『サバトの夜に』01

 夕焼けの光をカーテンで遮り、暗く沈んだ部屋の中で保科の裸身が揺れていた。白地に 灰色のストライプが入ったショーツと同じ柄の靴下だけは履いたままで床に座っている。 その形のいい頭が上下に振れるたび、肩口で切りそろえた黒髪が首筋を撫でた。 「ん、ふ……あっ、んんっ!」  保科は未成熟な肢体に指を這わせると、切なげに声を上げた。口の端から飛び散った唾 液が寄りかかるベッドや床に落ちた。床の上には白衣とセーラー服が脱ぎ捨てられ、降り かかった唾液がその布地に小さな染みの数を増やしていく。 「は、あっ、あっ!」  突然ひと際大きな声を上げると、足を突っ張って押し寄せる快感を受け止めた。 「ぁふ……ぁ、あっ」  慌てて声を押し殺そうとするが、それでも抑えきれない喘ぎが漏れてしまう。母親は買 い物に出かけて家の中に誰もいないとはいえ、淫らな声音が何より自分自身を責め立てた。 だが、保科は言い知れない背徳感に苛まれながらも、掴むこともできないほどに肉付きの 少ない乳房をまさぐり続けた。 「いっ……!」  指先に引っかかった乳首をつまむと痛みを覚えた。普段からは考えられないあまりの敏 感さに驚き、今度は優しく、本当に腫れ物を扱うようにそっと胸の頂に触れると、甘い痺 れが保科の体をくねらせた。さらに何度も乳首をこねくり回している内に、色素の薄かっ たその小さな実が赤く充血し、先端を尖らせていった。 「や……だ。こんないやらしい、の」  荒く息をつきながら固くなった乳首から目を背けると、その視界に部屋の片隅に置かれ た学習机が映った。机の上には一本の小瓶が横倒しになっている。飲み口からは紫色の液 体が数滴こぼれていた。  それは学校の帰り際に幼なじみの黒羽月夜から渡されたものだった。黒羽曰く、薬草か ら調合した体力回復薬ということらしいが、色合いからして不気味で、うさん臭いことこ の上なかった。 (でも、せっかく黒羽がくれたんだから飲んでみたのに!)  味は見た目よりも悪くなかった。少し苦味はあったがおおむね甘く、小さな頃飲んだこ とのある風邪シロップを思い出させた。だが、それは体力回復薬ではなく、ましてや風邪 薬でもなく、媚薬そのものだったのである。 「はっ、ああっ。ま、また……あっ!?」  痴態の原因があの小瓶にあることは容易に考えられるものの、わかったところで体の奥 底から絶え間なく沸き起こる快楽の波には逆らいようがなかった。 「な、何なんだよっ、これぇっ……」  いつもの少年めいた口調が弱弱しい。  元々、工学知識においては中学生の域を逸脱している保科だが、その一方で性知識に関 してはまったく疎い。媚薬という存在を知らなければ、自慰という行為すら知らないので ある。一般的な性教育は小学校の時点で受けていたが、その頃から機械いじりに熱中して いた保科はほとんど授業内容を覚えていなかった。それでも訳も分からないままに今こう して自分を慰めているのは、本能によるところが大きかった。 「んぁ、んんんぅ、ふぁっ」  左手で胸を弄りながら、すり寄せた内股にもう片方の手を挿し込んだ。そのままショー ツ越しに窪んだ箇所を擦りたてると蜜が溢れ、太ももを濡らした。その度に保科は泣きそ うな表情を浮かべる。自分が垂れ流しているものが愛液だと知らず、尿を漏らしているの だと勘違いしているからだ。 (これじゃあ黒羽のこと笑えないじゃん)  ほんの数日前、勉強会で黒羽が家に泊まりに来た時のことだ。二人で一緒に風呂に入ろ うとして、保科は黒羽が脱ぎ捨てたショーツに染みがついていることに気がついた。その 時は幼なじみがお漏らしをしたのだと笑ってしまったのだが、まさか今度は自分自身が同 じ目に遭うとは思いもよらなかった。 「あ、いやだ……」  物思いにふける一方で、相も変わらず股間から蜜液を滴らせていた。濡れそぼった下着 は肌に張り付き、恥丘の形をくっきりと浮かび上がらせ、こもった熱気が鼻先まで届く。 「止まらない、止まらないんだよぅ」  本当に止めたければ股間をまさぐらなければいいのだが、今の保科はそんなことにすら 考えが至らない。それどころか未知の体験に不安を覚えながらもこの気持ちのよさは否定 しがたく、手を休めることができなかった。 「あ、やぁっ、あん、あっ!」  もはや誰かにはばかることなく声を上げてしまった。薬を飲んで体が疼き始めてから一 時間もの間ずっと愛撫を続けてきたが、感覚のふり幅に下限はあるものの上限はなく、行 為の終着点を見出すことができなかった。 「……んっ」  おもむろに保科はショーツに手をかけると両脚から脱ぎ取った。ゆっくり内股を開くと 触れ合った肌同士から乾いたのりをはがすようなくすぐったさを覚える。外気に晒された 股間を覗き込むと産毛すら生えていない恥丘が視界に飛び込んできた。  それを見て保科は少しだけ溜め息を漏らした。クラスメートたちの中には、はっきりと わかるくらい陰毛を生やしている子がいるのを思い出す。さらには年相応、もしくは年不 相応な身体的な変化、主に胸の成長も見ることができるというのに、保科の肉体はいつま でも経っても子供子供していた。そもそもいわゆる二次性徴の兆しもなく、当然初潮もな いままだった。  そんなコンプレックスに懊悩しながらも、なだらかな恥丘を下った先にある秘裂に手を 伸ばした。布地越しに触れるだけだった愛撫を止め、ショーツを脱ぎ捨てたのはそこに快 感の源泉があると悟ったからだ。 「あっ、あっ」  触れただけで痺れるような感覚に襲われながらも、指先で裂け目を押し広げた。 「ぁ……」  思わず息を飲んだ。  そこにはサーモンピンクの肉襞が透明な分泌液によって濡れそぼっていた。すこし尿の 混じったようなすえた臭いが鼻をつく。薄い花びらが重なったような陰唇を掻き分けると、 奥行きの見えない膣口が保科の呼吸に合わせて震えている。今まで自分の性器をじっくり と見ることがなかっただけに、それは蟲惑的な光景だった。保科は誘われるように花弁を 指の腹で擦りたてると、電流めいた痺れが全身を駆け巡った。 「んふうっ! ああっ、あん、ん、んんっ……」   その快感はショーツの上から秘裂を擦っていた時の比ではなかったが何とか耐えられた。 時間をかけて愛撫をしたせいだろうか、ある程度の刺激には慣れてしまったようだ。だが、 そのせいでより大きな快感を得ようとさらに激しく陰部を責めたてることになった。大小 の陰唇を何度も擦り、円を描くように秘孔の入り口をなぞる。 「ああっ、んん……んっ、や、やあぁっ!」  目の奥で火花が弾けるような感覚に囚われた。心臓が激しく脈打ち、吐く息も荒々しい。 それでも休むことなく右手で弄り続け、ついには触れるだけだった膣口に中指を挿し込ん だ。だが、膣内は思いのほか狭く、第一関節まで入れるだけでもひと苦労だった。 「んっ……あっ、つぅ……」  あまり無理をすると痛みすら感じてきたために、指の中ほど辺りで挿入を止めた。その まま膣内を掻き回すと、刺激に反応して熱く弾力のある肉の壁が保科の指を食いちぎらん ばかりに締めつける。 「はぁん、はっ、はっ、ああ、い、あっ」  今度は膣壁をこそぐように指先を立てながら、抽送を繰り返した。単純に指を前後に動 かすだけだったが、めくるめく快感が保科の全身に駆け巡った。 「や、あっ、気持ちいい! 気持ちいいっ!」  恍惚とした表情で反復運動を狂おしく繰り返す。水音を立てながら指を出し入れするた びに膣口の隙間から愛液が滲み出るのがこの上なくいやらしかった。 「あんっ、あんっ、ん……ぅ、ひんっ!」  次第にほぐれてきたのか、膣内の奥へ指がゆっくりと入り込んでいく。指全体で膣襞が 絡みついてくるのを感じて、切ない吐息を漏らした。 「やっ、あっ、と、届かないっ。んん、んう!」  奥へ奥へと指を進めるがそのうち長さが足りなくなってしまった。膣の最奥部分が疼い てたまらないのに、そこへたどり着けない。そのつらさに保科は性欲を持て余した。 「やぁ、やぁぁっ」  痒いところに手が届かないようなもどかしさをどこかで覚えたのを思い出す。あれはや はり風呂場で黒羽と体を洗いあった時のことだろうか。真正面で向かい合ってお互いの体 を擦り合わせるという洗い方には、戸惑いを覚えたものだったが、同時にちょっとした気 持ちよさも保科は感じていたのである。  黒羽の乳首がこちらの乳首と触れ合い、彼女の膝頭が股間を擦りたてた。黒羽の荒い息 が睫毛を揺らし、その甘い臭いが鼻をくすぐった。それらのひとつひとつが保科に未体験 の感情を目覚めさせかけた。だが、その妙な感情は幼い頃の思い出に浸った安心感によっ てどこかへ消えてしまったのだった。  思えばいま感じている欲情こそ、あのとき不鮮明だったものの正体ではないだろうか。 「くろ、ば、ねぇ……」  風呂場での出来事と彼女の顔を思い浮かべると、なぜか花弁から溢れ出る蜜液の量が増 えた。いけないとは思いつつ、自分の性器を弄くる指が親友のものだと考えると興奮度が 高まっていく。 「だめだってばぁ、黒羽ぇ……。んっ、そんな……とこ、触っちゃダメだろぉ……」  黒羽のものとして扱う指先は触れることをためらっていた淫核を弄り始めた。そこは怖 いくらいに最も感じやすかったためにあえて避け続けていた箇所である。だが、想像上の 黒羽は肉の芽に被った包皮を剥くとためらいなく指で弾いた。 「あ――――っ! やだっ、何か来る! 来るよ! あっ、ん、あっ、ふあぁぁぁあっ!」  ようやく訪れた絶頂感に保科は腰を浮かせた。切なげに眉根を寄せて涙を流しそうな表 情は、いつもツッコミを入れている時の子供っぽい保科と比べて、いや応なく女性を感じ させるほど艶かしかった。  断続的に腰が痙攣するたびに膣口のふちから雫が辺りに飛び散って染みを作った。入れ っぱなしで穴を掻き混ぜていた中指を引き抜くと、こもった水音とともに少量の粘液が床 に落ちて糸を引く。だらしなく開いた口からは涎があごを伝って鎖骨に溜まったが、保科 はそれをぬぐうことも億劫なまま悦楽の余韻を味わっていた。 「はあぁぁぁぁ……、あ、だ、だめっ、あっ、あぁぁぁ……っ!」  唐突に尿意が催してきた。反射的に括約筋が締まるが、いまだに続く甘い痺れに筋肉が 弛緩しているようでそのまま尿を漏らしてしまった。派手な音こそ立ちはしなかったが、 床に敷いたカーペットに小さな水溜りができる。 「ああ……ばかぁ、何やってんだよぅ」  恥ずかしさのあまり保科は泣いた。まさか本当にお漏らしをしてしまうとは思わなかっ たのである。垂れ流れる尿に罪悪感を覚えながらも止めることができない。その一方で興 奮していた時に性器から滲み出た液体が尿とはまた別物なのだと初めてわかったが、何の 慰めにもならなかった。 「どうしよう……これ。バレたら母さんに叱られるなぁ」  なかば自暴自棄になりつつ尿を出し切ると、ようやく落ち着いてきたのか保科は冷静に 部屋を見渡した。脱ぎ散らかした白衣と制服、下着類。アンモニア臭を漂わせる床の染み。 そして裸の自分。こんな所を見られたらどれだけ怒られることか。その母親はいまも買い 物に出かけたまま帰っていないようだったが、いつまでもこんな格好でいるわけにもいか ない。後片付けために立ち上がろうとした時、部屋のドアをノックする音がした。 「学子? いるの?」 「えっ!? く、黒羽!?」  保科は気が動転した。いつの間にか黒羽が部屋の前に立っていたことにも驚いたが、先 ほどの行為をドアの向こう側から知られたかもしれないのが何より怖かった。 「あ、あのさ、いつからそこにいたの?」 「ついさっきよ。お家にお邪魔したとき、ちょうど2階から泣き声が聞こえてきたから、 私……」  いけないとは思いつつ無断で家に上がったの、と黒羽の謝罪を聞きながら、保科は安堵 の息をついた。どうやら時間的に痴態の肝心な部分は聞かれずに済んだようだった。 「そっか、あたしこそごめんね。学校に行く前にパソコンの中で走らせておいたプログラ ムがうまくいってなくてさ、悔しくてちょっと泣いちゃったんだ」  苦しい言い訳だったがまさか本当のことを言うわけにはいかない。話を逸らそうと保科 は必死だった。 「ところで黒羽こそどうしたの?」 「あ、うん。学校の帰り道で学子にお薬をあげたでしょ? あ、あれね、私……間違って 別のものを渡しちゃったみたいなの」  ドア越しからでも申し訳なさそうな黒羽の様子が窺えた。 「間違って渡した方の薬は飲んだらいけないというか、学子に飲んで欲しいというか、い まはまだ早いというか。と、とにかく、飲んでないよね?」 「もう飲んだよ!!」  思わずいつもの調子でツッコミを入れた。そういうことは早く教えて欲しかった。いま さら謝られても困る。 「の、飲んだの!? た、学子、部屋に入っていい!?」  どういう理屈なんだとは思うが、黒羽なりに心配してくれているのだろう。そのことは 単純に嬉しくもあったが、いま部屋に入られるわけにはいけなかった。 「ちょっと待った! 部屋の中が散らかってるから片付くまで待っててよ!」  保科は服も着ていなかっただけに焦った。ドアに鍵はかけていたからこちらから開けな ければ黒羽も入ることはできない。いまのうちに着替えて床に染み付いた汚れを適当にご まかさなければ! 「……Machen Sie das Gatter zuganglich.」  ふと、耳を澄ますと廊下側から奇妙な声が聞こえた。念仏のような祈りような囁き。こ れはドイツ語だろうか、その意味はとっさにわかりかねた。 「黒羽、何してんの?」 「待ってて、いまから魔法でこのドアを開けるから」  また黒羽の世迷言かと保科は苦笑した。科学狂信者の保科は魔法の存在を認めていなか った。もちろん確実にないと証明できているわけではなかったが、現実的に考えれば魔法 はしょせん夢物語だ。だから黒羽に鍵の締まった部屋を開けることはできないはずだった。 「Offnen Sie Verriegelung!」  高らかな詠唱とともに硬い金属音を鳴らしてドアの鍵が外れた。 「何てこお!!」  驚きのあまり語尾があやふやになる。まさか本当に魔法があるとでもいうのだろうか。 黒羽の妄想癖がまさに具現化したような展開に開いた口がふさがらない。  真実は黒羽が密かに作っておいた合い鍵を使用しただけだったが、そうとは知らない保 科は頭を振って起こったばかりの出来事を否定し続けた。その間にもゆっくりと開いてい くドアの隙間から黒羽の長い髪が覗いた。 「だ、だめだぁっ!」  保科はとっさにドアを閉めようと飛びかかった瞬間、床に置いてあった制服に足をとら れて尻からこけた。 「ったぁ……」  激痛に顔をしかめながら腰をさすると、自分の体の上に影が差した。顔を上げてみれば、 目深にかかった前髪の向こう側からはっきりとわかるくらい大きく目を見開いた黒羽と視 線が合った。 「あ……」  それはどちらが漏らした呟きだったか。二人の間で空気が凍った。全裸でしかも大股を 開いている保科と呆けた顔をして二の句を継げないでいる黒羽。この状況はどこかで見た ような気がした。確か水泳大会の時にお互いの立場が逆ではあったが、気まずい空気が流 れたのを覚えている。  しばらく続いた沈黙に耐え切れなくなった保科はしどろもどろに弁明を試みた。 「こ、これは違うんだよ! そう! ラビビのメンテナンスで服を汚したから着替えよう としただけで……」 「学子、オナニーしてたんだ」  思いもかけない黒羽の台詞に保科は面を食らった。オナニーとは先ほどの行為のことを 指すのか。保科は妙に感心すると、ほんの数分前までさかのぼって自分の痴態を思い出し と赤面した。  淫らに嬌声を上げて乳房を揉みいだき、性器を弄くっていたこと。さらに行為の最中で 目の前の黒羽を想像して果てたことが保科の感情を大いに揺さぶった。そんないやらしい 自分を幼い頃からの親友に知られたのが何よりつらかったのである。 「あたし、えっと、黒羽に謝んないといけないことあって、その……ぇう」  そこからは胸の奥からこみ上げてきたものに阻まれて言葉にならない。黒羽に対する罪 の意識から彼女の顔を見ることもできず、ただひたすらに泣きじゃくった。 「学子」  心まで丸裸になった保科を包み込むように黒羽は抱きとめた。母親があやすように保科 の頭や背中を撫でる。 「だいじょうぶ。学子は何も悪くないよ。エッチな気持ちになってオナニーしてしまうの は全然おかしなことじゃないから」 「黒羽ぇ……」  保科も黒羽の背中に腕を回して強く抱きついた。いつもそうだ。自分が不安になった時、 幼なじみはこうして優しく笑みを浮かべ、しっかりと抱き締めてくれていた。その度に心 が落ち着いて安心感を得られるのだ。  しばらく抱き合ったままでいると次第にえずきも収まってきた。 「……ありがと、黒羽。もうだいじょうぶだから」  名残惜しくもあったがやはり裸のままでいるのは恥ずかしい。いい加減に服を着ようと したが、首と背中に巻きついた黒羽の腕が保科を解放しなかった。 「ねぇ、学子」 「な、何?」 「……よかった? オナニーして気持ちよかった?」  保科は反応に困った。突然の質問に対して正直に答えるべきかどうか。だが、いまなら 黒羽に何を話しても受け止めてもらえそうだった。頬が火照るのを感じながらも告白する。 「気持ちよかったって言えばそうなるかな。初めてだったからよくわからなかったけど、 とにかく凄かったよ」  この時、保科は自慰行為をするきっかけになったのは黒羽から渡された薬によるものだ ということを忘れていた。そして、優しげに微笑む黒羽が、その実、全裸になった保科を 目の当たりにして発情していたことに気づかなかった。 「じゃあ、もっと気持ちのいいこと、教えてあげる。ふふふふ」  そう不気味に微笑む黒羽に保科は押し倒された。抵抗することもできず、唇を奪われる。 それは親愛の情を表すものではなく、相手を貪ろうとする欲望が見え隠れするものだった。 生暖かい舌先に口内を蹂躙されて不覚にも保科は再び体に火がつくのを感じてしまった。 (何で黒羽!? こんなのイヤだよ! でも……)  視界に大量の黒髪が流れ落ちてきて黒羽の表情が見えなくなった。不安に怯えながらも 一抹の期待を抱きつつ、保科学子の長い夜が始まりを告げた。

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