魏建国から半月。劉協と曹節は、いたって普通な夫婦に成り下がっていた。
後漢皇帝が、今や地方役人である。乱世の恐ろしさがよくわかる。
「朕」という一人称を許されてはいたが、禅譲以来使っていない。
曹節はと言うと、置き手紙一つを残して曹家を出て、そのまま帰っていない。
妹を妙に可愛がっていた皇帝曹丕はこれに激昂し、
曹節をたぶらかした劉協を処罰しようなどと言っていたが、
重臣の必死の説得によってなんとか事なきを得た。
かくして、権力と財産をなくした二人は、平凡な暮らしをしていた。
「ただいま」
「おかえりなさい」
「夕飯、あるかな」
「ええ、準備はできていますよ」
「すまないな。本来こういうことは曹節がしなくてもいいんだがな」
「大丈夫です。好きでやってるんですから」
役人の仕事から帰ってきた劉協を、曹節は笑顔で出迎えた。
ここには、劉協の位から考えれば本来いるはずの使用人が一人もいない。
曹節が「家事は自分でやる」と言って、雇わなかったのだ。
だが本音を言うと「二人っきりでいたい」である。
実際、皇帝と皇后ともなると、付き人が何人もつくことになる。
しかもそれは全て曹操もしくは曹丕の配下なのだ。
娘(妹)に手を出すなと、監視されているかのような感覚。
劉協は、そんな環境下で曹節の操(みさお)を奪えるほど強い男ではなかった。
故に、この生活が始まるまで曹節は処女だった。
「ごちそうさま」
「片付け、しちゃいますね」
曹節は手早く食事の片付けを済まし、劉協の隣に座った。
「今日、司馬懿殿と張コウ殿が挨拶に来たよ。出陣のついでだと言っていた。
これから諸葛孔明を迎え撃つらしい。」
「また、戦争が始まるのですね・・・」
「それと、曹丕殿がよろしく言っていたそうだ」
「・・・」
曹丕という単語を聞いた瞬間、曹節は一瞬歯を食いしばった。
それを見た劉協は、曹節の頭を撫でながら、笑って言った。
「曹節、私は別に曹丕殿を恨んではいないよ」
「でも・・・」
「今の仕事の方が、私には向いているしな。皇帝でいるよりも、
民と直接触れ合える。それに・・・」
「それに?」
劉協は曹節を抱き寄せ、耳元で囁いた。
「曹節を思う存分愛せるからな」
そう言うと劉協は、曹節に口づけ、舌を絡ませた。
曹節はされるがままに、甘い吐息を漏らしたが、
劉協が服に手をかけると両腕を使い脱がされまいと抵抗した。
「どうした?」
「あの、その・・・ちゃんとあっちでしましょう?」
「なんだ、そんなことか・・・ほら」
「きゃっ・・・」
劉協は曹節を抱き上げると、寝台までお姫様だっこで運んでいった。
「今日の劉協様、男らしくて素敵・・・」
「ふふ、じゃあいつもの私は嫌いなのかい?」
「あら、そんなこと言っていませんよ」
曹節を寝台に寝かせ、その上に覆いかぶさる。接吻。唾液の交換。
「優しくしてくださいね?」
「わかっているさ」
曹節の服を脱がす。今度は抵抗がない。
服の上からではわかりにくい、豊かな乳房が現れた。
曹節は着やせするタイプだ。曹節の慎ましやかな性格が、そう見させているのだろうか。
「んっ・・・はぁっ」
劉協が胸に触れると、曹節が切ない声を上げた。
両の手で揉みほぐし、形のいい乳輪に舌を這わせる。
だんだんと胸の先端が自己主張を始めたのを見て、
劉協はそれを摘み、吸い付く。敏感に曹節が反応する。
「そこはっ・・あ・・・」
行為に熱が籠ってきたからか、劉協も服を脱ぎ上半身裸になる。
手で固くなった乳首を愛でながら、もう一方を舌で転がす。
「そんな、胸ばっかり・・ひゃん!」
「曹節はここが好きなんだろう?」
劉協の的確な責めに、嬉声を上げる曹節。
無意識のうちに曹節が太ももを擦っているのを、劉協は見逃さなかった。
下を脱がすと、曹節の秘所からは既に蜜が漏れていた。
「凄いよ、曹節。もう溢れてる」
「いやぁ・・・」
「こっちも弄って欲しかったのか、ごめんよ」
割れ目を擦ると、淫らな水音が聞こえる。
寝台の布には既に染みが出来ているが、愛液は収まりそうにない。
むしろその量は刻々と増えてゆく。
劉協は指を二本入れて、曹節の中をかき混ぜた。
「あっ、あっ・・・劉協様ぁっ・・きもちいいよぉ」
体を反らせ快感に喘ぐ曹節を見て、もっと感じさせてやろうとばかりに
大きくなった陰核を摘み、秘所の中に舌を差し入れる。
劉協の顔はあっという間に愛液まみれになってしまった。
「だめぇ・・いっ、いっちゃうぅ!」
「我慢しないでいいよ。曹節の可愛いところ、見たい」
「ああっ!いっちゃう、いっ、〜〜〜!!」
劉協が陰核を吸う。曹節は、遂に絶頂に達してしまった。
曹節の中の堰が決壊し、愛液が勢いを増して溢れ出した。
布が吸いきれなかった愛液が、染みの上に水たまりを作っている。
放心状態で身体を震わせている曹節を、劉協はそっと撫でてやった。
>>