タイトル『大嫌い』

















私がずっとずっと好きな人には最近彼女が出来たそうです、
彼は今きっと凄く幸せなんだろうな、
ずっとずっと想っていた人の幸せ、
そのことは私にも幸せなこと、

そう思いたかったのに

どうして素直に喜べないのかな、
好きな人が楽しそうにしているのは、
私だって楽しいって、
そう思うはずなのにな、

どうしてそう思えないのかな……。

ずっとずっと夢見ていた、
隣を歩けるその場所は、
もう手に入らない、

さようなら守くん
そしてさようなら
私のこの想い















「今までずっとありがとう!」
この大きな木の下は誰もいない私だけの秘密の場所で
すっきりするように大きな声で叫べばすっきりする予定だった。
私の声が風にまぎれて巻くように飛んでいくように
吸い込まれていくはずだったのに

こだまするようにその声は何度も私の耳に残ってしまう。
私を試すように
私をあざ笑うように

「本当は今だってずっと好きだよ……。」
ずっとあなたの隣にいきたかったのに
知らない女の人にとられちゃって
嫌だ。
傍で笑うのは
絶対私だって決めてたのに…。

「そんな女…いなくなればいいのに……。」
あの女がいなければいい
そしたら私が近くにいける
支えてあげられるパートナーになれる
あんな女よりもっともっと大切にしてあげられる

一度言葉にしたら醜い感情はどんどん溢れてかえってきてしまう。
止まらなくて
そんな自分に涙が出て

こんな女じゃ好きになってもらえるはずがないと
自己嫌悪に陥ってしまった。

「う…う…嫌だよ…こんな自分…大嫌い!」

誰もいないから泣き叫んで
大きい声でいいたいこと言った。
今度こそすっきりすればいいと思ったから……













さん。」
後ろで誰かが私を呼ぶ声がした。
つい反射的に私も後ろを向いてしまう。
ぐちゃぐちゃになった顔そのまま
その人に曝け出してしまうように。

「すす…むくん。」
何も言わずに彼はそっと私の背中をぎゅっと抱きしめてくれた。
「あ…あの…」
驚き慌てしどろもどろな私に何も言わなくていいと
絡める腕にまた力が込められる。

理由も聞かずに進くんはただ胸を貸してくれた。
何もかもを知っているのか
何もかも知らないのか
それすらもわからないけれど

私は甘えてしまった。
その暖かく迎えてくれる胸に
そして腕に
ぬくもりに。

進くんは私にあるこんな醜い感情を知ったらどう思うのだろう。
他の男に惚れて
何も出来ずに振られるような形になってしまって
一方的にその女に醜い思いを寄せるこんな私のことを
素直に祝福すら出来ないこんな醜い私のことを……。













やっぱりこんな私は嫌な女。
自分が自分で……大嫌い。
















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また悲恋…どんだけ私は病んでるんだって話ですが。
まぁ好きなので,これは好みなのでどうかお許しを。
webラジオを聞きつつ執筆いたしました。
小説の更新はしばらくおやすみ?してたので久々の小説。
こんなんですみません……。


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