<M'aider M'aider> @@1 「嫌です。」 きっぱりと断言される。にべもないとはこの事だ。 「困ったな・・。」 「困りません。それが私の仕事です。さ、若様。」 そう言いながら若葉さんはいつものようにきゅいと肩までの髪をちょんまげに結わえ上げた。若葉さんは見た目だけは凄くソリッドな感じの美人だからそういう伝法な動作がなんとなく似合う。 「でも」 「でもも味噌もありません。若様は私をクビにするおつもりですか?」 「そんな事無いよ。でもさ。僕の話を聞いてくれても」 「私の仕事は私の仕事。若様の仕事は私にお世話される事。  次代の御当主がそんな我侭ばっかりじゃ駄目なの。」 はいはい。と言いながら僕の背中を押す。 若葉さんは大人の女だ。 確か今年でもう17歳になっている。 13歳になったばかりの僕とは違う。 だからこうやって理屈で攻められると、いつも何もいえなくなってしまう。 それでも若葉さんは僕付きの上女中の中では 一番年が若いから何でも相談がしやすい。 そういう事もあって提案したのだがにべも無く却下されてしまった。 若葉さんはぐいぐいと背中を押す。そして言った。 「さ、お風呂に入りましょう。若様。」 @@ ちょっと遅かったけど毛が生えました。(まだ一本だけだけど) だからお風呂には1人で入りたいです。 要求はそれだけだ。 それだけなのだが、それをどう言うかが問題なのだ。 「毛が生えたので1人でお風呂に入ります。何か文句でも?」 そう言えれば苦労はしない。 僕だって男なんだ。プライドだってある。 そんな事を言える筈が無い。 だって絶対にからかわれるもの。 見せてみろとか言われる。 あとなんかこそこそと裏で話し合ったりするきっと。凄く真面目な顔で。 絶対嫌だ。冗談ではない。 現在、僕付きの上女中は3人いる。百合さんと、文乃さんと、若葉さんの3人だ。 それぞれ教育担当、生活担当、両方の補助となっている。 お風呂に入る担当なのは生活担当の文乃さんと若葉さんの2人だ。 今日は若葉さん。 しかし上女中の3人の代表は一番年上の百合さん。 だれに相談するのかが考えものなのだ。 一緒に入りたくないと言った時、 百合さんは理由を徹底的に追求してくるだろう。 何が問題で、それに対してどういう解決方法があり、どう実現していくか。 普段の真面目で融通の利かない性格がフルに発揮されるに違いない。 ちょっと気分でとか察してくださいとかそういうのは一切通用しない。 根掘り葉掘り理由を聞かれ、追い詰められ、結局言う羽目になる。 文乃さんの場合、恐らくパニックになる。 普段の献立だとか身の回りの事だとかそういった事は完璧な文乃さんだが、 その代りといっては何だけれど致命的に察しが悪い上に 突然の事態に対応するのがとても苦手だ。 あと結構思想がネガティブ。 多分さめざめと泣いた後お世話になりましたとか言う。多分というか絶対。 それも困る。 でも、若葉さんなら。 大人とは言っても一番年は近い事だしもしかしたら。と思ったのだ。 僕の様子からぴーんと察してくれて、からからと一つ笑って、 よし判ったよ。私がうまく皆に話しておくね。 なんて言ってくれるかなーとか思ったわけだ。 嫌です。の一言で却下されるなんて事は思いもしなかった。 まさか全く察してくれないとは。 頭を抱えたくなる。 @@ 多分、元から相馬の家にいたのであればこういう事にも疑問を持たなかったのだと思う。 いつまでも慣れなかったり、違和感を持ったりするのは 多分、僕が貰われっ子である事が原因にある。 元々遠縁ではあったらしいが、一度も会った事も無い相馬の叔父さんの養子となったのは4年前、9歳の時になる。 若くして僕を1人で産んだ母は、4年前に僕を置いて逃げた、らしい。 本当のことは良く判らない。 ある日学校から帰ったらその時は会った事も無かった相馬の叔父さんがいて、 「始めまして。秀君。急な話なんだけどお母さんは病気になって入院してしまったんだ。今日からは叔父さんの家で暮らすといい。」 急にそんな話があるかふざけるなという話だけれど、 部屋の中に母はすでにいなかったし当時小学生の僕に選択権なんてものは無かった。 後々母が病気ではなく僕を捨てたのだろうという事は想像が付いたが それにしても相馬の叔父さんも下手な嘘を吐いたものだ。 訳も判らないまま叔父さんに附いて行き、 馬鹿でかい家に着いたその瞬間いつの間にか僕は相馬の養子という事になっており、 百合さんと、文乃さんと、若葉さんが連れて来られて 「今日から秀君付きの子達だ。何でもこの子達に聞きなさい。」 と紹介されたのだ。 今思い返すに拉致に近い。 跡取りを拉致してくる金持ちというのも想像がつかないけれど。 まあそんな訳で相馬の家に入った訳だけれど まず戸惑ったのは訳の判らない仕来りやルールだ。 相馬の家は貴族の出の上に閉鎖的な田舎にあるからか色々と仕来りが多い。 叔父さんに連れてこられた時に戸惑うかもしれないとは言われてはいたが 実際に生活を始めてみると予想以上、というか今まで普通であった事が相馬の家では全くの非常識であったりするのだ。 跡取りには特にそういったルールが色々とあるようで、急に跡取りとさせられた僕には未だに良く判らなかったり理解できない事が多い。 例えば、上女中と下女中。 相馬の家には代々近くの村や町からお手伝いさんが入る。 上女中さんは住み込み、下女中さんは住み込みと通いの2通りに分かれている。 上女中と下女中には厳密な階級があるらしくて上女中の仕事、下女中の仕事は明確に分担されている。 上女中は当主や跡取りに付く専門の女中さんだ。 当主、跡取りに子供の頃より専属で付けられて 若い頃は教育、その後は当主にくっついて秘書の様な仕事をするらしい。 だから同年代か少し年上が多い。 女中さんというより執事さんとかそういった方が近いのかもしれない。 主人と女中さんという区別はあるものの朝から晩まで一緒にいるので パートタイムの仕事、というよりも一緒に生活をしているような関係になる。 仕事柄ずっと共にいる事、当主の仕事に携わる事もあるという事で生活全般において他の使用人の人からは優遇されていて若葉さんなんかも学校に行きながら上女中の仕事をしている。 当然当主、跡取りとの関係も近いものとなり、 相馬の叔父さん付きの上女中は10人ほどいるけれど 昔からの人はもう30年にもなる人もいるらしい。 ちなみに若葉さんのお母さんも相馬の叔父さんの上女中をしていたりする。 下女中は所謂家の中の仕事を分担している。 お掃除をしたり、洗濯をしたり、といった仕事だ。 その中でも通いの下女中さんは村からその年毎に入れ替わりで入ったりしていて 村のおばあちゃんが空いた時間に手伝いにきたりもしている。 この上女中、下女中という階級が曲者なのだ。 色々な仕来りに縛られているみたいで、 ルールが判らないで付き合うと色々と苦労をする。 例えば下女中は当主、跡取りには触れてはならないという仕来りがあるらしく。 最初の頃はうっかりと色々な事をして大騒ぎになったりもした。 ここで言っておきたいのは仕来りとは厄介だとはいうものの 厄介なのは別に触れてはいけない、というルールそのものにあるわけではないのだと言う事だ。 仕来りとは法律ではなくて考え方なのであるという事を僕は相馬の家に来て始めて知った。 この触れてはいけない問題もルールとしてはどうも下女中さんからみだりに馴れ馴れしくしてはいけないという位の事であって僕や相馬のおじさんが決して触れてはいけないという訳ではないらしい。 現に相馬の叔父さんなんかはよく出かけに特に若い子供の下女中さんの頭を撫でたりお菓子をあげたりもしている。それを叔父さん付きの上女中さんは別段見咎める事もなくニコニコとみていたりもする。 しかし仕来りの怖いところはどうも下女中に触れるとか仲良くするという行為は何故だか上女中のプライドをとても刺激する部分もあるらしいという事だ。 おばあさんとか年配の下女中さんだとまだいいのだけれど、百合さん、文乃さん、若葉さんと同年代の下女中さんについこちらから何かを取ってもらったり、一緒に何かをしたりすると大変だ。途端に3人の機嫌が悪くなる。 この前は雨が降っていたからつい下女中の雪子さんという人の傘の下に潜り込んで一緒に傘をさしたら1週間口を聞いてくれなくなった。 まあ、上女中さん下女中さんだけをとってもそんな具合であるわけで。 相馬の家では結局生活全てがこんなふうに何らかの仕来りやルールに支配されている。 最近では僕のやる事なす事に驚かれる事にも慣れてしまったが やってきた当初は何をやっても目を丸くされるか怒られるかで ずいぶん戸惑い、寂しい思いもした。 でも、そんな時にでもどうにかやってこられたのは 百合さんと、文乃さんと、若葉さんがいたからだ。 3人ともずっと相馬の家にいるから僕のやる事なす事に未だにびっくりするらしいけれど。 僕が戸惑っている時は年の近い3人がいつも傍にいて 何もかもを教えてくれたおかげで何とかやってこれたという面が多い。 だから僕は未だに3人に頭が上がらないのだ。 @@ ちなみに上女中さんと一緒にお風呂に入る。という行為も相馬の家では当たり前の行為である。 僕が男で上女中さんが女の人、というのは断る理由にならないらしい。 相馬の家に来た直後、一緒に入ろうとした若葉さん(当時13歳)に恥ずかしいから1人で入ると強く言って1人で入った僕は30分後ホカホカになってお風呂を出た瞬間に、 立ち尽くしボタボタと涙を零す若葉さんとその隣で相馬の叔父さん付きの上女中さんの1人が百合さん(当時18歳)と文乃さん(当時15歳)を凄い勢いで叱り飛ばしている光景と他の叔父さんの上女中さんが青ざめた顔で膝を付いて僕の方に何か問題があったのかを問いかけてくる光景に出くわした。 それ以降、あきらめてお風呂は文乃さんか若葉さんと一緒に入るようにしている。 まあもちろん一緒にお風呂に入るといっても一緒に湯船に浸かってのんびりする、という訳ではない。 僕と一緒に入る上女中さんは身を清めるという意味で僕が入る前に1人で上女中さん用のお風呂に既に入っている。 一緒に入るというのは手伝いをするという意味だからだ。 だから一緒に入るといっても僕が湯船に浸かっている間、 若葉さんはいつものメイド服のような服を着て洗い場で待っていて、 体や頭を洗うのを手伝ってくれる訳だ。 まあ逆に言えばこれが僕の我慢出来る限界でもある。 若葉さんも一緒に湯船に浸かるなんて話になったらさすがに僕も万難を排してでも1人で入るようにする。 @@ 「若様さ、さっきは何でお風呂に一緒に入りたくないなんて言ったの?」 ざばざばと僕の背中にお湯をかけながら若葉さんは声を掛けてきた。 僕はスポンジを手に持ちながら体の前面を洗っている。 前面に関しては絶対に駄目だと強く言っている為、若葉さんは諦めてその間はお湯を背中にかけていてくれるけれど、文乃さんは未だに隙あらば洗ってこようとするから油断がならない。 「だって、やっぱりおかしいよ。1人で入れないわけじゃないのに。」 「・・・ふーん。でも若様は1人で出来る事を全部1人でやる訳じゃないでしょう?」 ざばーんとお湯をかけて僕の背中を撫でながら若葉さんはちょっと考えてからそう言った。 因みに僕がお風呂に入るのを手伝う訳なのでお湯はざばざばと使われる。 洗い終わる頃には若葉さんのメイド服も文乃さんの女中服も終わる頃には毎回びしょ濡れになって正直刺激が強いので 僕は洗ってもらった後は若葉さんと文乃さんの方は見ないようにしている。 「どういう事?」 「例えば、若様はご飯を作れないわけじゃないよね。ご飯を炊いて、お魚焼いて味噌汁くらいは作れるんじゃない?」 「まあ、その位は」 「じゃあ、若様は作るの?」 「だって、毎日毎食作るのは大変だよ。それは出来ないって事になるんじゃない?」 「うん。確かに意地悪な質問かもしれない。でもこれは例えばの話だから若様、聞いて。」 「・・・うん。」 「若様。私は違うけど、下女中の人の中にはお屋敷でお手伝いをさせて頂いてやっと家族が食べられる人もいるの。若様がご飯をつくる事になっちゃったらご飯を作ってくれる下女中はいらなくなっちゃうんだよ。」 「・・・」 「ご飯だけじゃない。お掃除も、お庭も全部そう。やらなくてもいい仕事はあるかもしれない。合理的に考えればね。だってお庭が綺麗じゃなくてもご当主様はもしかしたら全然困らないし、もっと言えばご当主様が働かなくても、お屋敷には全然困らないくらいのお金がある。」 「うん。」 「でも、ご当主様はお仕事をしていて運転手はご当主様の送り迎えをしている。ご当主様をお仕事の場所に連れて行くのが彼の務め。お庭の人はお庭を綺麗にして、そこに働く人やご当主様や若様、お客様に恥ずかしい思いをさせないのが務め。下女中は屋敷内の事を全て遺漏なく保つ事が務め。上女中の皆はご当主様や若様のお手伝いを一生懸命してご当主様や若様がお屋敷にいる間に何一つ心を痛めなくて済むようにするのが務め。」 「うん。」 「やらなくてもいいよ。って若様に言われてしまったら困る事もあるの。それは忘れないで欲しいな。」 「ごめんなさい。」 僕が洗い終わったスポンジを若葉さんに渡しながら俯くと、若葉さんはん、頷いて笑いながらこう言った。 「それに、若様は私達に気を使って言っている部分もあるみたいだけど。  私は、若様に今している事で嫌な事なんて一つも無い。  これも忘れちゃ駄目なことかな。」 そしてもう一回ザバーンとお湯をかけてからこう言った。 「ま、文乃とか百合さんとかは気が付いてないみたいだけど私は若様の恥ずかしいってのは判らなくも無いけどね。」 「本当!?判る?」 やっぱり、若葉さんは判っていてくれていたのだ。くるりと振り返る。 メイド服をびしょ濡れにしている若葉さんはシャープだけどなんだか胸の辺りだけがやたらと主張していてそんな体の線がくっきりと浮き出ているからなんだか凄く刺激だけれどそんな事は関係ない。 若葉さんは振り返った僕の顔を見て胸を張りながら言葉を続ける。 「そりゃ判るわよ。だって、若様9歳でお屋敷に来たでしょう?私だってずっとお屋敷にいて若様だから当たり前だけど他の男の人だったら別だよ。お仕えするのなんて絶対無理。」 「じゃ、じゃあ若葉さんもやっぱり恥ずかしいの?」 若葉さんはちょっと猫目がちな目を伏せてうーんとちょっと考えてからこう言った。 「だって若様だもの。一緒に入ってお世話するのは当たり前だから恥ずかしいっていうのはそんなにないかな。でも、やっぱりちょっとね。」 そう言ってちょっと。と親指と人差し指をくっつけながら笑いかけてくる。 若葉さんは普段はシャープな感じがするからそうやってふにゃっと笑うと、とても魅力的な可愛い顔になる。 「そっか!やっぱり若葉さんも恥ずかしいんだね!」 「それに若様最近・・・あれ?」 「そうかあ。よかった。僕いっつも若葉さんとかに迷惑掛けてばっかりで、ここに来てから僕の考え方は変なのかもしれない、変なのかもしれない。ってずっと・・って若葉さん?」 ふと気が付くと若葉さんの視線が僕の下腹部に張り付いていた。 喜びのあまり若葉さんに向き直ったのを忘れていた。 若葉さんも僕にお湯をかけながら話していたから泡で隠されてもいない。 「うわっ!」 あわてて前を押さえて後ろを向く。 「・・・若様・・・・」 恥ずかしさで顔が真っ赤になる。 勿論お風呂に入っているのだから今までだって何度も見られているのだけれどこんなにまじまじと見られることは無かったし見せないようにしていた。 「・・・若様、毛が・・・」 恥ずかしい。 でもまあ毛が生えた位、恥ずかしがる事はないのかもしれない。 生えたといっても良くみなければ判らないくらいだし、大体13、今年は14にもなるのに生えてなかった方が異常なのだし。当たり前の話だ。 そう思うと少し気が楽になった。 それに今、僕の胸の中には若葉さんと分かり合えた喜びがあった。 きっと若葉さんはこんな事を告白する僕の事を笑いながらからかうに違いない。 もしかしたら、ちょっと真面目にこういう事の話をしたりそれこそこれからはお風呂は自分1人で、って話になるかもしれない。 「あ、あはは、う、うん。実は若葉さん、遅かったけど僕生えたんですよ。毛。ちょっとだけだけ」 その瞬間。 若葉さんは僕に最後まで言わせずすたっと立ち上がった。 「若様、少々お待ち下さい。」 口調まで変わっている。 立ち上がったその勢いで若葉さんはびしょ濡れのまま風呂場を飛び出すと 文乃さんと百合さんの名前を呼びながら風呂場を出て行った。 「あれ、若葉さん?若葉さん?」 1人で取り残される。 嫌な予感がする。 ここの仕来りとか慣習とかいうのには慣れていたはずなのに。 いつもそうだ。 忘れちゃ駄目だった。 なんでもないことなのかなって思って口に出した瞬間にこうなるのだ。 判り合えたと思った瞬間に。 風呂場に近づいてくる足音が聞こえる。 かなりの大人数のようだ。 「赤飯を早く用意しなさい!!今日は全て作り直し!」 台所担当の昔からいるという大柄な下女中のおばさんの 気合の入った声が窓の向こうからかすかに聞こえてくる。 何処か遠く、屋敷の門の方向から何台もの車が猛スピードで出発しているような音が聞こえる。 予想以上だ。 大騒ぎだ。 何か良く判らないけれど、何かが起こっている。 ちょっとでも期待をする度にいつもそうだ。 とりあえずほんのちょっと先の未来だけは僕にも判ったから湯船に飛び込んでおく。 その瞬間、風呂場のドアが音を立てて開いた。 百合さんと文乃さんがもつれ合いながら風呂場に入ってくる。 その後ろには濡れネズミの若葉さんと叔父さん付きの上女中さんの姿もある。 百合さんと文乃さん、若葉さんは何かを言いたそうにこちらを見ている。 しばし、時間が止まる。 又きっと何かがあるのだろう。 話に聞くのも怖い。絶対碌な事じゃない。 でもまず言う事がある。 何が来るにしてもまずはこの要求を呑んで貰ってからだ。 顎までお湯に浸かりながら、僕は3人に向かって叫んだ。 「いいからパンツ持ってきてください!!パンツ渡してここから出て行ってくれるまで、絶対上がらないからね!」 了