鬼葬譚 第二章 『篭女の社』 ろくばんめのおはなし ==============================  青白い月明かりが差し込む社。  二つの影が、絡み合うようにしてお互いを抱いている。  一人は…男。一人は…女。  それはきっと、互いの想いを交し合うための行為だった。 「…つぁ…」  儀介の口が、あたしの口から離れる。  社の中、あたしと儀介は、生まれたままの姿でお互いを抱きしめあっていた。  側には、巫女装束と襦袢が脱ぎ畳まれている。  月明かりが照らす儀介の顔は…何故か、いつもより整って見えた。 「紗代…」  …儀介が、優しく床の上に敷かれた儀介の衣の上にあたしを横たえる。  ふわりと衣服から香る、儀介の匂い。  その香が、私の心を奇妙な興奮で満たした。 「んふ…っ」  私の上から伸びた儀介の手が、あたしの胸に触れる。  けっこう、大きいな…こいつの手。  手の感覚に思わず小さく体を撥ねながら、あたしはそんな 事を思っていた。  …胸に押し当てられた儀介の手があたしの胸を優しく揉みあげる。 その快感にあたしは小さく甘い悲鳴を上げた。 「ンっ…ちょ…儀介…あっ…なんか上手…」 「そうか…?」  儀介は今度は両の手をあたしの両胸に押し当て、そして今度は 先ほどより強く、こねる様にあたしの胸を揉みしだく。 「あ…やっ…んっ…」  儀介の指が蠢くたびに切ない…でもとても心地よい感覚が走る。 まるで楽器のようにあたしの口から漏れる、吐息のような悲鳴。  …胸の頂点が硬く立っているのをあたしは感じる。 その頂点が儀介の手のひらに擦られる度に、さらなる快感があたしを責めた。  それに気がついたのか、儀介は胸を揉む手を休め、今度は頂点を軽く つまみ、指でその先を撫でさする。 「ひゃ…ぁっ…!」  今まで体感した事がない快感に、あたしの腰が思わず飛び跳ねる。 「紗代は…胸が弱いみたいだな…大きいし…」 儀介が、そんなあたしを見て意地悪そうに笑う。 「は…あんたねぇ…そんな…ぁひ…言い方ぁ…んぅっ…!」  その通りだった。 自慢ではないが、あたしの胸は人と比べると大きいほうだと思う。 さらしで押さえ込んでいるため、普段は目立たないのだが… 自分自身、こんなにも感じやすいとは思っていなかった。 儀介は、そんなあたしの反応を面白がるように手のひらで頂点を 擦るように再び胸を揉む。 「あっ…あっあっ…はぁっ…!」  儀介の手によって、あたしの胸がまるで柔らかい餅の様に形を変え、 頂点を擦られるたびに走るその快感にあたしは思わず嬌声をあげた。  儀介はそんなあたしの姿を見て、右手を胸から離すと左手であたしの 胸を弄びながら、右の手をあたしの下半身へと這わす。  そして、儀介の指があたしの秘所をなぞる様に擦りあげた。 「ん…濡れてる…気持ちよかったか…?」  意地悪そうに笑って、あたしの顔を見つめる儀介の顔。 「そ、んなこと…聞かないで…よっ…!」  思わず赤面するあたしに儀介はにやりと笑い返すと、指を秘所の 上へと這わし…あたしの中心を親指でぐりぐりと苛める。