●2012年7月
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| ね、ねえつきひ…? | |
| なに、お姉ちゃん…神妙な顔して…。 | |
| わ、私…太ってる…?太ってない…よ…ね? | |
| んー?太ってんじゃない? | |
| ザラリと!とんでもない妹だよ! | |
| 何いまさら…今まで体型なんか気にしたことなかったのに。 | |
| 分かるよ…こよみ姉…。 | |
| かれん!分かってくれるの!? | |
| なんだなんだこれは。 | |
| 何かのきっかけで一度気になると、止められないんだよね…。 私も…私も、去年の夏モノの…ファスナが…。 |
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| かれんは成長期だろ…。 | |
| そういう問題じゃないよ!高さだけでいいんだよ!横幅は御免こうむる! | |
| かれん…!あなただけが私の妹よ…! | |
| あれ、私、縁を切られた? | |
| つきひ姉だって、いつ突然増え始めるか分からないんだからね! 毎日部屋の中でゴロゴロしてコントローラ握ってるだけの生活なんて! |
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| さ、最近は体も動かしてるぞ!Kinectとか! | |
| 行きましょうかれん…この子には分からないわ…私たちの気持ち…。 一緒に出かけましょう…自分との戦いに…。 |
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| そうだねお姉ちゃん…いつか物置きにしまいこんだバランスボールが 再び日の目を見る時が、今来たんだよ…。 |
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| 何なんだよ…言っとくけど、私を巻き込んでごはんはサラダだけとか そういうのやめてくれよ…炭水化物食わせてくれよ…。 |
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| 今日のごはんは干ししいたけです。 | |
| 減量かよ! | |
| セーンパイっ、おはようございます♪今日も元気ないですね! | |
| ないわよ…。 | |
| ダイエット始めてどれくらいですか?ひいふうみい…。 | |
| 今日が初日…。 | |
| へたばるの早いですね…。 | |
| 朝抜いただけでこうも辛いとは…。食べたほうが良いって説もあるけど… あんなの食品業界のステマよね…。 |
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| え?でも朝だってその気になったら遠慮せずにヌくべきですよ! 私も今日はヌいてきました! |
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| …深く聞いてはいけない気がする…。 | |
| できる事なら…センパイにヌいて欲しい…。 | |
| とつきは割と良いスタィルしてるわよね…何か秘訣はあるの…? | |
| 別に何も?今のこの姿も仮初めのものですし。 | |
| …本来の姿はどうだっての…。 | |
| うーん…次元が違うのでなんとも表現のしようが…。 | |
| 少なくともこの次元でその姿はなかなか羨ましいわよ…。 | |
| きゃ!ホントですか!センパイに褒められるなんて!天変地異かしら! | |
| 起こすのあんたでしょ…やめて頂戴よ…? | |
| お手伝い…しましょうか? | |
| …はい? | |
| ダイエットのお手伝い…。私の力を行使すればちょちょいと…。 | |
| あー、そういうのはいいわ…気持ちだけもらっとく…。 | |
| (さすがセンパイ…!卑怯な手段は使わず自らの努力だけで…! そこに痺れる憧れる…!) |
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| (この子の力じゃどんな副作用があるか分かったもんじゃないわ…。) | |
| おはよう、かれんちゃん!今日も元気…なさそうだね…。 | |
| あ…みそかちゃん…おは…。ちょっとダイエットをね…。 | |
| えー!?かれんちゃんがダイエット!?こんなに細いのに!? | |
| ほ、細くないよ…。 | |
| かれんちゃんがダイエットするなら私もする! | |
| み、みそかちゃんは必要ないよ!全然細いじゃない! | |
| かれんちゃんが細くないなら私も細くないよ! | |
| 細い! | |
| 細くない! | |
| ほしょい! | |
| ほしょくにゃい! | |
| …と、とにかく、みそかちゃんはちょっと体が弱いところもあるし… 無理はしちゃだめだよ…。 |
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| ぶー……じゃ、私かれんちゃんのお手伝いする…! 具体的にどの辺がどうなったの…? |
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| えっとね…去年の夏モノ…半袖のパーカなんだけど…。 | |
| うんうん。 | |
| 前のファスナをあげたら…こう…胸元できつくてそれ以上上がらなく…。 | |
| ………。 | |
| みそかちゃん? | |
| かれんちゃんの莫迦ーー!ばかー………バカー………… | |
| み、みそかちゃん!待って!どうして!? | |
| ……ただいま…は、腹減った…まさか弁当の中身まで野菜一色だとは…。 頼むから…今日の夕飯はタンパク質を…。 |
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| あら…イヤラシい…私ので良ければ飲む…? | |
| ヒッ!?と、とつきさん!?何故わが家に!? | |
| 今日一日センパイが全然元気なくて…あからさまに無理なダイエットのせいでしょ? 全然太ってないのに…。 |
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| え?太ってるじゃん? | |
| ふくよかって言うのよ?妹君? | |
| ひっ…ひやぁあぁぁああぁぁっっ……!!やめ、髪、股、やめてっ…! | |
| 私は今のままのセンパイで十分なのに…。で、なんとかやめさせるなり 無理のない方法を探すなりしようと思って、こうしてはせ参じた次第よ。 |
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| ハァ…はぁ…。…肝心のお姉ちゃんは…? | |
| まだ帰宅中。 | |
| 先回りかよ!鍵締まってたしね! | |
| …で、ちょうどいいわ。あなた、突然センパイがダイエットって言い出したきっかけ、 何だか知らない? |
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| きっかけ…さあ…。昨日突然言い出して…。かれんは夏モノの服がどうって言ってたけど。 | |
| 服…!なるほど…!さっそくセンパイの部屋に行きましょう!服を!あさりましょう! まかり間違って下着を物色しちゃっても!それはアクシデント! |
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| 何がアクシデント? | |
| あっ、センパーイ!おかえりなさーい! | |
| なんで私の帰宅前にあんたがここにいるの…。汗掻くために走ってきたのに…。 | |
| マジで気合入ってんのな…。 | |
| せんぱい…ぶら…ぴんくが…汗で透け…。 | |
| な、何でいるのって訊いてるの!事と次第によっちゃ…! | |
| あのなお姉ちゃん、とつきさんは一応心配して来てくれたんだよ。 | |
| ……? | |
| 朝から元気がない様子で、おべんとも野菜だけで、ずっと辛そうで…。 センパイの魅力は体型なんかじゃない…いつでも朗らかな、そんなとこだと思います…! |
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| …とつき…。 | |
| だから…だから!無理なダイエットなんかやめて!いつものセンパイにぎゅー戻ってください! | |
| ちょ、ちょっと!アンタ!どさくさに紛れて抱きついてんじゃないわよ…! …ッはぁ…っ!む、胸に顔を擦り付けるの…やめ…! |
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| JCが見てていい光景なんだろうか。 | |
| …アレ?センパイ? | |
| …ハァ…ハァ…な、なによ…? | |
| 痩せてません? | |
| はい? | |
| 私が以前どさくさに紛れて抱きついた時に比べてウェストが2.4cmほど…縮んでる気が…。 | |
| え?え? | |
| なんで腕を回しただけで分かるんだよ…。 | |
| きっと気のせいだったんですよ…!だから、ダイエットなんかやめて、ね…? あっ、こんな所に偶然帰りに買ってきた鯛焼きが! |
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| ………………し、しょうがないわね…せっかくの厚意だし食べてあげるわよ…。 | |
| 意思弱っ! | |
| はい、センパイ♪こしあん派ですよね? | |
| あぁ……至福…! | |
| (ところでとつきさん…ホントに痩せてたの…?) | |
| (……フフ……♪) | |
| 極上ロースカツ定食いっちょあがりー! | |
| おおーうまそー!やっぱりこうでないと! …かれんもダイエットやめたの…? |
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| いろいろあってね…むしろ今がチャンス…! …ところで、こよみ姉、急にダイエットなんて言い出したけど、何があったの? |
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| ……昨日乗った公園のブランコ…突然鎖がちぎれて…。 | |
| …ソレはさすがにメンテ不良なんじゃ…。 |
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