●2012年9月
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| 師匠! | |
| おう! | |
| …あ、あれ? | |
| 今日もご指導ご鞭撻よろしくお願い致します! | |
| おう!だまって俺についてこい! | |
| あ、あの?みそかちゃん?師匠って私のことじゃ…。 | |
| あ、師匠、いたんですか。 | |
| 同じ師匠なのにトーンが全く違う! | |
| じゃあな、陽鳥。一緒に帰るのはここまでだ。 行こうかみそかちゃん。 |
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| はいっ、師匠♪ | |
| な、なんてコト…!?私のつきひさんとみそかちゃんが、 手と手を結んで…!ないけど…! |
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| にょふっふ、フラれたみたいげしゅねん…? | |
| ぢょわぁ!?い、いちとせさん!?い、いつからそこに!? | |
| 「へへ…ちょいとヘマやらかしちまった…少し眠らせてもらうぜ…」のあたりから。 | |
| 言ってませんけど!? | |
| ショックでしゅねえ…今まで長年培ってきた友情以上が、いともあっさり…。 | |
| ぐぬぬ…。 | |
| やっぱりつきひにゃんも人の子…若くてピチピチの肌には勝てなかったか…。 | |
| ぬぐぐ…。 | |
| 師匠って、何を教えてけつかるんげしゅかね…?手取り足取り栗とり…? | |
| ぶるゎぁああ! | |
| 走って追っていっちゃいましぃた…。くふふ、そうでなくてはつまらぬ…。 それでこそ陽鳥よ! |
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| 何ブツブツ言ってんだいちとせ。 | |
| にょはぁ!とおかりゅん!いつからそこら辺に!? | |
| え、たった今だけど。 | |
| …はぁ…せっかくのボケどころなのに…。 | |
| な、なんか悪いこと言ったか!? | |
| …二人仲良く並んで歩いて…やけに話が弾んでる…。 こっちはつきひさんの家の方角ではないはず…どこへ…!?まさか…!? |
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| この先にあるのは西洋風のお城みたいなホテル…とか? | |
| ぐわぁ!?とつきさんいつからそこに!? | |
| 一万飛んで二千年前から。 | |
| 飛んでませんソレ。この先にあるのは公園だけですよ…。 | |
| 公園…デートコースにしてはオーソドックスねえ…。 | |
| で、でーと!?でえとって!?え!? | |
| 仲の良い女子二人…他に何か可能性が? | |
| 普通は女子同士でその可能性を考慮しませんよね。 | |
| あんたが言うか…。まぁ察するわ…私だってこよみセンパイが他の誰かと 一緒に歩いてたらついでに周辺100mくらいの人間は呪殺しそうだもの…。 |
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| …こよみさん、お願いだからモテないでください…。 | |
| あなたはまだ若いんだから、今の関係に見切りをつけて次を考えるのも 建設的で良いことかもしれないわよ…? |
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| 見切りって!?つけません!私はつきひさん一筋です! だいたい若いって、とつきさんは何歳だって言うんですか! |
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| 一万飛んで二千歳。 | |
| ここで生まれたんですか? | |
| 覚悟はしとけってことよ。幸せなつきひ嬢を見て、アナタはその関係を崩せるの? | |
| とつきさんは崩すんですよね…。 | |
| この世界に私とセンパイ以外は必要ないもの。ま、好きにしなさい。アデュー。 | |
| うううううう…。あ、お、追いかけなきゃ! | |
| …見失った…この公園広いからなぁ…。 | |
| おや、陽鳥ちゃんじゃない。ひとりでどうしたの? | |
| こよみさん…こよみさんこそひとりで。 | |
| ふふ…やっとまいたのよ…。 | |
| …大変ですね…。敵は近くにいましたけど…。 あ、あの、ところでつきひさんとみそかさんを見ませんでした? |
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| つきひとみそかちゃん…?…!!あ、あー。あーあーあー。 | |
| 見ました!?どっちに!? | |
| 陽鳥ちゃん、最近景気はどう? | |
| なんですやぶからぼうに!わ、私は急いで…!! | |
| お店の方に新しいゲームとか入った?新しくなくても不朽の名作とか。 | |
| え?え??さ、最近は経営も芳しくなくて入れ替えはないですけど…。 | |
| つきひは熱しやすく冷めやすいからねー…慌てなくて大丈夫よ、多分。 | |
| ど、どっちへ行ったか尋ねてるんです!ふたりはどっちへ!? | |
| さあ? | |
| 知らないのかよ! | |
| あ、つきひ姉、みそかちゃん。 | |
| お、かれんか。 | |
| 駄菓子屋で買い食いって行儀悪いよー?みそかちゃんいつからそんな不良に? | |
| ふ、不良なんかじゃないもん!私は買ってないもん! | |
| 買ってなくても私のを一緒に食べてりゃおんなじだよ、なあ? | |
| ねえ? | |
| う〜…。 | |
| 腹ごしらえもすんだし、前の公園でも行こうかみそかちゃん。 | |
| は、はい!今日こそ! | |
| 今日こそ? | |
| 今日こそかれんちゃんのハイスコア超えて見せます! | |
| いーとこまで行ってんだぜ今。あと100万点くらい? | |
| まだあのゲームやってたんだ…。私だって一回たまたまやって出ただけのスコアだよ? | |
| たまたま一回なのがなおさら許せない!私の苦労の結晶をいともたやすく超えやがって! | |
| で…それを塗り替えられないんですよね…? | |
| 悔しいが…今は若い才能に託すしかない…!みそか嬢ならなしうる…! | |
| みそかちゃんは、私を倒したいのー? | |
| ち…ちょっとやらせてもらったら案外楽しくてつい…。 | |
| 最近は陽鳥も新作ゲーム入れてくれなくて退屈だったからなぁ…。 もしかしたら今日中には超えるかもだぜ!気をつけろ! |
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| はいはい…超えたら教えてね…。 | |
| うん!目指せ150万点! | |
| 私200万だけど。 | |
| じ、順を追って少しずつってことで…。 | |
| あ、あの…つきひさん? | |
| なに陽鳥?もう授業も終わったし、みそかちゃんと用事があるんだけど…。 | |
| そ、倉庫の奥から80年台のクラシックゲーの基盤がいっぱい見つかったから 懐かしゲーコーナを作ろうと思うんだけど、ど、どうかな? |
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| 行く。 | |
| え? | |
| もしもし…あ、みそかちゃん?悪い、今日は用事できたから。 ひとりでも練習頑張って…じゃまた!……さあ陽鳥行こうか! |
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| ど、ど、どういうことですかこよみさん…!??嬉しいけど…! | |
| たのもぉぉ! | |
| もう…ただいまでしょつきひ姉。あ、みそかちゃんも一緒? | |
| ど、どうも…。 | |
| みろこれおまえかれんおまえ!このハイスコアランキング! | |
| あ、こないだのアレ?…イニシャルMSK、スコア、250万…。 | |
| どうだい!イニシャルKRNの200万を超えてるんだ、ぜ! | |
| ご、ごめんなさい…。でもかれんちゃんにかなうものができて嬉しい…。 | |
| ふーん…ねえつきひ姉、そのゲーム機かして? | |
| ん?いいけど? | |
| ……………………。はい。 | |
| お、おう…!? | |
| 次はソレを超えたらまた来てね。 | |
| つきひさん…?い、1000万…!? | |
| ばかな…物理的に出るのかこんなの…?み、みそかちゃん…! | |
| チェーン一回でも切れたらNGだから。あ、みそかちゃんもご飯食べてかない? | |
| あ、いただきますー!師匠、私ソレもういいです♪ | |
| なっ……!?……お、おのれディケイド…!! |
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