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【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合14

1 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 10:45:58 ID:SW/K9NeP
     _      ここは「ゼロの使い魔」「グリーングリーン」に代表される
    〃 ` ヽ    ヤマグチノボル氏の作品のエロパロを書くスレよ。
    l lf小从} l  / 荒らし、それに反応する輩はあたしの虚無で一発なんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ /  ご・・・ご主人様が好きならSSを書いてみなさい!
  ((/} )犬({つ′  あと、次スレは480KBか、970レスを過ぎたら立ててね。
   / '"/_jl〉` j    立てないとお仕置きだかんね!
.  ヽ_/ノヘ.)〜′   分かったら返事するのよっ!犬!

前スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合12(実質13)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1174711221/

過去スレ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合12
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171789741/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合11
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1169642847/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合10
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1167223501/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合9
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165455703/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合8
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1164035310/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162705335/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合6
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160901342/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1159793943/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1158503087/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157554499/
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156100259/
【グリグリ】ヤマグチノボル総合【ゼロの使い魔】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1141803280/

まとめサイト ゼロの保管庫wiki
http://wikiwiki.jp/zero/

2 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 10:53:18 ID:gWPlH1vm
>>1
乙なのね。きゅいきゅい!

3 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 11:19:11 ID:PiOARtV+
新スレから始まる〜>>1の乙はヒストリ〜♪

4 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 11:29:06 ID:pBU49tgt
このココロの一番奥 君を呼んでいるよ >>1乙から始まる日を

5 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 11:52:46 ID:NWUru86k
なぜ誰より>>1乙なのに意地悪をしちゃうんだろう

6 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 13:10:05 ID:rUwyIl4y
スレ立てお疲れ様でした、シュヴァリエ・ド・>1

7 名前:さんざむ:2007/04/08(日) 14:11:44 ID:+LLim8p4
>>1乙!!っていうことでシエスタ編投下します
といっても途中ですけどね(ぇ

8 名前:真実(まこと)の黒 序章:2007/04/08(日) 14:12:45 ID:+LLim8p4
運命の初夜の翌日、行為を終えた才人は月を眺めていた。
傍らではルイズがあどけない寝顔で安らかな寝息を立てていた。
そんなルイズを一目見た後、視線を月に戻す。
そして、不思議に思っていたことを口に出す。

「どこいったんだろ、シエスタ」

彼は専属のメイドの名を口にした。
専属なのだから同じ部屋に住んでいるものの、なぜか昨夜帰ってこなかった。
疑問に思い今日一日探してみたが、誰もその姿を見ていないという。

「ま、今日たまたまどっかに行ってるだけかもしんねぇしな」

既に夜は更け、今日はどうしようないと思った才人はベッドに寝転んだ。
明日もう一回探してみようと考えながら眠りについた。


そして・・・三日の時が流れた・・・・・







9 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/08(日) 14:13:43 ID:+LLim8p4
「くそっ・・・・・いくらなんでもおかしいだろ!!」

才人は怒りにまかせて壁を蹴った。
ガスッ、と鈍い音が広がる。
あれから毎日シエスタ捜索を続けていた才人だったが、それも空しくシエスタを見つける事はできなかった。
それだけならまだしも、あの日からシエスタの姿を見た人がいないというのが才人の不安を大きくしていた。
当然、聞き込みも行った。
まず最初に厨房のマルトー親父の所に行ったが、

「シエスタ?さぁ、最近見かけねぇな。どうかしたのか?」

料理長であるマルトー親父が見ていないということは一度も厨房に顔を出していないのだろう。
次に教室にいた何人かの貴族にも聞いたが、貴族がたかがメイドの名前と顔を覚えているわけがなく、無駄に終わった。
シエスタの事を知っているキュルケやタバサにも聞いてみたが有力な情報は得られなかった。
だが才人は諦めない。
根気よく校舎内や広場を行ったり来たり繰り返していた。
そして何段上ったのかわからない階段を上った時、見事な巻き髪をしたモンモランシーの姿が見えた。

「あれは、モンモン?何やってんだ?」

見るとモンモランシー、辺りを挙動不審に見渡しながら食器を運んでいるではないか。
そして自分の部屋の前に立つと辺りを警戒し始めた。
才人は反射的に身を隠しながら観察を続けると、モンモランシーは開錠の魔法を唱え自室に入っていった。
なんかアヤシイな・・・・・
そう思った才人はそういやモンモンにはまだ聞いてなかった事も含めて訪ねてみることにした。

「おーい、モンモン!!」

ドアを数回ノックすると、明らかに焦った声が聞こえてきた。

「・・!だ、だれ?」
「俺だよ、才人だ。ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
「ちょ、ちょっと待ってて!今出るから」

そんなモンモランシーの様子に、さらに疑惑が膨らむ。
しばらくすると、ドアをちょこっとだけ開けてモンモランシーが出てきた。
そしてバタンとドアを閉めると才人に向き直った。

「で、聞きたいことってなに?」
「その前になんでそんな暑苦しい登場するんだよ、もっとドア開ければいいじゃねぇか」
「そ、そんなことどうだっていいでしょ!いいから早く言いなさい!!」

なんか釈然としない才人だったが、今はそんなことどうでもいい。
一刻も早くシエスタを見つけねば。

「なぁ、シエスタを見てないか?ここんとこ誰も見てないっていうし」
「シエスタ?・・・・さぁ、見てないわね」
「ホントか?」
「本当よ。いくらわたしでもそんな意地の悪い嘘はつかないわよ」

しばし才人はモンモランシーを疑わしげな瞳で見つめたが、これ以上の詮索は無駄だろう。
才人は他を当たることにした。

「・・・わかった、じゃあ、もし見かけたら教えてくれ。また来るかもしれないから、じゃあな」

10 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/08(日) 14:15:05 ID:+LLim8p4
才人の姿が完全に見えなくなったのを確認してから、モンモランシーは部屋へ戻っていった。
そして、ベッドのそばで膝を抱えている少女に声を掛ける。

「すごく心配してたわよ・・・・会わなくていいの?シエスタ」

シエスタはゆっくりと顔を上げた。
その表情は普段の彼女からは想像がつかないほど暗く、かなりの時間泣いていたのか目は赤く腫れていた。

「いいんです・・・・」

モンモランシーはフゥ、とため息をつくとシエスタのそばにしゃがみこんだ。

「あなた、サイトに会いたくないの?サイトのこと嫌いになったの?」

シエスタは変わらぬ調子で答えた。

「そんなこと・・・そんなこと、あるわけないじゃないですか」
「じゃあどうして」

モンモランシーの言葉を遮ってシエスタは続けた。

「毎日だって会いたい、いっぱい話して、笑って、そばにいたい。でも・・・・」

シエスタは俯いた。
その瞳から雫が零れ落ち、床を濡らした。

「サイトさんの・・・・邪魔をしたくないんです」

そう言って顔を上げたシエスタはひどく儚く、今にも消えてしまいそうだった。
モンモランシーは少しうーん、と考えた後、シエスタの目を見て言葉を紡いだ。

「あのね、わたし思ったんだけど、あなた『だけ』が他の人の幸せを考えて傷つくのっておかしくない?」

一瞬シエスタの瞳に光が宿った。

「あなたがそんなに傷ついてたら、あなたの幸せを願う人はどうなるの。あなたに不幸になってほしい人なんて
この学院に、いや、世界中探してもいないと思うわ」

モンモランシーは優しくそういった後、シエスタをギュッと抱きしめた。

「あなたは優しいから、何もかも一人で背負い込みすぎなのよ。会いに行きたいならいけばいい、それでこの世界が壊れる
わけじゃないんだし、その後の事なんてサイトに考えさせればいいじゃない」

シエスタはそう言われ、悲しみとは違う涙を流した。
シエスタはモンモランシーを抱き返す。

「あり・・・ありが、とう・・ございます・・・・ミス・モンモラン、シ・・」

モンモランシーはシエスタの頭を撫ででやった。

「いいのよ、わたしは水のメイジ。どんな傷だって癒してあげるんだから」
「はい・・・・・はい・・・」
「じゃあ、行ってきなさい。愛しているんでしょう?サイトのこと?」
「はい!」

シエスタは立ち上がると駆け足で才人の後を追った。
後に残されたモンモランシーは小さく呟いた。

「シエスタ、これ以上サイトに悲しまされたらまたわたしの所にいらっしゃい。今度はわたしがサイトを
ねじり切ってあげるから」

11 名前:さんざむ:2007/04/08(日) 14:16:13 ID:+LLim8p4
続きはたぶん今日中に投下できたらしますんで、さらば!!


12 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:21:27 ID:d7gFxfRZ
鬱もの途中までですが、投下OKでしょうか?
気分を害しそうでしたらやめておきますが…。

13 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:29:16 ID:NWUru86k
余程長い作品でない限り、なるべく完成させてからいっぺんに書き込んだ方がいいですよ。
その方が読んだ人も感想を書きやすいですし。

あと、他の人が小説を書き込んだ後は続けて投下せず、しばらく待ってあげた方がいいです。


14 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:36:47 ID:d7gFxfRZ
了解しました。

15 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:42:21 ID:6mi0HNa8
バッチこーいщ(゚д゚щ)

16 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:45:29 ID:Ge19Xvue
>>11
シェスタキタコレ
どうか可愛くシアワセにしてやっておくれよ

17 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:46:22 ID:zQcPjRZx
ばちこーい

18 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:47:11 ID:5/78ChWr
保管庫に置いてある未完の作品のなんと多いことか。
しかもそういう作品に限って続きが読みたくなる物も少なくないという現実。
ここまでハイペースで高いレベルを保っている職人さんは確かにすごい。
だけど、是非、未完の作品も完結してもらいたい。
勝手にその後の妄想が一人歩きして夜更かししてしまう。

19 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:50:57 ID:d7gFxfRZ
すみません、書けたら投下することにします。

20 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 16:56:14 ID:NLLlVvRs
SS内でラブコメ小説を読んでにやにや笑ってるタバサがツボだわ。
登場キャラに自分とサイトを当てはめるところなんざ、将来大丈夫か?この子は。
なんて余計な心配をしてしまうw

21 名前:純愛センター:2007/04/08(日) 17:31:54 ID:u2jPTbJz
すまない。シャナスレで長編書いててこっちに手がつかんかった。
あっちが完結し次第、ちゃんと終わらせます。

22 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 19:10:08 ID:i48LBGxn
>>21
あれも純愛センター氏だったんですか。
複数の作品を抱えるのは大変でしょうけどがんばってください。

23 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:13:02 ID:hxau6o82
おお。両方の作品好きなんでがんばってください。

24 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:18:09 ID:d7gFxfRZ
>12です。
思ったよりも長くなったので、前後編で分けて投下します。
内容は鬱もので、文もうまくないので見たくない方はスルーお願いします。

25 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:20:35 ID:tDOhxWav
NGワードは?

26 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:23:49 ID:d7gFxfRZ
タイトルは「無題」ですが、NGは「DV」でお願いします。

27 名前:DV:2007/04/08(日) 20:30:15 ID:d7gFxfRZ
ルイズの部屋の暗がりの中、サイトは立て膝でルイズのベッドの側に座っている。
そして、ただ黙ってルイズの暴虐を受け止めつづけていた。

「あんた犬の癖に、……それに平民とキスするなんて生意気よ!」
サイトはその腫れ上がった顔に笑顔を浮かべる。
「ああ、俺って愛されてるんだなあ……。」
ルイズはそんなサイトの言葉を聞き、思わず蹴り飛ばす。
サイトはもんどりうって飛ばされる。
重い椅子にでもぶつかったのであろうか、ゴトリ、と鈍い音が部屋に響いた。

「バカ!もう知らない!」
やりすぎた、とルイズは思ったが言えなかった。
明日謝ろうと思い、そのまま布団をかぶるとベッドに潜り込んだ。

28 名前:DV:2007/04/08(日) 20:31:14 ID:d7gFxfRZ
______________________

 その日、サイトは厨房へと行って飯を食べていた。
ルイズに食事を抜かれたわけではなく、シエスタに誘われたからであった。
食事が終わり口を拭いたあと、シエスタは強引にサイトの唇を奪った。
運悪く、そこをルイズに見られてしまった。

「あの犬! ……あいつの食事の用意がしてないと思ったらやっぱり!」
ルイズは悔し涙を浮かべて歯噛みする。
「平民になんか盗られてたまるものですか!」

______________________

29 名前:DV:2007/04/08(日) 20:31:58 ID:d7gFxfRZ
 今日の出来事を夢に見ていたルイズは、刺激臭によって目を覚ました。
サイトの方を見ると、藁束のベッドも使わずにそのまま寝ている。
ルイズはいびきをかいて寝ているサイトの側に近寄った。

「このにおい、おもらししたの!? 早く起きて掃除なさい!」
ルイズはサイトを揺さぶる。 だが反応はなく、いびきをかきつづけている。
少し不信に思ったルイズは部屋の灯りをつけた。

「ひっ」と声をあげ、ルイズは声を引きつらせる。

灯りに映ったサイトの顔は腫れ上がり、目は虚ろなままだった。
鼻や耳からは血が流れた跡が残り、
石の床には乾きかけた血溜まりと、失禁のあとが池を作っている。

「だれか! 誰か先生を呼んで来て!」
ルイズはそう叫んだ。



30 名前:DV:2007/04/08(日) 20:33:10 ID:d7gFxfRZ
「どうして、こんな風になっちゃったんだろう?」
ルイズはため息をつくと、ベッドに寝ているサイトを見た。

寮の空き部屋にサイトは運び込まれ、魔法による治療を四日間受けつづけていた。
教師たちは学生に与える影響を考え、その部屋にはルイズと医師意外の者を寄せ付けぬよう
隠匿の魔法をかけた。

最初に部屋にやってきたのはスクエア・クラスの力を持つ医師であったが、
サイトの状況を見るなり顔色を曇らせた。
医師は「これは……。」といったきり黙って魔法をかけ続けた。
あらかたの治療を終えると、教師が交代で魔法をかけることになり、現在へと至っている。
そして今日、最初の医師により最終的な判断が下されることになった。



31 名前:DV:2007/04/08(日) 20:33:51 ID:d7gFxfRZ
「一命は取り留めました。生死には関わらないでしょう。」
医師の一言にルイズは顔を輝かせる。

「ですが、今後普通に日常生活を送るのは無理です。
 頭部に…おそらく床に強く打ちつけのでしょうが…、なにより処置が遅すぎたようです。
 おそらくあの状態で一時間半ほど放置されていたようです。」
無力感に溢れた表情をして、医師は立ち去った。

医師が去ったあと、オールド・オスマンはルイズを一目見るとこう言った。
「安心しなさい、使い魔をどうしようと裁く法はない。」
_____________________________


32 名前:DV:2007/04/08(日) 20:34:22 ID:d7gFxfRZ
さらに数日が過ぎた。

 シエスタは学園から姿を消したサイトを探しつづけていた。
でも、どこを探しても姿が見当たらない。 ルイズも「知らない」というばかり。
シエスタは空を見上げると、「サイトさん、もう元の場所へ帰ってしまったのですか?」と呟いた。

ぼんやりと裏門のほうを眺めていると、誰か知らないメイドが学園へと入っていくのが見えた。
シエスタはよく分からないが、何かサイトにつながっている気がして、後をつけていくことにした。

…シエスタは、メイドが何もない壁の中に入っていくのが見えた。
いや、壁に見えるそこに、見えないけどドアが確実にあり、中からはルイズの声が聞こえてくる。
ドアノブを探り静かに開け、隙間から様子をうかがう。

 「サイト、目が醒めたならさっさと働きなさい。 命令よ!」
その声に反応し、ベッドから這い出たサイトは床に転がった。
「あはは、転がっちまったな。 あれ、おかしいな。 右手と右足がうごかねえや。」
「もっと頑張りなさいよ。 私は何日かあなたの汚物の処理をしなくちゃいけなかったんだから」
そう言うとルイズは転んだサイトを踏みつけた。
もう、ルイズはサイトのことを疎ましく思っていたのだった。

その様子を見たシエスタは、サイトを哀れに思い嗚咽を漏らした。

「誰!?」
ルイズはドアの方へ振り向いたが、そこには誰もいなかった。

33 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:35:00 ID:d7gFxfRZ
これで前編終わりです。 スレ汚しすみませんでした。

34 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 20:43:31 ID:KM+0QqTi
GJ。後半wktkして待ってる

35 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 21:53:29 ID:bU9HlT8L
有りそうで無かったDVモノが来るとは。
悲惨エンドに向けてwktkが止まらねぇ!

36 名前:ぺとるーしゅか:2007/04/08(日) 22:52:21 ID:gWPlH1vm
お久しぶりです。忘れられてるかもですが。orz
前のスレの埋め代わりのSSの続きを投下します。

37 名前:八年後:2007/04/08(日) 22:54:29 ID:gWPlH1vm
(やっぱし仕返し、しなきゃねえ〜)

「あのさぁ、ごしゅじんさま」

「ふぇ?どうしたのぉ」

まだ絶頂の余韻に浸っている我がご主人様。まぁ、関係ないけどね。

「やっぱり勝負って最後までやらないと貴族じゃないよね?」

「そぉね。きぞくじゃらいわね」

「ご主人様も貴族だから、最後までやらないとねぇ」

「にゃにを?」

ナニをです、とは言わずにサイトは自らの行動で示す。
使い魔はついにご主人様の中へと槍を埋めていった。

「ふにゃ?………ひぁあああああああ!!」

 ご主人様の中は、すでに一度達しているためか想像よりも抵抗なく進んでいった。
それでも痛いぐらい締め付けはキツイのであるが。サイトは腰の動きを開始する。

「さ!さいとぉ、待って、まだ、わたしぃ!」

「ごめん。気持ち良すぎて腰がとまらないや♪」

 サイトは思うがままにルイズの中を攻める。ルイズにとっては更にタチがわるいことに、

「あら、わたしの小さいルイズったら、気持ち良さそうね」

カトレアが参戦してきた。
カトレアはルイズを後ろから支えると彼女の可愛らしいサクランボをいじりはじめる。

「ちっ!ちぃねぇ!…さま…待ってっ!」

カトレアとサイトの攻めに言葉が上手くでてこない。
まぁ二人のお陰で痛みをあまり感じないが…………、そういう問題でもないか。

「まっれ!…おっおかしふらっちゃう〜」

「いいよルイズ〜。いい締め付けだ」

 傍らでは余韻から覚めたアンリエッタが羨ましそうに見ていた。
サイトがルイズを突き上げるのと同時に自らを慰めることで擬似体験をしているようである。

「アンにも、あとでいっぱいシテあげるね」

「は、はいっ!」

38 名前:八年後:2007/04/08(日) 22:56:00 ID:gWPlH1vm
 にしても…………、カトレアさん巧すぎ!
ルイズの耳から背中から舌が這いまわっているかと思ったら、今度は下のお豆いじってましたよ。

「ひあ!あ!あぅ!あ!あん!あ!」

初めてがこれじゃあご主人様も、もたないだろうな。
だからといって止めませんが。

「さすがはご主人様……ぎゅうぎゅうに……締め付けて、くるぜ……!」

「ひゃめぇ……きもひいいぃ………」

「もう聞こえてないみたいね」

肉と肉とがぶつかりあい、お互いの体液がもたらす音を聞きながら、俺はラストスパートにはいる。

「ルイズ、そろそろイクぞ!」

「きれぇぇぇええ!!いっしょにぃ!」

 俺は腰のスピードを最速にし、カトレアさんがルイズのサクランボとお豆を摘んだ。

「あひぃぃぃいいいい!!」
ルイズは二度目の昇天を迎え、俺の欲望をルイズに解き放った。
(まずは……一人)
失神してしまっているご主人様をベッドに寝かせたまま俺は考えた。
 次は姫様だ。どうしてくれようかな……。
「あぁ、姫様?」

「はいっ!」
目を輝かせている姫様。ここは、

「ごめん、もう体力がないや」
おあずけで・す・ね!

「そんなぁ、サイトさまぁ、あそこが切ないんです。お願いしますぅ」
すがるように頼む姫様。なんか柔らかいものが当たって気持ちいいんですが。
だがそんなもんで俺はうごきませんよ。

「サイトさまぁ…………」

だが神様は姫様に味方したようだ。

「姫様、お手伝いしますわ」

あぁ、何というか、俺はこの人の考えてることがいまいちわからん。カトレアさん、貴方は何がしたいんですか?

「ナニですけど?」

さいですか……。

 言いながら、カトレアさんは自分の服を脱ぎはじめた。外気へと晒されるカトレアさんの素肌。
とにかく凄かった。何がすごいって、もう全部!
筆舌につくしがたいとは、このことを言うのかと初めてわかった。
もう“俺の妄想の化身”というかなんというか、俺の口から出てきた言葉は、

「はぅ〜。お持ち帰りぃ〜〜!!」

スルリとかわされたけどね。

39 名前:八年後:2007/04/08(日) 22:58:07 ID:gWPlH1vm
 話を戻そう。服を脱いだカトレアさんは、疲れた俺の槍(俺が言い張った)を姫様と一緒に復活させようとした。

「……えぇと、二人でですか?」
どうやら姫様は知らなかったらしいが、その方法とはオトコなら一度はやってほしいと願うアレだった。

 俺の槍が四つの果実に包まれた。姫様とカトレアさんは俺の槍に自分の果実を擦らせる。
スベスベの肌でありながら、吸い付いてくるような感触がして、俺のムスコは否が応でも反り返った。
(やばいって、ちょっと。気持ちいいぃぃ!!)
「くっ……あぁっ……ふぁ」
「ひぁっ……ぁぁ、こんなのぉ、こんなのぉ!」

二人の果実も互いに擦り合わされる。ウネウネと形を変えながら、たまに果実の頂点同士が擦れる。

「ふふっ。いいでしょ姫様、サイト殿も喜んでるみたいよ」
「ふぁい……ふぅ……んぁ!」

二人は交互に俺の槍を舐め始める。
二人の口の暖かさによりサイトのムスコはこれ以上ないくらいに反り返った。

「さて、姫様。準備ができましたわ」

「いきますよ。サイト殿」
アンリエッタの中に自分のムスコが飲み込まれていく。
「ふぅぅぅぁぁああああ!!」
完全に俺のをくわえ込みアンリエッタは腰の動きを始動する。
上下に揺れる胸が痛そうなので支えて差し上げる。
「ふぁ!あぁ!あん!あん!」

「サイト殿、わたくしのもお願いします」

カトレアさんが俺の顔に跨り、姫様とくちづけを交わした。

「それじゃ、いただきま〜す」
おれは十分にカトレアさんの蜜を味わうことにする。

俺の蜜を味わう音とカトレアさんと姫様のくちづけ、それに俺の槍を姫様が食べる音だけが響く中、俺の興奮は最高峰までたどり着きそうだ。
「「「ん〜〜〜〜〜〜!!!!」」」

俺達は同時に絶頂を迎えた。

40 名前:八年後:2007/04/08(日) 22:59:42 ID:gWPlH1vm
既に三発目だというのに未だ衰えをみせない俺の槍はもう次の相手を狙っていた。

「カトレアさん♪」
「早くきてくださいな♪」

熟れたお尻をこちらに向けて、振り向きながら催促するカトレアさん。
っていうかバックですか――――!!
いただきマンモス!!
…………………………………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………………
という訳で何故か大乱交になってしまったわけで。

「ふふっ、気持ちよかったわ」

誰のせいかは明らかですが。

「次は“恥ずかしがりやの覗き魔さん”も仲間にいれてあげましょうね」

誰のことですか?それ?

41 名前:ぺとるーしゅか:2007/04/08(日) 23:03:01 ID:gWPlH1vm
というわけで完結です。
なんか頭の中でサイトたちが暴走しました。最後はその名残です。
これ以上は私の手に負えないのでちょっと無理があったかも。m(__)m
あとは各自の妄想で補完して(ry

42 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 23:06:17 ID:KB1eRDvU
一番槍GィJェェェ!!

えっちで綺麗なカトレア姉さん、いいねぇ〜

43 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 23:45:12 ID:PGUY4xFj
シエスタがサイトを気絶させてその隙にお馬さんごっこして中田氏させる

そんな某同人誌のような展開のSSありませんか〜?

44 名前:220 1/3:2007/04/09(月) 00:00:36 ID:SuOW14ld
あの時から私の時は止まっている。
愛す事の出来た祖国の郷里と、今は真に幸せと感じられる時を、失ってから。
父と、母と過ごせた時間は望んでも戻らない。
口より心で、あの憎き国王を誰よりも誇って語り、私に明るい未来を見せてくれた父。あの時は父が、明るい未来を見せてくれた。
胸元に抱き寄せては、幼い頃は膝の上に乗せてくれた母。体温以上の温もりを私の全身に満たしてくれた。

それは一瞬で消え失せた。いや、失せたのでは無い。目の前でこれ以上ない程に、壊された。

もう直せない。取り戻せない。分かっている。分かっている。分かってイル…
分かったのなら、諦められる。私は冷静に、取り戻せない事を理解している。


自惚れだった。分かっているから、諦められるなど。


だから、その気持ちは閉じ込めた。自らの操る雪風より、遥かに冷たい零度の中に閉じ込めて
いつか、解凍できる瞬間を信じている。

「バカ…」
彼は、そんな私の心にどれほど影響を与えているか知らないだろう。苦労して封印した私の心は、簡単に溶け出してしまった。
似つかわしくない言葉をついたのも、そのせいだ。
「バカ…バカ…せっかく頑張ってたのに…」


45 名前:220 2/3:2007/04/09(月) 00:01:40 ID:SuOW14ld
クラスメイトが聞いたら驚くような言葉を、私は呟き続けている。誰も私がそんな思いを持つなんて思わない。同じ年頃の男の子から目が離せないなんて。
最近は私の手にする本の傾向が変わっている、と言う忠告を受けた。そういう事に敏感な友人。
「あら、タバサ?今日もそういう本を読んでるのね?」
「…」
沈黙で返したのは隠しそびれたからだ。彼女とそういう話をすると…あまり良くない事態が起こる気がする。それこそ私らしくない行動をさせられる羽目になる。
「えっと…日なたとその人…良いタイトルね。あなたに限って」
「…」
案の定だった。

図書室に本を借りに来た。上段の本が欲しいのだが、自分の身長では届かず、やむなく下段の本を取ってしまう。踏み台らしいものが壊れていては仕方がなかった。一応距離をとって背表紙を確認するが、やはり取れそうにない。


そんな私に気付いた、奇特な人間が現れた。


「よう。タバサ」
「あ…」
「あの本が欲しいんじゃないのか?」
いきなり声を掛けられた事と、その相手に驚いて返事が出来なかった。かろうじて出来たのは首を縦に降る事。
「どれだ?」
「あ…え…と」
「って、俺じゃ文字が読めないんだったな。じゃあ…」

46 名前:220 3/3:2007/04/09(月) 00:03:20 ID:SuOW14ld
なんの躊躇いも無く彼は私の前にしゃがみ込み、私を持ち上げた。私の脚の間に頭を割り入れて、安定をさせて。
「や…あ」
「どうだ、これで取れるだろ」
「…え…え」
太ももで彼の頭を締め付けそうになりながら右、左と誘導し、私は本を取り出していく。彼とコンタクトを取りながら、わざと間違えたりなどして。
「こんなもんか?」
「…降ろして…いい」
「ああ。よっと」
一気に視点が低くなった。

「いつも苦労してたみたいだったからさ」
「…見てた?」
「ああ。言えば良かったのに」
「あなた…ご主人様は?」
「いいだろ。俺も人間なんだし、自由時間も要るって」
「…」
「また、何かあったら言えよ。手伝うからさ」
私は、こういう時頭が回ってしまう。
「…明日」
「ん?」
「明日も借りるから…」
「え?いいけど、読み切れるのか?」
調子に乗って手にしてしまったのは、貸し出し数ギリギリの数の冊子。
それでも、私は。
「これくらい…すぐ」
「そっか。いつも本読んでるんなら、慣れてるよな」
「だから…明日も来て」
「わかった」
「あ…あと」
「うん?」
「ありがとう…さ、さ…」


「良いって。サイトで」
「…サイト」


手にしている本が、軽く感じられた。




47 名前:220:2007/04/09(月) 00:04:20 ID:SuOW14ld
実はタバサ初めてでしたorz

扱い難しいです。でも、人気の理由がわかる気もします。

では(ry

48 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 00:18:11 ID:BjAZBbk9
はーっははっは一番槍はいただいた>>47GJ!

49 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 00:31:36 ID:Y3+4IxVh
>>47
タバっ子も可愛いなあ
細っこい太ももを想像するとちょっとキュンとくる

50 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/09(月) 02:36:44 ID:CyH0Eq0g
すまん電波で踊ってたら遅くなっちゃった(何
http://www.nicovideo.jp/watch/sm126886

じゃ、ねばねば健康法の続きいきまーす

51 名前:ねばねば健康法 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/09(月) 02:37:58 ID:CyH0Eq0g
才人がズボンのジッパーを降ろそうと手を下半身に持っていた瞬間。

ぎゅむ。

ルイズの脚がするっと伸びて、才人の首をロックした。
すると、才人の顔はべとべとのルイズのショーツの股間に埋め込まれるわけで。

「ふごっ」
「やんっ」

才人が喋ろうとした瞬間、才人の首を捕まえたルイズは、両手で胸を隠すような仕草をして可愛い声を出した。

「サイト、喋っちゃダメぇ」

言いながら、才人の首をさらにきゅっ、と脚で絞める。
そんなんゆうたかてこの状況でどないせえと、と才人が思っていると。

「な・め・て♪」

とんでもないリクエストが飛んできた。
がってんご主人サマ。
才人は顔面に密着しているべとべとのショーツを、舌で遠慮なく舐めまわした。

「ひゃんっ」

今度は手まで加わる。
ルイズは手と足で才人の頭を自分の秘所に押し付けていた。
絞め技ってレベルじゃねーぞ!
正直身動き取れません。
才人は仕方なく、目の前のショーツに染み込んだ液体を舐め取ることに専念する。

「やんっ、サイトぉ、きもちぃぃ…」

ルイズは才人の髪に指を絡め、まるで愛犬を撫でるように優しく撫ぜる。
…おのれルイズ、自分だけ気持ちよくなりおってからに。
感じているルイズは確かに可愛かったが、才人の方のドリルも天を衝かんばかりにいきり立っていた。
よーし、こうなったら。

はむ。

才人はなんと、べとべとのルイズのショーツを口に含んだ。
そしてそのまま、舌を使ってショーツを口の中に巻き込む。

「やっ、ちょっ、サイト何食べてんのよぉ!」

ルイズは不満げに声を漏らすが、才人は止めない。

ぐぃっ!

そのまま強引に身体を引き、ルイズのショーツを口に咥えたまま身体ごとルイズの脚の間から脱出する。
すると、ルイズのショーツはするりとルイズの脚から抜けた。
才人はルイズの愛液でべとべとのショーツをしばらく味わうと、ベッドの脇に吐き出した。
それは床の上で、才人の唾液とルイズの愛液で水音を立てた。

52 名前:ねばねば健康法 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/09(月) 02:38:38 ID:CyH0Eq0g
「サイトぉ」

放り出されて不満そうにしていたルイズが、才人に語りかける。

「ん?何?」

ルイズが不満を口にする前に、才人はルイズに覆いかぶさってキスをした。
もちろん不満を吐く口を塞ぐためである。
その隙にちゃっかりズボンを脱ぐのも忘れない。
しばらくルイズの唇を味わったあと、唇を離す。

「で、何かなルイズ?」

キスの余韻で少しほけーっとしていたルイズに才人は尋ねた。
ルイズは少し不満そうにしていたが、すぐ笑顔になって、尋ね返してきた。

「私のぱんつ、美味しかった?」

何を聞いてきますかこのへんたいご主人様は。

「ルイズがいっぱい染み込んでて、美味しかったよ」

そう返して、もう一度キス。
そして。
才人は素早くルイズの入り口に己の剛直を沿えると、一気に突き刺した。

「やんっ」

才人が一気に奥まで来る快感に、ルイズの背筋が反り返り、唇が離れる。
おかしい。ヘンだ。
才人は違和感を覚えた。
ルイズのそこは、いつものようにぎゅうぎゅうと才人を締め付けているのだが。
その滑りがいつもとは比べ物にならなかった。
才人の肉棒はあまりにもスムーズにルイズの中を出入りする。

「やぁんっ!いいっ!これぇっ、へんになるよぉっ!」

一気に奥まで貫いたと思えば、次の瞬間には入り口から抜け出そうなほど後退する。
そんな激しい動きをしても、ルイズの中は一切の摩擦を生んでいなかった。
そっか、このねばねばのせいだ…!
お互いの身体に絡みつく粘液がローションの役目を果たし、いつもより数倍激しい行為を可能にしていた。

「やっ!だめっ!も、いく、いくぅっ!」
「くっ、ルイズっ…!」

叩きつける腰も、際限なく襲い来る快感も、もう止まらなかった。
あっという間に二人は絶頂に達し。

「ふぁ、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「出るっ、出るっ……!」

どくっ!どくっ!どくっ!

いつもの数倍はあろうかという精液が、ルイズの中に放たれた。

53 名前:ねばねば健康法 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/09(月) 02:39:35 ID:CyH0Eq0g
「は。はー。はぁー…」

才人は荒く息をつき、最後の一滴をルイズの中に放ち終わると、腰を引いた。

ちゅぽんっ…。

「…あ…」

才人の抜ける感覚が、飛んでいたルイズの意識を復帰させる。

どろ…。

それと同時に、ルイズの股間から熱い液体が吐き出される。
それはルイズの股間の谷を流れ、後ろでひくつく肉の門を撫ぜた。
熱い流れになぞられ、ルイズの菊門が熱く疼く。
知識で得た、その部分での性交が、ルイズの脳裏をよぎった。
その瞬間。
急に、直腸が、まるでそこが性器であるかのように、疼きだした。

…コッチに入れたら、どうなるんだろ…。

その言葉をキーワードに、ルイズの中の獣が暴れだす。
媚薬に溶かされたルイズの心は、その野獣に従った。
ルイズは才人の目の前でころん、とうつ伏せになった。
そして、両手でその真っ白な臀部を鷲掴みにして、小さな桜色の襞を才人に向けて広げた。
後ろで、才人の喉を鳴らすゴクリという音が聞こえる。

「ねえ、サイト…」

そんな才人を肩越しに振り返り、おねだりをする。

「お尻、あついのぉ…こっちにも、頂戴…」

そして、ルイズは復活した使い魔に再び貫かれた。

54 名前:ねばねば健康法 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/09(月) 02:40:56 ID:CyH0Eq0g
次の日。
ルイズはモンモランシーの部屋を訪れていた。
昨日の薬の使用感を、モンモランシーに伝えるためである。

「そっか、キモチよかったんだ」
「…う、うん…」

ルイズはもじもじと、指を絡ませていた。
ある事をモンモランシーに伝えたかったのだが、その決心がつかないのだ。

「じゃ、じゃあ、今度は自分用に造らなきゃ」

ちょっと赤くなって、モンモランシーは言った。
これで、初体験で痛い思いをせずに済む。
そう安堵するモンモランシーに、突然ルイズが言った。

「あ、あのっ、またできたら分けてくんないかなっ」
「はい?」

ルイズの言葉に、モンモランシーは思わず聞き返してしまう。
ひょ、ひょっとしてスキモノって思われたっ!?

「あ、あの違くてっっ!私が欲しいんじゃなくてっ、サイトがねっ、どうしてもってっ」

とりあえず才人が欲しがっていることにして誤魔化す。

「キモチよかったからっ、もう一回したいなってっ!
 いやほんとに私はイヤなんだけど!サイトがどうしてもって!」

真っ赤になって、両手をぶんぶん振りながら、ルイズは言い訳する。
…素直に欲しいって言えばいいのに…。
そんなルイズに、モンモランシーはちょっと意地悪したくなった。

「いいわよ。分けてあげても」
「えっ、本当!?」

ルイズの顔が一瞬で笑顔になる。
…思いっきり喜んでんじゃん…。
そしてモンモランシーは続ける。

「その代わり、一個聞いていい?」
「なーに?」
「お尻でするのってキモチイイの?」

その質問に。
ルイズの顔が一瞬で青ざめ、そして真っ赤になる。

「の、のののののぞいてたでしょモンモランシぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

しかし結局ルイズは才人との行為の詳細をさんざんモンモランシーに聞きだされて。
その恥辱の鬱憤を、才人で晴らしたのだった。



「なんで俺ばっかりいっつも貧乏くじ………ガクッ」 〜fin

55 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/09(月) 02:42:40 ID:CyH0Eq0g
はい終了。
いい電波曲見つけたのは良いが中毒性高いとどうしよーもないネ(何

そいじゃあ朝までまた電波に漬かってきますノシ

56 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 02:44:11 ID:Y3+4IxVh
GJ!!!


うっ……


じ、次回はモンモンのお尻プレーイ???

57 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 02:56:52 ID:FU7xLTS8
へんたいさんGJ!!!
えろ〜〜〜い

58 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 10:26:15 ID:5P+hKl9B
3本槍GJっ!!

59 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 10:41:41 ID:vtanFZ7V
テラエロス・ソッコウデヌイタという名の竜である。
火をぼうぼうと吹いて神々を滅ぼした古代竜のようではないか。

60 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 15:00:41 ID:FGCfWdhH
マエストロ!マエストロがこんなに、たくさんいるなら
だれかタバサに小学生の格好をさせる話とスクール水着の上に
体操服をきせる話を作ってください。
お願いします。

61 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 16:13:24 ID:td8Lbbf5
>>60 ・・・・・・・未熟な

もうあるから、スク水

62 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 17:12:23 ID:dugD/oNu
>>60
保管庫内のキャラ別のエロんとこを上から読んでいけばブチ当たるよ!

63 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 17:13:01 ID:cC3Z92iO
GJ!!

ところでせんたいさんおすすめのニコニコ動画はなんでしょう。

64 名前:痴女109号:2007/04/09(月) 20:02:21 ID:Y5OIsxHQ
投稿します。

65 名前:見知らぬ星(その1):2007/04/09(月) 20:05:32 ID:Y5OIsxHQ

 全身が、何か柔らかいものに包まれている。
 身体中が外気にさらされるような、毛穴の一つ一つを風がなぶるような、そんな感じ。
 にもかかわらず、

――暑い。
(いや、熱い?)
――そうだ、熱い。
(熱い、熱い、熱い……)
――まるで火傷しそうだ。

「っっっっっっ!!!!!」

 岩のように重かったまぶたが、ようやく開いた。
 その時になって、初めて彼は自分の体が無意識のうちに、その深い深い眠りから覚醒するための、最大限の努力をしていた事に気が付いた。
 全身は、まるで水をぶっかけられたかのように寝汗がグッショリで、またシャワーを浴びなおさなくちゃいけねえな、などと考え……。

「っっっ!!!!」
 その瞬間、割れるような頭痛がほとばしる。
 思わず身体を丸め、目を閉じる。
 何も考えられない。
 まるで重度の二日酔いにでもなったような。
 天地がひっくり返り、時間が凍結したような。
 そんな気分だった。
 
……眠い。

 だめだ。
 これ以上うずくまって、目を閉じていれば、また覚醒する機会を逃してしまう。
 起きろ。
 重いまぶたを無理やり開けて、その意識を叩き起こすんだ。
 さもないと、まずい事になる。
 そう無意識が叫んでいる。
 絶え間なく続く頭痛。五体を包む圧倒的な疲労感。身体は間違いなく、更なる休息――つまり睡眠を求めている。
 しかし、それ以上に無意識が叫ぶのだ。
 早く起きないと、“まずいこと”になる、と。
 彼は、体の欲求を無視し、無意識の叫びに従うことにした。つまり、

 彼は起きた。


66 名前:見知らぬ星(その1):2007/04/09(月) 20:07:00 ID:Y5OIsxHQ

 そこは見慣れない空間だった。
 石造りの見慣れない部屋。
 広さは12畳くらいだろうか。
 部屋は明るいが……暗い。
 少なくとも、彼が知っているライトや、蛍光灯の光量ではない。
 ふと見ると、ランプに、あかあかと火が灯っている。

――えらく、クラッシックな趣味だなぁ。

 そう思った時、彼は、自分がかつて見た事の無いくらい豪奢な寝台に横たわっていた事に気が付いた。
 いや、ベッドだけじゃない。
 よくよく見れば、眼前のタンスも、二人がけのテーブルと椅子も、かなり年代物のアンティークに見える。
 しかし、いずれの家具にも見覚えは無い。
 早い話が、ここは彼にとって、見知らぬ部屋だった。

「どこよ、ここ……?」
 彼はそう、不安げに呟いた。

「サイト!!」
 扉が開くのと同時だった。
 ピンクがかった金髪(?)の可愛らしい少女が、わなわなと、表情を歪ませてこちらを見ている。
 かなりの美少女、といえる容貌の持ち主だった。
「意識が……戻ったのね、よかった……。もう、もう、目が覚めないかと……」
 美少女が目を潤ませた瞬間、彼の頭蓋に、電流のような激痛が走った。
「ぐっ!!!」
「サイト……!? サイト、サイト! 大丈夫!?」
美少女は、頭を抱えてうずくまる彼の枕元に駆け寄ると、その頭ごと彼を抱きしめ、覗き込む。
「頭が、痛いの……?」
「――ああ、割れちまいそうだ」
「ごめんね、ごめんねサイト……他に痛いところは無い?」
 そう言いながら、必死に彼の眼を覗き込む少女の表情は、幼い容貌とは裏腹に、ひどく大人びて見えた。

 ぽたり、ぽたり。
 彼の頬に、熱いしずくが一滴、二滴と落ちてくる。
 ごくん。
 偶然だろうか、そのうちの一滴が、頬を伝って唇まで辿り着き、彼はそれを飲んだ。
 頭蓋を覆う電流が、ふっ、と和らいだ気がした。

「泣いてるのか……?」
「泣いてなんか、ないわよ……、このばかぁ」

 そのまま彼女は、渾身の力を込めて少年を抱きしめた。
 もう、どこにも彼を逃がさないように。そう誓うかのように。


67 名前:見知らぬ星(その1):2007/04/09(月) 20:08:25 ID:Y5OIsxHQ

「ミス・ヴァリエール、お食事をお持ちしました……って、サイトさんっ!?」

 彼は、抱きしめられた美少女の薄い胸の中から、視線だけを動かして声の方向を見た。
 黒髪を肩のあたりで綺麗にカットされたメイド姿の少女が、食事らしいものを載せたトレイを手に持ち、やはり、わなわなと震えてこちらを見ている。

「お目覚めに、お目覚めになられたんですかっ!? サイトさんっ!?」
「ええ、シエスタ。さっき部屋に帰ってきたら――」
「サイトさんっっ!!」
 その時には、もうメイドは彼女の言葉を聞いてはいなかった。

 驚くヒマも無かった。
 清楚と見えたはずのメイドが、トレイをテーブルに置くや否や、いきなり彼の胸元に飛び込んできたのだから。
 とっさの事に、ブロンドの美少女も彼から身を離して避け、メイドの突撃路を開けてしまう。すなわち、メイドと彼との直線コース。
 がしっ!
 メイドは、まるでアメフトのタックルのように飛びつき、押し倒す。
 彼は、何の抵抗も反応も出来なかった。

「よかった! よかった! よかった! 心配したんですよっ!! すごいすごい心配したんですよっ!! もう目が覚めないかと……おもっ……ぐすっ……」

 メイドは泣いていた。
 彼の胸にしがみついて泣いていた。
 最初は、その目にサッと嫉妬の色を浮かべたブロンドの少女も、やがて、子供のように泣き叫ぶメイドの表情に、穏やかな――ともに同じ男の無事を祈った女同士にのみ通じる――穏やかな眼差しを向けていた。

 しかし、彼の心は醒めていた。
 眼前で繰り広げられている、自分に対する二人の少女たちの騒ぎが、まるでテレビの中のラブシーンのように、ひどく現実感の無い、薄ら寒いもののように感じた。
 なぜなら……。

「なあ、一つ訊いていいか……?」

 彼の瞳は、もはや胸元のメイドを見てはいなかった。
 ブロンドの少女をも見てはいなかった。
 ただ、その黒い瞳に心底困ったような光を浮かべ、窓から覗く無数の星の瞬きを眺めていた。

「誰だ、お前ら?」


68 名前:痴女109号:2007/04/09(月) 20:10:54 ID:Y5OIsxHQ
スイマセン。今は時間が無いんで、今日はここまで出。

69 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 21:05:30 ID:WLVkMO4z
何というwktk
俺は間違いなく全裸で正座

70 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 22:16:52 ID:3PXkXxf8
職人さん増えるなぁ〜。そのうち職人さんの方が多くなるんじゃないかと(ry

>>68
おぉ、記憶喪失ものですか。この後の展開にwktk

71 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 22:27:30 ID:gFUbRIZq
>>68
wktkエンジン全開で待ってます。

72 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 01:52:14 ID:ool/0dVc
へんたいさんが聖地に降誕なされたぞ!!貴様等儀式の用意だ!!GJ!
今日保管庫見てタバサ分を補給したんだがその時に花見編を見てタバサと二人きりで花見青姦と言う電波受信した。
もしよければ書いてくry

73 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:11:39 ID:7g9VS4pu
花見青姦でなくて申し訳ないが、いま帰ってきたので続きを投下します。

74 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:13:48 ID:7g9VS4pu

「……サイト……?」
「……サイトさん?」
「俺は、いかにも平賀才人だけど……お前らは誰だ? 何で俺の名前を知ってるんだ?」

 メイドが彼の胸元から顔を上げる。
 そのメイドを見守るような眼差しを送っていたブロンドの少女も、こっちに向き直る。
「……あんた、ふざけてんの?」
「サイトさん、止めてくださいよ、そんな冗談笑えませんよ」

 しかし、彼はもう二人を見てはいなかった。
「どいてくれ」
 そう言いながらメイドをやんわりと丁寧に、しかし確実に明確な意思を込めて、胸元の抱きついたその女体を拒絶する。
 その目は、かつてこのメイド姿の少女が見た事の無いほど冷たいものだった。
「サイ……ト……さん……?」

「何だか、すっげえ長い間……眠ってたような気がする」
 ベッドから身を起こし、裸足で床に身を起こした彼――才人は、後頭部を撫でさすりながら呟いた。ひんやりとした石の感触が、ズキズキする頭に心地よい。
「何言ってるのよ! あんたはもう10日も眠ってたのよっ! 私の使い魔のくせにっ! 御主人様をほったらかしてっ!! その挙げ句、まだ寝ぼけたこと言ってるのっ!? これ以上まだ寝足り無いって言うのっ!?」

「10日……?」
「そうよっ! あんたは平民のくせにっ、私の使い魔のくせにっ、御主人様のベッドで毎日毎晩ぐーぐーぐーぐー寝てたのよっ!!」
「ミス・ヴァリエール! 待ってください!」
「いいえ、今度という今度は、もう堪忍袋の緒が切れたわ! このバカ犬に一体自分が何者なのかってことをキッチリ――」
「サイトさんが10日も寝込んだ原因を作ったのは、ミス・ヴァリエールじゃありませんかっ!?」
 その一言に、さすがの彼女――ルイズも沈黙せざるを得なかった。

「……でも、悪いのはこいつだもん。サイトが私の言い付けを忘れて、風呂なんかに入ってるから、つい……」
「でも、誤解だったんですよね、それも? サイトさんはきっちりミス・ヴァリエールの言いつけ通りの買い物を済ませていたのに、あなたはそれを早とちりして、入浴中のサイトさんを風呂釜ごと爆破した」
「……はい」
「反省してます?」
「……」
「反省していないんですか?」
「……使い魔を、どう扱おうと……御主人様の勝手だもん……」
「ミス・ヴァリエールっ!!」
「なあ」


75 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:15:37 ID:7g9VS4pu

 その声に二人が反応した時、すでに才人はドレッサーから自分のパーカーやGパンを引っ張り出し、着替え始めていた。二人のやりとりには全く興味など無いかのように。

「俺の靴どこ?」
「あ……その、ここです」
「ありがと」
 才人はスニーカーを履きながら、靴の場所を教えてくれたメイド姿の少女に笑いかけた。
「キミ、優しいな。名前教えてくれよ」

 彼女――シエスタは、絶句した。

「何だよ、別に照れなくてもいいよ。……まあ、そんな格好して見ず知らずのヤツから名前なんか訊かれた日には、恥かしくて名乗れないのも分かるけどさ。でも、結構似合ってるぜ。どこのメイドカフェで働いてるの?」
「……」
「まあ、どうせ秋葉原のどっかだろ? でもおかしいな。俺の知ってるメイドカフェってのは、出張サービスなんかしてくれないはずなんだがなぁ」
「……」
「まあいい、まあいい。恥かしかったら、また今度でいいよ。また会う機会があればだけどさ」
 才人は、そう言ってシエスタに微笑み、
「あ、これ、食っていいんだよな?」
 と訊くと、返事も待たずにがつがつと食べ始めた。

 シエスタには、才人の発言内容の一割も理解できない。
 彼女は、才人が発狂したのかと思った。
 もしくは、眼前の才人は、魔法で彼に変身した、どこかの見知らぬ別人なのかと思った。
 彼女の知っている才人は、いくらふざけていても、ここまで自分たちを無視して、ないがしろにした言葉をかけるような人間ではないからだ。
 そこまで悪質なふざけ方が出来る人間なら、自分はここまで心惹かれない。
 逆に言えば、例えどんな名優が才人に変身していたとしても、シエスタにはそれを見分ける自信があったのだ。

――が、違う……!

 眼前にいるこの男は、まさしく彼女が知るところのサイトその人であった。
 その笑顔。
 その眼差し。
 その教養のカケラも感じさせない食事。
 何より、その独特の雰囲気。
 彼の吐く言葉は、やはり理解しがたいが、そこを除けば、そこにいる少年は彼女の想い人に間違いはなかった。
 そして、その想いは、その場にいたもう一人の少女、ルイズも同じだった。


76 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:19:16 ID:7g9VS4pu

「あんた、いい加減にしなさいよ……!!」
「ふぇ?」
「いい加減にしなさいって言ってるのよ、このバカ犬っっっ!!!」
 そう言うが早いか、彼のパーカーのフードを引っ掴み、うしろに引き倒した。

「むぐぅっっ!!」
 口にロブスターをくわえたままの才人は、いきなりの攻撃に、なすすべなく床に引きずり倒され、後頭部をしたたかに強打し、のたうちまわった。
「いけません! ミス・ヴァリエールっ!!」
 シエスタが叫ぶ。
 だが、怒りに我を忘れたルイズは止まらない。
 久しぶりの馬上鞭を取り出すと、彼を無茶苦茶に打ちまくった。
「このバカ犬っ!! バカ犬っ!! バカ犬っ!!」
「いてえっ!! やめっ!! 何すんだよっ!!?」

――何すんだよ?
 何をするんだ、ですってえ……!!

 ルイズは、狙い済ましたように才人の顔面を打ち抜くと、何とか逃げようともがく彼の背に飛び乗り、馬上鞭で首を絞め始めた。
「まだ、すっとぼける気っ!? これ以上、私やシエスタを相手に寝ぼけたフリをする気なのっ!? 使い魔のくせに……平民のくせに……サイトのくせにぃぃぃ!!!」
「……あ……が……」
「やめてください、ミス・ヴァリエールっ!! サイトさんが死んでしまいますっ!!」
「うるさいっ!! 死ぬまでには目も覚めるでしょうよっ!!」
 
 その時、ルイズがよそ見をした僅かな隙に、才人が反撃に出た。
 首を絞められていた才人の両手がルイズの鞭持つ両手首を掴み、下に引っ張ると同時に、ルイズの顔面は才人の後頭部を叩きつけられていたのだ。
「っっ!?」 
 ルイズには、何が起こったのか分からなかった。
 ただ、頭の奥に火花がほどの光が散るのが見えた瞬間、鼻を中心に凄まじい激痛が全身に走ったのだ。
 余りの痛みに思わず鞭から手を離したルイズのどてっ腹を、彼女を振り落として自由になった才人の後ろ蹴りが見事に捕らえていた。
「かはぁっっ!!」
 そのままベッドの足に叩きつけられるルイズ。

「ミス・ヴァリエールっ! 大丈夫ですかっ!?」
 思わずシエスタが駆け寄る。
「ああ、こんなに鼻血が……。サイトさんっ、あんまりですっ、いくら何でもこんな――」
「うるせえっっ!!!」

 才人も鼻血を流していた。
 ルイズの鞭に顔面を打たれた時のダメージである。
 おそらく鼻の気道は血で塞がっているのだろう。肩で息をしながら二人を睨みつける。
「……ざけやがって、……ざけやがって、いきなりワケの分からんこと言いやがって……! 何なんだお前ら! 一体何なんだっ!! いくら女でも……ガキで女でもなあ、……やっていい事と悪い事があんだろうがっ!!」


77 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:22:09 ID:7g9VS4pu

 才人は怒っていた。
 この少女たちに、である。

 シエスタが彼の発言を理解できなかったように、才人には、ルイズの発言も行動も理解できなかった。
 自分の名を平賀才人だと知っている。百歩譲ってそこまではいいとしても、初めて会った女に“誰だ”と尋ねて、何故そこまで怒り狂う理由になるのか。
 何より彼女が使う、『平民』や『犬』なる言葉も理解できない。さらに、『ツカイマ』と言う言葉にいたっては、もはや完全に彼の常識の外の発想だった。
 もはや相手が誰であろうと関係なかった。
 平成の世に生きてきた彼は、そこまで意味不明の理由で理不尽な暴力を受けた記憶は無かったのだから。

 しかし、二人――特にルイズは違った。
 才人が……あの使い魔の少年が、自分に手を出し、なおかつ覚めやらぬ怒りの眼差しを向けている。
 ただの怒りではない。
 完全なる敵意。
 その瞬間まで、才人がふざけている。そう思った。そう思いたかった。
 彼は直情的で、とても正義感の強い少年だった。もっとも、その正義感は彼女とは違う世界の常識の価値観に基づいているため、ときおりルイズには理解しがたい行動を彼が取る事はあったが。

 直情的で、しかも互いに違う価値観の持ち主である才人とルイズは、よくケンカをした。
 今から思えば、くだらない事がきっかけの、他愛も無いケンカばかりだったが、それでも、才人が本気で彼女に敵意を向けたことは、かつて一度も無い。
 何故、一度も無いと言い切れるのかと問われれば、答えは簡単だった。
 才人と行動を共にして経験した幾多の冒険。
 その中で、彼女は本気で怒れる才人を何度も何度も見てきた。

 婚約をダシにワルドが自分を手に入れようとした時。
 アンリエッタが、死せるウェールズに騙され、共に亡命すると言った時。
 そのアンリエッタに、タバサを救いにいけないなら騎士の位など要らぬと、マントを投げ返した時。

 彼女の知っている才人は、その怒りの隅々まで純粋だった。
 端で見ていた自分がうっとりするほどに、才人は自分自身に嘘のつけない男だった。
 例え、いきなり彼を風呂釜ごと爆破しようが、その原因が単なる早とちりであろうが、被害をこうむったのが才人一人である以上、そして犯人がルイズである以上、彼女が素直に謝れば許してくれる。
 その程度の懐の広さは持っているはずの男だった。
 ましてや、ルイズだけならともかく、シエスタにまで悪ふざけを貫こうとするなど、明らかに――。
 そう思った時、ルイズの心中で何かが決壊した。


78 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:28:37 ID:7g9VS4pu

「サイトぉ……、一体、一体、どうしたのよぉぉ……。なんで、そんな……ひどい意地悪するのよぉ……」

 一旦こぼれ落ちた涙は、もうルイズ自身にも止められなかった。
 もう、彼に蹴飛ばされた痛みも、流れ続ける鼻血も、ルイズは気にならなかった。
 貴族の誇りも何も無く、ただ、ひたすら彼女は悲しかった。

「――え、あ、いや、ちょっ……ちょっと待てよ。その――」
 果たせるかな。才人はその意図を読めない涙にうろたえ、先程までの怒りは、たちまちの内に消えてしまった。
 なんのかんのと、才人は女性に甘い。それもルイズが知る才人そのものだ。
 いや、もうそんな事はどうでもいい。それ以前にもう彼女は気付いていたのだから。
 シエスタが気付いたと時を同じくして。
 彼に対する想いを、そのプライドゆえに認められなかったように、先程気付いた“事実”を、敢えて認める勇気を持たなかったのだ。

 つまり、ここにいる才人は、紛れも無い才人本人でありながら、彼女たちの知るサイトその人ではない、という事実を。

「サイトさん、……本当なんですか? 本当に私たちが分からないんですか?」
「分からないんですかって……いや、だからさ、さっきから訊いてるじゃないか。キミたち誰なのって――」
「嘘です! 嘘です! そんな、そんなはずありません!! サイトさんが私たちの事を忘れるなんて――」
「もう、そこまでにしといてやれよ。メイドちゃん」
「――なっ!!?」
 声の方向に振り返った才人が見たのは、かたかたと刀身を震わせながら、妙に金属的な音声を発する一本の剣であった。
 シエスタは、思わずその名を呟いた。
 伝説のガンダールブが帯剣していたという、六千年の叡智を持つ剣。
 この情況を、説明・解決できる唯一の希望。

「デルフリンガー、さん……!」


79 名前:痴女109号:2007/04/10(火) 02:32:37 ID:7g9VS4pu
すいません。眠くなったんで今日はここまでにします。


80 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 02:35:16 ID:ZHSC4UXp
うむ、ぐっすり休め
続きを楽しみにしてるぞ

81 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 02:41:17 ID:3s5bNgE0
>>79
うわぁ、これはひどい生殺しですね。
でも、このパターンは今まで無かったな。
それにこの言い回しに876風味を感じる。
俺のエヴォリュアルwktkパワーが暴走しそうだ。

82 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:45:48 ID:N3J2/GkN
   | \
   |Д`) ダレモイナイ・・DADADAスルナラ イマノウチ
   |⊂
   |

ヽ(・∀・)ノシ<トンコツオカワリDADADADADA☆
http://www.nicovideo.jp/watch/1176092310

というわけで>>63氏、オヌヌヌはこんなところじゃ
http://www.nicovideo.jp/watch/1175178995
http://www.nicovideo.jp/watch/1174417301
http://www.nicovideo.jp/watch/1173637788
http://www.nicovideo.jp/watch/1173131775
http://www.nicovideo.jp/watch/1175012117

はっしまった!SS投下するのを忘れる所であったわ(何

んじゃ投下いくよん

83 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:47:08 ID:N3J2/GkN
「サイトさんっ、起きて下さいサイトさんっ」

んー?ぁんだよ…。

「サイトさんっ、起きて起きて」

っさいなぁ…まだ日も昇ってないじゃん…。

「約束したじゃあないですかっ。もう!」

止めろよシエスタぁ…。揺するなってば…。
ん?約束?
…そーいや二日前、俺シエスタと…。

「一緒に朝市行ってくれるって約束したじゃないですか!」

そうだったっ!
俺は目を瞑ったまま、勢いよく起き上がろうとして。

「しーっ。静かに起きて下さい?ミス・ヴァリエールが起きちゃいます」

ふにゅっ。

シエスタに抱きしめられた。
ていうか谷間に埋められた。
いやまあ口封じとしてはいいかもしれんけど。
そんなことされちゃうと、俺のドリルが天を衝いちゃいますよ?

「ちょっ、やだっ、サイトさんナニ元気にしてんですかっ」
「だってシエスタのおっぱいがやーらかくてさぁ…」
「も ま な い で く だ さ い」
「ま、おはようの挨拶ってことで」
「そんな破廉恥な挨拶はありませんっ!
 もう、早くしてくださいっ!」

そう言ってシエスタは俺を無理やりひっぱり起こしたのだった。

84 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:48:12 ID:N3J2/GkN
才人の馬が牽く荷馬車に乗ったシエスタは、いつものメイド服ではなかった。
いつぞや着ていたワンピースでもなかった。
この日のために仕立てたのであろう、薄いクリーム色の、膝までのスカート丈のワンピース。
まだ地平線が橙色に染まる程度の朝靄の中を、才人とシエスタを載せた荷馬車は、町の朝市へと走っていく。
才人は眠気と退屈を紛らわせるために、シエスタに尋ねた。

「その服、見たことないね?」

才人の質問に、シエスタはにっこり笑って応える。

「はい。今日のために仕立てたんですよ。
 …サイトさんと並んでも、恥ずかしくないように、って」

言って、荷馬車の狭い御者台で才人にぴったりとくっつく。

「え、でもシエスタって小さいぱんつとかって…」

前にセーラー服を着たときには、布地の少ないパンツを持っていないシエスタは短いスカートを履くときは強制的に『はいてない』だったのである。
才人の心配していたのはそこだった。
さすがに人の多い場所で『はいてない』は…。

「ちょっと高かったけど、シルクの下着買ったんですよ。
 あ、見ます?」

言ってシエスタは短いスカートの裾をちらっ、とめくってみせる。
かがんでその太股の隙間に釘付けになる才人。

「…なーんて。
 どこ見てるんですか?サイトさんのすけべ♪」

言ってシエスタは笑顔で才人の頬を小突いた。

「ほら、前見てちゃんと御者してくださいね」
「へーい…」

肩透かしを食らって、ちょっとご機嫌が斜めになった才人だった。

朝市は人でごったがえしていた。
へいらっしゃい安いよなによ高いわもう少し安くどいたどいた安いよ安いよ…。

「ほへー」

ハルケギニアどころか、日本でもそうそう見ない人の波に、才人は押されていた。

「ほらっサイトさん!行きますよ!」

そんな才人の腕を抱えて、シエスタが先導する。
買うべきものはもう既にメモに認めてある。
あとは、それを見つけて、いかに安く手に入れるかが肝であった。

85 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:48:50 ID:N3J2/GkN
人ごみを掻き分けながら、シエスタは次々と目標のものを手に入れていく。

「はいサイトさんこれ持って!」
「え、あ、はい」
「えっと、一山買いますからこれもうちょっと安くなんないです?わーそんなに!ありがとう!」
「あ、あのシエスタさん?その」
「あっサイトさんそれ確保ですっ!」
「りょ、了解っ!」

そして才人の上には戦利品の山が積み重なっていくわけで。

「うおっ重てっ」

思わずよろめく才人。
それを見ていたシエスタが、反対側から荷物を支える。

「もーサイトさん、何やってんですか」
「わ、悪ぃ、でも重くてさ」
「そーですねえ、ちょっとこれは買いすぎたかも」

いや買い過ぎってこれはいくらなんでも…。
積みあがった落ちモノゲーのような荷物を見上げて才人は思った。

「じゃ、混み始める前に荷物置いてきましょうか」
「そうしてもらえると助かる…」

そして二人は、荷馬車を預けてある『魅惑の妖精亭』まで一旦戻ったのだった。

荷物から開放されたのはいいけど。
…混雑ってレベルじゃねーぞ!
俺とシエスタは、人ごみの間で密着しながら歩いていた。
ていうか、通りはごった返す人波で、通勤時の満員電車の様相を呈していた。
しかしシエスタは慣れているらしく、俺の手を引いてすいすいと人ごみの間をすり抜けていく。
…すげえなあ。

「あ、サイトさんっ、あっちにいいもの売ってますよ!」
「え?あ、ちょっ」

シエスタが俺の手を引いてすいすいと歩いていく。
しかし俺はシエスタのように人ごみを縫って通る術は身につけておらず。
うわっ!?潰っ!?潰れるゥ!
しかし俺が人間プレスにのしイカにされる寸前。
引っ張り出された空間に、俺は入ることが出来た。

ぽふっ。

うは。いい匂いだぁ…。
そこはちょうどシエスタの背中に密着する空間だった。
シエスタは俺のまん前で、楽しそうにグレープフルーツみたいな果物を手にして喜んでいる。
ていうか匂いもまんまグレープフルーツみたいだ。
大量のその果物から立ち上る香りと、シエスタの甘い匂いが絡み合って、すっげえいい匂いがする。

86 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:49:42 ID:N3J2/GkN
「ほら見てくださいサイトさん!この果物この朝市じゃないと買えないんですよ!
 来てよかったぁ」

俺の目の前で無邪気にはしゃぐシエスタ。
うんまあいいんだけど。
なんていうか、密着した状態ではしゃがれると。
いい匂いのする髪とかが顔をくすぐったり、ほっそい肩が俺の胸板に当たったり。
ていうかお尻が!お尻が!
ズボンの前に張り付いて立っているせいでばれてないとは思うけど!
お尻でコスってますよシエスタさんッ!

「ど・れ・に・し・よ・う・か・なぁ〜♪」

いやちょいまちそこでお尻フリフリしないでええええ!
シエスタの無意識の責めに。
俺の欲棒はクライマックスだぜ!

「あ、こっちのが香りがいいかな?それともこっちの大きいの…」

よーしそっちがその気ならこっちも…やぁってやるぜ!
俺は、上半身を傾けて、わざとシエスタに密着した。

「…サイトさん?」

密着した俺に気付いて、シエスタは俺の方を振り返る。

87 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:51:10 ID:N3J2/GkN
遅い!遅すぎるわ!

さわっ。

「ひゃんっ!」

俺は密着したシエスタのお尻を、スカートの中に手を突っ込んでショーツの上から撫でまわしたのだった。

「ちょ…な、何してるんですかぁ…」

流石に人ごみの中なので、シエスタは小声で抗議してくる。

「ほら、シエスタは果物選んで?俺は見てるからさ」

ふにゅふにゅ。

「はぁっ…で、でもぉっ…」

今度はおまたの間まで指を伸ばして、柔らかく全体を揉む。
うむ、おっぱいもよろしいがシエスタはお尻もやーらかいですまる。
シエスタは果物を胸元に抱きしめて、真っ赤になっている。かーいいなあ。

「ほら、選んで選んで」

俺はシエスタを催促する。
反論を否定する意味で。
シエスタはそれを悟ったのか、諦めて視線を前に戻す。
でも。

くにゅっ。

「─────っ!ふァッ!」

湿り始めたショーツの前の方に指を回して、少し膨らんだ所を押し込むと、シエスタの身体が硬直する。

「サイトさっ…こぇ…っちゃ…」

必死に涙目でこっちを向いて訴えてくる。
しかし俺はシエスタの声を聞かない。
目の前の果物に視線を移して、シエスタに言う。

「ほら、そっちの大きくてよさそうじゃない?」

シエスタは俺が聞く気がないのを悟ると、同じように視線を果物に戻した。

88 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:52:22 ID:N3J2/GkN
「で、でも、大きすぎるのは味が…ッふ!」

俺は容赦なくシエスタのお豆を下から刺激する。

くにくに。

へーえ、大きすぎるとダメなんだあ。

「じゃ、そっちの赤っぽいのはどう?」
「赤みのきついのは酸味が…っひ!…す、好きなひともいますけどぉ…ひゃ!」

今度は下から両側の膨らみに指を当てて、マッサージする。

ぐにゅ。もにもに。

ふーん、酸味のきついのもあるんだなぁ。

「じゃ、シエスタの持ってるソレにしようか?よさそうだし?」

俺はシエスタのぱんつを巻き込んで、シエスタの割れ目に指を突っ込んだ。

ぐに!ぐちゅっ!

「ひ!…ぁ…め…!…ぅ…ぅぇ…らぁっ…!…ひぃっ…」
「それ、買っていく?」
「は…はひ…。こ、これに…しま…す…」

かくかくと震えて、シエスタは俺の身体に体重を預けてくる。
どうやら軽く逝っちゃったみたいだ。

「じゃ、それ買っていこう。
 それと、シエスタ疲れてるみたいだしこの後ジェシカんとこで休んでいこ?」
「あ…」

『休んでいく』の言葉に反応して、シエスタの身体がぴくん!と震えた。

「は、はい…」

俺達は果物の料金を払うと、その場を後にした。

89 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/10(火) 02:53:07 ID:N3J2/GkN
そして『つづく』!
来週のこの時間をお楽しみに!(嘘

じゃ、DADADAしに逝ってくる☆ノシ

90 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 03:34:38 ID:Oy9CzWD2
な・・・なんなんだよぉ・・・このスレは・・・・。次々と新たな猛将が出現
しやがる・・・・。おまえらどこ出身者だよぉ・・・?本当に地球人か?ハルケギニア
出身者じゃねぇだろうな・・・・・・

>>79
なんてひでぇじらしだ。続きが気になってしょうがねぇじゃねぇか!

>>89
なんでひでぇ(ry 今日はシエスタ祭り開催中かぁ!この!この!

91 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 03:34:52 ID:5xGI4+po
うむ、気をつけて行ってくるがええ
続きを楽しみにしてるぞ

92 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 13:35:16 ID:EmJaS1MH
サイト、ついに痴漢にまで落ちぶれたか………………ww
GJ!

93 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 18:07:35 ID:Yn93hYg+
サイトの虐待SSまだ?
他のキャラがどう絡んでくるのか楽しみw

94 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 20:13:19 ID:loQ6JeVO
原作でも初期は半ば虐待されているような。
このスレでも肉体の限界まで精を搾り取られたりw

95 名前:DV:2007/04/10(火) 21:03:05 ID:9Ccb0b7g
>26
からの続き行きます。

鬱ものなので苦手な方は名前欄をNGにしてください。

96 名前:DV:2007/04/10(火) 21:04:19 ID:9Ccb0b7g

 シエスタは真夜中にルイズとメイドが居なくなるときに、こっそりとサイトに会いに行った。
あの秘密の部屋の中でベッドに横たわるサイトを見つめ、手を握る。

「ルイ…ズ?」
サイトは目を醒まし、ベッドの側に座ったシエスタを見つめる。
(なんであんな女の名前なんか……。 あんなひどい人を……)
シエスタは数人の生徒からあの晩のことを聞いていたのである。

「サイトさん、起こしちゃいましたね。」
「シエスタ、お見舞いに来てくれたんだね。 俺、誰も見舞いに来てくれなくて寂しかったんだ。」
サイトは左手でシエスタの手を握り、潤んだ目でシエスタを見つめた。

「サイトさん・・・。」 シエスタは出掛かった言葉を飲み込んだ。
あのルイズがサイトを隠したこと……。
そして、なんとなくであるが、サイトへの愛情を失っているだろうということを感じたことを。

97 名前:DV:2007/04/10(火) 21:05:21 ID:9Ccb0b7g
「ふふ、サイトさん早く元気になってくださいね。 愛剣も待ってますよ。」
サイトは涙を一筋こぼし、こう言った。「シエスタ、頼みがあるんだ。」
「なんですか? 私にできることなら。」
「あのさ、手に握れるくらいの短剣が欲しいんだ。 後・・・」

サイトの言葉はシエスタの唇によって塞がれ、言葉を遮られる。
シエスタはサイトの目を睨み付ける。サイトは殴られるだろうと思い、目を瞑る。 だが、サイトに痛みは訪れなかった。
彼女は両手でサイトの頬をさすり、涙をこぼしている。
「・・・サイト・・・さん、 ・・・死んではいけません。・・・ダメです。もう、痛くなんかさせません。」
 サイトは彼女の思いに気づき、左腕で弱弱しく肩を抱きしめた。
「ありがとう・・・・・・。 でも違うんだ、生きるために、もう一度…。」

サイトは、自分の世界にある「リハビリ」について語った。
そして、「ガンダールヴ」の力を生かせないかと思っていることを。

シエスタは思った。なんでサイトをあんな目に遭わせたルイズの為に、と。
今は彼が良くなることを願っていたため、口にはできなかったが。


「や、やっぱり! あの平民の女、また・・・!」
ドアの隙間からルイズが覗いていた。ルイズの心の中に炎が渦巻く。 
それは嫉妬によるものではなく、所有物を侵されたことによるものであった。

98 名前:DV:2007/04/10(火) 21:06:04 ID:9Ccb0b7g
 翌日の朝、シエスタはあの秘密の部屋をおとずれた。

シエスタはサイトの左手とナイフのグリップをサラシで固定し、刃まで覆うように巻いていく。
「これなら転んでもあまり危なくないですよ。 私は仕事があるので、これで。」
「ああ、ありがとう。 頑張るよ。」
サイトはにっこりと微笑んでシエスタを見送った。

「さてと、まずは自分でトイレに行けるようにならなくちゃな……。」
サイトはドアまで這っていくと、ゆっくりと立ち上がり、廊下へと向かった。

 廊下の壁を伝いながら歩く。 誰もいない廊下。時々遠くから生徒たちの声が聞こえてくる。
サイトは自分の世界の学校のことを思い出していた。

「俺も学校ではサボったっけなあ。 授業中は誰もいなくて、静かで。 …帰れんのかな、俺。」

「……帰れるわけないじゃない。 あんたは私の犬なんだから。」
サイトが目を凝らすと、暗がりの壁にルイズがもたれ掛かっていた。

「……手癖の悪い犬は、調教して分からせてやらないと。」
ルイズはそう言うとにっこりと微笑んだ。



99 名前:DV:2007/04/10(火) 21:07:11 ID:9Ccb0b7g
その晩、仕事を終えたシエスタがサイトの部屋を訪れた。
だが、ノックをしても返事はない。

「サイトさん、居ないのですか?」
シエスタは隠されたノブを捻り部屋の中を見回した。

「シエスタ、来てくれたのは嬉しいけど、今日はもう帰ってくれないか?」
「サイトさん…?」

シエスタは手にもっていたカンテラで部屋を照らす。
「シエスタ、お、お願いだから帰っておくれよ。 さあ。」
ぼんやりとした灯りに浮かんだのは、ベッドの上に四肢を縛りつけられたサイトの姿であった。
鼻を突く悪臭。 シエスタはサイトのベッドに近づく。

「ははは、俺、漏らしちまったんだ。 情けないだろ。 さあ、こんな奴のことは忘れてお帰りよ。」
サイトは嗚咽を押し殺し体を振るわせる。
「酷い…。」
「さあ早く。 この世界では貴族に逆らったら殺されたって仕方ないんだ。」
「ごめんなさい、サイトさん。 私……。」

シエスタはドアを開けると一目散に去っていった。

100 名前:DV:2007/04/10(火) 21:07:44 ID:9Ccb0b7g
それから暫くたった。
サイトはぼんやりと天井を見つめていると、不意にドアが開いた。
黙っていれば早く済む。 目を閉じると唇をかみ締めた。
足音が近づいてくる。 ゴトリと重いものが床に置かれた。
手の紐が解かれる。

「サイトさん、今綺麗にしますから。」
ゆっくりと目を開くと、シエスタが微笑んでいた。 

そんな二人をドアの隙間から覗くものがあった
見開かれた鳶色の瞳。 その光には濁りが浮かんでいた。


101 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 21:10:02 ID:9Ccb0b7g
すみません、gdgdと続いてしまうので今回落とせるのはここまでです。
苦手な方はごめんなさい。

102 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 21:16:31 ID:OIIH7pGI
gdgdでもいいから見たいわ〜。

そしてGJ。

103 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 21:32:10 ID:DAC9yQJS
今日はシエスタ祭りジャー!と叫びたくなる位だ

替わりに御三方へワッフルワッフルと叫ばせていただく所ぞ(殴

104 名前:さんざむ:2007/04/10(火) 22:22:02 ID:MSJxDuqE
本当は昨日投下する予定だったのだが誤って削除してしまったorz
でも未完のまま放置は嫌だから頑張って書き直した
そのせいで駄文になってしまったが許しておくれ・・・(ToT)

105 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:23:29 ID:MSJxDuqE
「どっこいしょ・・・っと」

才人はオッサン臭いセリフとともにベッドに腰掛けた。
ついでため息を漏らす。
結局今日も手がかりは無し。
いいかげん心配を通り越して呆れてくる。

「ふぅ・・・・・・・」
「サイト・・・・まだシエスタが見つからないの?」
「まぁな、学院長とかにも聞いてみたけどどこかに行ったわけじゃないそうだし、完璧に手詰まりさ」

才人はそういいながらベッドに横たわった。
その横に寝巻き姿のルイズがしがみついてくる。

「ん?どした?」
「あの、ねその・・・サイトが疲れているのはわかっているんだけど、その・・・・」

そこまで聞いて才人は、あーなるほどと思った。
そういえば最近ご無沙汰だったため不満なんだろう。
才人はルイズが言い終わる前に抱きしめてやった。

「俺だって、ぶっちゃけすごい溜まってんだよ。本当は癖にならないように我慢してたんだけど、
お前のそんな顔見てたら我慢できなくなっちまったじゃねーか」
「べ、別に嫌なら無理にしなくてもいいわよ!!わたしだってムグッ!!」

才人は唇を押し付けるとルイズを押し倒した姿勢になり、服に手を掛けた。

106 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:25:08 ID:MSJxDuqE
時間は少しさかのぼり、才人がルイズの部屋に入ろうとしていた時。
シエスタはドアノブを回そうとする才人を見つけた。
いた・・・・サイトさん・・・・・・
今すぐ駆け寄って、抱きしめて、キスをしたい。
しかし、あの日の事が頭を駆け巡る。
才人とルイズが互いを愛し合った日を・・・・・・・
考え事をしている隙に才人が部屋に入ってしまったため、慌ててシエスタはドアの前まで足を運ぶ。
ただそれだけで全身に熱が回り、頭がボーッとする。
会いたい、すごく・・・・会いたい。
だがそこから一歩踏み出す勇気がどうしてもでなかった。
ドアノブに手を掛け、すぐに離す、そしてまた掴み、離す。
自分でも何をしているのがわからない。
そもそも何故こんなに怯えているのかがわからない。
意を決し、いっその事無理に笑顔を作って、あくまで明るく入ろうとした。
その時だった。

「俺・・・・・・・・・・本当は・・・・・・・・我慢・・・・・・」

急に部屋から才人の声がしたため、シエスタは飛びのいた。
そしてすぐにくちゅ・・・・ちゅぷ・・・・と粘着質な音が耳に飛び込んでくる。
シエスタは声にならない声を上げてその場にへたり込んだ。
両手で顔を覆い、とっくに枯れたと思っていた涙腺を押さえつける。
それでも非情な雫はシエスタの頬を、手を伝い、床に染みを作る。
ああ・・・・やっぱりだ・・・・。
シエスタは体の中に黒く、冷たい水が流れてくるのを感じた。
その水は熱を帯びていたシエスタの体を急激に冷やし、心の冷静な部分を引きずり出す。
サイトサンハ、ワタシヲヒツヨウトシテイナイ・・・・・
ワタシハサイトサンノトナリニイテハイケナイ・・・・・
シエスタはドアにもたれるようにして座り込んだ。
何をいまさら・・・あの日気づいたじゃないか。
堕ちていくシエスタとは対照的に、壁一つ超えた先はどんどん淫らなものと化していた
時折聞こえてくる少女のか細い喘ぎ声と卑猥な音に、シエスタの心はますます闇に覆われていく。
しかし、体は違った。
全身が熱くなり、まだ男を知らない秘所が疼きだす。
必死に堪えようとするが、ルイズの喘ぎ声が聞こえてくる度に疼きは強くなる。
そしてつい、ルイズと自分の立場を入れ替えてしまう。


107 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:25:42 ID:MSJxDuqE
「んくっ・・・ああ、ふぁ・・んん・・・サイト・・・さん・・」

手をゆっくりと下着の中に滑り込ませ、指をクレパスの中へ進入させる。

「ああっ・・サイトさん・・・すごい・・・・」

シエスタの頭の中では、自分は才人に犯されていることになっていた。
こんなことはダメだと思いつつも、いつ誰が通るかわからない廊下という場所がさらにシエスタを追い詰める。

「はぁっ・・・ああん」

左手で大きな乳房を揉みしだき、硬くなった乳首をつまみあげる。
右手で秘所をかき乱し、更なる快楽を求める。
いつ才人達に気づかれるかわからないのだが、いつのまにか大きな喘ぎ声さえ上げていた。

「ああっ、やぁあ・・・・ダメェ・・・サイトさぁん・・・」

シエスタは動かす指の速度を活発にする。

「んああっ・・はあっ・・イく・・・・イっちゃいますぅ・・サイトさん!」

そしてルイズとシエスタの声がシンクロした。

「「あああああああん!!!」」

シエスタはびくっと体を震わせ絶頂に達した。
それがマズかった。
大きく仰け反ったシエスタの体がドアにぶつかり、鈍い音を放つ。

108 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:26:43 ID:MSJxDuqE
ガタッ

「・・・・・・っ!!」

いきなり音がしたため才人は慌ててベッドを飛び降りる。
ほぼ全裸に近い格好だったため急いで服を着る。

「だ・・・・だれ・・・・?」

才人が問いかけると今度はタタタタタと廊下を走る音が聞こえてきた。
ドアまで歩み寄り、開ける。
そこにあったのは小さな水溜りと、見慣れたカチューシャだった。

「シ、シエスタ・・・なのか・・・?」

この学院にはたくさんメイドがいて、その分だけ同じカチューシャがあるというのに才人にはこれがシエスタの
物だと、なぜかそう思った。

「マジかよ、くそっ・・」

あれがもしシエスタなら、間違いなく自分達がした行為に気づいたはずだ。
だから俺達の邪魔をしないように・・・・・・
才人はカチューシャをポケットにねじ込むと走り出した。
幸いこの時間帯は風呂上りの生徒達が何人かうろついている。
これだけいれば誰かは見ているはずだろう。
才人は片っ端から聞いていくことにした。


遠くで騒いでいる才人に気づいたギーシュは声を掛けてみることにした。
あんなに必死な才人を見るのは久しぶりだったからだ。

「やあサイト、何をそんなに慌てているんだい?」

いつものキザっぽいポーズで話しかける。
しかし才人の表情は変わらない。

「なぁ、今、ここをシエスタが通っただろ?何処に行ったんだ、頼む、教えてくれ」
「まぁまぁまずは落ち着きたまえ。そんなに熱くなっていると見えるものも見えなくなってしまうぞ」

109 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:28:01 ID:MSJxDuqE
普段なら反抗する才人だったが、今はなぜか素直にギーシュのいうことを聞いた。
いや、何故か聞かなければいけないような気がした。
才人が落ち着いたのを確認してからギーシュは語りだす。

「シエスタというのは、確か君専属のメイドだったよな。顔はわかる。何度か世話になったことがあるからな」
「そんなことはどうだっていい。早くシエスタが何処に行ったか教えてくれ。見たんだろ?」
「彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか泣いてるようにも見えたなぁ」
「な、なんだと・・・・・」

あの明るいシエスタが?
泣いていた?
嘘だろ・・・・・・
青くなった才人を見て、ギーシュは急に真顔になった。

「才人、君のその顔を見る限りなにかあったようだが、あえて聞かない事にするよ。僕にだって常識はある。
だけど、一つだけ言わせてくれ」

才人も真剣な表情でギーシュの次の言葉を待った。

「たとえどんな理由だろうと、女の子を泣かす奴は最低だ。まして、自分に惚れている女の子だとすればなおさらだ」

正直普通の人が聞けば『お前にいわれても説得力ねぇよ』と返すところだが、今の才人は不覚にもギーシュを
かっこいいと思っていた。
茶化しや、ふざけ半分ではない、心の底からそう思った。
ギーシュはそれだけ言うと才人の肩に手を置いた。

「では、行って来い親友よ。僕は君の味方さ」


110 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:28:37 ID:MSJxDuqE
「ハァッ・・・ハァッ・・・くそっ、シエスタ・・・」

真っ暗な広場を才人は一心不乱に駆けていた。
頭の中でギーシュのセリフが何度も蘇る。
『彼女ならさっき火の塔に向かって走っていったよ。なんだか泣いてるようにも見えたなぁ』
それと同時に深い罪悪感が才人の胸を抉る。
自分は一体なにをしていたんだ。
アルビオンでルイズとシエスタと再会した時、二人の・・・いや、できることなら全ての人の笑顔を
守ろうと決心したではないか。
それなのに俺は・・・・・・。
いや、もう考えるのはやめよう。
才人はやっと火の塔の前まで来ると、中に飛び込んだ。
一階の全ての部屋を回り―――――
いない・・・・・
階段を駆け上がり、二階の部屋全てを回り―――――
ここにもいない・・・・・
数回それを繰り返し、もう何階かもわからない部屋に辿り着いた。
同じように開けようとすると顔がドアにぶち当たった。

「いってぇ!!」

痛む鼻を擦りながらもう一度開けようとする、しかし開かない。

「なんでここだけ――――って少し考えればわかるよな」

間違いない、シエスタがここにいる。
辺りを見渡し窓、もしくは入れそうな隙間を探した。
どうやらそれはないようだ。
こうなったらあれしかない。

「強行突破するしかないか」

才人は10歩ほど後退し、そして一気に間合いを詰め体当たりをかます。
さすがにそれだけで開くはずはないので、間髪いれずに続けざまに突進する。

「うおおおおおああああああ!!!!」

才人は絶叫しながらおもいっきり突っ込んだ。
すると何やらバキャ、といい音が聞こえた。
ドアノブを回して開けた扉の先に―――――。

「シエスタ・・・・・?」

111 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:30:16 ID:MSJxDuqE
妖精・・・・?
最初冗談抜きで才人はそう思った。
真っ暗な部屋の中で窓から月光を浴びるシエスタは、すごくかわ・・・いや、美しい。
濡れた頬に光が反射し、まるでシエスタ自身が輝いているように見えた。
シエスタは座り込んだまま首だけを回して才人を見つめた。

「サイトさん・・・・・」
「・・・!シエスタ!!」

我に帰った才人は慌ててシエスタのそばに近寄り、何か言おうとした。
しかし何を言えばいいのかわからなくなり、口から出た言葉は単純なものだった。

「シエスタ・・・今までどこに、何で!!」
「それはサイトさんのほうがよく知ってるんじゃないですか?」
「え・・・?」
「わたしが、何も知らないと思ってたんですか?」

才人はこの言葉の意味を理解するのに少し時間が掛かった。
そして恐る恐る聞くことにした。

「見たん・・・・・だな」
「はい・・・・」
「でも、どうして・・・」
「サイトさんにはわからないと思います。みんなに必要とされているから」
「必要って・・・シエスタだってみんなに必要に」
「でもサイトさんはわたしを必要としてくれませんでした」
「そんな・・・そんなワケないだろっ!!!」

才人は怒鳴った。
シエスタは俯いたまま続けた。

「さっきだって・・・・・」
「さっき?」
「わたし、サイトさんとミス・ヴァリエールがシてるとこ、ドアの前でずっと聞いてたんです。そのときのミス・ヴァリエール
とサイトさん凄くうれしそうでした。声だけでもわかります」
「そ、それに何の関係が・・・」

恥ずかしくなってきた才人は話題を逸らそうとしたが、シエスタにその気はないようだ。

「その時、改めて実感したんです。わたしはサイトさんに必要とされてないって、いらないんだなって」

シエスタの目に光る雫が宿る。

「わたし、迷惑ですよね?」

そんな・・・そんなコト・・・・。

「サイトさんとミス・ヴァリエールがいい感じの時に限ってしゃしゃり出てきて」

俺はシエスタの事・・・・・

「そのせいでまた二人の仲が悪くなって」

シエスタの事・・・

「あ、でも心配しないでください。もう、サイトさんには、迷惑、かけませんから・・・」

シエスタがそういい泣き崩れた瞬間、才人は行動にでていた。
なぜ急にこんなことをしたのかはわからない。
俺はシエスタの唇を塞いでいた。

112 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:31:02 ID:MSJxDuqE
「ん、んんっ・・・・・」

いきなりキスをされたシエスタは反射的に声を上げようとした。
その時開いた口の中に舌をねじ込みディープなキスをする。
シエスタが抵抗せずにされるがままになっているため才人はより激しく口を吸った。
才人は段々息苦しくなり唇を離してしまいそうになる。
だが無理矢理押し込み限界まで我慢していた。
自分でも苦しいのだからシエスタにとっては本気で危機を感じているだろう。
いっその事蹴飛ばしたり、叩いたり、抵抗して欲しかった。
しかしシエスタは抵抗どころか何もしてこない。
さすがに限界に達した才人は唇を離す。
そして呟く。

「なんでだよ・・・・・」

才人はシエスタの肩を掴み、わななきながら言葉を発する。

「苦しかっただろ?嫌だっただろ?なんで何も言わないんだよ・・・・」

それでも何も言わないシエスタに才人の怒りは頂点に達する。
考えてみればただの逆ギレだが、そんなことはどうでもいい。

「苦しいんなら苦しいって言ってくれよ!嫌なんだったら嫌って言ってくれよ!!じゃないと・・・俺・・」
「どうして嫌がらないといけないんですか?」
「・・・・・・!!!」

すぐさまそう言い返され才人は目を大きく見開く。

「わたしはサイトさんの事を愛しています。例えサイトさんがわたしを見てくれなくても・・・・。そんなに大好きな
サイトさんにキスをしてもらったのに、どうして嫌がらなくちゃいけないんですか?」

屈託の無い笑顔でそう言われ、才人は己を恥じた。
感情が爆発し、シエスタを強く強く抱きしめる。

「ごめん・・・シエスタごめん・・・・」
「もう、どうして泣くんですか?サイトさん」
「俺、シエスタの気持ちに全然気づいてやれなかった・・・・それなのに勝手に怒って、無理矢理キスなんかもして・・・」

シエスタは少し考えた後、おもむろに才人に口付ける。
不思議と罪悪感は感じなかった。
今まではルイズの事が気になり形だけの抵抗はしていたつもりだった。
なんでだろう・・・・。
ああ、わかった。簡単なことだ。




俺、シエスタの事を愛してるんだ。

113 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/10(火) 22:31:40 ID:MSJxDuqE
狭く暗い密室の中で二つの音が交じり合っていた。
一つは女の喘ぎ声。もう一つは淫らな水音だった。
才人はじっとり濡れたシエスタのソコに口を付け、吸い上げる。

「ああっ、ひゃうん、んあぁ、はぅっ・・・」

才人が舌を進入させたこともあり、シエスタは甘い声を出しながら白く綺麗な肢体をくねらせる。
そんなシエスタの声に興奮したのか才人の責めは激しさを増していく。
舌先に力を込め淫核をぐりぐりと刺激する。

「んっ、ふぁあ、あ!ああっ!!サイトさ!!ああああああっ」

責めになれていないシエスタは体を仰け反らせ絶頂に達した。
しばらくぐったりしていたが、やがてのそのそと才人のモノを掴む。
そして豊かな胸でそれを挟み込むと上下に動かし刺激する。

「ぅあっ、ちょ、シエスタ、それっ・・・」

谷間の間から少し顔を出している才人のモノを咥えこみ、先程才人が自分にしていたように舌先に力を込めて
尿道を刺激する。

「くぁっ、やば、シエスタ!も、出る・・・」

才人が一瞬ビクッと体を震わすと、シエスタの口内に大量の欲望を解き放った。
口から垂れた白い液体を指で掬い取ると、それをペロッと舐める。
そして一言。

「いっぱい出ましたね、サイトさん♪」

才人の理性は塵と化した。
シエスタに覆いかぶさり剛直を秘所にあてがう。
そして一気に貫いた。




この時のシエスタの声を俺は一生忘れないだろう。

114 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:45:56 ID:EmJaS1MH
支援?

115 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/10(火) 22:47:28 ID:9Ccb0b7g
支援

116 名前:さんざむ:2007/04/10(火) 22:52:59 ID:K7aStiYq
焦りすぎてパソコンが連投規制にひっかかってしまった、だから携帯から失礼。駄文さらして申し訳ない。次のタバサは頑張るんで許してちょ

117 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 00:07:07 ID:6KpblM5a
終わりなのか?

118 名前:さんざむ:2007/04/11(水) 00:21:15 ID:D+ABxmMz
いちおう続きはあるんだけどインターネット接続出来なくなっちゃった、明日直すか新しいパソコン買ったら投下するんで気長に待っててくれたらうれしいです

119 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 00:40:36 ID:Cb/juf55
>>118 連投規制の話?
timecount=10
timeclose=8
あれはこの板の書き込みの最新10回の書き込みの内、8回が同一ホストだったら切られるので、
4回書いたら携帯でどこかに書く、(2get出来ないスレとか)
4回書く……で回避できるけれど。

PC買う?

120 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:53:52 ID:0s5XZnl6
リファラが変とかいってパソコンから投下出来ない…
どうすればいいんだ??

121 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 01:56:38 ID:hTTLboPX
>>120
リファラが変で考えられるのは、ウイルスソフトが原因とかかな?
切ってみてからやってみては?
俺はリファラ警告で詰まったのは、そのぐらいしかなかったと思う。

122 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 02:43:48 ID:5Nefmv5J
>>118そこで・・・・そこで止まってしまうとは・・・・
最高だ。本当に続きが楽しみでしょうがない

123 名前:9-669『チクトンネ街の女王』:2007/04/11(水) 03:08:29 ID:J7mmf1fv
みなさまお久しぶりです。
>669 名前: 【大吉】 【357円】 [sage] 投稿日:2007/01/01(月) 03:50:24 ID:oZQfmmc3
>大吉だったら雌豚化SSを書く
と言ってしまったお調子乗りです。
週一どころか隔週でも怪しいほど遅筆ですが、なんとかまた投下してみます。

アンリエッタ女王陛下可愛いよ陛下
てなことで

【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合11
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1169642847/n360-364
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合12
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171789741/n219-221
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合12(実質13)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1174711221/n54-58

の続きー

あるいは
ttp://wikiwiki.jp/zero/?11-361
ね。

124 名前:9-669『チクトンネ街の女王』:2007/04/11(水) 03:09:22 ID:J7mmf1fv
 チクトンネ街の路地裏。
 都とはいえ、こんな歓楽街の外れの物陰には人影などめったに通らない。

 アンリエッタ女王は、そんな路地裏の物陰で、二人の男に襲われていた。

 たくし上げられたセーラー服の裾は、アンリエッタのたわわな乳房の上で
皺を作って降りてこない。
 長身とはいえない細身の体に、不釣合いなくらいのふくよかなおっぱい。
 ちいさく上品なへそ。皮下脂肪のほとんどついていない真っ白なお腹。
 肋骨が薄くの浮き出ている脇腹。
 しかし、それとはまったく違った生き物のように豊満に盛り上がっている乳房。
 歓楽街の裏手の暗がりで、それらが露にされている。
 男ならば誰でもケダモノにしてしまうような光景。
 たとえ聖職者でも欲情してしまうような、天上の魅惑。
 見たものすべてを揉み、こね廻し、吸い、頬擦りし、舐めまくりたくなる欲求の
虜にしてしまう、誘惑の真っ白な果実がそこにある。
 ふるふる、と小さく震えているアンリエッタの高貴な乳房にはそれだけの魅力があった。

 もちろんアンリエッタの口と両手を封じている二人の男も例外ではない。

 チビとデブの二人の男に両手と口を封じられながら、アンリエッタ女王は
乳房を愛撫されていた。

「!……ぅぅっ!!!」
 男の汚い掌で押さえられたアンリエッタの唇から、くぐもった叫びが漏れる。
 不快感に身をよじろうとするが、後ろの小男ががっちりと両手首を一掴みに封じている上、
乳房を前後から握りこまれているアンリエッタにはどうすることもできない。
 仮に叫べたとしても、色町の路地裏では衛士が来てくれるはずもなく、助けを呼ぶ声は
より多くのケダモノを呼ぶだけだろう。
 そんな絶望的な思いに囚われながら、みだらな格好の女王陛下は恋しい男の名を
心の中で呼び続ける。
――サイトさん…サイトさん…助けて…お助け、ください……

 太った男の右手がアンリエッタの左の乳房を鷲掴みにする。
 片手ではつかみきれないほどのボリュームの乳肉が小汚い掌のなかでぎゅう、と歪められる。

 女王は眉根を寄せると、その手指の与えてくる感覚を必死にこらえた。
 痛い。乱暴な握り込みはただ痛いだけ。
 アンリエッタはそう思った。いや、思い込もうとした。
 その痛みの中に、身体の芯が切なく痺れてしまいそうな感覚がある、ということに気づいてはいけない。
 しかし、背中から手を回して乳房をくすぐるようにして刺激してくる小男の指づかいにアンリエッタは
背筋を這い登ってくる甘い感覚を知ってしまった。
 乳肌を優しくなでるような五本の指は、アンリエッタの豊満な果実の柔らかさを確かめるように
乳肌を触り、さすり、こすっていく。
 強い刺激は誤魔化せても、弱い的確な刺激は我慢することなどできない。
 右の乳房を甘く刺激され、左の乳房は痛いくらい強く握られる。
 逃げられない。
 助けも呼べない。
 サイトさんも、助けに来てくださらない。
 そんな絶望の渦の中、アンリエッタは腰の中に甘い雫が溜まっていくのを感じてしまう。
 男たちに乳房を捏ねられる度、アンリエッタの子宮がキュン、キュン、と切ない悲鳴をあげていってしまう。
 ドキ、ドキ、という激しい心臓の鼓動が一度鳴り響く度に固く立ち上がっていってしまう乳首。
 乳白色といっていいアンリエッタのバストの先端に、そこだけ恥ずかしそうに薄桜色をしている
乳首が、せいいっぱいの自己主張をしていってしまう。


125 名前:9-669『チクトンネ街の女王』:2007/04/11(水) 03:09:56 ID:J7mmf1fv
 乳首に感じる熱い視線。
 アンリエッタはその視線だけで死にたくなるくらいの羞恥を感じている。

 しかし男たちの指がその乳首を押しつぶすと、アンリエッタの全身に甘い電流のような痺れが走る。
 指先がかすめるたび、両足の間が熱くなっていくのを感じてしまう。
 アンリエッタの上気した清楚な面立ちのなかには明らかに熱情に震えた欲望の色が生まれていた。

 弾む乳房の肌を男の掌の皺がこすり立てる。
 それだけで乳肌のすぐ下に妖しい波が生じてしまう。
 アンリエッタの女の子の秘密に痺れるような熱が生まれてしまう。
 ひときわ強い太っちょの揉みこみに、アンリエッタはカツラの下の瞳を大きく見開くと、
その焦点を虚空にさまよわせてしまう。

 火照る乳房に、男の手指が埋め込まれる。
 たっぷりとした女王陛下の乳肉が歪められ、その芯から蕩けるような火花が全身に散る。
 その火花は性感を煽り立てるようにアンリエッタを発情させていく。
 ミニスカートの下では薄い恥毛がぺったりと肉土手に張り付くくらい溢れた愛液が、
太ももに線を引いて流れ落ちている。
 口を覆われているので鼻からしている呼吸も荒く浅くなっている。
 そしてもちろん揉まれている乳房の中央の突起がズキズキと疼く。充血し、固くしこって
男たちの手指によるいたぶりを待っているかのように。

「すっかり気分出してんじゃねえかよ」
 ヒヒヒ、と笑いながら男たちはアンリエッタの乳房を握り締める。
 優しさの欠片もない乱暴な動きに、アンリエッタは当惑してしまう。
 痛みを感じて当然なのに、不思議とそれは甘い刺激に感じられてしまう。


 アンリエッタは訳のわからない感覚に囚われる。
 こんな道端で、こんな野卑な男どもに乱暴されているのに。
 そんな野蛮な愛撫で感じている、という事実はアンリエッタをさらに暗い絶望の
底へと引きずり込んでしまう。

 快感を必死にこらえている水晶の瞳も涙に濡れはじめている。
 腰のなかから生まれてくる何かに全身の力が吸い取られてしまうようだ。
 膝はガクガク震え、腰に力が入らない。男たちに抗うことなどできようはずもない。

 街中をノーブラの上にノーパンで歩かされていたときから感じていた熱。
 その媚熱がアンリエッタの全身に廻り、この美少女をすっかり発情させてしまっている。
 男たちの粗暴で巧妙な乳愛撫。男たちの汗くさい体臭。男たちの身体の熱さ。
 アンリエッタの女の子の粘膜はとろりと蕩けはじめていた。
 アンリエッタは太ももを熱いなにかが垂れ落ちていくのを感じる。

「なんだ? マ○コ濡らしてんのか?」
 身体の後ろから小男がそんなことを言いながら、アンリエッタのふとももに触れてくる。
 紛れもなく、股間から溢れている発情の雫を小男は掌で触れると、そのまま手を
ミニスカートの中に突っ込んできた。
 下着をまったく身につけていないアンリエッタの両足の間に、男の手が触れる。
 濡れきった陰毛をかきわけて、男の指がアンリエッタの粘膜に触れた。


126 名前:9-669『チクトンネ街の女王』:2007/04/11(水) 03:12:14 ID:J7mmf1fv
――イヤアアアアッ!!!!
 アンリエッタは叫んだ。
 叫ぼうとした。
 しかしそれは声にならない。
 ぬりゅ、という感覚はアンリエッタの女の子の器官に悲鳴をあげさせた。
 呼吸すらできないほどの衝撃が露出狂めいた格好をした女王の全身を貫いていた。
 サイト以外の人間に、初めて女の子の部分に触れられてしまった。
 その汚辱感と、それに勝る衝撃のような快感。
 ぬらついた外陰部をひと撫でされただけで、アンリエッタは腰が抜けるような
快感に囚われていた。
 膝から地面に崩れ落ちそうになるのを太っちょが抱きとめる。
 太っちょはアンリエッタの唇を塞いでいた手で軽々と美少女の脇を抱きかかえると、
好色そうな笑みを浮かべながらその唇に顔を寄せてくる。

――サイトさん!
――サイトさん…アンは……アンは、穢されてしまいます……
――サイトさん!!!

 顎の先をモノみたいに摘まれて、強制的に唇を上向きにさせられる。

 太った男の唇がアンリエッタの顔に迫ってくる。
 まるでタコみたいに突きだした、てらてら光る唇。
 気持ち悪い…
――サイトさん…サイトさん…アンは、アンは…穢されてしまいます…サイトさん!
 ただの少女になったアンリエッタ女王陛下は、必死に恋人の名を心の中で叫んでいる。



--------------------------------------------------------
今日はココまででございます。次の投下もなるべく早くできるようガンガリます。
どうかみなさま暖かい目でお見守りください……

127 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 09:06:43 ID:0HRzTw+q
一番槍。
GJだぜ

128 名前:さんざむ:2007/04/11(水) 19:05:40 ID:4mBz82ZE
うちの使い魔(マイPC)がきゅるきゅる(妙な機会音)言いだしたので
慌てて病院(店)行ったらもうムリぽと診断された・・・orz
と、いうわけで新しい奴召喚したんでいちおう続き投下しときます
エロ無しでオマケみたいで短いけどとりあえずシエスタ編は終わり

129 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/11(水) 19:07:48 ID:4mBz82ZE
朝の日差しが差し込むヴェストリの広場でモンモランシーはまだ眠たげなギーシュを連れてうろうろしていた。
ルイズの話によると昨日はシエスタどころか才人まで帰って来なかったらしい。
まさか駆け落ち!?とかも思ったりしたがそこまで血迷ってないだろうと自分を安心させる。
しかしどうにも心配なため朝早くからギーシュを叩き起こし探しているのだが・・・・・。

「ふぁあ〜〜〜〜・・・・」
「ちょっとギーシュ!少しは真剣に探しなさいよ!!アンタは心配じゃないの!?」

ギーシュは二度目の欠伸を噛み殺し、言った。

「それは少しは心配さ。でもサイトはあんまり無茶はしないタイプだから大丈夫だろう」

そしてギーシュはモンモランシーの耳元で囁く。

「それにサイトはやるときはやる男だ。たぶん昨日は夜遅くまでがんbブゴフォ!!!」

言い終える前にモンモランシーに鳩尾に肘を叩き込む→裏拳のコンボをくらいもんどりうって倒れる。
はぁ、とため息をつきながら辺りを見渡していると火の塔から誰かが出てくるのが見えた。
それはまさしく・・・

「おっ、モンモン。なにやってんだよこんな所で」

モンモランシーはすぐに言い返す。

「それはこっちのセリフでしょ。一体二人ともどこにいたのよ。ルイズなんて怒りくるってたわよ」

才人は苦笑いをしながらシエスタを見て、それからモンモランシーに向き直る。

「あ〜〜、まぁ、いやその、なんだ。俺達にもいろいろあるんだよ・・・・いろいろ・・・」

モンモランシーは煮え切らない表情で二人を見つめていたが、まぁいいわと呟く。
そして今度はシエスタに問う。

「ねぇシエスタ、もう、大丈夫なの?」

それを聞いたシエスタは満面の笑みで

「はい、以前よりわだかまりか消えて前よりいい感じです」

と才人の腕に自分の腕を絡ませた。
才人の顔は赤くなったが何も言わないため、シエスタの言ってることは本当なのだろうと納得する。

130 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/11(水) 19:08:57 ID:4mBz82ZE
「あ、そういやさモンモン、しばらくシエスタが世話になってんだな。俺からも御礼を言わせてもらうよ、ありがとう」

その言葉に合わせるようにシエスタは深く頭を下げた。
モンモランシーは腕を組みツンとすましてみせた。

「別にいいわよそれぐらい、偶然わたしがシエスタを保護しただけよ」
「それでも、ありがとう」

才人はもう一度御礼を言うとシエスタを促した。

「俺達もう行くから。じゃあな」

そう言って立ち去ろうとした瞬間――――

「何シカトしてんだ貴様ァーーーーー!!!!!」

完全に存在を忘れられていたギーシュが叫んだ。

「はは、冗談だよギーシュ、その、お前のおかげで、なんていうか、なにかがわかった気がするよ。今回は素直に御礼を言って
やるよ、ありがとな」

え?
ギーシュは目を丸くした。
才人に御礼、っていうか普通に相手にしてもらったのってすごく久しぶりなような・・・
ギーシュは嬉しくなった。
だが、思っている事とは正反対の言葉をつい言ってしまう。

「・・・・から・・・・ね・・・・」
「は?」
「うれしくなんかないんだからね!!!」
「何でツンデレなんだよ!!!」

ああ、やっぱり、誰かにツッコまれるのって、なんて、なんて気持ちいいんだろう。



そんなこんなで結局トリステイン魔法学院は今日も平和でした。

131 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/11(水) 19:10:17 ID:4mBz82ZE
と平和に終わると思っていたがやはりそうはいかないようで。

「さて犬?」
「はい犬です」
「とりあえずお疲れ様、わたしをほっておいて朝帰りなんて疲れたでしょう?とくに下半身が重点的に」
「いえ、そんなことは・・・」

才人の目は完璧に泳いでいた。

「そう・・・なら服を脱ぎなさい」
「なぜでしょうかご主人様」
「いいから脱ぎなさい。上だけでいいから」

才人はそういわれ渋々パーカーを脱ぎ、そしてT−シャツにも手を掛け、脱いでいく。
そしてT−シャツを脱ぐ時に一瞬視界が真っ暗になり、再び明るくなったときにはルイズはもうルイズじゃなかった。
ぷるぷると震える手で才人の胸元を指差す。

「あらぁ?なにかしらこの赤い痕?」

才人が視線を落とすとそこは確か昨日シエスタに・・・・。

「・・・・!!!!!ぁあああいいいいいいいやこれはその虫・・・そう虫だよ!!」
「へぇえ〜・・・・それはそれは大きな虫にやられたわねぇ〜、もしかしてその虫って『サイトサン』って鳴く虫の
ことかしらぁあああああ!!!!!」

あ、も無理だ。
潔く諦めよ。
しかし全てを投げ出した才人の前にシエスタが立ち塞がった。

「あによ、ジャマすんの!?」

敵意というか殺意を剥き出しにしてガンを飛ばしてくるルイズにシエスタは指を立てた。
そしていきなりすごい事を言いだした。

132 名前:真実(まこと)の黒:2007/04/11(水) 19:11:09 ID:4mBz82ZE
「勝負しません?」
「はぃ?」
「ですから、どっちが才人さんを気持ちよくさせられるか勝負です」
「あああああんた何を!!??」
「あら、自身が無いのですか?そうですよねぇ〜、ミス・ヴァリエールには『武器』が無いですものねぇ〜」

そういいながら胸元を見つめられたルイズは怒り狂った。
これは軍隊でも止められるのかわからないくらい怒り狂った。

「いいわ、やってやろうじゃない・・・・」

あれ?なんで?展開読めねぇよ。
やば。
才人は必死に逃げようとドアへ走った。
しかしルイズに腕を、シエスタに足を掴まれる。
あれ、これデジャヴ?
そして二人はタンカで運ぶように才人をベッドまで運び放り投げる。
才人は泣きそうになった。

「まさか、いつもの2倍頑張れってこと?」

二人は声をそろえて言い放った。

「ううん、4倍☆」

あれ、なんかこれもデジャヴ?

「じゃあ一人持ち時間30分で何回イかせられるかでいいわね?」
「はい、もちろんです」
「ちょっ、まっ、ムリだっていくらなんでもぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

才人の絶叫はいつまでも終わりませんでした。   終

133 名前:さんざむ:2007/04/11(水) 19:14:31 ID:4mBz82ZE
次はタバサかアニエスにしようと思います
それではまた会える日まで

>>122
期待させてゴメン

134 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 19:34:40 ID:r/BO4YQh
GJです。次回作待ってる。

135 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 19:42:11 ID:6KpblM5a
アニエス!いやアン様にしなさいっ

136 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 20:34:58 ID:37q7hntV
いいやっ!
テファニエスだねっ!

137 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 21:54:33 ID:5Nefmv5J
>>122だが何を言っている。最高だ。GJだぁ!
とゆう事で、僕がずっと君(133)をぎゅっと抱きしめてあげry。
タバでもアニでもどっちでもいい心待ちにしてる。

だがやはり長t・・・違ったタバサがいいタバサ依存症の俺

138 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 22:14:06 ID:FDYQ2YzI
誰だへんたいさんの曲紹介にようつべくっつけた奴www

GJだぜ

139 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 22:23:57 ID:Cb/juf55
>>138
ノシ
コメント欄もつけた。

140 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 11:59:53 ID:KL7IZ/0J
ツンデレぎーしゅに吹いた

141 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/12(木) 12:26:00 ID:+AAHvPa4
さて、こんな時間ですが投下いきますよー。
そういやニコってマイリストの公開とかできたんですね
オススメっていうか好きなアニメの動画の詰め合わせみたいの作ってみた
ttp://www.nicovideo.jp/mylist/144985/234116
ヒマな人は見てね

142 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/12(木) 12:26:40 ID:+AAHvPa4
「ごめんなジェシカ、寝たとこなのに起こしちまって」
「ん〜にゅ、いいよいいよ気にしないで」

『魅惑の妖精亭』の裏口で才人とシエスタを迎えたのは、朝の後片付けが終わって寝る直前のジェシカだった。
ぶかぶかの貫頭衣に、大きな三角形のナイトキャップ、そして大きなふかふかの枕を抱えて眠そうな顔をしている。

「ふんじゃこれ部屋の鍵ねぇ。どーせ夕方までお客来ないから、それまで休んでていいよ」

普段はぱっちりと開いてるその目は、今は上下の瞼がくっつきそうなほど細く搾られていた。相当眠いらしい。
才人はぶかぶかの袖から飛び出た部屋の鍵を受け取ると、後ろに控えるシエスタに語りかけた。

「じゃ、行こうかシエスタ」
「は、はい…」

シエスタは俯いて、小声でそう応えた。ぱっと見、とても調子が悪そうに見える。

「ん〜?」

そんなシエスタに気付いたのか、ジェシカは細い目のまま才人に詰め寄った。

「ねえサイトくぅん?」
「な、何かな?」

細目ジェシカの妙な迫力に押されて仰け反る才人。

「シエスタ疲れてるんだから、無理強いはダメだゾ?」

言って右の人差し指で才人の鼻の頭をぎゅむ、と抑える。
ジェシカの指摘に才人はうぐ、と言葉に詰まるが、シエスタがそれを救った。

「さ、サイトさん、早く…早く、行きましょう…」

俯きながらそう言って、才人の裾をひっぱった。
その頬は、確かに赤く染まっていた。

143 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/12(木) 12:27:53 ID:+AAHvPa4
「サイトさんっ、サイトさんっ…!」

部屋について鍵をかけるなり、シエスタが抱きついてきた。
あっという間に俺の首に手を掛け、キスをしてくる。
それどころか、身体を密着させて擦り付けてくる。
…ガマン、できなくなってるみたいだな。
市場でシエスタを軽く逝かせてから、軽く三十分は経っていると思う。
『魅惑の妖精亭』までの道中でも、俺はシエスタのあっちやこっちを弄っていた。
まあでも、人通りがあるところだったし、軽くお触りする程度だけども。
そのせいもあってか、シエスタは相当沸きあがってるみたいだ。
シエスタは自分から舌を使って、俺の口の中に入ってくる。

「んむ、っふ…」
「ふぅ、ん…」

俺達は唇と身体を密着させ、絡み合う。
俺は押し付けられるシエスタのおっぱいを右手で揉みしだき、左手でシエスタの身体を支えながら柔らかいお尻を揉みまくる。

「ふッ…!んは…」

シエスタは俺に絡みながら、右手を俺の首から離した。
…何する気だ?
シエスタはそのまま手を下の方にもっていって…。
ズボンの中でクライマックスになっている俺のジョイスティックをズボンの上から撫でる。
なるほど逆襲ってわけですか?
なんて思ってると。
シエスタは器用にジッパーを降ろして俺の中身を取り出した。
そしてその細い指でくにくにと刺激する。
くは。きもつぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
俺の変化に気付いたのか、シエスタは唇を離した。

「サイトさん、これ…こんなにして…」

くにくに。

シエスタは俺をコスりながら足元に跪く。
そして俺を見上げると。

ぱくっ。

返事も待たずに、ギンギンになった俺の肉棒を口に含んだ。
うをっ、あったけええええええええ!
そのままちゅぱちゅぱと唾の音をさせながら、シエスタは一心不乱に俺の息子にご奉仕する。
棒に舌を絡ませ、吸い上げ、俺を限界へと導く。
あ、やべ、限界っぽ…!
俺は慌ててシエスタの頭を掴んで引き剥がした。
ちゅぽんっ、と音をたててシエスタの口から俺の息子が吐き出される。
俺の息子とシエスタの間に、粘液の糸が走った。

「あ、あの、サイトさん…?」

俺を口で受け止めるつもりだったであろうシエスタが、俺を見上げてフシギそうな顔をする。
俺はそんなシエスタに言った。

「あ、あのさ。
 シエスタの中で出したいんだけど…いいかな?」

いやだってどうせなら。ねえ?

144 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/12(木) 12:29:09 ID:+AAHvPa4
俺の言葉にシエスタは一瞬意外そうな顔をしたけど。

「はい。私も…。私も、サイトさんが欲しいです…」

言って立ち上がって。
めくり上げたスカートの中で。
下ろしたてのシルクのぱんつが、シエスタのおつゆで透き通るくらいべとべとになっていた。

ぎしっ…。

シエスタは才人に言われたとおりに、部屋に置いてあった円卓に上半身を預けて、お尻を高く上げた。
円卓の上でシエスタの胸が柔らかく潰れ、シエスタは背後から感じる才人の視線に後ろを振り向く。
才人はシエスタの格好を見て満足そうに微笑むと、ゆっくりとシエスタに近寄ってくる。まるで焦らすように。

早く…はやく…してください…。

シエスタの身体の芯が熱く鈍く疼く。
シエスタは己の獣に突き動かされるまま、牡を誘うべく己の花弁を揺する。

「早く…サイトさん、はやくぅ…」
「慌てない慌てない」

才人は高く上げられたシエスタの腰を抱え、スカートをまくり上げる。
突き上げられたシエスタの股間が、薄い布を濡らして悲鳴を上げていた。

「もう準備オッケーみたいだね」

言って才人はシエスタを覆っているびしょ濡れの薄い布をずらして、熱くたぎる雌の門を晒す。

「あっ…ちゃ、ちゃんと…脱がし…」

そう言ったシエスタの言葉を無視して、才人は硬くたぎる己自身をシエスタに突き立てる。

「ひぅ!」

シエスタの背筋が大きく仰け反り、膣壁が才人の侵攻を止めようと窄まる。
しかし才人はその抵抗を押し破り、奥の奥までシエスタを抉る。

「あっあっあっ!奥…とどいてるっ!」
「くっ……中に、欲しいんだよね?」

一番奥で腰を止め、才人は市場でそうしていたように、シエスタの背中に密着する。

「は、はいぃ…。中にください…」
「じゃあ遠慮なく」

どくっ!どくどくっ!

シエスタの口淫で高められていた才人が、シエスタの最奥で弾ける。
直に押し当てられる牡の先端からシエスタの子宮に熱い迸りが流れ込む。

「あっ!あっ!出てるぅ…!」

ひくひくとシエスタの中が蠢き、才人の精を吸う。
そして最奥で果てた才人の一物は、まだ硬さを失わない。
才人はシエスタに密着して、両手でシエスタの胸をもみしだく。

「あっ…サイトさんっ…♪」

シエスタの顔が歓喜に綻び、内壁が貪欲に才人から精を搾り取ろうと蠢き始める。

145 名前:たのしいおかいもの ◆mQKcT9WQPM :2007/04/12(木) 12:30:01 ID:+AAHvPa4
「シエスタ、まだ逝ってないよね?」

そう言って、才人はゆっくりと腰を使い始める。

「は、はい…。あっ…いかせて、サイトさん、いかせてください…」

獣の喜びに支配されたシエスタは、腰を捻って才人を貪る。
才人はそんなシエスタに満足そうに微笑むと。

「じゃ、気が済むまで逝かせてあげるよ…」

激しくシエスタを犯しはじめた。


「もう、サイトさんっ!だから脱がせてって言ったのに!」

起きたらシエスタは不機嫌だった。
なして???
俺が?な顔をしていると。
いきなりシエスタはベッドから降りて立ち上がって、スカートに手を突っ込んで。
がばっ!と勢いよくぱんつをってちょっとまてまだスルんですかっ?

「ホラ見てくださいこれっ!」

シエスタは両手で脱いだぱんつを広げてみせる。
それは、俺の精液とシエスタのおつゆでべとべとに汚れていた。

「こんなにしたらもう洗っても履けないじゃないですか!
 高かったのに〜。ひどいです!」

…そ、それで怒ってたんだ…。
んー、どうしようか。
ちょっと考え、俺は閃く。
俺はシエスタからそのべとべとのぱんつを奪い取ると、言った。

「じゃ、俺が新しいの買ってあげるよ。
 シエスタが好きなの選んでいいからさ」

ま、悪いの俺だしな。ちょっとくらい高くても目を瞑ることにします。
シエスタはぱんつを奪った瞬間は驚いた顔をしていたが、すぐに笑顔になった。

「はい♪
 …あ、でも」

ん?なんかあんのかな?

「選ぶのは、サイトさんにお願いしますね?」

え?チョットマッテ?それって俺に女性用下着売り場に行けって?
そんなんへんたいさんのすることですやん?

「さ、そうと決まれば今から行きましょ?
 …はいてないまま帰ったら、ミス・ヴァリエールにばれちゃいますから♪」

言ってシエスタは問答無用で俺の手を握った。
…ちなみに、シエスタに買った下着で貴族年金の半月分が吹っ飛んだことを追記しておく。〜fin

146 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/12(木) 12:30:42 ID:+AAHvPa4
以上、おかいもの編でした。
んじゃリアルお買い物に行くので今日はこのへんでノシ

147 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 12:34:55 ID:qdMWjXGf
リアルタイムGJなのです。
給料の半月分って……どんなエロイの買ったんだww

148 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 15:50:23 ID:2CRxY4fo
珍しく二番煎じゲト
せんt…いや、へんたいさんGJ!
シエスタエロくてナイスです、も一度GJ!

149 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 17:58:45 ID:khb9/RY1
>>147
きっと汚してもいいように大量に買わされたんだろwww

150 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 18:23:04 ID:wavd8gcW
GJ!

試着室で片っ端から汚してしまい、買いとるしかなくなったと信じるオレガイル

151 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 20:38:38 ID:ufN9D6Kd
毎日誘惑する為にエロい奴を一杯買わされたに一ぴょー

152 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 22:04:10 ID:UNs3rG2F
せんたいさんGJGJ!
最近シエシエの投下多いなー。嬉しい!


断言する。ここはエロパロ一素晴らしいスレだ。作品のクオリティーも投下数もその他諸々も

153 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 22:41:49 ID:Fhgot7gB
最近夢にタバサが出てくる。
最近このスレでタバサを見ないせいかしら?

154 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 01:29:54 ID:MOqe52Vz
寝る前にココのSS読んだら夢に冥土さんが出てきた

155 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 08:40:29 ID:RkjGuIHI
保管庫でタバサのお漏らし読んだ。
アン姫のお漏らしとフキフキとオムツプレイが読みたい。

156 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 10:10:52 ID:ftEpqIev
>>155
自分の性癖を押しつけるなよ・・・

157 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 18:07:09 ID:IRgwJPRP
>>155
俺の性癖をばらすなよ…

158 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 18:59:19 ID:HV6x2PsH
>>115
やはり私は女王とは認められていなかったのですね・・・・

159 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 19:19:59 ID:sNf3xm5Z
ここまで栄えてるなら、某所のようにテーマを決めて作品投票を や ら な い か??

まぁ職人さんたちがノってくれるかどうかだが…

160 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 20:50:23 ID:aR6u6E9i
>>158
そのレスで、ローマの休日ネタだったと今頃気づいたわ。>アン王女
東京巡りとかしたら、どういう反応を示すんだろう。

161 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 23:00:51 ID:j5cJ/le2
>160
『あの箱は、馬がいなくても走るのですね、興味深いですわ。』とか、
『まあ!あんな小さな箱に人が入って…苦しくないのでしょうか?』とか、
『…あの方は、先程からどなたと話してらっしゃるのでしょう?お一人の様ですけど…』とか。

あと、サイトにラブホに連れ込まれるに違いない。
そして雑居ビルでルイズと鉢合わせ→イクスプロージョン→ガス爆発or放火として処理。
…あれ?魔法は使えn

162 名前:痴女109号:2007/04/13(金) 23:22:37 ID:QnSyKUdb
>>79の続きを投下します。

163 名前:痴女109号:2007/04/13(金) 23:24:56 ID:QnSyKUdb

「十日ぶりだな、相棒」
「……」
「何、ハトが豆鉄砲くらったようなツラしてやがる。俺だよ、俺。喋ってんのは俺だ」

 そこまで言われて、才人は初めて、自分に話し掛けて相手がルイズでもシエスタでもなく、眼前の“剣”だという事に気が付いた。

「おいおいおいおい……何だ何だ何だ、何なんだよこれ……!?」
「サイトさん……?」
「すげえ!? 何だコレっ!!? こいつかっ!? 本当にコイツが喋ってんのか!?」
 シエスタを押しのけ、ベッドを乗り越え、子供のように瞳を輝かせて、才人は一気に剣の傍らまで駆け寄り、その手に取って抱え上げる。
「嘘だろっ!? マジかよっ!? どうなってるんだっ!? どんな仕組みになってるんだっ!?」

 元来、才人はとても好奇心の強い性格だった。それはここにいる二人も承知している。
 もう、彼の眼中にはルイズもシエスタもなく、ひたすらデルフリンガーにのみ、その意識は注がれていた。そんな才人の様子を、二人の少女は、もはや形容のしようも無い寂しい眼差しで見つめている。

「スピーカーはどこだ? 電源は? コードが無いって事は、バッテリーがどこかに――」
「相棒」
「あん?」
「この俺が『相棒』って呼んだら、それはお前の事だ、ヒラガサイト」
「あっ、そうなの? まあいいや。そんな事より――」
「そうだ。そんな事より、いまはお前の話だ」

 デルフリンガ−の声の調子が何となく変わった。
 才人も、それには気付いたらしい。この、物言う剣が、今から真面目な話をしようとしている事に。

「お前、昨日の事をどれだけ覚えてる?」


164 名前:見知らぬ星(その3):2007/04/13(金) 23:29:57 ID:QnSyKUdb

 その問いかけに、才人はきょとんとした。
「そりゃあ、どういう質問だ?」
「いいから。思い出せる範囲で構わねえから、言ってみな」
「――だから、秋葉原でパソコンを修理して、家に帰る途中で、その……っ」

 ずきん。

 さっきまで大人しかった頭痛が、突然猛烈な勢いで、鎌首をもたげてくる。
 痛い、痛い、痛い、痛い……!!!!!
 
「……だから、その、出会い系に登録したから……っっっっ……俺にも彼女が……くぅぅ……でき……あああああ……!!!」

 ずきん。ずきん。ずきん。ずきん――。

「分かった、やめろ!! もういい、これ以上思い出すなっ!!」

 頭を抱えてうずくまる才人に、デルフリンガーが叫ぶ。
「デルフリンガーさん……?」
 おずおずと口を開くメイドに剣は、やれやれといった口調で、
「――記憶喪失だな。それもかなりひどい」

「キオクソーシツ?」
 二人の少女は同時に声を上げた。
 当然、彼女たちはその有名すぎる病名を知らない。
 医療行為といえば、水系の魔法による治癒呪文しか知らないこの世界の住人には、医学知識などあろうはずもなく、ましてや精神医学など、その概念すら存在しない。
 精神病や神経症の患者は、例外なく『発狂』『乱心』といった言葉でひとくくりにされ、誰もそれを疑問に思わない。それがこの世界、ハルケギニアだったからだ。

 しかし、ルイズやシエスタは別だった。
 以前、彼女たちはアルビオンで出会った、ティファニアというハーフエルフを知っている。
 他者の記憶に干渉し、操作し、消去する。
 ルイズとは違う、また別系統の“虚無”の呪文を使う、もう一人の虚無の担い手。

「そういう事だ。つまり今の相棒の頭にゃあ、このハルケギニアに召喚されて以降の記憶が、すっかり消去されちまっているらしいって事だ」
「――じゃあ、じゃあ、これも虚無の呪文のせいだって言うの? どっかの誰かが、私の使い魔に、記憶を消す呪文をかけたって言うの!?」
 ルイズが呆然とデルフリンガーに尋ねる。
「そうかも知れねえ。でも、そうじゃないかも知れねえ」
「どういう事よっ!!?」
 しかし、デルフリンガーはもうルイズには答えなかった。


165 名前:見知らぬ星(その3):2007/04/13(金) 23:31:50 ID:QnSyKUdb

「相棒――」
「……」
「俺を鞘から抜いてみな」

 膝を突いて頭痛を堪えていた才人は、ちらりと剣を見上げる。
 その目に、さっきまであった怒りと弾劾は微塵も無かった。
 この剣が、一体どういう構造で、誰がスピーカーの向こうから自分に語りかけているのか。さっきまでの好奇心はともかく、――しかし、才人の心に一瞬にして不安に染め上げたのは、さっき剣が喋ったその一言だった。

――記憶喪失。

 現代人の才人なら、当然知っている、この奇病。
 そう言われてみれば、この部屋も、この少女たちも、どことなく見覚えがあるような気がする……。

「いいから早く俺を抜きなっ! 相棒!」
「っ!」
 デルフリンガ−の鋭い声に、思わず才人は剣の柄を握り締める。
 その時、彼の左手の甲に、光り輝くルーンが現れた。

「なっ、何だこりゃあっ!??」
「――やっぱりな。記憶はなくなっても、契約までは消えちゃいねえ」
「契約……!?」
「そこの、貴族の嬢ちゃんの使い魔になったって、契約さ」
「……分からねえ。お前の言ってる事は全然分からねえ」

 その才人の呟きに、ルイズは胸を突かれたような、痛みを感じる。
(ミス・ヴァリエール……)
 シエスタだけが、そのルイズの動揺に気が付いた。
 しかし、当然ながら、才人の意識は眼前の剣にのみ向けられている……。


166 名前:見知らぬ星(その3):2007/04/13(金) 23:33:15 ID:QnSyKUdb

「いいか相棒。これからちょっとしたショック療法をするからな。気をしっかり持つんだぜ」
「何をする気だ……!?」
「ガンダールヴと武器との共鳴現象を利用して、お前の頭に、俺の記憶を送り込む」
「がっ、がんだむ!?」
「あああっ、もう、どうせ説明しても分かりゃしねえ! いくぜっ!!」

 その瞬間、才人の心に、膨大なまでの映像と音声、そしてこの剣自身の心の声を含めた、“記憶”が流れ込んできた。

「ああああああああああ!!!!!!!」

 才人は叫び、手にした剣を床に落とした。

「サイトっ!!」
「サイトさんっ!!」
 ルイズとシエスタは思わず彼のもとに駆け寄る。
 才人は白目を剥き、ひくんひくんと痙攣を繰り返している。

「ちょっとアンタっ! サイトに一体何をしたのっ!!?」
 すごい見幕でデルフリンガーに唾を飛ばすルイズ。
「さっき言ったろっ! ガンダールヴの武器共鳴現象を利用して、相棒の頭にショックを与えただけだ。――それよりもっ、相棒の記憶は戻ったかっ!?」


167 名前:見知らぬ星(その3):2007/04/13(金) 23:36:02 ID:QnSyKUdb

「サイトさんっ! サイトさんっ!! しっかりして下さいっ!!」
「サイトっ!!」
 ルイズも負けずに彼の眼を覗き込む。
「起きなさいっ!! 起きなさいよっ、サイトっ!!」
 パーカーの襟首を掴み、がくんがくんと揺らし捲くる。
「起きなさいっ、起きるのっ、起きなきゃダメなのっ!! アンタは――私の使い魔なんだから、――私に仕える、私だけに仕える使い魔なんだからねっ!! とっとと、バカで間抜けな元のサイトに戻りなさいっ!! 御主人様の命令なんだからっ!!!」
「ミス・ヴァリエール……」
「お仕置きだからね……元に戻らないなら……本当に……お仕置きしちゃうんだからね……ばかぁ……ばかぁぁぁ!!」

「――ルイズ」

 ルイズの体がびくんと震え、
「サイト……!! 分かるの? 私が誰だか分かるのっ!?」
「サイトさん、サイトさん! 治ったんですね!?」
 その歓喜は……しかし、数秒を待たずして、冷め始める。
 才人のその瞳には、やはり何の感情も湧いてない冷たい光が宿っていたのだから。

「……」
 彼は無言で身を起こすと、よろよろと窓まで辿り着き、格子戸を開く。
 そこには、煌煌と輝く、二つの月。

「サイト……?」
「ルイズ」
「なっ、何っ!?」
「帰る呪文は、無いんだな?」
「――えっ!?」

 その問いかけは、窓から月を見上げたままだったため、二人には、才人の表情は見えない。しかし、表情以上に、その背中が雄弁に語っていた。――この世界に対する明瞭なまでの拒絶反応を。
「俺をここへ、ハルケギニアに召喚したのはお前だ。だから、俺を元の世界に帰す呪文があるとすれば、それを使えるのは、やはりお前だけだ。だろ?」
「……サ、イト……!!」
「どうなんだルイズ。あるならある。無いなら無い。ハッキリ言ってくれ」
「……無い、わ」
「ミス・ヴァリエールっ!!」
「虚無の呪文にも、か?」
「……」
「――そうか。わかった」
 そう言って振り返った才人の瞳は、涙に濡れていた。

「俺はもう、帰れないんだな」
「……」
「まっ、待ってくださいサイトさんっ!! 東方に行けば、あるいは何か手がかりがあるかもって――」
「そんな可能性の話はいいんだ、シエスタ」
「かっ、可能性って、……!?」

 才人は、絶句するシエスタから、再びルイズに視線を向ける。


168 名前:見知らぬ星(その3):2007/04/13(金) 23:38:13 ID:QnSyKUdb

「相棒、お前、やっぱり記憶は……?」
 剣の問いかけに、少年は哀しげに首を振る。
「……そうか」
「この世界の事は、何となくだが分かった。お前の記憶が教えてくれた。ルイズの名前も、シエスタの名前も、俺という存在が、この世界に於いて一体何者であるのかも、な」
 そこまで言って、ルイズを見据える才人の瞳に、強い感情が宿る。

「ルイズ。……いや、敢えてこう呼ぼうか、ミス・ヴァリエール」
 ルイズの体が、再びびくんと、電気ショックを受けたように弾ける。

「お前が俺をどういう眼で見てくれたのか、それもデルフが教えてくれた。でも、でも……!」
 才人の奥歯がぎしりと鳴る。
「俺は、お前を許せそうに無い」
「さっ……!!」
 ルイズの心が悲鳴をあげる。

 待って、やめて、サイト、サイト! もう、もうこれ以上言わないで!! お願いだからサイトぉ!!

「お前は、ひとさらいだ。ミス・ヴァリエール」

 やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!! やめて!!

「いつか必ず、お前に復讐する」

 やめ―― ……。

 ルイズは、その場に崩れ落ちた。


169 名前:痴女109号:2007/04/13(金) 23:40:11 ID:QnSyKUdb
殺伐としてスイマセン。
続きはまた後日。

170 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 23:44:26 ID:TjLPqluu
GJ!!!

171 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 00:03:06 ID:07hVDtsV
保管庫でルイズ×サイト甘読んだ後だったから
激しく鬱だったが、
果てしなくGJ!!

172 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 00:29:24 ID:+YAACoDF
ぬうううううううう・・・・・未だかつてない危機的展開・・・・
続きが激しく気になるぜ

173 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 00:51:28 ID:yYp9JQF0
何この欝展開。期待して続き待ってます

174 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 01:06:19 ID:U9N9r8Yw
こ、これはすごい展開だな。
続きを待ってます。

175 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 01:57:18 ID:5Y3E5kiI
GJ!!
軽く空気読まないサイトに怒りを覚えたが。

176 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 02:06:00 ID:PSCgwVIh
確かに、才人が原作より幾分か狭量かつ短気っすな。
いやそっちの方が話面白いから個人的には全然ありですけども。
ともかくGJッス。

177 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 04:44:05 ID:ZosWP1RY
>>169なんと凄い展開に・・・・・
天才だ!GJ!

作者の皆様。俺のタバサ分がついに枯れ果てた。頼む、前にでた大人化タバサか花見青姦を・・・・

178 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 09:21:43 ID:d2QDINcb
その記憶を育むに至った周辺情報とかの補助無しに、単なる知識として経緯を知ったからこんな風に狭量で短気なんやろね。
そこからどう立て直すのかとかそう言う展開への期待で今からwktkですな。


179 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 11:15:09 ID:bQ2vOvzi
ヘイト系か?
二次創作が盛り上がると必ず出てくるものでは有るが

180 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 11:32:52 ID:EtxbWdKG
必死で尽くすルイズを妄想
wktkして待ってる俺が居る。

181 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 11:42:09 ID:BaDipVh2
バットエンドも楽しいよね。
期待して待ってます

182 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 12:11:51 ID:5Y3E5kiI
>>181
IDまでバッドエンド希望してるww

183 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 12:13:15 ID:gUorVFR7
しかし、何か皆久々に食いつきいいな。
最近は投下があってもあんまりコメントつかなかったのに。
やっぱ普通のエロSSは食傷気味なんだろうか。

184 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 13:00:18 ID:LrRO+87Q
つまり>>183


普通じゃないエロSSをお望みか

このスレで出てないほどアブノーマルなエロか




わっふるわっふる

185 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 13:25:02 ID:tCDHGE8u
>>184
変なマジックアイテムまたは変な薬品のせいで
心と体、あるいは性別が一時的に入れ替わるサイトとルイズでも
見たいのか君は?

186 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 13:30:06 ID:6vIqA19e
サイトの口からルイズに復讐するって台詞が出たのに衝撃を受けましたな。
こいつはでかい嵐が来るぜ。
展開が楽しみだ。

187 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 16:03:04 ID:Y7wLNaTP
しかし「原作より狭量、短気」というのはわかるとしても、
異世界にいきなり召還されたらこれもまた当然の反応かと。
どっちかつーと原作のサイトが順応力高すぎるんだ。

188 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 16:08:01 ID:d2QDINcb
アレはある意味いきなり謎の場所に連れ出されたらいい匂いのする可愛い美少女がキスしてきた、と言うファーストアタックで抵抗が弱められていたんではなかろか。
で、その衝撃が薄れない内に人間の環境への順応性が対応できるくらいに時間が経ったって所か。
追加のエサもあったしなw

189 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 17:38:39 ID:yOhQOhTM
まあこんなことは無いだろうが、実は記憶喪失のフリをしてルイズをこき使
うつもりだったりしたら、ばれたら殺されるな。
そして、記憶喪失が事実でも、治ったらやっぱりただでは済まないw

190 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 17:39:14 ID:bGnQJc4Y
もしサイトを呼び出したのがとびきりの美少女ではなく
中年のおっさんならこのSSみたいな反応してもおかしくないよな

191 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 17:44:18 ID:yOhQOhTM
で、パンツを洗わされたりした末に、中年のオッサンと相思相愛になるのか。
はたから見ていると、笑えてくるな。

192 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 18:39:58 ID:JchCa+zb
アッー!

193 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 19:18:29 ID:6vIqA19e
髭の似合う隻眼マッチョの渋い親父なら前向きに検討するね。

194 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 20:18:29 ID:d+5CW2Ta
>>193
だからお前の趣味を押しつけるなと言っとろーがw
忌々しいww

195 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 20:50:02 ID:HWlJCH6U
>>193
だから俺の趣味をバラすなと(ry
あー忌々しいww

196 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 21:21:58 ID:yOhQOhTM
オヤジのツンデレ
*「ふ、ふん。勘違いするなよ、サイト。私はお前のような平民のために来てやったわけではないのだからな!」

こうですか、先生方?

しかし、毎回このスレはノリがいいな。

197 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 21:45:12 ID:BaDipVh2
ウホッな流れになっててワロタw
しかしここはいいスレだ

198 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 22:21:46 ID:Hv15WC0p
おっさんのツンデレって妙に可愛いんだよな
某ケンイチの師匠のケンカ空手家とか

199 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 22:30:07 ID:tV1Rm4pX
「男の含羞は洋酒の香りがする」稲見一良

200 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 22:33:06 ID:zyi3Gcr0
娘の結婚式で涙する頑固親父

201 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 22:40:34 ID:KcJnHkvh
男のツンデレで一番かわいいのはベジータ

202 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:31:13 ID:5Y3E5kiI
そんなおまいらに
つ【ツンデレのスカロン】

203 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:44:56 ID:Jahow0a7
ルイズパパことヴァリエール公爵

204 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:15:59 ID:eiEwqEVh
>>203
それだ!
後継者として気に入られると、
「おお、婿殿!世継はまだかね?期待しておるよ!!」
てなるんじゃね?それには小舟での一件をなんとかせにゃならんかな。
いや、ウホッ!じゃなくてさ。

205 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:20:45 ID:ATq/IMsn
ルイズパパがでるならシエスタパパも出ていいんじゃね?
いやまあパパン普段はサイトにベタ惚れだけど

と言うか貴族になったサイトがシエスタパパに会いに行ったときの反応が見たいな

206 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:21:22 ID:2TnwmEyz
なんだこの流れwww

最高ジャマイカ。

207 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:21:24 ID:pGMJPGQb
>>193
これはまた、なんともコメントしにくい嗜好をお持ちになりやがって!
忌々しいww

208 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:24:55 ID:pGMJPGQb
ちなみに、コメントしにくい嗜好>隻眼マッチョ
その発想はなかったw

209 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/15(日) 00:28:44 ID:XZsjIayA
嗜好で盛り上がってる所悪いけど投下いくよー?
久しぶりの選択肢モノ、ただし夜勤なんで結果>投下は明後日以降になるけど。

んじゃいきますよー。

210 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:29:19 ID:Wg5pSeIe
ルイズパパ…サイトと死闘を繰り広げて和解。
娘が病気になった時、彼女を背負ったまま、川を走って渡る

シエスタパパ…娘とサイトの作った『究極の料理』を認めてくれない、『至高の料理』の一人者

タバサパパはパパスアンリエッタパパはママ
ウボァ
ぐふっ

211 名前:どっちにするの? ◆mQKcT9WQPM :2007/04/15(日) 00:29:36 ID:XZsjIayA
これよ、ついに見つけたわ…!
サイトにナイショで図書館通いを続けた甲斐があったってもんよ!
私は返却ワゴンに乗っかった一冊の書物に目を付けていた。
それは、『形態変化』の儀式魔術を集めた書。
計画を思いついてから捜してたんだけど、誰かに借りられちゃってて見つからなかった。
それを!今日!ついに!私は発見したのよ!
そーよ、この書に記述されているあの術式さえあれば、あのバカメイドに見下されることも、わたあめ姫に後れを取ることもなくなるのよ!
私だってヴァリエールの血を引く者。そう、あと数年もすれば、ちいねえさまにも負けないくらいになるんだから!
ふふふふふふ、覚悟しなさいよサイト、私の魅力でメロメロのギタギタにしてあげるんだからっ!

全く、ついてない。
あの書の貸し出し期限が昨日までなんて。
学院図書室管理委員の罰則は結構厳しくて、貸し出し期限を一日でも過ぎると、一ヶ月の貸し出し停止を食らう。
そして次は三ヶ月、と伸びていき、五回目には無期限の貸し出し停止が待っている。
私はまだ一度も期限を越したことはないけれど、一ヶ月もここの蔵書が借りられないのはこの学院の生徒にとっては致命的だ。
仕方なく私は昨日、あの書を図書室に返却して。
そして今日、もう一度借り出すために私は図書室へとやってきた。
もう一度、ちゃんと、将来の私の姿をサイトに見せ付けるために。
今は、こんなちんちくりんな私だけど…。
大きくなったらスゴいんだから!胸だってキュルケにも負けないんだから!
待っててねサイト、すぐに私に夢中にさせてあげるから…!

そして二人は、返却ワゴンから棚に並べられたその書物を同時に手に取り。
相手を認識するや否や、戦闘態勢に入ったのだった。

212 名前:どっちにするの? ◆mQKcT9WQPM :2007/04/15(日) 00:30:20 ID:XZsjIayA
「アンタのせいで怒られちゃったじゃないのっ!」

さんざん司書のシュヴルーズに搾られた二人は、初犯ということで反省文原稿用紙三枚で済んだ。
そして件の書は、予約を取り付けていたことを思い出したタバサの手にあった。
当然ルイズの不機嫌はクライマックスなわけで。

「それになんでアンタがその本借りてんのよっ!」
「予約してたから」

端的にそれだけ応え、タバサはすたすたと廊下を歩く。

「そーじゃないわよっ!アンタがその本の術式で何を企んでるのかって事よ!」

タバサの横に並びながら、ルイズは喚く。
タバサは表情を変えぬまま、確固たる意思を視線に籠め、ルイズを睨みつける。

「大人になった私を、サイトに見てもらう」

その言葉には、『大人になったらあんたなんかメじゃないんだから!この絶壁胸!』というタバサの内心の叫びが籠められていた。
ルイズはやっぱり、という顔になって、もう一度タバサに詰め寄る。

「ちょっと歳とったくらいで、ちんちくりんのアンタにサイトが靡くわけないじゃないの!」
「…人の事言えない」

詰め寄ってきたルイズの胸を指差してタバサはそう指摘する。
ルイズは一瞬うぐ、と唸ったが、

「わ、私はラ・ヴァリエールの血を引いてるのよ?あと3年もしたらそりゃもう凄い事になるんだから!」

それを聞いたタバサは。

ふっ。

鼻で笑った。

「ちょ、今鼻で笑ったでしょチビっこぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

そしてまたタバサに詰め寄るルイズ。
そんなルイズに、タバサは突然書物を突きつけた。

「じゃあ、試してみる?」
「へ?」
「この書に載ってる、『成長』の術式を私とルイズで使う。
 そして、その後の姿で勝負する」

タバサの申し出を、ルイズは一瞬考え、そして。

「わかったわ!受けて立ってやるわよその勝負!」

勝算も何もない勝負に挑んだのだった。

213 名前:どっちにするの? ◆mQKcT9WQPM :2007/04/15(日) 00:31:08 ID:XZsjIayA
そして場所はルイズの自室へと移る。
ルイズとタバサは珍しく協力しあい、魔法陣を完成させ、今その魔法陣の中心に、マントだけを羽織って並んで立っていた。
急激な成長をした場合、服で身体を締め付けないため、そしてその成長で服を損傷させないためだ。
二人はお互いに最後の睨みを交わすと、ほとんど同時に詠唱に入った。
この術式は、魔力の容量さえあれば、一度に最大三人まで成長させられる。
つまり、二人分の魔力を注ぎ込めば、二人が同時に同じだけ成長できるというわけだ。
そして。
青く輝く光が二人を包み、それが一旦魔法陣に吸い込まれ、紅い光に変換される。
そして、魔法陣の周囲に置かれた蝋燭の光が収束し、その紅い光が蝋燭を介し、二人に注がれる。
その光が爆発的に広がり、部屋を満たし、白い闇が辺りを覆う。
その光が晴れると…。
背の高い、桃色の髪と青い髪の美女が、裸にマントだけの格好で、そこに立っていた。
桃色の髪の女性…ルイズが、タバサをまじまじと見つめる。

…う!いっちょまえに綺麗になってんじゃないの…!

流れる長い青い髪。整った顔立ち。そしてその身には生まれながらにして持つ高貴さを纏わせていた。
そして何よりもルイズの目を引いたのは。
…で、でかい…!
成長したタバサの胸はでかかった。
バカメイドどころか、あのにっくきツェルプストーのそれに匹敵するほどのたわわな実りっぷり。
しかし、自分も負けていないはず。
むしろちいねえさまの事を考慮するなら、勝っているはず。
ルイズはゆっくりと自分の身体を見下ろす。
ない。
そこにあるはずのものが、そこにはなかった。
目をこする。もう一度確認。
やっぱりない。
そこに広がるのは、あまりに雄大な平原───────。

「ぷ」
「いいいいいいいいいいいいいいい今笑ったでしょ!笑ったでしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

そしてルイズが美しい髪をなびかせてタバサに掴みかかろうとした瞬間。
ばたんと扉が開いて。

「ただいまー」

才人が帰ってきて。

「い」

目の前の光景に凍り付いて。
二人はそんな才人を見るや否や。

「サイト!」
「犬っ!」

前がはだけるのも構わず、っていうかむしろわざとはだけさせて才人に詰め寄って。

「「どっちがいい!?」」

いきなり問い詰めたのだった。

214 名前:せんたいさんnot/rori:2007/04/15(日) 00:33:06 ID:XZsjIayA
はいここまでー。
今回の選択肢は

1.ルイズ
2.タバサ

になります。NGワードは選択肢にないキャラです。
最初に10票集めた選択肢で書きますよ?

じゃあ、よーい、どん。

215 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:33:56 ID:VeaHPu8U
2である。他はない。

216 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:34:13 ID:h0qrwPHJ
ルイズ

217 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/15(日) 00:34:16 ID:XZsjIayA
しまったトリップがwまあいいかw

218 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:34:44 ID:psvgYSrh
どうせ両方書くんだろ……
と思いつつもタバサに一票。
期待してます。がんばって!

219 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:34:50 ID:evDTDacX
ここであえてタバサ

220 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:35:13 ID:uZ6yNF9r
2かな。両方見たいけど。

221 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:36:05 ID:QKOTtFpf
2

222 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:37:50 ID:Wg5pSeIe
Sun−Pは駄目なの?

1で

223 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:38:22 ID:NuNuINtp
あえて2

224 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:41:18 ID:dTUhmjBP
姫さまと言いたいが2で

225 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:41:59 ID:AzP7LCgG
ルイズをお願いします

226 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:46:04 ID:bJt5YGjr
2:タバサ

227 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:47:14 ID:bJt5YGjr
2:タバサ

228 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:48:10 ID:SAzgzXOV
2で頼むわ。

229 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:48:11 ID:+cwdpOaH
ルイズ

230 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:48:12 ID:gDDVtyc+
2.タバサ
だろどうかんがえても

きゅいきゅい

231 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:49:44 ID:3I1GaK2l
not/rori 吹いたwwww

232 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:50:33 ID:MkdC2Pwb
ルイズで

233 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/15(日) 00:51:10 ID:XZsjIayA
じゃあタバサでいきますね?

…ていうか3.両方って言い出すのが今回一人もいなくてびっくりだわ(何

みんな素直だネ
じゃあまた明後日ノシ

234 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 00:52:11 ID:R6++UpGJ
ツンデレオヤジというとこれしか思い浮かばん。 流れを切って済まんな。

「あんた誰?」
抜けるような空の下、俺の顔を見て女の子がそう言った。

「・・・・・・ロイ・レバントだ。」
・・・・・・娘が生きていれば、この子が上級生になるだろうか。
俺は柄にも無く自己紹介をしてしまった。
よく見ると不思議な服装をしている。 最近、賞金首を追いかけているうちに流行したのであろうか。

「どこの平民?」
ピンクがかったブロンドの女の子はそうたずねた。 周りの子供たちも俺の顔を覗き込む。
「そんなことはいい、俺は娘を探しているんだ。 リタって言うんだ。」
懐から写真を取り出してみせる。 子供たちは興味深そうに見て・・・知らないと言った。

「そうか、邪魔したな。」
去ろうとする俺の腕を、最初に話しかけた女の子がとり、ブツブツと何かしゃべる。
「・・・使い魔とす。」
? 何を言っているんだ? 使い魔?  戸惑う俺の手の甲にその女の子はキスをした。


235 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 01:14:07 ID:fIg560wu
せんたいさんよ…メル欄の3?ってのはそういうことかっ

236 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 01:25:14 ID:A8FL1byo
ルイズ

237 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 01:30:20 ID:2TnwmEyz
乱入してきたコッパゲとウホッ

238 名前:205:2007/04/15(日) 01:45:36 ID:sbw/srOE
相変わらずせんたいさんの選択肢に票が集まるのは早いなあと感心するやら羨ましいやら。
正直嫉妬と劣等感を感じずにはいられません。

そんな自分の心の狭さとは関係なく、パンツの続きを投下します。

239 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:46:15 ID:sbw/srOE

 突風が止んで恐る恐る目を開けると、少し離れたところに立っている才人が、驚いたように空を見
上げているのが見えた。
「凄い風だったなあ。びっくりした」
 そんなことを呟いている。ルイズはじっと彼の顔を凝視した。「え、なに、どうした」と気圧され
たように若干身を引きながら喋るその表情からは、何かを隠しているような気配は微塵も感じられな
い。
 ルイズはほっと息を吐いた。突風が吹いていた間中、スカートが完全に捲れ上がってしまっていた
のだ。あまりに風が強かったために目を開けていることすら出来なかったのだが、どうやらそれは才
人も同様だったようである。つまり、スカートの中身を見られてはいない、ということだ。
(誰かに見られてたような気がしたんだけど、気のせいだったみたいね。よかった、今履いてるパン
 ツなんか見られた日には)
 ルイズは顔が熱くなるのを自覚した。そんなことになったら目の前の男を十回ぐらい殴り殺してし
まっていたことだろう。
「どうした、ルイズ」
 主人の内心を知ってか知らずか、才人はとぼけた顔つきで首を傾げている。「なんでもないわよ」
と答えてから、ルイズは腰に両手を当てて使い魔を睨みつけた。
「そんなことより、犯人探しはどうなってんのよ」
「いやあ、それがあんまり思わしくなくてなあ」
「つまり、まだ見つかってない訳ね」
「悪い、もうちょっと待っててくれよ」
 才人は両手を合わせて頭を下げる。
 調査の進展自体は不満だが、いつものようにあれこれと愚痴っぽく文句を言ったりしない態度には
好感が持てる。
「仕方ないわね、もっと気合入れて頑張りなさいよ」
 ルイズがほんの少し気をよくしながら言ったとき、不意に強い風が吹きつけてきた。先ほどのよう
な奇妙な突風ではないが、身を切るように冷たい風だ。
 体を震わせながらマントをかき合わせたとき、ルイズの口から小さなくしゃみが飛び出した。
「寒いのか」
 気遣うように眉尻を下げながら、才人が言ってくる。主への心配が滲み出ているようなその表情に
胸が温かくなるのを感じながら、ルイズは鼻を啜り上げた。
「ま、あんたが服を取り返したら、せいぜい着込んで暖かくしようかしらね」

240 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:47:19 ID:sbw/srOE

 ルイズが去り、学院の授業も終了した深夜、密かに寮を抜け出した才人たちはゼロ戦格納庫に集合
していた。
 いつものテーブルに陣取り、顔を突き合わせる。ランプの明りは最小限に抑えているため、見つか
る心配はないはずである。
「で、結果はどうだったんだ」
 緊張しながら問う才人に、得意げに笑ったマリコルヌが一枚の写真を放ってみせる。そこには、小
ぶりで可愛らしいお尻が一つ、鮮明に焼き付けられていた。
「おお、ルイズがこんなやらしいパンツを」
 才人は感動に胸を高鳴らせながら、震える両手で写真をつかむ。ぼんやりとしたランプの明りの下、
浮かび上がった尻が身に付けているのは、白いパンツである。だが、もちろん普通のデザインではな
い。布地全体にメッシュ加工が施された、透過性の高い下着だ。要するに、
「スケスケパンツ……!」
 才人は目を極限まで見開いてルイズの尻に見入った。メッシュの向こう側に存在する、小さな谷間。
胸の谷間など望むべくもない彼女の体にも、こんなにも狂おしく欲情を掻き立てる楽園が存在するの
である。写真に頬を摺り寄せたい気分になってきたが、さすがに仲間の前でそれはまずかろうと思っ
たので自重していおいた。
「ま、何にしても作戦は成功という訳だな」
 写真そのものにはさして興味もなさそうな表情で、レイナールが肩を竦めた。
「これをあれこれと利用すれば、確かにいい資金稼ぎにはなりそうだよ。世の中にはそういうものを
 必要としている諸兄も多い訳だし」
「言っとくが、これはやんねーぞ」
 才人は仲間たちの視線から遠ざけるために、写真を手の中に隠す。レイナールは苦笑した。
「分かっているとも。今回はあくまでも、果たしてこういうことが成功するか否かを見極めるための
 試験みたいなものだからね。シルフィードへの肉代は高くついたが、これ以降の作戦が成功すれば
 十分利益になるだろう」
「レイナール」
 興奮だか恥じらいだかいまいち判断がつきかねる具合に顔を赤くしながら、マリコルヌが友人の肩
を叩いた。
「次の標的は是非とも僕に決めさせてもらいたいんだけど」
「ああ、いいとも」
 レイナールは実に爽やかな笑みを浮かべて頷いた。
「この中では、君が一番こういうものを欲しがるような男たちの思考を理解しているだろうからね。
 是非とも高く値がつきそうな娘を紹介してくれたまえよ」
「おお、任せておけ。そうだな、とりあえずは」
 マリコルヌは息を荒げながら次々と少女たちの名前を挙げ始める。才人としては生温かい目で見守
るしかない。
 そのときふと、隣に腰掛けたギーシュが感慨深げな表情で自分の手の平を見つめているのに気付いた。
「どうした、ギーシュ。手、怪我でもしたのか」
「いや、違う。むしろ、長年の傷が治ったというべきか」
 やたらと深みのある微笑と共に、ギーシュは首を振った。
「サイト、ありがとう。今回のことで、僕は一つの壁を乗り越えたんだ。これで楽園への最後の扉を
 開けることができる」
「扉が、なんだって」
「詳しい話はまた後日するよ。今日の僕の勇姿をその目に焼き付けておいてくれたまえ。では、さら
 ばだ。僕は決戦の場へと向かう。この心に鍵を携えて」
 意味不明なことをやたらと芝居がかった口調で言いつつ、ギーシュはマントを翻して格納庫を出て
いく。その背中は、何故だかやたらと煤けて見えた。

241 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:47:53 ID:sbw/srOE

 まだ会議を続けているマリコルヌとレイナールを残して、才人は格納庫の外に出た。月明かりの下
を歩きながら、ルイズの尻写真をうっとりと眺める。
「全くいい仕事だぜギーシュ、マリコルヌ。いくら眺めてたって飽きねえな」
 尻とパンツの芸術的なコラボレーションを鑑賞するのは実に楽しいことだったが、実際にいつまで
も眺めている訳にはいかない。
 そもそもにして、これをルイズに発見されでもしたら一転して天国から地獄である。何が何でも、
絶対に見つからないように気を配らなければならない。
(って言っても、隠し場所なんかすぐには思いつかねえしな。しばらくは大切に持っておくしかねえか)
 そうして火の塔のそばを通りかけた才人は、暗い視界の片隅に異物を見つけたような気がして、足
を止めた。
 妙な予感にとらわれながら、闇の中に横たわる小さな物体に近づく。
「おいおい、マジかよ」
 それは、先日拾ったものと全く同じ種類のバッグであった。震える手を伸ばして外側から押してみ
ると、柔らかい感触が返ってきた。間違いなく、布製の何かが中に入っている。
「一体誰なんだ、こんな頻繁に下着ドロなんかやってる奴は」
 周囲を見回してみる。やはり前回同様、これがどこからどうやって現れたものかは分からない。才
人が元の世界に戻る手がかりにはならないということだ。だが、実際にはもはやそんなものはどうで
もよくなっていた。
「どうするかな、これ」
 もう一度何とかしてルイズに着てもらおうかとも考えたが、着せたところでそれを直に見る方法が
思いつかない。さすがに今回と全く同じ口実でいくのは不審に思われるだろうし。
(ま、これの扱いも後で考えるとするか)
 とりあえず中身を確認しておこうと、才人がバッグ中央のジッパーに手をかけたとき、
「サイト、それはまさか」
 と、背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。やけに震えているその声に嫌な予感を覚えながら
振り返ると、そこには呆然と目を見開いたマリコルヌが、小太りな体を震わせながら立ちすくんでいた。
「サイト、それは、ひょっとして前のと同じ」
 マリコルヌがこちらに近寄りながら言ってくる。才人は仕方なく、正直に頷いた。
「ああ、そうだと思うぜ。まだ中身は見てないけどな」
「それじゃ、すぐに確認しないと」
 マリコルヌが息を弾ませながら突っ込んでくる。才人はさっと身をかわした。マリコルヌは悲鳴を
上げて顔面から塔の壁に激突する。
「何をするんだ」
「その前に、一つ聞かせてくれ」
 鼻血を流しながら抗議してくるマリコルヌに、慎重に問いかける。
「お前、この中身のパンツをどうするつもりなんだ」
「それはもちろん、僕が知ってる可愛い女の子に着てもらって撮影するのさ」
「どうやって着てもらうんだ」
「どうにかするよ。ああ、あの子達のパンツを見られるなんて」
 げへへともぐへへとも表現できない下品な笑いを漏らすマリコルヌを見て、才人は内心舌打ちをした。
 パンツを一度も生で見たこともないマリコルヌのこと、今回のことで味を占めて調子に乗ってしま
うのではないかと、警戒してはいたのだ。
(こいつにこのバッグを渡したら、興奮のあまり穴だらけの手段で女の子たちに迫りかねねえ)
 そうなったら、いずれ今回のことがルイズに露見してしまうに違いない。
(そんなことになったら俺は破滅だ)
 なんとしてでもバッグを死守せねば。そんな才人の決意が、マリコルヌにも伝わったらしい。鼻血
と擦り傷でボロボロになった顔に、怒り狂った猪のような危険な表情が浮かんだ。
「サイトよお。まさか君、僕の邪魔をしようってんじゃあないだろうねえ」
「なに粋がってんだこの豚野郎。テメエこそせっかく上手くいった計画を台無しにする前に引き下が
 るんだな」
「誰のおかげで今回の計画が成功したと思ってるんだ」
「俺が発案しなけりゃそもそも思いつきもしなかっただろうが」
 マリコルヌが杖を取り出し、才人がデルフリンガーを引き抜く。
「相棒、何だってこういう状況になるまで俺に喋らせてくんねーのよ」
「黙れデルフ。野郎の嫉妬パワーを侮る訳にはいかねえ。全力で叩きのめすぜ」
「それはこっちの台詞だぞサイト。大人しくパンツを渡さないのなら、僕は見たくもない君の裸体を
 拝まなければならなくなるじゃあないか」
 風魔法でこちらを切り刻むつもりらしいマリコルヌが、早口に詠唱を開始する。
 才人は決死の覚悟で一歩踏み出した。

242 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:49:32 ID:sbw/srOE

 結果から言うと、マリコルヌとの勝負は才人の辛勝であった。
 乱れ飛ぶ風魔法をデルフリンガーで吸収しながら、嫉妬パワーによってやけに行動速度を上げたマ
リコルヌを必死で追い回し、やっとのことで気絶させて逃げてきたのである。
「ま、あいつも明日になりゃちょっとは冷静になってるだろう」
 ルイズの部屋の扉の前で、才人は小さく息を吐いた。胸には例のバッグを抱えている。本当はこの
部屋になど持ち込みたくはなかったのだが、他にいい隠し場所を思いつかない以上、何とかしてここ
に隠すしかない。
(ま、ルイズもシエスタもこの時間じゃ寝てるだろうし、隠すの自体はそれほど難しくはないだろう)
 そんなことを考えていたとき、唐突に目の前の扉が開いたので、才人は危うく悲鳴を上げそうになった。
「あれ、何やってるんですかサイトさん」
 眠たげに目を擦りながら、シエスタが問いかけてくる。予期せぬ少女の登場に動揺しつつも、才人
は何とか取り繕った。
「いや、トイレだよトイレ。シエスタこそどうしたんだ」
 シエスタはぼんやりと突っ立ったまま少しの間目を瞬かせたあと、ゆっくりと首を傾げた。
「なんだか、サイトさんが外にいるような気がして」
(どういう勘の良さだよオイ)
 内心冷や汗を垂らす才人の前で、シエスタはおもむろに視線を落とした。
「ところで、それなんですか」
 その視線を追って、才人はぎょっとした。動揺のあまり、持ってきたバッグを隠すのをすっかり忘
れていたのだ。
「これはほら、えーと、あれだよ」
 上手い言い訳が思いつかずにひたすら歯切れ悪くなってしまった才人を、シエスタは相変わらず眠
そうな表情でじっと見つめていたが、やがて「ああ」と、無垢な笑みを浮かべて手を打った。
「サイトさん、また服を買ってきてくださったんですね。ありがとうございます、嬉しいです」
 シエスタは大きく頭を下げる。さっきトイレだと説明を受けたにしては納得の仕方がおかしかった
が、多分寝惚けているんだろうと胸を撫で下ろし、才人は何度も頷いた。
「え、ああ、そう、そうなんだよ。あれだけだと足りなくなるかなあと思ってさ」
「そんなにお気になさらなくても結構ですのに。ミス・ヴァリエールだってご自分で仰るほどには困
 っていないんですよ」
「いやまあ、これはなんつーか、俺の気持ちっつーかさ」
 そのとき、不意にシエスタがくしゃみをして、「ごめんなさい」と恥ずかしそうに鼻を啜り上げた。
「ほら、いつまでもこんなとこに突っ立ってると風邪引いちまうよ」
 体を抱いて身震いする彼女を、才人はここぞとばかりに部屋の中に導いた。先にシエスタを寝台に
入れて、自分はその隣に横になる。
「おやすみ、シエスタ」
「はい、おやすみなさい、サイトさん」
 眠たげな声でそう言ったシエスタが健やかな寝息を立て始めるまで、さほど時間はかからなかった。
「シエスタ、シエスタ」
 何度か小声で呼びかけても反応がないことを確認した才人は、こっそりと寝台から抜け出し、その
下にバッグを隠した。
(明日、ルイズとシエスタがいなくなったらゼロ戦の格納庫で中身を確認するとしよう)
 心の中でそう決めつつ、才人もまた深い眠りの中へと落ちていった。

243 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:50:11 ID:sbw/srOE

 広場で突風に襲われた翌日の朝、ルイズは何となく落ち着かない気分で着替えをしていた。
 いつもどおり、才人は部屋から追い出してある。だから今部屋の中にいるのは彼女自身とシエスタ
だけな訳で、どれだけ下着がいやらしかろうと特に恥ずかしがる必要はないはずなのである。
 だと言うのに、何故だか気分が乱される。その原因を捜し求めて部屋の中を見回すと、背後に控え
ていたシエスタと目が合った。
「どうしたんですか、ミス・ヴァリエール」
 どことなくぎこちない微笑を浮かべて、シエスタが首を傾げる。
(怪しい)
 ルイズは眉をひくつかせる。しかし、ここで問い詰めたところで、このメイドの少女が口を割る可
能性は少ないように思えた。だから、別段何にも気付いていない風を装って、首を振った。
「別に、なんでもないわ。じゃ、いつもどおり部屋の掃除よろしくね」
「はい、分かりました。それじゃ、行ってらっしゃいませ」
 頭を下げるシエスタに見送られて、部屋の外に出る。待っていた才人とは、寮の出口で別れた。
「じゃ、俺は犯人探しを続けるから」
「ええ。さっさと見つけなさいよ」
 才人の姿が広場の方に消えたのを見届けてから、ルイズは駆け足で塔の中に戻った。途中ですれ違
ったキュルケが「どうしたの、忘れ物」と聞いてくるのへ「そんなとこ」と適当に返事をしつつ、階
段を駆け上がる。忍び足で廊下を進み、自分の部屋の扉を前置きなしに開け放った。ちょうど寝台の
下に手を突っ込んでいたシエスタが、悲鳴を上げて振り返った。
「なんだ、ミス・ヴァリエールですか。脅かさないでください」
 メイドの少女は、誤魔化すような笑みを浮かべて立ち上がった。ルイズは無言でシエスタの前に立
ち、両手に腰を当てて彼女をにらみつけた。
「あんた、なんか隠してるでしょ」
「いえ、別に何も」
 シエスタは気まずそうに目をそらす。ルイズはそんな彼女をしばしの間睨みつけてから、出し抜け
にしゃがみこんで、寝台の下を覗き込んだ。
「あっ、ダメですミス・ヴァリエール」
 慌てて止める声など気にもせず、暗がりに目を凝らす。何か、見慣れないものが寝台の下にある。
「何よこれは」
「いえ、別に、下らないものですから」
「じゃあわたしが見たって問題はないわよね」
 寝台の下に手を突っ込んで、その物体を取り出す。見慣れないものだと思っていたが、引っ張り出
してみてもやっぱり見慣れないものとしか言いようがなかった。中に何か詰まっているので、どうや
ら袋のようなものらしいということだけは分かる。
「何これ」
「中に服が入ってるんだそうです。昨日、サイトさんが持ってきてくださったんですよ」
 ため息混じりに、シエスタが答える。ルイズの目元が引きつった。
「つまりなに、あんたあの馬鹿が買ってきた服を独り占めしようとしてた訳」
「いえ、独り占めだなんて。ただ、出来ればミス・ヴァリエールよりも先にゆっくり見ておきたいな
 あ、なんて」
「呆れた。まあいいわ。あの馬鹿、今度はどんだけやらしい物買いこんできたのかしら」
「あ、やっぱり気になりますよねそういうの。開けてみましょうよ」

244 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:51:17 ID:sbw/srOE

 とは言え、見慣れない物体はやはり見慣れない物体なので、どこをどうやったら中身が取り出せる
のか、少しの間悩むことになった。結局、中央にある銀色の金具を引っ張ると口が開くのだと理解す
るまで、少々時を浪費することになってしまった。
 そして、開いて中身を取り出してからも、二人はただひたすら困惑して、顔を見合わせることになる。
「何でしょうね、これ」
 中にあったものの一つをしげしげと眺めながら、シエスタが首を傾げる。
「分かんないわよ。やらしい下着でないことだけは確かだけど」
 ルイズもまた、他のものを一つ手にとって、眉をひそめるしかない。
 見慣れないものの中に入っていたものは、やはり見慣れない物体だったのである。
 いや、服であるらしいのは分かるのだが、どうも女性の衣服には見えないと言うか。
 二人はまたしばしの間どうしようかと悩んでいたが、やがてシエスタが意を決したように服を脱ぎ始めた。
「え、これ着るのあんた」
 ルイズがぎょっとして問いかけると、シエスタは覚悟を決めた表情で頷いた。
「だって、サイトさんがわざわざ選んで買ってきて下さったんですよ。前と違って時間もかけてるは
 ずですし、つまりわたしたちに似合うものだと思ったんですよ」
「ええ、これが」
 手の中にあるものを見て顔をしかめるルイズに、シエスタは「甘いですね」と言わんばかりに鼻を
鳴らしてみせた。
「前にサイトさんが持ってきた、水兵さんの服を考えてみてくださいよ。サイトさんがいた世界では、
 こういった装いの女性こそが魅力的なのかもしれませんよ」
「いや、どう考えても違うと思うんだけど」
「じゃ、着なければいいじゃありませんか」
 そう言われると、ルイズの心に迷いが生まれた。
 確かに、才人は自分たちがいやらしいと思うデザインの下着には何ら興味を示さない様子であった。
ということは、目の前にある奇妙な服が彼の欲情を掻き立てるのだとしても、特におかしなことでは
ない、のかもしれない。
 そうやってルイズが悩んでいる内に、シエスタが着替えを終えた。
「どうですか」
 と言って優雅に回転して見せるが、やはり奇妙な装いにしか感じられない。
(でも、もしもサイトがこういうの好きなんだとしたら)
 そう考えると、やはりシエスタ一人にだけ着替えさせておく訳にはいかないルイズであった。

245 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:52:16 ID:sbw/srOE

 ゼロ戦格納庫でしばらく待機していた才人は、頃合を見計らって寮の中に戻った。
 いつもならば、この時間ルイズの部屋には誰もいなくなるはずなのである。
(鬼のいぬ間に、ってね)
 それでも最大限注意を払いつつ、才人はするすると寮の中を進んだ。ルイズの部屋の前に立ち、一
応用心して扉に耳を押し付けてみる。
 すると、予想外なことに、部屋の中から聞き慣れた少女二人の声が聞こえてきた。
「やっぱり変だと思うんだけど、これ」
「そうですよねえ」
 ルイズとシエスタだ。
(シエスタはともかく、なんで授業中のはずのルイズが)
 困惑しつつも、才人は耳に神経を集中する。
「あいつ、本当にこういうのが好きなのかしらね」
「でもでも、見ようによっては魅力的、かもしれませんよ」
「男の感覚ってのは分かんないわね」
「それ以前にサイトさん別の世界の人ですもの」
「じゃ、やっぱりこういうのの方がやらしく見えてるんだ、あいつには」
 会話の内容から察するに、昨日隠しておいたバッグは見つかってしまったらしい。そして、彼女た
ちはその中身を試着しているようだ。
(おいおいおいおい、これって千載一遇のチャンスってやつなんじゃ)
 仮に、二人が中で下着姿になっていたとすれば。この扉を開けた先には、理想郷が広がっているは
ずである。
(行くか、行っちゃうか、俺)
 無論、下着姿なんぞ見られたルイズは怒り狂って普段の数倍以上のお仕置きを喰らわせてくるに違
いない。だが、そんなものを恐れていては男のロマンは完成しないのだ。才人は胸の奥から湧き上が
る恐怖を、意志と欲望の力で無理矢理ねじ伏せた。
(覚悟を決めろ、平賀才人。死して屍拾う者なしだ)
 強い決意と共に、才人はドアノブに手をかける。その直後、妙な会話が聞こえてきた。
「でもこれ、すっごく暖かいですよね」
「まあね。最近寒かったし、あいつらしくなくちょっと気を遣ったのかも」
(暖かい? 下着が?)
 才人の脳が激しい混乱状態に陥る。しかしもはや止まることも出来ず、彼は扉を押し開けてしまった。

246 名前:俺のパンツを履いてくれ:2007/04/15(日) 01:53:12 ID:sbw/srOE

 半ばつんのめるようにして踏み込んだ先には、やはり見慣れた二人の少女が立っていた。
 だが、その格好は。
「え、サイトさん」
 驚くシエスタ。
「ちょ、なんであんたこんなところにいるのよ」
 焦るルイズ。
 だが才人は、目の前の二人以上の衝撃を受けて立ちすくんでいた。
 見慣れた二人は、見慣れない格好をしていた。
「あの、サイトさん。どうですか、これ」
 自分の姿を見下ろしたあと、上目遣いでこちらの表情を窺ってくるシエスタ。
「わたしはこんなのなんとも思わないけど、あんたこういうのが好きみたいだし、ね。一応、感想を
 聞いておきたいんだけど」
 そっぽを向いて顔を赤くしながらも、何かを期待するようにちらちらとこちらを見てくるルイズ。
 実に可愛らしい仕草である。二人がもしもいつもどおりだったなら、才人は今頃胸がときめきすぎ
て頭がおかしくなっていたかもしれない。
 しかし、そうなるためには、二人の装いはあまりにも致命的過ぎた。
 見慣れない格好、というのは正確ではなかったかもしれない。才人にとっては、長年親しんできた
服装ですらある。
 だが、目の前の少女たちがそんなものを着ているところなど、一度も見たくなかったというのが偽
りなき本心だった。
 才人は泣きながら逃げ出した。

 その日、授業を終えたレイナールがいつもの通りゼロ戦格納庫に顔を出すと、隅っこのテーブルに
誰かが突っ伏しているのが見えた。
 近づいてみるとそれは才人で、テーブルの上に置いた酒を遠慮なしに飲みながら、うわ言のように
ぶつぶつと呟いているのであった。
「腹巻、股引、ジャージ」
 もちろん、レイナールには何のことやらさっぱり分からなかった。

 さて、今回の事件には、いくつか追記しておくべきことがある。
 この前日の夜にモンモランシーの部屋を訪れたギーシュが、「君のパンツを見せてくれ」と叫んだ
結果素晴らしく芸術的な拳打を喰らって、彼が望むものとは別の楽園に旅立ったことがまず一つ。
 マリコルヌをうまく御したレイナールが、ポラロイドカメラが使えなくなるまで撮影を続け、少々
変質的ながらも有力な貴族たちとの間に太いパイプを何本か作ったことが一つ。
 そして、「暖かいし動きやすいから」という理由で、ルイズとシエスタがしばらくの間例の服を着
続けたことが一つである。
 彼女らがその習慣を続けている間中、夜中の格納庫で飲んだくれた才人が、
「そんなんじゃなくて、パンツを履いてくれ。俺が用意した、俺のパンツを履いてくれぇぇぇぇぇぇ!」
 と叫ぶ光景が、しばしば目撃されていたそうだ。

<終わり>

247 名前:205:2007/04/15(日) 01:56:51 ID:sbw/srOE

萎えた? 馬鹿者、ジャージ萌えという言葉を知らんのかこのロリコンどもめ。
それはそれとして、一応こんなんでもギャグのつもりで書いたので笑えたか笑えなかったか教えていただけるとありがたいッス。
っつーかこんなの書くのに何週間かかってんだって話ですね。精進します。

ところでこのSSの後日談として、シルフィードから事情を聞き出して状況を推測したタバサが、
「わたしのでよかったらいつでも見せてあげるのに」
と赤い顔でモジモジしながら才人の目の前でスカートを捲り上げるという短編が存在するのですが
貴様らには絶対に見せません。このロリコンどもめ。

では次回もよろしく。

248 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 02:01:33 ID:x985m8ah
GJです
ジャージの威力が分からないサイトはまだまだ青い

249 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 02:06:35 ID:QKOTtFpf
女子のジャージは萌えます。これは定説です。多いにアリです。
女子寮とかで指定のジャージ姿でだらけてる女の子は男の夢です。
偉い人にはわからんのです。GJ。

そして才人の気配を察知して起きるシエスタに震えたw

250 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 03:02:39 ID:qx7LHakN
おまえら…冷静に考えてみろ、
ジャージだけならまたじも股引に腹巻だぞwwwwwwwww

251 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 03:22:15 ID:7YgC9ujD
    そだ   |-''ヽー---、 ヾヾヾ
    れが   |{{{ }}}))))ヽ、}|| l||i
    が    |{{{||リリ彡ンリノノハ l|||
    い    |ミ、ヾ彡彡彡ノノノ} ||||
    い    /ヾヾヾヾヽ三彡ソ} |||
    !!    /ヾヾ}} }}ハヾヾ三彡;} || に
 \___/ハ{{ }}|l||}}}ト、ヽ}} 彡シil l| や
  {ミミリ  {{{::{{ {{{ {||||| }}ハヾ}リ 彡シ}i{   っ
 l|{ミミリ ノニミミョェ、,, |rェィ彡三ヽ1ミ}ll、ヽ
 l|,{ ミl  イエユミ、i:: iミィエフシ' lミi.} l|
 l|ト、ミl   ,,.-‐';: i !`゙゙ー-  i",イ l|
 |lトiiヽl       ; i !、    /t'/ l||
  rイ{ l     ヾく_ソ    / |ト、 l||
  (|:.:ヽ ゙、   ゙ー_‐--‐ァ'  / /:} }ヽ、
ノ"l;:;:ヾヽ:ヽ.  、二二  /::://:::l;;;;;;;
:::::;;;;;;:.:\\\       /::://:.:.:l;;;;;;;;;
:::::;;;;;;;:.:.:.::.ヽ\ヽ、__,,ノ ノ/:.:.:.:l;;;;;;;;;;

252 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 04:07:59 ID:sHeaFhwG
逆にいい

253 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 06:12:15 ID:IsnccmZE
真面目な話、女の子は冷え症なので、
暖を取るためやたら親父くさい格好をすることはままある・・・



文句あるかばけやろー

254 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 11:34:46 ID:m6MUMRk7
逆にいいwww

255 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 13:21:57 ID:MjIL7sr7
>ジャージだけならまたじも股引に腹巻
一人暮らし23歳OLとかのイメージしちゃうのはおれだけじゃないはず

256 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 18:42:52 ID:qx7LHakN
えー………
ここにはホンモノのへんたいが揃っているッッ!!!!!!!

257 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 19:12:45 ID:txnGHyH6
>>234
 _、_ ∠まったく…親の顔が見てみたいぜ。
( ,_ノ` )y━・~~~

258 名前:205:2007/04/15(日) 19:47:14 ID:Jgfvfo0C

うむ。やはりギャグとしては失敗だったか……無念。
それはそうと新しい奴の触りの部分だけ投下します。

259 名前:その名はイーヴァルディ:2007/04/15(日) 19:48:21 ID:Jgfvfo0C

 夜というのはどうしてこうも不気味で静かなのだろうと、タバサは時折考える。
 窓越しの闇に唸る風が木々を揺らし、葉を舞い散らせる音は、まるで何か恐ろしい化け物の咆哮の
ようにも聞こえる。大人になれば恐くなくなるだろうという子供のころの楽観的な予測とは裏腹に、
その音を聞けば未だに不安な気持ちになる。どれだけ年を取ったところで、見通すことの出来ない暗
闇は変わりなく恐ろしいらしい。
(わたしがまだ子供なだけかもしれないけど)
 小さくため息を吐きながら、タバサは萎縮しそうになる心を無理に奮い立たせて歩みを再開した。
 明日が虚無の曜日だからとついつい読書に熱中して、気付けばこんな時間になっていた。用足しに
行くのも忘れていたためにこみ上げる尿意を抑えきれなくなり、部屋から少し離れた便所で事を済ま
せてきた帰りなのである。
 それにしても暗い。手元のランプの明りがごく狭い範囲しか照らしてくれないのもあるが、今夜が
曇りがちな天気なために、あまり月明かりを頼りにできないことも大きな要因だろう。歩き慣れた寮
の中も、闇に飲まれるとまた別の表情を見せる。やけに大きな音を立てて軋む床も、普段は気付きも
しないくせに今はやたらと大きく見える壁の汚れや染みも、何もかもが不気味で恐ろしい。
(大丈夫、わたしは吸血鬼やオーク鬼とだって戦ったことがある。幽霊が出てきても、大丈夫)
 自分にそう言い聞かせながらも、タバサはやはり落ち着かない気分で周囲を見回しながら、恐々歩
いている。ちょっとした物音にもびくりと体を震わせてしまうほどだ。
 仕方のないことだ、とは思う。怪物を倒したことがあるという類の理屈が、あまり心の支えになる
ことぐらい、タバサ自身にもよく分かっているのだ。
 怪物というのは、あくまでも生物である。もちろん人間にとって厄介な相手であることは事実だが、
それでも対処法がない訳ではない。だから、襲われても何とか撃退することができる。
 だが、幽霊は違う。生き物ですらない。もっと訳の分からないものである。怪物をさほど恐れない
人間でも、幽霊に対しては恐怖心を抑えられないだろう。人間は、理解不能なものを最も恐れるのだ
から。
 要するに幽霊との戦い方が分かっていれば恐れる必要などないのだが、そんなものはロマリアの坊
主でもなければ知らないだろう。彼らですら知らないかもしれないが。
 そんなことをつらつらと考えている内に、自分の部屋の前に着いた。タバサはほっと息を吐いて、
ドアノブに手をかける。
 だが、扉を開く直前、視界の隅を何かぼんやりと発光する物体が横切った。体を硬直させながらそ
の方向を見ると、廊下の角に青白く光る何かが消えていくところであった。

260 名前:その名はイーヴァルディ:2007/04/15(日) 19:50:45 ID:Jgfvfo0C

 ごくりと唾を飲み込みながら、タバサは一度部屋の中に入って杖を手に取ると、先ほどの不審な影
を追って走り出した。もちろん、恐いことは恐い。だが、もしも暗殺者とか盗賊とかだったとしたら、
放っておくわけにはいかない。
(もしかしたら、またルイズを狙って誰かが来たのかもしれない)
 タバサは緊張しながらも忍び足で廊下を進み、壁の縁から曲がり角の向こう側を覗き込んだ。明り
もない廊下は暗く、本来ならば先の方を見通すことなどとても出来ないはずである。だが、今は違う。
先ほどの青白い物体がゆっくりと歩いているせいで、その周囲がぼんやりと浮かび上がっているのだ。
(歩いている?)
 そう、その物体は歩いていた。ということは、つまり人の形をしているということである。青白い
光を発するランプでも持っているのか、それとも人影自体が発光しているのか。だが発光する人間な
ど聞いたことがないし、そういう化け物も知らない。だとすると、やはり。
(そんなこと、考えちゃダメ)
 タバサは小さく首を振って不吉な想像を頭の中から追い出すと、意を決して曲がり角から飛び出し
た。不審な人影と一気に距離を詰めるべく駆け出そうとして、立ち止まる。
 先ほどまで確かにこの目で捉えていたはずの人影が、跡形もなく掻き消えている。青白い光の残影
すら残さず、一瞬できれいに消えてしまった。
 数秒も呆然としたあと、不意に恐怖が襲い掛かってきた。
 人影の正体が何であれ、あのタイミングで消えるというのはあまりにも唐突過ぎる。こちらに気付
いて何らかのリアクションを起こそうとしているのは間違いない。
 タバサは瞬時に壁に背をつけ、極限まで目を見開き、鳥のように落ち着きなく首を振りながら周囲
を見回した。ひどく喉が渇いているくせに、背中からは異様な量の嫌な汗が流れ落ちる。早口に呪文
を詠唱する声は自分でも聞き取れないほど掠れきっていた。杖を握る手に、いつも以上の力がこもる。
(どこ、どこから来るの、何が来るの)
 恐怖に揺さぶられる心に、落ち着け、落ち着け、と絶え間なく言い聞かせるが、果たしてこの状況
で何を根拠として落ち着けばいいというのか、自分でもよく分からない。
 とにかく、何かあったらすぐに「ウィンディ・アイシクル」をぶっ放そうという意志を固めたとき、
不意に肩を叩かれた。
 悲鳴は上げなかった。というよりも、上げられなかった。口は開いていたが声は喉で止まってし
まったのだ。
(後ろは壁のはず)
 一応心の中で再確認しつつ、タバサは目玉だけを動かしてで自分の左肩を見る。そこに、誰かの青
白い手が乗せられていた。青白い、というのは不健康な肌の色を形容しているのではなくて、実際に
青白く発光しているのである。間違いなく、先ほどの人影の腕であった。
 杖に溜めていた魔力が、形を保てずに霧散する。だがそんなことを気にしても仕方がない。幽霊に
魔法を浴びせたところで何になるというのか。

261 名前:その名はイーヴァルディ:2007/04/15(日) 19:54:02 ID:Jgfvfo0C

(落ち着いてシャルロット。大丈夫、まだ肩を叩かれただけ。気付かなかった振りをして歩き出せば
 大丈夫)
 我ながら名案を思いついたという気分で、タバサはおもむろに口笛を吹きながら震える足を一歩踏
み出した。同時に、例の青白い手もずるりと肩から滑り落ちる。
(自由への逃避)
 いつだか読んだ本のタイトルを頭の中に思い浮かべながら、タバサは一気に駆け出した。が、角を
曲がったところですぐに立ち止まってしまう。曲がってすぐのところに、例の青白い人影が佇んでい
たのである。
 タバサは驚愕と恐怖に動けなくなりながらも、驚くほどの冷静さで目の前の人影を観察した。
 人影は、ローブを身に纏っていた。裾のところがボロボロでなおかつ薄汚れているローブは、かな
り昔のデザインのものだ。体型は長身で、痩せている。顎から胸元まで垂れ下がる白髭を見る限りど
うやら老人らしいが、それにしては異様なほどに背筋がぴしりとしていた。だが、一番異様なのはそ
こではなく、人影の顔である。深い皺に覆われた顔の中央、本来ならば目玉がある場所には、何もな
かった。眼窩がぽっかりと開いて、闇が目玉の代わりに収まっている。
 全身から不可思議な青白い光を立ち上らせているところから考えても、明らかに人間ではない。
 そういう事実を再確認してなおさら体を硬くするタバサの前で、人影は不意に腰を屈めた。あの恐
ろしい顔を間近まで突きつけ、暗い眼窩を彼女の目線に合わせる。
 そして、にたりと笑った。
 自分が後ろ向きに倒れていくのを自覚しながら、タバサは「用を足しておいて本当に良かった」と
人事のように思った。

 すっかり眠り込んでいたキュルケは、誰かが部屋の外でぼそぼそと、しかし焦りきった早口で呪文
を詠唱しているのを聞いて目を覚ました。
(誰よ、こんな時間に)
 寝台の上で上半身を起こして目をこするのと同時に、扉の鍵が外された音がした。「アン・ロッ
ク」の呪文である。寝惚けていたキュルケの頭が急速に覚醒した。
(誰だか知らないけど、このわたしの寝所に忍び込もうとはいい度胸じゃない)
 無礼な闖入者を黒焦げにしてやるべくキュルケが杖を取り出すのと同時に、扉が勢いよく開かれた。
「待ちなさい、燃やされたくなきゃ」
 脅し文句はそれ以上続かなかった。部屋に飛び込んできたのが、見慣れた友人だったからである。
「タバサじゃない。どうしたのこんな夜中に」
 何故かいつも以上に小さく見える友人は、全く返事をしなかった。やたらと急いでドアを閉め、そ
の扉に「ロック」の呪文を重ねがけする。さらに安全を確認するようにきょろきょろと周囲を見回し
たあと、キュルケの寝台に飛び込んできた。
 あとはもうぶるぶる震えて布団を被るばかりである。かなり恐ろしい目に遭ったらしく、質問して
も何も答えず、ただただ青い顔で杖を握り締めているだけだ。
(恐い夢でも見たのかしらね)
 タバサの年を考えると失礼な推測ではあったが、今の彼女を見ているとそれ以外の想像が浮かばない。
 よく知る友人の意外な一面に微笑みながら、キュルケもまた寝台に戻り、横になってタバサを抱き
しめた。
 結局その日の夜、タバサはキュルケにしがみついたままずっとがたがたと震えていたのであった。


262 名前:205:2007/04/15(日) 19:56:30 ID:Jgfvfo0C

 短いですがここまでで。
 タバサは幽霊が苦手でキュルケはジグソーパズルが趣味なんだそうですね。
 一体どういう感じで原作に絡んでくるのか今から非常に楽しみですよはい。

 それでは次回。

263 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 22:01:10 ID:YYitbtFv
GJです
次回作も期待しています。

264 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 22:43:07 ID:YMzM4XIw
>>126
エロ〜ス、良い仕事ですなぁ。このままサイトが来ませんよーにw

265 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/15(日) 23:10:39 ID:ltC8mgdJ
最近のようこみたいなルイズの話を読んでみたいなぁ。
ようこの嫉妬の仕方と惚れた相手への一途さには
ルイズと共通するものがあると思う。

266 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 00:17:43 ID:4aAEgSsF
>>265
ようこ?

267 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 00:19:36 ID:+c5wH94q
>>265
「いぬかみっ!」の?

268 名前:ルイズの調教日記:2007/04/16(月) 01:13:55 ID:AMdQrSB8
○月○日
 最近サイトの様子がおかしい。いつも夜中にこっそり抜け出してる気配がある。
「ねえサイト、アンタ一体何してるの?」
 そう聞いても汗をかくばかりで答えてくれない。
 いったい何をしているのだろう?またあの淫乱メイドが絡んでいるのなら、厳しくしつける必要があるかもしれない。


○月○日
 今日は寝た振りをしてサイトの様子を観察してみることにした。
 サイトは私が眠ったかどうかを確認すると、こっそりベッドを抜け出し、藁の寝床へ入っていった。
 何だろう?藁のほうが寝心地が良いのだろうか?ふふ、やっぱり平民にはこのベッドは高級すぎるのかしら?
 そんなことを考えながらサイトを見ていると
「!!」
 思わず声が出そうになった! サイトは急に自分のズボンを下ろし始めたのだ……。
 もしかして用を足そうとでも言うのだろうか? もしそうだったら鞭打ち十回や二十回では済まさないことを
心に決めながら私はサイトの観察を続けた。
 どうやら違うようだが……何をしているのだろう?下半身のアレ、もしかしておちん……いやペニスというものだろうか?
 それを必死で擦っている。息遣いも荒い。
「ルイズ……ルイズ……」
 え……?しかも私の名前を呟いている。動きが一段と激しくなった。
「う……く……」
「ひゃ!!」
驚いた!!サイトはペニスの先から妙な液を出したのだ!まずい!サイトに気づかれたかもしれない!!
「!!」
サイトは呆然としながらこっちを見ている。目が……合ってしまった。

269 名前:ルイズの調教日記:2007/04/16(月) 01:14:36 ID:AMdQrSB8
「ねえ……サイト。何、してるの?」
 私は震えながら言う。
「いや……これは、その……」
 サイトは明らかに怯えている。この頃になって私はすでに確信していた。
 昔学校で聞いたことがある。男の人は……自らのモノを擦って精子を出すことによって快感を得ると。
 私はにやりと笑い、サイトの前に立った。
「ねえ……怒らないから言ってごらん。何、してるの?」
「これは……マス…ター……べー……ション…とか言ったような……」
 サイトは子羊のように怯えている。楽しい。体が妙な快感に打ち震える。
「ねえ、どうして私の名前を言っていたの?」
「あ……あの……」
「私を想像してそれ、していたのよね」
「それは……」
「そ・う・よ・ね!」
「はい……」
サイトは顔を真っ赤にして頷いた。私の体を電流が走ったような快感が駆け巡った。
「ねえサイト、今のもう一回やってみて」
「……え?」
「もう一回、今の出してみてって言ってるの」
「いや、そんな……すぐには」
確かに、サイトのペニスはさっきと形が変わり、すっかり縮んでいる。
私は思わずそれに手を伸ばした
「ほら、さっきみたいにこうやってもう一度擦ってみなさいよ」
「ちょ、ちょっとルイズ!!」
 私はさっきのようにサイトのペニスを手で擦ってみた。
 するとサイトのペニスはぐんぐん大きくなり初め見たときと同じ形になった。
「へ〜硬くなるのね、コレ」
 私はそれを指でピンッと弾いた。
「う!」
 するとサイトは痛そうな、それでいて気持ちよさそうな悲鳴を上げたので、私は面白くなり何度も弾いた。
「ルイズ!止めて!あぅ!」
「でもなんかサイト気持ちよさそー。こうやってやるんだっけ?」
 私は指で弾くのを止め、手を使ってペニス全体を擦った。
「ルイズ止めろって!ちょっと!うぁ!」 
 サイトが妙な悲鳴をあげているが私は手を止めず、スピードを上げた。
シュッシュッ
「やばいってこのままじゃ!あ!」
ドクン!ビュル!ビュクンッ!
「へ〜面白い♪」
 さっきと同じようにサイトのペニスからは大量の精子というやつが溢れ出てきた。
「ごめん……ルイズ……」
「何がよ、いいからもう一回出してみて。あと、明日から毎晩、私にコレが出るとこ見せること。いいわね」
「ちょっと、そんなの無理だよ!!」
「あんたがこんなことしてるってシエスタ辺りが知ったらどう思うかしらね〜」
「な!」
「ね、分かったならもう一回出してよ」
「勘弁してくれ……」

 結局この後私は三回サイトの射精(と呼ぶらしい)を観察した。
サイトには言わなかったが、サイトが射精するたびに私も体が疼き、秘部が熱くなっていたのだ。

270 名前:268:2007/04/16(月) 01:16:17 ID:AMdQrSB8
最近十巻を読んでこんな話を思いついてしまった。
サイトは虐められるのがあってると思う

271 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 01:24:54 ID:Mq7tlhd9
こういうルイズって逆に新鮮だな。
なんだか昼はS、夜はMっていうイメージが自分のなかで定着しちゃってる。
まあ、それとこれとは別なわけでGJ。

272 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 20:49:46 ID:4PgIp/VL
良い。良いですよお兄さん。
Sルイズ最高です。GJ。
次回作もぜひSルイズでっっ!

273 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 21:15:49 ID:oRp22hfl
ルイズはこんなこと言わない
まあ勃起したけど

274 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 23:30:29 ID:ETW1Sq8h
俺はMルイズが好きだ

275 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 23:59:10 ID:kjvcF5BM
SとMは相反するものではないってばっちゃが言ってた

276 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 00:09:23 ID:XWjoQP3A
(・3・)おじさんはMが好きだけどね。

277 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 00:44:37 ID:b0xnBQbc
どっちも好きだ。大好きだ。SもMも大好きだ。

278 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 00:45:34 ID:PFW4cbsV
>>276
お前は村に帰って爪でも剥いでろw

279 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 00:48:50 ID:47hbayYs
8巻のフライトアテンダントタバサに最高に萌えた。

今日唐突に、才人が強烈な媚薬をみんなに飲まされて、誰かを襲うか選ばさせられるという電波を受信した。(もちろん俺はタバサキボン)
選択式のストーリーを誰か書いてくだされ

280 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:43:39 ID:6NPG1qw3
さてと、ちょっと買い物に出る前に投下。
予告時刻に遅れた上に途中だけど勘弁してね♪(ぁ


281 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:44:32 ID:6NPG1qw3
「ほら犬っ、どっちにすんのよっ!」

知らない女の人が半裸っつーか八割裸で俺に詰め寄ってくる。
…マテヨ今どっかで聞いたフレーズが。

「ほらほらっ、犬ぅ!」

人の事犬呼ばわりするヤツって言ったら…。

「ルイズっ!?」

その女性は俺にそう呼ばれた瞬間、嬉しそうに微笑んだ。

「サイト、私だってわかっ」

ぼく。

笑顔で詰め寄ってきていたルイズ?は、突然上から降ってきた分厚い本でノックアウトされた。
目を回して突っ伏したルイズ?の後ろから現れたのは。

「サイト…」

ルイズを殴り倒した分厚い本で胸元を覆い隠し、にっこり優しく微笑むその青い髪の女性は。

「シャルロット!?」
「サイト!」

ぎゅっと抱きついてきたそのやわらかいおっぱ…じゃない女性は、俺がかつてシャルロットの実家で見た。
成長した姿のシャルロットだった。


282 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:45:53 ID:6NPG1qw3
とりあえず気絶したルイズをベッドに寝かせて。
才人はタバサにシエスタの予備のメイド服を着せて、タバサに事情を尋ねた。
どうやら成長する魔法で姿を変えて、才人を待っていたらしい。
…勝負の部分はあまりにも醜いのでカットしてあったが。

「…しっかし、なんでまた」

つくづく女心を理解しない唐変木である。
タバサは頬を染めると、俯いてもじもじしながら言った。

「サイトは大きいのが好きだから」

言って、少し足りないメイド服の胸の部分を強調するように屈みこんで、才人を見上げた。
白い柔肉が眩い谷間を作り、才人の目を釘付けにする。

「い、いやまあ確かにそうだけどさ」

言いながらタバサの胸から目を逸らそうとするが、なかなか自分の欲望に勝てない。
…行ける。
タバサは好機と見るや、遠慮なくそのたわわな胸を歪まんばかりに押し付けて、才人の腕に抱きついた。

「この格好、嫌い?」

そしてちょっと泣きそうな顔などしてみる。
気になる女の子に泣かれて平気でいられるのはよほどのアホか性的倒錯者だけ。
『素直になれない女主人〜史上最強の執事・修羅の章〜 第3巻「止まる世界」』からの引用であった。
案の定才人は慌てた。
主に胸の谷間に埋められた肘の感触によって卍解し始めた己の斬魄刀を気にしての事だったが。

「い、いやそんなことはないけど!」

なんとか暴走しそうな己自身を抑えて、才人はタバサの肩を掴んで引き剥がす。
…うし、なんとかもった。

「と、とりあえずシャルロットはどうしたいんだ?」

とりあえずこのまま密着とかされ続けたら理性を保つ自身はありません。
ただでさえスライム以下のHPしかない理性だというのに、デスピサロと戦うのは不可能です。
タバサはそんな才人に少し不満そうにしていたが。
ふとある事を思いつく。

「デート、して」
「へ?」

いつぞや一緒に出かけたときの妹呼ばわりされた苦々しい思い出がタバサの脳裏を駆け巡る。
…この格好なら…!
この格好なら間違いなく、恋人同士に見えるだろう。
タバサは期待に胸を膨らませ、才人に言い放った。

「着替えてくるから。正門で待ってて」
「へ?う、うん」

一方的に進む話に混乱しながら、ついつい才人は首を縦に振ってしまった。

283 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:46:27 ID:6NPG1qw3
タバサが正門に出てくるまで、三十分以上かかった。

「ごめんなさい、待った?」

成長したタバサが才人の目の前で両手を膝に当てて息を整えている。
何この完璧超人。
流れる長い髪は、先端の方でいつぞや才人が贈った水色のリボンによって纏められている。
いつも着ている服ではサイズが合わないので、キュルケに事情を話して一着借りてきた。
ちょっと胸元が開いているのは仕様らしい。
短いスカートから伸びるほっそりとした脚は白いニーソックスで彩られて、健康的に実った腰へと続く。
そこから続く曲線は優雅なカーブを描き、たわわに実った果実へと続く。
そして、それらを纏めるまるで雪の妖精のような可憐な笑顔。
素で可愛いんですけど。

「?」

才人が何も言わないので、タバサは小首をこくん、とかしげて疑問を現した。
ギガ萌えス。
萌え死にそうになっている才人に、タバサはさらに追い討ちをかける。

「どうしたの?」

小首をかしげたまま、下から才人の顔を覗き込んでくる。
そうるすると。
少し開いた胸元から、白磁の輝きを持つ柔らかい球体が目に入るわけで。
いかんいかんいかん。時と場所を考えろ才人。
才人は必死に理性を働かせ、タバサに尋ねた。

「で、デートって町でよかった?」

言う才人の傍らには彼の愛馬が。
当然これで町へ向かうのだ。

「うん」

言ってタバサは頷く。
そして才人は一足先に馬に乗り、タバサに向かって手を差し伸べる。
タバサは才人の手を握って、身体を預ける。
才人は一気に手を引いてタバサを前に抱える。
…へ?軽くねえ?
タバサは成長しているにも拘らず、いつものようにふわりと羽のように才人の前に引き上げられた。
実際には、重くなっていると予想した才人の力加減が強すぎただけなのだが。
そして才人はもう一つの間違いに気付く。
ふわり。
才人の目の前で、柔らかい青い髪がふわふわと揺れる。
こ、これわぁ!
いつもなら小さなタバサが才人の前に座ると、せいぜい胸の上程度までしか背が届かないのだが。
成長したタバサの背は才人の鼻の先にまで伸びていたのだった。
んはー。ええ匂いやー。
才人は思わず背中からタバサの髪の匂いをくんかくんかする。

「…サイト?」

いつまで経っても馬を走らせない才人を不審に思ったのか、見上げながら振り向く。
才人は慌てて通常の三倍に膨らんだ鼻の穴を慌ててすぼめる。

「じゃ、じゃあ行こうか?」
「うん」

そして、才人は町に着くまでの間、タバサから流れてくる楽園の香りに必死に抵抗する羽目になった。

284 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:47:04 ID:6NPG1qw3
町につくと、もう既に昼を回っていた。
これはリベンジのチャンス。
私はサイトの方を見る。

ぐぎゅう。

さすがサイトの身体。ちゃんと空気読んでる。
…本人は全く空気読めない唐変木だけど…。
私はお腹を鳴らしたサイトに微笑むと、言った。

「ご飯にしよ」

…なんだか、今日は顔の筋肉が動きやすい。
いつもは、サイトの前で表情を付ける時には、結構頑張らないといけないんだけど。
今日は、感情が素直に表情になる。
体が成長したお陰なんだろうか。
言われたサイトは、ちょっと恥ずかしそうに笑った。

「そうだな。じゃあ、行こうか」

そして差し出された手を、私は握る。
それと同時に。

ぐぎゅうぅ〜〜〜〜っ。

え?
今の重低音なに?
え?まさか?

「シャルロットもお腹すいてんだな」

言ってサイトはくすっと笑う。
ええええええええええええええええええええええええええええ?
顔がどんどん赤くなっていくのが分かった。
せ、せっかく成長して大人っぽくなったっていうのにっ…!

「可愛いよ、シャルロット」

言ってサイトは私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
うー…。この格好になってまで可愛いとか言われたくない…。
サイトは正直、もっと空気を読むべきだと思う…。
私はちょっと不機嫌になって、町の賑わいの中へサイトに手を引かれていった。

285 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:47:40 ID:6NPG1qw3
二人は、以前タバサがメニューを蹴散らした、街中の大衆食堂へと入っていった。
以前と同じく、昼の食堂は昼食を楽しむ人々で賑わっていた。
才人は空いている席を適当に見繕うと、そこに腰掛けた。
タバサはその対面に腰掛ける。
そして間もなく、ウェイトレスが注文をとりに、元気よくやってきた。

「はいいらっしゃいお二人さん。メニューこれね。とりあえずなんか飲む?」

以前と同じ言葉で、その活発なウェイトレスは才人に尋ねる。

「あー、えーっと」

メニューを受け取ったが、当然才人にはそれが読めない。
タバサはそれを見て、言った。

「この人は字が読めない」
「あら」
「だから私が。
 サイト、ミルクでよかった?」

以前の注文を覚えていたタバサは、才人にそう尋ねる。

「あ、うん」
「私は氷水で」

注文を受け取ったウェイトレスは、笑顔で皮肉を言った。

「お姉さん、頭の弱い旦那持つと苦労するね?」

そしてそのまま、踵を返して注文を厨房に持って行った。
旦那。
旦那=夫=婚姻を結んだ男性=つがい=恋人以上=愛の最終形。
にへ。
タバサは満面の笑顔になる。
リベンジ成功っ!

「嬉しそうだなタバサ」

頬杖を突きながら、才人はそう呟く。
サイトは。サイトはどう思ってるんだろう?私とふ、夫婦って見られて、ど、どんなふうに…。
しかしタバサのその疑問符は、世界一空気を読まない男の台詞で中断させられる。

「そんなに腹減ってたのか?」

ぴきっ。
その言葉にタバサの顔が一瞬ひきつり。

「はーいお待たせー。食事の方はどうするー?」

さっきのウェイトレスが追加の注文を取りに来て。

「………。
 ここからここまで全部。
 あと氷水ピッチャーでよろしく」

結局、前回と同じ結果になったのだった。

286 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:48:55 ID:6NPG1qw3
食堂を出た後もシャルロットは不機嫌だった。
…なんでだ?
俺はシャルロットが不機嫌なのが全く理解できない。
食事始める前はあんなに機嫌よかったのになあ。
今は、俺と手を繋ごうともせずに、一歩前を不機嫌そうに歩いている。
…ったく、しゃあねえなあ。
俺は歩くスピードを速めると、シャルロットに追いついた。
いつもは歩幅が違うせいですぐ追いつくのだが、シャルロットの体が成長しているせいか、追いつくのに少しかかった。
並ぶと、シャルロットの背が伸びているのがよく分かった。
あと、不機嫌なのもよく分かった。
…機嫌、とるか。
俺は、そっと手を伸ばして。

「あ」

シャルロットの肩を抱くと、引き寄せた。

「何怒ってるのか知らないけどさ。
 せっかくのデートなんだし、機嫌直せよ」

いつもならこれで機嫌よ

ぱしっ。

アレ?
なんと、シャルロットは俺の手を払いのけた。
そして満面に不機嫌を露にして、俺を振り仰ぐ。

「…毎回毎回、そんな子供だましで騙されない」

…あ、あのーう?
シャルロットは不機嫌な顔のまま、今度は抱きついてきた。
え、えと?

「ちゃんと責任とって」

あ、あの、責任ってのはこの場合どういう…。
そのままシャルロットは俺の胸板にやーらかい肉まんじゅうを押し付けながら言った。

「今夜は帰さない」

え?あの?シャルロットさんそれ男の台詞…。
そして俺は。
その日、町でシャルロットと一夜を共にする事になったわけで…。

287 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/17(火) 14:49:40 ID:6NPG1qw3
そんじゃあ買い物行って来ます。
気力残ってたら帰ってきてから続き投下しまーノシ

288 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 15:31:23 ID:cQp5qrWb
>>287
グハァ、タバサ可愛ーなー。
激励かけちゃるから、続きカモン!

289 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 15:36:49 ID:aW8kCXRK
       (  _,, -''"      ',             __.__       ____
   ハ   ( l         ',____,、      (:::} l l l ,}      /      \
   ハ   ( .',         ト───‐'      l::l ̄ ̄l     l        │
   ハ   (  .',         |              l::|二二l     |  ハ こ  .|
       ( /ィ         h         , '´ ̄ ̄ ̄`ヽ   |  ハ や │
⌒⌒⌒ヽ(⌒ヽ/ ',         l.l         ,'  r──―‐tl.   |  ハ つ │
        ̄   ',       fllJ.        { r' ー-、ノ ,r‐l    |  ! め │
            ヾ     ル'ノ |ll       ,-l l ´~~ ‐ l~`ト,.  l        |
             〉vw'レハノ   l.lll       ヽl l ',   ,_ ! ,'ノ   ヽ  ____/
             l_,,, =====、_ !'lll       .ハ. l  r'"__゙,,`l|     )ノ
          _,,ノ※※※※※`ー,,,       / lヽノ ´'ー'´ハ
       -‐'"´ ヽ※※※※※_,, -''"`''ー-、 _,へ,_', ヽ,,二,,/ .l
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       `''ー-、 l      ト、へ

290 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 18:04:59 ID:fJJlzrcc
ところでへんたいさんが買い物から帰ってくるの待ってたら、いつのまにかこんな時間な件について

291 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 20:03:15 ID:cQp5qrWb
たいへんたいへんたいへんたいさ〜ん

292 名前:ゼロ厨:2007/04/17(火) 20:13:43 ID:O/ytjvWM
早く帰って来ないかな、へんたいさん・・・

293 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 20:21:38 ID:fSNgsz3o
新刊が出てないだけに、
せんたいさんに対する期待がどうしても
高くなってしまう。

294 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 20:38:25 ID:GEGSbjEu
せんたいさんはタバサを書いてるときが一番輝いてる件について

295 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 21:10:22 ID:ZdgUcnGJ
へんたいさん何買いに行ったんだろ?
きゅうりかな

296 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 21:13:58 ID:O/ytjvWM
>>295多分ね・・・

297 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 21:15:45 ID:O/ytjvWM
sage忘れた・・・orz

298 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 21:39:18 ID:QbkGLsBI
へんたいさんタバサ好きなんだなって本当に思うなw
そこで切っちゃうのかよ!ってとこで次回にしやがってえww
wkrkしてまってます。

299 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 22:35:40 ID:V+Jmgi0a
変態さんは馬を使わずに街まで行っちゃったんだよ

300 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 23:13:10 ID:cQp5qrWb
せんたいさん、激励激励・・・SP切れた(´△`)

301 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 23:34:28 ID:XWjoQP3A
>>300
つ【献身】or【期待】

302 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 00:20:44 ID:RRsHQjsm
ああもうがまんできねえ。。。
だめだ。。。俺の中の何かが弾けそうだよ。
せいたいさーん!!

303 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:12:58 ID:kNS7STNe
おまたへー。
続き投下いくよん

>>288
すまん、俺スパロボ嫌いなんだ…。

304 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:14:18 ID:kNS7STNe
よしこうなったら。
アレだ。
なんだっけ。
寝たふりで誤魔化す?
無理。活動を止めたら襲われる。はっきり言って、あの身体で襲われたら理性を保つのは無理。
隙を見て逃げ出す?
不可能。ドアの鍵はシャルロットが『ロック』で施錠しちまった。魔法の使えない俺には魔法の鍵は外せない。
口先三寸で誤魔化す?
…可能性としちゃコレが一番だな。なんとか説得して、学院に…って。
アレ?ちょっとまって?
なんか俺シャルロットとするのがイヤみたいじゃん?
ちょっと自問自答してみる。
なんで俺シャルロットとするの否定してんだっけ?
えーっと…。うーんと…。

『また浮気したわね!犬ぅ!』

ぞっくぅ!

俺の背筋を本能に近い寒気が走り抜ける。
そ、そうだ。
シャルロットとシたことがまたバレたら。
マジヤバイ。
俺はシャルロットの方を向きながら、言い訳を考えてみる。
『眠いから』『明日に障るから』『今日は疲れてるんだ』…まあこんなとこ?
そして振り向く。
目が点になった。

「あ、あのうシャルロットさん?」
「…何?」
「なんて格好してんですかあーた!」

思わず突っ込んでしまった。

305 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:16:13 ID:kNS7STNe
振り向いたベッドの上で、シャルロットは。
いつぞや着ていた、紺色の。
すくうる水着に身を包んでおいででした。
その水着はあからさまにダウンザイズで、あっちこっちがはち切れんばかりに突っ張っていた。
特に注目なのがその胸。
『たばさ』と平仮名で書かれた布ゼッケンが、内側からこぼれんばかりのおにくで押し出され、歪んでいた。
ファーーンタスティーーーック!
いや違ってっ!

「…サイト、この格好好きだと思って」

いやまあたしかに否定はしないけども!
いや好きか嫌いかって聞かれたら好きな部類だけども!

「イヤなら脱ぐ」

言って肩紐に手をかけて下ろそうとする。
ちょっとまてちょっとまって!
そんな、そんな!
もったいない!
アレ?

「いや別にイヤって言ってないし!」

俺が言う頃には、すでにシャルロットは肩から紐を下ろしていた。
するってえと。
こぼれかけだったおっぱいがこぼれちゃうわけで。
わーい、ぽよんぽよんだー。
はっ?俺は今何をっ?

「…サイト、乱暴…」

え?あれ?いつの間に?
俺は知らない間にシャルロットを押し倒していた。
あれれ?ていうかなんか手が柔らかいものの上に?

ふにゅふにゅ。

「やんっ」

何で?どうしてこーなるのよ!
どうしてフルオートでシャルロットのおっぱい揉み揉みしてるかな俺の手!?
いやまあ元々俺の理性はスペ○ンカーの主人公なみに脆弱だけどもさ!
宿屋のドアくぐった辺りからヤバい気配はしてたけどもさ!
はっ!?しまった。これは。
孔明の罠だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

306 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:17:01 ID:kNS7STNe
すっかりタバサの罠にはまった才人は、ぴちぴちのスクール水着に身を包んだタバサの豊満な胸を、後ろから揉みしだいていた。
すでに大量の蜜で潤ったタバサの秘所は、水着の布をずらされ、才人の獣で貫かれていた。
密室と化した宿屋の個室に、ベッドの軋む音と牝の啼く声、そして淫らな水音が響く。

「あっ、ひ!ふぁっ」

タバサはあぐらをかいた才人の上に乗せられ、下から容赦なく突き上げられる。
その度に白磁の双丘が揺れ、才人の手の中で卑猥に形を変える。
最初は乱暴な才人の行動に非難を向けていたタバサだったが、行為がエスカレートするにつれ、才人を受け入れていった。
今はもう、乱暴に胸を揉む才人の手に指を沿え自ら快感の中枢に彼の手を導き、そして貫かれる腰は淫らにうねっていた。

ぐちゅ!じゅぷ!

腰と腰がぶつかり続け、その接合部からあふれ出す淫液は白く濁っていた。
タバサのそこは成長したせいか、いつもより深く柔らかく才人を咥えていた。

「あ、らめ、深い、深すぎるっ…!」

その深い接合に耐えられなくなったタバサは、知らず知らずのうちに脚を閉じ始めていた。
それを察した才人は、胸を揉んでいた両手をタバサの膝に当て、無理やり開かせた。

「脚閉じるの禁止ー」
「ひ!」

脚を無理やり開かれたため、才人の先端がタバサの奥を抉る。
その鋭い快感に、タバサは一瞬で達した。

「ひぅ!っひぁ…!」

かくかくと震え、タバサは才人を締め上げる。
しかし、才人はまだ限界に達していなかった。

「あれー?先に逝っちゃったのー?」

才人は意地悪にそう言うと、絶頂の余韻で返答できないタバサの身体を持ち上げて。

ちゅぷんっ…。

「…あ…」

まだ硬さを失わない才人が、タバサの裂け目から吐き出される。
白く濁った愛液のまとわりつくそれを完全に引き抜くと、才人はタバサを向き合わせ、抱きしめてベッドに仰向けに寝転ぶ。

「サイ、トぉ…」

絶頂の余韻と才人に抱きしめられる幸福感で、タバサは才人のされるがままになる。
そんなタバサの耳元で、才人は囁いた。

「あのさ、シャルロット?」
「なに…?」
「俺、まだ逝ってないんだけど?」

307 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:17:33 ID:kNS7STNe
才人は、タバサのお尻を掴んで、自分自身の上に持っていく。
そして続けた。

「ここからは、シャルロットがしてみてよ」

タバサは才人の言葉を聞いて、自分の下で息づく才人に指を絡ませ、自らに導こうとする。
しかし、絶頂によって脱力した身体は、うまく力が入らず、なかなか才人を咥え込めない。

「しょうがないなあ、シャルロットは…♪」

才人は、自分自身の上にタバサが押し当てられるのを感じると。
腰を浮かせ、一気にタバサを貫いた。

「ひゃあっ!」

一度達してさらに柔らかくなったタバサのそこを、才人の剛直が容赦なく削る。

「あ、ひ、らめ、いっちゃう、また、またぁっ!」

成長した身体は刺激に敏感になっているのか、タバサは再び達し、才人をぎゅっと締め付けて痙攣する。
しかし、才人の律動は止まらない。

ぐちゅ!ぐちゅ!ぐちゅ!

締め付けるタバサの中を容赦なく侵し、才人は何度も腰を往復させる。

「やめ、も、やめ、変に、なる、からぁっ!」
「変になっていいよ、俺が許すっ!」

才人は己の上で揺れるタバサの身体を抱きしめ、さらに腰を打ちつけた。

「やらぁっ、サイトぉっ、こんなぁ!私!こんなぁっ!こんなのぉ!」

才人を抱きしめ、また達するタバサ。
腰の力が全て膣壁に集中し、才人を絞り上げる。
そして、ついに才人が達する。

「出すよ、シャルロットっ!」

どくっ!どくどくどくっ!

「ひぁ!ひゃぅんっ…………!」

きゅっ…。

最奥で吐き出される熱い刺激に、タバサは最後の絶頂に達し、事切れたのだった。

308 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:18:18 ID:kNS7STNe
目を覚ますと、隣で元に戻ったシャルロットが寝ていた。
…どうやら、この術も気絶しちゃうと元に戻るみたいだな。
昨日あんなに激しく逝っちゃったし。
しっかし。
かーいかったなー。大人シャルロット。
あんなコが嫁になったらサイコーだろうなー。

『おかえりなさい。
 ご飯にする?お風呂にする?それともわ・た・し?』

なんて裸エプロンで迫ってきたりな!
いやシャルロットだったらしてくれるだろうけど。
そうかー。シャルロットは将来ああなるのかぁ…。
するってぇと今から唾つけとくのも悪くない選択肢かもなあ…。

「サイト…」

シャルロットが俺の横で、寝言で俺の名前を言って、寝返りを打つ。
うん、大人シャルロットもいいけど。
こっちにちみっこいシャルロットも最高だネ!
なんて俺が考えていると。

どんどん。

ドアをノックする音が聞こえた。
あ、もうそんな時間かぁ。
この部屋は鎧戸で密閉されているもんで、現在時刻を知る方法は体内時計くらいのもの。
だもんで、チェックアウトの時間になると宿屋の親父さんがノックで知らせてくれ

どんどんどん!

…そんなに叩かなくても分かってるって…。
俺は服を着て、ドアを開けるべく立ち上が

どっこぉん!

頑丈な分厚い扉が、爆発とともに吹き飛んだ。
…え。
まさか。
この覚えのある爆発パターンは。

「   い     ぬ   ?」

ぎにゃああああああああああああああああああああああああああ!
なしてここに!ここに!
ルイズがいるんだあああああああああああ!

「簡単な理屈よ。アンタの人相を町の人に聞いて回ったらココに辿り着いたのよ…」

な、なんでこういう時だけ!
あーたは少年探偵団なみの捜索能力を発揮するんですかぁぁぁぁぁぁぁ!

309 名前:タバサにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:19:10 ID:kNS7STNe
「さて。
 私は寛大なご主人様だから?犬がどこで何しようと勝手だと思うけど」

嘘だッ!

「犬が粗相しないように躾は必要だと思うのよね?
 そう、足りない部分を補う躾がね…」

言いながらルイズは俺に一歩一歩近寄ってくる。
まるで地獄の鬼のように。

「そう、サイトに足りないものは何かしら。
 情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ……そして」

後ずさる俺の背中に、壁がぶつかる。
やべえ。逃げ場がねえ。
そしてルイズは懐から鞭を取り出し。

「そして何より……。
 慎 み ってもんが足りないわね!
 この、犬ぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!」

俺に向かって振り下ろした。
なんでいっつもこうなんだーーーーーーーーーーー!〜fin

310 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/18(水) 01:20:35 ID:kNS7STNe
はいおしまいです。
すまんねえ、買い物帰ってからいろいろしてたら遅くなっちゃった。
具体的にはDVDで蜘蛛男の復習してたんだけどネ(ぁ

そいじゃあまったねーノシ

311 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 01:36:36 ID:dgBA3NN0
>>310
いやぁお疲れー、待ってたかいが有るってもんさね、にしてもスパロボ嫌いですぅ?(´A`)

312 名前:261のひと:2007/04/18(水) 03:07:39 ID:J37G4WVk
2006年度が終わりません。

……ストレス解消に書き上げたので投下

313 名前:1/8:2007/04/18(水) 03:08:11 ID:J37G4WVk
 キュルケに厳重に言い含められたことがある。

「エルフが追ってきたら、あの二人が頼りなんだから、
 二人そろって疲れ果てないように監視してて」

 エルフと戦えるのがこの二人しか居ないのは分かるけれど。

 ……疲れ果てる?

 宿に泊まるのは、疲れを癒すためなのに。
 不思議に思ったわたしはキュルケに聞いてみたけれど、笑うばかりで何も教えてくれなかった。

 自分やモンモランシーだとルイズが部屋に入れないだろうからと、
 キュルケがわたしを二人と同室にした。

 それは良い。
 何だかよく分からないけれど、皆の役に立つのなら。

 ……でも、

「何やってるの、タバサ?」
「寝ないのか?」

 二人そろってわたしをベットで待っている。
 左端が空いて、どうやらそこがわたしの場所らしい。

 ……あの、あのね、ここツインだよ?
 ベット二個有るのに。
 当然ルイズとわたしが同じベットだと思ったのに。

 ルイズとサイトが同じベットに入った時、やっとキュルケの言葉の意味が分かって、
 その場で固まっているわたしに、二人は布団を持ち上げてわたしの手招きした。

「夜更かしは駄目よ?」
「だめだぞー」

 ……どうして当然のように三人で同じベットに寝ようとするの?

 
 ――タバサは知らない。
 サイトとルイズは三人で寝るのがすっかり習慣に成っていることを。
 
 三人=同じベット

 この二人の常識は、徐々に一般常識から乖離しつつあったが……

「タバサ、ひょっとして寝付けないの?」
「そうか、大変な目にあったところだしな」

 ……うん、今まさに大変な目に遭ってるよ?

「「三人で運動でもする?」」

 ……ふぇ?

「寝る」

 サイトとルイズの言葉に、ちょっぴり恥ずかしい妄想をしてしまったタバサは、
 慌ててベットに飛び込んだ。

314 名前:2/8:2007/04/18(水) 03:08:50 ID:J37G4WVk
 お、男の子の身体だ……
 狭いベットの上で触れるまでもなく感じられる、自分やキュルケとは密度の違う筋肉に、
 タバサは緊張を隠せない。


 ――ルイズの隣に寝かせれば良いものを、いつもの癖でサイトを中央に、
 女の子二人で挟むような位置取りだった。
 習慣というモノは実に恐ろしい。

「……布団が小さいわね……ちょっと詰めて」
「ん〜、タバサ、もうちょっとこっち来いよ」

 ……わざと? わざとなの?
 そう疑いたくなる位、二人は揃って天然だった。
 ここまで無邪気に言われると、勘ぐる自分が恥ずかしくなって来て、

「…………ん」

 思い切ってサイトに密着してみる。
 ……うわ……硬い……
 なんて言うか女の子より骨がしっかりしてて肉が厚い。
 キュルケだって、わたしに比べたら筋肉あるのに。

 ……サイトって逞しい。

 後になって考えて、思わず取り乱してしまったことを、ごくごく自然に思う。

「…………タバサ? タバサ?」
「って、本名違うんじゃなかったかしら?」

 いけない考え事に夢中で、二人が……

「「シャルロット?」」

 っ!
 わたしの……名前。
 耳元で優しく紡がれる、わたしの本当の名前。

「は……はい」

 うれしくて、ついしっかりと抱きつきながら返事をする。

「あ、やっぱり名前間違えたの怒ってたのね」
「ごめんな、シャルロット」

 ……ち、ちがうの。
 恥ずかしくって、頭から布団を被ってサイトにしっかりと抱きつく。

 暖かいね。
 周りに誰か信じられる人が居るのは、何て素敵な事。

「もうねるの?」
「おやすみ、シャルロット」

 顔を上げないわたしを置いて、二人は笑って目を閉じた。

315 名前:3/8:2007/04/18(水) 03:09:31 ID:J37G4WVk
 ……って、寝れるわけない。
 どうしてこの二人は平気なの?

 のんきにすぴすぴ寝息を立てている。
 すっかり寝入った様子のサイトから少しはなれて溜息を吐く。

「どうして? 隣に好きな相手がいるのに、二人ともそんなに寝つきがいいのっ?」

 答え
  慣れてるから。

 そんな二人に取り残されて、タバサ――シャルロットは一人悶々としていた。

316 名前:4/8:2007/04/18(水) 03:10:04 ID:J37G4WVk
 サイトには当人も自覚していない不満があった。

 二人の女の子に添い寝してもらっておいて……
 友人達に聞かれると、確実に撲殺されそうな不満。

 寝返りが打てない。

 ここ暫く寝ているサイトの両手が自由な日は一日も無く、
 シエスタと別行動になるや、牢屋行き。
 その後はタバサの救出に向かう緊張感で安眠どころではなかった。

 ……つまり、タバサを助けてやっと熟睡できる上、
 シエスタに張り合う必要の無かったルイズが密着しないため、
 サイトは久々に快適な眠りにつけた。

「……ん……るぃずぅ…………」

 ころころと、思うままに転がりながら心地よい夢に溺れる。
 人としてこれ以上の幸せがあろうか?

 夢の中のルイズは本物より優しくサイトを抱きとめて、
 その手を優しく……

317 名前:5/8:2007/04/18(水) 03:10:36 ID:J37G4WVk
 サイトのほうを向いているのが恥ずかしくなったタバサは、
 二人に背中を向けてうとうとまどろんでいるた。

 眠りに落ちる寸前、背後からいきなりサイトに抱きつかれた。

「っ! だ……だめっ」
「……ん……るぃずぅ…………」

 寝惚けてる?
 背中から回されたサイトの手が、タバサの胸を這い回った。

「うん……ルイズだー」
 
 えっと……それ、ちょっとわたし達に失礼だと……ひゃっ

 ふくらみかけの胸は強く触られると痛みを覚えるが、寝惚けているサイトの力ない指は、
 却ってタバサに丁度良い刺激となっていた。

「ちょっ……ダメっ……」

 身体を捻って逃れようとするタバサの耳にルイズの声が届いた。

「ん〜、サイトぉ……」

 タバサが暴れた所為で布団が引っ張られ、隙間風でルイズの眠りが浅くなったようだった。

(……ル、ルイズに見られたら……)

 自分を助けてくれた二人の喧嘩なんて、見たくなかった。

「んっ……んんんっ……ん〜〜っ」

 タバサは下唇を薄く噛みながら、必死で枕に口を押し付けていた。

318 名前:6/8:2007/04/18(水) 03:11:08 ID:J37G4WVk
(や……あっ……本当に……寝てる……のぉ?)
 
 サイトの暴走は止まらなかった、背中から圧し掛かるようにタバサの動きを封じながら、
 両足までタバサに絡ませる。

 望み得る最高級の抱き枕。

 足を引っ張られるお陰で、ぴんと張り詰めた上半身は更に敏感になり、
 止まる様子の無い両手の刺激を効率よく伝える。

 さらに後ろからサイトが組み付いたことで、
 タバサのお尻にはなじみのない熱い塊押し付けられ、ソレを悟ったタバサの羞恥を煽る。

「ルーイズー……むにゃ……」
「サーイトー……ぐー……」

(そーゆーのは向かい合ってやってぇぇぇぇ)

 ルイズに気を使って、喋ることの出来ないタバサの悲鳴は誰にも届かず……

(だ、だめ……本当に、ちょっ……やあっ……とまってぇぇぇ)

 執拗なサイトの手によって、じりじりと寝巻きが捲り上げられていく。
 両手ごと抱きかかえられているため、抵抗らしい抵抗も出来ないまま
 じりじりとタバサの胸が晒されていく。

(しまっ……これじゃ……)

 サイトを起こすことは、今の自分の姿を見られることになる。

 ……タバサの選択肢がまた一つ減った。

319 名前:7/8:2007/04/18(水) 03:11:39 ID:J37G4WVk
 タバサの耳にサイトの熱い息が掛かる。

「ひっ……」
(だ……めぇ……こえ……でる……こぇ、でちゃうよぉ……)

「ルーイズー♪」
「サーイトー♪」

 サイトに触れられている所が、どこもかしこも熱かった。
 タバサの身体は今やすっかりサイトの玩具にされていた。
 小さく軽い身体はサイトが抱きしめたまま打った寝返りによって、
 サイトの上に抱き上げられている。

「……っ……っ……ふ……あっ……」

(ひゃぁあっ、びくってしたっ、熱いのがびくってしたぁっ)

 ぐいぐい押し付けられるサイトの形を、タバサはすっかり覚えてしまいそうだ。
 タバサを抱き上げるように身体に乗せたサイトが、剥き出しの先端に触れるたびに、
 噛み締められていた唇からは、血が滲んでいる。

(だ……め……こんなの……だめ……)

 既にどれだけの時間が経ったのか、タバサには分からなくなり始めていた。

 もどかしい刺激だけが止まる事も無く送り込まれ続け、
 ルイズの存在が無ければ、とっくに嬌声を上げていた。

 強い熱と淡い湿り気を始めて感じ始めた自分に、
 戸惑いを隠せないまま声だけを抑えているタバサは、
 自分の身体がサイトの腕から逃れようとはしなくなっている事を自覚した。

(……ど、どし……て? にげられないよぉ)

 浅い寝息を立てるサイトの顔が、すっかり全身の力が抜けたタバサの目の前に有った。
 ……少しだけ……少しだけなら……

 タバサは始めて自分から行動を起こす。
 恐る恐るサイトの唇に触れ、起きる様子が無いことを確認した後、

 ゆっくりと自分の唇を合わせた。

320 名前:8/9:2007/04/18(水) 03:13:25 ID:J37G4WVk
 胸がどきどきした。
 優しい気分で顔を上げると、

 眠るルイズが見えた。

 ……わたしを助けてくれた友達が……そこに居た。

「ぁ……っ……ご……ごめんなさっ……」
「んっ……」

 サイトの腕がまたわたしを捕らえる。
 どんな抵抗も出来なくなったわたしは、成されるまま抱きしめられる。

 ごめんなさい、ルイズ。
 謝る事しか出来ないわたしを……許して。

 ぽろぽろと涙がこぼれる。
 サイトがまたわたしを甘く抱き寄せる。

「い……や……も、だめ……だめだ……よ?」

 逃れようとするわたしの上で、動きを止めたサイトの重さを心地よく感じてしまうわたしが、
 どうしようもなく切なくて、悲しくて……

「ごめ……さっいっ……も……やめ……てぇ……」

 涙がどうしても止まらなかった。

321 名前:9/9:2007/04/18(水) 03:14:03 ID:J37G4WVk
 みゅ?
 いつの間にか布団が無い。
 寒い。

「もー、またシエス……タ……?」

 って、ここにシエスタは居な……いんだっけ?

 身体を起こして、周りを……

「ごめ……さっいっ……も……やめ……てぇ……」

 ……は?
 サ、サイトに圧し掛かられて、半裸のタバサが泣いてる?

 ……ゆ、夢よねー?

「もう……だめ……これ以上は……ルイズに……」

 ……ルイズの全身から不可視の怒りが噴出された。

 ――サイトはルイズの殺気に敏感だった。
 一瞬で目を覚ますと……

「へ?」

 ちっちゃい胸が剥き出しのタバサが腕の中で泣いて……

「え? え?」

 サイトは恐々と回りを見回した。

 ――サイトの目が自分を捕らえた瞬間引きつる。
 ……ルイズの目には浮気を発見されて、怯えているように見えたし……

 二人の唇には、揃いの朱が入っていた。
 ……少なくともキスはしたのね?

「こぉぉの、いぬぅぅぅぅ」
「な、なんだか分からんがごめんなさぁぁぁぁいっ」
「……っく……ふぇ……ごめ……ごめんなさい……ルイズ……」
「謝るって事は認めるのねぇぇぇっ」
「ち、違っ……」
「わ、わたしの所為……わたしの……」

 まともに話を聞くものは誰も居なかった。

「おっきいのが好きなんじゃなかったのぉっ!」
「う、迂闊に返事できねぇ事聞くなぁぁぁぁ」
「ルイズと間違われるような、ちっちゃい胸のわたしがわるいのぉ……」

「……なんですって?」

 ルイズの狂乱は物音に宿中の人間がおきだすまで……

 正確には、取り押さえられるまで止まらなかったとか……

めでたくなしめでたくなし。


322 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 07:47:37 ID:j0jSv65y
>>310
せんたいさんGJです。サイズのあわない水着に悶えましたww
タバサ、いつの間に平仮名を覚えたw

>>312
261氏もGJなのです!
それにしてもこのサイト、いっぺん死ぬべきだな。誰の為にもww

323 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 07:58:55 ID:sq3rqR/N
普通に数を数え間違えた……ではまた時間が出来ましたら。ではっ

と、書こうと思ったら

やはり貴方は投稿しすぎです。バイバイさるさん。

引っかかった。
ここのレス数は今のところこの辺りが限界のようです。
参考までに。

324 名前:261のひと:2007/04/18(水) 08:00:16 ID:sq3rqR/N
名前入れ忘れてました。

長いの書きにくくなってますね

325 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 09:35:57 ID:pbOR9V+R
>>324
専ブラ使ってない?
投稿制限は4096Bytesの60行
これは昔から変わってないと思うよ
>>321は59行だから1行空けて何か書こうとしたのなら行制限に引っかかるね

何はともあれ乙でした

326 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 09:38:00 ID:Rrz0WErP
>>322
せんたいさんの過去作品読んでみな。なんでひらがなかわかるから

327 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 12:09:47 ID:dfaqC15D
>>325
さるさんは連投荒らし用の新規制、設定値も不明のためどれくらいで掛かるのか不明。

ってか、わからないときは書く前に調べようね

328 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 12:11:53 ID:cjPcZBRm
孔明の罠だー!
で、ルイズの登場の時に脳内で
「ジャーン、ジャーン」が鳴り響いてしまった……

329 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 13:01:13 ID:j08xFbXw
せんたいさん&261氏GJ!
どっちのタバサもかわええのぅ。
個人的にはタバサは恋愛に関しては奥手のイメージがあるけど。

で、気になってちょっと他のスレ見てきたんだけど。
さるさんって10レスぐらい連投しただけで引っかかるみたいね。
261氏の投稿も大体そのぐらいだしな。
10レスって。SS系の板で一投稿10レス以内にまとめろってのは厳しくね?
長い奴は直接投稿にするとか支援の奨励とか、なんか対策取るべきなのかね。

330 名前:DV:2007/04/18(水) 22:22:07 ID:ljH9eg4v
お久しぶりです。 >100の続きを投下します。
今回は欝っぽくないですが物語の展開が変わっちゃいますので、 苦手な方はタイトルでNGにしてください。

331 名前:DV:2007/04/18(水) 22:23:29 ID:ljH9eg4v
それからいくつか日が巡った。

…あの日から驚くほど静かな日々が続いているが、逆にそのことがサイトを不安にさせた。
あの日からルイズも、やとわれのメイドもやってこない。
ただ、シエスタといると、時々視線のようなものを感じる。
そう、ほんの少し開いたドアの隙間から、彼女が見つめているかのような感覚。


タルブの会戦以来、なりを潜めていたと思われたアルビオンが活発に動いているらしい。
ギーシュ達は士官教育を受けるために学校へ来なくなってしまった。
そして、ルイズも“虚無”の使い手として戦いに行った。

 俺は静かになった校舎で黙々とリハビリに励んだ。
一つ一つの動作に集中し、意識と神経を繋げていく。
庭に出ては学園に配置された銃士隊とともに訓練に励み、疲れ果てるまでそれを繰り返す。
俺はただ一つの事を忘れたかった。 そのために体を動かした。

……あの日ルイズは俺に声もかけなかった。
渡り廊下の窓から、グリフォン隊と飛び立つ彼女を見ていた。
彼女は俺の姿を見るとこう言ったように見えた。

や く た た ず

……その光景を思い浮かべるたびに、皮肉にもルーンは輝きを増し、俺の体を動かした。

332 名前:DV:2007/04/18(水) 22:24:07 ID:ljH9eg4v
 やがて日が暮れ、俺は部屋で例の隠し部屋でシエスタと夕食をとっていた。
「ゲホッ! ゲホッ」 スープを掻きこんでむせる。
思わず落としそうになった皿を、慌てて床に置いた。
「ふふ、あせらなくてもたくさんありますからね。 いっぱいお代わりしてください。」
「はは、うまいからつい、はは、ゲホッ」

シエスタはそんな俺を子供を見るような眼で見つめ、口を拭こうと手を伸ばす。

「おっと」 俺は右手でシエスタの手を取り、左手で奪ったハンカチを自分の口へと持っていく。
「これも俺のためだから、手は出さないでくれよ!」

ランプの明かりに、俯いたシエスタの顔に落ちた影が揺らめいた。
炎の光の色のせいか、彼女の頬はより真っ赤に見える。
「あ、ごめん。」俺は手をつかんだことを思い出し、手を離した。
シエスタはそんな俺の手を両手で掴みとり、まっすぐ目を睨み付ける。

333 名前:DV:2007/04/18(水) 22:25:39 ID:ljH9eg4v
「サイトさん、あなたはなぜ、そんなに頑張るのですか? あの人に酷いとことをされたのに…」
シエスタは俺の核心を突く。 本当は魔法を使えるんじゃないか、と言う気すらする。

「俺さ、今まで誰かに必要とされた事がなかったなかったんだ。 だから、嬉しかったんだ。
 必要とされなくなっちまったら、ここにいる意味さえ無くしちまう。 ただの役立たずに…」

無言でシエスタは俺の唇を塞いだ。 俺は彼女の背中に手をまわし……。

「相棒」

壁に立てかけたデルフリンガーは強い口調で続ける。

「空気がおかしい」

334 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 22:27:14 ID:ljH9eg4v
すみません、コピペして短かったことに気がつきました。
今回もこれだけです。すみません。

335 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 22:30:48 ID:qXB7uonT
リアルタイムGJ!
続き来るのが恐ぇw

336 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 22:45:59 ID:pbStARwx
いや、作品の質を落とすより
短くても全然OK。
最後にGJ!

337 名前:ルイズの調教日記2:2007/04/19(木) 01:32:16 ID:N2olR/+I
○月○日

 最近体がおかしい。サイトのオナニー(と一般的に呼ぶらしい)を見ているとやけに体が疼く。
 ネグリジェを捲って見ると秘部がぐしょぐしょに濡れていた。
 おかしい、おねしょは治ったはずなのに。
 ナプキンで拭き取っていると、なぜかとても気持ちよくなってきて
 結局、一晩中秘部を弄っていた。

 私はどうしてしまったんだろう。
 ラ・ヴァリエール家の三女ともあろうものが毎晩こんな醜態を晒しているなど……
 
○月○日

「サイト、今日からアンタオナニー禁止ね」
「え?え?ちょっと待て!どうしてだよ!」
「いいから禁止なの!!いちいちご主人様の言うことに口出しするんじゃないわよ!」

 というわけでサイトのオナニーを禁止した。
 思えば私がおかしくなったのはサイトのアレを見てからだ。
 そうだ、何もかもサイトが悪いのだ。

○月○日

 このところ、サイトは夜になると部屋を抜け出そうとする。
 私が“ロック”の魔法をかけてやると、とても悲しそうな目でこちらを見る。
 サイトのあの目をみると、また秘部が濡れてくる。
 おかしい、サイトのオナニーは禁止したはずなのに。
「ねえ、サイト。オナニーしたい?」
「あ、ああ……」
「じゃあ、私の足、舐めてよ」
「ちょっと待て!何でそんなことしなくちゃいけないんだよ!」
「したくないの?」
「う……」
 私が微笑うと、サイトは縮こまった。この表情だ。
 これを見ると私の体を電流が走ったような快感が襲うのだ。
 もっと見たい。もっとサイトを貶めたい。
 ああ、また秘部が熱くなってきた。もうショーツはぐしょぐしょだ

338 名前:ルイズの調教日記2:2007/04/19(木) 01:33:39 ID:N2olR/+I
「じゃあ、舐めるよ……」
「分かればいいのよ、あんたは犬なんだから」
 私が足を突き出すと、サイトは跪いて舌を出し、私の足を舐めた。
 ぴちゃ……くちゅ……
 淫猥な音が部屋を満たす。
 「もっと、もっとやって……」
 ぴちゃ……ぴちゃ……
 体に熱いものがこみ上げてきた。まずい!このままじゃ……
「ね、ねえサイト……」
「なんだよ?」
「もうオナニーしていいわよ」
「ほ、ほんとか!」
「それだけじゃないわ、私が手でしてあげてもいいわよ」
「ほ、本当に……」
 まったくなんて情けない顔で喜ぶのだろう。
「代わりに……一つ条件があるわ」
「なんだよ!俺なんでもやるよ!」
 すごい食いつき方だ。サイト、そんなに私に手でしてもらいたいのだろうか?
「私、ちょっともよおしちゃって……飲んでくれる?」
「な……」
 流石に驚いたらしい。私自身何を言っているんだろうと思う。
 でも、もう限界なのだ。私は私のおしっこでサイトを汚したくてたまらないのだ。
「いい、出すわよ?少しでも零したら承知しないからね」
「ちょっと待て!そこまでやるなんて俺……」
「飲んでくれたら、出せるのよ?」
「あ……」
「私、ちゃんと出すまでサイトのおちんちん擦ってあげるのよ。
 とっても気持ちいいわよ」
「ルイズが……俺のを……」
 サイトの表情が変わった。何だか空ろだ。
「いい? 私もう限界なの!」
「あ……ああ……」
 私はサイトの顔に秘部を押し付け、おしっこを……出した。

339 名前:ルイズの調教日記2:2007/04/19(木) 01:34:51 ID:N2olR/+I
 しょろしょろしょろ………
「ん……んん……」    
 気持ちいい……こんなに気持ちいいおしっこは初めてだ……。
「ね……ねえサイト。そのままそこ舐めてよ」
「ああ……」
ぴちゃ……ぴちゃ……
「ん……いい……もっかいでちゃう……サイト飲んで」
 しょろしょろしょろ……
「ん……はぁ……」
「じゃ、じゃあルイズ、その……約束の」
「いいわよ。してあげる♪」
「や……やった!」
 まあ……私自身サイトのペニスが気になってしょうがなかったのだ。
 サイトのそれは既にガチガチだ。私が指で先端をつつくと、サイトはその度に反応した。
「あはっバカみたい♪」
「し…仕方ないだろ。何日も我慢してたんだし」
 私が擦りあげてやると、サイトは恍惚の表情でこちらを見た。
「ねえ、気持ちいい?」
「うん……」
「今、私がここで止めたらどうする?」
「え!?」
 サイトの表情が変わった。ものすごく悲しい表情をしている。
「お願いだよ。ルイズ……最後までしてくれよ」
「お願いします……じゃないの?」
「お願いしますルイズ様」
「ぷぷ……恥ずかしいわね。プライドの欠片もないのね。流石平民だわ」
 しゅっしゅっ……
「どう?貴族の私の手は気持ちいい?平民ごときが貴族にペニスを擦ってもらえるのよ。光栄に思いなさい。」
 ペニスの先から液が漏れ始めた。私の手にもかかり、くちゅっくちゅっと音を立てる。
「ルイズ……俺もう限界……」
「何よ早いわね、もうちょい我慢できないの?」
「すみません……無理です」
 ドクン!ビュルッ!ビュクン!
 溜めていただけあってサイトの勢いは凄かった。
 私は手だけでなく全身に汚液を浴び、悲しいことに私の寝間着はドロドロになってしまった。
「汚いわね……」
「……ごめんなさい」
「いいわ、明日もよろしく頼むわね」
「それは……その……」
「心配しなくても明日もしてあげるわよ」
 私は汚液を体に塗ってみた。ぬちゅぬちゅとした感覚が気持ちよく不思議と体が熱くなった。
 本当に最近の私はおかしい……どうすればいいのだろう……

340 名前:茄子建:2007/04/19(木) 01:40:00 ID:N2olR/+I
続き書いて見ました。
読んでいただけたら光栄です。
俺的にルイズはサイトを虐めてる時が一番輝いてると思う

341 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 02:10:15 ID:PbmokSte
昼間は普段どおりの二人だけど、夜はドロドロな主従関係…
こんな関係を描いたSSも良いですな。

342 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 02:41:37 ID:EROoo3D3
調教されたくなった(´∀`)

343 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 03:01:37 ID:5dHvx7mJ
>>341
>昼間は普段どおりの二人だけど、夜はドロドロな主従関係…

てか世間じゃ普通にそんな関係だと思われてそうだな。
主にルイズの実家辺りで。

344 名前:205:2007/04/19(木) 03:19:34 ID:QW6KIXnq

ここで使い古されたネタを一つ。
下品ですがエロではありません。
「ルイズやシエスタはうんこなんかしない」と主張する方は見ないほうがよろしいかと思います。

345 名前:フラグクラッシャーズ?:2007/04/19(木) 03:20:05 ID:QW6KIXnq

「なあサイト」
「なんだマリコルヌ」
「君はいいよなあ。美少女のご主人様やいやらしい体つきのメイドとあれだけ仲良くなれてさあ」
「ふーっ」
「え、なんでため息?」
「だからお前は甘いってんだよマリコルヌ。そんなうまい話が世の中にそうそうある訳ねえだろ」
「どういうことだ? 影で相当な苦労をしてるとか言うんなら、そんなの僕には通じないぞ。そもそ
 も話をするどころか目すら合わせてもらえないレベルだからな、僕は。可愛い女の子と仲良くなれ
 るのならどんなに苦労したって」
「分かってねえなあ」
「なんだよその生温かい目は」
「距離が近すぎるのも問題だと言ってんだ」
「回りくどい奴だな。もっと具体的に言ってくれ」
「分かった分かった。それじゃ聞かせてやるよ。まずルイズ」
「おう」
「俺にな、抜かせるんだよ」
「何を」
「鼻毛」
「!!」
「遺伝ってやつかねえ。伸びるの早いらしいんだよあいつ。っつーか、全体的に体毛濃いっていうか」
「う、嘘だ! だって、それじゃスカートなんか履けないじゃないか」
「だからちゃんと処理してんだよ。さすがに毛がボーボーじゃ生足晒すのは無理だしなあ」
「そんな」
「前までは自分でやってたらしいんだけどな。俺という使い魔が出来たのをいいことに、暇があると
 『サイト、ちょっと来なさい』と特注のピンセットを俺に渡す訳だ」
「あ、あああ」
「で、俺の前に鼻突き出して『穴からはみ出してる分だけ抜きなさいよ』と」
「や、止めてくれ」
「『お前男にそんな顔見せて平気なのかよ』って文句言うと『男? あんた使い魔でしょ。要するに
 人間以下の犬猫と同じなの。そんな奴に何見られたって恥ずかしいもんですか。いいから早く抜き
 なさいよ。あんまり痛くしたら食事抜きだからね』なんて言ってな」
「もう沢山だ!」
「想像できるか、マリコルヌ。俺の前に顔突き出したルイズが思い切り鼻穴広げて、しかもそこから
 大量の鼻毛がぼうぼうにはみ出してる。で、俺は最高に嫌な気分になりながら一本一本ぷちぷち鼻
 毛を抜く。でも鼻毛なんか抜くもんだから一本抜くたびにルイズの鼻穴から鼻汁が飛び出して、お
 まけにたまに盛大にくしゃみかますもんだからその内俺の顔は涎でベトベトに」
「分かった、もういい、もう喋るな」
「おいおいマリコルヌ、こんなんで音を上げてたらルイズの相手は務まらんぜ。むしろここからが本
 番だ。一日中歩き回ったりした後は自分で足の臭い嗅いで顔しかめたあとに『ねえ臭い?』とつま
 先を俺に突きつけて臭いチェックを強要して」
「もういい、ルイズはもういいから、次頼む」
「シエスタか」
「そうそう、あの清楚なメイドの娘だ。彼女ならさすがに」

346 名前:フラグクラッシャーズ?:2007/04/19(木) 03:20:50 ID:QW6KIXnq
「甘いよねぇ、坊やは」
「なに!?」
「メイドか。確かにあの娘はメイドさんさ。だがマリコルヌ、肝心なことを一つ忘れてないか」
「肝心なことだって」
「シエスタだって、最初からメイドさんだった訳じゃねえんだ。あの娘の生まれを思い出してみろ」
「ま、まさか」
「そう……あいつはメイドさんである前に、一人の村娘! しかも朝から晩まで泥まみれ土まみれ、
 人手不足のために家畜の糞を始末したり平気で野糞したりせざるを得ない、農家の娘なんだ! こ
 の意味は、俺よりもむしろお前の方がよく分かってるはずだと思うがな」
「く、くぅ……」
「農家は基本的に無教養だ。農家の娘と言えば、その教育方針は良く言えば奔放悪く言えば適当かつ
 下品! 貴族の娘なら、生まれた頃から礼儀作法を叩き込まれるために、所作の一つ一つに上品さが
 垣間見える。だが農家の娘にそういった要素は皆無だ! まさに天と地の差、月とスッポンのにら
 み合いだ」
「だ、だが、彼女はあれだけお淑やかじゃないか。下品という言葉からはずいぶんかけ離れている
 ぞ! 確かに普通の村娘が少々品に欠けるということは認めるが、彼女は学院つきのメイドになる
 べく教育を受けているんだ。そんな娘に限ってお下劣な真似は」
「甘い、甘いよチョコレートより!」
「チョコレート!?」
「マリコルヌよお。お前だってお貴族様だろうが。モテないとかそういう理由で少々暴走することは
 あっても、最低限の品は失わないはずだ。育ちってのはお前が思ってるよりもずっと重要なものな
 んだぜ。意識して多少誤魔化すことは出来ても、無意識の内に仕草の端々にその人間のルーツが現
 れるもんさ。否応なしにな」
「と、いうことは、まさか彼女も」
「ああ、もちろんさ。時にマリコルヌ、お前農家の食事風景がどんなもんか、知ってるか」
「よくは知らないが、騒がしそうなイメージはあるな、何となく」
「騒がしい、ね。ふっ、そんな生易しいもんじゃあないぜ? そもそも農家ってのは忙しいもんだか
 らな。食事にじっくり時間をかけてる暇なんてないんだ。となると、お貴族様みたいにナイフと
 フォークで優雅に肉を切り分け、ちょっと汁が飛んで服が汚れただけで大騒ぎって訳にはいかない
 よなあ?」
「そ、そうだろうけど」
「教えてやるよ。農家の食事は基本的に手づかみだ! だって余計な食器買うほど金ないもん!」
「!!」
「お椀に入った汁物も皿の上の脂ぎった肉も、ひたすら手でつかんでばりぼり貪り食う。もちろん布
 巾なんて上等なものはないから、手が汚れたら服で拭う。会話するのも大急ぎだから、口に物詰め
 込んだまま喋ったって誰も文句は言わねえ。こうして飛び散る食いカスがさらに食卓を汚していく
 んだ。そして人数が多くて競争率が高いから、食うことそのもの以外に目を配ってる余裕なんかあ
 る訳もねえ。ゲップが出ようが屁をしようがお構いなし、口に指突っ込んで歯に挟まった食いカス
 取ったって、文句言う奴は誰もいねえ。こんなところじゃ尻もチンコもかき放題だ。不潔だとか行
 儀が悪いだとか、そういった言葉は奴等の辞書には微塵も存在しねえのさ!」
「そんな馬鹿な!」
「認めろマリコルヌ、これが現実だ。現に、俺がシエスタと食事したときなんか」
「ま、まさか、彼女がそんな下品な振る舞いを!?」
「いいや、シエスタの礼儀作法は完璧だったさ。さすがは貴族の学院付きメイドとして躾けられたこ
 とだけはある。むしろ俺が見習いたくなるぐらいの見事なテーブルマナーを見せ付けてくれたよ、
 あいつは」
「なんだ、そうなのか」

347 名前:フラグクラッシャーズ?:2007/04/19(木) 03:22:35 ID:QW6KIXnq

「おっと、ほっとするのはまだ早いぜマリコルヌ。そん時ちょうど、騎士隊の奴が来てちょっと席を
 外すことになったんだ。食事中に席を外すの自体マナー違反だが、そこはまあ許してくれな。で、
 ちょっとした好奇心で、俺がいなくなったあとのシエスタがどんな風に食事を続けているもんだか、
 こっそり陰から覗いてみた訳だ。そしたらな」
「そ、そしたら!?」
「いやあショックだったね。あのシエスタが尻をぼりぼりかいたりゲップかましたり鼻ほじりながら
 食事してるんだもんな。俺の前じゃあ我慢してたんだろうねえ。シーシー息吹いて歯に挟まったカ
 スを取ろうとしてたときなんか、実に満ち足りた表情だったぜ」
「嘘だ!」
「これが現実だ、認めろマリコルヌ! 他にもまだあるぞ。ルイズは乗馬が趣味だから基本的にがに
 股だし、シエスタはああ見えて結構筋肉ついてて体硬いし、さらに」
「頼む、サイト、もう止めてくれ! 後生だから」
「……ようやく分かったみたいだな、マリコルヌ。俺たちに突きつけられた残酷な現実がよぉ」
「ううう、出来れば知りたくなかった……」
「ああ、俺だって知りたくなかったさ。おかげで今やすっかりやさぐれちまった。夢と希望で一杯の
 童貞君に、この仕打ちはあんまりだと思わないか、なあ」
「……」
「お、どこ行くんだマリコルヌ」
「ちょっと、風に当たりに行ってくるよ……君の突きつけた現実は、僕にとってあまりに辛すぎた……」
「そうか」

348 名前:フラグクラッシャーズ?:2007/04/19(木) 03:23:56 ID:QW6KIXnq

「……サイト」
「おおギーシュ。ひょっとして今の聞いてたのか」
「ああ。君、ちょっとひどいんじゃないかい。今の話はずいぶん誇張されてただろう」
「さて、何の話だか」
「とぼけたって無駄だよ。確かに昔の農村は君の言った通りの有様だったかもしれないが、近年街道
 が整備されて人の行き来が盛んになったり、農具の性能向上や農産物の生産方法の改善なんかで生
 活に余裕ができた結果、彼らの生活水準はそれなりに向上しているはずだ。間違っても手づかみで
 食事なんかしてないはずだし、食事時間に全く余裕がないって訳ではなくなってるはずだよ。大体、
 僕らが彼女の生家に泊まったときは、普通に食事していたじゃないか。それに何より」
「何だよ」
「ルイズのこともあのメイドのことも。君、マリコルヌに言ったほどには気にしてないだろう、実際」
「ばれたか。さすがだなギーシュ」
「見ていれば分かるさ。まあマリコルヌには見抜けなかったようだが」
「あいつからかうの楽しくてよ。ついつい誇張しちまったな」
「純真ってことにしておいてやりなよ。で、実際どうなんだね。ルイズたちは本当にあんなんなのかい?」
「さっき言ってたほどひどくはないけど、実際あんな感じだったぜ。最近はそうでもないけど」
「最近、と言うと?」
「ルイズ、無駄毛処理とか俺の前じゃやらなくなったしな。俺がたまに『おいルイズ、鼻毛抜かなく
 て大丈夫か』とか心配そうに言ってやると、真っ赤な顔して『今度言ったらぶっ飛ばすわよ』とか
 言ってくんのよ。その照れた顔がたまんねえんだよな。それにシエスタだって、俺の前では頑張っ
 て上品な女の子演じようとしてるって辺りがもう可愛くて可愛くて」
「なんだ、結局大歓迎なんじゃないかね」
「当然だろ。それに夜の楽しみも増えるしな」
「ほほう。それは興味深いな」
「聞きたいか」
「参考までにね」
「ルイズのは羞恥プレイやら言葉責めやらのネタに使えるし、シエスタだって農家の娘だけあって締
 め付けの強さとか持久力とかが半端じゃねえ。実際ああ見えて羞恥心が薄いから毎晩毎晩そりゃも
 う獣のようにだな」
「なんだ、結局心底から楽しんでるんじゃないかね君は」
「当然。大体あの程度で汚いなんて言ってたら、俺の世界じゃ到底やっていけねえしな。汚ギャルっ
 て言葉もあるぐらいで」
「君の世界?」
「ああまあこっちの話さ。ま、ともかくだ。結論として」
「結論として?」
「男は包容力ってところかね」
「いや、包容力とはまた別の問題のような気がするが……」

 マリコルヌが生涯童貞を貫いたのは、この会話が一因と言っても過言ではないだろう。

<終わり>

349 名前:フラグクラッシャーズ?:2007/04/19(木) 03:30:20 ID:QW6KIXnq

フランス救国の乙女ジャンヌ・ダルクと言えば我々はついつい線の細い華奢な美少女を想像しがちですが、
実際の彼女は農家の娘らしくがっしりとしたたくましい体格だったそうですね。

このSSを書いたのはそんなこととは全く関係なく、お約束のネタに乗っかって
ちょっと悪ふざけをしてみたかっただけで(ry

えー、ではまた。いや次はちゃんとしたもの書きますからどうかお許しを……

350 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 03:46:50 ID:EROoo3D3
イッヤ〜やっぱり現実より幻想の中で生きた方が楽しいよねw
単純に面白かったよ。

351 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 03:56:24 ID:vgFtEOCw
>>349氏ヒドイなwwwwマリコヌルヌルがかわいそうだ。



GJ!

352 名前:痴女109号:2007/04/19(木) 04:09:48 ID:N42Zi1rp
お久しぶりです。
>>162〜169
の続きです。
投稿します。

353 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:12:26 ID:N42Zi1rp

「……どうぞ」

 シエスタが、卓上にカチャリと音を立ててカップを置く。
「学院生の方々が飲んでいるハーブティほど上等な紅茶じゃありませんけど……」
「ありがとう」
 才人は疲れたような笑みを浮かべると、一口すすった。

「熱っ!」
「あっ、ごめんなさい!」
「あ、――いや、おいしいよ」
「……」
「……」

 ここはシエスタの個室。
 才人の『御付き』になってから、シエスタはルイズの部屋に無理やり押しかけてきたが、無論それまでの個室も、完全に引き払ったわけではない。彼女の私物は、そのほとんどが個室に置きっ放しになっているからだ。

 あの後、ルイズは倒れ、気を失った。
 しかし、そのルイズをベッドに運び、優しく毛布をかぶせたのは、当の彼女に言葉のナイフを突きつけた才人その人だった。
 シエスタは、そんな才人を表現の仕様のない感情で見守りながらも、取りあえず自分の部屋まで案内した。
 ルイズに決別を宣言した才人が、そのまま、いつものように彼女の眠るベッドで休むはずもなかったからだ。

「サイトさん……」
「――ん?」
「……やっぱり、あれは……言い過ぎだったんじゃないでしょうか?」
「……」
「サイトさんの気持ちも分かりますけど……でも、ミス・ヴァリエールだって、悪意があってサイトさんを召喚したわけじゃない、はずです」
「悪意?」
「はい。――以前、ミス・ヴァリエールが言ってました。使い魔の召喚の儀式っていうのは、一体どんな生物が使い魔として出現するか、当の本人にも分からないんだって」
「“生物”、か……」
 いかにもルイズらしい、傲慢な言い草だ。才人は思わず苦笑した。


354 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:14:18 ID:N42Zi1rp

「あ――、その、気を悪くしたんなら謝ります! だって、その、普通はサモン・サーヴァントで人間が現れるなんて、ありえない事だからって……」
「いいよ。続けてくれ」
 その才人の微笑を見てシエスタも安心したようだった。
「だから、サイトさんが無理やりハルケギニアに召喚されたように、ミス・ヴァリエールだって、わざわざサイトさんを選んで召喚したわけじゃないんです。だからこれは、いわば――」
「事故みたいなもんだって事か」
「……やっぱり、気を悪くしました?」
「……」
 才人は返事の変わりに、手に持った紅茶を飲み干した。まだかなり熱かったが。

「シエスタ」
「はい」
「キミが言いたい事も分かるよ。でも、でも、――それでもやっぱり、納得しろっていうのは……無理だよ」
「サイトさん……」

「あいつは……俺から何もかも奪いやがったんだ……! 家族も、友達も、故郷も、過去も、未来も、何もかも! 何もかもだ! ――その上であいつは、この俺を『犬』扱いしやがったんだ! 『使い魔』は床で寝ろとぬかしやがったんだっ!!」

 才人の手の中で、空になったカップが、みしりと音を立てた。
 
「キミだったら納得できるって言うのかっ!? 突然わけの分からん世界に拉致られて、理不尽な命令に振り回されて、気に入らなきゃあムチでシバキまくられる。そんな悪夢に俺を蹴りこんだ当の本人を、キミだったら許せるっていうのかっ!?」
 
 シエスタは何も言えなかった。まだ少女と呼ぶべき年齢の彼女は、才人の問いに答えるには、あまりに持つべき言葉が少な過ぎた。しかし、それでも、それでも彼女には分かる事があった。
「……ダメですよ、サイトさん」
「……」
「もう、いい加減に無理はやめましょうよ。そんなのサイトさんらしくないですよ」
「……無理なんかしてない」
「だったら、何でそんなつらそうな顔をしてるんです? まるで――」
「……」
「まるで、涙を必死にこらえてる子供みたいですよ?」

 才人の拳が、ぎゅう、と音を立てる。


355 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:16:29 ID:N42Zi1rp

 悔しいが、シエスタの言う通りだった。

 いま、才人の心中は、ルイズに対する怒り以上に、言いようの無い後悔と後味の悪さで一杯だったのだ。
 無論、才人は、自分自身の怒りに、何ら後ろめたさは感じていない。この激情はあくまでも、まっとうな感情だと信じている。しかし、それでもなお、もう一人の自分が、その怒りに圧倒的なまでの冷や水をぶっかける。
 そして、その“もう一人の自分”を援護する、シエスタの声。

「サイトさんには分かっているはずですよ。ミス・ヴァリエールはサイトさんの事を、犬でも単なる使い魔でもなく、一人の男性以上の目で見ていることを」

 確かに、そこまでは、才人も知っていた。
 あくまでデルフリンガ−の記憶を介した情報ではあったが、ルイズというケタ外れにプライドの高い少女が、そのプライドゆえに素直になれない才人への想いを、悶々と抱きつづけているという事実も。
 しかしそれも、所詮は、第三者の記憶を通じて知った事実であり、歴史の年表と同じく、実感も感慨も湧かない“知識”でしかなかった。

……少なくとも、そのはずだった。この、才人自身でさえも説明できない、胸の痛みさえ除けば。

「分かってませんっ!!」
 ばんっ!!
 シエスタが、渾身の力でテーブルを叩き、才人を黙らせる。

「あの人は、あの人は、――自殺しようとしたんですよっ!! アルビオンでサイトさんが生死不明になった時、ショックで錯乱状態になってっ!!」


「自殺……? あのルイズが?」
 これは、才人にとっても初耳な事実だった。
 デルフリンガーの記憶を共有した才人ではあるが、そのころ剣は彼と共に、ルイズのもとを遠く離れた浮遊大陸にいたため、当然、トリステインに残った彼女たちの動向までは知らなかったのだ。

「あの人は、あなたを愛してるんです! この世でただ一人、サイトさんだけを!! そうでなかったら、貴族が使い魔の後追い自殺なんかするわけがないでしょう!?」


356 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:19:32 ID:N42Zi1rp

 ルイズは目を覚ました。
 頭が痛い。
 暗い。
 ランプの灯りはとっくに消えている。
 自分が倒れてから、一体どれほどの時間が経過したのだろう?
 随分長い間眠っていたような気もするし、あれから五分も経っていない気もする。
 いや、それだけじゃない。
 寒い。
 ふかふかのベッドの中で、上等の羽毛布団に包まれて眠っていたはずなのに、何故こんなに寒いのか。

――サイト。

 急ぎ、周囲を振り返る。
 誰もいない。
 才人も。シエスタも。――誰もいない。
(隣にサイトが寝てないと、このベッドって、こんなに広いんだ……)

 記憶を失う以前の才人は、この豪奢な寝台で、よく彼女と眠りを共にしたものだった。
 また、彼が騎士団の副隊長に就任してからは、『御付きメイド』という名目で、シエスタも同じベッドに入り込み、3人川の字で眠る事も、半ば習慣と化していた。
 当時のルイズとしては、かなりメイドの図々しさにムカついたが、それでも、今から思えば楽しい想い出だったと言えるだろう。
 彼の身体を枕代わりにするのは、彼女にとって心地よいものではあったが、それでも、時折は狭苦しさや、暑苦しさを覚えたのも事実だった。
 しかし、本来ならば、解放感すら伴う広々とした感覚が、今では真冬の寒さすら覚える寂寥感しか生産しない――。


『いつか必ず、お前に復讐する』


 物理的にまで胸をえぐる一言が、頭の中を再び、駆け巡る。

「ゆめじゃ、なかったんだ……!」

 涙がこぼれる。
 止まらない。
 次から次へと。
 絶望。
 アルビオンで才人とはぐれ、彼が死んだと思った時も、確かにルイズは絶望した。
 しかし、いま彼女の胸を貫く絶望感は、その悲しみをさらに凌駕する。

――嫌われた。 ……私、サイトに嫌われちゃったんだ……!!

 そう思った途端、心臓が止まるほどのギリギリとした『痛み』がルイズを襲う。
 彼女はこの日、久しぶりに思い出した。
 悲嘆と絶望による苦痛は、物理的感覚を激しく伴う。
 ルイズは、全世界が敵に回り、自分に牙を剥いたような孤独を感じた。


357 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:21:52 ID:N42Zi1rp

 こんこん、こんこん。

 控えめにだが、ドアをノックする音が聞こえる。
「ミス・ヴァリエール、お目覚めですか?」
 シエスタの声だ。
 正直、ルイズとしては、才人以外の誰にも会いたくなかったのだが、このメイドなら、仕方が無い。今のところ、彼女の気持ちを察してくれるであろう、唯一の存在なのだから。
 ルイズはランプに火を点すと、ロックを外した。
「入って……」

「よかった……。起きてられたんですね……?」
 シエスタ曰く、ルイズは丸一昼夜、眠りつづけていたらしい。
「今度は、ミス・ヴァリエールまで、お目を覚まされなくなるなんて……。私これからどうしたらいいのか、そう思ったら、いてもたってもいられなくなって……」

――優しい娘だ。

 ルイズは、元来、恋敵であったはずのこの少女の心配が、胸に染み透るほど嬉しかった。
 いつだってそうだった。
 アルビオンで才人が行方をくらました時も、このシエスタだけは本気になってルイズを心配し、あまつさえ、塔から飛び降りた自分の命を救ってくれたのだ。
 今回の、才人の記憶喪失で、ルイズは実質的にその恋愛戦線から脱落したに等しい。
 ならば今のうちに、もっと彼に接近し、プラスの印象を与える事も出来るだろうに。

「今のサイトさんは、私がお傍についていても、何のお助けも出来ないみたいですから……」

 あれから、二人でどうしたのかと問われたシエスタはそう答え、寂しげな笑みを浮かべた。彼は今、ゼロ戦の倉庫で休んでいるそうだ。
 
「ミス・ヴァリエール、散歩しません?」
「え――、散歩ってこんな時間に?」
「ええ! こんな夜はうじうじ部屋に閉じこもってたって、一層気分がくさくさするだけですよ。お月様の光を浴びて、気分直ししましょうよ!」

 そう言いながらにこにこしているシエスタに、ルイズは逆らえなかった。
 正直言って、外に出る気分ではなかったが、彼女の笑顔を見ているうちに、――まあ、それもいいか、と思えるほどには気分が回復してきたのだ。


358 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:23:47 ID:N42Zi1rp

 煌煌と輝く月光は、いまが夜であることを忘れさせる。

「ねえ、シエスタ」
「はい、ミス・ヴァリエール」
「……いい月、よね」
「そうですね。ミス・ヴァリエール」
「ねえ、シエスタ」
「はい、ミス・ヴァリエール」
「あいつの世界じゃ、月は一つしかないらしいわ」
「……」
「チキュウという星の、ニホンという国の、トウキョウという都」
「そこに住んでいたんですか? サイトさんは」
「ええ。……王も貴族も奴隷もいない世界。その世に生まれたものは全て、法の下に平等の義務と権利を課せられ、例えどんな大富豪や大地主も、罪を犯せば等しく裁かれ、服役する。そんな世界」
「……」
「それと逆に、例えどんなに貧しく卑しい生まれでも、等しく教育の機会と権利を与えられ、あらゆる方面に自分の才能を開花させるチャンスを持てる。そんな世界」
「……」
「肌の白い黒いも無く、出自の尊い卑しいも無く、男も女も無い。やりたい事をやりたいように生きる自由を、『当たり前に』認められている世界。……それがサイトのいた世界」
「……信じられませんけど、それが本当だとしたら――」
「本当だったら?」
「――素晴らしい世界です。まるで、おとぎ話の夢の世界みたい」
「……そうよね」

――サイトが私を憎むのも当然だ。

 落ち着いて考えてみれば心底そう思う。自分は才人を、それほどの理想郷から無理やり召喚してしまったのだから。

「いいえ。あなたの罪は、ただ憎まれてそれで済むという程度のものではないわ」

 その瞬間、ルイズは自分を取り囲む無数の気配を感じていた。


359 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:25:57 ID:N42Zi1rp

「――なっ!?」

 いつの間に……?
 という言葉が口に出るヒマさえなかった。
 すでに二人は、それぞれ武器を携えた12体のガーゴイルに、すっかり包囲されていたからだ。
「――ひぃっ!」
 思わず息を飲むシエスタの喉下に、長弓を構えたガーゴイルが狙いを定める。
「声を立てるんじゃないよ」
 ルイズは、その声に聞き覚えがあった。

――確か、シェフィールド……とか……。

「お久しぶりですね、ミス・ヴァリエール。偉大なる“虚無の担い手”の一人」
「あんた、確か……」
「そう、私はミョズニトニルン。――おっと、抵抗しても無駄ですわよ。あなたが杖を携帯していない事は確認済みだし、もし大声なんか出そうとしたら、確実にそのメイドはハリネズミよ」
「くっ……!」
「どうやって“面会”を申し込もうか思い悩んでいたけども、まさか、使い魔もつれずに、自分からわざわざ出てきてくれるなんて、嬉しい誤算もいいところだわ。さあ、私と一緒に来て頂戴」

 額にルーンを浮かべた端整な顔が、不気味に微笑む。
 勝利を確信したどころではない。
 ネズミをいたぶるネコの笑顔だ。
 そして何より、ルイズ自身、自分が無力である現状を一番認識していた。
 杖を持たず、使い魔もつれず、足手まといのメイドを引き連れたメイジなど、もう一人の“虚無の使い魔”ミョズニトニルンの前では、余りに無力だ。
 ルイズは素早く決心する。

――シエスタを巻き込むわけにはいかない。


360 名前:見知らぬ星(その4):2007/04/19(木) 04:31:09 ID:N42Zi1rp

 ルイズは心を可能な限り落ち着かせ、ゆっくりと言葉を選ぶ。

「こんな事頼むのは、あまりにムシが良すぎるかもしれないけど……シエスタを自由にしてくれない? そうしたら私、あなたの指示に無条件で従うわ」
「ミス・ヴァリエールっ!?」
「黙って、シエスタっ!!」
 ルイズは一睨みでメイドを黙らせると、
「断る理由はないはずよ? あなたが欲しいのは、私の身柄なんでしょう? だったら――」
「あなた自分の立場分かってるの? それとも、やっぱりバスト同様、頭もカラッポなの?」

 シェフィールドの言葉を聞いた瞬間、ルイズは屈辱で頭が真っ白になった。しかし、それでもなお歯を食いしばって怒りを堪える。確かに、彼女の言う通りなのだ。この現状は、どう考えても“敵”と交渉が出来るような情況ではない。
「もし私が、『断る。構わないから二人とも引っ張って来なさい』って、この人形どもに命じたら、あなたどうするの?」
「舌を噛むわ……! だって、あんたたちが欲しいのは、私だけのはずでしょう?」
 苦しげにそう呟くルイズに、シェフィールドは、やれやれといった感じで、
「その後、メイドさんも殺されるのよ。それも、確実にあなたより酷い方法でね。それでも死を選ぶの?」
「……」

 そこまで言って気が済んだのか、シェフィールドは表情を崩した。
「まあいいわ。今日のところは、あなたの言う通りにしてあげる。もし本当にあなたが舌なんか噛んだ日には、こんなメイド百人殺したところで割に合わないからね」
「じゃあ……!」
「ええ、あなたの馬鹿げた条件に乗ってあげる。だから、大人しくついてきなさい」
「ミス・ヴァリエールっ!!」

 シエスタが叫ぶ。
「いいの。私は大丈夫だから」
 ルイズが微笑む。
「シエスタ、サイトに伝えて」
「ミスっ!」


「――あなたに会えて、ルイズは本当に幸せでした、そして……」
「……そして?」
「ごめんなさい。……って」


 シエスタは、膝から崩れ落ちた。
 月光と涙に曇る彼女の視界の中に、ルイズの姿は小さくなり、やがて、消えた――。


361 名前:痴女109号:2007/04/19(木) 04:34:54 ID:N42Zi1rp
今宵はここまでです。
またもや明日から出張でして、次に投稿出来るのがいつになるか分かりません。
時間が空き次第、書き上げて投下したいと思ってます。
ではまた。

362 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 04:59:16 ID:EROoo3D3
怒涛の新作ラッシュ、幸せだなぁ。
痴女さんのも読めたし、よく眠れそうだ。

363 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 07:41:55 ID:ioa0pkU7
>>361
いつも続きが気になる所で切れるなあ。
自分の中では最近一番のヒットなので、
このままの勢いで続いてほしいです。

364 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 12:51:11 ID:eDtHXAmM
新作ラッシュでホント幸せだわ〜。
フラグクラッシャーってまんますぎて笑いましたw
痴女さんの作品も期待してまってますゆえがんばってください。

365 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 14:44:58 ID:PbmokSte
>フラグクラッシャーズ? 

あのサイトの語りは女の子に理想を抱いている年代にはキツイなw
そりゃマリコryも純潔を貫くわww

366 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 15:37:20 ID:jh2JOVTJ
祝!新刊5月25日発売予定
MFJ文庫ホームページで発表
一部で発売日が違うかも。

367 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 16:35:56 ID:SP7dCcnZ
>>366
思ったより早いと思ったけど前のが出たの去年だもんなぁ

368 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 16:52:27 ID:jh2JOVTJ
>>367
長かった、
その間どれだけ職人さんに救われたことやら。

369 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 00:02:40 ID:6TrYiPG1
>見知らぬ星

重い話になってきたなあ・・・
現代人が貴族制の残る世界に放り込まれたら地獄だ。
新しい世界で手にした仲間の存在を持って、
元の世界の大事な人たちの存在を埋め合わせられるかと言えばそれも違う。
原作で目を背けてた問題に真っ向取り込んでるんで目が離せん。
続きが楽しみだぜ。

370 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 01:21:25 ID:L2uZEDmt
まぁ今の世の中だって差別も偏見も不平等もバリバリ存在してるんですけどね
中世時代の人間を笑えるほど俺らだって社会的に成長してないんだ

371 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 01:32:56 ID:udOMGL6R
つか、サイトみたいな美味しい状況なら、異世界だろうが何だろう放り込まれたいわ!
と思う事だけしか出来ないけどね、現実は色々辛い(´Д`)

372 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 01:42:53 ID:gWh/yEOp
お仕えするべき主が美少女!
伝説の力を身につけており剣を握れば一騎当千!
上手く立ち回ればハーレム?


とまぁ、条件次第ですな。

373 名前:284 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 01:55:41 ID:6dsUAAIs
どうも皆さんこんばんわ。
GJ通り越して神だらけの皆さんの中に蛆虫がやってきましたよ。

ルイズ物、本番なし!(何
ちょっと失礼しますよ

374 名前:運動不足 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 01:56:46 ID:6dsUAAIs
「……995、996、997…」
 昼過ぎの中庭に、鋭く風を切る音が響く。
「1000!…ふう、素振り終わりっと」
「おう、お疲れさん。中々早くなってきたじゃねーか、相棒」
「だろ?結構自分でも筋肉付いてきたかなって思ってんだ」
 ほらほら。と、才人はデルフリンガーに向けて力こぶを作る。
「ん〜まあまあって所だな」
「え〜まだかよ〜」
「まぁ、あとちょっとだな。相棒」
 とりとめのない話をしながら、才人はベンチに腰掛けて小休止としゃれ込んだ。
「あ、そうだ。おい、相棒」
「ん?なんだデルフ」
「毎日毎日きっちりと素振りをするってのはいいんだけどよ。
相棒、もうちっと足腰鍛えねーか?」
「足腰ぃ?」

 才人は隣に置かれた剣から発せられた言葉に怪訝そうな顔をする。
「そう、足腰だ。良いか相棒?足腰を強くしとけばな、瞬発力や踏ん張りが利く。
いくらガンダールヴの力があるからってな、それだけじゃさすがに限界があんだ。
そこで自分も鍛えときゃ、ガンダールヴの速さにプラスされて動けるってもんよ」

「つってもよ。何すりゃいいんだ?」
「ま、一番は走りこむこった」
 ランニングかぁ…、と才人は空を見上げる。
 そこには、雲ひとつ無い青空が広がっていた。
「ま、明日っからでもメニューに組み込んでみたらどうよ相棒?」
「ん〜そうだな」
 才人はデルフリンガーを背中に背負い、歩き出す。


375 名前:運動不足 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 01:57:55 ID:6dsUAAIs
 仕事も済んでしまい、ある程度の暇を持て余した才人は学院内をぶらぶらしていた。
「しっかしいい天気だよな〜」
 と、学院内の小さな森のようなところに来たところで才人は不意に足を止めた。
「お、なんか蔦が落ちてる」
 それは才人が両端を持つとちょうど地面に着くぐらいの長さだった。
「はは、何か縄跳びできそうだな、これ」
 才人はデルフリンガーを地面に突き立てる。
 才人は蔦を構えるとトントンと器用に飛んでみせた。
「へー器用だね相棒」
 だろぉ、と才人は縄跳びを再開する。

「ちょっと、サイトぉ〜?どこに行ったのよ〜?」
 五分ほどすると、塔のほうからルイズの声がする。
「お〜ルイズ〜こっちこっち〜」
「あ、居た…って何してんのよあんた?」
 顔を出したルイズは先ほどの才人よりも怪訝そうな顔をした。
「何って…縄跳び」
「ナワトビぃ?何よそれ?」
 縄跳びも無いのか、と才人は少し苦笑する。
「こうやってやるんだよ。ま、見てな」
 ………。
「ふうん…簡単そうじゃないの」
「ルイズに出来んのかぁ?」
 才人は地雷を踏んだ!!
「……な、なな、なんですってぇ?」
 ルイズの怒りは頂点に達した!!
「あ、ああ、あんた使い魔の癖にな、なな、な、な、なんて口をきいているのかしら?」
「あ、えと、その、何かゴメン」
「いいわ、やってやろうじゃないの!!貸して見なさい!!」
 ルイズは才人から蔦をひったくると、深呼吸をして身構える。



376 名前:運動不足 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 01:58:46 ID:6dsUAAIs
 …。
 ……。
 ………。
「なぁ、相棒…」
「…分かってる」
「ちょ、ちょっとお!!」
 開始三十秒。
「「なんで、こうなるのかねぇ…」」
 ルイズは…。
「ちょ、サイトぉっ!!見てないで助けなさいよおおっっ!!」
 なぜか、蔦でがんじがらめに縛られて転がっていた。
「嬢ちゃん、不器用だねえ…」
「いやこれはむしろ器用なんじゃ…」
 とはいえこのまま放っておいたら後が怖いので、才人は解くのを手伝うことにした。

「これをこうして…ここがこうだから…」
「ちょ、ちょっとあんまり引っ張らないでよっ」
「無茶言うな」
 十分が経過しようとしていたが、全くと言っていいほど事態は進展していなかった。
 何故かあちこちに縛り目が点在しているので容易に進まないのである。
「これを通して…これがこっちか?」
「あ、サイトっそれ引っ張っちゃ…きゃん!!」
 才人が下から絡んでいる部分を引っ張ると、突然ルイズが嬌声をあげた。
「?ルイズ?」
「―――――――っ!!」
 才人がルイズの方を向くと、ルイズは顔を真っ赤にして俯いている。
 ためしに才人が何度か引っ張ると、そのたびにピクッとルイズが反応する。
「ちょっ…サイっ…んっ…トぉ…いい、加減に…しなさ…やぁんっ!」
 ルイズは太ももを擦り合わせてもじもじし始めた。
 才人はようやく、蔦が繋がっているほうを辿ってその原因にたどり着く。


377 名前:運動不足 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 01:59:37 ID:6dsUAAIs
 …な〜るほどぉ〜ねぇ〜
 蔦はルイズの足の間を通って前へと繋がっていたのだ。
 それを知った才人は持ち前の意地悪さが鎌首をもたげ始めた。
「あれ、ルイズどうしたの?」
「なっなんでもないわよっそれより早く解きなさいよっ」
「じゃあ、悪いけどちょっと引っ張るよこれ。じゃないと外れないみたいだから」
 そういうと股の間を通る蔦を強く握った。
「やっそれダメッ…ん、きゃああっ」
「ん?何か言った?ルイズ」
 そういいながらも才人は引っ張る力を緩めようとしない。

 それどころか、ゆすったり震わせたりし始めた。
「んんっ…ふっ…ふやっ…だめぇ…だめなのぉ…」
「え〜なんで?解いて欲しいんじゃないの?」
 才人の言葉にぴくりと肩を震わせると、目を瞑ってゆっくり口を開いた。
「つた…がぁ…くいこんでぇ…」
「うんうん、それで?」
「あたま、ぼおっとしてぇ……も、変になっちゃいそうなのぉっ」
 そこまで暴露すると、ルイズは顔を背ける。
 すると、才人は今まで引っ張っていた蔦を手放した。
「そっか〜ゴメンゴメン。じゃあこれ切っちゃおうか」

 才人はデルフリンガーを蔦に合わせる。
「……えっ!?」
 刃が蔦を引っ張ると、ルイズは思わず目を見開いて才人の方を向いた。
 その顔には物足りなさと少しの残念さが張り付いていた。
「ん?」
 その表情を才人は見逃さなかった。
 してやったり、とばかりに才人は不敵に笑う。
「あれ?ルイズ、早く外して欲しいんじゃなかったの?」
「そ、そうよっ…そうだけ―――」
「じゃ、問題ないでしょ」
 才人が力をこめると、プツッと蔦に切れ目が入る。
「あっだ、だめっ」
 しまった。とルイズは後悔したが、既に遅かった。
「ん〜?ダメ?なんで?」
「――――――――っ!!」
 ルイズは火照って赤くなった顔を更に赤くする。
 が、才人が何も言わず、動かないのを見てついに折れた。
「…中途半端っ」
「え?なに?」
「……っ、お願いだから…最後まで、満足させてよぉ…」


378 名前:運動不足 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 02:00:49 ID:6dsUAAIs
 才人は言葉がこぼれたのを聞くと、満足そうに微笑んだ。
「ご主人様の命令なら…仕方ないなぁ!!」
 才人はデルフリンガーを置いて先ほどのように蔦に力を込めなおした。
 ぎゅうっとルイズの秘裂に細い蔦が食い込んでいく。
「〜〜〜〜〜〜っ!!」
 ルイズは小刻みにその華奢な身体を震わせる。
 才人は右手で器用に加減しながら、左の手をルイズに這わせていく。
「ルイズ、もうこんなになってる」
 才人が秘所に指を這わせるとそこは既にじっとりと濡れそぼっていた。
「ん、やぁっひあっサ、サイトぉ…やだぁ…」
 ルイズは言葉とは裏腹にどんどん蜜をあふれ出していく。
 蜜が蔦を伝わって、つうっと流れていく。
「可愛いよ…ルイズ」
 才人は蔦を緩めて既に意味を成さなくなっているショーツをずらす。
 泉のようになっているそれに才人は指を潜らせた。
「あっあっサイトのゆびぃっ…奥までジュプジュプ入ってるぅっ!!」
 
 才人は巧みに蔦と手を使って、ルイズをどんどん高みへと跳ね上げていく。
「サイトっあたっわたしっもうだめぇっ!!」
「いいよ…ルイズのいっちゃってる所見せてよ」
 才人は手の動きを早めていく。
「あっああっ!も、も、だめぇええええっっ!!」
 ルイズはビクビクッと身体を震わせて、快感と共に意識を昇らせた。
 何も考えられずに、ゆっくりとルイズは眠りに着いた。

「…ったく、次こんなことしたら承知しないかんねっ」
「は、は〜い」
 そこには蔦の解けたルイズと何発か殴られた後がある才人がいた。
「もう、結局午後の授業出られなかったじゃない」
「ご、ごめんなしゃい」
 小さくなる才人を見てルイズはふうっとため息をつく。
「もう…責任取りなさいよね…」
「へ?」

「今日は…まともに寝かせないんだからねっ」
 
 夜はまだまだこれからで、そしていつまでも明けなさそうだ―――
                                    <お し ま い>

379 名前:284 ◆yJjGBLHXE6 :2007/04/20(金) 02:02:32 ID:6dsUAAIs
以上ぉ!
と、真夜中に張り逃げです。

それではまた。残業で氏ななければお会いしましょう。 ノシ

380 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 02:16:10 ID:VRaMo0C9



明日体力保つかなぁ…

381 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 02:19:55 ID:udOMGL6R
>>379
き、貴様ー、生か生なのか?生殺しなのか〜!
氏ね!貴様の様な奴は残業にうち震えながら、生きていた事を後悔しながら氏ね〜www

GJ

382 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 08:34:08 ID:uJBa5lPg
こうゆうの好き。
GJ

383 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 12:54:20 ID:BIMANLtX
運動不足って題名だからルイズつかって
腰を鍛えるものかとおもた。
まあGJ!ってことさ

384 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 12:56:57 ID:pzwi+mlD
なんか普通にありそうな出来事でエロいのに和んだw
GJ。

385 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 14:51:50 ID:4NWPLvrl
職人さんマダー?

386 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 15:29:30 ID:gLfazxbl
週末だ、夜を待て。

387 名前:カラシ:2007/04/21(土) 18:24:43 ID:VCQhhszU
どうもお久しぶりです

以前言ってたのデータ消えてしまったので新たに書こうと思うのですが、何かネタを下さい

ちなみにハードな物は書けませんので言わないで下さい

キャラは
・ルイズ
・タバサ
・シエスタ
時間かかるかもしれませんが、頑張るのでお願いします

388 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 18:42:54 ID:i+psHFtE
>387
・シエスタ
をきぼう。
ラブラブで濃いいヤツをひとつ・・・!

389 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 19:05:37 ID:0xwoYKwm
タバサのツンデレ

390 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 19:17:43 ID:4HIgfucg
ルイズとシエスタの精神交換きぼん

391 名前:さんざむ:2007/04/21(土) 19:51:47 ID:p7dPqrvi
どうも、久しぶりッス!!
以前予告したアニエス編投下いきます。
途中だけど

392 名前:さんざむ:2007/04/21(土) 19:53:12 ID:p7dPqrvi
自分は今、目を閉じているはずなのに眩しいと感じた。
手で光を遮りながら才人はゆっくり上体を起こす。
最初に見た風景が自分がいた場所から明らかに違うと気づき、怪訝な顔つきになった。
どこだよ、ここ・・・・。
まいったな・・・・。
俺、確か、学院の広場で昼寝してて・・・・。
それから・・・・・・。
そっか、これは夢か、なんだ。
それから目を擦りもう一度周りを見渡す。
なんか大きな建物があるな。
まぁいいや。
才人は大きく欠伸をすると寝転がった。
暖かな陽光が気持ちいい。
これならすぐに寝れそうだ。
そんなことを考えながらまどろんでいると、ふいに暗くなった。
不思議に思い再び目を開ける。
涙で揺らぐ視界の先に、アニエスがいた。

「うわぁ!!」

才人は飛び起きようとしたが、前のめりに倒れた。
そして立膝になりアニエスに向き直る。
そのアニエスは才人が叫び声を上げたためたいそうご立腹だった。

「うわぁとはずいぶんな挨拶だな。サイト」
「え、あ、すいません・・・・」

アニエスに弱い、というか気の強い女性に弱い才人はとりあえず謝った。
それからあれ?と気づく。

「っていうかアニエスさん、何でここにいるんすか?」
「なにをいっている。わたしがここにいるのは当然だろう」
「え・・・・」

そこでようやく才人は気づいた。
自分が寝ていた場所は、アンリエッタがいる王宮だった。
正確には王宮の中庭だが。

393 名前:さんざむ:2007/04/21(土) 19:54:01 ID:p7dPqrvi
「あの・・・アニエスさん?」
「なんだ」
「これって、夢・・・ですよね・・・?」
「お前は夢と現実の区別もできないのか?」
「そんなこといわれても・・・」
「ならわたしが夢かどうか教えてやろう」

アニエスは才人の頬を張った。
そりゃもうすごい一撃だった。
吹き飛ばされた才人は地面に転がる。
ああ痛い、すごい痛い。
っていうことはこれ、現実・・・・。
現実とわかったことでもう一つ疑問が浮かぶ。

「アニエスさん、現実ってことはわかったんですけど、俺確か学院にいたんような・・・」
「知っている」
「さいですか・・・じゃあ何で俺ここにいるんですか?学院で寝てた後から記憶がないんですけど」

才人は痛む頬を擦りながら立ち上がる。
アニエスは腕を組むと説明を始めた。

「姫様の命令でな、お前を呼びにいったんだ。そしたら広場で馬鹿面をした男が眠っていてな、誰だろうと思って
近づいてみたらそれがサイトだったんだ。とりあえず起こそうとしたが起きなくてな。まぁ手間が省けていいだろう
ということで連れてきた」
「つまりは拉致ったということですね」
「人聞きの悪いことをいうな、寝ていたから連れてきただけだ」
「それは立派な拉致ですよアニエスさん」
「まぁそんなことはどうでもいいじゃないか」

ぶっちゃけそれが一番最重要なことですよ、と言おうとしたが会話が終わらなくなりそうなのでやめておいた。
とりあえず当たりさわりの無い話題を持ち出す。

「それで姫様の命令ってどういうことですか」
「そのことは後から話す。とにかく今は・・・」
「今は?」

アニエスは用意していた木剣を才人に放り投げた。
それで十分といわんばかりに自分も剣を構える。

「久々に稽古をつけてやる・・・ってことですか?」
「そういうことだ!!」

そういいながらアニエスは才人に切り込んでいった。


394 名前:さんざむ:2007/04/21(土) 19:55:42 ID:p7dPqrvi
夕陽が差し込む王宮の無駄に広い広場に、一組の男女がいた。
男の方は地面に大の字で寝転び、女の方はその傍らに座っていた。
才人は喘ぎながら・・・

「はぁっ、はぁっ・・・これだけやって・・・ほとんど当たらない・・・・」

それに対しアニエスが

「以前は一発も当たらなかったじゃないか。少しは進歩しているようだな」

そりゃどうもといいながら才人は体を起こした。

「それよりアニエスさん、いいんですか?姫様が俺を」

アニエスは才人の言葉を遮って答えた。

「ああ、そのことだがな。それは明日でいいんだ」
「えぇ!!!じゃあ何の為に俺を今日、しかも拉致してきたんですか!?」
「たまたま近くを通ったからな、明日迎えにいくのも面倒だからついでに連れてきた」
「ついでって・・・俺ルイズにちゃんと説明してないから帰った後が怖い・・・」
「なんだお前、まだ尻に敷かれているのか」
「悪かったっすね」

ふぅ、と才人はため息をついた。
まぁここまで来てしまったからには今更戻れないだろう。
それを言ったらアニエスさんに何されるかわかったもんじゃない。
そんなことよりも才人にはあることが心に渦巻いていた。

「そういやアニエスさん、俺今日飯とか寝るとことかどうすりゃいいんですか」

アニエスは、あ、と小さく呻き声を上げた。
あれ、もしかしてそこまで考えてないとか?
そりゃないっすよ!!!アニエスさん!!!

「ちょ、じゃあ俺どうすればいいんですか?ここまで拉致られて野宿とか嫌ですよ!!」

才人の告訴ともとれる発言を聞き、アニエスはうーんと考え一つの答えを導きだした。

「そこまで言うならしかたがない、今日はわたしの部屋に泊めてやろう」

そっすか、それならあんし・・・・・。
じゃヌェーよ!!
まずい、ルイズとの同居が長すぎたせいで女の人と一つ屋根の下が普通になり始めてやがる。
このままだと少し危ない人間になりかねん!!

「いや、それなら俺別に外」
「却下は認めんぞ」
「なんでですか!?」
「なんとなくだ」

395 名前:金の誘惑:2007/04/21(土) 19:57:18 ID:p7dPqrvi
あの後いろいろあったけど結局俺はアニエスさんの部屋に寝泊りすることになったわけで。
もう夜遅くなっちゃったけど汗かいたまま寝るのは嫌なんで風呂に入ることにして。
着替えはアニエスさんが男物の寝巻き貸してくれることになって。
なんでアニエスさんが男物の寝巻き持ってんですか?と聞いたら、

「こんな時のために用意してあった」

と返され、どう言葉を返そうか悩みながらも現在風呂に入っているのだが・・・・。

「いい湯加減だなサイト」
「そうですねアニエスさん(棒読み)」

あれ、なんで混浴?
いや、後から入ってきたのはアニエスさんだよ!!言っとくけども!!!
俺がマターリしてたら急にアニエスさんが入ってきて、とりあえず「ちょwwおまwww」的な事言ったら

「何、気にする事はないぞ」

って適当に言い包められてこの現状です。
さらに悲劇は続いて。

「しまった・・・・・・」

才人は水面下にある己の股間の辺りを覗き込む。
水中にあるためよくは見えないが実は自分、タオル巻いてません。
だってしょうがないじゃん!!
俺一人で入る時タオル巻かない派なんだもん!!
ちなみにアニエスも巻いてないため出れないし出させられないの状況が続いていた。
おまけにタオルはアニエスさんに盗られました。
そこらへんに置いてたら盗られました。
なんなんだよあの人チクショウ!!!
才人はなにか股間を隠せるものが無いか探した。
もう必死に探した。
石鹸・・・・ダメだ、はみでる・・・・・勃っちゃってるから。
手でなんとか・・・・いけるか?・・・・いや、何か恥ずかしい。ナニを握っているように見える。
となると・・・・・。
風呂桶・・・・そうだ風呂桶!!!!
日本にいたとき修学旅行で友達が風呂桶両手に持って交互に股間隠しながら裸踊りしてたことがあった!!!
関係ないけどいける、いけるぞ!!!
風呂桶は・・・・あった!!!
ここからざっと30メートルほどか・・・・。
しょうがない、この際尻は見られてもしかたあるまい。
股の間からブラブラしてるのを見られるよりはマシだ。
よし、慎重に・・・・・・・。

「サイト、何をしている」
「いえ、ちょっと・・・・・」
「そうか・・・・・変なことは考えるなよ」
「考えてませんって!!」

396 名前:金の誘惑:2007/04/21(土) 19:58:45 ID:p7dPqrvi
才人は時折アニエスの方をチラチラ見ながら、ゆっくりと湯から出ようとする。
アニエスさん凝視ですか・・・・。
俺をいじめてそんなに楽しいですか・・・・。
そこまで考えて才人は思考を止めた。
一気に湯から飛び上がり、ダッシュする。
止まるな、走れ、風になれ。
恥ずかしくないように違うことを考え、ひたすら走った。
しかし誤算があった。
床がかなり濡れている。
おまけに石鹸が一つ転がっていた。
それを踏んだ才人は見事に転んだ、まるでアニメのように。
更に勢いがよほど強かったからか地面を滑る。
痛だだだだだだだだだだ!!!!!
ちんこ擦ってるちんこ擦ってるちんこちんこちんこぉおおおお!!!!!
そしてそのまま期待通りに風呂桶がたくさん積み上げられた所へ突っ込んだ。
くどいが、アニメのように。

「サイト、大丈夫か?」
「はい・・・慣れてますから・・・・」

痛む股間を押さえながら才人は起き上がる。
運よくタオルが見つかったため体を洗うことにした。
石鹸でよく泡立て、体に擦りこむように動かす。
そんな時だった、背後から声が聞こえたのは。

「サイト、タオルを貸してみろ」
「あ、はい」

アニエスは才人の後ろに回り込み、ゴシゴシと背中を洗う。

「どうだ?」
「あ〜〜、ちょうどそんな感・・・・・」

あれれれれれれれれ?

「どぅわ!!アニエスさん!?ちょ、なんで!?」
「さっきからここにいるだろう」
「じゃなくていつの間に俺の背後に!?」
「いいから少し黙っていろ」

アニエスに怒られ、これ以上何か言ったらマジでヤバイかも知れないと才人は悟った。
よく考えてみれば別に変じゃないよな。
ぶっちゃけ俺童貞ってわけじゃないし、恥ずかしがる意味も無いよな。
考えすぎたんだ、うん。きっとそうだ。

397 名前:さんざむ:2007/04/21(土) 20:00:26 ID:p7dPqrvi
途中で題名つけてないの忘れてた・・・・
今回はまだここまでです
どんどん駄文になっているような気がしますがとりあえず完結させるんで
よろしくお願いします

398 名前:痴女109号:2007/04/21(土) 20:03:51 ID:gRUwheW6
さっき出張から直帰しました。
>>352-361の続きです。
往復の電車内で書いた奴ですが、投稿します。

399 名前:痴女109号:2007/04/21(土) 20:07:18 ID:gRUwheW6

「ルイズ!!」

 才人は跳ね起きた。
 いま、闇の中で、ルイズが可愛らしい微笑みを浮かべ、何処かへと去って行ったような気がしたのだ。
 その笑顔とは裏腹に、彼女の瞳はじっとりと涙に潤んでいたようにさえ見えた。

「……」
 胸が痛い。
 まるで、肋骨か心肺機能に物理的な疾患でもあるかのような、ずきりとした痛みが、才人の神経を走る。
 この“痛み”は、先程までルイズが、彼に対して感じていたものと、おそらく同質のものであろう。つまりは、相手に対する、ある種の後ろめたさから発生した、ストレス性の神経痛の一種に違いない。
 記憶を失ったはずの才人ではあるが、それでも、記憶を失った事で抑圧された“ルイズを愛していた頃の才人”の自我が、僅かながら残留しており、それが金切り声のようなストレスを生じさせた結果が、あの疼痛として表面化するのであろう。

(この俺が、あのチビに後ろめたさを覚える筋合いがどこにある)
 彼は懸命に、そう思おうとした。可能な限り、必死に。
 しかし、頭がそう命じても、彼の心は一向にその命令に従おうとはしない。
 むしろ、腕ずくで従わせようとすればするほど、バネ仕掛けのように、反発力だけがますます増加してゆく。
 そんな理性と無意識の葛藤に疲れ果て、ようやく、うとうとし始めた頃合を見計らったかのように、脳裡に現れたのが、さっきのルイズの夢だったのだ。

――アイツは、一体どこまで俺を苦しめれば気が済むんだ……。

 ルイズからすれば心外もはなはだしい一言を、才人はその心中で呟く。
 しかし才人自身、さっきのルイズの夢に、違和感を覚えていたのも事実だった。
 これまでの葛藤は、全ておのれ自身の心の内のものであったのに対し、今のルイズの夢は、どうやら心の外――何処かも知れぬ外部から、直接才人の魂に送信されてきたように感じたのだ。

(まさか……!)
 いや、間違いない――。
 嫌な予感だけが、無限に広がってゆく。

「ルイズに、何かあったのか……!?」


400 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:10:56 ID:gRUwheW6

「サイトさんっ!!」
 そう言いながら、漆黒のゼロ戦の格納庫に何者かが飛び込んできた。
「シエスタ?」
「――サイトさんっ、よかった、まだ起きていらっしゃったんですね!? ミス・ヴァリエールが、ミス・ヴァリエールが大変なんです!!」
「ちょっと待て、落ち着いてくれシエスタ。いま灯りを点けるから」
 そう言って、種火からランプに火を灯した才人が見たものは、泥と汗にまみれ、それ以上に、涙とよだれで表情をくしゃくしゃにしたメイド姿の少女だった。

「ルイズが……さらわれた……!?」

「まだ、まだ今なら間に合いますっ! 早く追ってくださいっ! 早くしないと、あのままじゃあ、ミスが、ミス・ヴァリエールが――殺されてしまいますっ!!」
「……」
 才人は沈黙せざるを得なかった。

「サイトさんっ!! どうしたんですっ!? あなたはガンダ−ルヴなのでしょう!? ミス・ヴァリエールを守る、そのためにシュバリエになったのでしょう!!」
「……」
「サイトさんっ!!」
「関係ねえよ」
「サイトさんっ!!」
「俺にはもう関係ねえって言ってるんだよっ!! あいつが死のうが生きようが、そんな事、この俺の知った事かっ!!」
 シエスタは声を失った。

「サイトさん、――嘘ですよね……。まさか本気じゃないですよね……?」

 才人としては、当然――本気ではない。
 しかし、かといって100%の大嘘かと問われれば、それも微妙だった。
 人間の心とは、そう簡単に割り切れるものではない。自分が言っている事が嘘か本気か、才人自身にも正直分からなくなっていたのだ。
 そして、彼の混乱した心理はさらにヒステリックに、悲鳴のような拒絶反応をあげる。ルイズに、ではない。もはや、まともに物を考える事すら否定した、この世界全体に対する拒絶反応。

「関係ねえっ! もう俺はアイツと関わり合いたくねえんだっ!! ほっとけばいいんだよ、あんなクソ女!! 
よしんばブッ殺されたとしても、それはそれで自業自得じゃねえかっ!! こっちにとっちゃあ、あのチビなんざ、恨みこそすれ助ける義理なんかねえんだっ!!」


401 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:12:59 ID:gRUwheW6

 そうだ。
 その理屈の何が間違っている?
 正しいのは俺だ。
 俺のはずなんだ。

 自分の中の何かを、無理やり奮い立たせて才人は叫んだ。
 そんな彼を、信じられないように見つめるシエスタ。

「嘘です、嘘です、サイトさんがそんな事言うわけありません。例え、私たちの記憶を丸ごと無くしてようと、……ミス・ヴァリエールを殺したいほど憎んでいたとしても、それでも、サイトさんが、私たちのサイトさんがそんな事言うわけが無いんです!」
 シエスタは言った。
「サイトさんは伝説のガンダ−ルヴで、平民からシュバリエに叙勲されたスゴイ人で、でも、でも、おっちょこちょいで明るくて、おまけに誰にでも優しくて、ケンカっ早くて不器用だけど、それでも誰よりも優しくて――」
「やめろ!!!」

 才人がベッド代わりにしていたソファから、毛布が落ちた。

「――俺は、平賀才人だ」
 才人は言った。
「平成生まれで東京育ちの、どこにでもいる地球人だ。それ以上でもそれ以下でもねえ。“がんだむ”だか“しゅばるつ”だか知らねえが、そんなわけの分からん名前で俺を呼ばないでくれ。俺は――」
 そこまで言って才人は、何かに気圧されたようにシエスタの瞳から目を逸らし、
「俺は、ただの、平賀才人だ」
 そう、呟いた。

 ぱしーん。

 格納庫に、才人をビンタする音が響いたのは、それからさらに数秒後の事だった。


402 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:16:21 ID:gRUwheW6

「シエスタ――」
「分かりました」
 才人の言葉を遮るように、シエスタが口を開く。
「つまり」
 少女は泣いていた。
 悲しみの涙でも絶望の涙でもない。それは純度100%の怒りの涙だった。

「サイトさんは、もういないんですね?」
「……」
「あなたはもう、私たちが知っているサイトさんではないのですね? 私たちのために命がけで戦ってくれたシュバリエの、あの勇敢なガンダ−ルブのサイトさんは……もう、本当にいなくなってしまったんですね?」
「……」
「分かりました」

 シエスタがハンカチで涙を拭くと、
「夜分、突然押しかけてしまい、まことにご無礼仕りました。――“チキュウ人”のヒラガサイト様」
 きびすを返し、毅然と格納庫を去ってゆくシエスタを、才人は何も言えず、ただ俯き、見送るしかなかった。


403 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:18:42 ID:gRUwheW6

「いいのかい相棒?」
 壁に立てかけてあったデルフリンガーが、かくかくと、その身を震わす。

(相棒、か……)
 こんな自分を、未だにパートナー扱いしてくれる奇妙な剣を、才人は何か眩しいものでも見るかのように振り返り、寂しく笑って答える。
「いいも悪いも、ないだろうがよ……」
「――怖いのかい」

 デルフリンガーの、その一言がきっかけだった。
 シエスタの前で懸命に堪えていた何かが、才人の中で決壊した。
「……」
 手も、足も、肩も、腰も、膝も、口元も、全身の震えが止まらない。
 才人は思わず、ソファにへたりこんだ。
 まるで末期のマラリア患者のようだ。
「そうか……、やっぱりな」

 繰り返す事になるが、今ここにいる平賀才人に、ハルケギニア以降の記憶は無い。
 その代わり、脳中にあるのはデルフリンガーの視点からの記憶であるが、これも、あくまで“知識”のレベルでしかない。
 だから、そんな才人が、召喚されてからこっちの人間関係に、実感の伴わない、まるで他人事のような手触りしか感じないのは、ある意味当然とすら言える。
 ルイズやシエスタが、彼を巡って大騒ぎしていたと知っていてもなお、バレンタインデー恒例のドッキリのように、彼女らの態度に信憑性を感じる事も無い。ましてや彼は、東京では全くオンナに縁の無い、モテナイ君だったのだから、それはなおさらだ。

 しかし、一つだけ骨身に沁みている事がある。
――メイジと、メイジたちの使う魔法の、その恐るべき威力である。


404 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:21:25 ID:gRUwheW6

 すでに彼は、このハルケギニアで幾多の戦闘を経験し、シュバリエの称号を叙勲されるほどの戦士であったが、しかし、その成長過程はむしろ奇跡的と言えるほどの幸運に満ちている。

 彼の戦績における、対メイジ戦の初陣とも言えるギーシュ戦では、魔法に関する知識も持たず、対策も立てず、戦法といえばただ殴りかかるだけという、幼稚というにはあまりにも幼稚なものであった。
 結果的に才人は、ガンダ−ルヴの力で勝利を得るが、それでもハッキリ言えば、この戦闘で彼は死んでいても何ら不思議はなかった。

 フーシェやワルドと対戦した時も、特に対魔法戦闘に工夫を凝らした様子は無い。
 ガンダールヴの能力による加速(つまり呪文詠唱中に懐に飛び込む戦法)でメイジに勝てるだろうという、いわば場当たり的な楽観論に支えられた勝利でしかないのだ。
 その証拠に、ワルド戦における直接勝因は、才人自身も予想外であった、デルフリンガーの魔法吸引能力であり、フーシェ戦に至っては、“破壊の杖”と呼ばれたロケットランチャーが無ければ、やはり彼らは死んでいたはずだった。
 さらにヴェストリの広場でのタバサとの戦闘や、アーハンブラ城におけるビダーシャルとの戦闘……。

 繰り返しいう。
 彼に戦士としての記憶は無い。
 しかし、戦士としての素養までが無くなったわけではない。異世界からイキナリ伝説の使い魔として召喚されるほどの少年である。むしろ、人一倍、濃厚にあったといっていい。
 そんな才人だからこそ、今となっては、骨身が凍るほどの寒さと共に理解できるのだ。
 これまでのメイジとの戦闘における勝利が、文字通り、薄皮一枚のギリギリのものである事を。

――よくぞ命があったものだ、と。

 戦闘の記憶が、“経験”という形で裏打ちされていない以上、例え勝利までの過程を、どんなに詳細に“知識”で知っていたとしても、その輝かしい戦歴も、実感の伴わない空虚なものでしかない。
 ましてや、才人は現代人だ。元をただせば、戦後民主主義の中で、ぬくぬくと生まれ育った『戦争を知らない子供たち』でしかない。
 日常に“死”を意識せぬ生活の記憶しか持たない今の才人にとって、もはやメイジとの戦闘は、まさしくトラウマになるほどに恐怖を喚起させる“知識”なのだ。
 シエスタほどに利発な少女をしても、才人の今の感情は、所詮理解は出来ないであろう。
 才人自身、ルイズに対する特別な感情を持てない今、自分と同じ“虚無の使い魔”であるシェフィールドとの戦闘に赴くのは、まさしく虎の檻に自ら足を踏み入れるのと、同程度の覚悟が必要なのだから。


405 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:24:13 ID:l9Kjchlk
支援

406 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:24:33 ID:gRUwheW6

「まあ、お前の気持ちは分かるがね……」

 カタカタと耳障りな音を伴い、剣が口を開く。
(分かるものかよ)
 才人は、知った風な口を利くデルフリンガーに、思わずむっとした。
「怒るなよ、相棒」
 その口調は、意外に優しいものであった。
 しかし、慰めの言葉は時として、侮辱以上に人の心を逆撫でする。

「……こんな俺を、未だに相棒と呼んでくれるってのか?」
 才人の口元が、自嘲の笑みで皮肉に歪む。
「さっきシエスタが言ってたろう? ここにいる俺は、もうお前らの知る“サイトさん”じゃねえんだ。とっとと見限って他の奴らのところに行っちまいな」
「――まだ、そんなくだらねえ事言ってやがるのか」
 剣が、心底呆れたように言った。

「いい加減、素直になりな相棒。お前だって本当は分かってるはずだぜ」

 才人は言葉を返せなかった。
――素直になる。
 素直になって、何を認める?
 ルイズへの愛、か?
 分からない。
 分からないが、確かに分かる事もある。それは、かつて自分は確実に、あの娘を愛していたのだろうという、痛みすら伴う胸の疼き。そして――。

「今のお前が、あの嬢ちゃんに複雑な心境を持つのは、ある意味仕方がねえ。
――でもな相棒、オンナノコがお前を名指しで助けを求めてるんだ。それをお前、『俺はもう関わりたくねえ』なんて、ドブネズミみてえな台詞でケツまくろうってのかい? お前は、そんな自分を本当に許せるのかい?」

「手前自身に、何のためらいも無いなら行かないのもいいさ。でもな相棒、少しでも迷いがあるのなら、お前は行くべきだ。後悔しながら人を、――それも女を見捨てた男の末路ってのは、例外なくムシケラだ。相棒みてえに骨のある奴なら、なおさらな」

「何より、あのお嬢ちゃんは心底お前に惚れきってる。相棒が死んだと聞いて、絶望の余り自殺を図るほどにな。
『帰る、帰る』とお前は言うが、お前の世界じゃ、あの嬢ちゃん以上に相棒を待っている誰かがいるっていうのか? お前のチキュウは、このハルケギニア以上に相棒の存在を必要としている世界なのかい?」


407 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:27:36 ID:gRUwheW6

――そうだ。

 確かにこいつの言う通りだ。
 才人は思った。
 この世界は、……少なくともルイズは、俺を必要としている。
 そして地球は、……少なくとも、俺が居ずとも地球は回る。
 しかし、
 しかし、
 しかし、
 しかし、それを認めろというのか?
 
「あああああああああああ!!!!!!」

 才人は、額を床に叩きつけた。
 何度も、何度も、何度も、何度も。
「この頭が! この頭が! この頭が! この頭がっ!!!」
 皮膚が切れ、血が流れ出る。
 しかし、彼は止まらない。頭蓋も砕け散れと言わんばかりに、その衝撃はますます激しさを増す。
「っっっ!!」
 ごつん。
 石畳にひびの走った音がした。
 才人の動きが止まった。

「相棒」
「……」
「気は済んだかい?」
 答えないかわりに、才人は呆然と、鮮血に染まった顔を上げる。
「お前が自分を責める気持ちは分かる。でも、自分を傷つけるのは――」
「――なんでっ」
 不意に才人が呟いた。

 ぽたり、ぽたり――。
 しかし、彼の膝を濡らしていたのは、額からの鮮血だけではなかった。

「何で俺の記憶は戻らないんだよぉ……」

 才人の瞳から大粒の涙が零れ落ちる。

「こんな頭にならなきゃあ、記憶なんざ無くならなきゃあ、今まで通り俺は……!」


408 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 20:29:26 ID:gRUwheW6

「悪いが相棒、それは違う」

 その一言に才人は振り返る。
「お前が異世界の住人であり、お嬢ちゃんに、相棒を無理やり異世界から召喚したという負い目がある限り、いずれこの問題は遅かれ早かれ表面化しただろう。相棒が記憶を失ったのは、単なるきっかけに過ぎない」

 その言葉を聞いて、才人は二の句が継げず、あんぐりと剣を見つめた。
 そうなのだ。
 確かにデルフの言う通りだ。
 たとえ記憶を無くそうが無くすまいが、彼がこの世界の人間でない事に変わりは無い。
 地球に帰るのか、永遠にハルケギニアに留まるのか、それを自らの心中に決意せぬ限り、事態は何も変わらないのだ。

 才人は今、あれだけ執拗に自分が好意の言葉をルイズに囁きながら、そしてルイズも、あれだけ自分を想ってくれていながら、何故彼女が自分に、その一言を返してくれなかったのか、ようやく分かったような気がした。
 言えば、それは鎖になる。
 そうルイズは判断したのだ。
 いずれ、才人自身が、こっちに残るか残らざるか、必ず決意する日が来る。
 その才人の決意に対し、自分の気持ちがその決意を縛り付ける鎖になってはならない。
 そう判断したからこそ、ルイズは頑なに、その一言を避けたのだ。

――『好き』という一言を。


409 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:35:19 ID:SMH5+9mW
私怨

410 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:36:28 ID:gLfazxbl
何の怨みだよw

俺も支援。やばいぐらい面白いってこれ。

411 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:42:00 ID:l9Kjchlk
支援

412 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:45:02 ID:4NWPLvrl
ワクテカワクテカ

413 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:57:58 ID:gLfazxbl
さるさんか? やっぱりさるさんなのか?
野郎ども、支援だ、支援するのだ!
支援で解けるんだかどうだか分からんけど。

414 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:58:08 ID:XYumiJOV
紫煙


415 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 20:59:57 ID:NhZLY9AC
おお、話に筋が通っていて面白い。支援するぜ

416 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:00:27 ID:TXDKlYrv
終わり?規制? まぁどちらにせよ…
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +

417 名前:見知らぬ星(その5):2007/04/21(土) 21:02:37 ID:gRUwheW6

 ぷっ……。
 
 才人は笑った。
 さっきまでの絶望感が嘘のように、才人は笑った。
 腹の底から込み上げてくる笑いが、汲めども汲めども、尽きる事は無かった。
 石畳にのたうちまわり、胃がよじれるほど、彼は笑った。

 そんな女を見殺しにする気だったのか?
 ええ、平賀才人よ。
 いい女じゃねえか。
 俺には勿体ねえくらい、いい女じゃねえか。
 後生大事に逃げ延びて、地球に帰って何をする?
 インターネットで出会い系? クラスの女と合コンか?
 ばっかじゃねえか、お前!?
 ホント、ばっかじゃねえか、お前!!?

 才人は立ち上がった。
 ゼロ戦清掃用のボロ布を、包帯代わりに額に巻きつける。
 その口元には、まだ、あるかなしかの笑みが残っている。
 しかし、その眼光には、もはやさっきまでの迷いは無かった。

「相棒」
 デルフリンガーは言った。
「気は晴れたかい?」
 才人は答えた。


「ああ、晴れた」


 才人が、その貴族年金で購入した愛馬と共に、学院の敷地内を出たのは、それからまもなくの事だった。



418 名前:痴女109号:2007/04/21(土) 21:04:37 ID:gRUwheW6
すいません。いきなり連投規制がかかってしまいました。
次回で、一応最終回の予定です。

419 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:07:18 ID:gLfazxbl
GJ!
暗い方向に行くのかと思っていたから、
才人の立ち直りが思いのほか良かった。

しかし、やっぱ連投規制はきついなあ。


420 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:08:20 ID:VLc+qA56
なぜ謝る?あなたは神だ。

そして見事にスルーされた391もガンガレ、期待してるから

421 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:09:51 ID:NhZLY9AC
面白いかったぜ。思わず熟読してしまた。

422 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:15:37 ID:y1mo6pWS
>>397
GJなのですよ。期待してるのです。

>>418
スゲー展開!つづきwktk!!

ただし謝るのは連投規制の方じゃなく、前の人の投下から、5分も待っていないことだと思うが。

423 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:23:35 ID:l9Kjchlk
アニエス期待

424 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:41:43 ID:+zK1Gxvl
なんか色々と吹っ切れたサイトって超イカスー!
次回はスカッとした大見得を切ってくれるでしょうな!!

425 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/21(土) 21:48:02 ID:0xYY1JOr
新作ラッシュでうはうはしているのはおまえらだけではないぞ!
この俺もだーーーーーーーーーーー!<ダメ職人
これで新刊までガンバレル♪


ところで君たち、俺が選択肢もの書いたら全部書くのがデフォだと思ってない?


…その通りだよチクショウorz
もう今度から選択肢と同時にプロット考えるの止めよう…。

426 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/21(土) 21:49:06 ID:0xYY1JOr
いきなり抱きついてきた二人を俺は。
もちろん避けた。
…いやだってなあ。なんか鬼気迫ってて怖いんだもん。

ごっつん!

運動線の収束するポイントにいた俺が移動したので、二人の頭が激突する。
そのまま二人はばたんきゅー、と仰向けに倒れこむ。
…あれ、なんかまずくねーか?

「お、おい、大丈夫か?」

俺は倒れこんだ二人に慌てて駆け寄る。
まずシャルロットから確認。…完全に目を回してる。

「ちょっとっ!」

大人の姿をしたルイズががばっ!と立ち上がる。
あ、無事だった。
そして当然怒った顔で。

「なんで避けんのよっ!」
「…いやだってなんか怖いし」
「あんたねぇ!」

言って俺に迫ってくるルイズ。
…正直言いましょう。
なんとか冷静になってますけど、正直マズいです。俺。限界なんです。
だって大人になったルイズって。
メチャクチャ綺麗なんだよこれがっ!
なんていうかな、ほらよくアキバであるじゃんフィギュアとか。
あのボディバランスのまんまの裸体が目の前にっ!やばいってまずいって!今はまだお怒りモードだからちょっと崩れてて魅力半減だけど!
しかも、成長した事で、幼さを残していた顔が凛として美しい顔に!その波打つ桃色の髪と相まってまさに芸術っ!微笑まれたら死にます俺間違いなく。まさにほほえみの爆弾。
…ただ一つ残念な事は、胸の辺りがどう贔屓目に見ても『膨らんでいる』以上の表現ができない事。
いや!でもまあこれはこれで!貧乳は希少価値なんだよきっと!

「…ちょっとどこ見てんのよ」
「…あ」

俺の視線がある一点に注がれたのを見て、ルイズは赤くなってちょっと俯いて胸を隠す。
ぐはっ!ダメだってルイズ!それはレッドカードだってっ!
オメガ可愛ゆすッッッ!!!

「…悪かったわねぺったんこで」

そう言ってルイズは殴りかかってこなかった。
涙目で、ちょっと赤い顔で俺を見上げながら、下唇なんか噛んでみせる。
がは!刺さった刺さった!今すっごいのきた!ロンギヌスの槍みたいなの!
やばいまずい直撃した!衛生兵!えいせいへーーーーーい!
俺はフラフラになりながら、言い訳の言葉を捜した。

「い、いや誰も悪いなんて言ってないし」

なんとかルイズから視線を外して俺は言う。
こ、これでなんとか…。
とか思ってると。

427 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/21(土) 21:50:19 ID:0xYY1JOr
「…どっち向いて言ってんのよ。こっち見なさい」

か、勘弁してっ!
こ、これ以上そっち見てたら!
俺なにするかわかんねーよ!ていうかそこにシャルロットもいる事忘れてませんかご主人様ーっ!?
俺はちらちらルイズを振り返りながら慌てる。
あ、やべ!目が合っちゃったよ!

「で、でもさあ」

と、とりあえずここは!なんとか誤魔化さないと!

「と、とりあえず服着ろよルイズ!は、話はそれからにしようぜ!」

とりあえず振り向かずにそう言ってみる。
背後のルイズは妙な間の後。

「そうね。まずは服を着なきゃね」

そう言って、すたすたとクローゼットの方へ歩いていった。
た、助かったぁ!


そして少し時間は遡る。


…成長した自分の体を見てイヤになった。
成長しても胸ないの、私…。
とかって気にしてるんだから、ちょっとは気を利かせてくれてもいいのにサイトったら…。
人が気にしてる所じろじろ見て…!
悪かったわね、どうせ私はナイチチ娘ですよ!
とか思ってたら、腹立たしいより悲しくなってきた。
私はサイトの視線から胸を隠して、ちょっと俯く。
泣きそうになってたから。
そして非難を込めてこう言った。

「…悪かったわね、ぺったんこで」

そう言って涙目でサイトを睨みつけるのがのが精一杯だった。
なんで私、大きくなっても胸ぺったんこなんだろう。
サイトの好きな、大きな胸にならないんだろう…。
そう考えると悲しくて。

「い、いや誰も悪いなんて言ってないし」

そう言ってサイトは、背中を向けてしまった。
…あっそう!そういう態度なわけ!
小さい胸は見たくもないって?
なんかふつふつと怒りがこみ上げてきた。
人が落ち込んでるのにフォローもしないわけ…?この唐変木わぁ!

428 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/21(土) 21:50:57 ID:0xYY1JOr
「…どっち向いて言ってんのよ。こっち見なさい」

気付いたらそう言ってた。
…向かせてどうしようっていうのかしら、私。
なんて考えながら、サイトを見る。
あれ?何?ちらちらこっちを見てる?
ちょっと視線があった。
サイトは物凄い勢いでぐいん!と後ろを向いた。
…あれ?今の顔なに?
なんか、物凄い可愛い顔で赤くなってた?
え?え?え?って?
今のサイトの顔を思い出してみる。
そして私の過去の記憶と照らし合わせる。
サイトがあーいう顔してる時って…。
私とそんな雰囲気になった時じゃないっ!
じゃあ、じゃあ、じゃあ!
ひょっとしてサイト、私のこの格好見て、そんな気分になってる?
えーーーーーーーーーーーーーーー!?

「と、とりあえず服着ろよルイズ!は、話はそれからにしようぜ!」

そんな事を言ってくるけど。
なぁんだ。結局サイトってば、私に夢中なんじゃないの…!
心配して損した。
じゃあさっきの視線も、私の胸見てたんじゃなくて、裸を凝視してたのね。ほんと、エロ犬ね、サイト。
そう考えると、落ち込んでた私の心が一気に浮き上がった。

「そうね」

私は浮き上がりそうな声を必死に落として、冷静な声で言う。
さぁ覚悟なさいサイト。
大人になった私の魅力で、メロメロのギタギタにしてあげちゃうんだから…!

「まずは服を着なきゃね」

さて、どんな服でサイトをメロメロにしてやろうかしら?

429 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/21(土) 21:51:58 ID:0xYY1JOr
すまん、今日は以上なんだわw
続きはまた今度〜
あした夜勤なんで明後日以降かにゃ?

恨むなら(ry
てなわけでノシ

430 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 21:57:01 ID:x+DiRlTy
はかったな! せんたいさん!!
ということは3.両方も書いていただけるわけで?
ルイズも両方も期待してます!

431 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 22:02:08 ID:/+o/eegY
読めたぞ!
これはつまり服を俺たちに選択させてくれるということなんですねへんたいさん!
じゃあぼくはちゃいなふくがいいとおもいます。


432 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 22:19:07 ID:JDJmlhIL
チャイナ服wwwwwww







先に挙げられてしもた(´・ω・`)
スリットの魔法でスレンダーなルイズの魅力を
最大限に引き出すであろう服を

433 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 22:52:44 ID:9ra1gr7A
ゴスロリとか……

434 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 22:55:55 ID:gUsvlSpi
>>見知らぬ星

ううむ、期待に違えぬ見事な話・・・


できれば今度はルイズの側の苦悩や葛藤も描いて欲しいなあ
サイトばかりが決意を固めてしまったのでは結局今までと変わらん

435 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 23:01:32 ID:N4gtSarx
チャイナ服…

なんかどっかのフレイムヘイズも着てたな…

436 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 23:05:20 ID:23o0oCic
ということであれば、ここはあえてセーラー服で

437 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 23:33:47 ID:hnUvu/ey
敢えて子供服を

438 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/21(土) 23:38:38 ID:oi7/XID9
上はニプレス
下は褌

これ一択だな

439 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 00:19:56 ID:rZ42PXM+
スッチー改めフライトアテンダントな格好の
アダルトタバサ・・・

ヨダレがでまつ


440 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 00:43:02 ID:AH3YWwtQ
見知らぬ☆さんも次で終わりか。
暗い作品好きだから最後期待してるぜ。
せんたいさんは今のとこの選択形式にして
一度も全部書かなかったことないんじゃないのでは?w
しかしそれが読み手にはすげえうれしい。
何がいいたいかといえばGJということです

441 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 00:47:14 ID:hbQIPL+X
というか作品の中身そっちのけで
選択レスばっかりになるから選択肢制って止した方がいいんじゃ…

442 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 01:04:01 ID:WVCjdV4B
読者の希望があって奮起する職人もいると思いますよ。

443 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 01:24:47 ID:rZ42PXM+
>441
それも含めて作品なんだからいーじゃん
へんたいさんも張り合いが出ると思うし

444 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 01:31:08 ID:VPz8v3zo
いつも疑問に思うんだが、そうやって希望を出した連中の多くがGJの一言も返さんのは何でなんだぜ?
せんたいさんはいい人だからあんま気にしてないかもしれんけど、
個人的には恩知らずな乞食を見てるようで他人事ながら腹が立つんだが。

まあ、感想を返す義務なんてねーよって言われりゃそれまでだけどさ。

445 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 01:34:54 ID:Ba8A++FT
そもそも選択肢で投票とかやってる時点で誘い受けのレス乞食な要素があるからでしょ。

446 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 01:41:48 ID:jAE4ua0p
GJという言葉以上のコミュニケーションは取れてると思うけどなあ。
何にせよ、職人に気を遣うのなら、
まずスレの雰囲気悪くなるような話題の振り方はやめて欲しいんだけど。

447 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 01:47:31 ID:VPz8v3zo
スマン、確かに喧嘩腰の書き方になってたな。
反省しつつ黙ることにするよ。


448 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 03:46:12 ID:UQmh7Sqn
ゼロの使い魔 人気キャラ投票 5人目
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anime3/1162594098/605

449 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 04:18:22 ID:t0cHO3aZ
この空気に終止符を。せんたいさん超GJ!
そうかそうか服を選ばせてくれるのかぁ・・・







ス   ク   水で頼みますぞへんたいさん

450 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 04:43:51 ID:+bEbWXjr
なに?服を選ぶとな? でも既にイロイロでちゃってるな……

よし、じゃあ俺は「裸の王様」が着てたやつで!

451 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 08:20:56 ID:ElTKMZCc
ナースとかどうよ?タバサは女医さんで

452 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 09:54:40 ID:PWD05CO2
バカヤロウ!おまいら。
ここはジャージに腹巻きだろう。

453 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 11:06:25 ID:lcXbvS5c
ばっかやらう!
そんなんじゃないんだからただ着たカッタだけなんだからかかか勘違いしないでよね
なんてほざきつつ、顔真っ赤にしながらウェディングドレスの裾めくり上げるしかねーべ!

454 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 11:11:37 ID:LYBBSBtQ
変態属性とか一切ないので、穴あき水着(ワンピースのみ)くらいしか思いつかないな。

455 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 11:55:56 ID:hQ5ReZCz
前は普通だけど背中はもう布がないほど開いてるワンピの水着と聞いて

456 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 12:25:51 ID:QG5JlYD5
水着水着ってお前ら裸Yシャツのよさが分からんのか

457 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 12:36:35 ID:fiS8EZHd
ああ、はだわいは素晴らしいな

458 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 12:39:00 ID:ta3AmbEn
だぼだぼTシャツだけ とかね

459 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 12:50:12 ID:Oh9EBQ1P
黒セーターだろ、常識的に考えて

460 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 13:05:27 ID:1ofIAZjk
世間の常識ではTシャツとかセーターかもしれないけど
パーカーのみってのもかなり効果的であることが
既に実験で証明されている

我々は「常識を疑う確かな力」を持たなくてはならない


461 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 13:08:34 ID:PfsL0pUK
我はダボダボ神なり、皆の願いを叶えてあげルンルン♪

462 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 13:26:16 ID:aG/UObpY
>>460
そんなこと言うとお前さんの素性がばれるぜぃ
まさか総長がこんなところにいるとは思わなかった
俺もこれからは常識を疑わねば

という訳でマントだけも結構いけると閃いた
え?マントは服じゃない?
それは権力や権威に誘導されて信じ込まされているだけなのです

463 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 13:28:12 ID:z/HrwVBf
裸にオーバーサイズのYシャツ。
これしかないべ。

464 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 14:26:12 ID:lcXbvS5c
男物のシャツ+風呂上りで濡れた髪

465 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 14:42:20 ID:lkVhoV5I
お前らおちけつwww
何のスレか分からんかったぞ一瞬





あ、俺は体操服がいいな

466 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 15:11:59 ID:LYBBSBtQ
体操服でもいいが、名前のゼッケンは絶対にいらない

467 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 15:28:28 ID:ugw3C1qH
体操服は……上着を『中に入れる』派と『外に出す』派の確執が……

468 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 15:32:09 ID:QG5JlYD5
体操服か…おれは外に出す派だな時々見えるヘソがたまらん
あとブルマーじゃなくて今風のハーフパンツのが好きなおれは真のロリコンといえよう

469 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 16:21:21 ID:rZ42PXM+
>466
「たばち(さの鏡文字)」ってひらがなで書いてあったらかわいいじゃん!

470 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 16:52:56 ID:lcXbvS5c
くっそぉおおおおおおおおタバサメインの11巻はまだかぁ!!!
1ヶ月なんてとても待てねぇよおおおおおおおおおおお

471 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 18:08:31 ID:WaAqZV1q
きっと「服を着ろ」は「服を脱がす」という永遠なる漢の浪漫を描いてくれる伏線に違いない

472 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 18:53:26 ID:wkqnK4fL
>>429
せんたいさんGJ!

信じてたよ♪ ぜったい両方書くって!
あなたがいるからこのスレに活気があると言っていい。
続きをまってるぜ!

473 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 20:43:05 ID:mnorOy85
手ブラ派がいないなんておかしいっ!

474 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 21:01:51 ID:KFavLIBE
このすれ、へんたいばっかりだな。
もうちょっとマトモなの思いつかんのか。



















安西先生、
ばんそうこうのが
読みたいです。


475 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 21:27:57 ID:lcXbvS5c
               _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、
    //.:;:彡:f'"´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{ 
   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{
.    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|! 
  ,.ィ'´ト.´     ´`"`"`゙″ .::::;'
イ´::ノ|::::l \         "'   :::/  
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\  
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\


476 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 22:06:52 ID:AH3YWwtQ
このスレはみんな変態ばかりだw
しかしここの空気は好きなのは事実だぜ。


477 名前:261のひと:2007/04/23(月) 00:23:07 ID:gmVk61Jx
投下します

478 名前:1/7:2007/04/23(月) 00:23:46 ID:gmVk61Jx
 深々と溜息をつきながら、シエスタは冷たい目でルイズを見つめた。

「本当にもう……信用できないです」
「そ、そんな事言っても仕方ないじゃない」

 シエスタの手に握られているのは、薄い桃色の封筒。
 ルイズの机を整理していたシエスタが見つけて、そうすれば良いのか聞いた途端に、
 真っ青になったルイズを問い詰めて、その内容を聞いたシエスタは開いた口が塞がらなかった。

「だ、だってずっとそれどころじゃ……」
「ずっとって、学院に戻られてからなら直ぐにでも……
 絶対に心配されてますよ?」
「う……で、でも……」

 シエスタが見つけたのはカトレアからの手紙。
 手紙の出される間隔が徐々に短くなっていることで、どれだけ切実に返事を待っているのが分かる。

 それが……

「未開封……信じられません」
「だ、だって……その……大体分かるから、かえって読むのが怖くって……ねぇ?」
「聞くまで忘れてらしたのはどなたです?」
「ご……ごめんなさい」

 戦争から帰ってきたルイズがずっと手紙の返事どころではなかったのは、シエスタも知っている。
 だが……学院に戻ってからも返事をしていないとなると……

「ミス・ヴァリエールのお家の方にとっては、今どういう事態か分かっていますか?」
「……な、なによぅ……別に大した事は……」

 シエスタの視線が更に冷たくなった。
 分かってない……ほんとーにこの人は分かってない。
 説明するのも馬鹿馬鹿しいけれど……仕方なくシエスタは語り始める。

「ミス・ヴァリエールのお家の方にとって、
 末の妹が戦争に行ったっきり音信不通!!
 そうなっているんですよ?
 分かってますか?」

 手の中に有る未開封の封筒の束を、見せ付けるようにテーブルに乗せる。
 シエスタにはこの手紙の中身が良く分かった。
 ジュリアンが自分や家族にあてた手紙が着いた時の事が思い出されて、涙がこぼれそうになった。
 サイトの事が有ったので、手放しに喜べなかったけれど、それでも震えるほどうれしかった。

「……あ……」

 やっと事態を理解したらしいルイズが、わたわたと暴れ始めた。

「じゃ、じゃあ……ちいねえさま、わたしが死んでると……思ってたり?」
「……思われてるかも知れませんねぇ」

 ……実際には貴族のルイズが死んでいたら連絡が入るため、死んでいるとは思われないだろうけれど、
 少し位懲りた方が良い。
 そう思ったシエスタがあえて意地悪を言っていた。

479 名前:2/7:2007/04/23(月) 00:24:27 ID:gmVk61Jx
「どどど、どうしよぉ」

 お、お葬式とかしてたら、実家に帰ったわたしを見て、皆どう思うだろう?
 それより何より、誰かが死んだと思う事がどれだけ辛いことか、
 身をもって知っているルイズは泣きそうだった。

「だ、誰か飛び降りてたらどうしよう?」

 ちいねえさま辺りは、飛び降りなくても衰弱してそうだし。

「とりあえず読まないと」

 ルイズの手に消印の日付順に並べられた封筒の束と、ペーパーナイフを渡したシエスタが、黙って席を外そうとした。

「ま、まって……一緒に居て」
「……いいですけど……」

 自分が何を放置してきたのか理解したルイズが、怖気づきシエスタを呼び止めた。

「居るだけですよ?」
「うん、お願い」

 小さく溜息をつくと、シエスタは少し離れてルイズの観察を始めた。
 案外面白い。

「ち、ちいねえさまったら……そ、そんなのじゃ……」
「……あ……ごめんなさい」

 ヴァリエールの領地を出た辺りは、サイトとの事をからかわれているのだろうけれど。
 日付が進み、戦争の最中の頃の手紙に成ると、今更どうしようもないのに、ルイズは目に見えてうろたえ始めた。

「どどど、どうしよぉ……」
「放っておいたのはミス・ヴァリエールでしょう?
 きちんと最後まで読んで、早くお返事なさるしかないです」

 実際他に出来ることもない。
 手紙の向こうでは、それどころか今この瞬間でさえも、ルイズの家族は心配をし続けている。

 手紙を読んでいるルイズの目が、そわそわと落ち着かず一刻も早く返事を書きたそうにしているが、

「きちんと全部読んでからです」
「で、でもシエスタぁ……」
「でもじゃありません!!
 お家の方はもっと心配なさったのですよ?」

 シエスタに容赦は無かった。

 ルイズがサイトに会えて浮かれていた頃の手紙等は、その頃のルイズといっそ清々しいほどの温度差で、
 戦争が終わって一月、何の便りも無いルイズをひたすらに心配していた。

「ごめんなさい、ちいねえさま。ごめんなさい」

 ようやく全て読み終わった頃には、すっかり落ち込んだルイズが居た。

「反省しましたか?」
「ん……」

480 名前:3/7:2007/04/23(月) 00:24:59 ID:gmVk61Jx
 それだけ答えると、ルイズは無言で机に向かい、一心に手紙を書き始めた。

 伝える事はたくさん有った。
 伝えられない事もたくさん。

 今読んだ手紙ほど、想いが伝えられるとは思えないけれど。
 それでもルイズは一生懸命に書いた。

 遅くまでかかって、ようやく書き上げた近況は、数枚の便箋に渡っていた。

「お、怒られるかな?」
「それくらいは当然です」

 書き上げた手紙を封筒に入れながらシエスタに意見を求めると、ばっさりと切り捨てられた。
 シエスタが注意してくれなかったら、さらに返事が遅くなったことを思うと、当分シエスタに頭が上がらない。

「でも……」

 ふわりと笑ったシエスタが、優しくルイズを抱き寄せた。

「遅くても、ちゃんとお返事書けて偉いですね」
「こ、子ども扱いしないでよ」

 落ち込んでいるルイズを慰めるため、わざと怒るようなことをしたシエスタが笑いながら身を引いた。

「お家の方からの手紙を読まないのも、お返事しないのも、子供みたいなものです」
「う…………意地悪」

 落ち込んでいたところに優しくされて、ルイズは更にシエスタに頭が上がらない。

「ほら、封をして……出来るだけ早く着くように、今日中に出しちゃいましょうね?」
「うん……あの……あのね、シエスタ」

 封蝋を出しに行こうとするシエスタの袖を、ルイズがつんと引いていた。

「あの……ね……ありがとう」

 俯きながら、ぼそぼそと。
 それでも心のこもったお礼に、シエスタは微笑んで……

 もう一度ルイズを抱きしめると、照れたように二人で笑いあった。

481 名前:4/7:2007/04/23(月) 00:25:46 ID:gmVk61Jx
「母さま」

 身体の弱いカトレアが、息を切らせながら母親の部屋に飛び込んでいく。

「なんですか、騒々しい」

 いつも大人しいカトレアの滅多に無い様子を、怪訝に思いながらそれでも躾を忘れない。

「ルイズから手紙が着きました」
「なんですって」

 ほんの少し前に騒々しいと怒った口が金切り声を上げた。

「そ、それでっ? ルイズは無事なの?」
「ええ、今は学院で……怪我の一つも無いようですわ」

 それだけ聞くと力の抜けた身体をカトレアに預けながら、こぼれる涙を拭おうともせずに、

「よ、良かった……始祖よ……感謝します……」

 その場で泣き始めた。

「戦争が終わっても、色々立て込んでいたようです……お返事が遅くなってごめんなさい……
 ですって」
「いいの……いいのよ……生きていてくれれば……怪我も無くて……良かった」

 カトレアは知っていた。
 自分より遥かに母がルイズのことを心配していたのを。
 サイトを認め、何が有ってもルイズを守ることを信じていたカトレアと違い、
 母は始祖に祈るしか心を保つ術を知らなかった。

「手紙は……わたし宛だけなの」

 何度か勧めたけれど、母はルイズに手紙を書こうとしなかった。

「ええ、良いのよ、手紙を書いたのは貴方だけですもの、それでいいの」
「母さまも……出せばよろしかったのに」

 母の文箱に、出されることの無かったルイズ宛の手紙の束が有る事を、
 毎日毎日一通づつそれが増えていることを、使用人から聞いていた。
 どうしてそんな事をするのか、理解できないカトレアはずっと聞きたかった疑問をぶつけた。

「だって……親からの手紙なんて……その……ねぇ……」

 ルイズに迷惑だと思われる、そう思っていたらしい。

 そう言いながら俯いて、もじもじとテーブルで指先を遊ばせる母は……

「母さま……可愛い」
「……まぁ、カトレア、お世辞なんて言っても……」

 素直に成れない母親は、やはり……

「ルイズと親子ですわね」
「……ほ、誉めているの? それ」

 仲のよい親子は、それから時間を忘れてルイズのことを語り合った。


482 名前:5/7:2007/04/23(月) 00:26:31 ID:gmVk61Jx
「お、怒られたっ!」

 待ちに待った返事を見て、ルイズは苦悩していた。

「どうしました?」
「あのねあのねシエスタ」

 カトレアからの返事は優しかったけれど、母に一言も無かったことを怒っていた。

「それで、近いうちに何か手紙に添えてプレゼントでも贈りなさいって」
「……まぁ……順当ですね、心配かけたのですし」

 ルイズの許しを得て読んだシエスタには、怒っている文面には見えなかったけれど、
 長年姉妹をしているルイズには、

「こ、これはむちゃくちゃ怒ってる、笑っていると思うけど、ぜーーったい、怒ってる」

 らしかった。

「では、何か良いプレゼントを考えないといけませんね」
「何がいいかしら?」

 母親の世代が喜ぶもの……ルイズもシエスタも、あーでもない、こーでもないと悩んでいると、

「どうしたんだ?」

 サイトが部屋に帰ってきた。

「母さまに何贈ればいいと思う?」
「……さぁ……?」

 投げやりな様子のサイトに、ルイズの眉が跳ね上がった。

「……へー、サイトあんた、わたしの母親にどう思われてもいいのね?」
「……え? いや……その」
「ちょっ、ミス・ヴァリエール、それは飛躍しすぎっ」

 騎士隊の訓練で、最近構ってくれないサイトに、ルイズのストレスは溜まっていた。
 そこに母親についての相談まで流されたルイズの機嫌は、

「……犬……」

 最悪に近かった。

「わ、分かった、俺に出来る限りの協力するから……な?」

 目の据わったルイズに、サイトは壁際まで追い詰められた。

「あ、ほらっ、ミス・ヴァリエール、お姉さん、お姉さんに聞きましょう」

 困ったサイトにシエスタが助け舟を出した。

「……ちいねえさまに?」
「そ、そうだ、あの人だったらいい事思いついてくれるって」

 サイトがほっと一息吐く。が、

「……って、良く考えると聞き捨てならないこと言いませんでしたか?ミス・ヴァリエール」

 今度はシエスタの迫力が増していった。

483 名前:6/7:2007/04/23(月) 00:27:04 ID:gmVk61Jx
 また自分宛しかないことを知ったカトレアは、少し困りながら封を切る。

「あら……あらあらあら」

 可愛い妹の可愛い質問に、カトレアは顔を綻ばせた。

「……んーと、でも……これは……」

 直接聞かずに、遠まわしに聞いたほうが……

「母さまを驚かせる事が出来るわね」

 案外稚気に富んだカトレアは、ルイズの事を秘密にしたまま母親から欲しい物を聞きだす事に決めて……


 ――――――

「こまったわねー」

 困っていた。

 上位の貴族の正妻。
 ヴァリエール夫人の欲しい物……

「どれも、ルイズに買える物じゃ……ないわねぇ……」

 ルイズが贈ろうとしている。
 それを知れば、また別の物を望んだのだろうけれど……

「今更聞きなおすのも……」

 間が抜けている。

「折角良い事をしようとしているのですもの……何とかして……」

 ルイズでも何とか出来て、母が喜ぶもの。
 手紙を出す前の妹の悩みを、カトレアは追体験していた。

「……母さま……欲しい物……母さま……う〜〜〜」

 悩みぬいたカトレアは、ふ……と、

「あっ、あぁぁぁぁ、そうよっ!」

 いつも母が欲しがっていて、
 お姉さまにねだっているものを思い出した。

「ルイズならっ……うん、これなら……」

 自分の妙案をルイズに伝えるため、カトレアは嬉々として筆を取った。

484 名前:7/7:2007/04/23(月) 00:27:37 ID:gmVk61Jx
 シエスタが部屋に戻ると、ルイズが固まっていた。

「あら、どうしました? ミス・ヴァリエール」

 ルイズの手には一枚の便箋。

「あ、お返事来たんですね、何が書いてありました?」
「……う……あの……その……」

 歯切れの悪いルイズを、シエスタは不思議そうに見つめながら、問いを重ねる。

「お姉さんも思いつかなかったのですか?」
「……ううん、いちおー書いてあるわ」
「用意できないものなのですか?」
「……で、出来るもん!」

 ……何を悩んでいるのかしら?
 たシエスタが手紙を覗き込もうとすると、素晴らしい勢いで机の下に隠された。

「……何が書いてあるんですか?」
「ひ、秘密」

 だらだらと冷や汗を流すルイズを問い詰めようとしていると、
 サイトが部屋に戻ってきた。

「サ、サイト」
「あ、サイトさん、ミス・ヴァリエールのお姉さまからお返事が来たようなんですけど」
「お、何か決まった? 俺プレゼントの為に最近バイト始めたんだぜ」

 楽しそうに話すサイトとシエスタを見ながら……
 ルイズは机の下で、

『孫』

 と書かれた手紙をただひたすら握りしめて……

「ち、ちいねえさまの……ばかぁぁぁぁぁぁぁ」

 二人が驚くほどの叫びを上げた。

485 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 00:29:29 ID:gmVk61Jx
>>478 そうすれば>どうすれば

いきなり誤字。ごめんなさい。

書きたい事は色々有るのに、どうも書けないです。
書けないと保管庫も触らない困った人なので、早めに立ち直ろうと思いますが……

さて、困った。

486 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 00:35:14 ID:S3uVGFRS
>>485
シエシエとルイズが仲いいとなんか微笑ましいな
ルイズ可愛いよルイズ
シエスタも
GJだぜ

487 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 00:44:54 ID:pxv3k8XY
では次は孫を作るという訳ですね

488 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 00:50:18 ID:ARxcVYDe
> 27のSSを書いた者です。

一応、内容を変更してWikiで完結させました。
内容変更、期間がかかりすぎたこと等、いろいろご迷惑をおかけしました。

489 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 00:50:58 ID:UCloXn06
>>485
GJ!!ルイズかわいいよルイズ。
その可愛さをサイトに少しでも見せてあげれてくれwww

490 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 00:53:20 ID:UCloXn06
>>489
ageてるし、誤字があるし。すまん。

491 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 01:24:30 ID:ggdIlhR/
>>485
GJ!
ルイズかわええ
やっぱりこのコンビはいいね

文章を書くのに悩むって事は、それだけ理想を高く持ってるって事だと思う
その誇りを尊敬するよ
なんにもしてやれんけど、声援だけは送ってあげる
がんがれ

492 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 02:11:33 ID:Ti54bOlz
GJ!シエスタに何もいえないルイズかわいいw
孫つくっちゃえば?w

493 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 02:13:30 ID:S3uVGFRS
シエス子とも孫作ってやってー


494 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 03:07:12 ID:QnOV20fy
>>488
イヤ〜ン、これから寝るのに読んでしまったw

495 名前:ヴァリエール家の牝犬:2007/04/23(月) 03:48:25 ID:UGJCr7PP

 たらいの中の水をじゃぶじゃぶとかき混ぜて洗濯しながら、才人は暗澹とした気分に浸っていた。
 異世界ハルケギニアに召喚されてから、早一ヶ月ほど。可憐ながら横暴な主人ルイズ・ド・ラ・
ヴァリエールの彼に対する扱いはマシになるどころか更にひどくなっていくようであり、最近では
ちょっとした言動にもいちいち鞭が飛んでくる。
 心身ともに疲れきるというのは、まさしく今の才人のために用意された言葉である。疲労は全身を
重苦しく感じさせ、今や常時重たい鎧でも身につけているような気分だった。
「大体あの女、ちょっと可愛いからって人を犬、犬ってよお」
 今や何とも感じなくなってしまったルイズのパンツを洗いながら、才人は一人愚痴を零す。
「犬って呼ぶならせめて犬らしく可愛がれっつーの。地球で飼い犬を鞭で叩いたりしたら動物愛護団
 体に殺されたって文句言えねーぜ、ったく」
 しかしここはハルケギニア。虐待される動物を介護する団体などいる訳もない。下手をすれば平民
が貴族に殺されても全く問題なしとされかねない、厳しい階級社会がスタンダードなのである。
 要するに、お先真っ暗なのだった。一応ガンダールヴとかいう伝説の使い魔になって武器を自由自
在に操れるようにはなったものの、それがどうしたというのだろうか。ルイズの庇護を離れれば戸籍
すらも存在しない無力な身の上、下克上を起こすことなど出来るはずもない。
「大体、いくら何でも女の子ぶっ叩く訳にはいかねえしなあ」
 自分がそんなことをしている光景など、想像しただけでも体に震えが走る才人である。これではル
イズに対して抗議するなど夢のまた夢だ。
「ああ、俺一生このまんまルイズの犬として生活していかなけりゃならないのかなあ」
 ガクッと肩を落としたとき、不意に後ろから呼びかけられた。
「サイトさん」
 振り向くと、メイド服の少女が立っていて、はにかむような笑みを浮かべてこちらを見ていた。こ
の学院で働くメイドの少女、シエスタだ。才人がこの世界に現れた直後、ほぼ唯一彼に優しく接して
くれた平民の少女である。自分と同じ黒髪と、どことなく懐かしい雰囲気を持つこの少女に、才人は
深い親近感を抱いていた。
 笑顔を浮かべて近づいてくるシエスタに、才人もまた笑顔で答えた。
「シエスタ、どうしたの。厨房の方はいいのか」
「ええ。今ちょっと休憩をいれてるところで。それよりサイトさん、またミス・ヴァリエールのお洋
 服を洗濯なさってるんですね」
 心配そうな表情で自分の手元を覗き込んでくるシエスタに、才人は照れ笑いを浮かべた。
「ああ。情けない話だけど、ご主人様には逆らえないからなあ」
「でも、ミス・ヴァリエールもあんまりですよ。いくら使い魔だからって、サイトさんを四六時中こ
 き使って」
「ま、こっちも飯と寝る場所用意してもらってる以上、あんまり強くは出られないしね」
「だけどこんなんじゃ、ゆっくりお話する時間だってないじゃないですか」
 シエスタは不満げに唇を尖らせた。
「わたしだって、出来ることならずっとサイトさんと一緒にいたいのに」
 ちらりと流し目を送ってくるシエスタに、才人は曖昧に笑い返すしかなかった。
(いきなり何を言い出すのかなこの娘は)
 どうも、シエスタは好意の表し方が大袈裟すぎるような気がする。才人はたびたび、自分が男とし
て彼女に好かれているように勘違いしてしまうのである。
(でもそんな訳ねえよな。俺別にシエスタに格好いいところなんか見せてねえし。こっち来てから会
 うたびにルイズのパンツ洗ったりルイズのパンツ洗ったりルイズのパンツ洗ったり)
 会うたびにご主人様にへいこらしてパンツを洗っているような男を女の子が好きになるはずがない。
 それが、才人の頭の中での常識である。
(大した理由もなく好かれるなんて、ギャルゲーかなんかじゃあるまいし)
 自分の甘い考えを才人が内心で笑ったとき、何かを考え込んでいたシエスタが不意に呼びかけてきた。

496 名前:ヴァリエール家の牝犬:2007/04/23(月) 03:49:48 ID:UGJCr7PP

「ねえサイトさん」
「なんだ」
 返事をしてシエスタと目を合わせたとき、才人は奇妙な違和感を感じた。
 目の前の少女の雰囲気が、様変わりしているような気がしたのだ。
 実際には、何も変わっていないはずである。胸に手を添える淑やかな仕草も、瑞々しい唇が形作る
穏やかな微笑みも。
 だが、何故だろう。今、細められている彼女の黒い瞳が、やけに深くなった気がする。
 まるで夜の海のように、飲み込まれれば二度と浮き上がってこられないような薄ら寒さを感じるのだ。
 吸い寄せられるようにその深い瞳を見つめていると、シエスタが小さく首を傾げた。
「どうかしましたか」
 才人ははっとして「なんでもないよ」と手を振る。我に返ってみると、やはりシエスタはいつも通
りだ。声の調子も動作も、何もかも変わったところなどない。
(疲れてんのかな、俺)
 小さくかぶりを振ったあと、才人は「で、なに」とシエスタに問いかけた。
「はい。あの、わたしがどうにかしましょうか」
 少々躊躇いがちに申し出たシエスタの言葉を、才人は一瞬理解できなかった。
 が、今までの会話の流れを思い出し、どうやら彼女が「どうにかする」と言っているのはルイズの
ことらしいと気付いて、慌てて首を振った。
「ダメダメ、ダメだよ。シエスタが親切なのは分かるけどさ、命は大切にしなくちゃ」
「でも、このままじゃサイトさんがあんまり可哀想で。急に訳も分からず召喚されちゃったのに、こ
 んな辛い目に遭わなくちゃならないだなんて」
 シエスタの目に涙が浮かぶ。才人は焦って立ち上がり、彼女をなだめた。
「いや、別に大したこっちゃないって。辛い目ったって、せいぜいパンツ洗うとき水が冷たいぐらい
 のもんだし、ここの生活自体はこれでも楽しんでるんだぜ、俺」
「またそうやって無理して。いいんですよ、辛いのなら辛いって言ってくださっても」
「そりゃ、ちょっとはキツいけどさ」
「ほら、やっぱり辛いんじゃありませんか」
 シエスタは勢いごんで顔を近づけてきた。
「わたしに任せてください。大丈夫、絶対、悪いようにはしませんから」
「はあ。いや、だけどな」
 シエスタの剣幕に気圧されそうになりつつも、才人はどうしても彼女の申し出を受けることが出来
なかった。
 ここは貴族などという身分が実在するような封建社会である。平民のシエスタが貴族であるルイズ
に逆らったらどうなるかなど、想像もしたくない。
 そんな才人の心配を見抜いたのか、シエスタは安心させるような力強い笑みを浮かべてみせた。
「大丈夫、わたしだって貴族は恐いですし、危なくなったら引き下がりますから」
 だったら最初から抗議なんてしないでくれよと思いつつ、才人は結局曖昧に頷いてしまった。
 シエスタが手を叩いて喜びを露わにする。
「本当ですか。嬉しいな、サイトさん、わたしを頼ってくださるんですね」
 半ば強制的にそうさせておいてこの言い草である。この子も結構強引なところあるよなあと苦笑し
つつ、才人は念を押しておくことにした。
「でもシエスタ、本当に危ないことはしないでくれな。そもそも本当は当事者である俺が文句言わな
 くちゃならないのに」
「いいえ。こういう問題を解決するのには冷静な第三者の視点が必要なんですよ」
 あのルイズに挑もうとしている時点でその第三者はあまり冷静ではないんじゃないかと考えつつも、
才人は何度か頷いて感謝の意を示しておいた。
「ありがとうよシエスタ。でもさ、本当に危ないことは」
「大丈夫ですって。わたし、手伝ってくれる人だって知ってますし」
 やけに自信ありげな口調だった。
(手伝ってくれる人って、誰だ。っつーか何の手伝い?)
 才人がその疑問を口にする前に、「それに」とシエスタが両手で頬を挟んでもじもじし始めた。
「わたし、愛する人のためだったら何だって出来ちゃいますから」
 才人は硬直した。モロに「愛する人」と言われて仰天したというのもあるが、理由はそれだけではない。
 シエスタの言葉を聞いたとき、何故か全身に嫌な震えが走ったのだ。
(え、なに、何で今、悪寒が)
 混乱する才人をよそに、シエスタは「きゃっ、言っちゃった」などとひとしきり恥ずかしがった後、
元気よく一礼した。
「それじゃ、サイトさん。結果を楽しみに待っててくださいね」
 スカートを翻して駆け去っていくシエスタを、才人はとうとう止め損なってしまったのであった。

497 名前:ヴァリエール家の牝犬:2007/04/23(月) 03:50:50 ID:UGJCr7PP

 シエスタと話をした翌日から、状況は目に見えて変わり始めた。
 まず、ルイズがいなくなった。あの日の授業が終わった後、寮に帰る途中で忽然と姿を消してし
まったのである。
 当然怨恨の線から才人の犯行が疑われたが、その日はシエスタの言動が気にかかって洗濯を終える
のにかなり時間がかかってしまい、またその姿を何人もの生徒に目撃されていたためにアリバイは完
璧。無罪放免となった。実際に身に覚えがなかったので、疑いが晴れたのにはほっとした。
 それも束の間、才人は途方に暮れてしまった。主人であるルイズがいない現状、使い魔である自分
は一体何をすればいいのだろう。とりあえずいつルイズが帰ってきてもいいようにと部屋は綺麗に掃
除してあるものの、それ以外にはやることがない。
「君も使い魔なら、ミス・ヴァリエールの消息が少しでもいいから分からんのかね」
 などとオールド・オスマンに訊ねられたりもしたが、元からそんな能力が備わっていないかのごと
く、ルイズの存在など微塵も感じ取れなかった。
 こうして彼女の消息は完全に不明となってしまったが、この問題は今のところ学院の外には出てい
ない。もしもこの件がヴァリエール公爵の耳に入ったら、下手をすれば学院取り潰しである。公表す
る訳にはいかず、生徒たちにもルイズは急病のため実家に帰ったということにしてあるらしい。
 そして、いなくなったのはルイズだけではない。同時に、シエスタも姿を消していた。とは言え、
それに気付いているのは才人だけのようだった。何故か、コック長のマルトーを初めとする厨房の
面々は、シエスタがいないことを上に届けていないらしいのだ。一度それとなくシエスタの所在を聞
き出そうとしてみたが、うまくはぐらかされてしまった。
 だが同時に、確信を持つこともできた。やはり、ルイズとシエスタが同時に失踪したことには、互
いに何らかの関係があるらしい。
 しかし、具体的に何が起きているのかは、結局分からないままであった。

498 名前:ヴァリエール家の牝犬:2007/04/23(月) 03:51:42 ID:UGJCr7PP

 綺麗に掃除された部屋に、眩い朝日が差し込んでくる。才人は目を細めて窓の外を見やりながら、
複雑な気持ちを噛み締めていた。
 主であるルイズがいなくなってから、既に二ヶ月もの時間が経過している。季節は初夏を迎え、蒸
し暑さを感じる時期となっていた。
(ルイズがいたら、暑い暑いって文句言いながら、扇げとか命令してくるんだろうな)
 自分の想像に小さく笑みを漏らしたあと、才人は唇を噛む。
(俺が、シエスタを止めていれば)
 何がどうなっているのかは未だに分からないが、シエスタがルイズをどうにかしたのだということ
はほぼ間違いない。才人はあのとき間違いなく嫌な予感を感じていたが、まさかそれがこんな形で現
実のものとなってしまうとは。
(二人とも、一体どこに行っちまったんだ。俺はどうすればいい)
 自分の無力感に才人が歯噛みしたとき、唐突に部屋の扉が開け放たれた。
「おお、ここにいたかサイト君」
 と、飛び込んできたのは教師のコルベールであった。禿げ上がった頭部が印象的な、研究者肌の男
である。彼は才人の左手に刻まれたガンダールヴのルーンに興味を持っているらしく、たびたび話し
かけてくるのだ。今回もルイズがいなくなって落ち込んでいる才人を、あれこれと励ましてくれてい
た善人である。
「どうしたんですか先生」
「いやはや、実に驚くべきことがあってね。なんと、ミス・ヴァリエールが発見されたんだよ」
 突然の報せに、一瞬頭が真っ白になった。が、すぐに立ち直り、才人はコルベールに詰め寄った。
「ルイズが見つかったって、本当ですか。一体どこで……いや、それよりも、大丈夫なんですかあい
 つ。なんか、怪我とかしてないんですか」
「落ち着きたまえサイト君」
 コルベールは才人をなだめたあと、どことなく気まずそうに咳払いをした。
「ミス・ヴァリエールが発見されたのは広場の片隅だよ。メイドの少女から、人が倒れているという
 報告があってね」
 メイドの少女、という単語に嫌な感じを覚えつつも、才人はなおも問いかける。
「それで、あいつの容態は。まさか、ひどい怪我とか」
「うむ。何と説明したらいいのか、その」
 コルベールは歯切れ悪く口ごもった。悩んだ末に結局自分の口から説明することを諦めたらしく、
すぐに才人を部屋の外へと導いた。
「とにかく、来てくれたまえ。ミス・ヴァリエールは今、医務室にいる」

499 名前:ヴァリエール家の牝犬:2007/04/23(月) 03:52:56 ID:UGJCr7PP

 才人が足を踏み入れたとき、医務室の中はひどい有様だった。清潔なカーテンは引きちぎられ、棚
に飾ってあった花瓶は床に落ちて粉々になっている。その場に集まった人々は、困惑した表情で顔を
見合わせながら、寝台の一つを遠巻きに見守っている。その寝台の上で、一人の少女が怯えた子犬の
ように身を震わせ、必死に何か喚きながら手に持った杖を振り回している。
「近づかないで! それ以上近づいたら、この部屋ごと皆吹き飛ばすわよ!」
「ミス・ヴァリエール、落ち着きなさい、わたしたちは君に危害を加えるつもりなど」
「嘘よ! そうやって騙して、またわたしをあそこへ連れて行くんでしょう」
「いやだから、そもそも我々は君が今までどこにいたのかも知らないのであってだね」
 困り果てた様子で説得を続けているのはオールド・オスマンで、訳の分からないことを喚いている
のは間違いなくルイズであった。
 この二ヶ月間捜し求めた少女の姿を目にして、才人はたまらず飛び出していた。
「ルイズ!」
 その場にいた全員が振り返り、才人のために避けてくれる。彼らの横を通り抜けて寝台のそばに駆
け寄ると、ルイズは呆然と目を見開いて才人を見返してきた。
「サイト?」
「ああ、俺だよ」
「本当に、サイト?」
「おいおいよく見ろよ、俺以外にこんな間抜け面の奴がいるかよ」
 ルイズはまだ警戒するように恐々才人を見つめていた。が、やがてその鳶色の瞳に涙が浮かび始めた。
「サイト!」
 か細い声で叫びながら、ルイズがこちらに両手を伸ばす。しかしその手が届く前に、体のバランス
を崩して倒れかけた。才人は慌てて彼女の体を抱きとめ、驚いた。異常なほどに、重さが感じられない。
「サイト、サイト」
 胸の中で泣きじゃくるルイズの背中を、出来る限り優しく撫でてやる。そして、二ヶ月ぶりに見る
主の姿を、改めてじっくりと観察する。
 ルイズは、二ヶ月前とはすっかり変わってしまっていた。桃色がかったブロンドの髪はすっかり艶
を失ってぱさぱさになっており、健康的だった肌は瑞々しさを失い、ほとんど骨と皮だけに見えるほ
ど痩せ細ってしまっている。胸の中からこちらを見上げてくる鳶色の瞳は、以前の明るい輝きが嘘
だったかのように暗い色に染まり、ただただ恐怖に見開かれ、涙を浮かべるばかり。
(一体何があったんだ)
 才人は体が芯から震えてくるのを抑えることが出来なかった。一人の人間をたった二ヶ月でここま
で変えてしまうほど恐ろしい出来事とは、一体何なのだろう。
 気になりはしたが、今はルイズを落ち着かせることが先決である。そう考えて、才人は彼女を安心
させるように笑いかけた。
「一体どうしたんだよ、ルイズ。お前らしくもない。ここには恐いものなんか何もありゃしないぜ」
 だがルイズは激しく体を震わせながら、ますます強く才人の体に縋りつくばかりだ。よほど恐ろし
い目に遭ったものらしい。彼女の体の震えが直接伝わってきて、才人はひどく痛ましい気分になった。
「これはどうやら、ミス・ヴァリエールのことは君に任せた方がいいらしいのう」
 一連の流れを見ていたオールド・オスマンが、白い髭をしごきながら言う。
「すまんが、彼女についていてやってくれんかね。どうも、平常心を失っておるようじゃしの」
「ええ。俺もそうした方がいいと」
「駄目よ!」
 突然、ルイズが才人の言葉を遮って叫んだ。彼の服の裾を握り締めて、必死に言い募ってくる。
「ここは嫌。わたし、こんなところにいたくない。部屋、わたしの部屋へ行きましょう」
「でもルイズ、お前そんな体じゃ」
「お願い、サイト。わたし恐いの。ここにいたらあいつらが来てわたしを連れて行くの。お願いだか
 ら、わたしの部屋に連れて行って」
 才人は困惑してオールド・オスマンを見やる。彼はじっと考え込んだあと、ため息混じりに頷いた。
「仕方ないじゃろ。ミス・ヴァリエールを頼むぞ、サイト君」

500 名前:ヴァリエール家の牝犬:2007/04/23(月) 03:53:36 ID:UGJCr7PP

 こうして許可をもらった才人は、ルイズを抱きかかえて部屋まで運んできた。誰かに見つからない
か心配だったが、まだ授業中という時間帯だったから、何とか人目につかずに運ぶことができた。皮
肉にも、ルイズが痩せ細っていたために、運ぶの自体はさほど苦には感じられなかった。
「さ、部屋に着いたぞ、ルイズ。懐かしいだろ、二ヶ月ぶりだもんな」
 才人の胸の中で、ルイズは目だけを動かして久方ぶりに見る自室を見回した。乾ききった唇にかす
かな微笑みが浮かぶ。それを見て胸を痛めながら、才人は寝台に歩み寄ってそっとルイズを横たえた。
「とりあえず、今は休め、な。話なら後でゆっくり聞いてやるからさ」
 囁きかけながら布団をかけてやる途中、ルイズが震える手で才人の服の裾をつかんだ。「どうし
た」と聞くと、乾いた唇をかすかに開いて何かを言おうとしている。彼女の口元に耳を近づけると、
消え入りそうな小さな声でこう言っているのが聞き取れた。
「いっちゃやだ。ずっとそばにいて」
 才人は微笑みながらルイズの手を優しく握り返し、安心させるような柔らかい口調で答えてやった。
「安心しろ。どこにも行きゃしないよ」
「本当?」
 ルイズは不安そうに瞳を潤ませる。才人は「本当だよ」と答えて、机の前から椅子を引っ張ってき
て腰掛けた。
 そのままずっとルイズの手を握ってやっていると、彼女もようやくほんの少しだけ安らいだ表情を
見せてくれた。
「ねえサイト」
「なんだ」
「このまま、ずっと手を握っててくれる?」
「ああ、いいぜ別に」
「ありがとう。わたしね、恐いの。今にもあいつらがわたしのことを捕まえに来るんじゃないかって」
「なあルイズ」
「なあに」
 ルイズがほんの少しとは言え落ち着いたのを見て取って、才人は事情を聞いてみることにした。
(どこから聞いたもんかな)
 少し迷ったあと、まずはもう一つ気になっている事項とルイズの失踪に何か関係があるのか、本人
に確かめてみようと決める。
「お前さ、ひょっとしてシエスタ」
 その言葉を聞いた瞬間のルイズの反応は劇的であった。
 あの痩せ細った体のどこにそんな力が残っていたのか、極限まで目を見開いた彼女は寝台の上で勢
いよく跳ね起きた。狂ったように悲鳴を上げながら、無我夢中で何かから逃げ出そうとする。
 才人は慌てて立ち上がり、ルイズを抱き押さえた。
「おい、落ち着けよルイズ」
「やだ、止めて、離して、もう許して!」
「ごめん、俺が悪かった、俺が悪かったから」
 才人自身も寝台の上に乗り、暴れるルイズの体を必死で抱きしめる。腕の中で絶え間なく身を震わ
せながら、ルイズが壊れたように呟き続けるのが聞こえてきた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。もう反抗しません逃げたりしません大人し
 くしますから何でもしますから許してください叩かないでくださいいじめないでくださいわたしを
 これ以上壊さないでください……!」
 聞くだけで全身が震えてくるような、恐怖に満ちた声である。
(明らかに、シエスタの名前聞いてこんな風になったよな、こいつ)
 ルイズの背中を撫でながら、才人はごくりと唾を飲む。
(やっぱり、あの子がルイズに何かしたのか……?)
 部屋の扉が軋みながら開いたのは、ちょうどそのときであった。
「ああ、こんなところにいたんですね、ミス・ヴァリエール」
 才人の腕の中で、ルイズが引き付けを起こしたような短い悲鳴を上げた。

 つづく

501 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 03:55:07 ID:S3uVGFRS
こんな夜中に黒シエスタ!?

続きにwktkしてるぜ・・・

502 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 13:01:12 ID:YLdDNV2v
『反逆のシエスタ』ktkr
ヤンデレですな

503 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 13:09:53 ID:VcECD3sg
弱気なルイズほどかわいいものはない

504 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 13:55:56 ID:eiPdMlqi
シエスタ怖いよシエスタ
続き期待

505 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/23(月) 23:58:30 ID:Ti54bOlz
怖いな。ヤンデレな作品なにげなかった気がする。
これは続きwktkするしかねえ

506 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 00:13:15 ID:52ab+xMA
最近エロいのも暗いけど続きがwktkなのも投下されて嬉しいな。
職人さんは本当にありがたい。

507 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 00:18:47 ID:DdA2NDV9
それにしても二週間ちょっとでここまでくるとは・・・


いまさらだが宣言しよう

このスレの職人は神だっ!!

508 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 01:43:54 ID:NF4k8p+L
うん。応援してますんで

509 名前:痴女109号:2007/04/24(火) 01:58:48 ID:080mwOqh
>>418の続きです。
しかも、完結してません。
嘘つきと呼んでください。

510 名前:痴女109号:2007/04/24(火) 02:06:25 ID:080mwOqh

「サイトは来ないわ」

 グラスを一気に飲み干すと、ルイズは言った。
「何故分かるの?」
 シェフィールドは尋ねる。
「……」
 シエスタを解放して後、彼女のルイズに対する態度は意外に慇懃なものであった。
 もっとも、ルイズの顔色の悪さと表情の暗さを見れば、例えどんな誘拐犯でも、ワインの一杯くらいは飲ませるべきかと思ったかもしれない。

「何故来ないと思うの?」
 シェフィールドは重ねて尋ねる。
 ルイズは答えない。
 ただ、無言で空になったグラスを再び差し出す。
 答える意味も無かった。
 ルイズにとっては、自分が才人に憎まれているという確信がある以上、彼に関する、あらゆる希望的観測を抱くだけの精神力はもはや無く、それを眼前の敵に、一から説明する義務もなかった。
 そんなルイズに、やれやれ、という笑みを浮かべると、彼女は程よく冷えたワインを、ルイズのグラスに注いでやった。

「まあ、いいわ」
 シェフィールドは髪をかきあげる。
「彼が来なけりゃ、それはそれで手間が省けると言うべきだしね」
(手間?)
 どういう事だろう?
 ルイズの理性がその一言に引っ掛かりを覚える。
 しかし、その引っ掛りも、論理的な思考に結びつくことなく、雑然とした思考ノイズの中に埋没してゆく。
 無理もなかった。
 彼女の心理状態は、今もなお混沌状態にある。
 シェフィールドからシエスタを逃がした時点で、ルイズの精神に僅かに残った緊張の糸は切れた。つまり、彼女の理性は、未だにショック状態から脱し切れてはいない。
(……どうでもいいわ、もう)

 ここは、トリステイン魔法学院から僅かにはなれた森林にある、洞窟の中。
 当然、12体のガーゴイルが周辺を索敵しているとはいえ、もし、ルイズの精神状態が正常であったら、まずシェフィールドの意図を疑ったであろう。
 杖も祈祷書も持たない、無力な今のルイズをさらって、何故こんなところでモタモタしているのか。早く移動しなければ、最悪、講師・生徒を含めた魔法学院全てのメイジに包囲される可能性すらあるのだ。
 いや、それだけではない。
 ルイズは、女王アンリエッタ直属の女官にして国軍の切り札“虚無の担い手”であり、何より女王のほぼ唯一の“友人”でもある。王宮に連絡が行けば、アンリエッタは、その権力の全てを駆使して非常線と追跡隊を編成するだろう。

 しかし、シェフィールドの思惑は違った。
 ハナからルイズを誘拐するつもりなど、彼女には無かった。
 だから、こんな学校の近場に陣取ったのだ。


511 名前:痴女109号:2007/04/24(火) 02:08:59 ID:080mwOqh

「それにしても、確か、サイトくん――とかいったっけ?」
 その名を聞いて、ルイズの体がビクンと反応する。
「主の危機に馳せ参じない使い魔なんて、この世に居る価値があるのかしら?」

 そのからかうようなシェフィールドの言い草に、ルイズはむっとした。
 例えフラレたてであったとしても、いまだ未練の残る想い人を揶揄されて、平気な顔が出来るルイズではない。
「サイトの悪口は言わないで」
 拗ねたように、ぼそりと囁くルイズ。
 そんなルイズを見て、シェフィールドは心中微笑すると、さらに続けた。

「そうはいかないわ。彼は仮にも、この私と同じ“虚無の使い魔”なのよ。私の主が、あなたを助けにも来ない彼を見て、私の忠誠心まで疑い始めたら困るもの」
「……」
「『しょせん人たる身には“使い魔”は向かぬ。凡百の禽獣や幻獣の方が、理性なきが故に、その忠誠心に嘘を持たぬ』 なんて、そんなことを主に言われたら、私としてはサイトくんを斬らなきゃ済まなくなる」
「やめてっ!!」
 ルイズが地面に、グラスを叩きつけた。
「サイトは、あなたとは違うわ……! それに私も、私も、あんたの御主人様なんかとは違うのよっ、このひとさらいっ!!」 
 そう叫んだ瞬間、ルイズの脳裡に才人の横顔が浮かぶ。

『お前はひとさらいだ。ミス・ヴァリエール』

 それは絶望の一言。
 ルイズの心を一瞬にして凍結させ、さらに粉砕するだけの威力を持った、悪夢の呪文。

『いつか必ず、お前に復讐する』

「〜〜〜〜〜っっっっっっっ!!!!!」

 ルイズは吐いた。

 さっきシェフィールドからもらったワインも、その前に摂ったわずかの食事も、黄色い胃液と共に、その場にぶちまけた。
 それは、何気なく思い出すには、あまりに辛い記憶だった。
 ルイズの全身が、全ての内臓器官が思い出すことを拒絶している。それほどに忌まわしい瞬間。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、……!」
 反吐が逆流し、瞬間、真空状態になった呼吸器を回復させるように、ルイズはその場にうずくまり、背中を震わせ、必死に肩で呼吸する。
(サイト、サイト、サイト、サイト、サイトぉ……!!)
 そんなルイズを、シェフィールドは、満面の笑みを浮かべて見下ろしている……。


「サイトはあなたとは違う、そう言ったわね?」
「……」
「どう違うって言うの、私と彼とじゃ?」
 そう言いながら、彼女はルイズに再びワインを差し出す。
 グラスはもう無い。ルイズ自身が叩き割ってしまったからだ。


512 名前:痴女109号:2007/04/24(火) 02:12:09 ID:080mwOqh
「彼は男で私は女。私はメイジで彼は平民。あとはあなたに優しいかどうか。……ふふふ、せいぜいが、それくらいじゃなくて?」
「違うわ!」
 ルイズは顔を上げた。
「ただ優しかっただけじゃない。サイトは……こんな私を愛してくれたわ。私だって、あいつのことが……あいつのことを……!!」
「私だって、主のことを愛しているわ。使い魔として以上に“女”としてね」
 シェフィールドは、自分のグラスに残ったワインに口をつけ、遠い目をする。

「主の、――あの方のためだったら、私は何でも出来るわ。どんな淫らな事でも、どんな汚い事でもね」
「それが『死ね』っていう命令でも?」
「それが、あの方のためならね」

 ピンクがかったブロンドの少女は、何ともいえない瞳で、シェフィールドを見つめると、次の瞬間、ビンをひったくり、一気にラッパ飲みをした。
「それはあなたの勝手よ! でも、でもやっぱり同じじゃない! サイトがあんたなんかと同じなわけがない! あいつは、あいつは特別なんだからっ!!」
「だから訊いてるのよ。彼のどこがどう、特別なのか」

 才人がどう特別なのか。
 実を言うと、その問いに、もうルイズは答えられなくなりつつあった。
 主のためなら死ぬ事さえ出来る、平然とそう言い切る彼女の目には、文字通り一点の曇りも無く、それどころか、ルイズが未だ知らぬ“女”の悦びに満ち溢れていた。

――でも、やっぱり違う。

 上手く言葉に変換できない。
 でも、やっぱり、彼女は才人とは違う。それも根本的に。
 ルイズの確信はもはや揺るがない。想い人であるが故の身びいきではない。女の直感だ。


 ルイズが、才人の特殊性を説明できないのは、ある意味無理もない。
 平賀才人は現代人だ。
 彼の生まれ育った社会には、聖職者・貴族(王族を含む)・平民・奴隷といった出身カーストによる差別が無い。
 階級差別が無い。――この事実が一体どれほどの事であるのか、恐らく百万言を尽くして語ったとしても、ルイズには、いや、このハルケギニアに住む全ての人間たちに“理解”させることは不可能に違いない。

 人口の大多数を占める平民たちは、自らに『魔法』という絶対兵器を以って君臨するメイジたち(すなわち貴族)に心から怯え、屈服し、その支配を受け入れる。受け入れる事に疑いすら抱かない。
 なぜなら平民たちにとって、メイジを敵に回す事は単純に『死』を意味するからだ。
 彼らにとって、メイジたちへの恐怖はそれほどまでに日常化され、もはや恐怖の態をなさないほどに変換され、刷り込まれている。
 即ち、お上は偉い、という思いに。

 しかし、才人には関係ない。
 平成日本の東京に育った才人には、貴族に対する畏怖も、メイジに対する恐怖も無い(のちに思い知る事になるが)。
 忠誠心という概念すら、死語に等しい。
 だから、彼にとってルイズは、御主人様というより、どこにでもいる、ちょっと綺麗な、それでいてワガママな女の子に過ぎなかったのだ。


513 名前:痴女109号:2007/04/24(火) 02:15:36 ID:080mwOqh

 ならばルイズはどうか。

 これもある意味、特殊な例であると言わざるを得ない。
 ルイズは、トリステインの大諸侯、ラ・ヴァリエール公爵家の末娘である。
 にもかかわらず、かつてルイズは魔法が使えなかった。

 平民の中にも物乞いから大商人までいるように、貴族にもピンからキリまで色々ある。
 一般に貴族の爵位は、公・侯・伯・子・男の5段階に別れる。
 無論、爵位も領地も持たない“騎士階級”というべき、年金貴族も存在するし、この連中が、貴族階級の中でも絶対数が一番多いのは言うまでも無い。ピラミッドは底辺に行くほど拡がるものだからだ。

 しかし、ラ・ヴァリエール家は、そんな有象無象の貧乏貴族ではない。
 公爵家である。
 官位の上では、王家に次ぐべき名門である。
 その名門の生まれであるはずの自分が、魔法が使えない。――この事実が、ルイズの心にどれほどの劣等感を育んだか、想像に難くない。

 トリステインに進学し、本格的に修行をするようになっても、一向に魔法は上達せず、魔法以外の学科をどれほど頑張ったとしても、彼女の自尊心は満たされない。
 当然であろう。貴族が貴族である証は、おのれがメイジであるというその一個の事実によって成立している。しかしルイズは、それを自らによって証明できないのだ。
 辛かったであろう。
 苦しかったはずだ。
 学内でも有数の名門の出自である自分が、『ゼロのルイズ』と級友たちにからかわれるたびに、彼女は死にたくなるほどの屈辱を覚えたに違いない。しかも、その雑言を否定する事すらルイズには出来ない。なぜならその『ゼロ』は、紛れも無い事実であるからだ。

 また、学内には魔法が使えないもう一つの存在――平民――が、下働きとして勤めていたが、貴族ではない彼らと対等につきあい、ストレスを発散しようという発想はルイズにはなく、そんな発想が浮かんだとしても、浮かんだ自分に激しい怒りを覚えたであろう。
 中世においては、同階級以外の者たちが交友関係を結ぶ事は、基本的に(女関係は例外として)ありえない。
 また、ルイズには、貴族でありながらメイジではない自分を、平民たちがどう思っているのか、という猜疑心まであったのだから。
 自らのプライドを、メイジとしてではなく、その出自に問う事しか出来ないルイズにとっては、自分と同じく魔法の使えない者たちまで、その劣等感の対象だったのだ。


――つまり、ルイズは孤独であった。


 彼女の前に才人という存在が、突如出現したのは、そんなときだった。

 最初、ルイズは才人を疎んじた。
(単なる魔法のみならず、召喚の儀式ですら自分は満足にこなせない)
 サモン・サーヴァントで人間――しかも何の特殊能力も無い、ただの平民――を召喚したという事実は、学内に、否が応でもルイズの劣等生ぶりを強調する結果になり、才人の顔を見るたびに、ルイズの劣等感はさらに刺激されたに違いない。

 まさしく彼を殺したいほどに。

 だから、ルイズにとって、才人が異世界の出身である事など、どうでもいい事だった。
 しかし、彼女はやがて、気づく事になる。

 繰り返す事になるが、この学院では、誰もがルイズを色眼鏡で見る。
 国内有数の名門の令嬢として。
 にもかかわらず、魔法成功率0%の学院創設以来の劣等生として。
 級友たちも、講師たちも、さらには時として、学院で働く平民たちでさえも。


514 名前:見知らぬ星(その6):2007/04/24(火) 02:20:27 ID:080mwOqh

 なるほど、婚約者時代のワルドも彼女には優しかったが、やはりワルド自身、卓絶したメイジでもあった。古来、出来る者から『気にするな、頑張れ』と言われたところで、一時の慰めにはなっても、最終的解決にはならない。
 そういう意味では、彼女が最も慕うカトレアとて、劣等感を刺激する例外にはなり得なかったはずだ。
 ルイズ自身、そんなカトレア観は、恐らく全力で否定するであろうが。

 しかし、才人は違った。それも根本的に。

 魔法の無い世界から来たこの少年には、魔法を使えないことに深刻な劣等感を抱くルイズが、少なからず理解できなかったに違いない。
『気にするな』どころではない。
『そんな事が、お前の価値を下げる事になるのか?』それが彼の視点だったはずだ。

 人間の価値は中身だ。

――現代教育においてそう叩き込まれている日本人にとって、魔法が出来る・出来ないは単に技術論に過ぎず、人格論ではない。
 だからこそ才人は、彼女を、どこにでもいる普通の(というにはワガママ過ぎるが)少女として接したのである。

 まさしく彼女は才人に救われたのだ。

 劣等感のカタマリのような彼女にとって、一言でいうと、ハルケギニアに住む全ての人間は“敵”であった。
 当然のごとく魔法を使う貴族たちも、魔法を使えない平民たちも、みな等しく。

 しかし、才人はハルケギニアの人間ではない。

 貴族もメイジも関係ない。
 ただ一人の当たり前の人間として、対等に彼女と接したのは、それこそ、才人が彼女の生涯に於ける最初の一人であったのだ。

 少年と少女は、例え幾多の冒険を共にせずとも、やがては魂の求め合うままに惹かれあったに違いない。


 この世界に於いて才人は特別だ。
 ハルケギニアより遥かに進んだ世界より来た彼は、この封建社会の常識を知らず、慣習に囚われず、権威に媚びず、利害にこだわらず、己の守るものにのみ命を賭ける。
 神の敬うを知らず、王の尊ぶを知らず、貴族の畏るるを知らず、ただ、己の価値観にのみ従い、その剣を振るう。
 厳密には、契約上の主であるルイズですら、彼の行動を完全に御する事は出来ないのだ。
 そういう意味では、彼は、凡百の使い魔などとは全く異質な存在だ。
 なぜなら、才人の中には、真なる意味での忠誠心などカケラも無く、ただひたすらルイズへの、一人の男としての愛情のみをエネルギーに行動する者だからだ。

 ただひたすらに主に盲愛を尽くすシェフィールドとは違う。
 例え、主であるルイズが『死ね』と言っても、彼は盲目的に従う事は無いだろう。
 愛する男に死を命じる女はいない。
 それと同時に、愛する女に命じられたからといって、死を選ぶ男もいないからだ。


515 名前:見知らぬ星(その6):2007/04/24(火) 02:26:01 ID:080mwOqh

 しかし、今のルイズにそこまで自分の直感を言語化することは出来なかった。
 ただひたすらに俯いて、唇を噛むしかない。
 そんなルイズを、シェフィールドは覗き込んだ。

「いいのよ、そんな無理して答えなくとも……。彼と、何かあったんでしょう?」
 ルイズの眉間に、反射的にシワがよる。
「そう、やっぱりね」
「何も言ってないでしょうっ!!」
「言葉にせずとも、人はその心を語れるものよ。私はそれを読み取っただけ」

――いやな女だ。

 もうルイズは反論すらしない。
 これ以上、この女に才人の名を口にされると思うだけで、気が狂いそうになる。
 しかし、シェフィールドは、ルイズのそんな心など気にもしない。

「あなたの不幸はね」
 と、シェフィールドは言う。
「使い魔に、異世界からの男を召還した事よ。童話に出て来るランプの魔神だって、願いを叶えたら帰っちゃうのよ。でも、彼の“仕事”は終わらない。一生かけてあなたの面倒を見なければならない。ワガママお嬢様の面倒をね」
「それは、それはあなただって同じでしょっ!! 使い魔の契約を結んだ以上――」
「私は、主に一生を捧げる事に何の躊躇いも持ってはいないわ。あなたの使い魔とは違う」
「……」
「あなたの使い魔は、確かにあなたを愛しているかも知れない。でも、それ以上に彼は使い魔としての意識が低すぎる。あなたに仕えているという意識が無さ過ぎる。平民のくせに。メイジでもないくせに」
 ルイズは答えられない。何も言葉を返せない。
「そうね。……そういう意味では特別かもしれないわね。その身の程知らずっぷりが」

「だまれっ」

「あんたに……あんたなんかに……何が分かるのよ……。そんなサイトだから……そんなあいつだから……私は……」
「そんなサイトだから? 私には分からないわ」
「当たり前よっ!! あんたなんかに私たちの事が分かってたまるもんですかっ!!」
 シェフィールドは、グラスワインを飲み干した。
「“私たち”? 女をそんなに悲しませて、何が“私たち”なの? 使い魔としてだけじゃなく、彼は男としても失格らしいわね?」

 ルイズは悲鳴のように叫んだ。
「私は悲しんでなんかないわっ!! 勝手に話を進めないでっ!!」
「あなたが言わなくとも、私には分かるって言ってるでしょう? どうせ下らない事が原因なんでしょうけど」
「下らないって何よっ!! 少なくともサイトにとっては――」
「ほら、やっぱり、そうなんじゃないの。ケンカしたんでしょう?」
「ぐっ……!!」

――頭が回らないにも、程がある。
 こんなバカみたいな誘導尋問に引っ掛るなんて、普段の自分には絶対ありえない事なのに。
 怒りで、またもや血が上りそうになった瞬間、ルイズに“ケンカの原因”という言葉が、またもやリフレインする。

『俺は、お前を許せそうに無い』

 ルイズの腰から力が抜け、へたり込む。


516 名前:見知らぬ星(その6):2007/04/24(火) 02:27:53 ID:080mwOqh

「だって……しょうがないじゃない……」
「……」
「……ころしなさいよ」

 ルイズの瞳から、再び力が消えた。
 シェフィールドがやがて、ゆっくり口を開く。

「何があったの?」
「サイトが……サイトが……私を許さないって……復讐してやるって……」
「何故?」
「もう帰れないからって……お前はひとさらいだって……」
「……」
「ひどいよ……ひどいよサイト……なんでそんな事言うのよ……私が……私がこんなに、あんたの事を……!!」
「好きなのね?」

 そう言われた瞬間、ルイズはようやくシェフィールドに向き直り、叫んだ。かつて彼の死に際しても言えなかったその一言を。

「そうよ! 好きよ! 大好き!! もし帰れる方法を知ってても教えなかったわ!! あいつがいなくなるなんて想像もしたくなかったから!! でもね、知らないのよ! 分からないのよ! だから、だから教えようが無かったのよっ!!」

 それだけ叫んでしまうと、ルイズの眼光から再び光が消え、彼女はその場に倒れた。
「――はやく、わたしをころしてよ」
 とだけ、つぶやいて。

「殺さないわ」
 そう言ったシェフィールドの表情は笑っていた。

「安心なさい、ルイズ・ラ・ヴァリエール。今日のところはすぐに返してあげる。あなたに危害を加えるつもりは無いわ」
 じゃあ、あんたは何をしに来たの、とルイズはぼんやりと思った。思っただけだ。実際には、シェフィールドを一瞥すらしない。
「今日はあなたに、とってもいいことを教えてあげに来たの」
 彼女は、ルイズの顎をつかんで、ぐいっと自分の方を向かせると、

「あの使い魔の坊やを、自分の世界に返してあげる方法よ」


517 名前:痴女109号:2007/04/24(火) 02:30:42 ID:080mwOqh
ここまでです。
次回こそ完結編です。
途中までタイトルを書き忘れてました。

518 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 02:36:54 ID:Q1aLoxxf

GJ。
キャラクター像や世界背景を正確に捉えて考察するという観点においては、
現時点までのこのスレで他の追随を許さないほど高いレベルだと思う。
角の立つ表現でしか賞賛できない自分の無能さが悔やまれる。

519 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 03:49:07 ID:VJM69YCd
>>517
寝る前にこのスレを見る事が楽しみになってますよ。
読ませるねぃ、GJ!

520 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 04:29:49 ID:vbFCSRSR
>>517
やばい、これは続きが気になる。wktkして待ってます。
分かりやすい文章なので、容易に場面を想像できますね。
わずかな整合性云々など気にならないほどの魅力を感じます。

521 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 05:47:23 ID:oHu5EaRr
>>見知らぬ星

完結編が待ち遠しい・・・

とりあえずシェフィールドの首を絞めたいw
重箱の隅つつくようにダラダラ文句並べやがって!
叩いてホコリの出ない人間なんかいるかああああw

522 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 06:34:52 ID:moioAq/P
>>521どうどうw

>>517
いつもながらGJ!
エロパロスレでエロなしのに読みごたえのある逸品。
最終話楽しみにしてます。

523 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 07:39:37 ID:5IY+E3cs
>>521
悪役はこうあるべきだよ。エロなしでもまったく文句
なしの良作です。最終話に期待してますぜ

524 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 09:41:08 ID:gyxfICq0
話ぶったぎるがルイズとサイトの結婚式SSのタイトルわかる人いる?
久々に読み返したくなったけどSS多すぎて検索しきれないんのよ

525 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 15:07:11 ID:3lICbfOx
>>524 タイトル教えても良いけど、消えてるよ?


526 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 15:25:15 ID:PSJDpgSz
せんたいさんの

http://wikiwiki.jp/zero/?4-622

これじゃない? 別に消えてはいないようだけども。

527 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 17:31:03 ID:vbFCSRSR
結婚式ってそっちのことだったのか。
俺はてっきり純愛センター氏の作品かと思ったよ。

528 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 20:23:56 ID:UX3jrdZ/
>>524-527 色々あるんだな、ぱっと見たときは>>525と同じく、
不幸せな友人達探してるのかと思った。

529 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 21:15:59 ID:gH06bPgc
>>517
アニメ派の俺にはシェフィールドが誰かわからないがこれだけは言える。

GJ!!

530 名前:さんざむ:2007/04/24(火) 22:56:17 ID:PEZ3zy4d
なんか無駄に長くなってしまったorz
今回もエロ無しだけど許しておくれ


>>396の続き

531 名前:金の誘惑:2007/04/24(火) 22:57:24 ID:PEZ3zy4d
それからはお互い洗ったり洗われたりして事は収まった。
才人は風呂から上がりアニエスの部屋でのんびりしていた。
そのアニエスは風呂から出ると、

『ちょっと行く所がある』

と言い残し去ってしまった。
つまり今女の人の部屋に一人ぼっちなわけで。

「・・・・・・・・・」

何だろうこの気持ち。
探究心というか好奇心というか。
ぶっちゃけアニエスさんの部屋気になる。
才人は立ち上がり、タンスの前までやってくる。
ダメだ。

「俺は他人の部屋を物色するドラクエの主人公みたいな男にはならない。
たとえそこに下・・・・もとい衣服があろうとも!!」

大袈裟に腕を上げ、才人は叫んだ。
誰もいないためつっこんでくれず、冷静になる。
ギーシュ・・・今ならお前も気持ちがわかる気がするぜ・・・・。
唯一反応を示してくれそうなデルフリンガーも今日はいない。
さて、どうするかな・・・・。
改めて見てみるとえらく殺風景な部屋だった。
ベッドに机に本棚にタンス。
そんな中だったからこそある物が目立つわけで。

「なんだこれ?」

才人が手に取って見たものは一冊の黒いノートだった。
まさかデスノート!?
なんてな、そんなわけないか。
好奇心が強い才人はつい開けてしまった。
ホントに何も考えずに開けてしまった。

532 名前:金の誘惑:2007/04/24(火) 22:58:09 ID:PEZ3zy4d
まず最初に才人の目に飛び込んできた光景は、変な文字がただひたすら羅列されていた。
よく考えたら俺文字読めなかったよな。
でも、これ、どこかで・・・・。
才人は記憶を探り、今目の前にある文字と結びつくものを探した。
四文字が組み合わさって、アルファベットに似てるようで似てない・・・・。
あっ・・・・・・!!

「これ、俺の名前!?」

なるほど確かにそれは才人の名前だった。
ハルケギニアの文字で正確にはわからないが、前にシエスタが編んでくれたマフラーに書いてあった文字と一緒だった。
才人はまじまじとノートを見つめる。
なんで俺の名前が?
しかも、これ・・・。
才人は自分の名前であろう文字を目で追った。
一番上の段の左端から始まり、右端で終わる。
才人は目を戻し、二段目を見つめた。
するとなぜか二段目からは文字が変わっていた、左端から右端まで続いているのは一緒だったが。
それから三段目からは才人の名前、二段目の文字、才人、二段目と続いている。
あれれーー?
なんかへんだよおじさん。
じゃなくって!!
才人は普段使わない頭を存分に使って考えた。
あーでもないこーでもないと考えていると―――

「何をしている、サイト」
「うわぁ!!アニエスさん!!!」
「なぜ驚く」

才人は咄嗟にノートを隠す。

「なにか見られてまずいことでもしていたのか?」
「いっや全然そんなのちゃいますよ!!っていうかねぇ、まぁ、男の秘め事っていうか、ハハhahaha」

アニエスは才人を怪訝な顔で見た後、視線を机に向けた。
やべっ、ばれたか?

「なぁ、サイト。ここに置いてあったノートを知らないか?」

そういって振り返ったアニエスの顔は不気味な雰囲気をかもし出していた。

533 名前:金の誘惑:2007/04/24(火) 22:59:30 ID:PEZ3zy4d
才人の全身から冷や汗が吹き出る。
好奇心でノートを見たことに激しく後悔する。
だが今となっては後の祭り。
才人はできるだけ表情を真顔にした。

「さぁ、しりゃ、知らないっすね」

やっべ噛んだ。

「そうか、ならその後ろに隠した物はなんだ?」

ヒィッ!!
ばれてるぅううう!!!

「いいいいいや、なんにも隠してないっすよ、これ本当」
「そうか、そこまで言い張るのなら信じてやってもいい、だが・・・」
「だ、だが・・・?」
「もし嘘だったら・・・・・覚悟はいいな?」

悪魔と鬼を足して二で割ったような表情でアニエスは呟いた。
才人に中に安心感とそれを上回る恐怖心が植えつけられた。

「ところでサイト、疲れてはいないか?」

はぃ?
この人すごい唐突に話題変えてくるな。
えーと、そりゃ疲れてるし、特になんもなさそうだから正直に言っとくか。

「はい。今日はいろいろあって結構疲れてるっすね」
「ならこれをやろう」

アニエスは掌ほどの大きさのビンを才人に投げた。
いきなりだったため少しふらつきながらも才人はそれをキャッチした。
手の中にあるビンの中を覗いて見ると、綺麗な空色をした液体が入っていた。

「これなんすか?」
「疲労回復薬と栄養剤が混ざったものだ。飲んでおけ」

才人は再びビンの中の液体を睨んだ。
色は綺麗だし、アニエスさんなら変なものは入れてないだろう、たぶん。
こういうポーションチックな物には苦い思い出がある才人だったが、意を決して一気に飲み干す。
別に変な味はしないし確かになんか疲れがとれた気がする。
常識的にありえないのだがあえてそう思う事で才人は嫌な想像を打ち消していた。


534 名前:金の誘惑:2007/04/24(火) 23:00:17 ID:PEZ3zy4d
「ふぁああ〜〜〜〜〜」

才人は大きな欠伸をした。
今にも瞼がくっつきそうだ。

「そろそろ寝るか?もうすることも無いしな」
「そうっすね・・・・・」

アニエスはベッドに入り、自分の横の掛け布団を持ち上げた。

「ほら、早くしろ」
「へーい」

持ち上げられた布団とベッドの間に才人は入り込んだ。
そこでやっと気づく。

「うわわわわわjfひえgbcjふじこww」
「なんだ、騒々しい」
「なんだじゃないっすよ!!ちょ、まずくないですか!?」

才人は慌ててベッドから飛び降り正座する。
アニエスはなんだか不機嫌そうな眼で才人を睨む。

「なにがだ」
「だって、同じベッドって・・・・」
「安心しろ、別に私はお前のことをどうも思っていない」

才人は少しムッ、とした。
いや、わかってたけどさ、面と向かって言われたらちょっと傷つくな。
男として見られてないような。

「それにお前は毎日ミス・ヴァリエールと一緒に眠っているんだろう?」
「そ、そりゃそうっすけど・・・」
「それとも何だ?お前は私に夜這いでもするつもりなのか?」

アニエスの言葉を聞いた瞬間才人の顔は真っ赤に染まった。

「んな!?そ、そんなコトするわけないじゃないですか!!何言ってるんですか!?」

アニエスはしばし笑った後、

「なら、そういうことだ」

と電気を消してしまった。
しょうがなく才人はアニエスの隣に寝転ぶ。
薬を飲んだからかすぐに意識が朦朧としたため、アニエスが囁いた言葉を聞くことはできなかった。

「それに・・・夜這いをかけるのはこっちだからな・・・サイト」

535 名前:さんざむ:2007/04/24(火) 23:01:53 ID:PEZ3zy4d
今回はここまでです
次回からはエロ編なんで勘弁・・・
っていうか他の職人さん方クオリティ高すぎOrZ

536 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:04:15 ID:5t+uiFNL
支援

537 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:05:06 ID:5t+uiFNL
って終わってたww wktk

538 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:19:19 ID:0xJXPMNx
さんざむさんへ
ハルゲニアって産業革命以前の技術レベルだから電気はないと思われ
灯りか蝋燭の方が違和感のないと思われ

539 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:34:18 ID:wBKzQ6WE
明かりは主にランプだったっけ?

540 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:38:22 ID:DdA2NDV9
確か魔法で反応するランプみたいなのがあった気が・・・



ミスはおいといて逆レイプキタコレ!!

541 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:41:48 ID:5t+uiFNL
技術力は家内制手工業レベルではないでしょうか。
明かりはランプに魔法で火をつけてる描写とかあったはずです。

542 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:45:58 ID:DAq3gZAL
さんざむ氏GJ!
あんたも十分神クラスだぞ。謙遜しなくていい。
そして超久々にアニエス分補給できるなー。超wktk

543 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 23:50:16 ID:XzaoPkqG
>>517
すばらしい!!こんな言葉でしか賞賛できない自分がもどかしい。
是ほどの作品に出会えたのはホント久しぶりだ!ものかき氏以来か
オレは彼のファンだったのだが、心無い煽りにあてられて姿を消してしまった。
その後自分の居場所を見つけたようだが・・・

痴女109号殿 
末永く此処の職人でいて欲しい。

544 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 00:35:00 ID:R37pc/NI
>>535
うはー。これは全裸待機せざるを得ない。

545 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 00:44:59 ID:Wgo0hPI/
ノートにサイトの名前が書かれている場面を読んだとき、殺したい相手の正確な漢字がわからないから数通りの組み合わせをノートに書くライトを思い出した
それはさておき続きにwktk

546 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 00:52:53 ID:qG6NKTgX
>>545
シブタクのことk

547 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:02:58 ID:Yr5AgF4j
さてと、遅くなったけど続き投下いきまーす。

…ミンナワスレテタリシテ

548 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:03:35 ID:Yr5AgF4j
「ちょっと、そのままあっち向いてなさいよ」

とりあえず才人に釘をさしておいて。
ルイズはクローゼットを開くと、一番奥に仕舞ってあった紙袋を取り出す。
その中に入っているのは、姉エレオノールから魔法学院入学時に譲られたお下がりの服だった。
『学院卒業する頃には、似合うようになってるでしょ』
まるで嫌味のようにそう言って、いや実際嫌味だったのだが、エレオノールはその服をルイズに贈った。
今でもその服は丈が余って、着てもぶかぶかで、子供っぽいルイズを強調するばかりだった。
でも、今なら!今のこの格好なら!
期待に胸を膨らませ、ルイズは服に袖を通す。
余っていた袖が、ぴったりと合う。
いける、これなら…!
一つずつ前のボタンを閉じていく。
胸も…ちょっと余るけど…。
心の中で少し負け惜しみを言いながら、ルイズは上までボタンを留める。
よしっ!完璧っ!
胸が余っているところはとりあえず無視して、今度はスカート。
それは普段履いているプリーツの入ったものとは違い、布の質感をそのまま生かした、深いスリットの入ったタイトなミニスカートだった
以前は履いても中途半端な丈にしかならなかったが…。
やたっ!いけるっ!
ウエストもばっちり一致、スカートの丈はちょっと膝に届かないくらい。
ルイズはクローゼットの脇の姿見に己を写す。
そこには。
桃色の緩いウェーブのかかった、長く美しい髪を持つ、まるで妖精の女王のような可憐な女性が立っていた。
…これ、ワタシ…?
ルイズが驚いていると、鏡の中の女性も驚いた顔をする。
笑ってみる。鏡の中の女性もにっこりと微笑む。その笑顔からはまるで春の日差しが零れているようだった。
いける!いけてる!
ルイズの中にみるみる自信が戻ってくる。
さあて、哀れで卑しい犬めに、この美しいご主人様をたっぷり見せ付けてやろうかしら!

「ほら、もうこっち向いていいわよ。犬」

髪などかき上げながらポーズを決め、ルイズは才人を待ち構える。
才人はその言葉に後ろを向いた。そして目を点にする。
動きの止まった才人を、ルイズは見下ろして言った。

「どーしたの?愛しいご主人様があんまり美しいから言葉も出ないのかしら」

もう絶好調である。
実際才人はルイズに見とれていた。
さっきの半裸の状態もなかなかそそるものがあったが、今のルイズの姿は、服によってそのシルエットが理性的に纏められ、よりその美しさの整合性を増していた。
スレンダーな体型がYシャツとタイトミニにこれでもかとマッチして、なんだか女教師みたいだ。

「ほらほら、バカ面下げてないで少しはその足りない語彙でご主人様を褒め称えたらどうなのよ」

ただ残念な事は、その胸が圧倒的にないこと。
衣装と相まって、その平たさはまさにそそり立つ絶壁の如し、といった具合だ。
しかし才人にはそんな所に突っ込む勇気は

「え、えっとだな。まず胸が」
「誰が貶めろって言ったのよこのバカいぬううううううううううううううううううううううう!」

なかったが、伝説級の空気の読めなさっぷりで思わずそう発言してしまう。
そして成長してリーチが伸び、威力を数倍に増したルイズの回し蹴りが、才人を見事に開いた窓から女子寮の外へと放り出したのだった。

「あ、やば、加減ミスっっちゃった…!」

慌ててドアから廊下に飛び出し、才人の着弾地点に急ぐルイズ。
まだ大人の身体の力加減に慣れていないルイズであった。

549 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:04:39 ID:Yr5AgF4j
目を覚ますと、頭がやわらかい何かにのっかっていた。
枕かな?やーらかいなー。
俺は目を瞑ったまま、枕の形状を確かめるべく寝返りを打って、枕をさする。

「ちょ、やんっ!」

あれ?ちょっと弾力のある柔らかいこの感触は…。
ふとももっ!つまり、膝枕っ?

「な、なに寝ぼけてんのよ、いぬぅ…」

しかもこ、この声はっ?
ルイズですかっ?
そういや俺、ルイズに蹴っ飛ばされて女子寮から吹っ飛ばされて…。
よく生きてるな、俺。
まあそれはともかく。
なんでか知らんが俺は今ルイズに膝枕されてるわけで。
でもおかしいな?ルイズってこんなに足長かったっけ?
…マテヨ?そういえばなんか成長する魔法で大人になってたんだっけ。
そうかあ。これルイズのふとももかあ。

さすさす。

「ちょ、だめだってばぁ…」

寝ぼけた振りをして俺はさらにルイズのふとももを撫で回す。
うーん、ナイスななでごこち。頭の下のふともももやーらかくて気持ちいいぞ。
ただ残念な事に、俺は寝ているので目が開けられない。
つまり、こんな可愛い声を出しているルイズを見れないわけで。

さわさわ。

「や、ちょっと…」

でもなんでルイズ俺をたたき起こさないんだ?
いつもなら間違いなく『何やってんのよ、バカ犬ー!』とか言って問答無用で叩き起こしてくるのに。

ふにふに。

「こ、声、出ちゃうじゃないの…。
 起こしちゃう…」

へ?何?てことは?
俺に気を遣って?起こさないようにしてくれてんの?あのルイズが?
どどどどどどどどどどどーいう風の吹き回しだっ?天変地異の前触れかっ?
そ、そうか、これが世界の終わる日、ってやつか…!
なら存分に楽しまないとネ!
そういうわけで。
俺は寝た振りのまんま、うつ伏せになって。
ルイズの腰を腕で抱えた。

550 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:05:37 ID:Yr5AgF4j
「ちょっ、犬!あ、あんた起きて」
「むにゅむにゅ、るいずぅ」

とりあえず寝言の振りでルイズの名前を呼んで見る。
服の上からでも分かるほど、ルイズの身体がぴくん!と震えた。

「も、もぉ、しょうがないわね…」

言ってルイズは。
なんと俺の頭をいいこいいこし始めた。
な、なんかきもちいいぞコレ!ち、違う道に目覚めそうだ。
よーし負けてなるものか!そっちがその気ならっと。

もみもみ。

「ひゃんっ!?」

俺は寝ぼけた振りのまま、ルイズのやーらかいお尻をもみもみしてみた。
おー、可愛い声じゃのう。
ついでに寝言も忘れない。

「むにゅむにゅ、ルイズやーらかいなぁ…」
「も、もぉ…ほ、ほんと、しょうがない犬ね…」

寝言に反応して、ルイズは俺の頭を優しく撫でる。
そのやり取りの間にも。
俺はルイズの尻を揉む。揉みまくる。あくまで寝ぼけている振りで。
あくまで稚拙に。そして大胆に。
揉みまくる。

「あ…は……ぁっ…はぁっ…」

あれー?あっれれー?なんか声がやらしくなってきたよー?
そういえば俺の顔の下で合わさってるふともももなんかさっきから微妙に上下運動してるよーな。
よーし感度チエックや!
俺はルイズの股間に顔を埋めて、布の上から思いっきり匂いを嗅いだ。
お、このちょっとつんとくる匂いは。
濡れてきてますネ?

「ちょ、ちょっと!起きてるでしょ犬ぅ!」

あ、バレタ。
ルイズは俺の頭を掴んで引き剥がそうとする。
いつもよりその力は強かったけど、しっかり腰をロックしているので、俺の頭はルイズの腰から離れない。

「起きてますけど何かー?」

俺はついに観念した。っていうかこの状況だと観念じゃないな。
勝利を確信したんだ、うん。

むにゅむにゅ。

「も、揉まないでよっ」

俺はその声にルイズを見上げる。すると、半分怒ったようなルイズの顔が目に入る。
うわっ!目潤ませて真っ赤な顔してるっ!
かわえええええええええええええ!

551 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:06:38 ID:Yr5AgF4j
「んーな事言ってもなあ。ルイズキモチイイんじゃないのー?」

ンな可愛い顔されたら、いじめたくなってきたじゃないか♪
俺はわざと手を止めて、身体をルイズの足に密着させる。

「……あ…」

不意に止んだ刺激に、ルイズの顔が一瞬戸惑ったのを、俺はもちろん見逃さなかった。
日本男児のEROPOWER!なめんなよ!

「しょうがないなあ、ルイズがイヤならやめよっかなあ」

俺はあくまで手はルイズのお尻に密着させたまま、動きだけを止めていた。
ルイズはといえば。
もうすでに相当出来上がっているのが、タイトミニの向こう側からも匂ってくるルイズの匂いでわかった。

「あ、あのねえ!こんな所でっ…!」

ルイズは真っ赤な顔をしてそう言う。
あ、そういえば。
よくよく周りを見ると、ここは女子寮のまん前。
さすがにここじゃまずいかあ…。
なんて考えてると。

「もうっ!いいから立ちなさいっ!」

いででででで!
ルイズがいきなり耳を引っ張って来た。
しょうがなく俺は立ち上がり、そのまま、ルイズに引きずられるようにして。
女子寮の中に戻った。
あ、やっぱ中でスルんですね?
とか思ってると。
なんでかルイズは俺を1階の共同トイレの個室に引きずり込んだ。
なんで?

ルイズは個室のドアに鍵をかけると、便器の上で呆けている才人の顔を掴んだ。

「バカ犬、責任取りなさいよっ…!」

そう言って唇を重ねる。
ルイズは、成長した身体を持て余していた。
…いつもならっ…こんなになんないのに…!
お尻を撫で回されていただけなのに、身体の奥が熱く疼いていた。
その疼きはまるで火のついた木炭のように、熱く静かにルイズの身体を熱していた。
ルイズはしばらくの間才人の唇を貪っていたが、しばらくすると息が続かなくなり、唇を離す。
そして二人の間に、唾液の橋が渡される。

「る、ルイズ?」

ルイズの異変を感じ取ったのか、才人は疑念を露にする。
ルイズはそんな才人に構わず、便器に腰掛ける才人の足元に跪くと。

「サイトが…悪いんだからっ…!」

そう言って、才人のズボンに手を掛け。

「ちょ、ルイズっ!?」

一気にジッパーを引き降ろした。
ルイズの匂いと口付けですでに十分高まっていた才人が、布の門からまろび出る。

552 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:07:38 ID:Yr5AgF4j
「お、おい?」
「わかってんの、サイトが…いけないのよ…?」

そのまま咥えると思った才人だったが、ルイズはそうしなかった。
細い指で才人きゅっと握り、才人の熱さを確かめる。
そしてそのまま柔らかく上下にグランドする。

「くっ…ルイズっ…!」

ルイズの柔らかい指に、才人は否応なしに高められる。
そんな才人を見ていると、だんだんルイズの中に、黒いものが満たされてきた。
サイトの声、可愛い…。もっと、聞きたい…。
ルイズは不意に才人から手を離す。

「…え?」

快楽の階段を登る途中で放り出され、思わず才人は呆ける。
そんな才人に、ルイズは言った。

「さぁサイト、犬みたいに便器に手を突いて四つんばいになりなさい」
「へ?」

ルイズの言っていることが一瞬理解できず、聞き返す才人。
しかしご主人様は反論は許さないわけで。

「いいからっ!続きして欲しかったらさっさとなさいっ!」
「ふぁいっ!」

思わずいつもの習性でいう事を聞いてしまう才人。
便器の縁に手を突いて、ルイズに向かってお尻を突き出す格好になった。

「さぁ、たっぷり可愛がってあげる…」

ルイズはそう言って、そのまま才人のズボンをずり降ろす。

「え、ちょ、ルイズっ?」

才人の反論を一切無視して、ルイズはそのまま、才人の腰にしがみつく。
ルイズは自分の身体を才人の腰に擦り付けながら、手を前に回して才人のモノを掴む。

「うわっ」

下半身を覆うような暖かさに、才人の声が思わず上ずる。
カワイイ。
ルイズの中で何かスイッチが入った。

「さぁ、もっといい声で啼きなさい…」

そしてそのまま、身体を上下に揺すって擦りつけ、両手で才人を包み込んで刺激する。

「う、うわっ!」

いつもとは全く違う責めに、才人はいつもより硬く熱く興奮していた。
それを感じ取ったルイズは。
もっと才人のえっちな声が聞きたくて。
いつも、才人が自分にしているような事をしてみよう、と思った。
ルイズは才人を掴んだまま身体をずらしていく。
しばらくすると、えくぼの浮かぶ才人の臀部がルイズの顔の前に来る。

553 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:08:22 ID:Yr5AgF4j
サイトは。時々、私のお尻いじめて喜んでるわよね…。
アレ、気持ちいいんだけど…すっごい、はずかしいのよ。
そしてルイズは、仕返しを決心する。

ぴちゃ。

「うひゃっ?」

今まで感じた事のない感覚に、才人は思わず声を上げる。
え?今のまさか?

ぴちゃ…ぴちゃっ。

「ひゃっ…お、おいルイズっっ!どこ舐めてんだよっ!」
「サイトの…おしり…」

言いながらも、ルイズは才人の双丘の谷底を舌で舐め続ける。

「ひ!…おいルイズ汚いってっ…!」
「サイトも私の舐めるもん…だから、今日は私が…」

ぴちゃ、ぴちゃ。

才人の言葉を無視し、ルイズは舌で谷間を刺激し、そして両手で優しく才人を揉み解す。

「くぁ!だ、だめだってっ!」
「サイトはそう言っても聞いてくんないもん…」

そして彼女の手の中で、才人がだんだん大きくなる。絶頂の前触れだ。
ルイズは才人の声と反応に気をよくすると。
目の前でひくつく、小さな穴に目をつけた。
小さな桃色の舌をその穴に這わせ、そして先端を押し込む。
すると。

「くっ、だ、だめだぁっ!」

どくっ!どくどくどくっ!

両手で覆っていた才人がルイズの掌の中で弾け、腰全体を震わせて達した。
あったかい…サイトが、いっぱい…。
呆けたように便器に身体を預ける才人を見下ろし、ルイズは両手いっぱいに絡みついた白濁液を眺め、そして舐め取る。

どくん…。

ルイズの鼓動が高まる。そして腰のずっと奥に存在する器官が、牡をよこせと本能を露にして疼く。

「犬、起きなさい」

才人はその言葉に逆らわなかった。逆らえなかった。
すぐに振り向いて立ち上がり、ルイズを見つめる。
ルイズはそんな才人を見て微笑むと。
精液に塗れた両手で、ミニスカートの両側をたくしあげた。
軽く開いたその脚の間で。
牝の割れ目が、大量の蜜を滴らせて濡れていた。
ルイズは言った。

「ご主人様が逝かせてあげたんだから…。
 今度は、あんたがご主人様を逝かせるのよ…。いいって言うまでね」

そして二人は、獣のように交わった。

554 名前:ルイズにする! ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:09:40 ID:Yr5AgF4j
逝きまくって気絶したルイズを抱えて、俺はルイズの部屋に戻っていく。
ルイズは今、ぶかぶかでべとべとになった服を脱いで、俺のマントに包まれている。
そう、気絶したら、ルイズは元に戻っちまった。
…なんかすっごいもったいない。
大人ルイズめっちゃエロ可愛かったのに!のに!
締め付け具合も最高だったのに!のに!
でもソレより何よりも!責め方が半端なく上手い!
あの容姿も相まって、完璧な女王様になれますよルイズさんわ!
…やっぱ俺ってMなのかねえ…。
なんて考えてると、すぐにルイズの部屋についた。
さーて、誰かに見つかる前にルイズをベッドに寝かせた。そして…。
あれ?俺なんか忘れてないかな?そんな気がする。

「サイト」

呼ぶ声に振り向くと。
そこには俯いた小さなシャルロットが。
は!しまった!コイツの事忘れてたー!
や、やばい、怒ってる?
しかし顔を上げたシャルロットは。
天使のように微笑んでいた。
そして杖をしっかと握り締めて言った。

「そこ、どいて」

へ??なんで??

「そいつ殺せない」

ちょ、チョットマテーーーーーーーーーーーーーーーー!
問答無用で詠唱を始めるシャルロット。
俺は必死になってシャルロットを止めて。
結局、魔法で吹き飛ばされたのは、ルイズでも部屋の家具でもなく。
俺だったわけで…。〜fin

555 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/25(水) 02:13:11 ID:Yr5AgF4j
はい終わり。
相変わらずこれでこのエロg(ryな内容でしたねああもう。

お付き合いいただきアリガトウゴザイマシタ。
ていうか服まで選択肢にした覚えはないんだけどなあ…。

ちなみに私はこのスレそのものがみんなで作る作品だと思っております。
スレ全部まとめて一本の作品なんじゃよ!レスを書き込んだ時点で君も職人DADADADADA!

…いかん電波MADで脳が脳が溶けすぎている…。

そういうわけで明日も仕事なんでこのへんで寝ますノシ

556 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 02:13:28 ID:LziFeJK2
一番槍リアルタイムGJ!!

小悪魔最高、へんたいさん最高

557 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 02:18:59 ID:PZOQa3qW
>>555
ファイズ!
俺も個室でイジメられて〜w

558 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 02:44:15 ID:aT32wXF+
キタ━━━━━(・∀・)━━━━━!!!

559 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 05:17:47 ID:kmo9tfex
へんたいさんの心意気とてもナイスですよ〜。
久々にアニエス分も補充できたしへんたいさんの作品も
拝めたしまったく文句ないね。GJ!

560 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 08:16:09 ID:wrfwVrHo
先生!犬と性交したら獣姦ってことになるんですか!?

561 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 08:31:24 ID:xjLEWVZp
>>512
>彼は男で私は女。私はメイジで彼は平民。
ってシェフィールドも平民じゃないか?ジュリオ君も平民の癖にを連呼されてるし。
まあ確定事項じゃないのだけど。
むしろ黒髪で新型大砲を作ったりサイトの「ただの地球人だよ」に地球って何だとか返さないので自分的には地球人疑惑もあったりするのだが。

まあ変なツッコミになってしまったが、とにかく完結編に期待しております。

562 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 08:46:07 ID:iptcsdYu
>>555
GJ!
だがそこは「お兄ちゃんどいて」だろS県的に考えて

563 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 10:34:58 ID:0INnef4W
>>555
豚骨はりがねおかわりGJっ!!
…そして服の言い出しっぺは自分です。スンマセンw
…いやね、自分としては冗談で言ったつもりだったんですよ。
ただ…皆の連携が予想以上に良くてw

564 名前:痴女109号:2007/04/25(水) 19:03:38 ID:623R7c63
>>561
そんな記述ありました?
そいつぁ……カッコ悪いっすね、俺。

565 名前:さんざむ:2007/04/25(水) 19:28:42 ID:Vb0/uP2a
>>538
言われてから気づいた・・・・
ナンテコッタ・・・・

566 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 20:10:30 ID:qG6NKTgX
>>561
シェルフィードが、自分をルイズに例えた上で彼女の感じる事・思う事を推測した発言。
ってことじゃないのか?その一節ハ。

567 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 23:58:59 ID:9MhUnIN+
「サイトはあなた(シェフィールド)とは違う」とあるのでそれは無いかと・・・

568 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 00:27:11 ID:+1AHrPK4
最近この時間になるとずっとF5連打してる俺は末期

569 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 00:34:13 ID:yJP0D5Z6
デルフにディスペルかけた時に、やばくね?というのがきっかけで
「デルフ消える」みたいのを書こうとしたが断念

570 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 00:50:57 ID:zz5x1WgV
>>569
いきなり難しい電波を受信したなww
是非完成させて欲しい。

571 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 01:40:15 ID:Rsbfb6nB
遅くなってしまったがせんたいさんGJ!攻めルイズもいいもんだなあ。

でも一番言いたいのは、タ  バ  サ  が 黒  す  ぎ  る

572 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 02:07:43 ID:/OV5bn7Y
>>569に超期待。


573 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 09:07:32 ID:+pjx4OP4
>>569
っ「ドラえもん」「お前が居なくなったら部屋が広くなっちゃったよ」「ソノウソホントの秘薬」

よし、コレで青狸オマージュの線はなくなったな(牽制かよ)

574 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 09:52:25 ID:0dq2K62l
「わたしが一人であなたに勝てないと…
 サイトが安心して元の世界に帰れないのよ!」

「サイト…見てた? わたし、一人でもやれたよ…」

「サイト。あんたがいなくなったら、なんだか部屋ががらんとしちゃったわ。
 でも、すぐに慣れると思う。だから安心しててね、サイト」

「ばかーっ! 何で帰って来ちゃったのよ!
 嬉しくなんかないんだからっ!
 あんたとずっと一緒に暮らしたいだなんて思わないんだからっ!
 この犬ーっ!」

575 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 10:40:55 ID:zz5x1WgV
>>574
なんてことだ。
今、そんなSS書いてた……orz
消去してきます。ノシ

576 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 10:43:40 ID:JORPdH4q
>>575
消去ダメー!!!!

577 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 11:47:46 ID:yJP0D5Z6
>>573
おまwww完全に消すか救いを残すか考えてたのにwww

それでもハッピーエンドが好きなんだ…

578 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 12:29:43 ID:trryeyFj
>>575
逝かないでくれー

579 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 13:30:02 ID:W/inXisz
藻まえらWWW

580 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 14:02:43 ID:nsPeV9UU
来月の今頃は壮大な祭りが開催されてそうだなww

タバサ祭りか、アン様祭りか、それとも・・・・

581 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 14:28:01 ID:7ccLfeVY
使い魔として異世界ハルケギニアに『召喚』されてしまった高校生・才人は、ご主人さまのルイズとともに、
ガリアに囚われていたタバサを無事に救出。隣国ゲルマニアでつかの間の休息をとっていた。
ルイズは「才人に好かれている」という自信をつけ、
二人はちょっといい雰囲気なような、でも素直にはなれない状況が続いていた。
そんな中、ルイズはアンリエッタへ向けてお詫びの手紙を出し、やがてその返信が届く。
ルイズの故郷ラ・ヴァリエールに来るようにと指示され、なぜかルイズは激しく怯えはじめる。
理由のわからない才人は楽観視していたが、待ち受けていたのは……!?
大好評の異世界使い魔ファンタジー、ついに待望の11巻!


582 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 14:37:51 ID:7ccLfeVY
MF文庫Jより
フライングしちまったかなぁ……。


583 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 14:48:42 ID:zd5szi0n
フライングも何も、結構前から公表されてたような気が……

584 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 15:12:26 ID:0dq2K62l
なんでこのスレは情報が中途半端に遅いのだろうか

585 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 16:34:11 ID:Tvf4FCBE
>>580
カトレア祭りに決まってるだろ!

586 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 16:42:30 ID:+vTiKqpS
意表を突いてエレオノール祭り

587 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 19:48:45 ID:m+6XIlA9
おっぱい革命をもういちど

588 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 22:18:19 ID:jwPKmjjx
ここまで濃厚なホモスレになるとは…

589 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 22:19:38 ID:jwPKmjjx
ぬああああああ誤爆

590 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 22:21:00 ID:yJP0D5Z6
マルトー×炎蛇

591 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 22:54:40 ID:Fu2S6qec
ルイズパパ×平賀

592 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 23:22:59 ID:GvRF1kde
>>592×せんたいさん

593 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 23:29:47 ID:HCyQExgG
真理キタコレwwwwww
【国際】116歳の童貞男性、やはり童貞を守り続けてきたことが長寿の秘訣と話す
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1177593635/
イメージ画像
ttp://vista.jeez.jp/img/vi7759583058.jpg

594 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 00:04:46 ID:hPwX5Ck8
せんたいさん、592に尻の穴狙われてるゾ

595 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 01:07:49 ID:RTKA6El4
タバサフェスティバル以外必要ない。
へんたいさん>>592に掘られながらエロエロタバサ投下してくれるの待ってるぜ!

596 名前:261のひと:2007/04/27(金) 01:35:28 ID:Aw6KGSn7
なぜか唐突に
http://wikiwiki.jp/zero/?13-453
13-453目覚め の続き。

……自分は書きかけが非常に多い気がしますが……

597 名前:1/7:2007/04/27(金) 01:36:02 ID:Aw6KGSn7
 『死』を身近に感じる。
 全身の力が抜け、ベットの上に崩れ落ちる身体を支えることも出来ない。
 動けと念じてもピクとも反応しない身体がもどかしい。

 …………ここで……死ぬのか?

 うつ伏せで倒れただけで呼吸が出来ない。
 なんでだ? なんで……

(モンモン、てめーっ、何の真似だぁぁぁ)

 疲れているのならと、モンモランシーにもらった薬を飲んだ途端の変調。

(てめっ、洒落にならないだろぉがっ、治ったらただじゃっ……)

 威勢が良いのは頭の中だけで、軽い衝撃と共に仰向けにされると、
 凍りついたモンモランシーの目に、何もいえなくなる。

(…………あれ? ……あの? なんでしゅか?)

 怖い。
 いやもーほんとにこわいです。
 マジで、俺なにかしたか?

「……タバサに……」

 ポソリとした呟きに全身の毛が逆立つ。
 ちょっ、心当たりが有り過ぎるっ。

 洒落にならない目は逸らされないまま、モンモンが独り言のように呟き続ける。
 まるで俺が聞いていないかの様に。
 ……それとも、聞いていても…………喋れなくなる……まるでそんな風に。

(って、待って、頼むからちょっと待ってぇぇぇぇ)

 抵抗どころか指先一つ動かない俺の顔の横に、明らかにおかしい色をした薬品が垂らされて……

(こ、焦げ臭ぇぇぇぇ、死ぬ、本当にヤバイって)

「わたしの薬で動けないタバサに……イタズラ……した?」
(ご、ごめんなさぁぁって、謝れねぇぇぇ)

 質問したくせに俺が何て答えても、一切行動に変更は無さそうだった。

(ここで……死ぬのか?)

 モンモランシーの手が俺の目を覆い、静かに目蓋を閉じる。

 ……暗闇の中、いつ訪れるのか分からない恐怖にただただ震えていた。

598 名前:2/7:2007/04/27(金) 01:36:35 ID:Aw6KGSn7
「あ、タバサ。用意できたわよ」

 サイトの部屋から出てきたモンモランシーが、わたしの耳元で囁く。

「ありがとう」

 毎日わたし達……きっと一番はルイズだけど……
 わたし達を守って疲れているサイトに何かしてあげたくて、何日か前にモンモランシーに相談した。

『良い薬が有るわよ』

 そう言うとモンモランシーは、何か準備を始めた。
 何か手伝う、わたしはそう言ったのだけれど。

「タバサの役目は最後よ、最後」

 モンモランシーは昨日まで、準備に明け暮れていた。
 今日これからだって……

「ルイズは当分帰って来ない筈よ」

 ルイズを引き止めておいてくれるらしい。
 …………サイトと……二人きりだ……少し……緊張する。

「ぐーっすり寝てるから、イタズラしてもOKよ?」
「そ、そんな事しないっ」

 そう言いながらモンモランシーはマッサージオイルをくれた。
 毎日お疲れなサイトに、ちょっとでも助けになりたいから。
 モンモランシーの思いつきに従って、お薬で寝ているらしいサイトの身体をマッサージしてあげる。

 ……ね、寝てるサイトに触るのって……考えただけで恥ずかしいけれど。

「元気になってもらう」
「……元気にしすぎないようにね〜」

 ?
 変なモンモランシー、サイトが元気になってくれればわたしはうれしいよ?

 首を傾げながらモンモランシーを見ていると、笑いながらサイトの部屋に押し込めれた。

「ほら、時間限られてるんだから……ごゆっくり」

 小声でモンモランシーが励ましてくれる。
 お薬で寝ているとはいえ、サイトが起きちゃ駄目だから、わたしは無言で頷いて、
 足音を殺してサイトの側に近寄った。

599 名前:3/7:2007/04/27(金) 01:37:07 ID:Aw6KGSn7
 ……真っ暗で……時間の感覚がない。
 多分まだ数分しか経ってないんだろうが……

 まったく力が入らず身動きも取れない状態で視覚まで封じられていると、
 恐怖心ばかりが大きくなる。
 ……少し前にドアが開く音がした。
 二回目だ。
 
 外に出たモンモランシーが帰ってきたのだろうか?
 ルイズ? ……じゃないな……ルイズはこんなに静かじゃない。
 ……多分モンモランシーだろう。
 アリバイでも作ってきたのか?
 それとも……何か残額な道具でも取ってきたのだろうか?

 地球にいた頃は女の子にイタズラする男なんざ、去勢しちまえと……
 動かない身体が、恐怖で硬直した。

 ……去勢? 去勢ですか? 切られちゃうの?

 予想しうる最悪の可能性に、必死で逃げ出そうとするが、
 モンモランシーの作った薬は優秀で、逃げ出すどころか悲鳴すら上げられない。

(って、ぎゃぁぁぁぁぁ)

 悲鳴を上げる事が出来るのなら、俺は全力で叫んでいただろう。
 
(ズ、ズボン……ズボン引っ張られたぁぁぁ)

 カチャカチャとベルトを動かす音が聞こえる。
 今の俺に知覚出来るのは、音と腹の辺りに僅かに触れる小さな手。
 見えない所為で却って詳細に想像してしまい、恐怖心が膨れ上がる。

(……た、たす……たすけてぇぇぇぇ)

 もう二度と、二度と決して女の子にイタズラ等致しません。
 神さま仏様始祖様、ついでに姫さま、ルイズさま。

 だからゆーるーしーてー

 俺の心の悲鳴など一切無視で、無情にも小さな手はベルトを抜き取る。

(っ……ひぃっ…………)

 恐怖心を煽るかのように、ボタンが一つ一つ外されてゆく。
 ベットの上で転がされながら、次々に服が脱がされて……

(ズ、ズボンは……ズボンだけは……堪忍してぇぇぇぇ)

 『チョッキン』その恐怖に怯えながら、最後の砦を守ろうと……って……

(動けっ……動けよぉっ……)

 ……や、止めて……サイト……サイト……女の子になっちゃうぅぅぅぅ。

600 名前:4/7:2007/04/27(金) 01:37:40 ID:Aw6KGSn7
 男の子って重い。
 わたしの力じゃ服を脱がせるだけでも一仕事だ。

 起きたらどうしよう?
 モンモランシーの薬は信用できるけれど、ついそんな心配をしてしまう。

 コロコロとベットの上を何度も転がして、やっと……ぜ、全部じゃないよ?
 下着だけにする。

 仰向けにした後、窒息しないように首を横に向ける。
 
 ……さて……と、マッサージは心臓の遠くから心臓に向けて揉み解すんだったかな?
 少し恥ずかしいけど、寝てるから良いよね?
 
 サイトのお尻の辺りに座って、足の指に触ってみる。
 暫くフニフニと感触を楽しむ……えへ、サイトの身体――……って、
 こ、これじゃイタズラしてるみたい。
 反省。

 気を取り直して、モンモランシーにもらったマッサージオイルを手に取る。
 少し粘り気が有って水ほど流れ易くなさそう。
 サイトの足に少しだけ垂らすと良い香りがした。

(う〜〜んと気持ち良くなってね?)

 ベットにこぼさない様に注意しながら、サイトの身体に塗り広げる。
 ある程度広がったら、片足づつ手にとって指の一本まで丁寧にほぐす。

(こ、こうかな?)

 毎日歩き回って硬くなっている足を、労わりながら優しく力を込める。
 思っていたより力が要って大変だけど、サイトの助けになるのなら……

(本当は……ルイズにしてもらいたいのかもだけど……ごめんね)

 わたしだってこの人に何かしてあげたいから……
 心を込めて精一杯、自分に出来る事を頑張る。

 オイルに触れた手のひらが、じんわりと熱くなってきた。
 思っていたよりもずっと力が要ってうっすらと汗が浮かび始めるけど、
 休まずサイトにマッサージを続けた。

601 名前:5/7:2007/04/27(金) 01:38:12 ID:Aw6KGSn7
(何? この熱いの何ぃぃぃぃぃ?)
 足先に塗り広げられた薬品は時間が経つと熱を発し、まったく動いていないサイトに汗をかかせていた。

(こ、今度は手ですかっ?)

 モンモランシーのモノにしては小さすぎる気がする指先は、
 太ももの辺りまで薬品を塗り終わると、おもむろに右手に移動した。

(な、なんだ?)

 サイトは動かない首を傾げていた。
 全身はポカポカと暖かく、毎日の移動で疲れていた足も随分楽になった。

 『チョッキン』じゃないのか?
 怯えは最早ほとんど無く、それどころか……

(き……きもちえー)

 眠り込んでしまいそうな快感に必死で耐えていた。
 眠ってしまえばいい気もするが、

(起きたら『オンナノコ』はいやだぁぁぁぁ)

 ……寝れない。

 気が付くと漂ってきている香気も、サイトを眠らせようとするが、

(そ……その手は食うかぁっ……あっ……あぁぁぁぅ……あ……)

 サイトは我慢する。

 動けず、見えず、嗅覚ですら眠気を誘う、その状態で眠気を我慢するため、
 サイトに出来る気の逸らし方はそんなに無い。

 全身を這い回る小さな指先。その感触に集中する。
 気持ち良い、この手はモンモランシーではない事を、今更ながらサイトは確信していた。
 自分の事を大切に思っている手だった。
 ふとした瞬間に伝わる心遣いが、サイトの心を解す。

 その頃から、眠気を耐える目的が徐々に変化し始めた。
 全身が拘束されたかのように動かない状態で、間断なく送り込まれてくる快感。

 ……正直眠るのがもったいない。

 いつしかリラックスしきったサイトは、心ごと甘え始めた。
 気が付くと右も左も、両腕がすっかり解されている。

「ふぅ……」

 小さな溜息。

(タバサ?)

 サイトは側にいるのが誰なのか、ようやく気が付いた。

602 名前:6/7:2007/04/27(金) 01:38:48 ID:Aw6KGSn7
 やっと、両手が終わった。
 つ、次は……
 パンツに目をやって、誰が見ているわけでもないのに慌てて目を逸らした。
 あ、あそこは駄目よね?

 寝てるのにあんな所触ったら……って、お、起きてたら良いわけじゃないよ?
 赤くなった頬をパタパタ仰ぎながら、シャツを捲って幾つもの傷が走る背中を見つめる。

 ……逞しい。
 はっ……ち、ちがうのぉ、タバサ変な子じゃないよ? 信じてねサイト。

 背中を揉むだけならシャツの上からでも良いけれど、折角モンモランシーにオイルを貰ったから。
 全部塗っちゃおう。

『ばんざーい』

 赤ちゃんにするみたいに、サイトのシャツを脱がせる。
 広い背中の真ん中に少し多めにオイルをあけて、ヌルヌルと広げ始める。

 手や足みたいにいかず……サイトに圧し掛かるみたいにしないと……
 う、うれしいかも……

 そんな事を考えてると天罰が当たった、

「きゃっ」

 オイルで滑ってサイトの背中に飛び込んでしまった。
 起きるっ!?
 サイトは今ほとんど裸で、今起きたら言い訳の仕様も無い。
 怖くて、抱きついたまま息を潜めているけど……

 ……大丈夫?
 動く様子の無いサイトに安心して身を起こす。

「ご、ごめんなさ……あ……オイルでブラウス透けちゃった……」

 起きるまでサイトに付いていてあげたかったけど、無理になっちゃった。
 失敗。

「そ、その分たくさん頑張るから……ね?」

 起きる様子の無いサイトに安心して、小さな声で話しかけながらマッサージを再開する。
 返事なんて聞こえるはず無いのに、なんだかサイトと心が通じているみたいで……

 凄く……幸せ。

603 名前:7/7:2007/04/27(金) 01:40:22 ID:Aw6KGSn7
「毎日お疲れ様」
「大きな傷跡……痛くなかった?」

 ……うぉぉぉぉ、も、萌えるっ。
 タバササイコ――――
 透けているらしいブラウスや、背中に感じた小さなふくらみ。
 それだけでも狂いそうなほど萌えるのにっ……

 雨のように降りかかる優しい言葉……こっちの世界に来てこんなに優しくされたのは始めてかもしんない。

 かなり力を使うのか、息を弾ませながらも休む事無くマッサージを続ける。
 ……なんと言うか……幸せだぁ……

「よい……しょ、よい……しょ……」

 タバサが俺を……ひっくり……返すって……マテ、今は駄目だぁぁぁぁ
 筋肉はいまだにまったく動かない……が、筋肉ではない所で非常に元気な所がぁぁぁぁっ!

「あれ?」

 み、見ないでっ、見ないでぇぇぇぇ

「ん……しょ?」

 ち、ちがうっ、ソレ取れないからっ、パンツの上から引っ張らないでー

「あれ?」

 ぐりぐりしないでぇぇぇぇ、『チョッキン』じゃないけど、そこは駄目っ、ソレは反則ぅぅ

「ん〜〜と、えいっ」

 何かモノが入っていると思ったらしいタバサが、パンツの中に手を入れてちっちゃな手で掴む………っっってぇぇぇぇぇ

「きゃっ……わっ……わわわわわっ……ご、ごめんなさぁぁぁぁいっ」

 オイルの塗られた手がニュルンと全体に触れて、目の前が真っ白になる。
 辛うじて発射は耐えたけど……

(タ、タバサ……逃げた……な……)

 ついさっき勢い良くドアの開く音が聞こえたし、駆け去る足音も聞いた。
 まぁ……気持ちよかったし……いいか……

 ドアが閉まっているのかどうかは激しく気になったが、悩んでもどうしようもない。
 折角だから少し寝る……

 つもりだった。
 ほんの数十秒は。

(ぐぎゃぁあっっっ、ぐはっ、ぐあっ、ぐおぉぉぉぉ)

 オイルが敏感な粘膜を蹂躙し始めるまでは。

(にゅあぁぁぁぁああっっ、ひどっ……だれかぁぁぁぁぁ、たぁあぁぁあすけてぇぇぇぇ)

 無論いまだに声は出ず…………パンツ一丁でビンビンに元気なままルイズを迎えたらしい俺は、それから暫く『へんたいさん』のレッテルを貼られる事となった……

 …………タバサ…………そのうち、ふくしうしてやる……

604 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 01:41:34 ID:Aw6KGSn7
ちょっと仕事落ち着きました、ではっ

605 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 02:09:35 ID:JOYzzkli
それではこの私めが一番槍ぐっじょぶの栄誉をいただこう

606 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 04:36:40 ID:1z2UAM5Q
まさかサイト=せんたいさんだったとは・・・


意表を突かれたぜ、GJ!

607 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 08:00:17 ID:tx01sAAS
タバサかわええ…

608 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 10:34:23 ID:ouBTcuUC
GJ!!

モンモンこええ……

609 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 11:23:17 ID:Gs/l5XhI
とりあえずふくしうするべきはモンモンと思うのですよ俺は

610 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 12:40:41 ID:tx01sAAS
モンモンは状況を整えるだけ整えて安全な場所に去るプロ


何にも返せてない内に相手が消えてしまう辛さを分かってるはずのルイズにやきもきする今日この頃

611 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 17:37:38 ID:Iy3fk/UO
急に聞きたくなった。

おまい等は途中で終わってしまっている作品の中で一番見たいのはどれだろうか?

漏れは「鬼畜王サイト」なんかの続きが見たい

612 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 17:46:15 ID:mt5i5b5q
ちょっと電波を受信したんでモンモン寝取られ書いてみていい?
携帯からでしかも初投稿なんだけど

613 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 18:27:04 ID:rEOVutSJ
>>611
それ見つけられないやw
「きちくおうさいと」のほうは完結してるから多分違うやつ?

俺は8-188「オトコノコの役割 分岐」の続きが見たい
ってかこれ前に誰かが続き書いてくれるみたいなこと言ってた気がするんだが…

614 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 18:31:56 ID:rEOVutSJ
>>612
気にせず投稿すればここの住人は喜ぶよ
だから早く投稿してくれwいや、してくださいw

615 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 18:38:23 ID:mt5i5b5q
様子見にさわりのとこだけ投下

○月○日

最近、モンモランシーの様子が変だ。前は僕が他の女の子に声をかけてたらダッシュで阻止しに来ていたのに、最近じゃ遠くから「この節操無しがーっ!」と怒鳴るくらいだ。それすら最近は減っている気がする。
彼女に何かあったんだろうか…
ま、まさかとうとう僕に見切りをつけてしまったのか?僕をほっておいて他の男に?!
いや、そんなはずは無い。きっといつも通りの彼女の作戦さ…あぁでももしかしたら、でもそんなハズはいやでも万が一ってこともいやいやまさ(中略)
あぁ心配のあまり5ページも使ってしまった。と、とにかく僕の勘違いさ、あぁ愛しいモンモランシー、こんな僕を許しておくれ。

616 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 19:04:47 ID:mt5i5b5q
○月□日

やっぱり僕の勘違いだったようだ。
昨日のことがどうしても頭から離れなかった僕は、朝食の時にこちらから話しかけてみた。しばらくは普通に話をしてくれていたが、突然真っ赤になって逃げていってしまった。フッ…きっと照れていたんだね。
安心してくれモンモランシー。君がどんなに恥ずかしがり屋さんでも僕がきっとその心を(略)
あぁ、彼女への想いを綴るだけで5ページも…
でも、なぜ急にしおらしくなったか、それが分からない。サイトにも心あたりがないか聞いてみたが、彼も知ららないらしい。明日は虚無の曜日なので、彼女を遠乗りに誘うつもりだ。

余談だが最近、サイトとルイズが公然といちゃつくようになった。うらやましい限りである

617 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 20:48:24 ID:B0Wb0Wwo
>>611 少女の・・・・

しくしくしくしく
待ってる。

>>616

もうちょっと書いてくれると、反応できるけど。
ここまでだと反応しずらい。

ってか、さるさん?


618 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 21:07:00 ID:ouBTcuUC
さるさんはないと思うけど。書きながら投下してるんじゃない?

619 名前:さんざむ:2007/04/27(金) 21:19:51 ID:3qM7AWWZ
かなり時間がたったから投下するよ?
前回の続き

620 名前:金の誘惑:2007/04/27(金) 21:20:47 ID:3qM7AWWZ
胸元を何かが這いずり回る感触に才人は目を覚ました。
さらに妙な重力感も感じる。
完全に意識が覚醒していないためそれが何かはわからない。
生温かい・・・?何・・・・・?
再び眠ろうとした目をこじ開け、辺りを確認する。
最初に目に入ったのはアニエスの頭だった。
アニエスさん・・・?意外と寝相悪いのかな?
上に乗られているのは少し気持ちよかったがさすがにこのままでは寝れないため
アニエスをどかそうとする。
そこで気づく。
あれ・・・・?
自分の腕は大きく持ち上げられ、頭の上の方にある。
さらに動かそうとしても動かない。
視線をずらし、どんな状況になっているのか確認した。

「な・・・!!」

才人の両腕は手首の辺りを縄で縛られ、なおかつベッドに括り付けられている。
なんでこんなことに!?
錯乱する思考回路に新たな刺激が加わる。

ピチュ・・・・チュク・・・・・

「うっ・・・!?」

再び感じた生温かい感触に才人は身をよじる。

621 名前:金の誘惑:2007/04/27(金) 21:21:38 ID:3qM7AWWZ
「なんだ、サイト。起きたのか」

アニエスは才人の顔を除きこむようにし、そのまま口付ける。
その時才人の視界に露になったアニエスの乳房が飛び込んでくる。
アニエスさん・・・服・・・着てない!?
そんな考えもアニエスの口付けに中断せざるを得なくなる。
アニエスのキスはひどくねちっこく、才人は全てを持っていかれるような錯覚さえ感じた。
しばらくしてアニエスが口を離すと二人の間に銀色に輝く糸が現れた。

「アニエスさん・・・?なに・・を・・」

才人の頭はいまだ混乱しているためどう追及したらいいのかわからなくなった。
アニエスも答えようとはせずにじわじわ才人を責め立てる。
口元から首筋へと舌を這わせ、さらに胸元へと持っていく。
強く吸い、赤い痕を才人の体中に残していく。
乳首を舌先で刺激し、甘噛みする。

「っん・・・・・・」

アニエスは留まることを知らず、才人のズボンに手を掛けた。

「うわっ、ちょ、ストップ!!アニエスさん!!!」

抵抗する術が無いため才人は体をよじらせて避けようとする。
しかしアニエスはそんな些細な抵抗をものともせずにズボンを一気にずらした。
そこから現れた才人のモノは大きく天へそびえ立っていた。

「あ・・・・アニエスさん・・・・・」

才人は羞恥のあまりアニエスの顔が見れなくなってしまった。
だがアニエスはそうではないようで、数回手でしごいた後深く銜え込んだ。

「つあっ・・・・・」

622 名前:金の誘惑:2007/04/27(金) 21:22:38 ID:3qM7AWWZ
口の中の温度、アニエスの顔、舌、騎士とは思えないぐらい綺麗な身体。
その全てが才人の快楽を高めていく。
才人のモノ全体にキスを浴びせ、音を立てながら吸い上げる。
才人の匂いを感じているうちにアニエスの中の牝の部分が疼き始めた。
右手を動かし、自分自身を慰めながら行為を続ける。

「アニエスさんっ・・・俺、もう・・・」

下半身から込み上げる快楽に才人は爆発しそうになった。
しかしその時アニエスは急に行為を中断する。

「えっ・・・・」

寸止めされ素っ頓狂な声を上げた才人を他所に、アニエスは自分自身では抑えきれなくなった秘所を
才人に見えるように身体の位置を変える。
才人の目に突然飛び込んできたアニエスの女の部分は既に濡れそぼっていた。

「サイト・・・・わたしも、頼む・・・・」

アニエスから発せられる牝の匂いと甘い囁きに才人の理性は崩壊を始める。
もともと我慢があまりできなかったため、崩れ去るのは早かった。
頭を少し起こし、アニエスの秘所に舌を這わせる。
ちゅ・・・ぴちゃ・・・・

「んぅっ、はぁっ・・・・」

普段聞く声とはまったく違う声に才人の興奮はますますヒートアップしてきた。
アニエスの腰から力が抜け、才人の顔に秘所を押し付けるようにして座り込む。
それが好機と才人は激しくアニエスを責め立てる。
さっきのお返しと言わんばかりに音を立てながら吸い付き、淫核を舌や歯を使って快楽を与える。
しばらく身体を震わせ感じていただけのアニエスだったが、自分の行為も再開させる。
今度は自らの胸で才人を包み込み、谷間の間から出た才人の先端を啄ばむようにキスをする。
負けず嫌いな二人は相手を先にイかせることを勝利と思っていた。
赤旗はアニエスに上がりそうだ。
アニエスは才人の太もも辺りから手を滑り込ませ、才人の中へ指を進入させた。

「うぁっ・・!!」

才人は思わず声を出してしまった。

623 名前:金の誘惑:2007/04/27(金) 21:25:02 ID:3qM7AWWZ
「随分と可愛らしい声を出したな、サイト」
「だ、出してませんっ!!」

アニエスは才人の顔を覗き込み、微笑んだ。
一瞬気を抜いてしまった才人に蓄積された快楽は暴走を始める。
才人のモノがビクビクと痙攣する。
それが何を物語っているのかは自分が一番わかっていた。

「アニエスさ、ん・・・俺・・・も、ダメですっ・・!!」

才人の全身が一瞬震える。
それからすぐに射精が始まった。
二度、三度と吐き出された精液は、アニエスの口の中に大半送り込まれる。
それに連動するようにアニエスも絶頂を迎えた。
アニエスの秘所から透明の液体が溢れてくる。
さすがに全部入りきらなくなったアニエスは口を離した。
顔に降り注ぐ熱いモノを感じながら才人を口の中でゆっくり味わう。
少し苦いけど、これくらいなら・・・。
ごくりと音を立てながらアニエスは精液を飲み干した。
身体の位置を元に戻し、才人の顔を見つめる。

サイト・・・顔真っ赤だ・・・・。
たぶん私も・・・いや、間違いなく・・・・。
しばらく二人とも動きが止まった、サイトも同じ気持ちなのだろうか?

「サイト、私は・・・もう・・・」
「はい、俺も・・・そろそろ・・・」

それは私の秘部にサイトのモノを挿れるということだ。
性交では当たり前の行為が少し怖かった、だけどそれ以上に性欲が強い。
サイトを拘束している縄を解き、サイトの手を握る。
サイトが逃げようとしなかったことがとても嬉しい。
サイトに跨り、少しづつ腰を下ろしていく。

「んんぁああ!!!」

全部入った。
ブチブチッっと何かが破れる音とともに、凄まじい痛みが全身を駆け巡る。
壊れそうだ。自分が壊れそうだ。意識がコワレソウダ。
それでも、サイトの全てが欲しい。
そして、私の全てを貰って欲しい。
私に残った、女の全てを。

624 名前:さんざむ:2007/04/27(金) 21:27:14 ID:3qM7AWWZ
ごめんよ、まだ終わらないんだ・・・・orz
最後の方唐突にアニエス視点になったけど気にしないでおくれ
頑張って明日の夜までには投下できるようにするから

625 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 21:28:18 ID:ZYeXbZjY
今すぐ執筆する作業に入らずにゴールデンウィークを楽しむんだ!GJ

626 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 21:48:48 ID:hPwX5Ck8
ごーるでんうぃーく?
ナニソレ美味いの?

627 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 21:53:59 ID:mt5i5b5q
GJ!続きワクテカ

ギーシュの日記の続き書いてたけどgdgdになりそうなんでやめときます。
いつかまとまったら投下するかも

628 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 23:32:08 ID:mo+TujW9
せんたいさんは謝肉祭でなんらかのSSを書いてくれるに一票

629 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:35:23 ID:fOQjeAPL
残念、その謝肉祭の生け贄がせんたいさんなんだ。




ん?目の前に黒い闇g

630 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 01:26:38 ID:LhRNexZs
あげ

631 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:07:18 ID:2l6l1C6i
突発で思いついたデルフリンガーものを一丁。
エロないしコメディでもないんであんまり面白くないんでスルー推奨かもしれぬ

>>592
お前がタバサ似でシエスタ並みに家事ができてティファニア並みに受け属性なルイズ並のツンデレ美少女なら考えてやらなくもない
男なら
お  こ  と  わ  り  だ

632 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:08:07 ID:2l6l1C6i
虚無の力…それは、世界を蝕み、滅ぼす力。
ティファニアの力を吸収し、ロマリアの法王の力を奪ったジョセフを斃して『ただ一人の担い手』となったルイズには、その力が宿ってしまった。
その事が分かったのは…死に逝くガリア王の言葉によってだった。

二人が逃げ込んだのは、『シャイターンの門』の眠る遺跡。
トリステインやゲルマニア、ガリアの追っ手に追われ、二人は心身共に疲弊しきっていた。

「ルイズ、大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ…もう、疲れた…」

森で獲物を取ってきた才人は、焚き火の前で膝を抱えているルイズに言った。
弱気になりかけているルイズを、才人は慰めようと言葉を捜す。

「…もう、いいわよ…」

そんな才人を、ルイズの言葉が止めた。

「…え?」
「もういいって言ってんの!」

膝から上げたルイズの顔は…疲れと絶望に塗りつぶされていた。

「どうしろっていうのよ!必死で手に入れた力は世界を滅ぼす力で!そのせいで、ガリアも、ゲルマニアも、トリステインも…姫さまも!みんな私が邪魔だって!
 どうすりゃいいのよ!私っ!」

言って立ち上がり、ルイズは才人の胸に飛び込む。
そして、その胸板を遠慮なく拳で叩いた。

「もう、疲れた!どこにも行かない!何もしないっ!
 だからっ…だからっ…」

言葉と共にルイズの腕から力が抜けていく。
最後にとん、と才人の胸に手を置いて、ルイズの声が嗚咽に変わる。

「…もう、ほっといてよ…。私の事、ほっといてよ…」

そして、そのまま才人の胸の中で泣きじゃくる。
ルイズの泣き声を聞きながら、才人は優しくルイズの髪を撫ぜた。

「俺は、ほっとかない」

才人はきっぱりとそう言った。
ルイズははっとした顔で才人を振り仰ぐ。
才人はその視線をしっかと受け止め、続ける。

「俺はルイズの使い魔だからな。ルイズのことほっといたりしない。
 世界中の人間がお前を殺すっていうなら、俺がお前を守ってみせる」

そして、不器用にウインクしてみせる。

「なぁに、世界中の人間の数も七万の大軍も大した違いじゃないさ。
 守るのはルイズ一人。それは変わらない」

そのままルイズをぎゅっと抱きしめる。
ルイズはされるがまま、声も出さずに泣いた。
ただただ、泣いた。
二人を、静寂が優しく包む。
しかしその静寂は長く続かなかった。

633 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:09:46 ID:2l6l1C6i
「…逃亡中の焚き火は相手に居場所を知らせる事になるぞ、覚えておけ」

その声は、遺跡の入り口から聞こえた。

「アニエスさんっ!?」

そこに居たのは、トリステイン近衛騎士団、銃士隊隊長、アニエスだった。
そして、その後ろから現れたのは…。

「姫さま…!」

ルイズの瞳が絶望に見開かれる。
今の彼女は、かつてルイズが共に遊んだ幼い王女ではない。
世界の安寧のため、ルイズの命を狙うトリステイン国王、アンリエッタ女王その人だった。

「…サイト様。
 いえ。サイト・シュヴァリエ・ド・ヒラガ。
 その者をこちらに引き渡しなさい」

あくまで冷酷に、アンリエッタはそう言い放つ。
その目は濃い疲労と深い使命感に染まっており、その言葉が嘘偽りでない事を証明していた。

「…たとえ、姫様の命でも!」

そう言って立ちふさがろうとする才人を。
ルイズの手が、止めた。

「もういいわ、サイト」
「え?」

ルイズの言葉に、才人の動きが止まる。
ルイズは動きの止まった才人の脇をすり抜けて、アンリエッタの前に立つ。

「女王陛下。お望みなら、この命、あなたに差し出しましょう。
 ルイズ・フランソワーズ・ル・ド・ラ・ヴァリエールは、今でも貴女の忠実な臣下でございます」
「おお、ルイズ、ルイズ…!」

ルイズの言葉に、アンリエッタの瞳から大粒の涙が零れ落ちる。
彼女とて、親友を無碍に殺したくはない。
だが、彼女には女王としての義務があった。この世界を、民を、守るため、彼女は虚無の担い手を滅さなければならない。
そんなアンリエッタに、ルイズが言った。

「でも、その前に。
 最後に、最後に、私の使い魔と、今生の別れをさせてください。
 彼にはまだ、伝えていない事が、あります」

そして、返事も待たずに才人を振り向く。
アンリエッタは何も言わなかった。

「サイト。今までありがとう。
 そして、ごめんね。
 巻き込んじゃって。私たちの世界に、私たちの戦争に、私たちの問題に。
 ごめんね。
 最後までワガママで、かわいくなくて、自分勝手な私で。
 …最後に、一つだけ、言わせて。
 私。ルイズ・フランソワーズ・ル・ド・ラ・ヴァリエールは。
 あなたを愛しています。これからもずっと」

そして才人に駆け寄り、素早く唇を奪った。


634 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:10:21 ID:2l6l1C6i
「ごめんね」

そして身体を離す。
才人はそれまで金縛りにかかったように動かなかったが、ルイズが離れたとたんに、口を開いた。

「納得いかねえよ…」
「え?」
「納得いかねえって言ってんだよ!」

そしてルイズとアンリエッタの間に、大の字になって割り込む。

「なんでだよ!なんで何もしてないルイズが力もっただけで殺されなきゃなんねえんだよ!」

そんな才人を、アニエスが諭す。

「ならばお前に問う。お前は燃え広がると分かっていて、藁束の傍で燃える焚き火を放っておくのか?」
「な、それは…」
「ヴァリエール嬢はその焚き火なんだよ。望むと望まざるとに関わらず、虚無の力は世界を蝕み、そして藁束のように容易く燃え尽きる」

そしてアニエスは剣を鞘から抜き、構える。

「その焚き火で暖を取らなければいけなかった。しかしもう焚き火は必要ない。
 必要のない力は、御せる間に消してしまわなければならない。
 そこを退け、サイト。退かねば…わかっているな」

その切っ先は真っ直ぐ才人の喉笛を狙っている。アニエスは本気だ。
才人はその切っ先と視線を受け、それでも退かない。

「アニエスさんの言ってることが正しいのはわかる…でも」

そして才人はデルフリンガーに手を掛けて、引き抜こうとした。
しかし、できなかった。

ぱぁん!

乾いた音が遺跡に響く。
前に回りこんだルイズが、才人の頬を張ったのだ。
ルイズは振り切った手を震わせ、俯いていた。
才人は驚愕に固まり、ルイズを見つめる

「な、ルイズ…?」
「わかりなさいよっ、この、バカ犬っ!」

そして顔を上げたルイズは。
泣いていた。

「私はっ、わたしはっ!
 この世界も、姫さまも、みんなも、アンタも、大好きなのっ!
 誰も失いたくない、何もなくしたくないのっ!
 私がいなくなってこの世界が助かるんだったらっ…だったらっ…」

言葉が途中から、嗚咽に変わる。
そのルイズの言葉に、才人が応えた。

「じゃあ、俺はどうなるんだよ!」

そう叫んで、ルイズの肩を掴む。

「勝手に呼んで!勝手にこき使って!勝手に惚れさせといて!
 お前この責任なんも取ってねえじゃねえかよ!」

635 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:11:02 ID:2l6l1C6i
ルイズは応えない。応えられない。
どちらの言い分も正しい。
だが、結果の重さを考えるなら。
自分が消えるのが、一番なのだ…。
それを才人にも分かってほしい。でも、才人は理解しない。
いや、理解しても。才人は彼女を守るだろう。それが彼の役割なのだから。

「…ったく、しょうがねえなあ」

その時。
才人の背に背負われたデルフリンガーが口を開いた。

「…デルフ?」

才人はデルフリンガーの呼びかけに応える。
デルフリンガーはそのまま続ける。

「なあ嬢ちゃん。相棒と一緒なら、生きていけるかい?」

今度はルイズに語りかけた。
その言葉に、ルイズは。
素直に首を縦に振る。

「じゃあもう一つ聞くぜ。死ぬ覚悟はあるんだな?」

その言葉にも。
ルイズは黙って首を縦に振った。

「こら待てよデルフ!お前までルイズを」
「話は最後まで聞けよ、相棒。
 ついでだ、そこの二人も聞いときな。
 今から俺が相棒と嬢ちゃんを相棒の世界に送り込む方法を教えてやる」

デルフリンガーのその言葉に、四人は息を呑んだ。
確かに、そんな方法があるのなら、このハルケギニアが虚無に呑まれることはなくなる。
黙ったままの人間達を尻目に、デルフリンガーは続きを語る。

「虚無の力と俺っちを使えば、空間を裂いて相棒を元の世界に帰すことができる。
 それに便乗して、嬢ちゃんをあっちの世界に送り込む。
 死ぬ覚悟ってのは、そういうことだ。この世界の全ての繋がりを捨てて、相棒ん所へ行くんだからな」

デルフリンガーの言葉に、二人は見つめあう。
そして二人は、一緒に頷いた。

「そっちの二人も文句はねえな?」

アンリエッタとアニエスも頷く。
二人とて、友人達を不幸に陥れるようなことはしたくない。

「分かった。
 じゃ、嬢ちゃん。俺っちの柄に『ディスペル・マジック』をかけな。
 間違えるんじゃねえぞ。刃じゃない、柄に、だ」

ルイズはそっとデルフリンガーを鞘から抜き、その柄に手を掛け、魔力を掌に注ぐ。
虚無の力を全て手に入れたルイズは、その思考だけで、虚無の魔法を操る事ができた。
虚無の魔力がデルフリンガーの柄に注ぎ込まれる。
そして、刃を止めていた留め金が次々と外れて。
大きな金属音を立て、デルフリンガーから刃が落ちた。

636 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:11:41 ID:2l6l1C6i
「で、デルフ、大丈夫なのか?」
「…ああ、俺っちの本体は柄の方だからな。
 さて、こっからが本番だ。
 相棒、俺を持って空を切れ」

才人は言われるまま、デルフリンガーをルイズから受け取る。
その重さはいつもの半分もなく、才人を不安にさせた。

「おいデルフ、本当に」
「大丈夫だっつってんだろ。
 さあ構えな相棒。こっからが本番だ」
「あ、ああ」

デルフリンガーに言われるまま、才人は剣の柄だけを上段に構える。
柄だけのデルフリンガーは、ルイズに指示を飛ばす。

「さあ嬢ちゃん、今だ!俺っちに『エクスプロージョン』を!」
「は、はい!」

ルイズの意識が収束し、滅びのイメージをデルフリンガーに送る。

バキィン!

そして巨大なガラスの割れる音が響き。
デルフリンガーの柄から、真っ黒な刃が生えていた。

「これが、『虚無の剣』。世界を切り裂く、闇の刃だ」

デルフリンガーはそう言って、続いて才人に指示を出した。

「相棒、今だ、空を切れ!」
「おう!」

その指示通りに才人は、なにもない空間に虚無の刃を振り下ろす。
才人の手に、奇妙な感触が伝わってくる。
それはまるで、縦に吊るした皮を切り裂くような。
刃が地面に着くと、才人の目の前には。
人一人が通れそうなほどの、黒い裂け目ができていた。

「ここを通れば、相棒は元の世界に帰れる」
「ちょ、待てよデルフ!こんな方法があるなら今までどうして」
「嬢ちゃんが最後の担い手にならんと、この力は使えねえんだよ。
 これは、担い手の邪魔をする奴らを倒す、究極の手段でもあるんだ。
 どんな盾でも、『世界』を切り裂く刃は防げないからな」

その声は、どこか自嘲を含んでいた。

「さ、急ぎな二人とも。この裂け目は三十分程度しか持たん。通れるうちに行っちまえ」

そしてそれきり、デルフリンガーは黙りこくった。
才人は、ルイズを見る。
ルイズはその視線を受け、愛すべき幼馴染とその護り手を振り返る。

637 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:12:25 ID:2l6l1C6i
「…姫様」
「…なにかしら。ルイズ・フランソワーズ」
「…世間には、『虚無の担い手は死んだ』とご公表ください。そして私の家族にも、『ルイズは死んだ』とお伝えください」
「…わかりました。そう、伝えましょう」
「学院の友達にも。シエスタにも、そう伝えてください。
 でも、一つだけ、付け加えておいてください」
「…なにかしら」
「…ルイズは幸せでしたと。そして、幸せに逝ったのだと、お伝えください」
「…わかったわ。ルイズ・フランソワーズ。私の愛しいともだち…」

そして二人は柔らかく抱き合う。
すぐにルイズはアンリエッタとの抱擁を止めると、傍らに控えるアニエスに手を差し出した。

「アニエスさん。剣を貸してください」
「どうするんだ?」

アニエスはルイズが女王を襲う事を一瞬危惧したが、ここで彼女がそうする理由が思い浮かばない。
それに、もしそうしたとしても、自分なら止められるだろう。
アニエスはそう考え、ルイズに剣を手渡した。
ルイズは剣を受け取ると。
その美しい髪に手を掛け、肩口から剣で一時に切り落とした。
その髪の束と剣を、ルイズはアニエスに手渡す。

「この髪を、私の死の証としてください」
「ああ、わかったよ」

アニエスはそれを受け取り、大事に両手に捧げ持つ。
髪を切り落としたルイズは、どこか吹っ切れたような、清清しい顔をしていた。

「…じゃ、行きましょ。サイト」
「…ちょっとまって」

才人も、二人に言いたい事があった。

「今までありがとう、姫さま、アニエスさん。俺、最初ここに呼ばれたときはどうしようって思ったけど…。
 俺、みんなと会えてよかったよ。
 学院や、城のみんな、コルベール先生とかタバサとかギーシュとかキュルケとかテファとかシエスタとか。
 みんなにも、お礼が言いたい。でも、時間ないから…。二人が、伝えといて」
「わかりましたわ」
「確かに承った」

そして才人は、ルイズと手を繋ぐ。

「じゃ、行こうか」
「うん」

そして、二人は『門』をくぐろうとした。
しかし、それを才人の左手に握られたデルフリンガーが止めた。

「待ちな、俺っちは置いてってもらおうか」
「え?なんで?」
「俺っちがこの門を潜れば、門が閉じちまう。相棒が向こうに着くまで、俺っちが維持してなきゃならんのさ」
「そうなのか…」
「だから、な、ホラ。んな泣きそうなツラすんなよ!
 俺っちはこっちでよろしくやるからさ。お前らも向こうで元気でな」
「ああ」

才人はそう答え、デルフリンガーをアニエスに手渡した。

638 名前:救国の勇者 ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:13:49 ID:2l6l1C6i
「それじゃあ、本当にさよならだ」
「さよなら、姫さま」
「「さよなら」」

二人の声が溶け合うように聞こえ…。
『門』の向こうに一歩を踏み出した二人は、一瞬で姿を消した。

「行って…しまいましたね」
「…ええ…」

トリスタニアに帰った二人は、ルイズに言われたとおり、世界に向けて『虚無の恐怖は潰えた』と発表する。
それにより、ハルケギニアには千年の安寧が訪れる事になる…。
しかしそれには、もう一つの犠牲が必要だったのだ。

「さて。俺っちもこのへんでオサラバだ」

アニエスの手の中で、デルフリンガーがそう呟く。

「何を。ただのインテリジェンスソードが一本あったところで、この世界には何も」

アニエスの言葉を、デルフリンガーが遮った。

「あのな、銃士隊の姉ちゃん。
 俺の原動力は魔力なんかじゃねえ。虚無の力なんだよ」

その言葉に、アニエスとアンリエッタがはっとなる。

「この世界にはもう、虚無の力はねえ。
 だから、俺っちの命ももうすぐ尽きるってことさ」
「ま、待て、ならどうして?」
「ああ、これが俺っちの最後の仕事だからさ。
 ブリミルの糞野郎に頼まれたのさ。
『もし未来の担い手が再び虚無を一つに纏めるような事があれば、お前が助けてやってくれ』ってな」

その言葉の合間にも、デルフリンガーの柄のそこかしこに赤錆が浮き始める。

「さ、錆だらけの柄なんか持って帰ってもしょうがねえぜ?
 …ここに…捨ててってくれ…。邪魔、に、なる……」

赤錆が一気にデルフリンガーを覆い…。そして。
それきり、おしゃべりな魔剣は一切口を利かなくなった。

トリスタニア王立博物館の最奥には、古ぼけた赤錆だらけの柄だけの剣が、国宝として奉られている。
そのガラスケースの前にある掲示板には、こう書かれていた。

『救国の勇者デルフリンガー卿 ここに眠る』

639 名前:せんたいさん ◆mQKcT9WQPM :2007/04/28(土) 03:15:06 ID:2l6l1C6i
前からデルフものは書きたいなーと思ってたんですが。
なんつうかねえ。アレやねえ相変わらず。
もっとギャグ満載にしないと筆が走らん…。

ERO満載な○○○でも書いてきますノシ

640 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 03:34:30 ID:HdnrfUWT
>>639
初めての一番槍、GJ!!
才人とルイズの「こっちの世界での後日談」にも期待したいところだが
そういうところはあっさりしているのがせんたいさんのいいところだ。

641 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 03:37:08 ID:T3frx2Ef
>>639
GJ!
三文字のキャラというと…
シャルロットは6字だから当然のように除外して……
ルイズ?テファ?
きっとここは意表をついてフーケだっ!


642 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 03:39:45 ID:/sVzIibg
わぁぁぁGJ!
これもハッピーエンドだと思う。

643 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 04:36:19 ID:FTNNYzvg
ワルドがネタとは新しいなせんたいさん!


ついでにGJ!

644 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 05:34:51 ID:r3vMdGz/
どいつもこいつも!
男(と言うか無機物か)には冷たいもんだなあ?
相手が鉄だけに!(寒

と言うか手の早さであれこれ言われていたデルフ物の初物をあっさり奪っていく辺りがとてもせんたいさんらしくてGJなのだと考えますです。
デルフの最期に素直に泣いてしまった私は温いのだろうか。

645 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 05:50:31 ID:ljkK2kPF
せんたいさん究極GJ!!
時々投下される感動物もやっぱいいな。>>641>>643おまえら何言ってる?
タ バ サ に き まっ て る だ ろ 。
とゆうかやっぱりせんたいさんは顔タバサがいいんだな

646 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 07:59:55 ID:zs9y3vOJ
さらばデルフリンガー・・・うっうっうっ、あの粋なセリフはもう聞けないのか。・゚・(ノД`)・゚・。

647 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 09:22:09 ID:jR9PR/m1
泣いてなんかないやい!これは心の汗なんだ!

648 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 10:17:51 ID:x6tbKS4T
>>647 あんましピザばっか食べちゃ駄目だぞ?

649 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 11:49:22 ID:jxKz4N9+
バカな!!
ピザは健康食だぞ!?

650 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 12:19:20 ID:ijmnoVCg
一日三枚のピザと生涯童貞を貫くことは貴族男子の嗜みだろ…常識的に考えて…。

651 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 16:56:13 ID:OuA22K51
タバサだろ。普通に考えて

652 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 17:15:27 ID:ewHhQ6ic
テファktkr
と強気で言ってみる。

653 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 18:18:10 ID:EX4CQCWO
せんたいさんGJです!まさかデルフ物とは思いませんでしたよ。

タニア、メイド、アン様、ケティ。う〜ん、wktkが止まらないね!

654 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 18:41:48 ID:4BGxh8r+
>>639
あ、あれ? なんか目から汗が噴き出て画面が見えないよ? つД`)・゚・。・゚゚・*:.。
しかし”思いついた”でこのクオリティーか… せんたいさん、GJ!! いやGodJob!!


655 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 19:00:25 ID:ydtqBW0g
せんたいさん GJ!!
あとスレのみんなの感動に水でさすようで悪いが
× ルイズ・フランソワーズ・ル・ド・ラ・ヴァリエール
○ ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
だったはずだ

656 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 19:15:55 ID:zOCMn6SU
>>648
Gカップが更に育っちまうからな。他のところも含めて。

657 名前:さんざむ:2007/04/28(土) 20:14:31 ID:iTuAXZ7s
でけたぁあーーー!!!!!
やっとアニエス完結、長かった・・・・

658 名前:金の誘惑:2007/04/28(土) 20:15:41 ID:iTuAXZ7s
「んふぅ、はぁん!!」
「アニエスさん、大丈夫なんですか!?」
「少し痛いけど・・・大丈夫だ・・・」

嘘。
とてつもなく痛い。
いっその事神経が無い方がマシだろう。
でもそれは嫌だ、サイトを感じられなくなるから。

「ああっ、ひぅっ・・・・・」
「アニエスさん・・・・可愛い・・・・」

痛くて喘いでいる姿をサイトは可愛いと言ってくれた。
それだけで痛みが全て快楽へと変わった気がした。
あくまで、気がしただけだ。

「あ……はぁ……はぁ……ふぅ…はぁ、はぁ」

サイトのモノを私の膣内に入れる、ただそれだけの行為。
痛みと体力には自信があった。
だが実際には呼吸が乱れ、意識が弾けそうになる。

「休憩しますか?アニエスさん」

サイトは優しくそう言う。
だけど私は首を横に振る。
痛いけど、続けたい。
痛いけど、気持ちよくなる。
痛いけど、それが快楽へと変わる。
痛いけど、サイトにも感じて欲しい。

659 名前:金の誘惑:2007/04/28(土) 20:17:16 ID:iTuAXZ7s
サイトの手が留守になっていた私の胸に伸びていた。
サイトは大きいのが好きらしい、私はどうなのだろうか?
正直そんな事はどうでもいい、今私はサイトに胸を触られてる事で余計感じてしまう。
秘部は既にビチョビチョだ、処女膜が破れたこともあり血が流れている。
お互いの肌がぶつかる音、それは水音に近かった。

「んっ。あっ、はぁ、はぁ」

不思議なことだ。
さっきまでの腰を動かすスピードではもう痛くない。
だからより快楽を求めてしまう。
痛みより最早快楽の方が強い、―――――スキだから。

「んはぁ、んぅん、あっ、あっ」

厭らしい音に、厭らしい声。
両方共自分が出していて、とても恥ずかしい。
だけど聞いて欲しい。それでもっとサイトに気持ちよくなって貰いたい。
声で、体で、心で感じて欲しい。私の全部を感じて欲しい。

「ぁ・・・んはぁ!!ふぅ、ん!」

私の膣はサイトの剛直を、きつく締め付ける。
まるで飲み込むような、そんな感じで、不思議な感じだ。

「あん、はぁ、ひぁん、ふあぁ! んん!」

恥ずかしい。
普段サイトの前では男の仮面を被っていたため喘いでいるのを見られるのが恥ずかしい。
だけど声が漏れる、気持ちいいから漏れる。
サイトは私を可愛いと言ってくれた。
だから恥ずかしくても可愛くならなくては。
男にとって女の喘ぎ声は可愛い、サイトも例外では無いだろう。

660 名前:金の誘惑:2007/04/28(土) 20:18:40 ID:iTuAXZ7s
「んんっ!!」

サイトの剛直が大きくなるのがよくわかる。
当たり前だ、自分の膣内に在るのだから。
その大きいのが私の膣内で動いている。上下に、とても厭らしい音を立てて。
そんな行為の真っ最中にサイトと目が合う。
それにより赤面してしまう。・・・・いや、既に赤かったから変わらないだろう。

「ん!あ、あ、あ、あ、あ!!」

サイトが腰を動かすのに合わせて、私も腰を動かす。
この際だからサイトの感じている顔を拝ませてもらう。
サイトの感じている顔・・・・すごく厭らしい。
しかし、私も負けてはいないだろう。

「んぁ・・・はぁ・・・アニエスさん・・・俺、もう・・・」

ビクンと震える。もうすぐ果てるという前兆だろう。
腰をもっと速く動かす。果てるまで、快楽を得るために。

「んぁぁ!! ひぃ!! 膣内に、膣内に頼む!!」
「えっ!?」

サイトは一瞬戸惑った表情を見せた。
だけどすぐにいつものかわいい顔に戻る。
覚悟を決めくれたのだろうか?
私はサイトが好き・・・いや、愛している。
サイトがどうなのかはわからない。
だけど、だからこそサイトを膣内で感じたい。
私をサイトでいっぱいにして欲しい。
こうなったら、無理にでも膣内に出してもらう。

「アニエスさん!俺、もう出る!!」
「来てくれ!! 私の膣内にぃ!!」
「くっ、うぁぁっ」
「あはぁっ……ふぁ、ひぁぁぁん!!」

お互いに絶頂を迎えると同時に私はサイトの胸に倒れこむ。

「はぁ、はぁ、はぁ」
「サイ、トのが・・・・たく、さん・・」

熱い、お腹の中が熱い。
だがそれが心地いい。

「んっ、ふむぅ」

最後にもう一度、深いディープなキスをする。
そして私の意識は薄れていった。

661 名前:金の誘惑:2007/04/28(土) 20:20:07 ID:iTuAXZ7s
後々わかったのだが、姫様が俺を呼んでいたというのが既に嘘だったらしい。
次の日の昼ごろに俺はルイズの所へ帰ることにした。
アニエスさんが手紙を書いてくれたらしいが、やはり少し後ろめたい。
昨日あんだけ派手にやっちゃったし、おまけに朝からもやっちゃったし。

「ただいま・・・」

そっと部屋のドアを開ける。
待っていたのはもちろん、ルイズ・・・・?とシエ・・・・スタ?

「あら、お帰りサイト」
「お帰りなさい、サイトさん」

あれ、なんでだろう、二人の後ろに悪魔が・・・・。

「アニエスから手紙が来たわ、ずいぶんお疲れのようね?」

さらに二人は二人一組となりストレッチをしている。
それが何を意味しているかすぐにわかった。
経験上・・ね?

「ちょ、ちょっと待てよ!!俺が何を!!大体、俺は拉致られたんだぞ!!!
それなのになんで!!!」

才人の問いにルイズは机からある物を取り出した。
一つはアニエスが書いた手紙。もう一つは、丸く、うすい紫色の水晶玉のような物。
そして最後に、あの黒いノート。

「なに?ソレ?」

ルイズは無言のままそれらを才人に向かって投げつける。
文字は読めないため、水晶玉を手に取る。
その瞬間――――――。

「アニエスさん!俺、もう出る!!」
「来てくれ!! 私の膣内にぃ!!」
「くっ、うぁぁっ」
「あはぁっ……ふぁ、ひぁぁぁん!!」

ガシャーーーン!!!!!

水晶玉が砕け散った。
シエスタの手によって。

662 名前:金の誘惑:2007/04/28(土) 20:21:05 ID:iTuAXZ7s
なるほど、あの水晶は音声を録音する道具か。
謎がすべて解けたっ!!!!
そして人生オワタ!!!!!

「覚悟は・・・・いいんでしょうね?犬?」
「サイトさん、浮気はいけませんよ、浮気は・・・・・」

ヒッ・・・・ヒィィィイ!!!!
助けてくれぇえ!!

「「問答無用っ!!!!!!」」
「ぎぃやぁああああああああ!!!!!!!」




まぁ、大体こうなることはわかってたさ。
余談だが、あのノートの文字をデルフに読んでもらったらこう書かれていたらしい。



サイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイト
愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している
サイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイト
愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している
サイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイト
愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している
サイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイトサイト
愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している愛している
サイトサイトサイトサイt(ry

                                      






終わり

663 名前:さんざむ:2007/04/28(土) 20:24:10 ID:iTuAXZ7s
やっと・・・終わった・・・・
とりあえず連休中にタバサか鬱ものでも書こうかな

いろいろ作品書いて思ったんだが、かなり疲れるな
そう思うとせんたいさんの凄さがわかる今日このごろ

664 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 21:03:26 ID:NAe7uWkJ
最近、何かが足りないと感じてたんだがやっとわかった。

アン様分が足りないんだ!

665 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 21:03:32 ID:JIZHvZw+
アニエス怖ぇww
gj

666 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 21:11:52 ID:EX4CQCWO
>>664
同志よ、新刊まで我慢だ。
新刊ではきっとアン様が活躍して、アン様のSSも……

>>663
GJ!

667 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 21:20:58 ID:O7yZCriE
シェスタ分が足りないとは決していわない
シエスタは白米のようなものなんだ。メインディッシュを他のキャラを輝かせることができるキャラだ
普段は決して目立たないがなくてはならない存在だ
だからシエスタ分をもっとぷりーず


668 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 22:49:32 ID:OuA22K51
タバサ分を頼む

669 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:12:55 ID:eS7lORyD
>>661
水晶の硬度は良い物になると7(ダイヤモンドは10)で
下手な鉄よりも硬い・・・シエスタ、なんて恐ろしい子!

670 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:21:03 ID:Cdad6wFB
タバサの男の子化はアリかね?

「僕がオトコノコだからダメなの?」
「大丈夫だよ、ほんとはオンナノコなんだから」
「お口でしてあげるね、はむっ」


671 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:29:39 ID:REmaNXav
>>670
不覚にも勃k……しねーよ

672 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:41:58 ID:LupSE0mM
何!? 今最先端の萌えは女装ショタじゃなかったのかッッッ!?

673 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:48:59 ID:x6tbKS4T
一部特殊な傾向を好む方々には受けがよいんではないでしょうカ

674 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:51:35 ID:utw5pm5w
>>672
流行に乗ればそれでいいのか? 自分の感性をごまかし、捻じ曲げるのか?
お前のアイデンティティーはその程度のもんか?
キモイと笑われ後ろ指指され、それでも自分の嗜好を肯定して追い求めてきたこの道だろうが!
この上他人の嗜好に迎合したら、本当に何もなくなってしまうぞ!

まあ、「いや、俺そこまで悲惨じゃねーし」と言われたらそこまでの話なんだけどネ!

675 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 00:52:24 ID:TqObLqYF
叔父の目をごまかすために実は男の子だったのだが・・・
なんてのもいいかもな
胸もないし >タバサ

676 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 02:53:20 ID:t2iuWvxl

 ガリアからの脱出行の途中、軍の目を逃れるために街を避けて、野宿を繰り返す一行。
 しかし才人はその中で、おかしなことに気がつく。
 皆が一緒に水浴びをして汚れを落とすとき、何故かタバサだけが時間をずらすのだ。
 キュルケに聞くと、困ったような顔でこう言われた。
「あの子も、過酷な戦いを生き抜いてきた身だからね。体の傷を見られたくないのかもしれないわ」
 納得し、自分もそのことには触れないでおいてやろうと決意する才人。
 だがその彼の決意は、友人だと思っていた卑劣な豚によって破られる。
「女の子の水浴び……この手で触れられないのならせめて珠のお肌だけでもぉぉぉぉ!」
「止めろこの豚野郎、タバサの水浴び覗きやがったらぶっ殺すぞ!」
 桃源郷を目指す豚と桃源郷の番犬は激しく争いあい、犬は結果として勝利を収める。しかし、
「誰!?」
 そのときちょうど水浴びをしていたタバサに、才人は発見されてしまうのだ。
「す、すまん、ちょっと豚野郎にお仕置きかましてて……え?」
 才人は目を見開く。
 湖の中に半ば身を浸したタバサの裸身が、月明かりに浮かび上がっている。だが、その体は明らかに少年のものだった。
(胸が小さい女の子……じゃないよな。というか、今明らかにぶ、ブツが……)
 泣きじゃくるタバサを、戸惑いながらも慰める才人。
「ごめんなさい、ごめんなさい。ボク、本当は男なの」
「いや、それは分かった、けど。一体どうして」
「ジョゼフはショタ趣味だったから、身を守らなければならなかったの。それで男の振りを」
「どこまで変態なんスか無能王さん」
 ぼやく才人を、タバサは潤んだ目で見上げる。
「サイト」
「なんだタバサ」
「ボク、サイトのこと好き」
「え、でもお前男」
「そう。おかしいとは思うけど、どうしても気持ちが収まらないの」
「ええと」
「やっぱり、気持ち悪い?」
 と、さっきまで女の子だと思っていた少年に言われて動揺し、ついこう返してしまう才人。
「い、いや、そんなことないって。たとえ男でも、可愛いタバサにそんなこと言われて悪い気は」
「本当? ありがとう、やっぱりサイト、お父様みたいに優しい」
 自分の胸にぴったりと身を寄せてくる少年の温もりに、喜ぶべきか苦しむべきか。煩悶する才人。


677 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 02:55:01 ID:t2iuWvxl

 そして急速に悪化する事態!

「クククッ……ジョゼフ様はショタ趣味……わたしのことなんか愛してはくれない。
 ならばいっそ、貴様の体を乗っ取ってでもぉぉぉぉぉぉぉ!」

 亡霊と化して襲い掛かるミョズニトニルン!

「サイトさんはアブノーマルな人だったんですね。でも、わたしなら大丈夫ですよ」
「どういう意味だシエスタ」
「今まで隠してましたけど……実はわたし、生えてるんです(ぴらっ)」
「しかも俺よりデケェーーーーッ!?」
「うふふ、どうしますかサイトさん。わたしは抱かれる側でも抱く側でも……」
「アーッ!」

 嬉々として己の体の秘密を暴露するシエスタ!

「フフフフフ……ボクは確信したよサイト。たとえ男だとしても……いやむしろ男だからこそ!」
「てめえ、裏切りやがったなこの豚野郎!」
「何とでも言え! ジョゼフ様は、この任務に成功すれば美少年五人を下さると約束して下さったのだよ!
 大体貴様は欲張りすぎなんだよ、美少女の次は美少年だと!? 次は美幼竜でもゲットするつもりか!」
「何の話をしてるんだお前は」
「あの世で僕に詫び続けろ、ヒラガサイトォォォォォォォッ!」

 新たな趣味と共に強力な魔法に覚醒するマリコルヌ!

「せっかく性別を入れ替える薬を作って万事解決と思ったら、うっかりわたしとギーシュに使っちゃうなんて」
「ああ、美少女になった僕ってなんて美しいんだろう。これなら女王陛下も目じゃないよ」
「なんであんたは喜んでんのよ!」

 恋のイロハを説く男モンモランシーと、尻軽な痴女と化したギーシュ!

「あらあら困ったわねえ。まさか心まで女の子になっちゃうとは思ってなかったわ」
「ごめんなさいお母様、シャルロットは悪い子です」
「いいのよシャルロット。それにね、男の子同士でもちゃんと相手を気持ちよくすることは出来るの」
「ほ、本当?」
「ええ。そうだわ、わたしの体を使って練習してみましょう」
「え」

 正気に戻って早々変態王家の馬脚を現すオルレアン夫人!

「きゅいきゅい。お姉様ったら本当はお兄様だったのね!
 でも問題ないのね、わたしが二人まとめて面倒見てあげるのね!」

 才人とタバサに獣姦フラグを立てる決意を固めるシルフィード!

「で、実際どうなのあんた。本気で男の子愛しちゃってるわけ」
「……い、いやだなあ。オレガスキナノハルイズダケダヨ」
「その間とカタカナ口調は何だァーッ! うわーん、ちいねえさま、わたし男の子に負けちゃったぁっ!」
「大丈夫よルイズ」
「あ、ちいねえさま、どうしてこんなところに」
「長年動物と接してきたわたしの手にかかれば、生物の性転換なんて軽い軽い」
「本当?」
「ええ。でもルイズを男の子にするんじゃ面白くないから……そうね、使い魔さんを女の子にしちゃいましょう」

 ここにきてさらに事態をややこしくするカトレア!

678 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 02:58:12 ID:t2iuWvxl

「フフフ……シャルロットよ、お前が生足ショタだということはずっと前から知っていたのだよ。
 っつーかお前が小さい頃から会ってたのに性別も知らねー訳ねーだろが」
「では何故わたしを泳がせて……!?」
「……ヒラガサイト、といったかな、あの少年は」
「!?」
「それにギーシュ、マリコルヌか……いいね、実にいい」
「ま、まさかあなたの目的は……!」
「そういえばコルベールという教師もいるという報告を聞いておるぞ、シャルロットよ
 おおそうだ、学院の院長にはオールド・オスマンというおじい様もいらっしゃるそうだな?」

 それはさすがに守備範囲が広すぎませんかジョゼフさま!?

 そんなこんなで混沌の坩堝と化すパラレルゼロ魔ワールド!
 果たして才人は美少年の魅力に目覚めてしまうのか、
 はたまたフタナリメイドさんとマニアックな性交を展開するのか?
 女の子にされたり無能王様に狙われてみたりと、いろいろ忙しいのは主人公故か!

「フフフ……安心したまえガンダールヴ。僕とて女人禁制の教皇庁で、教皇さまに仕える身。
 男を喜ばせる技術なら百も千も知っているのだよ」
「あらーん。サイト君ったらそっちの趣味あったのね。大丈夫よ、このスカロンが、陶酔の世界へご案内して、ア・ゲ・ル!」

「ガンダールヴよ……髭の生えた美形というのはどうだ?」
「使い魔さんが望まれるのなら、たとえ張り型をつけてでも!」
「この変態が……剣の師として、わたしが無理矢理常道に戻してくれるわ!」
「教師と生徒というのはなかなかそそるシチュエーションだそうだね、サイト君?」
「親友とその想い人……二人まとめて、この微熱が温めてあげてよ!」

 そして次々と名乗りを上げる人々!
 欲望をむき出しにして争う人々の中、才人は真の愛に目覚める!

「なあタバサ、俺、お前に出会って思えるようになったんだ」
「なにを?」
「男の子でも、いいかなって」
「あ、だめ、サイト……そんなに強くこすっちゃ、イヤ」

 異世界よりも遠い世界に旅立っちゃった、才人とタバサの明日はどっちだ!?

 ゼロの使 アーッ! い魔 XX 畜生道の晩餐会

 永遠に発売未定!

679 名前:205:2007/04/29(日) 03:00:18 ID:t2iuWvxl

皆さんの意見を混ぜつつここまで妄想しました。
このスレは変態ばっかりですね。ついていけませんよホント。

680 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 03:16:00 ID:HLWAj0kb
どいつもこいつも変態だらけのこのスレでも際立って変態な妄想しといて何言ってんだこのやろう、GJだぜ!

681 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 03:51:56 ID:PBDK6kEo
>>679
ようこそ変態の壷へ。こんな時間でもついていくぜわが親愛なる色王よ。
まあ、そろそろひとりで変態の荒野に旅立ってくれって気にもなったけどな。

GJだぜ!

682 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 04:05:27 ID:YuFseDjo
>>675で、それなんてリボンの騎士って思ったら、
すんごいのが来てるwww
ってか尻軽痴女なギーシュに大受けしたw GJ!

683 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 04:18:25 ID:Wg/OSgBR
このスレはへんたいさんばかりだな・・・・・




>>679GJ!!最高だァ!!

684 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 04:22:54 ID:YYDQP4Qt
夜中に爆笑した俺を許すな

685 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 05:32:05 ID:YJpU5NBn
       ^´       ∨// /,∠ ,. ' /l/// /, ' , '/ ! | l }´     〈
       〉    変  〈/ , ' // ̄`>< /// /// _,.=‐|'"´l l〈  変  /
        〈    態.   ∨, '/l|   ,.'-‐、`//`7/  /''"´__ | ハ l丿  態   {
     人)   ! !   (/!  |ヽ〈_ ・.ノ〃  〃 /  '/⌒ヾ.! ,' !く   ! !  (_
 ト、__/   ヽ、_,.イ    /l l |:::::::```/:::::/...´..   //´。ヽ }! ,'  !! )     /
ト'    亦   ,イ⌒ヽ/   !l l ! l し   J ::::::::::::::::::::``‐-</ /  ,'、`Y´Τ`Y
l      夂   (ハ ヽ l i   ! l ', !   , -―-、_   ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ          〉,\ ! i   ',.l `、'、/_,. ―- 、_``ヽ、  ι  〃,'/! ヽ、\ ヽ、
 !     能   // ,' lヽ! ii  ',l  ∨\'⌒ヽー-、 `ヽ、!   / ハ ノヽ._人_从_,. \
 |    心   { / ,' ' ,! ll  l`、 { ヽ' \     ヽ  '  '´   Λ ',}      ( \
.丿         ∨ // ,',! l l  l ヽ`、 \  \   ∨   し /! ∨  変   ,ゝ、
∧     / /   ヾノ //l l l  l、_ヽ\ \   ヽ , '   ,.イ |ノ    態   (ヽ
/ノ__  ゚ ゚  (⌒`〃'j | l  l   l `ヽ `ヽ、.ヽ _,.}'′ ,.イl {  | ヽ   ! !   ,ゝ\
/ /`Y⌒ヽ/⌒ 〃 ノ | l   l   l   } ヽ、._ } ノ,.イ l | ! !  |  )_    

686 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 07:18:09 ID:PpLKuBNl
馬鹿だ! こいつら良い意味で馬鹿だ!

687 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 08:58:32 ID:MBoq9ayF
シエスタとジョゼフんとこで禿ワロタ

688 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 10:16:28 ID:yCJXUAag
なんという変態←の多いスレだ。
GJっていいたい

689 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 14:57:39 ID:MBoq9ayF
おいおいジェシカとトレビアンの近親相姦が含まれてねーじゃねーか
GJ

690 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 15:27:19 ID:UD8dVQy3
誰も突っ込まないけどアーッ!じゃなくてアッー!な 

691 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 15:39:57 ID:azkHMNor
>>690
ここまできたら、もう何でもイイよ・・・
って感じだ。

692 名前:痴女109号:2007/04/29(日) 17:27:03 ID:aDdjBH+i
>>509-517
続き投稿します。
……書けば、書くほど長くなる。
後編は、必ず今晩中には。

693 名前:痴女109号:2007/04/29(日) 17:30:35 ID:aDdjBH+i

 一陣の風が才人の鼻孔をくすぐる。
 草の匂い。
 花の匂い。
 土の匂い。
 
――来た。

 甲冑を着込んだガーゴイルが、こちらに近付いてくる。
 才人に気付いた様子は無い。
 しかし、油断は出来ない。

(気負うな。落ち着け。息を乱すな。)
 七歩、六歩、五歩、――。

(あと、2メートル……)
 剣の柄に両手を添える。
 二歩、一歩、――。
(今だ!)

 全身の力を抜く。
 枝から跳ぶのではない。あくまでも落下だ。脱力し、風に舞い散る木の葉のように。
 そして、自分の体重と、その自由落下のエネルギーをすべて剣に乗せ、眼下の敵を叩き斬る。
(4つ!)
 そのガーゴイルは、眼前の樹上から突如出現した才人に、なすすべなく唐竹割りにされていた。

「いいぞ相棒。なかなか動けるようになってきたじゃねえか」
「ああ、記憶が飛んでも体が覚えてるってのは、ホントらしいな。少年マンガだけだと思ってたがよ」
「最後の一言はどういう意味だかよく分からんが、まあ、そういう事だ。なら、俺がさっき言った事も覚えてるな?」
 ああ、当然だろ。
 才人はそう呟くと、前方の木陰に移動する。
 夜空に輝く二つの月光が、逆に、身を隠すべき闇を教えてくれる。
 足音を殺しながら、馬上でのデルフリンガ−との会話を思い出す。
 
――いいか相棒。お前は確かに、一人で七万の軍を食い止めた過去がある。だがな、あんなムチャクチャな特攻は、二度と繰り返そうなんて思うんじゃねえぞ。

(当たり前だろ。俺だって、そこまで無謀じゃねえよ)
 木陰に入り、地面に耳をつける。
 足音なんて聞こえない。
 しかし、伝わってくる。地面を通じて、ガーゴイルの動く気配が。
(こっちに近付いてくる……)
 そのまま茂みに身を潜める。
 微動だにしない。

――対集団戦の基本はな、1対1を相手の人数分繰り返すことだ。2対1でも、3対1でもねえ。1対1を繰り返す。ひたすらな。相手が20人いたなら、1対1を20回繰り返せ。30人なら30回だ。分かるな?

(悠長なこと言いやがって)
 馬上、その一言を聞いた才人は、怒りで目が眩みそうになったが、何とか平静を保った。
 いまの自分は、無敵を誇ったガンダールヴ・シュヴァリエ才人の経験値を、全く持ち合わせていない。ならば、この剣が慎重策を取れと言うのも、まあ当然だ。
 実際、今この瞬間も囚われているであろうルイズを思うと、才人は焦燥で身悶えしそうになるが、そんな自分を、かたく戒める。

(落ち着け。クールになれ平賀才人。俺が死んだら、誰がルイズを助けに行くんだ)
 静かに、それでいて大きく深呼吸をする。
 焦りは呼吸を乱す。
 乱れた呼吸は、気配となり、敵に容易に居場所をつかませてしまう。


694 名前:見知らぬ星(その7):2007/04/29(日) 17:33:57 ID:aDdjBH+i

 月光の下を、しずしずと、次なる獲物が歩いてくる。
 才人が潜む木陰には気付かず、そして才人も、そのガーゴイルをやり過ごす。

――と、そいつが足を止める。そこには、さっき才人が叩き斬った、頭部を割られたガーゴイルがそこに転がっている。
(今だ!)
 才人は、木陰から飛び出しざま、そいつの右手――剣を持つ手――を刎ね飛ばし、反撃できなくしてから、袈裟斬りに一太刀いれ、返す刀で首を落とした。
(5つ!)

 ぶんっ!!

 その途端、才人は、背後から殺気を伴う剣風を感じた。
 彼は、反射的に振り返る。
 ただ振り返ったわけではない。首無しガーゴイルを盾代わりにしながらである。
 とっさの判断であった。
 新たに出現したガーゴイルの戦斧が、首を失った元同僚の骸を縦に斬り裂き、その重い刃は胸まで食い込んだ。

(危なかった)
 ガンダールヴとしての敏捷性が発揮されていなかったら、頭蓋骨を割られていただろう。
 才人は、そのガーゴイルが、食い込んだ死体から戦斧を抜いてしまう前に、そいつの右手側に回り込み、斧を持つ手首を叩き落とすと、そのまま心臓を刺し貫いた。

「ばかっ、刺すなっ!!」
 デルフが何か言ったようだが、才人は気にしない。
 さっき串刺しにしたガーゴイルは、自分の眼前で、文字通り糸の切れた人形のように倒れてしまったからだ。
 そのまま剣を引き抜いて――あれ、あれ、あれ、あれ、抜けない?

「だから刺すなって言ったんだ! 前にも一度言ったろうがっ、早く引き抜けっ」
「うるせえなっ、今やってんだろうがっ!!」
 その瞬間だった。
 彼の左肩に、焼け付くような痛みが走ったのは。

「くっ!?」
 反射的に剣から手を離し、最寄りの繁みに飛び込む。
 さっきまで彼の頭があった位置を、うなりを上げて走る何かが空を切り裂き、暗闇に吸い込まれてゆく。
 あと一瞬、デルフから手を離すことを躊躇っていたら、確実に死んでいたに違いない。

 繁みの中で、おそるおそる左肩を見る。
 そこには、1メートルはあろう矢が、見事に突き刺さっていた。しかも鏃(やじり)が肩甲骨を突き破り、背中まで貫いている。
 その時になってようやく才人は、木陰から姿を見せずに自分を狙撃した、長弓を持ったガーゴイルの存在に気付いた。
 そして、その呼吸を忘れさせるほどの激痛にも。

「あああああああああ!!!!!!」

 深夜の悲鳴は、残った7体のガーゴイルを呼び寄せるには、充分だった。


695 名前:見知らぬ星(その7):2007/04/29(日) 17:37:11 ID:aDdjBH+i

「待って! いま何か聞こえたっ!?」
「何かって?」
「だから――サイトの声っ」
「え、ホント!?」

 シルフィードの背に乗ったタバサは、常ならぬ大声で、隣のキュルケに話し掛けた。もっとも、今晩は月が出ている割には、風が強い晩だったので、彼女のいつもの小声では聞こえなかっただろうが。

「私にも聞こえました、ミス・タバサっ!!」
 二人の背後からシエスタが答える。
「あっちです! あっちの方角、急いでくださいっ!!」
「サイトが危ない」
「……何よもう。あたし完全に蚊帳の外じゃない」
 ごねるキュルケに一瞥もくれず、タバサはシエスタの指す方角に、風韻竜を向かわせ、目を皿のようにして、二人で才人の姿を捜す。
 
――あれから、才人に愛想をつかしたシエスタは、女子寮に飛び込み、泣き喚きながら彼女たちの部屋の扉を叩き、この二人の協力を乞うた。
 タバサは、ルイズが危ないと聞いただけで、無言で協力に同意してくれたが、夜中に起こされたキュルケは非常に機嫌が悪かった。
 もっとも、メイドの剣幕はそれ以上だったので、思わずたじろぎ、従わざるを得なかったが。

「――いたっ!!」
 シエスタが叫ぶと同時に、風韻竜がその巨大な口を開き、ブレスを吐いた。


(やべえ、死ぬぞ俺っ)
 すでに、2本の矢が彼の身体を貫いていた。
 左肩、みぞおち。
 得物を手にしていない才人の左手は、すでにルーンの輝きを失い、今ここにいる自分が、何の力も無いただの高校生(元)である事実を示している。
 そして、さっき思わずあげてしまった悲鳴に、侵入者の位置を知ったガーゴイルたちが、群がるように姿を現す。
 その上――、

「っ!!」
 下半身から、一気に力が抜けた。
 見れば、右膝を3本目の矢が貫いている。これでは逃げ回る事も出来ない。
(もうだめだっ! ルイズ――許してくれっ!!)

 その時だった。
 とどめを刺さんと、彼に迫っていたガーゴイルが、その手にした槍ごと、炎のかたまりに吹き飛ばされた。


696 名前:見知らぬ星(その7):2007/04/29(日) 17:40:43 ID:aDdjBH+i

「なっ!!?」

 昼間のように彼を照らす月光が遮られる。
 見上げた才人が目にしたのは、ゲームに出てくるような巨大なドラゴンと、その背に乗った3人の少女だった。
 一瞬、敵の新手かと思った才人だったが、その三人の中にメイド姿の少女がいるのを確認し、今度は逆に自分の目を疑った。
(えっ、何であのメイドがここに!?)

 そうこうしている間にも、残り二人の少女が、矢継ぎ早に強力な呪文を放ち、ドラゴンもブレスを吐き散らし、月光の下で姿をさらしているガーゴイルたちを、次々と倒してゆく。
「確か――キュルケと、タバサ、だったっけ……?」
 結局、その場に居合わせた、残り7体のガーゴイルは、あっという間に二人のトライアングル・メイジの前に全滅してしまった。

(まるでガンダムの前のリック・ドムだな)
 才人は、自分の命が助かったという事実よりも、このメイジたちの圧倒的な戦闘力に、慄然と舌を巻く思いだった。

 少女たちは、シルフィードを才人の傍らに着地させると、その背から飛び降りた。
「サイトさん! サイトさん!! 大丈夫ですかっ!! しっかりして下さいっ!!」
「ああ、助かったよ。あのままだったら、確実にやられてた……!」
「だめ、サイト。しゃべっちゃ傷に響く」

 青い髪の眼鏡っ娘が、興奮するシエスタを才人から引き離し、傷口を点検する。
「と、とにかくタバサ、早く矢を抜いちゃおう。このままだったら、肉が締まってぬけなくなっちゃうわ」
 キュルケの言葉に、タバサはこくりとうなずいた。
「サイトの背中に回って鏃(やじり)を切り落として。――あなたは」
 タバサはシエスタに顔を向けると、
「矢を抜く時に、サイトの身体を抑えてて」
「はい!」

 タバサのテキパキとした指示に、やや呆然としていたキュルケもシエスタも動き出す。
 褐色の肌の巨乳の少女が、ナイフを抜くと、才人の背後に回って、左肩と右膝から突き出た鏃(やじり)を切り落とす。


「ぐあああああああ!!!」
「頑張ってください、サイトさんっ!!」
 肩と膝を貫いた矢を、シエスタとタバサが才人の身体を抑え、キュルケが引っこ抜いた。

――1本目、左肩。
――2本目、右膝。
 その都度、傷口から鮮血が迸る。

「よし、じゃあ行くわよ三本目!」
 どてっ腹に突き刺さった最後の矢に、キュルケが手をかけた瞬間、
「やめろっ! 触るなっ、抜くなっ!!」
 たまらず才人は叫んでいた。


697 名前:見知らぬ星(その7):2007/04/29(日) 17:43:19 ID:aDdjBH+i

「なっ、何でよ……?」
 思わず彼の勢いに呑まれたのか、巨乳の少女はたじろいだ。

「やばいところを助けてもらってすまねえが、これだけ先に確認させてくれ」
「なっ、なによ?」
「この中に、水系の治癒呪文を使いこなせるメイジはいるか?」
「って、何いってんのよ!? あたしはキュルケでこの子はタバサよ! あたしたちの属性くらい、あんた知ってるでしょうが!?」
「確か、あんたが“火”で、彼女が“風”だったか?」
「そうよ。分かってんじゃない」
「つまり、この場で治療は出来ねえってことだな」
「……!」
 キュルケが返す言葉を失う。

「じゃあ、こいつはこのままでいい」
「ちょっと、サイト、本気で言ってるのっ!?」
 才人は激昂するキュルケに、冷静な声音で言い渡す。
「この矢は皮下脂肪や腹筋を突き破って、内臓までいっちまってる。無理やり引き抜けば、傷口から大出血を起こして、下手すりゃ俺はショック死だ」

 おそらく少女たちには、いま彼が何を言ったのかも分からないだろう。最後のショック死という単語以外には。
 水系魔法による治癒呪文を、唯一の医療手段としているハルケギニアの住人に、解剖学的医学知識は絶無に等しい。
 だから、才人はもう、敢えて詳しい説明はしなかった。したところで彼女たちに、理解はできないだろうし、何より、もう喋るという行為自体が、苦痛になっていたからだ。

 才人は、無言で立ち上がると、スマンがデルフを持ってきてくれ、とシエスタに目線で訴えた。
「は、はい」
 シエスタは、根が聡明なので、それだけで充分通じたらしい。キュルケを誘って二人がかりでガーゴイルから剣を引き抜こうと、走っていった。

「待って」
 よろよろと歩き出そうとする才人をタバサが捕まえ、肩と膝の傷口に包帯を巻いてくれた。
「……ありがとう」
「分かるの?」
 才人が『?』という表情をすると、彼の右膝にしゃがんでいたタバサが顔を上げる。
「ルイズの居場所」
(ああ、そういう事か)
 才人は力強くうなずく。

「……使い魔だからな。一応は」


698 名前:見知らぬ星(その7):2007/04/29(日) 17:45:28 ID:aDdjBH+i
 この言葉は嘘ではない。

 シエスタからルイズの消えた方角すら聞いていない才人が、正確にここまで主の足跡を追ってこれたのは、おそらく契約を交わした使い魔でないと説明不可能な、才人自身よく分からない感覚をたどって来たからだ。
 しかし、だからといって当てずっぽうではない。
 才人自身、何の根拠も無いが、今から自分が向かう方角にルイズがいることを、全く疑ってはいない。
(絆、だとでも言うのかよ。……ばかばかしい)
 この非科学的な世界と、それを納得してしまっている自分に、才人はつくづく苦笑いする思いだった。

「サイトさん!!」
 シエスタが才人にデルフリンガ−を渡す。
 とても切なそうな顔をして。
「さっきは、その……すいませんでした。私……その……ひどい事を言ってしまって」
 才人は、そんなシエスタを優しい眼差しで見つめると、その髪をくしゃくしゃと撫でた。

――気にしてないよ。
 その笑顔を見て、さらにシエスタの表情が、くしゃっと歪む。

「サイト……あなた、記憶が戻ったの? 確かメイドの話じゃ、何故俺を勝手に召喚したんだって、格納庫でふて寝してたって聞いたけど」
 血の気が失せた才人に、キュルケが恐る恐る訊いて来る。
 彼は、かろうじて彼女の方を向くと、口を開いた。

「なんとなく……気が変わったのさ」


「――来たわ。あなたの王子様が」
 シェフィールドの声に、ルイズの体がびくんと跳ねた。
「では、さっきの段取り通りに……ね? 彼をお家に帰してあげたいんでしょ?」

 少女は、とても小さくだが、しかしその言葉に、確かにうなづいた。


699 名前:痴女109号:2007/04/29(日) 17:48:06 ID:aDdjBH+i
今回はここまでです。
完結編は、今晩中には投下します。

700 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 18:02:55 ID:Yh+DD3M1
GJとしかいいようがない

701 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 18:48:05 ID:MBoq9ayF
変態祭りの後に待望の続編・・・・・あぁ街のネオンが素晴らしく綺麗だぜ・・・

702 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 18:48:59 ID:IUnwiaGL
変態の流れからよくぞスレを取り戻した

……や、もっと続けばよかったかも、なんて思ってませんよ?

703 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 19:46:44 ID:O6Ximrfb
気になる切れ方だなぁ。
遂に完結ですか。
楽しみにして待っています。

704 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 20:38:48 ID:fvss10ir
>>676
何度も読み返しているうちに気がついた。

×それで男の振りを
○それで女の振りを

でもGJ

705 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 22:33:47 ID:MBoq9ayF
トロイ見つつ、見知らぬ星の続編を待つ俺。

皆見ろ。これが7万の軍勢だ。

706 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 00:17:57 ID:ozWd4VU2
アレに突っ込むのは無理だよな……
サイトの愛が強いのか、陣形の先っぽが薄かったのか

707 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 01:08:38 ID:UZM3aWQh
アルビオンの軍隊がどういうものかの描写は、ほぼ無かったに等しいが

少なくとも、鎧を纏い槍や剣を剥き出しの状態で引っさげてるような連中には近づきたくもないよな。
下手したら突っ込んだ先にいた一番最初の相手に串刺しにされそうだ。


708 名前:痴女109号:2007/04/30(月) 01:34:44 ID:6KnTlHR4
>>692-699の続きを投稿します。


709 名前:痴女109号:2007/04/30(月) 01:36:30 ID:6KnTlHR4

「あそこね」

 キュルケが、森が切れた崖に見える、小さな洞窟を見て言う。
(なぜ、あんな逃げ道の無い場所に隠れているのだろう?)
 キュルケは純粋にそう思う。つまり、ただ隠れているだけなはずはない。どんな相手が何人来ようが、充分に対応できる用意があるのだろう。そう思わざるを得ない。

 そして、それはタバサも同じだった。
 と言うより、タバサはキュルケと同じく罠の匂いは嗅いだが、それ以上に、
(ミョズニトニルンはもう、あそこにはいない?)
 と思った。
 ガリア出身の彼女は、少なくとも才人やキュルケよりは彼女を知っている。いくら罠を張ろうが、敵に包囲されたら逃げようの無い場所で、いつまでもグズグズしているようなとんまな相手ではない。

 どちらにしろ、才人はこんなところでグズグズしてる気は無かった。
 罠があろうがなかろうが、モタモタしていたら、いずれ出血で、彼自身動けなくなってしまう。血止めを施した肩と膝の傷はともかく、腹に刺さりっぱなしの矢からは、容赦なく、血が流れつづけている。

「いくぜ」
 才人は繁みから出ると、ずんずん横穴の中に入って行く。
「待ってサイト、もう少し様子を――」
 キュルケが何か言ったようだが、彼の歩みは止まらない。
 洞穴の奥からは松明だろうか、うっすらと灯りが洩れている。
 奇妙な事に、あれほど濃厚だった罠の気配の割りには、待ち伏せ一人、弓矢一本飛んでこない。
 奥の広間に出る。
 そこには、やはりというか、シェフィールドの姿は、もう無かった。
 その代わり、少年が捜し求めた可憐な少女が、まるで、しおれた花のように、無造作に投げ出されていた。

「ルイズっ!!」
 才人が叫ぶが、彼女の反応は無い。
「ルイズっ!! しっかりしろっ!!」
 思わず少女のもとに駆け寄った才人は、不意におのれの腹部に、氷を突っ込まれるような冷たさを覚えた。

「……え?」

 体を起こしたルイズの手に握られた短剣が、彼の下腹部に食い込んでいる。

「……え?」


710 名前:痴女109号:2007/04/30(月) 01:39:42 ID:6KnTlHR4

 その場にいた全員が、まるで悪夢でも見たように、呼吸一つ出来なかった。
 その刃は、根元まで才人に吸い込まれていたわけではない。
 彼のどてっ腹に、あらかじめ刺さっていた矢が、体ごと才人を刺そうとしたルイズの邪魔になったのである。
 しかし、才人の精神が、その瞬間凍りついていたのは間違いない。彼は自分に一体何が起こっているのか、腹から生えている短剣を目撃してなお、理解していない。

――何で、こいつが、俺を……?

 心当たりは無数にある。
 第一、才人は彼女に復讐を宣告した。
 ならば、ルイズとしては、身を守るために先制攻撃を……?

「きゃあああああああああああ!!!!!」

 洞窟内に、シエスタの悲鳴が轟いた。
 その瞬間、才人の心が理性を取り戻した。
「相棒!!」
 デルフが叫ぶ。
 ルイズが、才人を刺した短剣を捻り、えぐりながら刃を引き抜く。
 才人は、渾身の力を振り絞って、後ろに跳びずさり、転がる。
 そんな彼に、ピンクのブロンドの少女が、再び襲い掛かる。

「何で逃げるのっ!? 逃げちゃだめっ! 逃げちゃだめなんだよサイトっ!!!」

 凶刃を振りかざしながらルイズが迫る。
 肩を切り裂かれ、タバサが巻いてくれた包帯が、はらりとほどける。
「こんっっのぉ!」
 もはや彼の視界は暗い。
 勘で差し出した手が、ルイズの手首を捉える。
 そのまま最後の力を振り絞って、才人はルイズを引き倒す。

「やめろっ! ルイズっ!!」

「何で……何で邪魔するのぉ……? あんた帰りたいんでしょう? 自分の家に帰りたいんでしょう? だから、だから、あんたを帰してあげようと、こっちは必死なのに……、何で分かってくれないのぉ……?」
 ルイズの顔は、もう涙でぐしゃぐしゃだった。
 才人は、重い口を開いた。
「どういう、つもり? ルイズは……」
「――さいとぉ」
「ルイズは、俺を、――殺したいの?」
「そんなわけ無いでしょっっ!!」


711 名前:見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:41:52 ID:6KnTlHR4

「殺したいんじゃないの……帰してあげたいだけなの……この短剣を使えば、あなたを帰してあげれるの……。あなたを、自分の家に、帰してあげれるの……」
(何じゃ、そりゃあ……?)
「私とサイトの間の契約を解除するためには、サイトは死ななきゃいけないの……。でも、でも、この魔剣を使えば、あなたの身体は死んでも、心は向こうで、――サイトのいるべき世界に魂は転生できる。――つまり、つまり、帰れるって事なのよぉっ!!」

 才人にとっては、ルイズが何を言いたいのかサッパリ分からなかった。
 しかし、ナイフで彼をえぐり殺すという行為が、彼女にとって殺意ではなく、才人への愛を意味するというのなら、ルイズの行動は理解できる。
(逆手に取られやがったのか……)

 人間を洗脳する時、その者の拠り所とする最も強い感情を逆手に取り、苦悩と、矛盾と、葛藤を与え、その上で洗脳側の都合のいい解釈へと導かせる事によって、それまでとは全く違う、狂信的な思想と行動を刷り込むことが出来る。。
 例えば、愛国心。
 例えば、信仰心。
 例えば、権力欲。
――洗脳の基本的なテクニックだ。
 無論、それだけでは人間の価値観は一回転しない。おそらく何らかの薬物を盛られているはずだ。
 そう思った才人の視界の隅に、転がっているワインのビンが見えた。
(この……バカたれが……!!)

 その瞬間、ルイズのからだがさらに跳ねた。
 矢と短剣に、腹を割られて力の入らない才人には、もう彼女を押さえつけるだけの力は無かった。彼はあっけなくルイズの反撃に跳ね飛ばされる
「サイトっ!!」
 普段からは考えられない敏捷性を発揮して、ルイズの小柄な体が才人に迫る。その時、黒いかたまりが、彼と彼女の間に割って入った。

「シエ……スタ……?」


712 名前:見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:45:35 ID:6KnTlHR4

 ルイズが構えた白刃は、漆黒のメイド服に吸い込まれ、その血潮が、彼女の純白のエプロンを赤く染めた。

「何で……あなたまで、邪魔するの……!?」
「だめですよ、ミス・ヴァリエール」
 涙でぐしゃぐしゃになったルイズの頭を、シエスタは優しく撫でる。
「そんな帰り方じゃあ、サイトさんは喜びませんよ。私たちが全員で、笑って送り出してあげないと……」
「……シエスタ」
 シエスタは、自分の胸を刺した少女の震える肩を、優しく抱きしめると、聖母のような微笑みを浮かべた。
「ほら、涙を拭いて下さい、ミス・ヴァリエール。あなたはやっぱり……えがおの……ほうが……」
 
 シエスタは崩れ落ちた。
 その聖母の微笑みを浮かべたまま。静かに、ゆっくりと。
 その場にいた者たちの目には、その倒れ方すら、とても美しくうつった。
――彼女の胸から、にょっきり生え出た、柄まで赤く染まった、とてもグロテスクな短剣をのぞけば。


「いやぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!」


 絶叫するルイズの瞳に正気の光が宿り、次の瞬間、また消えた。
 ルイズは意識を失った。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 しょり、しょり、しょり、しょり、……。
 果物ナイフがりんごの皮を剥く音が、部屋に響く。
 彼女は目が覚めてしばらく、天井を見つめたまま、才人が紡ぐその音に聞き入っていた。

「――ん、何だ、起きてたのかルイズ?」
「……うん」
「リンゴ、食うか?」
「いらない」
「そうか。じゃあ、俺がもらう」
 がぶり、――ぐっちゃぐっちゃ……。
 健康そうな咀嚼音が、ルイズの耳にも届いてくる。
「ねえ?」
 何だ? という表情で才人が、ベッドの彼女に振り返る。


「シエスタは死んだの?」


 才人の眉間に一瞬、太い縦ジワが刻まれる。
 しかし、彼の声音は震えを帯びなかった。


「――ああ、死んだよ」


「そう」
 そう答えたルイズの声音も。


713 名前:見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:49:33 ID:6KnTlHR4

 しかし、震えなかったのはあくまで、声だけだった。
 彼女の瞳にみるみる盛り上がった大粒の涙は、その顔を雨季の泉のように濡らし尽くし、唇を噛みしめた口元からは、一筋の血が顎まで伝い、毛布を握り締めた拳は、紫色になるほど力を込められていた。
 しかし、それでもなお、ルイズは身じろぎ一つしない。
 視線はあくまで天井に向けられたまま、懸命に何かを堪える表情を、まるで隠そうともしない。

「ルイズ」
 才人は言う。
「これは、俺のせいだ」
 俺がお前を追い詰めた結果、シエスタは死んだ。
 確かにシエスタを刺したのはお前だが、お前にシエスタを刺させたのは、この俺だ。
――才人はそう言い放った。

 ルイズは何も答えない。
 無理もない、彼もそう思う。
 そんな言葉など、いまの彼女にとって何の意味も持たない事を、才人が一番知っているからだ。
 しかし、彼はまだ、その身のうちにある、全ての言葉を吐き切っていない。

「俺は決めたよ」
「……」
「もう、帰るのはやめだ」
「……」
「虚無の使い魔ガンダールヴとして、王国の騎士シュヴァリエ・サイトとして、俺はハルケギニアに骨を埋める」

「――同情してるの?」
 恐ろしく冷たい声をルイズが返す。
 天井を見つめるその眼差しには、怒りすら込められていた。
「ふざけるんじゃないわよ……!!」

 少女はむくりと体を起こしながら、その激情に満ちた目を、初めて才人に向けた。
「あんたを帰してやりたい、その一心で私はあの短剣を振り回して、その結果シエスタは死んだのよ……!! こうなった以上、何が何でもあんたに帰ってもらわなきゃ、シエスタはただの犬死じゃないの。何でそう考えないの……!?」
「……」
「理由はどうあれ、シエスタを殺したのは私なのよ。それを、勝手な屁理屈を並べ立てて、自分が責任を被ろうなんて、どう考えてもおかしいでしょう? そんな言葉で、私が少しでも救われると思ってるの? ――バカにするんじゃないわよっ!!」

 ルイズは、ここまで怒鳴り散らされても、眉一筋動かさない才人に、いよいよその美貌を歪ませる。
「そうよ、あんたのせいよ! あんたがいなけりゃ、あの子も死なずに済んだのよっ! あんたがいたから私はこんな目に遭ったのよっ!! あんたがいたからっ!! あんたがいたからっ!! あんたが……!!」

 そこまでだった。
 ルイズの精根は、そこで尽きた。
「あんたが……、あんたが……、うっうううう……!!!」
 ルイズは肩を震わせ、全身を振り絞って泣き始めた。この気位の高い少女が、まるで赤ん坊のように。
 才人は、そんなルイズの肩を抱きしめ、
「――すまん」
 そう一言、囁いた。

「もう、どこにも行かねえ。金輪際お前の傍を離れねえ。二度とこんな……こんな思いはさせねえ……!! 絶対に、絶対にだ。だから許してくれ。お願いだ、お願いだよ、ルイズ、ルイズ……!!」
「……ぅぅぅ……さいとの……さいとの、ばかぁっ!! ゆるさないんだから、ぜったいに、ぜったいに、ゆるさないんだからぁっ!!」
「ごめんよ、ごめんよ、ごめんよぉ……!!」
「さいとぉ、さいとぉ、さいとぉ……」
 泣き叫ぶルイズの両手が、いつしか才人の背に回されるまで、それほどの時間はかからなかった。二人は、いつまでも、いつまでも、お互い離れる事を恐れるように抱き合い、子供のように泣いた。


714 名前:見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:53:33 ID:6KnTlHR4
エピローグ

 豪奢な―― 一見してルイズのものとはさらに比較にならないほどの――寝台で、さっきまで睦み合っていた一組の男女。
 その分厚い胸板にしがみついた女が、ようやく息を整え、口を開いた。

「ジョゼフ様」
「なんだい?」
「今回の任務につき、一つだけお伺いしたき事があったのですが、宜しいですか?」
「いいとも。何でも訊きたまえ」
 うやうやしく男を見つめる女の瞳に、知的な光が宿る。

「ガンダールヴを、虚無の担い手ルイズ自らの手にかけさせる。――そこまでは分かります。あの二人は、使い魔と担い手という、主従の関係性を越えた感情で結びついておりました」
「うむ」
「そんなルイズにガンダールヴを殺させれば、自分の行為に対する巨大な絶望感と、良心の呵責。さらにパートナーを失った喪失感で、必ずや生きる屍と化し、我らの洗脳にたやすく従うようになる」
 そのジョゼフ様の意見には、私も全く正論だと思われます。と、彼女はそう、言葉を付け加える。
 それを見下ろす男の表情には、変わらず楽しそうな笑みが張り付いている。

「で?」
「では何故あの時、事の次第を見届けずに、わたくしに撤退を命じられたのでしょうか? もし、あの時、わたくしがあの場に居れば、むざむざガンダールヴを生かして返すことなど無かったものを……」
 男の笑顔と対照的に、彼女の目は、心底悔しそうであった。

「知りたいかね?」
「はい。是非に」
「不確定要素だ」
「は?」
「あのガンダールヴは、主を救出に向かう前に、すでにここ数ヶ月の記憶を失っていたという報告があった」
 確かに、薬物を含ませたワインを飲みながら、泣きながらルイズが、そんな事を喚いていたようだった。

「記憶を失った異世界出身の男が、どう自分を納得させたか知らんが、剣一本で“主”を名乗る見知らぬ女を助けに来た。その覚悟は、決してあなどる事は出来ぬ」
 命を捨ててかかる男は強いぞ。特に、女に命を賭ける男はな。
 彼は楽しげにそう呟く。

 しかし、彼女はまだ不満だった。
 絶対的な技量の差は、決して精神論で埋まるものではないからだ。


715 名前:見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:56:32 ID:6KnTlHR4

「それともう一つ。どちらかと言えば、こっちの方が問題だったな」
 男は続ける。
「北花壇騎士七号――。シャルロットの奴が別行動で、やはりお前の下に向かっていた。それも、例のゲルマニアの娘を連れてな」

 その瞬間、彼女の目に――僅かながら――動揺が走っていた。
 当然、男はそれを見逃してはいない。
「いかにお前がミョズニトニルンでも、ガンダールヴと風韻竜、そして二人のトライアングル・メイジを同時に相手にすれば、分が悪かろうよ」
「……」
「ましてや、そのメイジがシャルロットと、そいつと互角に戦ったゲルマニアのツェルプストーだとするならな」

 確かにそうかも知れない。
 そう思わざるを得なかった。
 もともと、彼女としては、さらったルイズに洗脳をかまして、再び学生寮に送り返すつもりでいたから、12体のガーゴイル以外、それほどの用意をしていたわけではなかった。

「しかし、宜しかったのですかジョゼフ様?」
「何が?」
「ルイズ・ラ・ヴァリエールの中に芽生えた我々への敵意は、もはや覆らぬと思いますが」
「構わぬ」
 あっさりと言い切る男の表情は、寝台の天蓋の陰になり、彼女の位置からは分からなかった。

「懐柔が叶わぬならば、始末するしかあるまい。どちらにしろ、指輪と祈祷書さえ手に入れば、それで用済みになる女だ」
「はい」
「無能とそしられるも人生。敵意と憎悪にさらされるも、また人生。どのような視線にさらされようが、わたしにとっては、酒の肴に過ぎぬ」
 人間、敵は多いほど人生面白いしな、そう男は不敵につぶやくと、
「そして何より――」
 彼女が気付いた瞬間には、男はすでに、彼女の肩にその大きな手をかけていた。

「わたしはお前を、そんな危険な目にあわせる気にはなれない。分かるか?」
 
 その一言で、彼女――シェフィールドの心は何もかも晴れた。いや、忘れた。それまで自分が考えていた疑問も、思考も、何もかも忘れ、全てを委ねた。
 ここにいるのは、ただ一人、堅い契約の絆で結ばれた、彼女にとっての唯一無二の男。
「ああ、勿体のうございます、ジョゼフ様!」
「ふふふ、そんな事を申す口があるならば、早くわたしに口付けをしてくれないか。早く、早く、一刻も早くだ!」
「はい! はい! 私の――ジョゼフ様!!」


 薄暗がりの中、二人の男女は飽きる事無く、いつまでもその身を貪りあっていた。

(了) 


716 名前:痴女109号:2007/04/30(月) 02:01:20 ID:6KnTlHR4
すいません。
ようやく終了いたしました。
若干、というより、かなりよく分からん結末になったような気がするのですが、
そこは、勘弁を。

このような拙作に、いろいろレスしてくだすった方々、どうもありがとうございます。
では、長々と失礼致しました。

717 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:02:26 ID:JbQtwbLU
一番槍GJ!
最高の名作だった。見てて本当に楽しかったよ

718 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:19:19 ID:UZM3aWQh
完結キタァーーーー!今からよみま

719 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:30:28 ID:UZM3aWQh
こういうゼロ魔もまぁ・・・・ありなのかも、か

720 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:47:48 ID:gOCyWTZR
GJ!
つーか結局サイトの記憶は戻らず根本的な解決はまだ先送りか
シエスタorz いい娘だったのに
なんと言うか原作にあるこれから表面化すると思われるサイトの問題
そしてルイズの心象を細かく分析したいい作品だと思います

721 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 03:00:06 ID:wI5LrvmE
逃げられないことって怖いな……

本編でもルイズの「元の世界に変えしてあげたい」と「ずっと一緒にいたい」っていう想い
サイトの「元の世界に帰りたい」と「この世界でやれることをやりたい」って想いがどういう形で絡み合うのか楽しみ

それにしても、恋敵とはよく死ぬものだな……

722 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 03:01:59 ID:V1Y86Wec
109号氏、乙。
例え己のSS内であろうと、キャラを死なす覚悟は苦しかっただろう・・・

723 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 03:30:14 ID:bVgE7jda
初めてでいいところにきた・・おもしろかったです!!!

724 名前:261のひと:2007/04/30(月) 03:58:09 ID:hJFdIha4
寝正月ならぬ寝GWを過ごしてて、ふと浮かんだ妄想を。

725 名前:1/5:2007/04/30(月) 03:58:41 ID:hJFdIha4
 この世界に来てから、目覚ましも無いのに自然に目が覚める。
 地球にいた頃からは考えられない。
 欠伸を噛み潰しながら目を開けると、珍しい事に二人ともまだ寝ていた。

 正確にはシエスタがまだ寝ているのが珍しい。
 いつもなら、俺が起きるよりも先に目を覚ましているのに。
 折角だから起き出そうかと思ったけど……

 無理。

 右手も左手も、ルイズとシエスタがそれぞれ抱きしめ……って……

(ふ、ふにふに…………)

 ……うん、起きられないんだから仕方ないよな。
 どうしても緩む頬を引き締めながら、もう一度目を閉じる。
 いい夢が見れそうだ。

 …………と、大きい方の胸の感触が遠ざかった。
 ちぇ

「…………んっ……うぅ……」

 冷たい風が入らないように注意しながら布団を出たシエスタが、大きく背中を伸ばす。
 ……強調される大きな胸に、呼吸が止まった。色っぽいですシエスタさん。
 ルイズが片手を押さえて居なかったら襲い掛かっていたかもしれない。
 
「……ひゃっ……お、起きてらしたんですか、サイトさん」

 伸びから復帰したシエスタが俺のほうを見た所為で、起きているのがばれた。
 穴が開きそうなほど見つめていたから、言い訳も出来ない。

「あ、ごめ……」
「わ、……だ、だめです、起きぬけなんか見ないでくださいっ」

 ……胸を見てたのは良いのか?
 ルイズを起こさないように注意しながら布団を出て、
 ぱたぱたと走り去るシエスタを追いかける。

「わあ、い、意地悪ですサイトさん」
「お、おはよう」

 何でそんなに慌てるんだろう?
 俺にはシエスタがいつもとどう違うのかよく分からないけど。

「い、いいから、せめて顔洗って着替えるまで待っててください……」

 まぁ……なんだか分からないけど待とう。
 暫くその場で立っていると、いつもどおりの……
 いや、いつもよりちょっとぽや〜んとした感じのシエスタが……
 ゆったりとした部屋着で現れた。
 
(こ、これはこれで……いい)

「ごめんなさいサイトさん、起きるの遅くて、……虚無の週間だからって油断しました」
 ……ん?

「虚無の週間?」

726 名前:2/5:2007/04/30(月) 03:59:12 ID:hJFdIha4
 聞きなれない言葉を聞き返すと、シエスタが笑いながら教えてくれた。

「そうですね、サイトさんはご存じ無いかもしれませんけど……
 虚無の曜日が一週間続く感じです。
 メイドも結構お休みいただいて……帰省しない者も、いつもよりのんびり……
 ごめんなさい」

 ゴールデンウィークみたいなものか?
 でもそういう事なら、

「あー、シエスタも休んでたらいいのに」

 貴重なシエスタの休日を俺が削っちゃったのかも。
 ちょっと罪悪感。

「いいんですよ、わたしはサイトさんのお世話そするのが一番楽しいんですから、
 いつもお休みいただいているようなものですもの」

 ……それは楽しいのか?

「いや……でもなー」

 渋る俺を見たシエスタが、俺を廊下に連れ出す。

「でしたら、少しお散歩しませんか?
 虚無の週間の間位は、寝巻きで出歩いても怒られませんよ?」

 寮の中だけですけど、そう言いながら手を引くシエスタに導かれ、
 ひんやりとした廊下を歩く。

「誰も居ない?」
「いいえ、……ほら、あそこ見てください」

 何時もなら生徒でごった返す時間なのに、誰もいない廊下。
 不安に成った俺にシエスタが示したのは正面玄関。

「……なんじゃありゃ」
「あはは」

 静まり返った寮内とは別世界がそこに有った。
 浮き立った表情で、二人若しくはそれ以上のグループを形成している。
 学院の生徒達なのだが、珍しい事に全員私服姿で、
 それを見慣れていないサイトの目には奇妙なものに見えた。

「……あれ、何?」
「あれはですね……」

 シエスタが答えようとした時、目の前のドアが勢い良く開いて、
 見慣れた顔が飛び出してきた。

「うあぁぁぁぁ、遅れてしまうぅぅぅ」

 ギーシュ・ド・グラモン
 サイトの悪友、いつも外見に気を使う筈の彼が、目に隈を作っていた。
 随分悩んだ末らしい私服姿で、開きっぱなしのドアの向こうには部屋一杯に洋服が広げられていた。

727 名前:3/5:2007/04/30(月) 03:59:45 ID:hJFdIha4
「ギーシュ」
「おぉサイト、おはよう」

 見るからに物が詰め込まれている鞄を重そうに抱えながら、ギーシュが返事をした。
 サイトの質問に答えかけていたシエスタは、ギーシュとの……貴族とシュヴァリエの会話の邪魔にならない様、
 一歩下がって様子を見ている。

「どこか行くのか?」
「あぁ、……その……虚無の週間だからね」

 そわそわと窓の外を眺め、何かを探していたギーシュの目が目的の人物を見つけ、
 見るからに安堵した。
 気になったサイトがギーシュの視線をたどると、そこには見知った影があった。

「モンモン?」
「……あ、ああ……その……皆には秘密にしておいてくれよ?」
「なんで?」
「……い、いいからっ……黙っててくれたまえ、親友」

 真剣な表情に押されて思わず頷くと、ギーシュは持ち前の切り替えの速さでサイトに問いかけた。

「サイト、どこか変なところはないかな?」
「目に隈」
「うあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあ」

 部屋に飛び込んだギーシュが、数十秒後に出てくる。

「こ、これでどうかな?」
「……どうやったんだ?」

 隈が消えている。
 良く見ると白っぽい粉が服に散っていて、単なる化粧だと分かった。
 それからも幾つかの指摘を受けたギーシュは、サイトに頭を下げながら立ち去った。

「……あれは……なんだ?」
「その……長期休暇ですから……その……」

 シエスタかもじもじと説明しようとしていると、信じられないスピードで外に出たギーシュがモンモランシーに駆け寄った。
 暫く眺めていると、ひとしきり怒ったモンモランシーと、怒られたギーシュは、

「お、腕組んだ」
「……一緒に旅行とか……されるみたいですね」
「……じゃ、あの玄関に集まってる奴ら皆?」
「はい、虚無の週間は旅行者が多いですから、王都発のツアーが出てるんですよ。
 ドラゴンとかグリフォンが沢山の旅行者を乗せて次々と飛び立つのは圧巻です」

 ……まて……

「じゃ……あの二人……」
「こ、婚前旅行です……ね」

 帰ってきたら、ギーシュに何をたかろう。
 サイトは嫉妬の炎に包まれながら、人気の無い廊下をシエスタと共に歩いた。

728 名前:4/5:2007/04/30(月) 04:00:17 ID:hJFdIha4
「さ、そろそろ部屋に戻りませんか?」
「うん……あー、俺たちも三人でどこか行く?」

 ほとんどは同性のグループだったが、ちらほらと混ざるカップルが羨ましくなったサイトは、
 シエスタに切り出した。

「……学院の生徒さんは良く旅行にいかれますけど……
 メイドとか、仕事をしている者は皆のんびり過ごしてますよ。
 サイトさんも最近は騎士隊で忙しいんですから、たまにはのんびりしてください」

 隊長はついさっき旅行に行ったんだけどなぁ……
 サイトはそう思いながらも、シエスタの勧めに従って休む事にした。

「あ、でも、サイトさんとなら……と、泊りがけで旅行でも……」

 赤くなったサイトと、もっと赤いシエスタは、微妙な沈黙を守ったまま部屋に戻り、
 ルイズが起き出すのを待った。

「……おはよう……」
「おはようございます、ミス・ヴァリエール」
「よう、ルイズ」

 いつもと違ったのんびりした朝を楽しみながら、サイトはデルフリンガーを手に取り、
 鞘から抜き放つとそのまま壁に立てかけた。

「おや、相棒、どーしたい」
「今日は休みらしいからな、デルフ。お互いのんびりしようかなって」
「……う、うれしーぜ、絶対そういう時俺の事忘れてるって……
 そう思ってた俺を許してくれ、相棒」

 四人でゆっくりとした時間を贅沢に使う。
 ごろごろしたり、他愛ない話に興じたり、じゃれあったりしながら過ごす。

「しあわせだーね、相棒」
「そうだなー、デルフ」
「しあわせですねー」
「わ、悪くないわね」

 授業や訓練に使っている時間とはまったく違う時間。

 無駄な時間だと、
 有意義に使うべきだと、
 そう主張する者も居るだろうけれど。

「こーゆーのもいいよなぁ……」

 楽な姿勢をとっていたサイトの手が、それぞれルイズとシエスタに当たると、
 目で会話した二人が勢い良くサイトに抱きつく。

「うわっ……ちょっ……なに?」
「ほら、ベットに行くわよ」
「のーんびりしましょうね」

 両手を固定されたままベットに連れ込まれたサイトは、
 微笑み合う少女達の間で、甘い時間を過ごしていく。

729 名前:5/5:2007/04/30(月) 04:00:53 ID:hJFdIha4
 二度寝……どころではなく、三度寝か、四度寝か……
 浅い寝息を立てているルイズとシエスタを寝かせたまま、
 サイトは食堂目掛けて移動していた。

「はら……へった……」
 すっかり日が暮れて、朝とは別の意味で静かな廊下を進み、食堂に入る。

「うをっ……」

 無人かと思われた食堂には1/3ほどの生徒が居た。
(な、なんでこんなに静かなんだ?)

 不気味な沈黙に耐え切れなくなったサイトが、手早く食べ物を集め部屋に持ち帰ろうとしていると、
 サイトに声を掛ける者が居た。

「サイト!? どうして君が? ルイズやメイドとどこかに出かけているものだとばかり」

 マリコルヌが、その体格に負けない位目を丸くしていた。

「いや……どこにも行ってないよ、のんびり寝てた」
「そ、そうだよなっ、虚無の週間はのんびり寝るのこそ正しい過ごし方だよな」

 サイトが居る事がよほど意外だったらしく、食堂に居るほぼ全員がサイトを見つめていた。
 かなり居心地が悪い。

「……いや……俺が学院に居ちゃ駄目なのか?」
「そんな筈無いじゃないか、心友よ!」

 さっきまでの静寂が嘘のように、明るい笑いが漏れ始めた食堂でサイトが部屋に持ち帰る食料を集めていると、
 眠そうな目を擦りながらルイズが現れた。

「もー、サイト……起きたら居ないんだもん、心配したじゃない」
「あー、ルイズ悪い、良く寝てたから……」
「もぅ、シエスタもベットで待ってるから早く戻ってきなさいよ」

 言いたい事を言ったルイズが引き返してから、
 十分な食料を集め終わったサイトが部屋に帰ろうとすると、思いのほか強い力でサイトの手が握られた。

「マリコルヌ? なんだよ」
「……サイト……君は……部屋でのんびりしてるんだったよな?」
「あ……あぁ……」
「ルイズとメイドは?」

 有無を言わせない迫力でサイトに詰め寄ったマリコルヌが、暗い光を放つ目でサイトを射る。

「え? 一緒だけど?」

 サイトの声が食堂に響いた瞬間、食堂中の生徒が一斉に立ち上がり、キリキリと音を立てそうな動きでサイトを見つめながる、
 異様な光景に戦くサイトの耳に、抑揚の無い声が響いた。

「「「「「「オマエモナカマダトオモッタノニ!!」」」」」」
「って、俺なんかしたかぁぁぁぁ」

 ……旅行も、デートも、予定の無い集団の真ん中で、空気の読めなかったサイトは……
 鉄拳の雨によって、残りの虚無の週間を医務室で過ごすか、
 逃げ延びるのか

 ……命がけの戦いが今……始まる……

730 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 04:03:50 ID:hJFdIha4
ギーシュ  ―彼女付き旅行
サイト    ―彼女付きのんびり


その他   ―友人と旅行





マリコルヌ ―ダマレ


 ……マリコルヌ派……
 さて、元気にSS書くぞー、保管庫も更新するぞー…………いいの、楽しいから良いの。

731 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 04:12:52 ID:gOCyWTZR
261のひと GJ!!
>>730
お前は俺ですかorz
畜生 彼女持ちや予定のある奴を羨ましくなんかないやい(´;ω;`)

732 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 08:01:57 ID:V68hGPij
>>716
ぐは、こういう結末になったのか・・・
なんだか最後の方がサッカーのダイジェストを見てる感じだ。
ゴールシーンは見られても、それに到った流れ、崩しがよく分からない感じ。
と言っても、読んでいて楽しかったんですけどね。
今度は皆が笑ってハッピーエンドが見たいです。

733 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 08:27:08 ID:hFr3B1Vo
261のひとGJなのです。GWなんて、orz
GWがあるからって、いいなぁ、なんて思ったりしないんだからね!

734 名前:220 1/2:2007/04/30(月) 09:02:06 ID:d0+IWJaz
「え…?」
「ですから…あの」
「…」
「出来ちゃってて…」
「シエスター!」
「わわ、サ、サイトさん!」
最高じゃねぇか!遂に俺に子供が…お母さんがシエスタなら絶対良い子に決まってるさ!
「お、下ろして下さい…」
「おっと…ゴメン、はしゃぎ過ぎた」
「もう…」
うーん…今抱えてみたけど、まだウエストは細いみたいだな。つーことはまだまだ先か。
「あ、お弁当」
「あ、ああ」
「じゃあ今日もお仕事、頑張って来て下さいね?」
「おう、行ってきまーす!」
太陽が眩しいぜ…

「ふんふーん」
「…何よ?」
「いや、何でも」
「…あっそ」
相変わらず面白くなさそうな顔してやがる。そんなに俺が嫌いなのかよ。もう何年って横に居るのに。
「今日は登城だけだから…」
「わかった。それにしても…」
たまにはこんな質問をしてみても、良いよな。
「?」
「お前結婚しないの?見た目良いんだから彼氏ぐらいすぐ出来そうなのに…」
「あ…」
どうしたんだ?いきなり黙りこくって。

「俺だってお前の事が好きだった時期もあったんだぜ?」
「…バカ」
「?」
「わ、私は…良いじゃない…それよりアンタは…」
「子供が出来た」
「え?」
「ああ、まだ産まれるのは先みたいだけどな」

735 名前:220 2/2:2007/04/30(月) 09:03:42 ID:d0+IWJaz
「そう…なの」
なーんか歯切れ悪いな。体調でも悪い…いや、顔色は良いみたいだ。まあコイツのシエスタ嫌いは今に始まった訳じゃないし。きっと先越されたみたいな理由で怒ってんだろ。
「とにかく、お前も早く良い人…」

…うん?
どうして泣いてんだ?

「おい?」
「な…何でもないわ」
「気にするなって。すぐに良い人が見つかるさ。もし俺が結婚してなかったら、俺から貰いに行きたくなるさ。きっと」
「…もう…いいから」
なんか…さっきより泣いてる感じ。慰めたつもりだったんだけどな。ま、城に着く頃には治まってるだろ。

「夢みたいです」
「うん?」
「こうして…私がサイトさんの隣に居られる事とか、一緒に寝られる事とか」
「それはシエスタが頑張ったからだよ。ずっと俺の事…好きになってくれてたし」
「でも…ミス・ヴァリエールは…」
「ルイズが?」
「いえ、何でも無いです。嬉しいんです。私がサイトさんのお嫁さん…」
「…ああ。これからもな」
「はい…」
誰が粗末にするもんか。こんなに俺を想ってくれてたんだ。俺はこれからもシエスタを…


何でだよ。幸せな筈なのに…誰かが泣いてる気がする。
俺の中に…他に大切な人が居る気がする。




736 名前:220:2007/04/30(月) 09:04:36 ID:d0+IWJaz
これで終わりか続くかもわかりません。迷走してます。自分。orz

やはり王道に引き戻すべきか…
久々に投稿しました。まもなく次スレ。新刊発表。職人の降臨を祝って(ry

737 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 12:32:59 ID:wkO1LDFB
残り8kbなんで、次を立てておきます。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177903894/

738 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 12:51:03 ID:lReYlqTO
このペースだと新刊発売ころに次スレは埋まるかな。

一斉投下に備え、新スレで新刊を迎えたいですね。

739 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 14:29:07 ID:f3wfXn9W
>220
シエスタ可愛いなあ
GJ

740 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 14:52:52 ID:V1Y86Wec
さて諸君、埋め立て魔法を立て続けに唱えようではないかね?
by Oルド氏

741 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 15:11:16 ID:ozWd4VU2
NHKのアニソン三昧にリクエストだっ1!!!

742 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:27:09 ID:Omkefkn8
>>741
「First kiss」きたぞw

743 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:28:25 ID:TkNESGFK
まぁ、あれだ。アニメのときよか上手くなってる

744 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:33:45 ID:v3Qz9QuW
>>716
俺のシェスタがあああああああああああああorz


ううう・・・・・・、GJ・・・・

745 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 20:01:20 ID:omD0yUpd
First kiss久しぶりだけどいいなww

746 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 21:57:10 ID:3khsxbEa
>>716
トゥーランドットのリューを、彷彿させたぜ。

それから、新スレ15建ったみたい……
保管庫で気付いた。

747 名前:名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 22:07:38 ID:3khsxbEa
ごめん、
>>737見落としてたわ。

748 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 05:08:51 ID:sZfc82rG
埋め

749 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:01:19 ID:cJjwijde
サイトー使い魔を求めて
行方不明のトリステインの名家のお嬢様を捜す依頼を受けたサイト。
ルイズは学生としてタニア学園に侵入するが、何故か調査を妨害する盗賊が出現する。・・

サイトUー学園の少女たちー
突然にトリステイン魔法学園にある女子寮ひとつがまるまる消えてしまうという事件が起こった。
真相解明の依頼を受けたルイズ達が寮のあったところに行ってみると消えた寮はまるまる地下に沈み

込んでいた。
寮生達に話を聞いてみるとどうやらこの寮には4人の悪い女学生がいてその仕業らしい。
そこで4人の女学生を順番に退治していくことにしたのだが・・・

750 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:02:17 ID:cJjwijde
サイトV−タルブ陥落ー
突然アルビオンに攻め込まれたトリステイン。アルビオンは不可侵条約を破り、虚を突かれた、タル

ブ村は陥落し、実家に帰省していたシエスタは囚われの身となった。
アンリェッタ姫の命令を受けたアニエスはタルブ村を奪還するために、サイトに助けを求めてきたの

だが・・・

サイトW−始祖の遺産ー
前回のラストで始祖のブロマイドを踏んづけたサイトは始祖の怒りを買いどこかへとばされてしまう

。そこは敵地アルビオン。
実はそこにはハーフエルフにして虚無の使い手ティファニアがいたであった。
サイトは帰る方法を見つけるため探索を始める。
探索の矢先、トリステイン・ゲルマニア連合軍とアルビオンが開戦する・・・

751 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:05:16 ID:cJjwijde
サイト4.1-孤児院を救え! サイト4.1−オンディーネ組
ウエストウッド村周辺に魔物が出てくるというのでティファニアの依頼で
その魔物退治を請け負ったサイト・・・

サイト5D−ひとりぼっちの眼鏡っこ
ルイズ達一行が入り込んだのは高貴な親子が幽閉されたという「アーハンブラ城」
そこにはタバサ親子が閉じこめられていた・・・

サイトY−ガリア崩壊ー
魔法使いが威張り、魔法が使えない者を奴隷同然に見る魔法王国ガリアで、投獄されてしまったサイトは、
レジスタンスとして、レジスタンスの仲間と共にガリア王ジョセフに対して活動を開始する。

752 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:06:04 ID:cJjwijde
妄想ありがとうございました(´・ω・`)

次すれはここ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177903894/


753 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:16:41 ID:EG15Gb1j
戦国サイトはないのかよおい

754 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:27:30 ID:9fFh2WPE
戦国テニスは?

755 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:37:58 ID:cJjwijde
戦国サイト
大陸で「犬」と呼ばれたサイトは、主人のルイズを連れられて聖地に向かいます。
東方探検という題目でロバ・アル・カリイエに向かう「オストラント号」、
だがそこは複数の諸侯が覇権を争う第4次戦国時代の真っ最中だった。

(´・ω・`)ショボリーヌ

756 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:40:10 ID:XW5XHJKO
なかなか埋まらないね

757 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:47:28 ID:9vCVdk1I
まとめサイトのSS削除以来って、まとめサイト上でやった方がいいんですかね?

758 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 21:03:23 ID:9vCVdk1I
自己解決しました。 すみません。

759 名前:名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 21:06:57 ID:A8Y3mtSn
                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \  容量オーバーよ。
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ さっさと次スレに移動なさい!
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
             l::::::::::::::j ̄ 7:::::├‐ ト、::::::::::::::::::::::::!
               \::::::/  :/::::::::::!   !:::`、:::::::::::::::::::!
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               ,′ :/      !   !   レ' ´
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【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177903894/

                                                 
                                                                    
                                                                    
                                                                    
                                                 
                                                                    
                                                                    
                                                                    
                                                 
                                                                    
                                                                    
                                                                    
                                                 
                                                                    
                                                                    
                                                                    


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