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●2010年4月
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春ですよ先輩！先輩春ですよ！ |
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知ってるわよ、もう4月だし…。 |
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満開の桜、吹き通る春風、美味しい春雨…！ |
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う〜…もう帰ろ…。 |
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ちょ、釣れないなぁ先輩は！もっとマンキツしましょうよ！きゃあマンキツだなんて！ |
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あのねぇ、私は、寒いの。 |
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はい？ |
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見れば分かるでしょうこの惨状！一面銀世界！ 満開の桜が雪に覆われてるなんてあたしゃ生まれて初めてみたわよ！ |
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スケート出来ますね。 |
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スキーだろ！あ、いや、川凍ってるか…てか何で凍ってんの！？ |
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寒いですから。 |
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真冬より寒くてどうすんのよ！異常気象にも程があるっつの！ ……叫ぶと体力持っていかれるから、私はもうおとなしく帰ります。 |
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あぁん、いけづぅ、先輩はいけづぅ。一緒にお花見しましょうよぉ。 |
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死ねるわ。 |
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じゃあ、先輩のマン開の花びらを、愛でさせてくださぁい…！ |
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あんたのを見せなさい。 |
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悦んで！！ちょっと待って下さいね！はいどうぞ！公衆の面前でこんなハァハァ っていないよ先輩！一人置き去りにされて…放置プレイ…ハァハァ…。 |
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うぅ〜寒む寒む…。こんな日はこたつに潜って携帯機でもやってるのが一番だね。 |
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ただいまー。灯油買ってきたよー。4月なのに行列出来てたよ…。 |
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この寒さじゃ無理もない…。 |
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ってちょっとつきひ姉！片付けたストーブ、出しといてって言ったじゃない！ なにひとりおこたでヌクヌクしてるの！ |
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この寒さじゃ無理もない…。 |
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無理も道理もないです！与えられた任務はこなして！ゲーム＆ウォッチは没収！ |
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あぁ…せっかくのプラチナ特典を…！ |
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ただいまー。そこで焼き芋買ってきたわよ。 |
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焼き芋！この時期に！ |
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寒さのおかげで儲かる商売もあるってことね…。焼き芋好きのアタシとしては ちょっとだけこの寒さに感謝だわ…。もぐもぐ。 |
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スーパでもおでん種が飛ぶように売れてたしね…。と言うわけで今日はおでんです。 |
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ヤフー！冬最高！ |
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春だけど。てか早くストーブ出してきて。 |
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へいへい…。外の物置だっけ…って、うわ、また降り出してるよ…。 |
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雪？わぁ、また積もるのかな…。 |
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困ったものねぇ、もぐもぐ。 |
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こよみ姉、雪が好きって言ってなかった？ |
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まぁ、好きだけどね。乙女ですから。 |
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…私、この中ストーブ探しに行くの？ |
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止んでいるうちに行かなかったのがいけないの。はい、本降りになる前に。 |
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とほほ…。 |
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こんにちはー。 |
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お、玄関先からインタフォンも鳴らさず張り上げるその声は。 |
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お、つきひ。なんでこの雪の中縁側に出てるの？ |
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とおかこそ何でこの雪の中我が家まで来てるの…。私に会いに来た？ |
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こよみさんに会いに来た。 |
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げしゅー！そんなとおかんりゅ！あちきと言うものがありながら！ |
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なんだ、いちとせも一緒だったか。 |
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…いや、今気づいた…。ずっとつけてたのか…？ |
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いちとせは、いつもとおんかりゅと共にいるげしゅよ。 |
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良いから、ふたりともストーブ探し手伝ってくれ。 |
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なんでやねん。 |
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こよみさん、姉さんの居場所知りませんか？ |
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下校途中までは一緒だったけど、その後は知らないわね…なんで？ |
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とおかさん！こよみさんだけでなく実の姉までもその毒牙にかけようと！ |
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いえ、あの…こよみさんに頼みたいことが…。 |
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……なに、私にって。改まって。 |
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どスルー！ |
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はい、みなさん、お茶。寒かったでしょ、あったまりますよ。 |
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そう、ちょっと寒過ぎると思いませんか？ |
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そりゃ有史以来の異常気象って天気予報でも言ってるし…。 ………ちょ、まさか……？ |
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…そう、これは地球滅亡の序曲なのげしゅ…！ |
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はい…こよみさん、姉さんに言いませんでしたか…？ |
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…言った、こないだ、｢冬も終わるけど、雪が少なくて残念だった｣って…。 |
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どどスルー！ |
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いちとせさん、お茶どうぞ…。 |
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今もきっとどこかで姉さんがこの寒気をおびき寄せてるはずなんです！ こよみさん、姉を見つけ出して、やめさせてください！ |
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そ、そんなこと…だって、どこにいるのかわかんないし…。 |
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こよみ姉！またJRが全線ストップだって！ |
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げしゅ！この焼き芋すっかり冷めてるげしゅ！ |
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勝手に食うな！ |
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…やっと相手してもらえた…！ |
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分かったわ…止められるのは私だけだってことね…。 |
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お願いします！ボクでも姉さんの居場所を突き止める術はないけど、 こよみさんならあるいはと思って…！で、見つけられるんですか！？ |
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そんなコトできないわよ。 |
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ズコー！ |
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でも、おびき寄せることなら出来るかも…。 ……あの、私、ちょっと自室にこもるから、誰もきちゃダメよ？ |
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え？なんで？ |
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ここじゃダメげしゅか？ |
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……花びら、開いてくるから…。 |
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？？？？ |
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……っとに、なんで私一人でこんな雑務を…。片付けたばっかりのストーブが なんで見つからないのよぅ…。って、あ、この箱…！ |
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つきひ姉！つきひ姉！ |
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かれん！ようやく見つけたぜ！これで文句な…あれ、雪やんで…。 |
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それどころか空も晴れて、積もった雪もみるみる溶けてく…！ |
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やった…！あいつ、やりやがったんだ…！ |
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はぁ…はぁ…どう？雪、やんだ…？ |
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こよみ姉！やったね！とつきさんを呼び出せたんだね！ |
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お疲れ様でした！姉さんはどこに！？ |
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……なんとか、守るべきものは守ったわ…。常春娘を言いくるめるのは苦労したけど…。 今頃私に部屋に…。 |
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ありがとうございます、迎えに行ってきますね！ |
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もう…なんで春を迎えるのにこんなに苦労するのよ…。 |
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コレが本当の啓チツ。 |
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……あんた、どこまで理解してるの…？ |
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啓蟄は3月だけど。 |
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……おーい、このストーブ、どうすんの…？ |
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……姉さん、何してんの…？ |
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ほ、ほふひ、ほれは放置フレヒなお！へんはいがあたひにあはえはあひのムヒ…！ ぬれへきひゃう……はぁ、はぁ…。 |
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何言ってるのか分からないし分かりたくもない。 |
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