●2012年6月
L size 1920x1280 306k |
|
M size 1280x800 161k |
つきひ姉ー、起きてよー。 | |
うーんむにゃむにゃ、あと5年…。 | |
卒業して入学して卒業してるよ! いーからとっとと起きろー! |
|
なんだよォ…。今日日曜じゃんよォ…。 好きなだけ寝かせろよォたまの休みなのに…。 |
|
たまの晴れの日なの!布団干すの!もう昼だよ! | |
まだ昼? | |
もう昼!!せっかくの休み、もったいないと思わないの!? | |
…朝まで徹夜ゲーを満喫したしもう後悔は…。 | |
女子中学生らしくないにもほどがある! | |
\つきひー、電話よー/ | |
ほらほら、起きて起きて、電話電話。 | |
ったく…陽鳥め…ケータイにかければ布団の中から出られるのに…。 電話代ケチりやがって…。 |
|
やれやれようやく干せるよ…。…?これつきひ姉のやりかけのゲーム? ホントに倒れるように寝ちゃったんだ…。どれどれ…。 |
|
陽鳥かと思ったら教材の勧誘かよ…余計に腹が立つ…! かれん、まだ布団干してな…い…。 |
|
あっ、つきひ姉、これ面白いね〜、私でも出来るし。 | |
……越えたのか? | |
え? | |
あの弾幕を越えたのか!?どうやって!?ボムなしで!? | |
えっえっ、どうやってって、普通に弾の間を…。 | |
…寝る…。 | |
だ、ダメだよ!布団干さなきゃ…! | |
寝る!でてけ! | |
つ、つきひ姉…? | |
知らなかったとはいえ、それはかれんちゃんが悪いですね…。 | |
そ、そうなんですか!?陽鳥さんから見ても!?こよみ姉も同じ事を…! | |
…ちょっと、この筐体に座って。一回やってみてください。 | |
えっ…でも、このゲームやったことない…。 | |
お金は取りませんから。一回だけ。 | |
はい…あ、でも簡単ですねこれ。スイスイ進める。 | |
…かれんちゃん。 | |
はい? | |
これ、ウチの店でも最難度のゲームです。 | |
え? | |
ソレを軽々と…つまり、あなたは自分でも気づいていない潜在能力を その身に秘めているんです! |
|
でも、別にゲーム好きってほどじゃないし…。 | |
そこがなおさらつきひさんの逆鱗に触れているんですよ! 例えばかれんさんが好きな男子Aがいたとします! |
|
は、はい!例えばってのがアレだけど! | |
でもそのA君には別に好きな女子Bがいて、そのBさんが 「別にAは好きじゃないけど暇だから付き合ってあげるわ」ってカップル成立しちゃったら!? |
|
いまからBを、これからBを殴りに行きます! | |
それはやりすぎ!でもつまり、つきひさんはそういう気持ちなんです! | |
分かったような分からないような喩えですね…。 でも私がそのBさんになっていたのなら…。 |
|
そうですね…接待プレイで勝ちを譲られても納得しないでしょうし…。 | |
喩えるなら「あなたに譲るわ」ってA君を明け渡されるようなものでしょうか…。 | |
なんかしっくり来てるんですねこの喩え…。でもそんな感じです。 | |
ど、どうしたらつきひ姉の機嫌が治るでしょうか!?布団干せるでしょうか!? | |
布団大事なのね…。そうですね…こうなったら…。 | |
あー…なんもやるきしねえ…。 | |
つきひ姉!起きてる!? | |
寝てるよ。 | |
起きてるね! | |
なんだよ…もう昼過ぎだぞ…布団干すには遅過ぎだぜ…。 | |
ゲーム買ってきたよ!二人用の! | |
…味を占めて、私をこてんぱんにして楽しもうって腹か…? | |
いーからいーから、やろやろ! | |
いいよ私は…自ら進んで足蹴にされようとは…。あれ、これ…。 | |
ほら、コントローラ持って! | |
協力プレイが面白いって評判の…。 | |
ほら、行くよつきひ姉!早くしないと置いてっちゃうよ! | |
…わざわざ買い慣れないゲームを買ってまで…かれん…! | |
よっしゃー一面クリアー! | |
…え? | |
ほらほら次行くよつきひ姉! | |
いや…私まだ指一本も触れてない…。 | |
おりゃー! | |
…どしたのかれん涙目で。つきひ降りてこないの? | |
陽鳥さんの作戦は失敗に終わりました…。 | |
あー…対戦にせよ協力にせよさじ加減は難しいわよね…。 | |
そんなの分かんないよ…ゲーム知らないんだし…。 | |
そうね…じゃあこういうのはどう? | |
何…? | |
うー…かれんのヤツ私を嘲笑いにきたのか…! | |
\…!! ……!!/ | |
\……! …!!/ | |
…何…?下の階から…。 | |
これでどうだっ! | |
なんの!こっちからもいくわよ! | |
…二人でゲームやってるのか…? | |
どう?つきひは降りてきそう? | |
分かんないけど…こんな事で起きてくれるの? | |
ザ・天の岩戸作戦!ここで楽しそうな空気を醸し出してれば起きてくるわよ! | |
でも…こんな…人生ゲームで盛り上がってても…。 | |
しょうがないじゃない…私もTVゲームは分かんないんだもん…。 大丈夫よ、ゲームはゲームなんだから! |
|
そうかな…あ、子供生まれたー。 | |
え!?また!?私結婚もまだなのに! | |
ほらほら、お祝い金よこせー。 | |
くっそー、幸せな家庭を築いてやるー! | |
……。 | |
……。 | |
こないね…。 | |
そりゃそうか…。 | |
ちょっとこよみ姉! | |
あははー……あ、ところでそろそろお腹空かない…? | |
そだね…お昼も随分過ぎちゃったし…テキトーに焼きそばでいい? | |
うん、お願いー。今のうちにかれんのコマを戻し…。 | |
おかしな真似しないでよ…? | |
は、はい…。……あ、いい匂い…。ソースの香りがなんとも…。 | |
………。 | |
…あ。 | |
………あっ。 | |
焼きそば…? | |
つきひ!人生ゲームやりましょ! | |
やろやろ!完全に運任せなら公平だよ! | |
ま、まずは食べ物…。 | |
はい、大盛! | |
…で、結局つきひさんの布団は干せずじまいだったんです…? | |
人生ゲームでも私が圧勝しちゃって…。 |
back |