第三十四章
「本当の始まり」

(記:抹消さん)

「アルティメットシイング」を消した穴から出てきた男はすぐさま冷え切った真っ赤に染まった肉の塊と化した哲也の前に近寄る。

右の肩からの雁金、心臓を貫いて鯵の開きのような状態になっていた。

「あの人には悪いが、当然の報いというべきか…次元転送時にラグが発生してやられたか。やはりアマデウスは俺の行動を

 読んでいたのか?」雷が轟音を鳴らし地面に落ち、それにつられてか、同じように雨が雷ほどではないが音を立て、

真っ赤な肉の塊とレインコートを着る男をぬらす。男は自分のレインコートを脱ぎ男にかぶせる。その男の顔は多少年をとっていたが

野比セワシだった。

「プレリュードが終わった…これからが本番だ。」

セワシはそうつぶやき真っ赤な死体を後にし、過ぎ去っていった……

 

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