●2009年10月
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| おだんご! | |
| おっけー。 | |
| おはぎ! | |
| おっけーです♪ | |
| おつまみ! | |
| あかんやろ中学生。 | |
| はいはーい、それじゃひとしきり出揃ったところで…。 | |
| 毎年恒例第一回お月見会、はじめるげしゅよ〜! わーどんどんぱふぱふー! |
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| あ、団子美味い。 | |
| 手作りだよー、いっぱいあるから食べて食べて。 | |
| つまみにはならないな…。 | |
| せめて水割りで薄めなさい同級生。 | |
| ズコー!みんなもっと盛り上がって行けよ! | |
| 何言ってるの巫女ちゃん。昔から言うでしょ…。 | |
| 食い気より色気。 | |
| そうそ…って違うわ!さりげなく後ろから肩を抱くな! | |
| もう…今夜はせっかくの無礼講ズじゃないですか、固いこと言いっコなし♪ | |
| 死華護? | |
| なんかこう…広い夜の境内に美少女たちだけ…ってのもオツですね…。 | |
| 自分で言いましたね師匠。 | |
| やっぱりお月見と言うからには天空に浮かぶ満月を臨みながらじゃないと! | |
| まんげツですって、きゃっ♪先輩、リピートアフタミィ、はい、ま・ん・げ・♪ | |
| 意図的に"つ"を抜かすな。 | |
| …いつになくおニャンコなテンションだなわが姉…。 | |
| どういうテンションだそれ。 | |
| あのお月様では、ウサギさんが今もお餅を付いてるんだねかれんちゃん。 | |
| えー、そんなわけないよ、空気もないんだよ? | |
| ココでリアル持ち出すかな。 | |
| 大体月の表面の模様がウサギっぽいって、それどんだけでかいウサギだよって、ねぇ? | |
| …うぅ、かれんちゃんが可愛くないコト言う…! | |
| 大丈夫みそかちゃん、ウサギはいなくてもカヲルくんはいる。 | |
| 誰ですか。 | |
| ウサギはいますよね先輩…?今もぺったんぺったん音を立てて、激しく 突きまくってるんですよきっと…汗をかきかきぱっこんぱっこん。 |
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| 擬音が変わってるぞ。 | |
| これがおニャンコなノリなんげしゅ? | |
| さぁ、みんなで歌いましょう!うーさぎうさぎー、ナニ見てハメ | |
| 誰かコイツを止めろぉ! | |
| お姉!良い加減にしないと、小学生もい…。 | |
| ………。 | |
| …黙りましたね、まだ塩辛出てないのに。 | |
| …大丈夫ですか老師?ぼけっとお月様を見つめて…。 | |
| …あ。 | |
| ぴょん。 | |
| …はい? | |
| こよみさん、はじめましてぴょん。私は月のうさぎだぴょん。 | |
| セーラームーン? | |
| 黙れヒキコモリオタク中学生。 | |
| …っぐぁ…っ! | |
| ひ、ひどいですとつきさん!本当のことでも言って良いことと悪いことが! | |
| …ひ、ヒキコモリじゃないもん、こうして外出してるもん…! | |
| …あの、とおかりゅん?君の姉上、いったい? | |
| お姉は満月の夜は気をつけないと、いろいろ暴走するんだよ…忘れてた…。 | |
| じゃ何げしゅか、お月様のうさぎの霊がとつきしゅんに乗り移ったと!? | |
| バカな!?月の死霊がどうやって地表にまで!? | |
| かれんちゃん、動転してるのかリアリズムが中途半端です。 | |
| …そ、それであの、うさぎさん、私に何の用事かしら…? | |
| 知れたこと、いつもお月様を眺めてくれるお礼を言いに参上したのです。 | |
| "知れたこと"とか言ってますよこのうさぎ…。 | |
| さっきのつきひへの態度と言い、慇懃無礼だな…。 | |
| な…眺めてって?何のこと? | |
| 晴れた夜は毎晩のように窓から空を見上げては、うっとりとした顔で私たちを眺め 時にはポエムまで綴ってくれる、そんなこよみさんに敬意を…。 |
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| …そんなことしてるのかお姉ちゃん…。 | |
| くすくす、可愛い…。 | |
| や、いや、やめて!家族の前でそんな暴露しないで! | |
| 更には満月の夜は昂ぶるのか、布団に入った後はいつも一人で…。 | |
| きゃああああ!!と、とおかちゃん!この駄後輩を元に戻す方法は!? | |
| いや、もちょっと先を聞きたいんスけど。 | |
| 大却下! | |
| ちぇ…お姉がこんなことになるのは満月のせいなので、夜が明ければ元に戻りますよ。 | |
| それじゃ今夜はしょうがないげしゅなぁ、この続きを聞きながら朝を待つしか…。 | |
| 超却下! | |
| あの…かれんちゃん?この続きって、何が? | |
| さぁ…? | |
| ほら、子供の教育に悪いでしょう!だからなんとか! | |
| 悪いことはないですよこよみさん、いつか誰もが通る道です…。 | |
| お前は黙ってろ! | |
| …そういうコト言うと、ポエムの一節を暗唱しますよ。 | |
| だまりやがってくださいましね。 | |
| 慇懃無礼なのはお互い様だな…。 | |
| しょうがないなぁ…大吟醸一本で手を打ちましょう。 | |
| …あの、今どき未成年は買えないんだけど。 | |
| これは内面のお姉に呼びかける術なんですけど、子守唄を歌ってやるんです。 そうすればたちどころに眠ってしまって、朝まで安泰、と。 |
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| …とつきぎゅん、子守唄で寝てるんしゅか…ちょっとキュン…。 | |
| 子守唄ね!?で、何を歌えば良いの!? | |
| 何でも良いです、童謡とか穏やかな感じなら。 | |
| じゃ、さっきでたアレだ。 | |
| せっかく十五夜ですしねぇ。歌で締めるのも悪くないかも。 | |
| 私たちも歌おうか、みそかちゃん。 | |
| うん♪ | |
| 行くげしゅよ、せーのっ…! | |
| ♪うーさぎうさぎー、ナニみてハメ | |
| せんぱあああぁぁぁぁいい! | |
| 何歌ってるのよあんたたちぃぃ! | |
| いや…さっき聞いたからついノリで。 | |
| 結果、うさぎはどこかへ行っちゃったみたいだから良いんじゃないですか? とつきさんが戻ってきたワケだし。 |
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| こんな状態で戻ってもありがたくないわよ!体の汚辱か心の汚辱かの違いじゃない! | |
| …さ、一件落着したことだし、のんびりお団子でも食べながら歓談しますか。 | |
| そですね。 | |
| ちょ、お前らぁ!小を斬り捨て大を取り立てる悪しき民主主義体制の明暗か! | |
| 何言ってるか分かんないよ、ねえ、いちとせさん? | |
| …カニ。 | |
| はい? | |
| あの、とおかさん…今度はいちとせさんが…。 | |
| そういえば聞いたことがある、南欧あたりでは、月の模様をカニに見立てるって…。 | |
| はじめましてつきひさん、今日はお礼を…。 | |
| 帰れええぇ! | |
| うさぎは寂しいと死んじゃうんですよぉ、先輩…!だから、ね…? | |
| それ迷信だから…。てか、私死にそう…。 |
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