草木も眠る丑三つ時

久しぶりの宿で仲間は皆、疲れを癒すために深い眠りの中にいるこの時間

ゼロスだけは起きて、何かを待つように月明かりの照らす窓辺に佇んでいる

幸い一人部屋なので迷惑はかからない





数刻たったとき、端の方から蒼い光が近づいてくる

窓を開けて待っていると、光は部屋の中へと入っていた

「よう、ここに来ても大丈夫なのか?」

「問題ない、日が昇る前に帰ればいいことだ」

クラトスは翼をしまうとゼロスの問いに答える

服装はシルヴァラントでロイド達の仲間だった時ものでも、敵として現れる時に着ている服でもなく布を羽織ったようなものを着ており、夜風に棚引いていた、

「でも危険なことには変わりはないだろ・・・そうまでして可愛い息子に会いたかった?」

少しだけ意地悪をいってみる

彼が息子を大切にしているのは嫌というほど分かってり、親が息子に向ける愛情だともわかっているのだが、自分はそれにも嫉妬を覚えるものだからひどく幼稚である

頭では理解できるのだが、口がついていかないのだ

「・・・・確かに、あれには心配な面が多々あるが、こんな夜中に会いに来ることはしないと分かっているだろう?あれはまだ私が父親だと知らないことも」

案の定、不機嫌な顔をさせてしまった

でも誤ることはできなくて、代わりに強く抱きしめ、囁いてやる

「うひゃひゃひゃ、わーかってるって、そんな顔すんなよ、そうだよな、アンタは俺に会いに来たんだよな」

「馬鹿者・・・」

クラトスも背に腕を回し、ゼロスに身を預ける

自分が今、唯一安らげる場所

そう思えるほどにゼロスの腕の中は心地よく、胸の鼓動が奏でるリズムで彼が生きていることを教えてくれた

「会いに来てくれて嬉しいぜ、クラトス」

「ふ・・・ん、ぁ」

与えられる口付けにクラトスは夢中になっていく

次第に体は更なる快感を求めるようになり、深く激しい口付けを自らするようになった

微かに擦れ合う程度でも、クラトスは敏感に反応を示す

口内で混じりあった互いの唾液が銀の糸を作っていた

「久しぶりだからキスだけで感じちゃった?」

「ちが・・・ぁっ、や・・・ぁ」

耳元で囁くと、ソレは瞬時に色がつき朱色に染まった

軽く腰を摩ると、熱を帯びた声が部屋に響く

「でも、ココはものほしそうにしてるぜ?」

「あっ」

一際熱をためているクラトスのソレにゼロスは服の上から軽く触れる

ぴくんと震え、一気に体全体が火照ったのがクラトスの顔を見ると一目瞭然だった

快楽に流されぬよう、クラトスは必死にゼロスにしがみ付く

「可愛い」

「んぁ・・・あ、ゼ・・ロス」

「どうして欲しい?」

触れるだけで何もしないゼロスに目で訴えると、その答えは問いでかえってきた

服の隙間からあいている片手を滑り込ませ胸の飾りを軽く弄ぶ

強い刺激を欲する体は無意識に腰を揺らしていた

「わ、たしにっ・・・ん、言わせる気か・・・!」

「別に言わなくてもいいケド、その代わりずっとこのままだぜ?」

「卑怯、者・・・・ふあっ!」

今まで触れているだけだったソレをゼロスは軽く握る

それだけでも、焦らされているクラトスにとっては意識をてばなしそうなほどであった

「その卑怯者をアンタは好きになったんだろ・・・・言えよ、これからどうして欲しいか」

羞恥心やプライドはとうに捨てており、今考えられるのは目の前にいる男と快感のことだけ

ゆえにクラトスはもう、言いなりになるしか道はないのである

「・・・・お前がっ、ゼロスが欲しい・・・お前を感じたいっ」

「よくできました」

ゼロスは満足そうに微笑み口付けを交わすと、そのままベッドへとクラトスを押し倒した









「ふあっ、あぁ、ん・・ぁ」

「っ、熱い、な・・・」

「は、あっゼろ、スぅっ!」

腕を首に回し、口付けを請う自ら舌を絡め、より深くゼロスを感じようとしている

それに答えるように、ゼロスも腰を激しく打ちつけクラトスを感じているのであった

「はぁっ、んっ、ぁっ・・ろす、もっとっ」

「へっ、普段もそんくらい素直だといいのによっ、ホラッ」

「ああっ!、ん、ん、ひゃあっ」

反応が変わり、より高い鳴き声を上げるようになった

口の端を上げ、不適に笑うと、クラトスのイイトコロを攻め立てた

「ココか」

「あんっ!やっ、ソコ、は、だめ、ぇっ!」

「駄目だっていってる割には、腰を揺らして喜んでるじゃねぇか」

「あっ、ぁ・・あ、あ、あぁっ」

動きは声が上がるごとに激しさを増し、互いに終わりが近づいてくることがわかる

最後は共にと、クラトスが珍しくねだり、お返しにと強く深くソコを突いた

「クラトス・・・」

「ゼロスっ・・・も、うっ!・・あああっ!!」

「くっ・・・」

































「気がついたか」

「ん・・・ゼロス」

目を開けると、ゼロスは愛おしそうに自分を見つめ、髪をなでていた

二人っきりだけの時に見せるゼロスの表情は、クラトスしか知らない

「あの後気い失ったんだよ」

「そうか・・・」

「よっぽど溜まってたんじゃねぇのか?まあムリねぇか、最近二人っきりで会えなかったからなぁ」

「ゼロス!」

「真っ赤になちゃってカワイイ」

胸に縋り付き、真っ赤になった顔を隠す

ゼロスから見たら可愛いことこの上ない

「・・・アホ神子が」

「うひゃひゃひゃ」




















「もう行くのか」

「ああ、これ以上はいられない」

「そっか、まぁバレないように気いつけろよ、ユグドラシルによろしく」

「・・・ゼロス」

「ん?」

不意打ちにキスされた

しかもクラトスから初めてのキス

「また来る」

「待てよ」

腕をつかみ頭を己に引き寄せ唇を奪った

「ん、ふ・・・ふぁ」

「ったく、人がせっかく抑えてるっていうのに」

顔を離すとクラトスの肩に顔をうずめる

子供が母親に甘えるみたいに・・・

「夜が明けるまでこうしてていいか?ちゃんと朝になったら離すから」

強く抱きしめる腕に、抵抗を見せず、むしろ受け入れ抱き返す

ゼロスの全てを包むように背中に腕を回した

「次の夜までお前を想っていられるように、お前を感じることができるように、私にお前を刻み付けろ」

「了解、俺の可愛い天使様」









アトガキ
USBに眠っていたものをサルベージ
実はこれが初ゼロロイだったりする・・・

ゼロクラは珍しくゼロスが攻めになるので 書いてて楽しかったです
ロイドが絡むと 二人とも受けになっちゃいますから(笑
あーでも、もうちょっと鬼畜にすればよかったかなと 今更後悔

2007.2

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