どんな光の中でも輝いていた 俺には眩しすぎたあの笑顔も
どんな時でも俺の名を呼んでくれた あの柔らかい声も 抱きしめてくれたあの温かさは 今はもう ないんだ… 窓から差し込む眩しい光に目が痛い。 体を起こした‥正確には起こしかけた途端、身体中が悲鳴をあげた。 「うっ‥」 頭のなかに鮮明に思い出された昨晩の情事。身体にも十分すぎるほど残っている余韻とダメージ。 とりあえず頭を抱えるのは後まわしにして、部屋を見回した。 広くない室内に赤屍の姿はない。シャワーでも浴びているのか。 とりあえず服を着て、赤屍が戻ってくる前にここを出ていかなければ。 そう思っていたのに、相手は片手にワインを持って現れてしまった。 「美堂くん。もう起きていたんですか」 いつもの笑みで笑ったかと思うと、とつぜん首を掴まれ押し倒された。 そして気づく。 見上げた赤屍の瞳が昨晩と変わらず凌辱者のままなことに。 「やめ‥ろ‥」 かすれた声が示すように、回復してないので身体に力が入らない。 それでも抵抗しないわけにはいかない。 昨夜の自分はどうかしていたのだ。だから。 「もう‥テメェには‥」 「まぁ、そう言わずに。あなたが気に入ったんです。それに無駄ですよ。ほら」 赤屍が指差す先には昨夜散らされた大小の紅い華。 腕にも胸にも脚にも数えきれないほどある。きっと背中や首にも。 「あなたはもう私のモノです」 「バカ言ってんな。誰がテメェのもんなんかに‥あっ‥」 わずかな痛みを伴って、後ろに侵入してきた冷たい指。 震えている俺を赤屍は愉しそうに眺めている。 「だから無駄だと言ったでしょう」 「テメェっ‥‥‥くっ!」 抗議の言葉さえ言わせずに、冷たく細い指がメチャクチャに俺のなかを犯していく。 「あ‥‥ッ‥‥はァ…ッ!」 はじめは1本だった指が残っていた滑りに助けられて、2本、3本と増やされた。 声をあげたくなくて指を噛んだが、音のない室内だからグチュグチュという淫卑な音がよく響いてて耳を塞ぎたかった。 「美堂くん。どんどん溢れてきてますよ」 嬉しそうな赤屍の声とともにグチャグチャに掻きまわされ、残滓がドロリと出てきたのが見なくてもわかった。 鼻先に差し出された指についてるものに思わず首を背ける。 「嫌ですか?昨日、あなたが欲しがったんですよ?」 「‥ちくしょっ‥‥‥離せ‥‥‥‥‥あぁっ!!」 不意に襲ってきた強い快楽に思わず声をあげてしまった。 昨晩の情事で知られたウィークポイント。 「あっあっあっ…やっ………そこっ‥‥あ!……」 前を扱かれ、そこを集中的に攻められて、俺はあっけなく達してしまった。 なにを思ったのか、突然俺のなかを犯していた指が出ていった。 あがっていた息を調え、赤屍を見てみたが赤屍は笑っているだけだった。 チャンスだと悲鳴をあげている体を騙して立ち上がろうとしたが、力が入らなくて近くにあったテーブルに手をついた。 「くぅっ‥」 足に力が入ってないからか、ドロドロとした赤屍の精液が重力に従って俺のなかから溢れてくる。 まだ赤屍に犯されているような内臓が溶かされているような錯覚。 そのなんとも言えない感覚に耐えていたら、空気が動いた気がした。 ふりかえる間もなくテーブルに押さえ付けられ、後ろからいきなり貫かれる。 「ひィ…‥‥ッ!」 脳は痛みに悲鳴をあげたが、身体は悦んで昨日のように締めつけている。 「あ‥‥‥ンぁッ…‥‥‥あかば‥‥ひぁ‥‥ッ!」 「あなたが悪いんですよ。ちゃんと責任を取ってくださいね」 昨晩と同様に容赦なく突き上げられ、頭のなかが真っ白になった。 前も後ろも攻められ、上も下も突っ込まれ追い詰められて、俺はもう為す術もなく喘いだ。 嬌声をあげればあげるほど、赤屍から新たな熱がたっぷりと注ぎ込まれた。 「あなたは私のモノです」 閉じ込められた空間で両肩の関節をはずされ縛られて、邪眼防止に目隠しをされた。 その時、昨日は気づかなかった鏡に、映っている自分の姿が見えた。 好きでもない赤屍に犯され、それでも歓喜して受け入れている自分が。
与えられる快楽に溺れ、悦の声をあげている 銀次しか知らなかった躰
「銀次ぃ‥!」雄を銜え込み、余すところなく犯されている 銀次しか許さなかった躰 蛮ちゃん、弱味を晒しちゃダメよ〜 なーんて、ごめんなさいっ!(脱兎) 2003/08/05 |