「お前が今まで和尚になりすましていたのね・・言いなさい!本物の和尚はどこなの?」
は油断なく鎖鎌を天邪鬼に突きつけながら凄んだ。
「始末してやったまでよ。女、貴様もすぐそうなるがな!」
天邪鬼は相手が女忍だとみじんも気づかずに、恐ろしい形相で
小僧っ子の首と同じようにの細い首に手をかけようとした。
だが、目にも留まらぬ早さでの天の羽衣がばさりと天邪鬼の視界を遮り、いいタイミングで
追いついたサスケが飛び蹴りで乱入した。
「大丈夫か?二人とも」
サスケは目くらまし術で逃げてきた二人を庇って言った。
そこには天邪鬼に袈裟を投げつけられて視界を遮られたサイゾウ、セイカイ、
それにサスケの後を追いかけてきたジライヤ、鶴姫が揃って立っていた。
「女、貴様・・忍の衆のか!」
薄桃色の着物に濃紺色の帯を締めたが、目深に被っていた編み笠をぱっと取ったのに
天邪鬼は驚愕して叫んだ。
そうこうしているうちに全員、印籠を前に突き出して戦闘衣に変化した。
四面楚歌の天邪鬼は手下のドロドロを呼び出し、窮地を凌いだ。
だが、一人、また一人と忍びの衆の刀や手裏剣の餌食となり、ばたばたと倒れていった。
サスケは雷鳴剣と忍刀の二刀流で長戟の使い手である天邪鬼に挑み、一歩も譲れぬ激しい剣戟を続けていた。
だが、天邪鬼は狡賢い輩で、真っ向な剣の勝負に妖術を持ち込み、サスケのベルトに差し込んでいたレーザーガンを
空中浮遊させるとその持ち主目掛けて情け容赦なく乱射した。
空中から雨あられと降ってきたレーザーをもろに食らったサスケは草むらに投げ出された。
邪悪な笑みを浮かべて迫る天邪鬼を何とか阻止しようと、ここで小僧っ子が落ちていた木の枝を拾い
勇敢に立ち向かっていった。
だが、天邪鬼はフンと鼻で笑うと、必死の小僧っ子の攻撃をもろともせずに
逆に彼を人質に取ってしまうと、ようやく起き上がったサスケの目の前から連れ去った。
「コスケ〜!!」
従弟の危機にサスケは叫んで駆け出そうとしたが、ここでまたもや計算高い天邪鬼が残していった
ドロドロらに進路を断たれてしまう。
「サスケ!」
懸命に群がるドロドロを食い止めていた鶴姫、はピタリと忍刀を振り上げる手を止めて
連れ去られる子供の姿と歯がゆい思いで忍刀を振り上げるサスケの姿を目撃した。
「後は私達に任せて!」
鶴姫は大きく忍刀を振り上げると、隙あらば逃げようとしたドロドロの一人に叩きつけた。
もサスケを追いかけようとした抜けドロを、大急ぎで忍刀の下方二振りにて
斬りつけてひっくり返らせていた。