●2013年6月
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つきひしゃぁあ〜ん…! | |
サッ。 | |
ぎゅぷっ | |
う、うわぁ!こっち突っ込んでくるなよ! | |
ぐずっ、なんでよけるんですかぁ〜…。 | |
そんな涙と鼻水でグズグズの状態でぶつかられたくないっつの。 | |
おかげでつきひの先にいたボクに突っ込まれたけどね…。 | |
と、とおかりゅんが突っ込まれ…!? | |
あーあ、胸の周りベタベタ…。 | |
と、とおかりゅんがベタベタ…!? | |
で、なんだよ登校するなりその有様は。 | |
つきひさん…助けてくらさい…! | |
金の話ならお断りだぞ。 | |
ガーン! | |
金の話かよ! | |
まぁまぁ、聞くだけ聞いてやってもいいんじゃないげしゅかね? | |
いちとせはトラブルを期待してるだけだろ…。 | |
にゅっほ、決してそんなことは。 | |
お金の話なんですけど…別につきひさんに金を貸せとか すい臓売れとか吉原行けとかそういう話じゃないんで…。 |
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だったら引くわ。 | |
あの、私のウチ実はゲームセンターなんですけど…。 | |
知ってるっつの。 | |
潰れるんげしゅか? | |
うわーーーん!!! | |
ちょ、いちとせお前図星過ぎるだろ! | |
…いやーまさか…。 | |
な、ちょ、ホントなのか陽鳥!? | |
…今すぐにというワケじゃないですけど…このままでは遠からず…。 | |
なんてこった…いくら最近行ってないと言ったって…。 | |
つきひたんのその言葉が現状を如実に表してげしゅね。 | |
いえ、もともと私はゲーセンに興味はないので閉店自体はいいんです。 父も本業のかたわら趣味でやってるお店ですし。 |
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なんだよ…じゃあ急に一家路頭に迷うとかいう話じゃないんだな…。 | |
迷います!私が! | |
ぜんぜん見えてこないんだけど。 | |
父なりに店に愛着があるみたいで出来れば潰したくないと… それで、私に再建案を出せと言い出したんです!出なきゃ小遣いカットって! |
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…なるほど金の話だ…。 | |
助けてくださいつきひさん!このままではどうでもいい店のせいで 私の大事なお小遣いが! |
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…ゲーム好きの友人にゲーセンがどうでもいいとか…。 | |
利害は…一致してるんじゃないですか? | |
悪女だ!悪女の笑みだ! | |
おお怖い!おお眩しい! | |
おでこのことは言うな! | |
まぁ確かにな…しばらく行ってない自分にもちょっと引け目あるし…。 私も最寄りのゲーセンがなくなるのは辛い。 |
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でしょ!是非ご高配を賜りたく! | |
…いくらだ? | |
はい? | |
その再建案が通ったとして、報酬はいくらだ? | |
え、えっと…つきひさん的には店が残るだけで万々歳では…。 | |
最近は家庭用ゲームで忙しいしなー、アーケードとか無くても別に…。 | |
わかりました!何か考えますから!とにかくご助力を! | |
よろしい。 | |
悪女だ…悪女の笑みだ…。 | |
おお怖い…おお可愛い…。 | |
なっ!? | |
わ、私のつきひさんですよ! | |
…なんで私たちまで付き合わされてんの? | |
みゃあみゃあ、三人寄ればもんじゅも止まるって言うげしゅし。 | |
4人です。 | |
というワケで陽鳥の店に集まったわけだけど、久しぶりに来たら またずいぶん閑散としてるなー…。 |
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うう…スイマセン…。 | |
いや、謝ることは…。 | |
謝れ!跪け!命乞いをしろ! | |
ゴッ | |
あにょう。 | |
まだメインとなる高校生大学生の下校時間には早いとはいえ… フリーターっぽい暇そうなのがチラホラいるだけじゃな…。 |
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ウチは対戦格闘ブームの時代の色を濃く残してますから… 人が少ない=対戦相手がいない、ってことで余計に客が少なくなって…。 |
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…それってつまり古臭いってことだろ?もっと今風にすれば…。 ほらもっとクレーンゲームとかメダルゲームとか…。 |
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そんなの場末のゲーセンじゃねえ! | |
ひ、ひぃっ…!怒られた…! | |
おーよしよし、怖かったでちゅねー。 | |
乳撫でんな…。 | |
陽鳥の父親が趣味でやってるんだから、世代的にビデオゲームに こだわりたいのは当然だろ…。 |
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当然です。 | |
分かるかそんなの! | |
おーよしよし。 | |
あっ、ひあ…そこ撫でちゃ…! | |
可能ならテーブル筐体で占めたいって言ってました。 | |
それはさすがに諦めてもらえ。しかし店が小さいから大型筐体も入れられないし…。 思ったより難題だな…。 |
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つきひさんでも駄目ですか…私もいろいろ考えたんですけど…。 上手くいくかどうかはともかく、案だけでも出ませんか…? |
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うーん…肝心のゲーム自体が下火じゃどうにも…。 | |
はぁ…やはり資金力のある大型店舗には敵わないんですかね…。 ウチも音ゲーいっぱい入れたい…。 |
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にゃいす。 | |
…なんだいちとせ。 | |
まだぽっくんのアイディアを聞いてもらってないげしゅ。 | |
いちとせさんゲームなんてやらないじゃないですか…ケータイもないのに。 | |
…何でもいいから案を出せといったのは陽鳥たんげしゅよ? | |
…まあ、それが父に課せられた最低条件ですから。 | |
よっしゃあ!報酬はいただいたげしゅ!ごみょごみょ…。 | |
ふん、ふん…。 | |
なんで内緒話なんだよ。 | |
…それは、試す価値があるかもですね…! | |
な、なんでコッチ見ていうの!? | |
にゅふふ…! | |
なんでコッチ見ていうの!? | |
やりました!つきひさん!今月の売上、前年比300%です! | |
は、はあ…そりゃどうも…。 | |
良かったげしゅのう…この分なら追加報酬も…? | |
ええ、考えさせていただきますとも! | |
……それより…お給料は出ないの…? | |
友達じゃないですか!水臭いこと言わずに! | |
はぁ…毎週末「現役C学生がコスプレ店員をする店」として売り出すとか…。 | |
ゲームそのものばかり見てる私たちには考えつきませんでしたね! | |
巫女服ならいくらでもありましゅたから初週はそれで時間稼いで。 今週はウェイトレスげしゅけど。 |
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…どおりでいちとせがコッチ見て嫌な笑い浮かべるわけだ…。 | |
ある意味最高の報酬げしゅぐふふ。 | |
…なんかとおかめっちゃ撮られてるよなー…。 | |
え!?マジで!?いつの間に!? | |
胸ですよねぇ…やっぱり…こないだ某大型掲示板にアップされてましたよ…。 | |
ちょ、ちょ!? | |
来週はどうしましゅげしゅかね!?水着!?やっぱり水着!? | |
…とおかさんには特製の…。 | |
こう…紐みたいな…。 | |
うおおい!金も出ないのにそれかよ!むしろ報酬私によこせ! | |
あ、でもつきひてんもうpられてげしゅたよ、下からの構図。 | |
ひあぁあ!? | |
撮ったの私ですけど。 |
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