びょーきって言われたっていいさ。













「少しお休みになられたほうがよろしいのでは」
ここに居るのは殿、練師、、俺の4人。声をかけられたのは練師で、その背中をさすっているのはだ。
ゲホゲホとむせこむ姿は随分苦しそうに見える。顔も赤い。
「熱がありそうだな」
額にあてた殿の手に照れたらしく、練師の頬が更に赤く染まった。
「孫権様、傍にいてくださいませんか?」
おーお、言うなぁ。
じーっと俺たち3人からの視線を集めた殿は、咳払いを一つすると、ひょいと練師を抱きかかえていった。小さくなっていく二人の背中を心配そうにみつめる。その手を引いて、腕の中へと閉じ込めてみた。
「甘寧様?」
二人の背中を見つめていた瞳に、今度は俺が映る。
二人の間にあった甘い空気。作ったのは素直な練師の言葉だ。
どうやら俺は感化されちまったらしい。
「俺もうつったみてぇ」
「え?それは大変です!早くお部屋でお休みになられたほうが」
「そうだよな」
へ?と間の抜けた顔を晒したを笑いながら、ひょいと横抱きして、部屋へと歩き出した。
「甘寧様?!あの?」
オロオロとしながら、は暴れもせず、腕の中で困ってる。戸惑ってる。
あー、そんな顔もかわいい。
も一緒に来いよ」
「私、ですか?」
「あぁ」
「えっと、どちらに?」
「俺の部屋」
「え?・・・えぇ?!」
「休んだほうがいいんだろ?」
「そういいましたけど、なぜ私も?」
「だって、練師には殿がついていっただろ?抱えられて」
「それは、練師様が体調を崩されたからで・・・」
「俺も調子悪ぃから」
「そ、それにお二人は恋仲だからでしょう」
「なら、俺らもそうなろうぜ」
のこと好きだし。に触れたいし、がそばにいりゃ寂しくねえし。
「な?」
「な?じゃなくてっ!」
「なんだよ?だめなのか?」
「いや、だめっていうか・・・」
「じゃあ、いいだろ?」
「いや、あの、急すぎて、その」
赤い顔でオタオタしたままのは本当にかわいいんだけど。
歩みを止めて。
ちゃんとの瞳を見て聞いてみた。
「嫌か?」
「・・・嫌じゃないです」
「じゃあ、今から俺の女な」
「はい・・・」




















愛の伝染病








「お薬もらってきますか?」
「それよりの唇がほしい」
「馬鹿なこと仰らないでください」
「じゃあに触れたい」
「何をおっしゃってるんですか!」
「(このまま治んなくていいんだけど)」

















アイラブcuteを意識して(笑)
シリアスネタだったんですが、明るくしたくなって方向転換。
先に倒れる役を大喬にしようか迷いましたが、甘寧が孫策をなんて呼ぶのかわからなかったので結局練師に。小喬じゃ照れないだろうし。
えぇ、ただ甘寧に抱きしめてほしかっただけですよ。

2005/9/30(2019/10/04加筆)



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