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琉風が部屋の前に立つと、ノックをする前に蘇利耶が扉を開けた。
「入って、気づかれるとまずいから」
「…はい」
琉風が部屋の中に入ると既に呂揮がおり、三人は頭を付き合わせるような形でベッドの上に座る。

『みっしょん開始!』というチャットへと蘇利耶に促されるまま2人は入室した。
「よし、これで誤爆防止対策はバッチリと」
「あの…蘇利耶さん俺やっぱり」
「出来ませんなんて言ったら全裸で作戦決行ね」
言いかけた琉風の言動を遮り輝かんばかりの笑顔で先手を打たてしまってはもう何も言えない。
そのやりとりを見ていた呂揮はぽんぽんと琉風の肩を叩いた。
「ここまで来て今さらだよ琉風。蘇利耶さんが今夜のために色々根回ししてくれたのを無駄にしちゃ駄目だって」
「…分かった…」

琉風から偶然に、そして半ば強引に理に会いたがっている事を聞いた蘇利耶は、
その会いたいという思いの内にある真意――――理との行為を望んでいるというのを知った上で
冷やかすことなく理と引き合わせるための役目を自ら買って出た。
そして思い立ったが吉日だとその日の深夜、今まさに計画実行へと移そうとしていた。
wisでは3人での会話は不可能、PT会話だと他のメンバーに駄々漏れになる。
ギルドチャットが出来ない蘇利耶のために作られたPTは今となっては仇となり、せめてPT誤爆防止のために
チャットを立ててこうして会話するくらいしか方法はなかった。

「不壊…私のギルドのサブマスターね、そいつに話はもうつけておいたから。琉風は最初の打ち合わせ通り上手く会話合わせていってね」
「分かりました」
「あんまり挙動不審な行動とるなよ琉風、お前の態度一つで計画がダメになる可能性だってあるんだからな」
「う…うん!」
嘘が苦手な琉風はとにかく顔や態度に出やすく、それを知っている呂揮は釘をさすも両手で
握りこぶしを作るその仕草は余計に心配をかきたたせるほど頼りない。
どちらにしても行くのは琉風一人になるので上手く切り抜けることを信じる以外に方法はないのだが。
「問題は琉風がイスネルフに行く時ここの面子にどうバレないようにするかね。誰か一人でも起きてる内に
 移動しようもんなら一発でバレるし、かと言ってPT抜けたら怪しまれるし…今日一番最後に部屋戻ったのって彩だっけ」
「はい、40分前ですね」
呂揮から時間を聞くと難しそうな顔で蘇利耶がんーと唸る。
「寝てないか寝ててもまだ浅いか…か。よしもう少し様子見よう、彩人の気配に敏感だし」
「それなら問題ないと思います。今夜は彩マスの部屋のドア完全に閉まってましたから」
「どういうこと呂揮?」
怪訝そうに聞いてくる蘇利耶に、チャット内で他に聞いてる人間はいないのだが一応と言う様に呂揮は少しだけ声を潜めて話し出した。
「彩マス普段は緊急時とか何かあった時のためにいつも部屋のドア少し開けてるんですよ、
 それが閉まってるのは史乃が部屋に居る時なんです。だから琉風が移動してもきっと
 気づかないですよ。そんな余裕もないと思いますしね」
「あぁなるほど…くっそリア充どもめっ」
全て言わずとも理解できたのか蘇利耶は毒づくが、琉風は2人のやりとりにきょとんとしている。
「ねえ呂揮、どうして史乃がいると彩マスはドア閉めるの?」
「…琉風もしかして本当に分からないの?」
「はい、蘇利耶さんは分かったんですか?」
琉風の様子から本当に理解していない事を察した蘇利耶が哀れみ込めて呂揮の背中を叩いた。
「呂揮、君も色々大変だったんだね」
「分かってくれて嬉しいです」
「蘇利耶さん、呂揮。あのっ」
「それよりも!まずは他の…らこさんや莉良が寝てるか様子見てこないと」
逸らすように呂揮が話を切り出した所で蘇利耶が立ち上がる。
「私が行く。女性エリアは同じ女なら出入り自由なんでしょ?」
「それはやめた方がいいと思います。もしらこさん起きてた時言い訳厳しいですよ」
呂揮の意見は最もだと思ったか顎に手を当てて考えるような仕草をする。
桜子の洞察力に関しては蘇利耶もよく知る所らしい。
「よし、じゃあ部屋の前までは行かないで遠巻きにらこ達の部屋の様子見てみるよ。
 喉かわいたから飲み物取りにって感じであくまでさりげなく」
「分かりました、お願いします蘇利耶さん」

蘇利耶が部屋を出て数分ほど経った後、呂揮へと蘇利耶からのwisが届く。

『今リビングから部屋の様子見てるんだけど莉良は完全に寝てるね、ドア越しからちょっとだけど
 寝息聞こえてくる。らこは………うん大丈夫。琉風に移動してもいいって伝えて』
『分かりました』
『…………………………………………琉風行ったね』
『はい、あらかじめメモしておいたポタで今ブリトニアに入りましたよ』
『OK。じゃあ正直に言う、らこにバレた』
『えぇぇぇぇぇッ!?』
『バレたっていうかバレてた?夕飯時に琉風と話した時ちょっと様子変だと思ったって』
『俺もその時側にいたんですけど正直ちょっとヤバいかもって思ってたんですよね。
 隠し事とか嘘とかってなると琉風の奴途端に挙動おかしくなるから』
『一応交換条件の規約違反に該当することだしらこには上手い具合に話しとく。
 あと琉風にはこのことは内緒でお願い、流石に私もうあの子の泣き顔見たくないし』
『欲求不満だってこと蘇利耶さんにバレた時ももう泣きそうでしたしね…分かりました
 琉風には内緒にしておきます。とりあえず俺このまま降りてこない方がいいですよね?
 俺まで介入してるって分かったら色々ややこしくなりそうですし』
『そうしてくれると助かる。呂揮は悪いけど私の部屋で寝て、明日早いでしょ』
『今女性が使ってる部屋で寝るのは流石にまずいですよ。琉風のベッド使わせてもらいます』
『わかった、おやすみ呂揮』
『おやすみなさい蘇利耶さん』

wisを切ると大げさにため息をつきながら蘇利耶は桜子の向かい――――理が腰掛けている台所の椅子に座った。
「あーあバレちゃってたか。上手くいくと思ってたのになぁ」
「ここだけの話にしておくから大丈夫だよ。不壊くんは今回の事に関して何も言ってなかった?」
「NOって言ったらPV行ってでもって思ってたんだけど意外とあっさりOKくれたの。あいつにしては珍しい」
「…相変わらず優しいんだね蘇利耶くん」
「へ?」
「琉風くん最近ちょっと元気なかったんだ、きっとリィくんに会いたかったんだと思う。だから蘇利耶くんかけあってくれたんでしょ?」
「だって側に行きたいっていう気持ち…なんとなく分かるし」
「それと出雲さんから聞いたよ。交換期間中でここに居る間どうして私の部屋共同で
 使うって話断ってリィくんの部屋使うって言って聞かなかったのか。狩りで深夜とかに出かけることも
 あって私に迷惑かけたくないって気を使ってくれたんだって?」
「しまった出雲に口止めすんの忘れてた…ってか空気読んで黙ってろっての!」
「リィくんの代わりに魔女砂集め手伝ってくれたり、ギルド資産のための狩りだって積極的に参加してくれてる。
 蘇利耶くんのいるギルドの有益のためじゃなく純粋に私達のギルドのために頑張ってくれるのが私はすごく嬉しい」
「………」
蘇利耶が急に無言になり俯いてしまう。桜子は椅子から立ち上がり蘇利耶の隣に来て静かに肩を置くと、無言できゅっと抱きついてきた。
「もーやめてよねらこ…人の涙腺緩ますの」
「どうかしたの?」
若干涙声になっている蘇利耶の顔は見ないまま桜子が尋ねると、ずぴっと鼻をすする音が
聞こえてそれから蘇利耶が小さな声で話しはじめた。
「ここに来る前に強制脱退させた男の恋人に人の彼氏を取り上げておいて突然捨てるとか
 随分いい性格してるわねだって…私いつの間にか彼女から恋人を取り上げた女になってた」
「でも蘇利耶くんはそんなことしてないじゃない」
「うんしてない。確かにそいつには好きだって言われた…でも私はちゃんと断ったし拒んだ!
 私には好きな人がいるの、その人じゃなきゃ絶対嫌だって!それなのに、
 部屋の鍵ちゃんとかけてたのにベッドにまで潜り込んできて!!」
「分かってる。蘇利耶くんが一途なの私知ってるよ」
最後には半ば叫ぶように言った蘇利耶の頭をぽん・ぽんと桜子は優しく撫でると、泣いていた蘇利耶が顔を上げた。
「ここのギルドや澪のギルドの皆は出雲と不壊と同じで私を変な色眼鏡で見たりしなかった。
 私がちょこっと何か手伝ったり一緒に何かやっただけで喜んだり楽しそうにしてくれるのが本当に嬉しかったの」
「私達も蘇利耶くんと一緒にいられて楽しいよ。私も、ギルドの人たちも皆君の事が大好きだもの」
「…ありがとらこ」
桜子の笑顔につられるように蘇利耶も涙目に笑顔を見せた。

「そうだ、丁度良かったかも」
桜子が急に思い出したように手をぽん、と叩き台所の隅においてある木箱を漁り出す。
ごそごそと取り出して蘇利耶に見せたのは緑色の瓶。
「それもしかしてお酒?」
「うん、一緒に飲もうよ。蘇利耶くんがここに居る間に『おうち女子会』やりたいって思ってたんだ」
「………私もものっすごくやりたい」
さっきまでの泣き顔はどこへやら瞳をきらきらさせて答える蘇利耶の前に桜子は酒の瓶を静かに置いた。
「じゃあ決定だね、グラス出してもらっていいかな。私おつまみになりそうなの用意するから」
「おっけー!…ととっ」
元気よく返事した所で寝ている者もいる深夜な事を思い出して口を閉じつつも嬉々としてグラスのある棚の扉を開いた。

* * *

「不壊、これが今日の模擬戦データです」
軍儀室で向かい合わせに座っていた出雲から受け取った資料を見た不壊は、黒縁眼鏡を直しながら僅かに眉を寄せた。
「んー…全体的にまだ守りが甘いか。リィはどうだ?」
「結論からいうと戦力・機動力・連携と非のつけようがありません。PT戦でも初対面の
 メンバーと事前にきっちり打ち合わせしているのか少々揺さぶったくらいではまるで動じませんでした」
それを聞いた不壊は意外だというように目を丸くした。
「へえ、本人の意思で来た訳じゃないしあんま積極的に交流しようとするタイプには見えなかったんだけどな」
「『色即是空』から来ているという自覚からじゃないでしょうか。あちらに所属する方達はマスターの顔に泥を塗るような事はしませんし」
「マスターねえ…」
そこで不壊は交渉時に『リィがいなくなったらさみしいだろ!』と言った彩の事を思い出し、また肩を震わせて笑い出す。
「突然笑い出してどうしました?不壊」
「いや、あれも彩の人徳だなって思ったんだよ。尊敬っていうか単純に皆が彩を好きで、
 彩も皆が好きなんだろう。殺伐とした我がギルドにとっちゃ羨ましい限りだ」
「そうですね。羨ましいです本当に」
妙に神妙な面持ちになった出雲に向かって不壊は一枚の紙を出して見せた。
「報告書上がってたぞ。出雲の制裁許可もらってリィが2人ほどのしたって」
「すみません」
「別に謝らなくていい、っつかどんな顔してすごんだんだよお前。出雲さんに怒られましたって
 鬼か悪魔にでもあったみたいに震え上がった声出してたぞあいつら」
「…桜子さんがギルド内において娼婦のような事をしていると彼らが勝手に思い込んで自分達にも相手をさせろとリィ君に頼んでいたんです」
状況が容易に想像できたのか不壊は大きなため息をついた。
「なるほど、ホームではとっかえひっかえの乱交なんだろ俺たちにもヤらせろやってとこか。
 想像力豊かなのは結構だがあのギルドに限ってその展開はねえなぁ」
その時の事でも思い出しているのだろうか。出雲の漆黒の瞳は普段は温厚な時には決して見られないような冷たさを宿していた。
「はい、『所詮は1人じゃ何も出来ない聖職者だ、抵抗する事があっても2・3発殴ればすぐ 大人しくなるだろう。
 あとはヤってる最中の写真でも撮って脅せば外に漏れる事も無い』―――そんな事を彼らは笑って言っていました。
リィ君は何も言いませんでしたが思うところはあったと思います。その場で厳重注意・制裁許可を出してリィ君に罰して頂きました」
「別にいいだろ。お前は恋人として、リィはギルドメンバーとして腹立てんのは当然だ」
「蘇利耶も…」
「あ?」
「蘇利耶もそうです。根も葉もない噂や誤解、それによる心無い言葉で何度嫌な思いをしてきたか」
「―――そういえば俺よりも蘇利耶との付き合いは長いんだったな」
「はい。今回リィ君に対して言われたような言葉を数え切れないほど聞いてきました。
 何故彼女の美しい見た目だけに囚われ続けて内面部分を見ようとしないのでしょうか。心温かくとても優しい女性なのに」
「おい出雲、らこっていう恋人持ちで他の女ベタ褒めとかそれ修羅場フラグってヤツだぞ」
「…え……………………………えぇッ!?」
不壊の言葉が浸透するまでややしばらくかかったのかぽかんとしていたが、
意味を理解するや否や違いますとでも言うかのように両手をばたばた振って見せた。
「ごごご誤解です誤解です!蘇利耶はあくまで友人としてです!桜子さんは僕には
 勿体無いくらい素敵な所が沢山ありますよ!ただそれを言うとなると長くなって語りつくせなくて…」
「おいコラ修羅場フラグの上におノロケ炸裂か?」
「だだだだだから誤解です不壊!!」
悲しそうな顔をしていたと思えば赤くなり、慌てつつも幸せそうに微笑んだかと思えばまた赤くなる。
そんな出雲を一通りおちょくり満足したのか不壊はまぁあれだ。と話を切り替えた。
「俺達は蘇利耶がこのギルドでちゃんとふんばって立っていられるようにいつも通りに
 支えてやりゃいいんだよ。馬鹿やりはじめたらほっぺびろびろ伸ばしてやってな」
そう言ってこつん、と拳で出雲の漆黒の鎧を叩くと出雲の瞳に本来の優しさを宿す色が戻ってきた。
「蘇利耶がとんでもない事をしようとしたらもちろん止めはしますが、流石に
 友人相手といえども女性のほっぺを不壊のようにびろびろ伸ばすことなんてできませんよ?」
「お陰で俺のほっぺが伸び放題なんだがな」

左頬を撫でながらやや嫌味を含ませ言った所で不壊へのギルドチャットで会話が切れる。
門を守っているパラディンの一人からだった。

『不壊さん、門の所に色即是空の琉風と名乗るモンクが来ています。貴方に面会希望されているのですが追い払いますか?』
『あぁいい、客室に通してやれ』
『ですが交換期間中は我がギルドとの交流は確か禁止という話だったと…』
『ギルド資産の攻城戦用装備の受け渡しとギルド会議の内容報告のため
 特例で許可したとのことだ。マスター・蘇利耶から俺が事前に話を聞いてるから問題ない』
『そうでしたか。では客室に通しておきます』

「っつーわけだからちょっと行って来る」
「分かりました。あ、不壊」
立ち上がり部屋を出ようとした不壊を出雲が呼び止める。
「交換はともかく内容報告ともなると短い時間では終わらないでしょうし飲み物と一緒に何か夜食でも運ばせましょうか?」
「いやいい。出したとしてもどうせ食うのは数時間先になるだろうからな」
「???」
「いいから出雲はそろそろ寝とけ、明日は同盟ギルドとの模擬戦入ってるだろ」
意味が分からないのか小首を傾げる出雲の肩を叩き不壊は軍儀室を後にした。

「こんばんは琉風」
「!!」
客室に通され隅の椅子に申し訳無さそうに一人ちょこんと座っていた琉風は聞こえてきた声に反射的に立ち上がった。
「こんばんは!あの…貴方が不壊さんですか?」
深い青色をした短い髪に黒縁眼鏡をかけたハイプリースト。
蘇利耶から聞いた不壊の外見と一致しているその相手へと名前を呼ぶと、
当たっていたのかハイプリースト・不壊は小さく頷いて見せた。
「あぁ、ここのサブマスターをやってる。蘇利耶から話は聞いた、ギルド資産装備の受け渡しと会議報告だっけか」
「はい、メンバー交換期間中にすみません」
「琉風こそわざわざご足労だったな。持ってるのが渡す装備か?」
「…………………………………………………………そうです」
「報告も交換もリィの所でやってもらう。あいつの部屋こっちな」

会議報告なんて嘘。理に渡す装備だと言って持ってきた包みの中身も装備なんかじゃなくて全く違うものだとバレてしまったらどうしよう。
そんな緊張感の中にっこりと優しそうな眼差しで理の居るであろう部屋へと
案内してくれる不壊に対する罪悪感もプラスされ琉風は目をろくにあわせられなかった。
胸に抱えた包みをぎゅっと抱きしめ下を向いたまま無言でついてくる琉風に何を言うでもなく不壊はあるドアの前に立つ。

こつ、こつ。

ノックするも返事は聞こえてこない。
「リィ、寝てんのか?」
不壊が僅かにドアを開くが部屋には理の姿は見当たらず、代わり僅かだがシャワーの音が漏れ聞こえてきた。
「風呂か…多分すぐ出てくると思うから部屋で待ってな。終わったらそのままこれで出てくれ、入り口の門もう閉まっから」
「分かりました、ありがとうございます」
琉風に蝶の羽を渡し不壊が部屋から出て行くと、足音が遠ざかっていくのを
聞きながら琉風は遠慮がちに角にあるベッドの方へと歩いていく。
「…うー…」
琉風は持ってきた包みに対峙ししばらく悩んでいたが、意を決したように身に着けている服を脱ぎ始めた。


『琉風今部屋入ったぞ』
『ありがと不壊』
『お前がありがとうとか気色悪ぃな…っつか蘇利耶、お前飲んでんな?』
『あはは、ばれた?ばれた?今らこと女子会ちゅー♪果実酒飲んでるんだけどさ、
 史乃が独自ルートから仕入れてきたっていうだけあってめっちゃおいしーの♪』
『こちとら次の攻城戦の作戦やら明亭によこす人員確保やらで忙しいってのに
 そっちはジョシカイとかここぞとばかりに交換期間満喫してんな。戻ってきたら覚えてろよてめぇ』
『あはははははは不壊こっわぁい♪』
『そういえば…琉風ってリィの恋人なのか?』
『うーん、恋人っていうにはどっかあやふやみたいだけど、ギルド内ではもう公認っぽいよ』
『純真無垢っぽそうだったけどリィ相手だとアレがアレそうだよな琉風って。ちょっと手ぇ出してみたく』
『殺す』
『いやーん蘇利耶ちゃんの殺気がwisからびしばし伝わってくるー不壊こわーい』
『棒読みうっとぉしい!!そんなこと冗談でもしてみなさい琉風の事だから自分を責めて
 毎日泣き暮らすことになるじゃない!あんた見てないからわかんないけどあの子泣かせた時の罪悪感半端ないんだから!!!』
『ハハハハハ、八つ当たりスンナー?おっぱいぽろりで琉風を泣かせたそこの蘇利耶』
『うるっさい人のいたたまれない過去をほじくりだすなっ!!!』
『ともあれ琉風がリィの所に居る間出雲には間違ってもそこに近づけさせないようにしないとな』
『あ。やっぱ出雲にはナイショなんだ』
『仕方ないだろ、欲求不満解消のお手伝いしますとかその手の耐性ゼロに等しい出雲に言えるか?』
『だよねぇ。恋人になったらこと手ぇ繋ぐまで1ヵ月、ハグするのに3ヵ月。
 キスまで半年だったっけ?今でも突発的な事にはものすごい驚くしさ』
『告白するって宣言してから実行に移すまでに1年かかったっていうのが抜けてるぞ』
『あっはっはっは!!!そういえばそうだっけ!よぉし早速らこにおしえちゃおっと♪』
『あーあー出雲南無』

蘇利耶と不壊との間でそんなwisが交わされている中、もう一つ色即是空のホームからスネルフへとwisがつなげられていた。

『あとメルセデス攻めてたギルドが対象を明亭に変えるって話が出てる。事前情報収集済みで戦闘方法がかなり割れてんな』
『そっか、これだけ情報もらったら対抗手段も考えやすいしすげー助かる。
 わざわざありがとなリィ…それとごめん。本当は一時でも移籍するのやだったんだろ?』

彩からのwisを受け取りながらバスルームに居た理はシャワーで濡れる短い髪をかき上げた。

『だな。フィゲルのヒレ肉ステーキスパイスソースに豚バラ煮込み・鶏肉のソテー辺り食わせてもらわねえと割に合わねえ』
『見事にリィの好きな肉料理ばっかだな。いいぞ、お前が帰ってきたらとびきり美味いの作って腹いっぱい食わせてやるからな!』
『………………ソロソロwis切るな』
『分かった。もうちょっとの間辛抱してくれなリィ』
『あぁ・オヤスミ』
『おやすみリィ。あ……しの…ま』

想像に難しくない状況であろう不自然にぷっつり切れた彩からのwisに疑問を感じることなく
シャワーのコックを捻りドア向こうを見た理の表情は、バスルームの外から感じる第三者の気配に不機嫌この上無かった。

「また・か。マジで懲りねぇ奴らだな」

「!?」
突然部屋の明りが消え声こそ出さなかったものの、琉風は驚きにびくんと身体を震わせた。
明りをとベッドサイドの棚を手探りで探そうとした所、誰かが琉風の手をつかんだ。
「や…あぁッ!」
乱暴にベッドに押さえつけられ琉風が声を上げると、それを聞いた途端押さえつけていた力が緩む。
ふ、と真っ暗だった部屋に再び明りがともり、琉風は自分を押さえつけていた相手――――濡れ髪に
バスタオル1枚を腰に巻いただけの理を見上げた。

「…理…」
「何シに来たんだ?しかもそんな格好で」
口の端を上げて笑いながら理はモンクの装束から薄桃色のシャツに着替えた琉風を見下ろした。
「あ…あのっ…」
「あ?」
聞き返しながら理が琉風の唇へと耳を近づけて身を重ねるようにしてくる。

理の声と理の体温をより近くで感じた瞬間何かを言うより先に琉風は理の首にすがりついていた。
「何シに来たっつってんのにいきなりなんだっての」
「ん…ぁ…ひぁんッ」
頬ずりされるのも気持ちよくてぴっとりとくっついたまま猫のように身体を
摺り寄せていると、理の手が琉風のシャツごしから臀部を撫でて来る。
それだけでもう身体は期待にうずいてしまう。

もっと、もっと触って。もっと。

「あは…ぁ…ん…」
撫でていただけの手はいつしかぐにぐにと尻を揉み、その動きに合わせて琉風は腰を揺らす。
意図してなのか無意識なのか、タオル越しで理の雄が琉風の雄に当たり興奮は増していく。
「交換期間中の在籍ギルドメンバーとの交流禁止ってなってんのにギルド資産の
 直接取引とか騙して・そんな格好で何シにここまで来たんだ?」
シャツの下は何も身に着けていない琉風の素肌を撫でながら尋ねてくる。
「理と…したかったからっ…」
「ナニをだよ」
いつも通りにその先を言うことを促されるが、恥ずかしいよりも先に今はその一言を言う時間すらもうもどかしい。

「お願い…言うから…今は…はやくっ…」
首にすがりつき琉風の方から顔を近づけ口付けていた。
「んぅっんっんぅぅッ…あぁっ…して…理…してっ…ひゃっ…!」
口付けを受けながら琉風の身に着けているシャツを捲り上げ、露になった雄をいきなり握りこむ。
唇を離して短い嬌声を上げる琉風の足を開かせると、いきなり握っている雄にむしゃぶりついた。

じゅるるっじゅばっじゅるるっ。

「あぁあッあんッあハァっひゃんッッ!」
音を立ててしゃぶり回され、秘部の方へと舌先が移動したかと思うと尖らせたそれでぬるぬると押し広げてくる。
いきなり弱い所を激しく攻められ戸惑うよりも、その荒々しさをむしろ心地よくさえ感じていた。
「あぁッあはッアぁッひっあぁぁッあぁぁぁぁッッ」
足をさらに大きく開かせて、琉風がいつも恥ずかしがる秘部と雄が見える格好に
させると舌の動きは一層激しいものに変わって行く。
入り口を弄んでいた舌がどんどん琉風のナカへと入り込んで内部を擦り、秘部を口全体で
覆ってじゅばじゅばと卑猥な音を立てて啜り上げられた。
秘部の入り口もナカも理の唾液まみれにされ琉風がされるがまま鳴き、見せ付けるように
秘部から雄へと舌を移動させている理から目が離せない。
「あぁッあぁぁぁッアァァァ…………………ッッ!!!」
目を細め自らの雄をきつく吸い上げている理を見ながら琉風は精を吐き出していた。
「あぁッあぁっアァァァァァッァッッ!!」
イってすぐに秘部に指を入れられそのまま気持ちのいい場所にまで深く突き入れられ、
開かせられた足を揺らしながら琉風は理に向かって腰を突き出す。
いつの間にか取り出されていたポーションをたらして唾液とよく馴染ませると、いきなり乱暴に抜き差しをしはじめた。

ぐちゅぐちゅぐちゃぐちゅぐちゃっ。

「あぁぁぁッことわりぃっあっあぁぁッあはぁあぁぁぁッッ」
指でたっぷりと秘部をかき混ぜられたり、入り口を指の腹で細かく擦ったりして絶えず刺激を与えられ続け琉風の雄はすぐに立ち上がる。

気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい。

待ち望んだ悦に溺れ琉風はもっと指が奥まで届くように足を広げ腰をくねらせた。
「あ…ンっ指…はげしぃ…んあぁぁぁぁッッ」
「もう勃たせやがって・スケベ男が」
「ひうぅっ」
低い言葉嬲りにすら感じてしまい絶頂感は止まらない。
理の唾液でぬるつく雄を扱かれ、その間に指は奥へ奥へとぐいぐい入り込んでくる。
「あァァァァッッどっちもはぁッあッあハァッあぁぁぁぁイっちゃうっまたイっちゃうっあぁぁぁイっちゃううぅぅッッ!」
絶頂を訴え叫ぶと理の動きがぴたりと止む。
「イかせてヤるよ・ちんぽ扱いてケツ穴に4本指突っ込んだまま入り口音立てて吸い上げてな」
「あっ…ァ…ことわり…」
続く言葉嬲りに泣きそうになりながら顔を真っ赤にした所で物欲しげに動きの止まった指を
やめないで、続けてといわんばかりにくちくち秘部を締め付けていては到底理は騙せない。
「ヒクつかせやがって・そうサれながらイッてる所でも想像したのか」

じゅるるるるるるるっ。

「あァ…あぁっイクっイくぅぅぅぅッッ…………!!!」
言葉通りに指を根元まで咥え込ませた状態で入り口をすすり上げられ腹部に精を吐き出した。
達した余韻に浸るまもなく指は琉風の秘部をかき回し続ける。
「指がぁっあぁっそんな続けてはぁっあァァァッッ」
「イってる側からおっ立たせてるスケベ男が言う言葉かよ。おら・もっと腰振れ」
「あぁッあっあっあはアァァァッッ」
抜きかけた指をまた奥までねじ込まれ喉を逸らせて琉風が鳴き、ぐちゃぐちゃと
抜き差しを繰り返していると言われた通りにそれに合わせて腰を揺らしている琉風を見て理は口の端を上げて笑う。

じゅばじゅばじゅるじゅる。ぐちょぐちょぐちゃぐちゃっ。

「あんっあんっどっちもはっあぁんどっちもはぁぁッあぁぁぁッあぁぁぁイくっイっちゃうぅぅっ!」
指を抜き差しされながら雫を垂らす雄を吸われ、イきそうになる感覚に抗えない。
「だめぇイっちゃうっあぁぁすぐイっちゃうよぉっあぁぁだめだめイクぅぅぅっっ!」
開かされた足をヒクヒクと揺らしながら理の咥内に精を吐き出す。
理が口の端についた琉風の精を舐め取りながら雄を離すが、秘部の指は抜かれない。
4本に指を増やされ卑猥な音を琉風に聞かせるようにかき混ぜてくる。

ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃぁっ。

「あぁぁぁぁっあっあっアァァァァァァァーーーッッ!!」
他には一切触れずにただ理の指で秘部だけを蹂躙され、琉風は雄からだらしなく雫を垂らして泣き喚く。
イってもイってもなお理を欲している身体を恥ずかしいと思うも秘部を掻き回す指に、
やめないでもっともっとして。と心の中で願いながら理が見ている目の前でいやらしく身悶えた。

「気持ちいいの止まらなくなるっやはァっあぁっ止まらなくなっちゃうっあァっあぁぁぁぁぁぁッ」
「指だけでか・どんだけ餓えてんだ」
指をいっぱい奥まで入れた状態でぐにぐにとナカで蠢かせたり、ぐるりと指を回したり、はやく抜き差しされたり。
他には一切触れずに秘部だけを弄られ続けるせいで意識がソコに集中してしまい、
また襲ってくる絶頂感に戸惑いながらも琉風は理が与えてくれる悦に身を任せる。
「やはっあんっあぁぁぁイっちゃうイっちゃうヤァァゆびだけでイっちゃうよぉぉッ!ア…ァ…………!!!」
自慰すらせずに理に抱かれないでいた身体は快楽にあまりにも素直で、弄られないでいた雄から精を飛び散らせた。
「うぅっひっ…あぅんッ」
そこでやっと秘部の指が引き抜かれ、足を開かせたまま指で散々弄くりまわされた秘部を理に晒したまま琉風は荒い息を繰り返していた。
僅かに息が整ってきた頃やっと理の視線に気づき、恥ずかしそうに足を閉じようとすると理に腕を引かれて起こされた。
理の腰に巻かれていたタオルが肌蹴けそそり立つ雄が露になり、それを見た琉風はごくりと息を飲む。
「咥えろ」
「…うん…」
本当は今すぐにでも指で散々弄られたアソコへ目の前にある理の雄を突き入れて欲しかった。
それでも自分ばっかりじゃなく、理にも気持ちよくなって欲しいという思いから素直に
胡坐をかいている理の足の間に顔を近づけ雄に両手を添える。
「イィ子ちゃんが」
考えていた事を見透かされたような理の言葉を聞きながら琉風は既に猛っている理の雄を口に含んだ。
「んっんっ…」

初めてコレを口に入れた時、大きすぎて苦しくてたまらなかった。
でも今は琉風自身が少し慣れてきたのと、呂揮に『苦しくないようなやり方』を教えてもらったせいもあり
かなり奥までしゃぶる事ができるようになっていた。
口まで届かない部分は両手で扱いて全部が気持ちよくなるように。一番気持ちよく感じる先端部分は舌を使ってちろちろと舐め上げる。
「あふ…ぁ…んぅ…」
理が舐めてくれる時のように音を立てるのが恥ずかしいと思ってもちゅぷ、ちゅぷと時折くわえ込んだ口の端から音が漏れてしまう。
「あんっあっ……んぅ…」
伸びた理の手が琉風の乳首を弄りだし口から雄を放してしまうが、慌てたように又咥えて
口の中で必死に扱く。理に気持ちよくなってほしかったから。
徐々に理の雄が大きくなり咥内にくわえ込むのが苦しくなってくるのが分かったが、
理が気持ちよくなってくれているのだと思うとやはり嬉しくなる。
だからもっともっと気持ちよくしてあげたいと思うのに。
「んっんぅ…ふ…」
理の手が琉風の身体に触れる度に欲しくなってしまう。
秘部に当たった理の指を押し付けるように動く腰の動きが止まらない。

入れて。コレを奥まで入れて。
奥まで入れて突きまくって。

「お…おねがいソコもぉいじらないでぇッあぁッあンっ」
これ以上弄られたらもう我慢できなくなりそうで雄から口を離して訴えるが、円を描くように
動いていた指が中へと進入してくるとさも嬉しそうに琉風の秘部がそれを飲み込んでいく。
「物欲しげにヒクつかせてるクセに何が弄るな・だ」
「あぁっあぁぁぁぁっ」
さっきまでたっぷりと蹂躙されていた秘部はあまりにも素直すぎた。
指はすぐに3本まで増やされくちゅくちゅと出し入れされればその音にすぐに煽られどうしても意識がソコにいってしまう。
「あはァァッあァっもぉやだ指だけじゃヤダよぉっあぁぁぁぁッ」
理を気持ちよくしてあげたいと思って一生懸命舐めていても、理の指が秘部を弄れば弄るほど我慢できなくなって遂に琉風は泣きながら理を欲した。
「やぁぁッもぉ意地悪しないで焦らさないでぇッがまんできな…もぉ我慢できないよぉっ…あッ」
秘部を抜き差しする指の動きに合わせて尻を振り、何度も理の雄をちろちろと舌先で舐めながら強請ると、肩を押されて仰向けに倒される。

理の手が伸びてぷち、ぷち。と身に着けているシャツのボタンを一つずつ外し始めた。
上から2つ、そして下から1つ。
ボタンがとまっているのは1箇所だけになり、少し足をひらかせてしまうと簡単に肌蹴け
覗いた秘部へと今まで琉風が舐めていた理の雄があてがわれた。
「あっあん…」
押し当てたまま先端部分で秘部を擦ってやると、当たるソレに甘い声を出しながら
琉風は無意識なのか更に奥へと誘うように腰を揺らめかせる。
扇情的な姿を眺め唇を舐めた後、理は一気に腰を進めた。
「アァァァァァーーーッッ!!!」
待ち望んだモノが自分のナカを押し広げて奥を暴く感触に、琉風は考えるまもなくあられもない嬌声を上げて達していた。
腹部に感じた熱いものに琉風が達したのが分かったのかぐい、と更に腰を進めながら耳元で理は笑う。

「入れた途端コレか・イかせまくった意味ねえな」
「ごめんなさっ…あぁっあはッあぅんっあうぅぅぅッ」
激しく攻められ琉風の謝罪の言葉は途切れた。
入れたままナカをかき回され、雄の先端で琉風のあちこちを刺激する。
「あぁっソコっあぁそこぉぉっあぁぁっアァァァァ……!!」
奥の気持ちいい琉風の大好きな場所にたどり着くと特に念入りにじっくりと突かれ、間も空けずに琉風は軽くイってしまう。
「あァァッことわりっおれイッたばかりでっひぃんっひっヤぁぁぁでちゃうイっちゃうぅぅぅッ!!!」
小刻みに動いていたかと思うといきなり激しく突き上げられ、指で弄られていた時とは比べようのないほど
気持ちのいい場所を強く圧迫する刺激に耐えられず琉風は理を最奥にくわえ込んだままで精を吐き出した。
「あぁぁッあンッ奥がっあはぁッアァァァァァァッ!」
イく瞬間に理の雄を締め付けるがその締め付けに逆らうように激しい出し入れを繰り返されて琉風の口から鳴き声は途絶えることが無い。
腹部は何度も散った精や先走りでぐちゃぐちゃになり琉風の身体を伝い落ちていった。
「4日ヤらねえだけでこのザマか・神罰の代行者がとんだスケベ男だ」
「んぁ…あ…あは…ぁ……!!!……」
そう言葉で嬲りながらも覆いかぶさり頬ずりしてくる仕草はどこか子猫をあやすように
優しく琉風は理の首に腕を絡めてしがみつくが、秘部に突きこまれた雄は獣の如く容赦はなかった。
互いの身体を密着することで挿入は一層深くなり気持ちのいい場所だけを、そこばかりを
雄で突き上げられ続け、もうそのことだけで頭がいっぱいになってしまいそうになり僅かに残った理性で涙を流し哀願する。
「お願いことわりゆるしてぇっそこばっかりはゆるしてぇぇっ!俺おかしくなるっ
 気持ちよすぎておかしくなっちゃうゆるしてゆるしてゆるしてぇぇぇぇッ!」
「許さねえよ・そのままおかしくなっちまえ」
「やはァァァッあッあッアァァァッアァァァァーーーーッッ!!!」
繋がった部分から立つじゅぷじゅぷという音と共に部屋に響く抑えきれない獣じみた嬌声。
それが自分の声なのだと理解した時に琉風は理の腹部へと精を吐き達した。
理とSEXしたいがために嘘をついてここまで来た自分をどこか頭の中でいやらしい恥ずかしいと
思っていても、いつもされているように理の雄で身体の奥までを激しく暴かれていくのが今は嬉しくてたまらない。
「アァ…ア…アァァ…………!」
吐き出した精をにちゃにちゃと理の腹部に擦り付けるように腰に足を巻きつけていると
ナカへとたっぷりと精が流し込まれ、頭を肩に擦り付けながら琉風はそれを全て飲み込んだ。
与えられる悦という悦を全てその身に受け止めさせられ、小刻みに震えている琉風の身体を
撫でさすりながら腰を引き琉風の秘部から勢いよく雄を引き抜いていく。
「ひぁあぁん!!あんっ…あぁッ…あぁぁっあうぅぅんッあはッあんっやはァァァァァァァァァッッ!!!!」
間を空けずに秘部に指を入れられ滅茶苦茶にかき回された。
ぐぷぐぷと音を立てて3本の指を一気に飲み込ませて精をかき出され、それがシーツへと伝い落ちていく。
「ことわりっことわりぃっあぁンッあんあんアァァァァァァァーーーーーーッッ!!!!」
達した余韻に浸ることすら許されない快楽攻めに腰突き出し悲鳴のような嬌声を上げて琉風は激しくイき続けた。
「あ…ァ…アァ…」
流し込まれた精が全てかき出されると理の指が引き抜かれそれと同時に突き出していた腰を下ろしぐったりとベッドに全身を預ける。
理に向かって大きく足を広げたまま息を荒らげていると、身体を横寝にされ片足を持ち上げられた。
「あ…理っ…」
「自分で足抱えろ」
「…ぁ……うん…」
突然言われた言葉にどうするのかと疑問に思いつつも躊躇いがちに片足を自ら抱えた。
「ソレじゃちゃんと見えねえ・もっと広げろ」
これで終わりじゃなかった。そう思ったと同時に湧き上がった密かな悦びを押し隠すように
俯きながら臀部を軽く揉んでいる理へ秘部を見せるようにさらに足を大きく持ち上げる。
シャツはまだ身に着けたままだったが、下から2番目のボタンが1つ留まっているだけで、
胸元ははだけて紅く色づく乳首はむき出しになり、短い裾は足を広げる事で簡単に捲りあがり衣服としての役割は果たしていないに等しい。
「あ…ぁ…あぁっ」
持ち上げた足を撫ぜ、それからするりと理が指の甲で秘部にくちゅくちゅ擦りつけてくる。
「あぁっあぁっあぁぁぁッ」
緩やかな動きは今の琉風には物足りなすぎて、指の甲に押し付けるようにいつしか夢中で腰を振っていた。
「あっことわり…あぁぁっ」
どんなに押し付けても腰を振っても満たされず琉風は無意識に物欲しげな視線を理に向けていた。
理はもう立ち上がってしまった琉風の雄を見て口の端を上げる。
「今度は言えよ・ちゃんと言うんだろ?」
「あ…ぁ…」
頬を染めて顔を逸らしかけた琉風の顎を捉えて自分の方を向けさせると、羞恥からかライトグリーンの瞳を潤ませながら口を開いた。
「こ…理のちんぽで…またココをいっぱい突きまくって…気持ちいいの止まらなくしてっ……あぁッ…」
ココ。と言って秘部の埋め込まれたままの理の指を撫でると指が引き抜かれていき、琉風は期待から甘い声を上げていた。
「あ…あァ…」
代わりにあてがわれる理の雄も既に硬く立ち上がっており、再びソレで与えられる悦を思い琉風は艶かしく腰を揺らした。
「あぁっそれ…あぁ…ァ…」
今度は味わわせるようにゆっくりと己の雄を琉風に咥えこませていく。
ずぷずぷと入ってくる雄をとろんとした顔で受け入れ待ち焦がれた感触に酔いしれ、入れたまま乳首を弄る度にきゅう…と理を締め付けた。
「あぁぁッ………あァ…ン……」
唇に触れるようなキスをして強請る琉風を抱きしめ理は再び貪りだした。
「あぁっあぁっそこぉっもっともっとっあンっ」
雫を垂らし始めた琉風の雄を見て理は揺さぶる動きを止めないまま枕を引き寄せた。
琉風をうつぶせにさせながら手にした枕を立てた状態で琉風の下腹部に持っていく。
両足で枕を挟むようにさせるとまた激しく揺さぶりだした。
「あぁっソレ…こすれてっあぁぁっアァァァァッ」
動く度に枕が雄に当たり、避けようとして腰を動かすと余計に擦れて先走りの雫を枕で拭うようになってしまう。
「あぁッまくらにでちゃ…あぁぁぁイっちゃうぅぅぅッッ!」
言おうとした時にはもう枕に精を放ってしまい腰を落としてしまいそうになるが枕にそれを
阻まれ雄は圧迫され揺さぶられるたびにまた擦れて琉風を追い上げた。
「どっちもがっあぁんどっちもがぁっあぁっあっむねもっ…もっとぐりってやってぇっもっとぉっあぁッあはぁぁっっ」
固く尖った乳首を指の腹で弄られ押しつぶされ、その間にも理の雄は琉風の秘部を容赦なくぐいぐい突き上げてくる。
それが気持ちよくて羞恥も忘れ琉風が強請ると耳元で理の声が低く、そして甘く響く。
「ヤってやるから腰振れ・奥まで突き刺さるようにな」
「あ…ァ…あうぅっあぅぅっあぅっあぁンッあぅぅんっ」
言われるままそれに合わせて琉風が腰を前後に激しく揺すればうんと強く気持ちのいい場所に当たり、
枕で圧迫されながら琉風の雄は擦れに擦れその度に先走りを増やして枕のシミを広げていく。
「ことわりっことわりっイク…またイっちゃう……あぁッあはァァァァァ……!!」
ここが何処かということも忘れてあられもなく嬌声を張り上げ、枕にぎゅうぎゅうと雄を押し付けながら
琉風は達して足の間にある枕を自らの精で汚す。
「あッあぁッあはァッ…んッ…」
琉風の精でぐっしょりと濡れた枕を放り投げ、理は秘部から雄を抜かないまま琉風を仰向けにして口付けた。
「んっんぅ…あふ…ん…」
どちらからともなく舌を絡めながら琉風のシャツのボタンの最後の一つを外して
覆うものを全て払うと、露になった肌を理の胸にぴったりと寄せながら広い背中に腕を回してすがりつく。
「理…ことわり…ことわりっ……」
「…琉風」
少しだけ掠れ熱を帯びた理の声が嬉しくて頬や額にキスを繰り返し琉風は身を揺すりだした理の名を何度も呼んだ。
「理…ことわりっ…ことわり…あッあはァっことわりぃっあぁンっアァァァァ……!!」

* * *

「琉風・おい琉風」
「んっ…」
相手の鼓動と体温の心地よさの中でまどろんでいた琉風は頬を撫でられ漸く目を開く。
「ホーム戻んなくていいのか・そろそろ朝食当番の奴が起きんじゃね?」
「…ホーム…?…あっ!」
今いる場所がホームではないことを思い出し、琉風は飛び起きた。
「どうせ彩マスに黙って出てきたんだろ」
「…うん、今日呂揮が朝食当番になってるからホームのドア開けてもらうことになってたんだ。起こしてくれてありがとう」
ベッドサイドの棚へと伸ばし、のんびり煙草を咥える理に反して琉風は慌てた様子で昨夜自分がたたんでおいた服に手をかけた。
「ねえ理、攻城戦の時って帰ってこられるの?」
服を身に着けた琉風がベッドから降りようとして、未だ裸のまま悠々と煙草の紫煙を吐いている理を見る。
「多分コッチのギルドで参加だな・オレの代理を明亭へ寄越すって話が出てる」
「そっか…じゃあ交換期間が終わるまで会えないね」
「別に今回みたいな手ぇ使えばまた会えるんじゃねぇの?」
「無理だよ!本当はだめなのにこんな事何回も…」
「嘘付け」
「…?…んっんぅっ…んぅぅッ」
気づいた時にはキスをされ、激しく唇を貪られていた。
散々咥内を舌でかき回されてから唇を離され、琉風は火照りかけた身体を鎮めようと必死に深呼吸を繰り返した。
「あんっ…!」
それに追い討ちをかけるように双丘を割り秘部辺りを探ってくる指からかろうじて逃れ、ベッドから這い出る。
「お、俺もう行くから。交換終了日まで…またね」
「あぁまたな・2日後辺りに」
わざわざ丁寧に訂正した理へ琉風は何か言いかけたが、結局何も言わずに蝶の羽を握り潰した。
それを見送った理は笑いながら新しい煙草を咥える。

自分が言った通り、琉風が本当に2日後の夜この部屋に来ることがまるで分かっていたかのように。

 

 

 

 

 

 

 

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