ミッション系スクールの私立聖北学院に通うは、あとわずかな日取りを残して高校卒業を控えていた。

実は彼女の家は、公儀隠密として活躍した柳生十兵衛の血を引いており、彼女自身もまた女忍びだった。

そんなはいつものように、昼下がりのアスファルトの交差点を下り、プラタナスの並木道を艶やかに波打つこげ茶色の長髪をなびかせて

歩いていた。

「あ〜食った食った〜満足〜♪」

「俺、何だか気持ち悪くなってきた」

向かいからは黒のニット帽にデニムジャケットをはおった陽気な男と、ちょっと遊んでいる感じの

大学生風の男の二人が歩いてきた。

「わっ・・可愛い〜」

とその陽気な男がすれ違った時、彼は何かに取り付かれたかのように足を止めた。

それもそのはず、濃紺のブレザーにネイビーブルーのリボンをとめつけ、タータンチェックのスカートをまとった制服姿の彼女は

清楚で上品そうな女子高生そのものだったからだ。

「お嬢さん、お〜い!」

すっかりにのぼせあがってしまった陽気な男、セイカイは

信号が赤に変わろうと点滅しているのも無視して駆け出した。

「お嬢さん〜!!」

その馬鹿でかい声に嫌でも気づいたは不振そうに眉をつりあげて

振り返った。

「あ、やばいっ!」

信号が完全に赤に変わってしまったことに気づいた

慌てて通学鞄を抱えて走り出した。


「そこの二人!」

ピーッと警笛が鳴らされ、運悪くパトカーで通りかかった警官が二人の腕を掴んだ。

「今のは信号無視だ」

「すみません、ちょっと急いでて。これから気をつけます」

嫌なのに捕まったとうんざりしたは、ここは素直に謝って切り抜けようとした。

「誰が帰っていいといった?まだ話はおわっとらんぞ!」

「痛い、何するんですか!?」

でっぷりと太って顔中にほくろがある警官はいきなりの腕をつかむと、あざのできるほど強くねじりあげた。

「ちょ、ちょっとお巡りさん、いきなり酷すぎない?」

「何をする!君も赤で堂々と渡って信号無視しただろうが!わかっとるのかね?」

その横暴な振る舞いにカチンときたセイカイは慌てて間に割って入ると、の腕をねじりあげていた

警官をの腕を下ろさせた。

「だいたい君らのような若者がいるから風紀が乱れるんだ」

「はぁ〜?何ですか、それ!」

あまりにも一方的にいいがかりをつける警官にあきれかえったは素っ頓狂な声をあげた。

ここでようやく「信号無視で逮捕する!」と騒ぎ出した警官を見かねて連れの大学生風の男が

止めに入った。

「ちょっと待てよ!信号無視で逮捕だなんてむちゃくちゃじゃないですか!」

「何だね、君は?邪魔をするなら公務執行容疑で逮捕する!」

大学生風の男のの言葉にカッとなった警官は大声を張り上げて怒鳴り散らした。

大学生風の男、サイゾウがどうすべきかあたふたしているとそれを嘲笑うかのように

ここいらの交差点に次々と警察車両が止まりこみ、どやどやと中から大人数の警官が出てきた。

「ヤバイ、逃げろ!」

「お嬢さんも早く!捕まっちまう!」

「何で私まで!?」


サイゾウ、セイカイに半ば肩を押されるような感じで走り出したは泣きたくなった。

パトカーの赤色灯、けたたましいサイレンの音、それに混じって「幼児虐待!」「器物破損!」

とか変な怒声が途切れ途切れに聞こえてくる。


ごみごみと込み入った商店街を駆け抜け、静観な住宅街まで逃げ惑った三人はとうとう袋小路に追い詰められてしまった。

「セイカイ、馬になれ!」

「お嬢さん先に!」

サイゾウはとっさに機転を利かし、が目の前にそびえ立つコンクリート塀に

よじ登れるように足場を作ってやった。

「早く、早く!」

乗りかかった船だとばかりに、次に友人の背中に飛び乗ったサイゾウを

塀の向こうから引き上げていたは叫んだ。

「セイカイ、セイカイ!」

だが、サイゾウが差出した手もむなしく、友人は後から後からどやどやとなだれ込んできた

警官連中に取り囲まれて引きずり下ろされてしまった。



「嘘、何で?あれぐらいのことで・・」

あまりの荒唐無稽な逮捕劇にはぽかんと口を開けて呟いた。


ドタバタ三人組の出会いはこんな感じで。突発的に思いついて特/撮に手を出した管理人でした。
一応ところどころすっ飛ばした(?)連載になる予定です。
にしてもこの特/撮夢需要あるんでしょーか?こんな夢ですが需要ありそうでしたら頻繁に更新していきたいと思います。
何でか他のサイトさんで見かけない?02年ぐらいまでのやつはあるのに〜
これ94年放送だから古すぎるのかも・・。

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