『先輩と私』01

 中学校に入ってから初めての文化祭と体育祭も終り、中間試験を目前に控えたその日、 陽野良子は寝ぼけ眼を擦りながら通学路を歩いていた。  普段から早寝早起きを身上とする陽野だったが、昨夜は夜更かしをしてしまったせいで 無性に眠くてたまらなかった。徹夜するほどテスト勉強に集中していたわけではなかった が、勉強の合間に少女漫画に手を出したのがまずかったのだろう。一度読み始めたら止め られず、シリーズものの漫画を30巻分読みふけってしまった。 「私は先輩のことが大好きです……」  昨晩のことを思い出して、読んでいた漫画にあった台詞のひとつを口にした。それは主 人公の女の子が同じ高校の上級生に告白する時の言葉だった。  その上級生もまた同性であるがために主人公はなかなか気持ちを告げられないでいたが、 話の中盤辺りで思い切って告白し、その恋は成就したのだった。陽野はその時の場面を読 み直す度に、いつも心を躍らせていた。 「私もあんな風な恋ができたらいいのに」  ひたむきに好きな人の背中を追いかける姿は健気で、目の前に立ち塞がる障害を乗り越 えて思いを遂げた主人公が羨ましかった。  陽野の好きな相手も同じ学校に通う同性の上級生だった。名前は八重田くるみ。漫画研 究部部長である彼女のことを陽野は「先輩」と呼び親しんでいた。  だが、現実は漫画のように甘酸っぱくない。元々の部員を含め、漫画研究部に入部した 新入生たちの中でただひとり、陽野は八重田に見初められてから性的な肉体関係にあった。  最初は八重田の趣味であるコスプレをやらされるだけだったが、部活動の一環でボーイ ズラブ系漫画を描くための参考だからと言われて、陽野は八重田にアナルを責められ、性 感帯として開発されてしまった。  以降、陽野は八重田に猥褻な行為を強要され続けている。  それは中学校に入るまで純真無垢だった陽野にとって苦痛以外の何ものでもなかったが、 いつしか八重田のことが好きになっている自分に気がついた。コスプレと漫画執筆に情熱 を傾ける彼女に惹かれたのかもしれないし、あまりの責め苦に歪んでしまった心がもたら した錯覚なのかもしれない。 「それでも、私は先輩のことが好き」  理由が何であっても、短い間で積み重なった恋心はまぎれもなく本物で、もはや陽野は 八重田のそばから離れられなかった。今でも陵辱を受けることはつらくもあったが、彼女 に好意を寄せるようになってからは決して嫌ではなくなっていた。 (でも、先輩は私のことどう思ってるんだろう……)  せち辛い世の中の酸いも甘いも知り尽くしている八重田は、見せかけの笑顔を盾にして、 誰にもその本心を見せない。そんな彼女にどう思われているのか、推測することすら陽野 には難しかった。  いっそのこと愛読している漫画の主人公のように思いを告げることも考えないでもなか ったが、断られるだけでなく、そのせいで八重田との関係が切れてしまうことが怖くて告 白できずにいた。  しかし、八重田は最上級生で、あと半年も経たずに卒業してしまう。あまり思い悩んで いる時間もなかった。 「はぁ……、先輩……」  あくびの代わりに大きなため息をついてしまうほど、暗鬱とした感情に心を占められて しまった。こんな時は早く八重田に会いたかった。そうすれば少しは沈んだ気持ちが紛れ るはずだったから。  陽野はうつむきがちだった顔を上げて、急いで学校へ向かおうと走り出したその時、 「ヒーノーちゃん」  いきなり背後から誰かに抱きつかれて、陽野は思わず前のめりに倒れそうになったが、 何とか足を踏ん張って持ちこたえた。突然の抱擁に驚きはしたが、後ろを振り向かなく とも呼び声の主が誰なのかはわかっている。  思いもかけず心待ちにしていた人に出会えて、陽野は声を弾ませながら挨拶をした。 「おはようございます、先輩!」 「おはよー、ヒノちゃん」  悪戯を成功させた子供のような笑みを浮かべて、八重田が隣に並んだ。  茶色の髪をまとめ上げ、派手なコスプレ衣装に身を包んだその姿は見慣れたもの。陽野 たちの他に道行く人々にも当たり前の光景になっているのか、気にする者は誰もいない。  お気に入りにしている『おひさまの国のプリンセス』になりきって、八重田の機嫌も良 いことだろうと陽野は思ったが、彼女の顔は疲れているように見えた。  目の下にうっすらと隈ができて、顔色も青ざめている様子が気になった。 「何だか調子悪そうですけど大丈夫ですか?」 「あんまり大丈夫じゃないんだよねー。同人誌の原稿描きと試験勉強にかかりっきりで、 ここのところ睡眠時間少ないのよ」  そう言って八重田が浮かべた笑顔に張りもなければ、力もなかった。  今月末にある地元の同人誌即売会に八重田は個人サークルとして参加する予定だったが、 二束わらじで忙しくするよりも、目先の中間テストに集中するべきだと陽野は思っていた。  だが、八重田にそんな気は毛頭ないのか、 「やっぱり、同人誌に専念した方がいいよね」  それが当たり前だと言わんばかりに頷く彼女を見て、陽野は自分の考えとの違いに肩を 落とした。  敬愛する先輩が趣味の漫画描きに力を注いでいる反面、学業を疎かにしているせいで毎 回の試験で赤点を取っていることを陽野は知っていた。 「先輩、受験生なんですからちゃんと勉強しないとダメですよ」 「ヒノちゃんまでリコちゃんと同じこと言わないでよ〜」  夏休み前にあった期末試験では過去最低点を叩き出して、幼い担任を泣かせたそうだが、 その時は日本最大の同人イベントが控えていたことが原因だったのは間違いない。  普段から将来は同人で稼いで暮らすとうそぶいていた八重田は、さすがに現実をわきま えて、新学期が始まってからようやく本格的な勉強を始めたはずだが、今また同じ過ちを 繰り返そうとしていることが心配だった。 「いつものように私も同人誌を描くのを手伝いますから、先輩は試験に集中してください」 「はいはい、わかってるってば」  気だるげに返事をする八重田を見ると、よほど疲れているのか、凝りに凝ったコスプレ 衣装を重たそうにしていた。せめて虹浦中の制服なら少しは肩も軽くなるはずだが、どん なに体調を崩していてもコスプレすることをやめない姿勢には感心するほかない。  それどころか、先輩が制服を着てもきっとコスプレにしか見えないだろうなあ、と考え もしたが、陽野は口に出しはしなかった。 「ヒノちゃん。あたしが制服を着てもコスプレにしか見えない、なんて思ったでしょ」 「何でわかるんですか! 『才気煥発の極み』ですか!」 「そんなのなくても、ヒノちゃんの顔を見ればすぐにわかるよ」  確かに陽野は感情が表に出やすいことを自覚していた。それは両親や同級生にも指摘さ れていることだった。  そんな喜怒哀楽を素直に見せる陽野のことが、八重田にとっては扱いやすいのだろう。 いつも行動を先読みされて、からかわれるのが日課だった。 (でも、それなら私の気持ちにも気づいてくださいよ……)  試しに心の中で八重田に向かって、好きですと言葉を繰り返してみたが、 「ふんふん。陽野ちゃんは、千歳攻めで橘受けが好みなわけね」 「先輩、自重してください」  肝心なことはいつでも察してもらえないようだった。  陽野は気落ちしながら歩いていると、不意に八重田からスカート越しに尻を触られた。 「ヒノちゃん、今日もちゃんと言いつけを守ってるみたいだね」 「は、はい」  八重田が口にした、言いつけという単語に反応して陽野の背筋がまっすぐに伸びた。  下着を一切身につけない。それが八重田から毎日するように言われていることだった。  秋も深まり、肌寒い日が続くようになっても、ショーツやブラを身につけないのは、 「先輩にいつでも触られてもいいようにしてますから……」 「可愛いこと言うねぇ、ヒノちゃんは」  疲労の色もどこへやら、八重田は嬉しそうに笑みをひらめかせると、陽野のスカートの 中へ右手を潜り込ませた。  少し冷たい指先に尻肉を直接触れられて、陽野は腰を震わせた。登校途中にも関わらず 始まった愛撫に羞恥で顔を赤くする。その恥じらいを楽しむように八重田が指の動きを早 めた。 「せ、先輩っ! こんなとこじゃダメです……あっ、ひ、人に見られたらっ! あんっ」  陽野は口元を手で隠すが、どうしても喘ぎが外に漏れてしまう。不安になって周りを見 渡すと、今のところこちらの様子に注目する人はいないようだった。それでも、いつか振 り向かれたり、後ろから見られてしまうかと思うと、陽野は気が気ではなかった。  八重田はそんな慌てぶりも面白いのか、愛撫を緩めようとはしない。柔肉をまさぐるだ けだった指先が肛門に差しかかると、ついに耐え切れなくなった陽野は電柱の影に隠れる ようにして、見知らぬ家のブロック塀に手をついた。  その姿勢は八重田に向かって尻を差し出す形で、さらに触りやすくなったのか、尻穴を 押し広げるように細い指が入り込んできた。狭い腸壁をえぐられて、額に脂汗をにじませ ながら陽野は苦悶の声を上げた。 「ひっ、あっ、んんっ、ダメ……です。せんぱ……あっ、ああっ!」 「そんなこと言っても、あたしの指を締めつけて離さないのはヒノちゃんの方だよ?  外でお尻の穴を弄られて感じるなんて、ホントにいやらしい体なんだから」  八重田の台詞を裏付けるように、陽野はアナルを犯されているうちに快感を覚え始めて いた。スカートの奥で女性器から愛液が溢れ出して、太ももを濡らしているのが何よりの 証拠だった。  それでも陽野は性欲に流されないように何とか理性をかき集めた。 「せ、先輩、もう……やめてください。ひゃっ、はぁあ……学校に遅れますからぁ」  必死になって哀願すると、意外なほど素直に八重田が尻穴から指を引き抜いた。何故 かそのことを残念に思いながら陽野は後ろを振り向くと、意地悪そうに笑みを浮かべる 八重田の顔があった。 「じゃあ、代わりにヒノちゃんにしてもらいたいことがあるんだけど、いい?」  始めからそれが目的だったのだろう。了解を求めているようで拒否権のない強い口調 に陽野は不安感を覚えたが、どうしようもなく沸き起こる期待感に打ち震えながら、情 欲に瞳を濡らして小さく頷いた。  教師が黒板にチョークをはしらせる音と、生徒たちが板書された内容をノートに書き 写す音が教室内に響く中、陽野だけは手に何も持たず、机に向かってうつむいている。 その表情は苦しそうに歪められ、食いしばった歯が下唇を充血させた。  まるで腹痛か何かを耐えているように見えたが、その実、陽野は菊門に押し込まれた バイブがもたらす快感に下半身を悶えさせていた。 「はぁ……、ん……はぁ」  わずかに開いた口の隙間から漏れ出る声が官能的に色めきたつ。  登校途中、陽野は八重田によって数珠状のアナルバイブを挿入されてしまった。最初 はスカートの下に隠れているとはいえ、人前で淫具をつけたままでいることに抵抗感を 見せたが、八重田の言うことに一度でも頷いてしまった以上は逆らえるはずもない。 (でも、これ、きついですよっ……先輩!)  親指の先ほどの珠が10個ほど段差を作るシリコン製のバイブがすべて直腸に収まって いた。このバイブは電動式で微細動を繰り返し、連なった珠が腸壁を擦って快感を走ら せた。 「はぁっ……あっ、んっ、や、やだっ……」  周りに聞こえない程度に小さな声を上げて、陽野は太ももを擦り合わせると、明らか に内股が濡れているのが感じられた。アナルバイブの振動が薄い粘膜を通して膣内をも 刺激し、淫裂全体が愛液にまみれてスカートを湿らせた。 (着替えがないから汚しちゃダメなのにっ……!)  こんなときはショーツを履いていたかったが、まるでお漏らしをしてしまったかのよ うな濡れ具合では意味をなさなかっただろう。机に隠れて誰に見られるわけでもないが、 陽野は股間部分にできた染みを片手で覆い隠した。  胸元に視線を落とせば、いきり立った乳首がセーラー服を押し上げているのが目に見 えてわかった。こうなることも見越して、八重田がブラを身につけさせなかったわけだ が、今は彼女を恨めしく思う余裕すらない。 「あっ…くっ……、ふぁ……んっ……」  うかつに姿勢を変えると、乳首が布地に擦れて痛いくらいに感じてしまう。身じろぎ ひとつ取ることすら許されず、陽野はバイブの振動に耐え続けていた。  だが、あとどれほどこのアナル責めに我慢すればいいのか気になり、黒板の上にある 時計を見て愕然とした。 (う、うそ……)  授業が始まってからまだ10分程度しか経っていなかった。  あまりの絶望感に思わず机に突っ伏しそうになったが、不審な動きを教師に問い質さ れないためにも何とか踏みとどまった。  陽野の席は廊下側にあたる右端の最前列にあるおかげで、注意を払う相手は少なくて すむが、 (私……何してるんだろう)   他の生徒たちは授業に耳を傾けているのに、自分は淫具にアナルを犯されて喘いでい る。そんな自分をはしたなく思い、嫌悪感を覚えたが、悦楽に酔いしれているのも事実 だった。 「はぁん……ぁ……くぅ……」  相変わらず時間の進み具合は遅く感じられたが、単調的な振動のせいでバイブには慣 れてきている。皮肉にも八重田にアナルを調教され続けてきたことで、ある程度の刺激 であれば我慢がきくらしい。  これなら授業の終りまで耐えられそうだと思った矢先、 「ひっ、あっ!」  いきなりアナルバイブの振動が激しくなり、陽野は弾かれるように大きく尻を震わせ、 腰を浮かせてしまった。慌てて周りを見渡すが、その様子に気づいた者は幸いにもいな かったようだ。  さすがに真後ろにいる生徒だけは訝しげな表情を見せたが、無理やり笑顔を取り繕っ て、陽野が何でもないと小さく手を振ると、すぐに視線を黒板に戻してくれた。  彼女にはまさか陽野が淫猥な行為に浸っているとは思いもよらないだろう。教室の中 には、ませた子もいたが、一見して純情そうな陽野こそが最も性に関して早熟だった。  虹浦中に入学するまで自分の性器すらまともに見たことがなかった頃が懐かしい。 (それもみんな、先輩のせいなんですよ!)  脳裏に八重田がほくそ笑む顔が思い浮かんだ。突然、バイブが暴れ始めたのも彼女の せいに違いない。  遠距離から振動の強弱を操作できるのか、陽野の反応を合わせて緩急を変えるバイブ の動きは、人の手によるものだとしか考えられなかった。 「せん……ぱい、やめっ……はっ、あぁっ」  半ば断定的に八重田の仕業だと決めつけたが、それで淫戯が終わるわけではない。そ れどころか、ここからが始まりだとばかりにバイブが大きくうねりを上げた。 「っ……! ふくっ、んんっ……んむぅ」  めくるめく快楽に彩られた嬌声が漏れないように口元を手で塞いでいたが、完全には 抑えきれない。  いっそのことバイブの端についた紐を手にして引き抜きたかったが、少しでも淫具が 尻穴から頭を出せば、振動音が外に聞こえてしまうことだろう。  ただでさえ腸内の蠕動運動でひねり出しそうなバイブを、あえて括約筋を締めること で腹の中に収め続けなければならなかった。 「ん……はぁ、はぁ、はっ……あっはぁ」  たまにバイブが止まることもあるが、一息つく暇もなくその振動を再開する。まるで 陽野が翻弄される様子を楽しんでいるかのようだった。 (先輩……どこかで私のこと見てるんですか……)  わずかに開いた教室の扉からアナルバイブのリモコンを手にした八重田の姿が見えた ような気もしたが、それは甘い痺れに蕩けた脳が見せた錯覚だったらしく、瞬きした時 には消えていた。 「やっ、あぁん……あっ、あっ、くはっ」  陽野は膝頭に爪を立てて、痛みでもって快感に抗おうとするが堪えきれない。薄く涙 を浮かべ、口の端から絶え間なく涎が垂れ落ちて、机の上に広げたノートを汚した。 「あん……んっ、あっ、はっ……ぁ?」  気がつくと膝を押さえていた右手がスカートの中に潜り込んでいた。 (ダメ……、これ以上は絶対にしちゃダメっ……!)  だが、官能に火照った身体はさらなる刺激を求めているのか、秘裂の奥底を疼かせて 仕方がない。一度でも達してしまわなければ、収まりがつきそうになかった。 「はぁああっ…… んぁっ」  躊躇いながらも、陽野は中指を太ももに這わせて愛液を絡め取り、ゆっくりと縦すじ に割り入れた。ぬめり気を帯びた指先で膣肉を擦ると、アナルで感じているのとは違う 淫靡な悦びに自分を見失った。 (気持ちいい! 気持ちいい!)  今が授業中であることも頭の片隅に追いやって、普段しているようにオナニーに没頭 した。 「んぁっ……あっあっ、ふぅ……んくっ」  自然と包皮を剥かせていたクリトリスを転がすように刺激すると、愛液が溢れて止ま らない。今度は蜜を滴らせる膣口に指をあてがい、浅く深く抽送を繰り返せば、くぐも った水音が陽野の耳まで聞こえてきた。 (私、エッチすぎるよ……、こんな……こんなのって……!)  教室の中で自慰に耽っていることが性的興奮をさらに煽っているのだろう。周囲の人 間にふしだらな自分を知られてしまうかもしれないという恐れさえも、陽野の欲情を燃 え上がらせる要因になっていた。 「んっ、うぁっ……はん、あ、あっ、あっ」  陽野は処女膜に触れるまで指の挿入を深めると、腸内にあるバイブが膣肉を押し上げ るように蠢いているのが感じられた。その動きに合わせて指を出し入れすれば、肉襞が 外側にめくり返りそうな感覚に囚われた。 「あっあっあっあっ、あんんっ」  膣とアナルの肉壁が同時に刺激を受けることで、絶頂が早くも訪れようとしているの か、陽野の身体が痙攣し始める。  全身を総毛立たせるほどの快感がひきつけを起こすように腰を跳ね上がらせた。 (イク、私……ダメぇ……、イクっ……イっちゃう!)  最後のひと押しとばかりにアナルバイブが直腸を破きそうなほどにうねりを上げて、 その振動が子宮を揺り動かす。初めて体験する激しい責めに興奮度が最高潮に達すると、 陽野は昇りつめた。 「――――っ! ――――っ!!」  人差し指の付け根に歯を立てて絶頂の喘ぎを噛み殺すと、身体をくの字に曲げて机に 崩れ落ちる。  派手な音を立ててしまったせいで、教室中のあちこちから注目を浴びたが、忘我の果 てをさ迷っている陽野には気にならなかった。 「……!? …………!」  視界が暗転していく中、慌てた様子で駆け寄ってくる教師や、同級生たちが騒いでい るのがかろうじて見えたところで、陽野は完全に意識を失った。

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