「何で俺が…」
ぐちぐちと文句を垂れてはいるのだが
反して少年の頬は紅く綺麗に染まっていて…

わかりやすい少年の表情にまた男も笑みをこぼす。














馬鹿も風邪をひく。













キアが風邪をひいたという。
元気に振舞ってはいるが何度も何度も咳をするキアを見ると
どうやら嘘ではないらしい…

「馬鹿は風邪引かないって…あれ嘘だったんだな」
クスクスと笑うイェンスの頭をキアがグーで軽く殴る。
「うっせーっての」
「……え……」

しかしいつものような強さのない弱弱しいキアに
イェンスは不安の表情を見せた。

「本当に…大丈夫か?」
「お?心配してくれてるんだなぁ俺のこと。」
ニヤついたようなキアの表情を見て
またイェンスはばつが悪そうにふいっと目を逸らす。

「別に…そんなつもりじゃ…。」
ぷくっとふくれるイェンスの顔がなんとも可愛らしく
思わずキアも笑ってしまう。

話を逸らすようにイェンスはあるものを後ろから持ち出した。
「何だコレ?」
「な…か…母ちゃんが…そう母ちゃんがもってってやれって…。」
そういって取り出したのは小さな鍋に入った
「粥…か?」
イェンスは鍋からダイレクトに一杯スプーンに掬うと
キアの口元へ運んだ。

「……食えよ。」
案の定…とでもいうのだろうか,
イェンスの頬にはこれでもかというくらいの綺麗な桃色が浮かぶ。
しかしあっけにとられてかたまってしまうキアに
イェンスの恥ずかしさは止まらなくなってしまった。

「…もう…いいから食えっての!」
湯気も上がるようなまだ熱いその粥を,イェンスはキアの口に押し込んだ。

「ぎゃぁぁぁぁ!あちっ…っちーっての!!」
慌てつつもキアはその粥を飲み込むと…

「ったく何すんだよ!」
怒った顔でイェンスの頭を平手でパチン…

と思いきや寸でのところで平手を止めるとイェンスの頬にその平手を滑らせ
するりと撫ぜていった。
叩かれると思い一気に青くなっていた肌にさっと
戻る赤は滑っていった手の通りに…

「サンキュ。」
ふとキアは気がついた。
その手の甲にはちょっとした生々しい火傷のあとがあることに…
火傷のあとにそしてキアはそっとキスを落とした。
きっと今日出来たのだろう…この粥を作るために…
母ちゃんが!なんて嘘をついていたけれど。
見る見る内にイェンスの傷跡からは,じんわりと熱さが広がっていく…







「あぁぁぁぁぁぁぁ!もうさっさと粥食えっての!早くしねぇと口に流し込んでやるからな!」





























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うぉぉぉ!我ながら意味不明な作品が出来てしまった…orz
日記を読んだ方はわかると思うんですけど,このネタの出来た経緯…
やっぱり頭に浮かんだ光景は一瞬の出来事なわけで
そうなるまでの過程やらその後のやりとりやら
いろいろくっつけて小説にするのって大変だわ…
こういう時,イラストが可愛くかけたらどれだけ素晴らしいことだろう…
私,絵はびっくらこくほど下手下手なのでダメダメです。
絵かける人ってスゲェなぁ…
しかしすっかりきみに惚れこんでしまったよイェンス…
どうしてくれるんだいこんな私のことを(Д`*)


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