Over time 2
オレに、今、プライベートというものは一切ない。
おっそろしいバイオレンス悪霊が、常にオレの傍にいるからだ。
どうせ、どうせ憑かれるなら囲碁の神様の方が良かったーーー!!!
だって、あれならまだ、こんなに苦しい思いをしないですんだ。
あれっ何か表現キモ・・
じゃなくて。
オレは、今、学校帰宅後(きっちり部活終了時刻まで終えて)、3kmマラソンをしている。
ほんとは10kmとかほざきやがったが、何とか拝み倒して3kmまでまけてもらった。
オレって情けない。
だって、コイツ・・・他の奴には見えないけど、オレには見えるし、触れちゃう悪霊なんだもん。
でも、もう駄目だ。
体、動かない。あっ・・・オレにもわかるぞ、綱吉。お前の苦労と理不尽さ・・・・
あっ、明日、ジャンプ発売日だ。
オレの場合、バイオレンス人間が見た目可愛くない分、もっと可哀想っっ!!!
お祓いって・・・効くのかな??
今日、まだ自分が死んでなかったら、仏壇でお経でも探してみよう。
あー・・・もう、駄目。
でもね、でもね・・・倒れるとね、ケガがものっ凄いことになるんだよね・・・
だって、オレ、ひきずられてるから。痛いッ、絶対。
傍から見たらキショイだろうなぁ・・・
オレが常にひっぱられて、(もう、ひきずられ状態だ)高速移動してるんだから。
家庭内害虫Gもビックリだっ。
知り合いに見られたら・??事故のせいにしてるよ・・フフッ、オレって新しい友達出来るかな?
「もーダメぇぇぇっ」
カーブで、ものっそい遠心力を受け、オレの意識までも外側にはじき出された。
バタリ。オレの意識はここまで。
・・・・・・・・・・・・
「・・・・・っ」
「おいっ」
「・・・・・・」
知ってる天井の色。視界の端に見えた棚の見慣れたソフトとゲーセンの勝利品。
ここ、オレの部屋だ。
夢だった??
だったら、オレって夢の中までしばかれる夢みるなんて、どんだけMだよ。
自分で、びっくり。ひいちゃうっっ
「おいっ」
「・・・・・・」
この声・・・この声、知ってる。・・・・知ってるけどぉ、無視したい気分かなぁ・・なんて。
「寝たフリがわからんとも思ってるのかっっこのたわけェーーーー!!!!!!」
バチコーーーンっっっ☆☆
あまりの痛さに、思わず星を付けてみたよ・・・・っじゃなーーい!!
「痛ってぇぇぇぇぇっっっっっ!!!!!!!!」
バイオレンス、バイオレンス、バイオレンス反対っ!
オレは、ベッドにワンバウンドした。
「何すんだよっ鷹見っっ!!!」
「ふんっ!その軟弱な根性を叩き直すには、必要だと思ってな」
「いらねぇ、いらねぇよっ」
オレは、自堕落大好き人間なんだ。太上老君を師匠にしてるんだっっ
「ほぉっワシに立てつく勇気は買ってやろう。じゃが・・・そんな元気があるんじゃったら、
もう1kmは走らせるべきだったなっ」
「えっ?」
1km・・?走る?えっ?エェッ?オレってマジで走ってたの??
で、倒れた・・・ような。
ってことは・・・?
「・・・・・・」
驚いた顔してるオレに、鷹見がニンマリした。凶悪なスマイルだ。
「よしっ、今から5kmだ」
「ふざけるなっ」
ピシッ
一瞬、感動したのに。ほんとに一瞬だけどな。刹那だ、刹那。
「ほほぉ・・・・・」
あっ、気温下がった。物凄い、禍々しいオーラの気配がする。
ピンチ?
「わっわかった。リンゴやるからっっ 好きだろう?リンゴっ!!」
羽生えてるし、その凶悪顔はサタンのごとし。
死神と大して変わらんだろっっ
「いらんっ。死にたいようだな?」
「あっあの?鷹見様・・・?凡人めは、もう、体が一ナノメートルも動きません。
どうか休ませて下さいっっ」
動かんという身体で、ベッドに頭を押し付けた。
マジで許してください。オレ、かっこわるー
・・・知るかっ。かっこわるくてもいい、寝かせてください。
「・・・・・・・朝、5時からだ」
そう言うと、鷹見様は背中を向けて、ぬいぐるみ畑に身体を倒した。
オレのメアリー・・潰されてる・・。
とりあえずは、寝れそうだ。
目覚まし時計をとりあえず手に取る。
・・・・・あっ??
「あと3時間しかないじゃん・・・」
ふざけるなよ・・・・?
アラームは・・・・鳴らさないでおくことにする。
せいぜい、寝坊するがいい。
三時間後キッチリに、盛大に殴られて起きる事をまだ、オレは知らない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
鷹見さんの希望をちょろちょろ入れていってます。口調わからん。
ツンデレー。鷹見はツンデレー。
ええっとですねー 何で走ってるかというとー
太郎の基礎体力がなさそうなのね、多分、鷹見が取り憑いたら
体が持たないんじゃないかなーと思いまして。
本誌はどうなんだろうね。
リュークのように、太郎につきまとってるといいよ。
練習(地獄)の最中、倒れたら姫だっこして家まで飛んで帰るといいな。
起きてる時には優しく出来ないの。(鷹見ドリーム)
んで、起きるまで、ソワソワして待ってるんだよ。本当は、めんどう見の
心配屋さんなんだよ。
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