本当にちょっとしたことなの
たったそれだけのことで幸せな気分になれる
勘のいいアンタならわかってるでしょ?
だからお願い

かまってってば!(怒)














「だからね‥亮、聞いてる~?」
私のほうを見向きもしない恋人の背中に声をかけてみる。
「あ~~聞いてる、聞いてる」
嘘。絶対聞いてない。
だって視線がパソコンに釘付けだもん。
さっきから返事だって「あ~」とか「ん~」とか生返事ばっかだし‥。
確かに私も悪いよ。
亮がチャットしてる時間に来た私にも非があるとは思うけどさ、
せっかく彼女が遊びに来てるっていうのに放っておきっぱなしはあんまりじゃない?
少しは相手にして欲しいんだけど‥
つまんな~~~い!!
「ねぇ、あきらぁ~~私の話聞いてる?」
「あぁ」
だから嘘でしょ‥。
「明日って部活?」
「あぁ」
休みって言ってなかったか~~?
「‥‥私のこと好き?」
「あぁ」
「私のこと嫌い?」
「あぁ」
むっっか~~~このやろ~~~(怒)
「浮気してもいい?」
「あぁ」
私は無言で部屋を出た。
目指すは渋沢くんが避難した(追い出された)と思われる藤代くん、笠井くんの部屋。
亮、いいって言ったもんね!浮気してやろうじゃん!
バタンと勢いよくドアを開けると藤代くんたちが驚いて振り返った。
「あれ??氷耒先輩」
「どうしたんすか~?」
「やっほー☆あ、やっぱりココにいたんだ。渋沢くん」
氷耒、どうしたんだ?三上は?」
「あんなの知らないも~ん」
ぷいっと顔を背けてから横に座った。
「ねぇ、渋沢くん、私のこと好き?」
「!!なんだ?いきなり」
ちょっと渋沢くんの顔が赤くなった‥‥気がする。
「好き?嫌い?どっち?」
「そりゃあ好きに決まってるだろう」
にっこりキャプスマで答えてくれた。
ん~~この笑顔、和んじゃうなぁ。亮のデビスマとは大違いだわ!!
「じゃあ私の彼氏になってvvv」
語尾にマークをつけつつ抱きつく。
「え?ちょっ‥氷耒??」
「だから私と付き合ってって言ってるの」
「えぇ~!なんでキャプテンなんすか!俺、蛍華先輩の彼氏になりた~いvvv」
と言いながら藤代くんが抱きついてきた。
「彼氏になってくれるの?」
「もち‥‥ぐぇ‥」
見上げるかたちで聞くと藤代くんの笑顔が歪んだ。
氷耒先輩、誠二なんかやめておいたほうがいいですよ。俺にしときませんか?」
藤代くんの首を絞めながら笠井くんが笑顔で聞いてきた。
藤代くん、大丈夫かしら?
と、そこに渋沢くんが異論を唱えた。
「藤代、笠井、氷耒は俺に言ってるんだぞ。勝手なことを言うんじゃない」
「大切にしてくれる&私を惚れさせてくれるなら全然OKよ





そのとき後ろでバタンとドアの開いた音がした。
「おい!蛍華!」
その声に反応してゆっくりと振り返る。
「今さら何しにきたの?亮」
内心、迎えに来てくれて嬉しいのだけど、ぶすっとした表情で亮を見上げる。
拗ねてるってすぐわかるだろうな。
「迎えに来たに決まってんだろ?いつまで渋沢に抱きついてんだよ。
お前らも蛍華から離れろ!」
そう言って私から藤代くんたちを引き剥がした。
さっきまで知らん顔だったくせに。ま~独占欲の強いこと。
「なに?亮ってばヤキモチでもやいてるワケ?」
「自分の彼女が男に抱きついてて喜ぶヤツがどこにいるんだよ(怒)」
一応彼女だと思ってくれてるわけね。
「‥あのさ、さっき私が浮気してもいいって聞いたら、亮、いいって言ったよね?」
「あれはぁ‥‥」
「言ったよね!!」
「‥‥言ったι」
亮は渋々という感じで認めた。
事実なんだから抵抗するんじゃないわよ。
「私のこと、嫌いとも言ったよね?」
「‥‥‥‥‥‥‥」
無言の肯定。反論する気はないみたい。
これでも少しは傷ついてるんですからね。
「じゃあいいじゃん。放っておいてよ。私、渋沢くんたちと話してるんだから」
「わかった。俺が悪かったって。機嫌なおせよ」
あら珍しい。亮が素直に謝るなんて。
明日は雪かしら?それとも槍かしら?豹が降ってきたりして(笑)
でも許してなんかやらない。半分は意地。残り半分は楽しんで。
珍しく亮が謝ってくれたんだもの。
もう少し優勢に立っていたいと思うのが普通でしょ?
「わかってないじゃん。謝れば済むって思ってない?」
たいてい、こういう小競り合いは私のほうが折れておしまいになる。
亮が謝ることがないとは言わないけど、すっごく偉そうなのよね。
天上天下。唯我独尊。俺様主義だもん。
亮なら仕方ないって感じだけど。
「んなことねぇよ。とりあえず来いって」
そのままお姫さま抱っこで部屋まで連行。
下ろしてと散々騒いだけど聞き入れてもらえなかった。
っていうか松葉寮は女子禁制だから騒ぐに騒げなかったし、
騒げば人目について余計に恥ずかしいから。
私は大人しくしているしかないわけで。
ぶすっとしたまま亮にしがみついていた。





戻ってきて部屋を支配したのは沈黙。
お遊びが過ぎちゃったかな?
迎えに来てくれたときに素直に嬉しいって抱きつけばよかったかな?
「‥悪かったな。とりあえず今日はもう帰れよ」
そう言った亮の背中が怒っているのが分かる。
ここで帰っちゃいけないと感じた。
ぜったい明日ギスギスしてしまう。
「ね、ねぇ、抱きついていたの謝るから怒らないでよ」
亮のほうをチラッと見ると亮は私のほうを見ていなかった。
「んなことこの際どーでもいいから帰れって」
半ば呆れたような声で諭すように言う。
「やだ!!」
即答で拒絶すると、ベッドに腰掛けている亮に駆け寄り抱きつく。
相変わらず私のほうを見てくれない。
いつもなら抱きしめ返してくれるのに‥
「‥お前、俺の言ってることわかってねぇだろ?」
「わかってるもん!」
消灯時刻が近づいてる。そろそろ部屋に戻らないと未衣に怒られる。
でもこのままにしておきたくない。
「‥やっぱわかってねぇな」
ボソボソと喋られたので聞き取れなかった。
「亮、今なんて言った?」
亮を見上げると瞳が合った。
「俺は帰れって言ったからな」
「へ?え?」
あれ?なんで天井が見えるの?
「ちょっ‥‥亮?」
なんで私は押し倒されてるんですか?
「お前、無防備すぎ。少しは警戒しろよ」
「わかった。次から気をつける。だからとりあえず退いてくれる?」
ニヤリと亮が浮かべたのはデビスマ。
「俺がこの状況で退くと思ってるワケ?」
あ、やっぱり?





ふっと目が覚めた。
どうもゴツゴツするなぁと思ったのは腕枕だったせいのようだ。
だんだん頭が覚醒してくると、目のやり場に困ってしまった。
腕枕をしている。
つまりくっ付いている=目の前に亮の胸板があるわけで。
ちょっと‥いや、かなり恥ずかしい///目の毒だわ‥(←?)
亮を起こそうかと思ったがやめた。
せっかく先に起きたんだし、
亮の寝顔なんてめったに見られるもんじゃないもんね。
この隙に拝見
ひょいっと顔を見上げる。
うおっ!寝顔かわいいvvv 元々美形だもんね~
こうやって無防備な寝顔を見ると普段の大人びた感じや憎らしさが影を潜め、
年相応、中学生の少年に見えるから不思議だ。
寝顔は幼く見えるってホントなのね~ かなりかわいいわ!まつげ長~い!いいなぁ~
この寝顔、写真にとって売ったらどのくらい儲けが出るかしら?
え~~~っと27枚撮りで取ったとして、カメラ代とフィルム代が‥‥
ってそんなこと考えてる場合じゃないじゃん!
今日は学校だもの。放課後の部活はないけど朝練はあるはず!
起こす前に服を着ようと私の上に乗っている亮の腕を退かそうと試みたが‥。
「‥‥‥っ‥ん‥‥‥」
私の身体に亮の手が絡みついてくる。
コレじゃ動けないじゃん‥ι
「‥逃げるんじゃねぇよ」
へ??
「おはよう。蛍華チャン」
デビスマを浮かべつつご挨拶。
なんだ。起きてたのか。
「おはよ。亮って寝顔かわいいねvvv」
たぶん私より‥。って気持ち複雑だから口には出さないけど。
「俺的には昨日のお前のほうがかわいかったけど?」
「あぁ、そうそう。昨日は突然襲ってくれてありがとうね。
おかげで今日の体育は見学決定、間違いなしよ!(怒)」
もう、体のあちこちが痛い。
バスケなんて絶対出来ない!っていうかやったら絶対死ぬ!
「バーカ。違うだろ?」
「なにが?」
「今日は一日、俺の腕の中決定だろ?」
へ?つまりサボりってこと?
「だ、ダメだよ!亮、朝練あるでしょ?それに授業もちゃんと出ないと!」
「俺様がいいって言ってんだからいいんだよ」
でたよ。俺様主義。
「亮!」
「おやすみ~
そう言って私を抱きしめなおすと本当に寝てしまった。
ったくこの男は‥(呆)
まあ、こんな日があってもいいか。







「おやすみ‥亮」



















END












あとがき

実は三上先輩、蛍華さんのこと意識して顔が見れなかったんですね
夜に部屋で2人っきりですし(笑)
それで蛍華さんをどうやって落とそうか(襲おうか(笑))と考えて、
適当に返事をしていたら出て行かれてしまったと。
一応、こういう設定のつもりで書きました。
結局最後は三上先輩の思い通りになってワケです。
「‥やっぱわかってねぇな」と言ったとき心の中でニヤリと笑っていたんです。
ちなみに途中にある豹は打ち間違いじゃないですよ(笑)

2001/12/14





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