●2007年12月
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それでは、クラス副委員長としてみなさんにお話がありましゅ。 | |
クラスの委員としてなら全員に向けて言えよ…。 | |
いつものメンバなんだから、そんな前置きいらんだろ。 | |
いいえ、いりまッスル!コレは命令ですから! 終業式が終わったら、この後は我が家へ集合! |
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なんだよ、毎年のクリスマス会やろうってだけじゃん。 | |
そうげしゅけどー。やりたいしぃー。 | |
てか始めっからそのつもりだったけどね。陽鳥も良いでしょ? | |
副委員長より偉い委員長として言いますけど、却下。 | |
何故ぇ!? | |
おお、権力を振りかざしている。 | |
なになに、何か用事があるの? | |
いえ、タダの嫌がらせです。 | |
何故ぇ!? | |
だって、突然今日コレからと言われても、準備もないじゃないですか。 年一回の大決算なんだから、もっと周到に…。 |
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周到な準備は完了してるでげすよ。 | |
うおおい、初めからやる気満々かよ!突然打ち明けて 誰か用事でもあったらどうするつもりだったんだよ! |
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首に縄付けてでも引っぱってく。 | |
首に縄…ぞくぞくぅ。 | |
何震えてるの陽鳥。 | |
セッティングも万全、料理も万全。鉄火もかっぱも太巻きもあるよ! | |
何で巻き寿司ばっかり。 | |
だって、恵方向いて食べないと、サンタさん来てくれない…。 | |
フィンランド向いてかぶりつくつもりか。 | |
てか…もしやいちとせ、まだサンタ信じ…。 | |
しっ! | |
あ、ご、ごめん!い、いやぁ、サンタさん来ると良いなぁ。 | |
そう思って、サンタさんの好物の海苔巻きを用意して待ってるげしゅ。 | |
その設定、初耳。 | |
あの、私が言っている周到な準備というのは、そう言う意味じゃ ないんですけど…。まぁ良いでしょう。今年は画策なしに楽しみましょう。 |
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なに、私、実は九死に一生? | |
今年も、サンタさん来てくれると嬉しいなー。 | |
も!!? | |
ただいまー。ねぇ、お姉ちゃん。 | |
おかえりつきひ。何?慇懃無礼な作り笑いして。 | |
なんかくれ。 | |
喉笛つぶすわよ。 | |
ねぇよ、喉笛…。いやさ、コレからいちとせのトコでクリスマス会 やるんだけど、プレゼントは各自家にあるモノで用意しろって。 |
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あら、またそりゃフリマみたいなクリスマス会ね。 | |
突然決まったから時間ないし、お金かかるとお互い気を遣うし、 だから家からテキトーに持ち寄ることになったんだ。 |
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なるほど、イマドキ健全ね。でもそれなら私に訊かなくたって 自分の部屋にあるでしょ。ほら、押入の使ってないゲーム機とか…。 |
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アレは大切に保存してあるんだ! | |
二度と陽の目は見ないと思うけど…。じゃあそうね、それなりに 他人に喜ばれそうなモノじゃないと…。 |
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コレあげよっか。たれぱんだ店長のぬいぐるみ。 | |
廃れてもう要らないからって、人にあげて処理しようとするんじゃない。 | |
わぁ、バレバレ? | |
かれんは流行りモノばっかりなんだから。 もうちょっとモノを大事にしないとダメよ? |
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だって…いっぱい可愛いの出てくるんだもん…。 | |
そういうお姉だって、借りたDVD観ずに返したりしてるじゃん。 | |
そ、そう言うつきひだって、封を切ってないゲームが山のように…! | |
あれはコレクションとして…! | |
はいはい、ケンカしないー。良いコにしてないと、サンタさん来てくれないよ? | |
…あ、ソレだ。 | |
はい? | |
……今日は、私のキリスト降霊会にお越し頂き、ありがとうございます…。 | |
そんなコトするのかよ! | |
あ、あの…マジで雰囲気おどろおどろしいんで、せめてローソク止めて 電気だけ付けて頂けません? |
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ちぇー、軽いジャブのつもりだったのに。 | |
今のでジャブかよ! | |
神社が十字架まで用意するなよ…。 | |
さてさて、じゃ渾身のネタも早々に潰されたし、適当に食って騒ぎやがれ。 | |
…あ、若干機嫌損ねてる。 | |
クリスマスだけにターキーもケーキも用意してござるお! | |
…あの、ターキー、ドコですか? | |
その巻き寿司の具。 | |
…えと、じゃあケーキは…。 | |
訊くな!訊かなくて良い! | |
さ、遠慮なく食べてくれたまえ。今日取れたてピチピチの海苔ですよ! | |
え、乾燥させてないの? | |
こんな磯の香りのするクリスマス会、初めてです…。 | |
それだけサンタに会いたいってコトなのかな…。 | |
かんぴょう巻ウマー。 | |
…個人的に好きなだけじゃないですか? | |
さて、美味しいモノ食べて宴もたけなわなところで! | |
…くやしいが、本当に美味しかった…。 | |
いちとせは、変なところで妙な才能を発揮するからな…。 | |
でも聖夜って気にはなりませんね。 | |
諸君、プレゼントは持ち寄ったかなー!? | |
あ、ごめん、ない。 | |
私も。 | |
実は、ボクも。 | |
にゃー!アレほど前々から用意しろと口を酸っぱく言っていたのに! | |
今日聞いたばかりだよ! | |
い、良いじゃないですか、交換会なくったって楽しいですよ? | |
そうそう、この後何が起きるか解らないしね…? | |
ぶー…。みんなから貰うだけ貰ってトンズラしようと思ってたのに…。 | |
お前も用意してないのかよ! | |
私は、この、愛を。 | |
目に見えるモノで下さいな。 | |
ままま、夜は長いし、ゆっくりおしゃべりでもして楽しもうじゃないですか。 | |
そうそう、交換会なくなったしおしゃべりでもして時間を稼がないと。 | |
来る前に終わっちゃったら元も子もないですからね。 | |
…何の話…? | |
…つきひや陽鳥こそ。 | |
…もしかして。 | |
じゃ、そろそろサンタさん専用巻き寿司の製作に取りかかるげしゅる。 サンタさんだけに、134センチの特大海苔巻きを…。 |
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…え?それ、ドコの語呂があってる? | |
きゃあぁあ! | |
!?なに、今の悲鳴!? | |
外からです! | |
開けてみ…って、何か入ってきたぁ!? | |
あぁん、もう、せんぱぁい、サンタルック最高です…!ちょっとで良いから吸わせて…! | |
あ、貴方こそサンタの格好なんかしてなんで…!は、離れて!やあぁん! | |
あ、あの、お二人とも落ち着いて…!私はサンタですよ!言うこと聞いて! | |
…ナニコレ。 | |
…私、いちとせさんの願いを叶えようと、みそかちゃんにサンタ役頼んだんですが… もしかして、つきひさんととおかさんも…? |
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…うん、サンタに直接プレゼント渡して貰おうと…。 | |
我ながら、人選に危惧を感じてはいたんだ…。 | |
あ、あのさ、いちとせ…。 | |
いらっしゃいー!サンタ共ー! | |
えー!? | |
待ってたげしゅよー。まさか三人もいらしてくださるとはー。 ささ、座って座って。美味しいモノ食べて帰ってくださいませね。 |
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…えと…。 | |
あら、なんで海苔巻き?でも美味しそうじゃない。 | |
……信じて貰えてるのかな?じゃあ、いただきまーす。 | |
どぞどぞ。お疲れでしょうから、ゆっくりしていって。 | |
…サンタを、労ってる…。 | |
い、いちとせさん…心から、こんな…良いコですねぇ…! | |
うわ、陽鳥なに泣いてんの!? | |
いちとせは、最初から、サンタに「ご苦労様」って言いたいだけだったのかな。 | |
!! | |
な、なに、この海苔巻き…! | |
どうげしゅしゅか?いちとせ特製、クリス巻キ。具材は…。 | |
…あの、言わないで下さい…。ハッキリ聞くと、余計に…! | |
…ホント、変なトコロで変な才能発揮するなぁ…。 | |
サンタ、やらなくて良かった…。 | |
おっす、いちとせ、久し振り。クリスマス以来か? | |
んちゃー。そうげしゅね。そうそう、あの後…。 | |
何? | |
もう一人サンタさん来たんげしゅるよ。びっくりー。 夜中に起きたら靴下にプレゼント入れてるから、そんなんいらんよーって。 |
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……え? | |
いつもありがとうって、海苔巻き振る舞ったら青い顔で口押さえて ソリに乗って空に消えてしまいましゅた。 |
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…え?え? | |
まさに空を飛ぶような美味しさだったげしゅかね。来年も喜んで貰うっげしゅ。 | |
……世界初、サンタを撃退した巫女、ココに。 |
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