それは片思いの人にとって一大イベントと呼べるもの 世の中にはいろんな人がいます 天使のように恋のキューピットになってくれる人もいれば もちろん悪魔のような人もいるワケで‥。 これは、優しい優しい悪魔さんのある日のお話です。 今年こそは渋沢くんにチョコを渡して気持ちを伝えるんだ!! と心に誓っている女子生徒が一人。 彼女の名前は 。 現在、クラスメートでサッカー部のキャプテンの渋沢克朗に片思い中である。 「お前。なに、妙に意気込んでんだ?」 ひょいっとの前に顔を出したのは同じくサッカー部の司令塔の三上亮。 ルックスはいいのに性格が悪いので有名である。 「ゲッ!三上」 は目の前にいた存在に思わず顔を顰めてしまった。 「お前な、あからさまに嫌そうな顔するなよ」 なんか怒っているようだ。まぁ、当たり前の反応だろう。 「するわよ。三上じゃあ」 渋沢くんならともかく!と心の中で付け足す。 「ふーん。そんなこと言っていいワケ?」 と三上が浮かべたのは、紛れもなくデビスマと呼ばれるもの。 に嫌な予感が走る。 「おーい!渋沢〜がなぁ〜」 ぎゃ〜〜〜〜!!!!と声にならない叫び声を上げて、は慌てて三上の口を塞ぐ。 「‥‥っぐ‥!」 「なんだ?」 三上に名前を呼ばれた渋沢がの席にきた。 「なんでもないよ、渋沢くん。ごめんね!気にしないで!」 渋沢は腑に落ちない風で「そうか」といって自分の席へ戻っていった。 その後ろ姿を見てふぅ‥とは安著の溜め息を漏らす。 「‥ぷはっ‥ったく、なにすんだよ!」 「それはこっちのセリフよ!」 怒鳴った三上には怒鳴り返す。 あーあ‥こんなのに感づかれたのが運のツキ。 人のこと散々からかいやがってぇ〜〜(怒) 「ちっとも気持ちを伝えられないに代わって 伝えてやろうっていうこの俺サマの優しい心がわからねぇの?」 と、三上が悲しそうな顔をするが、騙されるようなではない。 「‥‥アンタ、ぜったい遊んでるでしょ‥」 半ば呆れるような口調でがいう。 「お前ら見てると楽しくってよvvv」 と、さっきと一変してデビスマを浮かべる三上。 「私は全然楽しくないわよ!」 ああぁ〜本当にムカツク奴! そう思っていても口に出さないのは、 マジで怒るだけ無駄なことだけだと、自身がよく知っているからだ。 「まぁ、んなに怒るなって」 「怒らせてんのはアンタでしょ!」 「じゃあ、渋沢のとっておきの情報、くれてやるよ。ちょっと耳かせ」 ‥‥‥‥‥‥‥。 三上の話の内容にが固まる。 「おい、聞いてたか?」 「‥渋沢くんがそう言ったの?」 「聞いたら渋沢の奴、顔が真っ赤になったから間違いねぇよ」 渋沢くんに好きな人‥ もちろんも考えたことがなかったわけではないが‥ 実際聞くと、やはりショックだった。 「なにショック受けてんだ?」 「あのね、ふつう自分の好きな人に好きな人がいて喜ぶ人間はいないわよ」 泣きたいのを我慢して三上を睨む。 そういうことはもっと早く言って欲しかった。 「まぁ、頑張れよ。応援してやるから」 チュッとの頬にキスをして三上は立ち上がった。 「ちょっ‥三上///」 「じゃあなvv」 な、なに考えてんの、あの男は〜/// の叫びは声にならずに消えた。 「三上‥」 「よぉ!渋沢。なに怖い顔してんだよ?」 デビスマを浮かべて聞く三上にタチの悪さを再確認する。 「‥お前、俺の気持ちわかっててやってるだろ」 「当ったり前だろvv」 はぁ‥と溜め息を吐いて離れていく渋沢の背中を見て三上が小さく呟く。 「ホント、お前ら見てるとスッゲェ楽しいvv」 ってただ楽しんでるだけなのでは? いや〜書いてて楽しかったvv しかし、こんな終わり方でいいのかι バレンタインの話だったのに前日でもないし、チョコとか全然でてこないし‥ 何より渋キャプが出てこないし、三上先輩だけ楽しんでるし‥ 二人ともいいように遊ばれてますね まぁ、気づかない両想いほど、端から見てて楽しいものはないですよねvvv 最後のセリフ、『けしかけて』って読むんですよ。む、難しい字‥ この話、バレンタインまでには続き書きます。 2002/01/18 |