妊娠発覚で、四人それぞれが恥ずかしながらも嬉しそうにサイトに報告する姿と、それを聞いて戸惑っているサイトを想像した

736 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 23:20:45 ID:5otOMRw3
つまりジョセフは次女と同い年の孫を見れるんですね、わかります。

737 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 05:29:13 ID:Cfl6XPgp
>>730
お疲れさま。

VIPルームのサイトはやはり、腰にバスタオルを巻いた姿でシエスタを待っていたんだろうか。

ハルケギニアにまで御影石を輸出してる兵庫県すげぇ。

738 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 08:28:09 ID:W9dbIZLs
ジェシカが微妙にイメージと違うなぁ

739 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 10:51:28 ID:qg4YNwmd
登場回数の少ない脇役はどうしても脳内補完率が上がるからねぇ

740 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 11:41:20 ID:6YZUXGIb
>>738
さぁ君が思うがままジェシカのSSを書き上げる作業に移るんだ

741 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 13:13:17 ID:1vTCQRFo
俺の中では段々ジェシカが鶴屋さんっぽくなってしまうな…(いろいろあって

742 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 13:16:36 ID:QACtL8T+
立ち位置が似てるからねぇ

743 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 14:31:54 ID:MyDTIRr8
ジェシカの前髪を上げて語尾に「にょろ」をつければ、あらフシギ

744 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 15:21:39 ID:wmEDoCP+
ジ「サイトくんサイトくん!スモークチーズはあるかい?」
こうですねわかります

745 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 15:36:20 ID:6YZUXGIb
サ「さっき食べたでしょ」

746 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 15:46:51 ID:1vTCQRFo
実際『魅惑の妖精』亭ってツマミにあるだろうがな
>スモークチーズ

747 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 16:55:28 ID:W9dbIZLs
スモークチーズの前にまず乳製品とかハルケギニアにあるのか?

748 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 16:59:56 ID:J2ECi4js
ハルケギニアの女性は赤ん坊に授乳しないと申すか

749 名前:アトピック ◆Xz18YlHQYY :2008/08/18(月) 17:20:16 ID:h7n977xT
「サイト君サイト君、スモークチーズはあるかい?」
「はぁ、スモチですか?あったかなぁ、ってかあるのかなぁ」
「あるじゃない、ここに…」

と言ってジェシカは才人をベッドに押し倒すと素早い手業で才人のズボンを降ろした。

「ジェ、ジェシカ!?」
「いただきま〜す」

言うや否やジェシカは才人の肉棒を咥えこんだ。

「あぁ、うぅっ」

男のツボを心得ているかのごとく舌と口を使い才人を攻め立てるジェシカの技に才人は
翻弄された。

「ん、じゅるっ。じゅっちゅぱぁっいひたいほひは…ん、ひってもひひから、じゅるっ」
「はぁぅっ」

その口技の他、もごもごとしゃぶりながら話しかけてこられた事である程度這う位置が決まっていた
舌の動きにランダム性が加わった為、予想外の一撃が入った才人は情けない声をあげた。

(やべぇ、出る)

普段、ルイズとシエスタの相手をしている才人ではあったが。今回は忙しい時期と妖精亭で
何日か泊り込みで働き続けていたが為、才人の精嚢には何億もの命の種が溜まり切っていた。
さらには、露出の激しい衣装とスタイルのいい娘さん達が働くこの妖精亭は禁欲者にとっては
目の毒、というより劇毒にしかならない。
また、ジェシカという当店で1、2を争う美人が目の前でおしゃぶりしているのだ。すぐに射精して
しまうのも無理のない話しであった。

「あぁ、ダメだ!!出るっ!」
「んん゛っ、ん、ごく、ごくごくん。んちゅ〜〜〜〜〜っ」
「ふぁぁ、そんなに吸い付いたらぁ」

射精した精液を飲むだけでなく、精嚢に溜まっている精液を吸い尽くさん勢いで吸い付いてくる
ジェシカの口撃に才人は鳥肌を立てつつ絶頂した。

「…ん、ふぅ。ごちそうさまでした、すっごい濃かったよ。余程溜め込んでいたんだね」
「あふぅ、ジェシカぁ。いきなり何すんだよ」
「ごめんごめん、おわびにさ」

とジェシカはスカートの裾を掴んでゆっくりの上に持ち上げ

「ここに、サイトのチーズをたくさん出してチーズフォンデュにしてくれない?」

淡い茂みの向こうには蜜が滴っているのがわかった。少し顔を赤らめ恥部を晒すジェシカに
出したばかりだという才人の肉棒はむくむくと反応する。

「ああ、ついでにパイ生地もしっかりこねてやるよぉ!!」

いてもたってもいられなくなった才人はジェシカの服を力任せに引きちぎり、その豊満な胸を露出させつつ
ジェシカを押し倒した。


後日、ジェシカの妊娠が発覚し。才人はスカロンの重すぎる一撃を受けジェシカを伴侶に迎えたという。

750 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 17:24:02 ID:X2H0XjUj
まさか、>>744のネタから話を作るとは・・GJ
中出し一発で妊娠とはやるな・・サイトのチーズ

751 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 18:08:27 ID:Pi8QxDQV
>>74
早漏すぎたな、アトピック氏
むろんGJだが。

752 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 18:21:56 ID:wmEDoCP+
うつらうららかで脳内再生された俺に隙はなかったorz

753 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 18:46:23 ID:l+pxvSKC
>>749
他人の妄想を元に掌編を書くなんて大したものだよなぁ GJ!

754 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 19:52:01 ID:CUFjCz5I
次スレ立てました
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1219056639/

755 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 19:56:58 ID:NIY29vMM
うおおお
シエをリクエストしたのは俺ですた・・へんたいさんGJであります><

756 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 20:02:19 ID:1vTCQRFo
次スレのことすっかり忘れてたな
スレたて乙

757 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 20:20:14 ID:VTXmI6gs
スレ立ておつつ。
あとぴく氏のダッシュぶりは素晴らしいな。もちろんGJ!

758 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 21:53:02 ID:wVad99bP
うわぁーい、アトピク氏は相変わらず早くて旨いやーww

>>754

759 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 22:10:48 ID:YvADQBsG
女性器がチーズの香りってのは聞いたことあるけどな。
ナポレオンなんかはブルーチーズを近づけると
「ジョセフィーヌ、今日は疲れてるんだ。また今度にしてくれ。」って言ってたらしいし。
男性器はどうなんだろう…?

760 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 22:12:57 ID:6YZUXGIb
ナポレオンってにおいフェチだったんじゃなかったっけ?
だからどうたらこうたらで妻の臭いがうんたらかんたらって話を聞いた気がする。

761 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 22:15:00 ID:35C/Sh4U
>>954
べっ、別に乙なんて思ってないんだからねっ

762 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 22:56:59 ID:b9PHFm/l
初めてきたんだが
http://zerokan.digital-ark.com/upbbs/siokara.htm
ここってこんなに荒れてるの?

763 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:09:22 ID:wVad99bP
誰も使わないから変なのが住み着いたんでね?

764 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:10:01 ID:VCu4d2P7
スクリプトだろ

765 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:10:25 ID:MyDTIRr8
城の天守閣の屋根裏におさかべ姫なるモノノケが住み着いていたようなもんか

766 名前:205:2008/08/18(月) 23:18:09 ID:ug8GuW90
おさかべ姫は萌える

767 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:19:16 ID:ug8GuW90
違うんだ

768 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:19:45 ID:VCu4d2P7
2www0www5wwww

769 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:24:03 ID:wVad99bP
ヌイマリィゴwwwwwwwww

770 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:36:49 ID:J2ECi4js
「………ふう」
「なによ、サイト? 溜息なんかついちゃって」
「ん? いや、そろそろかなって」
「なにがよ?」
「お別れだよ」

「……………え?」
「もう大分世話になったしな。いつまでもここにはいられないよ」
「ま、待ちなさいよ!! 何でそんな急に…」
「限界なんだ」
「え………」
「だから、もう無理なんだよ。もうここには居られない」
「うそ…うそよ…」

「うそなんかじゃないさ。前からこうなることは決まってたんだ」
「何よそれ…なんで? …なんでいきなりそんなこと言うのよっ!!」
「言ったところで、ルイズには何も出来ないだろ?」
「そんなこと……分からないかもしれないじゃない……!」
「…わかるんだよ、これは…もう、仕方無いんだ」
「そんな……」

「さて、もう時間かな。行くぞデルフ」
「やれやれ、相棒もせっかちだねぇ。まだもう少し時間はあるってのに」
「そうは言ったってここに居たって何も出来ないだろ?」
「まあな」

「………………だ」
「え?」
「…やだぁ……」
「ルイズ?」
「いっちゃやだあ! 出てっちゃ、やだぁ! ……ひっく、えぐ…もう、鞭で叩いたりし
ないからぁ!…ひぐっ、犬って言わない、からぁ…一人に…うぐ、えぐ…しないでよぉ…
サイトぉ…」
「ルイズ……」


771 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:37:58 ID:J2ECi4js
「もうやなのぉ!! サイトがそばに居ないのはぁっ! だから…だから…どこにも行か
ないでぇっ! そばに…ずっと…いてよぉ…」
「ルイズ……」
「ぐすっ、えぐっ、ひっく……」


「……なにいってんだおまえ? なんで離れる必要があんだよ?」


「……………ふぇ?」

「あのなぁ、俺だけ行ったってしょうがねぇだろ。ルイズも一緒に行くんだよ」
「…え? え? だって、もう限界だって……あたしのことじゃ…」
「アホか、確かにルイズのわがままには我慢ならんが、それで出てくんだったらとっくに
でてくっつの」
「じゃ…出てくって?」
「あぁ、今のスレはもう500KB越えちゃうからな、次スレに行かなきゃ。書き込めないだ
ろ?」

「…………………………」
「早く準備しろよ? 遅くなるぞ?」
「………か」
「え? なに?」
「こんの…ばかあぁあああああああああああ!! まぎらわし言い方するなぁっ!! 不
安になっちゃったじゃないのぉっ!!」
「うわぁぁぁああああああああああああ?!」

「もう、ほんと…ばか…ご主人様泣かせるなんて…」
「悪かったって。…でも、ルイズは俺が居ないとダメなんだな、やっぱ」
「な、なによ急に?!」
「だって『ひとりにしないでよぉ〜』って。可愛かったぞ?」
「―――――――――っ!! あ、あれはっ!」
「あれは?」
「〜〜〜〜〜〜〜っっ! ……もう…ばかっ」
「ははは…ほら、置いてくぞ? ルイズ」
「あ、待ちなさいよ! ご主人様を置いてく気!?」


772 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:41:56 ID:wVad99bP
500Kなら15巻にシエシエ登場

773 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:43:58 ID:MyDTIRr8
>>772のレスの時点で499バイト
シエシエ哀れ

774 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:45:10 ID:wVad99bP
シエシエごめん…(T_T)

775 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:45:14 ID:J2ECi4js
このお決まりのショートかなり好きなんだけど、これは初出はいつ頃で誰の作品なの?
名無しさん?

776 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:46:28 ID:wVad99bP
ラストチャンス!!


500Kなら新刊でシエシエ大活躍!!!!!!!!

777 名前:名無しさん@ピンキー:2008/08/18(月) 23:47:09 ID:ug8GuW90
「あらミス・ヴァリエール、こんなところに座り込んでどうしたんですか。早く次スレに行きませんと」
「……行きたくない」
「まあ、どうしてですか?」
「ようやくこのスレに落ち着いたと思ったらもう次スレ、なんて……」
「そうですねえ、ここでもいろんなことがありましたねえ」
「あんまりにも早すぎるわ」
「そうでしょうか」
「そうよ。……サイトも、いつかは帰っちゃうでしょ? それなのに、時の流れはこんなにも早くて……」
「ああ、それでこんなところでぐずぐずしてたんですか」
「笑いたきゃ笑いなさいよ」
「笑いませんよ……ねえ、ミス・ヴァリエール?」
「なに?」
「確かに、時の流れは早いかもしれませんし、
 時間が経てば経っただけ、別れの時もまた近くなるものかもしれませんけど。
 でも、こうして時が流れているからこそ、サイトさんにも出会えたし、楽しい思い出もたくさん出来たんでしょう?」
「……ロクでもない思い出の方が多いような……」
「そうやって立ち止まってしゃがみ込んで、暗い気分に浸っているから、楽しいことを思い出せないんですよ」
「……うん、そうかもしれないわね」
「さ、行きましょうか。サイトさん、きっと待ちくたびれてますわ」
「そうね。よし、次スレこそ、ご主人さまとしての貫禄たっぷりな思い出を作りまくってやるわ!」
(それは無理だと思いますけど)
「ん、なんか言った?」
「いいえ、何も。それでは、皆さんもご一緒に!」



 ―新たな物語へ向かって、輝かしい一歩を踏み出そう―

 ―本スレをご愛読いただきありがとうございました! 変態紳士連合の次回作にご期待ください―

 ヤマグチノボル総合スレ32、完。
 ヤマグチノボル総合スレ33へ続く。


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