「聖マンゴでも君とハーマイオニーに言ったけど、頼むから には絶対にルーピンのこと云々を言わないでくれ・・お願いだ」

ハーマイオニーと がホットチョコレートとバタービールのお代わりを

もらいに席を立った時、ハリーはきつく口止めをした。

「ほんとうにそれでいいのか・・もし、彼女の記憶が戻ったら君、どうするんだ?」

ロンは親友の、長年の彼女への思いを一番よく知っていたが、

真実を彼女が知ったとき、どういう顔をするか考えただけでも恐ろしいというのが本音だった。

「わからない・・その時はその時だ」

しばらくグラスを弄んでいたハリーは、くいっと手首を傾けて一気に中身を飲み干した。




身体がバタービールとホットチョコレートでポカポカしてきた頃、

複雑な思いを胸にハリー、ロン、それに何も知らない 、ハーマイオニーは

パブをあとにした。



「リーアン!お願いだから邪魔しないでちょうだい!」

パブから数十メートル離れた先で、けたたましい声が聞こえた。

どうやら女の子二人が喧嘩しているらしい。

「ケィティ、馬鹿なことはよしなさいってば!」

バリッと紙袋が破られる音、そして――。

ふわりと女の子の一人が宙に浮いた。

女の子は鳥の翼のように真っ直ぐに腕を伸ばし、今にもどこかへ飛び立ちそうだ。

しかし、その顔には歓喜の表情ではなく、恐ろしい苦痛の表情を浮かべていた。



「ぎゃぁああっ!!」

女の子は突然、落雷にでもあったかのようなすざましい悲鳴を上げた。

「大変だ!」

ハリー達は道の積雪を蹴って、女の子の側に駆け寄った。

「ケィティ!ケィティ!」

リーアンという女の子は涙にむせびき、地上二メートルの高さに

浮き上がって叫び続けるケィティの足をつかんで引き摺り下ろそうとしていた。

ハリー達四人も加勢するやなんやらで、数分後、ケィティをやっと引きおろした。

「痛い!」

が悲鳴をあげた。

錯乱状態に陥ったケィティ・ベルが彼女の顔を引っかいたのだ。

、ハーマイオニー、ここから離れて助けを呼んできて!」

ハリー、ロンは渾身の力をこめて、暴れまくる彼女を押さえつけながら叫んだ。




彼女達は頷くより先に、積雪を蹴散らして一目散駆け出した。


「キムさん!」

ハーマイオニーは学校まで走って助けを呼びにいき、 はギンガムチェックのスカートを

振り乱して真っ先に頭に思いついレコード店へ駆け込んだ。


「アリス(キムの下の名前)は昼食に行ったわ」


肩にかかった毛皮のケープを跳ね除けて迎えに出てきた赤毛の婦人は言った。


「フェリシティー伯母さん!よかった!早く来て下さい!」



「二人とも、その子をしっかりおさえてなさい」

とても30〜40代だとは思えない素早い足で、ケィティのところにやってきたフェリシティーは

命じた。


ハリー、ロンが瞬きするかいなかに、フェリシティーのテコンドーの見事な

手突きがケィティのみぞおちにヒットした。

「うっ!」

と声にもならない叫びを上げて、先ほどまで暴れまくっていたケィティはぐったりと

気を失った。


男の子達がポカンと口を開けて、見守る中、フェリシティーはケィティ・ベルの

ぐったりした身体を抱き上げて言った。


「今、気絶するツボに突きを入れといたからしばらく目を覚まさないわよ」と。





「幸い、生徒さんにかけられた呪いは彼女が手袋をはめていたため、

その効力が弱められたようです」

ハリー達と共にホグワーツに戻ったフェリシティーは

ケィティが持っていた紙袋、その中に入っていた呪いのかけられたネックレスと事の一部始終を

マグゴナガルに報告した。


「あのネックレスの解析を私にやらせていただけませんか?」

フェリシティーは頭を垂れて、マグゴナガルに願い出た。

「あのネックレスはスネイプ教授にお渡ししました。解析は彼が行います」

マグゴナガルは残念そうに言った。


ハリーはスネイプに渡してなるものかとやっきになって、「マルフォイがケィティにネックレスを渡したのだと思う」

と言い、

学期が始まる前にボージン・アンド・バークスにネックレスが売られていたこと、

マルフォイがそこに出入りしていたこと、店主が酷く怯えた表情であったこと、そして何か危険な闇の物を

修理に持ち込んだこと、取り置きしたがっていたという情報を提供した。


だが、マグゴナガルは「証拠不十分の上、ネックレスを売っている店に行ったというだけで嫌疑をかけることは

できない」とハリーの主張を退けた。




















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