タイトル『好き。』
胸に秘めた大切な想い
悲しみだとか喜びだとか苦しみだとか至福感だとか
そういったものはどれも自分の中にある
口にしなくては周りには見えない伝わらない気持ち。
だからこそ
口に出してきちんと伝えることに意味があると思うんだ。
でもね,いつもいつもその言葉をいっていたんじゃ
どんどんその意味も薄れていく気がするんだ。
だから『君と僕の特別な日』にだけ贈るよ。
・・・“好き”
付き合い出して1年目の記念日。
そこで彼の口にした言葉をふっと思い出していた。
鮮明に覚えている,あのときの真剣な眼差しと言葉を
一字一句忘れたことなんてない。
そして今日はその『君と僕の特別な日』なんだから。
「どうしたの?
昴
。ぼーっとしちゃって。」
心配そうに覗き込んでくるヒカルくんに
私はあわてて向き直った。
「い…いや,何でもないんだけど…」
恥ずかしさのあまりそっと顔を背けてしまった。
去年の今日のことを思い出して一人で恥ずかしがっていた
・・・なんて言えるはずもなくて。
私は真っ赤に染まっているであろう頬を両手で覆った。
するとそんな私の両手の上からそっとヒカルくんも両手を重ねて
そのままゆっくり顔を近づけてきてた。
だから私もそっと目を閉じてそれを待つ。
ソフトな口付けをされたかと思えば
急にディープになったりと別人のように大胆になるヒカルくんに
いつしか私は酔いしれていた。
頬も上気して息も詰まってきた頃
ようやくその長かった口付けから開放され
私はその顔をただとろんとした瞳でじっとみつめた。
「去年のことでも思い出してた?」
くすくす笑われて,何だかちょっとやるせない。
ヒカルくんは私のことなんでもわかっちゃってるんだなぁと
くすぐったい気持ちにもなるけれど。
でも・・・本当だから言い返せない。
「・・・そうだよ,だって!今日あの言葉を言ってくれると思ったら私・・・」
まだ言いたいことの途中なのに,私のその言葉はまた
ヒカルくんの柔らかい唇に飲み込まれてしまった。
そっと撫でるように唇を奪われすぐにそっと離した。
「好きだよ
昴
,ずっとずっとね・・・」
きっとさっきよりもっと
さっきよりずっとずっと
去年よりもっともっともっと
「私も好きだよ,ヒカルくん。」
言葉より大切なものはたくさんある。
そしてこの想いもそのひとつ。
凄く…凄く大切なもの。
だけどそれを伝えるのはこの言葉。
だからまた次の『君と僕の特別な日』に
もっともっと大きく膨らんだこの想いを伝えるよ。
・・・“好き”
次のこの特別な日にもまた今日のことを思い出すんだろうな。
+++++++++++++++++++
えっとキリリクの夢小説『久遠くんと甘い夢』
課題はクリアできているんでしょうか…
いや…そういううんぬんの前に久遠くんのキャラがつかめているのかすら怪しいぞ;
甘いといったらいちゃいちゃ,いちゃいちゃといったらキスキス~♪
とか安易な考えで書いてしまいました。
しかもまたすっげぇ短いし…うぅぅ…申し訳ないです(汗)
私にしては珍しくちょっとロマンス入ってる気がするのですが(笑)
と…とにかく頑張りました,何はともあれ1000hit
昴
さま,ありがとうございました。
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