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■[その他] これは飾りですか?
           ――いいえ、クリック待ちアイコン(のはず)です。


 「この大空に、翼をひろげて」から採用された新エンジンではメッセージウィンドウの左右に
 大きなシステムアイコンが表示されます。
 『オート・スキップアイコン』は特に大きく、そのためか表示のON/OFFが設定可能です。
 
 しかしこの表示をOFFにすると通常動作中かオート動作中かを判断する方法が画面内にありません。
 テキストウィンドウ右下にあるのは『クリック待ちアイコン』で、オート動作時には表示されないものと
 思っていたのですがそうではありませんでした。
 
 オートモードはほとんど使わないのですが、確認するとこういった例は珍しくありませんでした。
 そういったメーカーはどういう意図で、なんのためにこの『アイコン』をここに表示しているのでしょう?






画面中に動作モードを表示するシステムアイコンが無い「ビジュアルノベル」では
「クリック待ちアイコンが無い = オート動作中」という表示方式が妥当でした。
例:「Fate/stay night (TYPE-MOON)」(左図)

逆に言えばシステムアイコンがあるメッセージウィンドウ型のゲームであれば
そのアイコンにより動作モードを表示する事が可能です。
その中でもキャラメルBOXの「処女はお姉さまに恋してる」(右図)以降の作品は
通常時でもクリック待ちアイコンが無い比較的珍しい形式となっています。




上記の「処女はお姉さまに恋してる」同様にクリック待ちアイコンが無い
「Tiny Dungeon 〜BLACK and WHITE〜 (Rosebleu)」(右図)は
システムアイコンも無く、動作モードを判断する方法がありません。
こういった方式は画面はシンプルになりますが少し不便です。

また、クリック待ちアイコンが常時表示されシステムアイコンが変化しない
「ラブラブル (SMEE)」(左図)のようなゲームも同様です。
※オートモード移行時に一回、POPUPサインは表示される




最近は画面にシステムアイコン(操作ボタン)を常時表示させず
POPUP表示させることが(設定で選択)出来るシステムも増えています。
関連:[その他] メッセージウィンドウと操作ボタンというデザイン

戯画のゲームエンジンNeXASや「紅蓮華 (Escu:de)」(左図)のように
「クリック待ちアイコンが無い = オート動作中」という表示方式であれば
システムアイコンON/OFFどちらの場合にもそのまま対応可能です。



 ワムソフト版 吉里吉里2でシステムアイコンのPOPUP表示をON/OFF設定可能としたゲームでは
 「オート動作時にはシステムアイコンを強制表示」という方法が採用されたものがあります。
 しかしこれは設定可能にした意味を失わせ、ユーザーの意向をも無視しています。
  例:「恋騎士 Purely☆Kiss (エフォルダムソフト)」(右上図)・「幼なじみは大統領 (ALcot)」

 「DRACU-RIOT! (ゆずソフト)」(右下図)ではクリック待ちアイコンをオート動作中表示の
 アイコンに差し替える(実際には上にAUTOのアニメ文字を重ねる)という方法を採用しています。
 この方法は「死神のテスタメント (3rdEye)」などでも見られます。






クリック待ちアイコンをオート動作中表示のアイコンに差し替える方法は
常時表示しているシステムアイコンでも表示を行い、近接して二重表示
という状態になったりもします。
例:「鎖 -クサリ- (Leaf)」(左図)・「プリンセスラバー! (Ricotta)」

常時表示のシステムアイコンに加え、別途オート動作中を示す表示があり
クリック待ちアイコンも常時表示されるという三重の表示になるゲームも。
例:「Hello,good-bye (Lump of Sugar)」(右図)・「コミュ (暁WORKS)」



機能やユーザーインターフェイスの変化の中で『クリック待ちアイコン』の意味や役割も変化するでしょう。
例えば「可変メッセージウィンドウ」を採用した場合などもそうです。

例えば「恋色空模様 (すたじお緑茶)」(左図)・「猫撫ディストーション (WHITESOFT)」のように
通常動作時とオート動作時でクリック待ちアイコンを差し替える対応。
あるいはパープルソフトウェア・ALcotのように従来通りにクリック待ちアイコンは常時表示のまま
システムアイコンでオート動作の表示を行う対応。
従来のクリック待ちアイコン方式を廃止し、オート動作時のみ画面内に表示を行うようにしたlightなど
各社ともいろいろと試行しています。

 とは言え通常のメッセージウィンドウ型のゲームにおいてもこの『アイコン』が文章末から離れ、
 どんどんテキストウィンドウの外縁に追いやられてしまう傾向が見られるようには思います。
 遂には「放課後☆エロゲー部! (MOONSTONE Cherry)」(右図)のようにテキストウィンドウの外側で
 常時表示といったゲームさえ出てきています。




その『アイコン』の動作と配置は、その目的にふさわしいものですか?



●このページでは以下の各社製品の画像素材を使用しています。これらの素材の著作権は各社に帰属するものであり、転載することを禁じます。
 「この大空に、翼をひろげて」 (PULLTOP)
 「Fate/stay night」 (TYPE-MOON)
 「処女はお姉さまに恋してる」 (キャラメルBOX)
 「ラブラブル 〜lover able〜」 (SMEE)
 「Tiny Dungeon -BLACK and WHITE-」 (Rosebleu)
 「紅蓮華」 (Escu:de)
「恋騎士 Purely☆Kiss」 (エフォルダムソフト)
「DRACU-RIOT!」 (ゆずソフト)
「鎖 -クサリ-」 (Leaf)
「Hello,good-bye」 (Lump of Sugar)
「恋色空模様」 (すたじお緑茶)
「放課後☆エロゲー部!」 (MOONSTONE Cherry)


作成 2012/05/11 /最終更新 2012/05/11

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■ 更新履歴 ■
 2012/05/11 : 新規作成






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