彼の剣姫

 

呂揮が理と共に攻城戦集合場所である場所に行くと、すぐに桜子が近づいてきた。
「随分頑張ってたんだね」
「え?」

『ヒール』

桜子が呂揮の頬に手を当てヒールを施すと頬に走っていたちりちりした痛みが消え、そこで初めて顔に傷があったことに気づいた。
今の今まで理にPVPで攻城戦での立ち回りの特訓をしてもらっていて、余計な心配をかけさせまいと
かなりの無茶をして負った傷はここに来る前にポーション等で回復させてきたつもりだったが、桜子には誤魔化せなかったらしい。
「無理しすぎないようにね。鍛えられて一段と引き締まったお尻を公開プレイで澪にまた揉まれちゃうよ」
「はい…気をつけますらこさん」
本気なのか冗談なのか今ひとつ読めない表情で話す桜子に僅かに苦笑しながら呂揮は答えつつも、
理と何か言葉を交わしている澪に正面を向くようにしてさり気なく片手で臀部を隠していた。

「おーし…これでOKかー?」
史乃がホワイトスリムポーションをぽいと自分のカートに入れて熱心にリストチェックしている四季奈を見る。
「で、あたしの所にも入れて…うんOK。じゃあ史乃君予定通りによろしくっ」
「あいよー了解ー」
「分配作業は終わったかな?」
「あ、澪マス。ちょうど今終わった所だよ~PT編成終わったら随時みんなに支給していくね」
かなり使い込まれているノートをカートに仕舞い込み親指を立ててみせる四季奈に澪が小さく首を縦に振ることでそれに応える。
「そうかお疲れ様。じゃあらこ、そろそろ編成開始するから脱退よろしく」
「うんわかった」
桜子はその場にいたメンバーに脱退の指示を伝えた後ギルドチャットで彩に同様その旨を伝える。

『それじゃあ彩、パーティ編成始まるから私たちこれから一時脱退するね』
『おう分かった!頑張って来いよー!』
『琉風くんは今どこ?』
『今フェイヨンに入った所です』
『わかった。じゃあその場でいいからもう抜けてくれるかな』
『わかりました』

桜子の指示の元一番最初に琉風が脱退していった。

琉風様がギルドを脱退しました。
脱退理由『攻城戦行ってきます!』


次に脱退したのは桜子。

桜子様がギルドを脱退しました。
脱退理由『彩の歩く下半身っぷりがもう堪えられない』


『ちょ!らこおまええええええ!!!』
『おーし俺も脱退ー』
『んじゃ・同じく』
『さらに同じくぅ~♪』

その後に史乃と理、そして莉良が続く。


史乃様がギルドを脱退しました。
『彩マス、エロ本代買は勘弁してほしー』

理様がギルドを脱退しました。
『ついでにベッドの下の大量エロ本なんとかした方がいんじゃね?』

莉良様がギルドを脱退しました。
『あと戸棚に隠してるぬぅど写真集もね~♪』


『おぉぉぉおおぉぉお前らなぁ!毎週毎週通りすがりの人も耳を塞ぎたくなるような脱退理由連ねやがって!
 俺はエロ本なんて代買頼んでないしベッドの下に隠してもないっ!そんでもってぬぅど写真集も
 持ってねええぇぇええッ!!!!もっとこう普通に脱退していけないのかああぁぁぁぁあああ!!!』

彩が大音声で叫ぶ中、呂揮もまた脱退していく。

呂揮様がギルドを脱退しました。
『本の新たな隠し場所の戸棚のことは内緒にしておきますから』

脱退と同時にギルドチャットで叫んでいた彩の声は中途半端に途切れていった。

「桜子、相変わらずのネタ脱退らしいね。彩から悲痛というか絶叫wisが届いたよ」
「これをやらないと攻城戦が始まらないんだ」
澪からエンブレムを受け取る桜子の表情に悪びれた表情は露ほども無い。

『琉風にもちゃんと脱退の極意を教えてやんないと駄目だなー普通すぎてダメだろアレ。ん、OKギルチャ良好ー』
『琉風だったら教えた所で出来ないと思うよ。そういうこと全然疎いし』

エンブレムを付けてギルドチャットの具合を確かめている史乃に呂揮もまたギルドチャットで
同じように話した瞬間澪があ。と声を出して呂揮に近づく。
「呂揮、ちょっとエンブレム見せて」
「はい?」
言われるままに呂揮がつけたばかりのエンブレムを見せると、澪は少しだけ表情曇らせた。
「どうかしましたか?」
「通信機能が落ちてるエンブレム渡しちゃったかも」
「そうですか?ギルドチャットも問題はなさそうですけど」
「攻城戦中に何かあっても困るし念のため別なものに取り替えよう。一緒に来て」
「あ、場所教えてくれたら俺1人で行きますよ。澪マス今パーティ編成の途中でしたよね」
「気持ちは有難いんだけどエンブレムがあるのはマスタールームなんだよ」
「あ…」
マスタールーム。砦主であるギルドのマスターのみが入ることを許された場所へは流石に呂揮1人でどうにかできる事ではない。
「だから俺がいないと駄目なの。一緒に来て」
「そうですね、わかりました」
澪が四季奈にメンバーへのアイテム分配、桜子に代理でパーティ編成等の指示をそれぞれ出し、歩き出した澪のあとを呂揮は追いかけた。

「あの…澪マス」
黙ってついて歩いていた呂揮だったが、しばらくしてたまらず澪の腕を軽く引いて止まらせる。
「何?」
「こっちの方角は砦じゃないですよ」
「うん、分かってる」
「?…だったらどうしてこんな別方向に…エンブレムがあるのは砦のマスタールームですよね」
「エンブレムの調子が悪いなんて嘘」
「!?」
くるりと澪が振り向き呂揮を自分の胸に引き寄せ、そのまますぐそばにあった東屋の柱に
軽く背中を押し付けられ少しだけ驚くが、呂揮もまた澪の身体に腕を回した。
「いつもみたいに怒らないの?攻城戦前に何やってるんですかって」
自分の額を呂揮の額につけ、どちらかが少し動けばキスできるような所まで顔を
近づけている澪に呂揮は小さく首を横に振りそれを拒もうとしない。
「1年前の今日の貴方もそうでしたよね。奏さんが亡くなったこの日、同じようにこうやって俺のことを
 抱きしめてました。俺が側にいる事、生きてる事を確かめるみたいに」
「そこまで分かってるなら尚更怒ってもいいと思うんだけどね。抱きしめながら他の人間を思ってる俺の事」
「…妬いてないって言えば正直嘘になります。でもそれくらい澪が想う人だからこそ…俺も奏さんのことを大切に思いたいです」
「呂揮は少し聞き分けが良すぎだよ」
「澪のことが…好きだから」
言いながら唇との僅かな距離を埋めたのは呂揮の方からだった。
最初は触れていただけの唇をゆっくり重ねていくと、澪が呂揮の首の後ろに手を回して徐々に深く口付ける。
「確かめさせて。呂揮が俺の側にいるってこと」
「ん…ぁッ…」
丹念に呂揮の唇を味わった後、馴れた手つきで呂揮のベルトを緩めて片足を引き抜き抱え上げた。
その姿に恥じる暇も無いまま覗かせた雄に指を添え澪が呂揮の耳元で囁く。

「愛してるよ。呂揮」

「ふぁっ…あぁぁッ…」
甘く囁くその言葉だけで呂揮は自分の身体が一気にかぁっと火照っていくのが分かった。
両腕で澪に抱きつきたい衝動をかろうじて抑え、左手に持っていた弓を強く握り締める。
「弓。離さないの?」
「ここに来るときっ…ぁ…あの…リィさんのこと付け回してたギルドの奴がつけ…ててっ…あぁッ」
首筋に繰り返し口付けながら尋ねる澪にそう拒んでみせるが、雄に添えられた指は既に上下に
扱かれていたため呂揮の返事は喘ぎ混じりのものとなってしまう。
「何かあっても俺が守るから。弓を離しなさい呂揮」
「駄目です…!…マスターの貴方を守るのは俺のやくっ…ふあぁぁんっ!」
数度強く扱かれ弓を落としそうになり慌てて握り直す。
そんな頑な呂揮の頬に口付け澪は目を細めた。
「本当に…いい子過ぎて逆に困った子だね呂揮は。他のことなんて何も考える
 余裕もないくらい滅茶苦茶に乱れさせて翻弄させてやりたくなるくらい」
「あッあッあぁッ…はァァッふあァァァァッッ…!」
呂揮の雄をきつく握った状態で扱かれる指。
片足立ちの不安定な体制で抱えられた足をひくひくと震わせても呂揮は弓を離そうとしない。
それでも万が一つけてきている人間がこちらに強襲をかけてきたとしたら、それに即座に応戦
できるかどうか自信がないほど澪の指に意識がいってしまっていた。
「はっあッんぁッ…んく…ぅ…んッ…あぁッあッふぁ…あぁぁぁんッッ!」
強めに扱かれていたと思えば緩く動き、安心して大きく呼吸をした所で敏感な先端部分を爪で軽く引っ掻くことで呂揮に声を殺す機会を与えない。
余裕の無くなってきた呂揮を澪は言葉で更に煽った。
「そんなに大きな声を出して…俺達をつけてる奴に聞かれるよ?それとも…見られたい?聞かれたい…?」
「やぁ…!」
抱えている足をさらに高く上げられいやいやと首を振る呂揮の表情は羞恥よりも悲しみのそれに近かった。
「んぁ…あんッ…俺…は…っ…恥ずかしい所を他の奴に見せたいんじゃないッ…貴方の寂しさを埋めてあげたいだけっ…」
「……」
首の付け根に舌を滑らせていた澪がそこから離し、切なそうな色を見せる呂揮の瞳に自分の顔を映す。
「俺はっ…貴方をおいて遠くに行ったりしないから…ずっと澪の側にいるから…だからお願いそんな悲しそうな顔しないで…」
一度言葉を区切り自分の顔を見ている澪の髪を、そして頬を撫ぜる。

「愛してる」

吐息を吐くような小声で紡がれた言葉ではあったが確かに澪へと伝わったのだろう。
頬を撫でる呂揮の手に自らの手を重ねて微笑んだ澪の表情は柔らかだ。
「初めてだね。呂揮から『愛してる』って言ってくれたの」
「………」
その言葉で急に照れくささがこみ上げてきたのだろうか。呂揮が顔を見られないように澪の肩に顔をうずめてしまう。
「それに…俺がここでやめてって言っても貴方はきっとやめてくれないでしょう?」
「そんなことないよ、呂揮が嫌だっていうならやめてあげる。今すぐにでもね」
「やッ…!」
雄を扱いていた手が離れそうになり、呂揮がそれを引き止めるようにして両腕で澪の首にすがりついた。
その拍子に地面に倒れていく呂揮の弓。
「やだ…やめないでやめないでッ…やめなっ…あッ…ふぁあんッあぁぁぁッッ」
離れかけた手がそそり立った呂揮の雄に絡み動きが再開すると、それに合わせて呂揮は腰を揺らしていた。

『マスターを守る』だなんて口先ばかりだと武器を捨てた自分の行動を心のどこかで責めながらも、
目の前にいるどうしようもないくらい焦がれる男を求める気持ちは止まらない。
「澪…おねが…も…ぅ…」
「欲しいの?」
甘い誘惑に翻弄されるまま欲しいのお願い来て、と強請ろうとした時だ。

かさっ…。

草音。

「…ッ…!!」

息を飲むような音。

そしてもう一つの気配とともに呂揮が今居る反対側へ移動していくのが分かった。
息を飲んだ人物、それを反対側へと連れ込んだ人物。
どちらが誰なのか分かってはいたが呂揮はその方向を見ようとはしなかった。
「琉風が来てたよ。見られちゃったね」
思ったとおりの人物の名が澪の口から出ても動揺の色も見せずに雄を握る手に自分から腰を揺らして擦り付ける。
「知らない…ですっ…俺は貴方しか見えてないから…」
「そう…」
「んっんぅ…あぁっあくぅんッふぁぁッんあ…あァ…アァァァァッ!!!」
握っていた雄を突然激しく扱かれ呆気なく呂揮は澪の手に精を放つ。
それだけでは終わらず呂揮の精に濡れた指をすぐさまぐちゅりと秘部に埋め込んできた。
「んああっふぁんっあッあんッあんンッッ」
ほとんど間も空けずに増やされていく澪の指を呂揮はむしろ嬉しそうに飲み込み、くねらせる腰は更なる快楽を強請っているようにすら見える。
「澪ッあぁッ…い…れて…入れてぇ…も…指じゃ…ふぁッ…アアぁぁぁッッ…」
増やされていく指で満たされたのはほんの一瞬で、すぐに物足りなくなってしまい埋め込まれた指を強く締め付けることで澪に訴える。

指じゃない違うのが欲しい、と。

『それ』で満たしてもらえるのならどんな言葉もどんな望みも言おう叶えようと思っていた呂揮だったが、
澪はすぐに呂揮の欲しているものを与えようとしてくれた。
「んはぁッ…あんッ…はうぅぅうッ……」
挿れらていく呂揮が待ち望んでいたもの―――澪の雄を息を大きく吐いて受け入れていく。
「はうっあっ……んぅ…ッ」
挿入の途中で唇を重ねられ声を封じられると、聞こえてきた反対側にいるあろう琉風の押し殺すような喘ぎとくちゅくちゅと湿った音。
「…琉風が何をされてるのか想像して興奮した?締め付けがさっきよりも強くなってる」
「…ッ…!!!」
唇を離し、まっすぐ呂揮の顔を見つめて問う言葉に反射的に呂揮は首を振っていた。

詳しいことは聞くことも呂揮が自分から尋ねることもしなかったが、理と琉風との関係が恋愛と
言うにはまだ微妙なものであること、それでも身体の繋がりはあることは分かっていた。
話せば話すほど性知識が乏しく疎く、SEXなどとは無縁とさえ錯覚するほど呂揮から見れば
純粋そのものの琉風がいるであろうその場所から、何をしているのか答えを出すのは決して難しくない音と声が漏れ聞こえている。
見えない分想像力がさらにかきたてられ、煽られ。事実呂揮はそれにひどく興奮してしまっていた。

「ちがっ…あぁッひっ…アァァァァアアアッッ!」
ゆっくりと挿入されていた澪の雄が、半分ほど受け入れた所で一気に突きこまれる。
向かい側の卑猥な音を拾えるくらいなのだから呂揮の高い嬌声が聞こえない訳がないだろう。
それでも澪は呂揮に声を抑えさせないようにするためなのか下からずくずくと突き上げてきた。
「本当に琉風と仲良しだね呂揮は…」
激しい行為の中で出た琉風の名前に身体を揺さぶられながら呂揮がさらに盛んに首を横に振った。
「あんッあッふあぁぁッ…やぁッやだぁッ…意地悪言わないでっ…貴方だけを感じさせて…
 澪のことだけっ…澪…澪…み…ぉ……あぁッ…アァァァァァァ―――――ッッッ!!!!」
地面に付いていた呂揮の片足が一瞬浮き、文字通り澪の雄が最奥に突き刺さる。
「あ…ぁ…アァァ…ァッ……………!」
少し前に達せられたばかり故か雄から滴った精は僅かではあったが、身体を巡る絶頂感は
先程の比ではなく全身を震わせて呂揮はその悦に酔いしれていた。
より感じる場所を強く攻められ敏感になった呂揮の奥を澪は自らの雄で容赦なく攻め立てた。
「あんッあぁんッあうぅんッあんッふあぁんッあァァァァァッッ」
ずちゅ。ぐちゅっ。と繋がっている部分から聞こえる音。
すぐ側で聞こえる澪の吐息。
後ろにいる琉風のことも、こちらを監視しているであろう人間がいることも忘れて澪の雄を奥へ奥へといざない、吸い付くように締め上げて。
呂揮は目の前の愛しい愛しい男を貪った。

「あぁんッイくッイっちゃう澪ぉっもぉイくイっちゃうよぉぉッ!」
「いいよイっても…うんと気持ちよくイかせてあげる」
「あァァァァッッそこぉッそんなっあっソコはぁッふぁあんっはぁッふあッあッアぁぁあああンッッ!!!」
『ソコ』と言って呂揮が身体をくねらせた奥のある場所にぐいぐいと押し付けられる愛しい男の雄。
「ふあぁあんッいぃっイィよぉそこぉッ澪っ澪ぉッあんッあんッあんんッッ!」
呂揮の大きな嬌声に重なりつつもはっきりと聞こえてくるぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃと澪の雄が自分の体内を出入りする音。
抜かれる時の心地よさと奥を突かれる痺れるような悦。
いやらしい音と共に何度も何度もそれを繰り返し味わわされ追い上げられていった。
「イクッあぁッ澪イっちゃうッあッアァッアァァァ…………………ッッッ!!!!!!」
澪の片腕にしっかりと抱きしめられ、呂揮もまた澪に強くすがりながら襲ってくる激しい快楽の波に
身を任せ少し後に注ぎ込まれる澪の熱い精を体内で受け止める。
「んく…ぁ…澪…み…ぉ…みお………ッ………」
名前を呼びながら澪にしがみついていた呂揮だったが、急に腕を解き腕に仕込んでいたナイフを抜いて側にあった茂みに向かって投げつけた。

「痛ぇッ!」

短い悲鳴が聞こえ、今まで嫌というほど感じていた気配と注がれていた視線が同時に消える。
呂揮としては確実にこちらとの距離を縮めてきていた相手に対する威嚇のつもりだったが、結果的には撃退する形になってしまったようだ。
背中越しの出来事ながら状況は把握していたらしく、澪が身体を少し離して呂揮と
視線を交え、ナイフを仕込んでいた呂揮の腕を取り小さくため息をつく。
「やれやれ。まだあんなもの仕込んでたの?下半身丸出し、しかも繋がった状態で勇ましいことだ」
「主要武器が壊れたりした時の緊急用です…っていうか改めてそういう事言われると恥ずかしいですから言わないで下さい…」
呂揮の声は聞いている側がいっそ可哀想になるくらいか細い声だった。
「今度外で抱く時は全裸にしないと駄目だな。ナイフ投げた時に締まりが強くなって抜こうとしてたのに思いとどまっちゃったし」
「澪ッ…」
「ん。分かってる」
「ふぁッ……」
流石に後に控えている予定を思い慌てた様子で澪をたしなめようとする呂揮にキスを施し、
ゆっくりと呂揮の体内に沈めたままの自らの雄を引き抜いていく。

「愛してるよ」

長い長いキスからやっと解放して顔を紅くして息を乱している呂揮に囁く。
「俺も…です」
「あれ、てっきり『愛してる』って返してくれると思ったのに。サービスタイムはもうおしまい?」
「何のサービスタイムですかそれ…」
「んー。呂揮が言葉と身体を巧みに使って俺を狂喜乱舞させるサービスタイムっていうのかな」
「うひゃぁぁああッ!」
むにゅ。と両手で臀部を揉まれ、乱された服を直していた呂揮が間の抜けた声を上げる。
「だから尻揉まないで下さいったら!澪マスそろそろ戻らないと…」
『澪マス』と呼ぶ呂揮にはぁ~。と大げさにため息をつきつつむにゅむにゅと呂揮の臀部を揉み続ける。
「あともうちょっと余韻が欲しいな」
「もうっ…駄目ですってば…そろそろ砦内入らないと間に合わなくなりますよ…」
「分かった、ありがとう呂揮。すごく満たされたよ」
「なんだかすごく複雑な気分になるんで尻揉みながら言わないで下さい…」
臀部を揉む澪の手をやや強引にかわし地面に落ちていた弓を拾い上げた。
「史乃から分配アイテム受け取らなきゃいけないんで俺だけでもそろそろ…」
「俺と一緒に帰ると勘のいいメンバーに冷やかされそうだからって正直に言いなさい?」
「とにかく…先に戻りますから」
図星だったのか顔を赤くしてそう言った後呂揮が走り出すが、少し行った所で急に立ち止まる。

「愛してます」

ここでその言葉が来るとは思っていなかったらしく目をぱちくりさせた澪に呂揮は相変わらず背中を向けたままだ。
「これで…サービスタイム終了ですから」
「うん。今のでこの上ないくらい満たされたよ」
満足げに微笑んでいる澪に振り向きもせず耳まで真っ赤にして呂揮が走り去っていく。


『んー、あともうちょっとだけ余韻がほしい所だけど流石に無理か………』


呂揮の姿が完全に見えなくなると、そこではじめて澪は理からのwisに応じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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