「兄上!一体どういうことです!?」
美しい姫君が声を荒げにして彼女の兄と思われる人物に怒鳴り付けた。
その姫君…曹節は自分の夫であり漢王朝の皇帝である献帝が兄・曹丕によって
帝位を剥奪される話を聞いて、居ても立っていられなくなり、
曹丕の部屋に怒鳴り込んで来たのだ。
「おおなんだ?節か?もはやお前の夫に帝位など必要ないだろう。
子供の頃から董卓の言いなりになり父の言いなりになり今に至るんだからな。
それならこの俺が国を新たに築いた方が有意義だからな。…不満か?」
「当たり前です!!」
「お前ならそう言うと思った。しかしあんな力も無い人形みたいな奴に
有っても無駄だとおもうがな!」
バシッ!!!
曹節は曹丕の頬に思い切り平手打ちをした。
「酷い事を!!!…あなたのような男では良い国など築けません!!!
父上の様に戦が上手いわけでも無い!!」
「何だと!!!!!うるさい!!!お前に何がわかる!
俺はいつも父と比べられた!そんな俺の肩身の狭さがお前に解るか!!!」
曹丕は妹である曹節に激怒した。
本当の事を言いやがって…生意気な女だ…!
そんなにあの男が好きか!?あんな無能な男が!
父に勝手に決め付けられたあの男が!
この時、曹丕は複雑な気持ちに包まれていた。
…?…いや…こいつがあの男に嫁いだだろうが好きだろうが俺には何にも関係ないはずだ
…しかし何なんだ!何でこうどうしてか無性に腹が立つ!!クソッ!!!
曹丕は突然無言になり、それを見た曹節は少し気になり出した。
「あ…あの…?兄上…?」
「……そうか、お前はそんなに俺が帝位を取るのが嫌か?」
「当たり前です!!!」
「ならば誠意を俺に見せろ。つまりだな…俺の言う事を聞け。」
「兄上…なんです?この服は…?」
曹節は曹丕に渡された衣服言われるままに身に纏った。
その服は白い下地の下着のような衣服に上と帯回りから
紺の上着の様な着物を付けたような衣服だった。
そして髪には美しい造花とリボンの髪飾りが大きく付けられていた。
その恰好は太股と肩辺りが露出されていた。
かの有名な呉の周瑜の妻が着ていたものに似ていた。
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