●2004年4月
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| 春だねぇ〜。ぽかぽか〜。 | |
| んん。外でアドバンスやっても辛くないってのは まったくいい季節だよねぇ。 |
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| もう、つきひさんたら折角3人で集まったんだから ゲームはやめてくださいよ。 |
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| …しかし、春休みだというのに参拝客のひとりも いないものかねぇ、この神社は。 |
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| お正月は凄かったんですけどね。私たちのあられもない 姿が大勢の人の目に惜しげもなく晒されて…。 |
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| 受験シーズンもちらほらお客がいたんだけどねー。 ほら、うちの神社てなんにでも効くから。 |
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| なんにでもって、節操のない。 | |
| 恋愛成就、恋愛成就♪ | |
| 叶えてしんぜよう〜、はらったまきよったま。 | |
| 叶えるな!そもそも祓って清めるって、何を!? | |
| 二人の間の、あらゆる障害を。 | |
| つきひちゃんの心のタガを。 | |
| 祓うなぁ! | |
| あら、いちとせさん、お客さんですよ。お迎えしないと。 | |
| よくぞここまで…褒めてやろう。 | |
| 普通に迎えろよ。 | |
| あれ、3バ…みんな揃って。 | |
| 「さんば」ってなんだ。 | |
| 将来のワタシとつきひさんに必要な物ですよ。 | |
| あ、「産婆さん」だね! | |
| 必要ねえ!正解すんな! | |
| いーね、悩みなさそうで。 | |
| うんうん、ないない。 | |
| 馬鹿にされてるんだから気にしろ。 …で、とおかはなんでココに?なんか願掛け? |
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| うふふ、レギュラーの座は甘くないぞぉ! | |
| なに、レギュラーって…。んと、ちょっと悩みというか… 困ってることがあって。 |
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| 相談、乗りますよ。神頼みの前にいかがです? | |
| そだよー。ウチにお参りってコトはいってみれば ワタシが神様ってことだからねー。 |
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| 全然違う。いや、このコらは気にしないで。 言いにくいこともあると思うし…。 |
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| 実はね、ボクのお姉なんだけど…。 | |
| 躊躇なく話し始めやがった。 | |
| 高校生のお姉さん?たしか…とつきさん。 | |
| あ!そうか!姉妹合わせてとつんがぐぐ。 | |
| …言うな。(たしかこよみ姉と同じ学校の。) | |
| なんだか、好きな先輩が出来たとかで、毎晩 祈祷だとか呪術だとか怪しい声が隣室から…。 |
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| …そういえばそんな趣味だって言ってましたね。 | |
| それで、とっとと結ばれるなり破局するなり 決着がついて欲しい、と言うわけだ。 |
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| いや、違うス。 | |
| あれ。 | |
| 発想が貧困だなぁ、つきひちゃんは。 | |
| いちとせさん、解るんですか?さすが巫女さん。 | |
| お姉さんが恋の相手を思って今夜も怪しい呪法を試みていると、 大爆発と共に部屋の中に現れたのは大きな卵。 なんとその恋の相手との間に出来るはずの子供が中に 宿っているというのだ。お姉さんは昼夜通じて卵を大事に 温め続けて、そしてとうとう今、生まれようと…。 その安産祈願に来たんだね? |
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| バカか、あんた。 | |
| さすがに卵ってのは…はは。 | |
| えぇえ〜?じゃあどうしたの〜? | |
| 実は、直接お腹に身籠もっちゃったみたいで。 | |
| ニアピン賞!? | |
| じゃあ安産祈願で正解なんだー♪ スーパーひとしクン賭ければ良かったー。 |
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| ちょ、そんなこと言ってる場合か!一大事でしょ! だって、え、お姉さん高校一年生でしょ?大丈夫なの? |
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| はいっ、先生、質問です! | |
| どうぞ、陽鳥くん。 | |
| なに、そのノリ。 | |
| たしか、女子校ですよね。とおかのお姉さんの学校って。 | |
| …あ。 | |
| 忘れるなよ、妹。 | |
| じゃあ、あのお腹の中にはいったい何が…? いつもさすりながら「こよみ先輩…こよみ先輩…」って。 |
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| …うあ、聞きたくなかった。 |
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