タイトル『ヤキモチをやかせろ!』









「また他の女の子と出掛けるのですか…」
電話の向こうの金髪野郎にため息と怒りの混ざった声をなげる。
まぁね,今に始まったことじゃないけどね。
「何,ため息?うれしいなぁ。僕にヤキモチやいてくれてるんだね。」
ニヤニヤしながら受話器を持つ金髪の顔はいとも簡単に想像がつく。
「だから僕, ちゃんが好きさ。だ〜い好き。」
ちゅ…なぁんてわざと音をたてて…。
「はいはいどうも。」
ガチャリと電話を切りましたが,ねぇ軽井沢大輝?
本妻の私とのデートはもう何週間お休みしてるかわかってるのかしら?
3週間…デスヨ!
3週間!サンシュウカン!さ・ん・し・ゅ・う・か・ん!!!

いくら浮気性なあんたの性格をわかってるからって
私もそろそろ限界ですよ,おわかりかな?旦那さん!
・・・私を甘く見てもらっちゃ困るのよね。

ふっふっふ。私には女友達がた〜んといることをお忘れかな?
みてらっしゃい,旦那さま。
私を怒らせるなんて10年早いことを教えてあ・げ・るv
ぴっぴっぽ,私は早速近くに転がった携帯に手をつけた。
















「あぁ君はなんて美しいんだ!ってここでさっと手を握って…」
浮気性の馬鹿な旦那様は今日のお相手である私のお友達の一人とのデートのための
デモンストレーションなんてしていた。
自分のセリフを言い終えるとさっと反対側にうつりその手を握り返す練習…
本妻ながら呆れますよ,本当に。
まぁでもそんなことやってられるのも今のうち。
作戦開始よ!








「…っとこんな感じかな?」
一通りのデモンストレーションを終えると時計を確認した。
あたりをキョロキョロ見渡し,奴は心を躍らせているようだ。
そろそろね!さて行きますか。
そう,作戦というのはそのデート相手の彼女って奴に変装して驚かすってヤツ。

「あっ?軽井沢くん?」
小さく手を振り自分でも気持ち悪いくらいのぶりっこをし,彼に近づく。
上はちょっと可愛く下は軽くカジュアルに青と白の水玉のシャツにデニムの短いスカート。
上出来よね?
「今日楽しみだったのぉ,ね,手繋いでいこ!」
偽りのデートだもんね,こいつ一体他の女の子とどんなデートしてんのか
極限まで追求してやるわ。
それを弱みにして,少しくらいは私のわがままにもつきあってもらわないとね。
しかし,驚くことに予想に反する答えが返ってきた。
「僕も一応はその辺けじめつけてるからね。それは出来ないよ。」
笑いながら軽く差し出した手を振り解く彼。
びっくりして呆気にとられていると金髪は金髪らしく先を促す。
「さぁ,今日は君のために最高のお店をみつけておいたよ。」
なんていってこれから向かう先に指を向けた。

私なんて滅多にいいお店につれていかないくせに他の子は連れて行くのか!
なぁんて頭の中でかんしゃくを起こす私。
しかしまたしても予想は裏切られた。
ついたお店はなんと
・・・・・ごく普通のファーストフードのお店・・・・・
そして君のために用意した絶品だよ。
などと差し出してきたのは普通のハンバーガー…って一番安いじゃないか!?
「これが,絶品…なの?」
はっ!地声だしちゃったよ…
恐る恐る金髪を見ればびっくりして目をぱちくりさせている。
ば…バレタ…?
しかし金髪は髪を揺らし,妙に色気を出してかきあげると言った。
「絶品…ううん。本当はね,君のために用意した絶品は別にあるのさ。」
くすくす笑ってさぁと手を握られ,次に連れて行かれたのは
・・・・・ファミレス・・・・・
そして運ばれてきたのはあんみつ。
あんみつといえば私の大好物…
「どう?おいしい?」
なんて頬杖をつきながら私の瞳を覗き込んでくる。
光が当たって輝いているようにさえ見える。
綺麗な…憎たらしいほど綺麗な…金髪。
「・・・おいしい…けど。」
しかも何でこの店のあんみつなの?
この店のあんみつは私が一番好きだって知ってるのに。
軽井沢大輝だから教えてあげた私のとっておきの食べ物なのに。

「何で!?何でこのあんみつ他人に教えるのよあんたは!」
ついかぶってた帽子を脱ぎ捨てキレた私。
あぁあぁ私ってば墓穴掘っちゃったよ・・・。
どうしようもなく顔をしかめる私を見るなり
このフェミニストはあろうことか爆笑しだしたのだ。
いや,正確にいうならば我慢していた笑いを放出した。というのが正しいのだろう。
なんなのよもう!
「ごめんごめん。」
いうなり私の頭をなでなでし出すこの男!
んぎゃーっ!どういうことよっ!!
パニックを起こす私をよそにこのフェミニスト。
なんていったと思います?
「わかってたよ, だって。でもだんだんヤキモチやいてくのが可愛くてさぁ。」
・・・そんな・・・。
それじゃ何?私のヤキモチ焼かせよう大作戦は,結局このフェミニスト彼氏の
手の中で回されてたってことなの?
くやしいーーーーー!!
「さすが僕の だよね。はは,僕って罪作りな男。」
何かヒトコトくらい言い返してやるんだから!えーっとえーっと……
いっぱいいーっぱい頭を回転させたのに。
普段は使わないに等しい左脳もいーっぱい働かせたのに。
言い返せるヒトコトがこれだけってどういうこと。










「……私もいっぱいヤキモチやいたんだからねっ!」











って言い返しになってないじゃない私ーーーーーーっ!

で,その後はどうしたかって?
あの金髪フェミニストってば
「次は僕とのちょっと痛いけど気持ちイイ,甘い時間だよね ちゃん。」
なんて言われたから一発ハリセンかましておきましたよ?






























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ギャグ調のもの、そういえば最近書いてないね自分。


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