●2005年8月
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うっきうっきー、わっくわっくー♪ | |
楽しそうだね〜、みそかちゃん。 お祭り、好きなんだね〜♪ |
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いえ、祭りというかかれんちゃんの浴衣姿がごにょごにょ。 さってー、何からしましょうか?金魚すくい?風船つり?亀救い? |
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プールものばっかりだね…。あ、じゃあさ、アレしよアレ。 | |
あ…アレだなんて、いきなり…ぽ。 | |
…なに裏の木陰に引っ張ってるの?アレアレ。 | |
アレアレ詐欺? | |
そんな滑稽な詐欺聞いたこと無いよ。ソコにあるでしょ、 フライドポテトつめ放題。 |
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多分今までの会話の流れでその屋台を連想した人は 限りなく少ないと思います。 |
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なに、その会話が誰かに聞かれているような言い草。 | |
いえ、なんでも…。ていうか、結局コレって貰える器の大きさで 詰められる量も決まってくるので、誰がやっても大差ないのでは。 |
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ふふふ、甘いねみそかちゃん。見ていて、これが! ダメ姉二人を支える末っ子の生活力だぁ! |
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おお!詰めたポテトの間にポテトを挟み、さらにその間にまた挟んで、 まるで巨大な花束のようなフライドポテトフラワーですぅ! |
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ふ、ふふ…これだけあれば姉妹どころかその友人すら 十分賄え…あ…重…バランスが…きゃあっ! |
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か、かれんちゃん!?…あーあ…盛大にぶちまけちゃって…。ぽ。 | |
あいたた…て、なぜ顔が赤い? | |
だって、浴衣の裾が…いえ、なんでもないですよ? それよりもポテトが放射状に盛大に散らばって…どこかでホウキを…。 |
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ほい。 | |
あ…ありがとうございます、いちとせさん。 | |
チミタチは人の神社の境内で何を派手に目立っておるかね。 軍法会議モノげゅよ?ほら、さっさと掃除掃除。 |
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はぁ〜い、しくしく。 いちとせさん、つきひ姉たちは一緒じゃないんですか? |
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「正月で懲りた!」とか言ってお仕事手伝ってくれなくて…。 陽鳥ちゃんととおかちゃんと一緒に祭りを回ってるはずげしゅ…。 |
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あ、うわさをすれば、とおかさん。 | |
ねえ、いちとせ…あ、かれんちゃん、みそかちゃん。こんばんわ。 | |
こんばんわー。 | |
ゾンゲリアー。 | |
いや、何一つ掛かってないから。でさ、つきひと陽鳥見なかった? | |
そんなことより!なんでとおかちゃんは浴衣じゃないげしゅか! 夏祭り、イコール浴衣!はいパーン!さぁ3分で着替えろ! |
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持ってないし。無理だし。人の話聞けよ。 | |
おぉ、さすがクラスメイト。 | |
息ぴったり…ですね。 | |
何だとゴルァ!?表へ出ろ! | |
でさ、見なかった? | |
見てないげしゅ。 | |
やっぱりぴったり…。 | |
でも今、一通り境内を見て回ってたトコロげしゅから、見てないと言えば 裏の林くらい…。でもあそこはひとけも全くないげしゅし。 |
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それ、あの二人にとっては持ってこいだよね。特に陽鳥。 | |
師匠!おめでとう! | |
じゃなくて!早く見つけないと!つきひ姉が! | |
…あれ、かれんちゃんは陽鳥を応援してたんじゃ? | |
浴衣は汚れちゃったら洗濯機で洗えないんだから!クリーニングに 出さなくちゃなんだから!お金掛かっちゃう! |
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…かれんさん、ワタシのお嫁さんになって下さい。 | |
つきひさ〜ん、あ、ああ、ありがとうございました…!! 可愛い…カラーヒヨコ、あああ、可愛い…!! |
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すぐ死ぬけどな。 | |
な、何て事を言うんですか!死なせません!つきひさんからのプレゼント! いわば二人の愛の結晶!絶対に死なせません!ねー、つきひ? |
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愛の結晶とか言うな。ていうか人の名前つけんな。 ……ていうかさ、とおかは何処へ行った? |
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さあ?気を利かせてくれたのでは? | |
余計なことを…。あ、あそこ。本堂の脇。 | |
あ、とおかさん…それに、いちとせさん、かれんさんとみそかさんも? みんなで裏庭へ走っていきますね。 |
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何かあったか?行ってみるか。 | |
はい! | |
ぴよ! | |
……陽鳥の腹話術はいいから。 | |
…誰もいないよ?本当にここに? | |
誰もいないからこそ、だよ。どっか木の陰とかに…。 | |
ああ〜、赤外線カメラ持って来れば良かった…。 | |
……すでに保有してはいるんですか? | |
かれん、なにが!? | |
あ、つきひ姉…実は、つきひ姉が大変なことになってるかもなんだよ…。 | |
えぇ!?つきひさんが!? | |
うん、もしかしたら高い浴衣に取れないシミとか付けちゃってるかも…。 | |
…なんか、生活感が出てるな。 | |
つきひ、アレを見て! | |
お、なんか人影が! | |
もしかしたら、アレが…!? | |
つきひ姉、無事でいてくれますように…!! | |
……………………………っていうか、 助けろー!! |
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げしゅー!? | |
こ、こよみ姉!? | |
そうか、お姉ちゃんだったか、コレは気が付かなかった! | |
嘘を付け嘘を!…あ、あんっ!ダメ、そこは…!! お、お願い、なんとかしてーっ! |
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とつき老師、姿を隠して髪の毛の触手だけ地面から生やして こよみさんをいたぶり続けてますね。 |
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人かよ。 | |
………そこだぁっ! | |
がふぅ!!?? | |
おおぉ!!さすがとおかさん、実の妹!何もない空間に拳撃を見舞って 見事姿を消していたとつきさんをしとめた! |
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説明ゼリフ、ありがとう。 | |
オノレ…イマ一歩デ、膜ニ到達シタモノヲ…! オボエテオレヨオオオヲヲォォォ…!! |
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……悪は、滅びたなり。 | |
だ、大丈夫だった?こよみ姉。 | |
ハァ…ハァ…あ、ありがとう…ワタシ、もう少しで……。ぐす…っ。 | |
(うああ!?何ですかコレ!?) | |
(……果てしなく、色っぽい!?) | |
大丈夫ですか?お姉ちゃんは少しでも隙を見せると大変なんで、 気を付けて下さいね。…妹のワタシが言うのも何ですけど。 |
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ううん…ありがとう…十分警戒していたつもりだけど、まだまだだったみたい。 これからもっと気を付けるわ…。みんな、ホントに、ありがとう。 |
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いや、なにもしてないし…。 | |
げ、元気出して下さいね?次がありますから! | |
…次ってなんげしゅ? | |
ウチに帰ったらお姉ちゃん思いっきりこらしめておきますんで… …………って、つきひと陽鳥は? |
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あれ!?つきひ姉? | |
あー、今のこよみさんの表情に当てられたんだな…解ります、師匠。 | |
あら、もうこんな時間。もうすぐ花火大会が始まるわよ。 みんな、河川敷へ行きましょう。 |
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おーっ!! | |
た、ただいま……… | |
あら、おかえり、つきひ。 | |
もーっ、何処行ってたのつきひ姉?ちゃんと花火見た? 探したのにいなかったから帰って来ちゃったよ。 |
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…あのさぁ。 | |
うん? | |
わざとだろ!?わざと忘れたふりしてただろ!? ワタシがどれだけ苦労して逃げ出してきたか!? |
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あら、逃げられたの?残念。 | |
表へ出ろぉ! | |
もう、口汚いよ、つきひ姉。 | |
なんか、一番腹黒いのはかれんだって気がしてきたぞ…。 | |
あー、結局浴衣そんなに汚して…クリーニング代は、来月の お小遣いから引いておくからね。 |
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そ、そんな!?勘弁してかれん様! 9月はスーパーマリオ20周年でソフトが沢山!? |
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……急に卑屈になったわね。 | |
どうでした?師匠。 | |
はぁ……どこをとっても柔らかい……。 最終段階にまでは至りませんでしたが…夏サイコー♪ |
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…う。ワタシも、残りの夏…がんばります。 | |
あああああああああああああああああああああああああああああああ | |
いい?1,000数えるまで、その塩辛風呂から出ちゃダメだからね? いー…………ち。にー………………………い。 |
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そ、そんなペースなの!?死ぬ!不肖とつき、死んでみます! | |
…いやだよ、こんな臭い死体葬儀に出すの。 |
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