●2010年3月
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| 明かりをつけましょぼんじりに〜♪ | |
| 焼き鳥…? | |
| 美味しかったね、甘酒ひし餅ひなあられ! | |
| あ…うん、ありがと。ブルゴーニュ産最高級の甘酒だからね! | |
| なんでも作ってるんだねブルゴーニュ。 でもあれだけ大きなひな壇だと片付けるの大変でしょう。 |
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| 数えた事ないけど…108段くらいあるんじゃなかったかな…。 総出で片付けさせても一週間はかかっちゃうんだ、あれ。 |
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| …婚期とか、大丈夫…? | |
| 気にしないで、そのつもりはないから。 | |
| ……?いいなら良いけど…。 | |
| それに、ひな祭りが終わったらすぐ次の準備だからね! 楽しみにしててねかれんちゃん! |
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| …?うん…。 | |
| …で、私のところに相談に来たわけね。 | |
| はい!かれんちゃんを唸らせるようなホワイトデーの贈り物! これはアイディア勝負だと思い、こうして僭越ながら 愚考を頂戴しにまいった次第です! |
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| 人のアイディアを愚考とか言わないで…。 まぁ、私もつきひさんに贈るし、アイディアがないわけじゃないわ。 |
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| 本当ですか!ぜひ聞かせて下さい! | |
| こう、全身にホワイトチョコを…。 | |
| ベタベタじゃないですか。 | |
| そうね、ベタベタになるわね。 | |
| そうじゃなくて。 | |
| ……………。 | |
| ……えーっ、それだけなんですか!? | |
| いやだって、ほら、私たち先月チョコパーティやったじゃない? | |
| 知りませんよ。 | |
| 同様に今月もみんなでお菓子持ち寄ろうって話になったから 特別なこと何も考えてないのよね。 |
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| えー、そんなぁ…。高くて美味しいお菓子ならいくらでも 用意できるけど、それじゃタメゴロウのように驚かせることは…。 |
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| ……!!そうだ、もし良かったらあなたも…! | |
| ……? | |
| ただいまー。…つきひ姉、何してるの? | |
| お取り寄せグルメのカタログ、かたっぱしから眺めてるの。 | |
| …買わないよ? | |
| 誰も買ってくれなんて言わないよ!自分で買うんだから。 | |
| …つきひ姉がグルメに目覚めた…?どでかばーと スーパーBIGチョコの区別もつかないつきひ姉が…! |
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| うるさいな!自分用じゃないよ、みんなに振舞うの。 ほら、もうすぐホワイトデーじゃない。 |
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| ……ほわ…? | |
| ……かれん、あんた男子にチョコあげる以外はまるで無頓着なのな。 | |
| …あ!みそかちゃん…そういう…! | |
| で、ヴァレンタインみたいにみんなでお菓子持ち寄ることになったから…。 | |
| どうしよ!私、みそかちゃんにあげるお返しナンにも考えてないよ! | |
| なんだよ、友達甲斐がないヤツだなかれんは。 | |
| 嫌われちゃうかも!どうしよ!どうしよ! | |
| …!!それならさ、かれんも参加しないか、お菓子パーティ。 | |
| 私も…? | |
| みんなで食べるんだから、そんなに趣向を凝らさなくても大丈夫だろ? みそかちゃんも呼んで…。 |
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| …あ…!それ良いかも…! | |
| だからさ、ふたり分のお菓子このカタログから、家計で。 | |
| それはダメ。 | |
| はいー!毎年恒例第一回! | |
| ツッコみませんよ。 | |
| 花のじょしちゅ総当たりお菓子合戦!じょししょもいるよスペシャルー! | |
| わー…。 | |
| 合戦ってなに。 | |
| 人生は!常に!戦いなのげ!しゅ! | |
| 先月はちょっとギスギスしちゃったから、今月はふつーに持ち寄って みんなで食べて楽しもうと言う、それだけの会合ですけどね。 |
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| ときに皆の衆、ホワイトデーだと言うのに彼氏は | |
| いただきまーーーす!! | |
| …ところでかれん、みそかちゃん呼んでないのか…? | |
| もぐもぐ、それがあれ以来全然捕まらなくて…。 | |
| おかしいわね、高級菓子を持って来させる算段だったのに…。 | |
| 何か言った?陽鳥。 | |
| い、いえ、虫の知らせですよ! | |
| 何を言ってるんだ。 | |
| …私、ホワイトデーのこと忘れてたから、みそかちゃんに嫌われたのかな…? | |
| い、いや、そんなコトは…。 | |
| かれんちゃん!! | |
| …この声は…!? | |
| 境内から聞こえるげしゅ! | |
| 行ってみよう! | |
| …行かない方が安心じゃないか…? | |
| そんな事なかれ主義でどうするの!行くよつきひ姉! | |
| めりー!ほわいとでー! | |
| うおお!なんだこれ! | |
| 山と積み上げられた菓子菓子菓子! | |
| …玉砂利までみんな飴玉に変えられてるげしゅ…。 | |
| みんなで集まるっていうから、たくさん用意しました! 足りないならまだありますから! |
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| いや…鳥居より高く積まれている菓子をどうやって食い切れと…。 | |
| いちとせさんはとりあえず取り掛かってますけど。 | |
| 太ったら!やせれば!良いのさ! | |
| それができれば苦労するか! | |
| ……あの、かれんちゃん…ごめんね? | |
| え、なんで謝るの? | |
| いろいろ考えたんだけど、かれんちゃんを喜ばせるような思いつきがなくて、 師匠に頼っちゃったりして、だからせめて量だけでもって…。 |
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| だから、なんで謝るのかな。 | |
| お雛様だって、高級品を揃えるだけで、趣向のひとつも凝らせず… 私といても楽しくないんじゃないかって…でも、私…。 |
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| …私こそごめんだよ。 | |
| かれんちゃん? | |
| 私なんかホワイトデーのことすっかり忘れてたくらいだし。 謝るのはむしろ私かも。 |
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| い、いや、そんな…。 | |
| でも、ひとつだけ叱らせて。私は、みそかちゃんといるだけで楽しいの。 量とか質とか趣向とか全然いらないから。ね? |
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| …うん。ごめん。 | |
| じゃ、みんなでお菓子食べよう?私、これドーナツ。量はないけど…。 | |
| 手作り?わ、いただきます! | |
| ……なに?丸く収まったの? | |
| 青い、もぐ、春だねぇ、もぐ、まったく、もぐ。 | |
| 食べながらしゃべるなよつきひ…。 | |
| このお菓子の山、ぜんぶ駄菓子なんですね…。 | |
| はい!皆さんのおクチに合うと思って! | |
| よけいな、もぐ、お世話だ。 | |
| お、さきいか発見。酒持参で良かった。 | |
| ちょっと、とおかさん。 | |
| やっぱりどでかばーは美味いな! | |
| …それ、スーパーBIGチョコだよ…。 | |
| で、あれから3日経つけど、どうなったんだあの山? | |
| あぁ、1日で片付きましたげしゅよ? | |
| うすうす感じてたけど凄いなお前! | |
| …太らないその体が凄いよ…。 | |
| あの、玉砂利は? |
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