ニールセンのホルン作品
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CD(GLISSANDO 779 004-2)
木管五重奏曲集
1.ニールセン/木管五重奏曲Op43
2.ハース/木管五重奏曲Op10
3.アイスラー/ディヴェルティメントOp4
4.ヒンデミット/小室内楽曲Op24−2
マーロット五重奏団
MA’ALOT QUINTETT
コーネリア・ブラントカンプ(フルート)
クリスティアン・ヴェッツェル(オーボエ)
ウルフ=グィド・シェーファー(クラリネット)
フォルカー・グレーヴェル(ホルン)
セルジオ・アッツォリーニ(ファゴット)
録音 1998年2月
ドイツのアンサンブル、マーロット五重奏団による近現代の室内楽作品集です。
カール・ニールセン(1865〜1931)はデンマークの作曲家です。木管五重奏曲は3つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・ベン・モデラート」はホルンの哀愁的な主題が冒頭から歌われます。この作品は大変雄大さを感じさせるもので、小さなシンフォニーのようです。ホルンが良い響きを出しています。第2楽章「メヌエット」はよいテンポで楽しそうに演奏しています。第3楽章はアダージョに続いて主題と11の変奏になります。ホルンの第1変奏は優雅です。第6変奏のアンダンティーノがきれいです。第7変奏はファゴットのソロ、第9変奏がホルンのソロです。大変素晴らしい響きです。よい演奏です。
パーヴェル・ハース(1899〜1944)はチェコの作曲家でヤナーチェクに教えを受けていましたがユダヤ系であったため1944年にアウシュヴィッツで犠牲になっています。木管五重奏曲は彼の初期の作品です。4つの楽章で構成され、ロマン的な作品です。第1楽章ではホルンのソロがあり、フルートとホルンのユニゾーンがあるなど独特の作風です。第2楽章ではホルンの叫びが聴かれます。第3楽章ではフルートがピッコロに持ち替えています。ここでもホルンの活躍があります。第4楽章もホルンのソロで始まります。グレーヴェルのホルンが素晴らしいです。
ハンス・アイスラー(1898〜1962)のディヴェルティメントは1923年の作品。2つの楽章で構成されています。この作品でもホルンの活躍が目立ちます。
パウル・ヒンデミット(1895〜1963)の「5つの管楽器のための小室内楽曲」は1922年の作品。ヒンデミット27歳の初期の作品です。5つの楽章で構成されています。第1楽章ではフルートとオーボエが良い響きを出しています。第2楽章ではホルンとファゴットが作り出す和音と、それぞれがソロを歌うなど聴きごたえがあります。第3楽章「穏やかに」は木管が良い響きを出しています。ヒンデミット初期の作品には美しさが感じられます。第4楽章では速いフレーズと優雅なソロが交互に演奏されるのが面白いです。第5楽章は速いテンポで良いアンサンブルが聴かれます。 |
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