「三上」
「なんだよ」
「三上を抱きたい」
怒るだろうと思いつつ渋沢は言った。
口に出して言うと三上はいつも怒るから。
でも、それというのもあまりにも三上が可愛すぎるからだと渋沢は思っている。
これも口には出していないが。
「‥いいぜ」
「??!三上、どうしたんだ?!」
いつもと違う三上の反応に、渋沢は戸惑いを隠せなかった。
「お前、さっき確認したかったって言っただろ?それと同じ」
言いながら照れくさそうに少し頬を染める。
「俺が三上のものだって?今さらだな」
とっくの昔からそうなのに‥と渋沢は思った。
「確かにそうかもな。でも、偶には確認が必要だろ?」
変わってないのはわかってる。
だけど確認したい。
その気持ちに曇りがないのかどうか。
「そんな確認なら俺は喜んで毎日するよ」
笑いながらだが、実は本心だったりする‥。
「バーカ。偶にはって言っただろ?毎日やられたりしたら俺がもたねぇよ」
「確かにそうだな」
笑ったまま渋沢がシャツのボタンに
手をかけたところで、ちょうどよくチャイムが鳴った。


暫しの沈黙。


「‥授業、終わったのか」
先に口を開いたのは渋沢だった。
「そうみたいだな」
見事なくらいタイミング最悪だな。これからってときなのに。
「三上、どうする?」
渋沢は三上に尋ねた。
本当なら聞かずに教室へ戻ろうと言うべきなんだろう。
でも、ここで止めたくないと思うし、止める気もない。
「どうするって‥」
確かこの後って現国だったよな。
現国なんて出てもつまんねえ寝るためにあるような教科。
なにより授業やってるよりこっちのほうが楽しいし。
「もちろん続けるよな?」
一応聞いてはいるが、強制だ。
でも、こんな強制はちっとも嫌じゃない。
「当然だろ」
俺ってマジで渋沢に惚れてんな。
そう思ってそんな自分を三上はクスっと笑った。



「あーあ、しかし授業サボってこんなことしてていいのかね〜」
自分に覆い被さっている渋沢を咎めるように三上が呟いた。
そんな三上に渋沢は笑って言った。
「こんな授業も偶にはいいんじゃないか?」
「授業?ってことはお前が教師で俺が生徒ってこと?」
「そういうことになるな」
その言葉に三上はニヤリと笑って、渋沢の首に腕を絡めた。
「じゃあ、渋沢センセ。ちゃ〜んと教えてくださいネ」
「もちろん」



手始めはキスの仕方から







SWEET SWEET VALENTINE DAY‥
















このままだとマジ裏行きになっちゃうんで、こんな終わり方ですがお許しを

2002/02/23



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